JPH0196268A - メタリック塗料組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規な金属光沢の塗膜外観が得られるメタリ
ック塗料組成物に関し、更に詳しくは、各種の塗装方法
においても均一でムラのない金属光沢の塗膜外観が得ら
れるメタリック塗料組成物に関するものである。

〔従来の技術及びその問題点〕

従来、コンクリート構築物、プラスチック成形品、木材
製品等の表面に、金属粉を混入させた「メタリック塗料
」と通称されている塗料を塗布し、これら構築物、成形
品、製品等に金属感を与えることが行われている。

上記メタリック塗料に使用されている金属粉としては、
リン片状のアルミニウム、ステンレス、銅、亜鉛、ニッ
ケル等の粉末であるが、コストが安いこと、比較的白色
系のため所望する色調に着色し易いこと、及び、種類が
豊富であること等の理由から、もっばらアルミニウム粉
が使用されており、このメタリック塗料による金属感は
、該塗料が塗布され、乾燥されて塗膜形成される過程（
有機溶剤型塗料では有機溶剤が、また、水系塗料では水
が塗膜中から揮散する過程）で塗布塗膜中に対流が生じ
、この対流によって該塗料中に混入されている金属粉が
ランダムに配列し、このランダムに配列した金属粉が各
方向から入射した光りを反射して、目的とする金属感が
得られるようになっている。

上記メタリック塗料による金属感の付与は「メタリック
仕上げ」とも称され、古くから実施されてきているが、
これにも以下に述べるような種々の問題点を有している
。

（１）ムラの無い、均一なメタリック仕上げを得るため
には、塗膜中の金属粉を可能な限りランダムに配列させ
る必要があり、特に、乾燥過程で生じる塗膜層内の対流
を均一にすることが重要である。従って、そのためには
、特殊な吹付は方法によって、塗膜厚を均一となるよう
に塗布することが必要であり、それ以外の塗装方法、例
えば刷毛塗り、ローラー塗り等のように、塗膜厚が不均
一となり易い様な塗装方法では、乾燥時間の相違で塗膜
層内の対流が不均一となり、部分的に金属粉が同一方向
に配列してしまい、光りの反射にムラガ生じて均一な金
属感の塗膜外観が得られない。

（２）また、吹付けによる塗装でも、塗り継ぎ部分の塗
膜厚が不均一になり、塗膜の乾燥差などにより金属粉の
配列にムラが生し易く、従って、熟練者による塗装もし
くは機械によるライン塗装に限られるという問題点を有
している。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は、上記従来のメタリック塗料では塗装方法が限
られてしまうという問題点を解決すると共に、意匠性に
冨み、金属感に優れた新規な塗膜外観を得ることのでき
るメタリック塗０組成物の提供を目的とするものである
。

〔問題点を解決するための手段〕

すなわち、本発明によって提供されるメタリック塗料組
成物は、梅脂固形分１００重量部に対し、粒子の大きさ
３０〜２００μｍのリン片状酸化鉄及びリン片状金属粉
５０〜１００μｍ部を含有して成り、かつ、前記リン片
状金属粉が前記リン片状酸化鉄の１〜５０ｆｆｆ竜％で
あることを特徴とするもので、これによフて上記目的を
達成し得たものである。

上記構成からなる本発明のメタリック塗料組成物が、不
均一な塗膜厚においても均一でムラの無い金属感の塗膜
を形成し得る理由については必ずしも明かではないが、
およそ次のようであろうと推考される。すなわち、該塗
料中に混合されるリン片状酸化鉄が、塗布塗膜中で生じ
る対流に対して比較的緩慢な動きを示し、これがために
、乾燥差による対流に差異が生じた場合でも、金属粉に
配列ムラの生じるのを抑制するものと考えられる。

本発明に使用される樹脂は特に限定するものではなく、
塗料業界で一般に用いられる有機溶剤系、水系の塗料用
樹脂は全て使用可能である。具体的には、ニトロセルロ
ース、エチルセルロース、アルキッド樹脂、アクリル樹
脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリアミド樹脂
、バーサチック酸ビニル樹脂、スチレン系樹脂、アクリ
ロニトリル系樹脂等の合成樹脂、または、天然もしくは
合成ゴム等の塗料用樹脂であり、これら塗料用樹脂は有
機溶剤溶液として、エマルジョンもしくは水溶液として
用いるのが好ましい。

