JPH0135438Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 被調理物の加熱方法として、高周波による誘電
加熱を利用している電子レンジには、高周波発振
用のマグネトロンとこれに電力を供給する電源部
例えばトランス・コンデンサ等を備えている。

従来マグネトロン等の構成部品の冷却用にシロ
ツコ型の送風機を備えていたが、冷却効率が悪く
構成部品が大型化し、そのために商品としても、
重量のかさむものとなつていた。

ところが、近年、冷却効率を上げるために、プ
ロペラ型の送風機を備え、冷却効果を上げること
が出来、構成部品の小型・軽量化が進み、商品と
しても、軽量になつた。

そこで本考案は、更に冷却効率を上げ、プロペ
ラ型の送風機の効力を高める事を目的とするもの
である。

本考案の一実施例を断面図に基づいて説明す
る。

１は外装を兼ねた本体であり、内部に加熱室を
備え、高周波発振用のマグネトロン２、電源装置
トランス３、コンデンサ４等を、又マグネトロン
２、トランス３、コンデンサ４等の冷却用にフア
ンモーター５が備えられている。

本体の前面には加熱室に調理物を出し入れする
ためのドア６を設け、内部に電波シール機能を有
し、前面からの電波漏洩を防いでいる。

第１図に示す通り、フアンモーター５による冷
却風の流れは、矢印（）の方向に流れる。

本体１外より吸気された風は、マグネトロン
２、トランス３、コンデンサ４等を冷却し、それ
ぞれ本体１の吸気口を設けていない面に設けた排
気口より本体１外に排気される。構成部品を冷却
した風は構成部品の熱を奪い、高温度となつて排
気される。ところが、特に本体１の底面より排気
された風は放射状に排気され、部分的に矢印
（〓）に流れ、再び吸気側に回り、吸気として取
り入れられ、吸気温度を押し上げ、本体１内部の
雰囲気を高めるために冷却効果を落としている。
特に電子レンジが、コーナー部などに設置され、
吸気方向や、本体１のまわりの空間が制限される
場合など、吸気量に余裕がなくなり、より一層温
度の高い排気を吸入し、吸気温度を高め、冷却効
果が一段と悪くなる結果が生じる。

そこで、本体１の底面に遮蔽板８を設け、排気
と吸気とをしきり、排気が吸気に回り込む事を防
ぐ。この結果、吸気と排気とが完全に分離遮断さ
れ、第２図に示す通り、吸気温度が下がり本体１
内の雰囲気温度も下がり、冷却効果を高めること
が出来た。特にコーナー部に置かれている場合な
どは、遮蔽板８の効果は大きく、通常の設置の場
合と変わらない程、結果があつた 本考案の一実施例では、遮蔽板を本体の底面に
設け、本体底面と遮蔽板と外壁とにより、排気路
と吸気路とを完全に分離することで、本体底面か
ら排出された熱気を含んだ排気が吸気側に回り込
むのを防ぎ、吸気温度の上昇を押え、マグネトロ
ンやトランス等の温度上昇を押さえることが出
き、最悪使用条件、すなわちコーナー部に設置や
本体周りの空間限定等の場合でも、絶縁種限界温
度（例えば、トランスコイルはＨ種絶縁で180℃）
を満足することが可能となつた。

その結果、悪使用条件下でも、絶縁種限界温度
内におさえられ、絶縁性能面での安全性を確保
し、熱的要因による不良を減少させ、信頼性を増
すことが出来た。同一性能を得る上でも、冷却性
能の向上により、特にトランスの小型化・軽量化
がはかれ、コスト面でのメリツトが生じている。
又本体の底面と遮蔽板と外壁により、排気路と吸
気路を分離する遮蔽板においても、特に底面に設
ける場合には、板状の簡単な構成のもので良く、
排気の方向を強制的に方向付ける複雑な構成は必
要とせず、安価に得ることができる。又、外観的
にも配慮することも必要とはしなくても良い点も
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す電子レンジの
断面図、第２図は同実施によるトランスコア及び
吸気温度と時間の関係を示す図である。 １……本体、２……マグネトロン、３……トラ
ンス、４……コンデンサ、５……フアンモータ
ー、６……ドア、７……ハンドル、８……遮蔽
板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 高周波発振装置を有し、これを冷却する送風機
   を具備し、吸気口と排気口を分断する遮蔽板を本
   体に設け、本体と設置部外壁と前記遮蔽板によ
   り、排気路および吸気路を形成し、これにより、
   吸気路と排気路を分離遮断したことを特徴とする
   電子レンジ。