JPH0136772Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は瓶内ガス放出機構に関する。

瓶内には収容物からガスが自然発生し、この発
生したガスが異状に高圧となつて瓶自体が破裂し
たり或いは栓が飛び出す等の事故が起こりやす
い。

本考案は斯かる点に鑑み、瓶内に発生したガス
を瓶外に自動的に放出することができるようにし
て、瓶の破裂、栓の飛び出し等を防止せんとする
ものである。

以下、本考案を図示した実施例に即して詳細に
説明する。

第１図は中央縦断面図、第２図は第１図中Ａ−
Ａ線断面図である。

図中、１は瓶口であり、２は該瓶口１に嵌挿す
る中栓である。また該中栓２は頂壁２′の中心部
に透孔３を穿設し、且つその周囲を上方に膨出４
させている。５は該中栓２の上部に密接するよう
にして後記キヤツプの頂壁の内面に形成されるガ
ス抜き室である。また該ガス抜き室５は、底壁６
に中心部に行くにしたがつて深くなる凹部７を形
成してその中心部に前記透孔３と連なる透孔８を
穿設し、さらに該凹部７の周縁部にこれの全体を
覆うフイルター９を貼着している。尚該フイルタ
ー９は液体の通過を阻止して気体のみを通過させ
る素材をもつて構成される。且つまたガス抜き室
５には、底壁６の前記フイルター９よりも外側の
周縁部に、フイルター９を通過したガスをキヤツ
プ内を通して大気中に放出するための透孔１０が
穿設してある。尚、該透孔１０は本実施例ではガ
ス抜き室５の底壁６に設けたが、これを周壁５′
に設けてもよい。１１は前記瓶口１に螺着するキ
ヤツプであり、頂壁１１′の内面に前記の如くガ
ス抜き室５を形成している。

次に上記構成からなる本考案の作用態様につい
て説明する。

瓶口１より収容物を入れて中栓２を嵌挿し、キ
ヤツプ１１を螺着すると第１図の状態となる。こ
の状態にあつて瓶内にガスが発生すると、発生し
たガスは中栓２の透孔３からガス抜き室５の透孔
８を通つてガス抜き室５の凹部７に流入する。凹
部７に流入したガスはフイルター９を通過し、更
に透孔１０よりキヤツプ１と瓶口１の間を通つて
大気中に放出される。また瓶が傾倒した場合には
フイルター９の作用によつて収容物の流出が防止
される。

本考案は上記の如き構成、作用であるから、瓶
内に自然発生したガスを自動的に瓶外に放出させ
ることができ、したがつて、ガス圧による瓶の破
裂や栓の飛び出し等を防止することができる。更
にまた、本考案においては、ガス流出用の透孔の
周囲に上方膨出部を設けた中栓を用いると共に、
フイルターはキヤツプの頂壁内面に形成したガス
抜き室における底壁上面に貼着するようになした
ものであるから、キヤツプを螺じ回すときには中
栓の膨出部の上面とガス抜き室の底板の下面だけ
が擦れ、したがつてフイルターはキヤツプと共に
回転し、他の部分と擦れて損傷するといつたこと
がないものである。そしてこれにより、フイルタ
ーの機能低下を防止することができるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであり、第
１図は中央縦断面図、第２図は第１図中Ａ−Ａ線
断面図である。 ２……中栓、３……透孔、５……ガス抜き室、
６……ガス抜き室底壁、７……凹部、８……透
孔、９……フイルター、１０……透孔、１１……
キヤツプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 頂壁２′の中心部に所要径の透孔３を穿設し且
   つ該透孔３の周囲を上方に膨出４させた中栓２を
   瓶口１に嵌挿し、他方前記瓶口１に螺着されるキ
   ヤツプ１１の頂壁１１′の内面にガス抜き室５を
   形成し、該ガス抜き室５の底壁６の上面に中心部
   に行くにしたがつて深くなる凹部７を形成してそ
   の中心部に前記中栓２の透孔３と略同径の透孔８
   を穿設すると共に、底壁６の上面に該凹部７全体
   を覆う液体を通過させず気体のみを通過させる資
   質からなるフイルター９を貼着し、さらに底壁６
   又は周壁５′に該フイルター９を通過したガスを
   外部に流出する透孔１０を穿設し、前記中栓２の
   透孔３と前記ガス抜き室５の透孔８を一致させ
   て、中栓２の膨出部４の上面にガス抜き室５の底
   壁６の下面を密接させてなることを特徴とする瓶
   内ガス放出機構。