本発明に使用されるリン片状酸化鉄は、市場に提供され
ており、例えば、菊池色素社製「メタフレーク」、日本
無機化学工業社製ｒＭＩ　ＯＪ等が使用可能であり、こ
れらリン片状酸化鉄の粒子の大きさは３０〜２００μｍ
、好ましくは５０〜１００μｍである。粒子の大きざが
３０μｍ未満では、得られた塗膜は金属光沢が乏しく、
意匠性に劣るものになってしまう。また、反対に２００
１ｉｍを超えると塗装作業性に劣るようになると同時に
金属感にムラが発生しやすくなる。

上記リン片状酸化鉄は一般に褐色系ないし黒色系である
ので、そのままでも金属感に優れた褐色系ないし黒色系
のメタリック塗料組成物として使用し得るが、意匠性を
更に高める目的で所望する色調に着色するには不適当で
ある。そこで、本発明においては、リン片状酸化鉄に対
して１〜５０重量％、好ましくは５〜３０重量％のリン
片状金属粉が併用される。使用し得るリン片状金属粉と
しては、アルミニウム、ステンレス、亜鉛、ニッケル等
の白色系金属粉であるが、中でも、コンクリート構築物
等のような外部用メタリック塗料として用いる場合には
、耐水性、耐薬品性、耐候性に優れたステンレス、ニッ
ケル粉を用いるのが好ましい。

上記リン片状金属粉のリン片状酸化鉄に対する混合量が
、１重量％未満ては所望する色調に着色するのが困難と
なり、５０重量％を超えるとメタリック感にムラが生じ
るようになると共に、塗料価格が上昇するという不利が
ある。

本発明のメタリック４０組成物において、上記塗料用樹
脂１００重量部（固形分）に対する上記リン片状酸化鉄
及びリン片状金属粉（以下、　「メタリック顔料」と称
する）の混合量は、５０〜５００重量部、好ましくは１
００〜３００重量部であり、混合量が５０重量部未満て
はメタリック顔料の絶対量が少な過ぎて充分な隠ぺい性
が得られないと共に、メタリック顔料の配列ムラが生じ
易いという欠点が生じ、混合量が５００重量部を超える
と塗料組成物の流動性が低下して塗布作業性が悪くなる
他、樹脂成分が少な過ぎて塗膜表面からメタリック顔料
が脱落し易いという欠点が生じるようになる。

本発明のメタリック塗料組成物は、メタリック顔料とし
て上記リン片状酸化鉄とリン片状金属粉を併用している
ので、所望する色調に着色するのに適した白色系ないし
灰色系を呈しており、必要ならば任意の着色剤を加える
ことによって、更に意匠性に優れた色調のメタリック外
観の塗膜を得ることができる。使用し得る着色剤として
は、塗料業界で公知の無機もしくは有Ｗ　ＢＡ　Ｉ４ま
たは染料等であり、具体的には、アゾ系顔料、フタロシ
アニン系顔料、カーボンブラック、透明弁柄等、及び、
市販されている各種の顔料ペースト等である。

特に、透明性のある着色剤を使用するのが好ましい。

また、本発明においては、上記した各成分以外に種々の
塗料用添加剤、例えば、分散剤、消泡剤、レベリング剤
、増粘剤、造膜助剤、防腐剤、防かＵ剤等を慣用量で用
いることができる。

本発明の塗料組成物は、高速デイシルバー、プラネタリ
−ミキサー、ゲートミキサー等、公知の分散機を用い、
上記の樹脂中にリン片状酸化鉄とリン片状金属粉の所定
量を混合分散させることによって得ることができる。な
お、樹脂とメタリック顔料の分散において、強い分散力
が加わるような分散機、例えば、ガラスピーズ等の中で
ディスクを回転させるような分散機、ボールミルまたは
ロールミル等のような分散機はリン片状酸化鉄が更に微
粉砕され、目的とする金属感が得られないことがあるの
で好ましくない。

上記塗料の粘度についての特別な限定は無いが、粘度が
低くなるに伴って塗料貯蔵中にリン片状酸化鉄、リン片
状金属粉の沈降が発生し易くなるので、１００ボイズ以
上に設定するのが好ましい。

上記本発明塗料組成物の塗布方法に特別な制限がなく、
塗料業界で公知の殆どの塗布方法、例えば、エアスプレ
ー、エアレススプレー、ローラー塗り、刷毛塗り、コテ
塗り、ヘラ塗り等の塗布方法が使用できる。また、本発
明の塗料組成物によって金属感を与えることのできる基
材としては、コンクリート、窯業系素材、ゴム、プラス
チック、金属、木材、紙、布等である。

（実施例〕 以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これ
ら実施例は一例に過ぎないものであり本発明を限定する
ものではない。なお、以下の実施例中の各成分の配合量
は重量基準で示した。

実施例−１及び２ 下記表−１に示す各配合成分を、高速デイシルバーを用
いて、順次前えつつ均一に混合してメタリック塗料組成
物を調製した。

（以下余白） 表　　−１ 表−１中の配合成分説明 （ネｌ）大成化工社製、アクリット１０９Ａ０２）大日
本インキ化学工業社製、ボンコート（ネ３）楠本化成社
製、ディスバロン６９００−０Ｘ （ネ４）ダイセル化学工業社製、テキサノール０５）菊
池色素工業社製、メタフレーク＃６０（粒子径的６０μ
ｍ） （零６）菊池色素工業社製、メタフレーク＃８０（粒子
径的８０μｍ） （ネ７）福田金属箔粉工業社製、ステンレス粉Ｓ５３０
４Ｌ （＋８）　　楠本化成社製、ディスパロン０Ｘ−７０（
＋９）　　サンノブコ社製、ノブコサイトＮ−５４（ネ
１０）サンノブコ社製、ノプコ８０３４（＊目）横浜化
成社製、ユニラント６６ブルー（Ｈ２）ヘキスト合成社
製、コラニールレッドＦＲ 上記で得られた各々の塗料組成物を、後記表−３に示す
塗装方法で３ｍｍ厚のスレート板に塗布し、形成された
塗膜の外観を評価した。評価結果を併せて表−３に示し
た。

比較例−１及び２ 本発明の優位性を比較するために、リン片状酸化鉄及び
リン片状金属粉に代えてアルミニウム粉（東洋アルミニ
ウム社製、リン片状アルミニウム顔料「アルペースト５
４−４５２Ｊ、粒子径的３０μｍ）を、また、その他の
成分は実施例−１と同様のものをを用いた従来のメタリ
ック塗料を、下記表−２に示す配合組成で、同様に混合
分散して調製した。

（以下余白） 表　　−２ 上記で得られた各々の塗料組成物を、後記表−３に示す
塗装方法で前記実施例と同様にして塗布し、形成された
塗膜の外観を評価し、その結果を併せて表−３に示した
。

（以下余白） 〔発明の効果〕 本発明のメタリック塗料組成物は、金属感を与えるため
のメタリック顔料として、特定の酸化鉄粉と金属粉を特
定ｆｆｉ混合したものを使用することからなっているの
で、塗膜厚を一定にすることが難しい塗装法によっても
、均一でムラの無い金属感が得られると共に、所望する
色調に着色し易いという特徴を有し、極めて実用性の高
いものである。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）樹脂固形分１００重量部に対し、粒子の大きさ３
   ０〜２００μｍのリン片状酸化鉄及びリン片状金属粉５
   ０〜５００重量部を含有して成り、かつ、前記リン片状
   金属粉が前記リン片状酸化鉄の１〜５０重量％であるこ
   とを特徴とするメタリック塗料組成物。
2. （２）前記リン片状金属粉がステンレスまたはニッケル
   である特許請求の範囲第１項に記載のメタリック塗料組
   成物。