JPH01301760A

JPH01301760A - 水性顔料分散体

Info

Publication number: JPH01301760A
Application number: JP63132405A
Authority: JP
Inventors: Ikuo Takagishi; 郁夫高岸; Katsuhiko Kawabata; 克彦川端
Original assignee: Pentel Co Ltd
Current assignee: Pentel Co Ltd
Priority date: 1988-05-30
Filing date: 1988-05-30
Publication date: 1989-12-05

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、分散の安定な、経時的な沈降が少ない水性顔
料分散体に関し、筆記具用インキ、液状化粧料やジエン
１〜印刷用等の記録液の着色剤として好適に使用できる
水性顔料分散体に関するものである。

（従来の技術）近年、筆記具用インキ、液状化粧料やジェット印刷用等
の記録液の着色剤として、染料の代わりに顔料が、その
耐水性、耐候性に優れる故に多く用いられてきている。

しかしながら、顔料は、染料と異なり、水に対して溶解
性が無い、又は、はとんど無いという性質を有している
ため、顔料を水中に安定に分散させる方法として、従来
、顔料を液体に濡れ易くし、しかも経時的に顔料の沈降
を防止する分散剤として各種界面活性剤や水溶性樹脂等
を単独或いは併用して用い、３本ロールミルやサンドミ
ル等の分散機を用いて顔料粒子径を微細化する方法が一
般的に行なわれている。

（発明が解決しようとする課題）しかしながら、上記従来の分散方法では、ある程度分散
が安定で、経時的な沈降が少ない水性顔料分散体は得ら
れるものの、十分な分散の安定性や、沈降の防止が達成
されているものとは言い難く、従来の分散方法によって
得た水性顔料分散体を着色剤として用いた筆記具用イン
キ、液状化粧料やジエン１〜印刷用等の記録液は、経時
的な沈降によるインキ吐出部分での目詰り等の問題を発
生する場合が有った。

そこで本発明は、筆記具用インキ、液状化粧料やジェッ
ト印刷用等の記録液の着色剤として好適に使用できる、
分散の安定な、経時的な沈降が少ない水性顔料分散体を
提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段）本発明は、高級脂肪酸及び／又はその塩を表面に吸着又
は結合させた顔料を、ＨＬＢが８以上の非イオン系界面
活性剤及び／又は陰イオン系界面活性剤を用いて水中に
分散したことを特徴とする水性顔料分散体を要旨とする
ものである。

以下、本発明の詳細な説明する。

高級脂肪酸及び／又はその塩は、顔料の表面に吸着又は
結合することにより、該顔料表面を一旦親油性とし、後
述するＨＬＢが８以上の非イオン系界面活性剤及び／又
は陰イオン系界面活性剤による前記顔料の水中への分散
を良好にするために用いられるものであって、具体的に
は、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、ウンデシレン酸、ラ
ノリン酸、イソステアリン酸等や、これらのアルカリ金
属塩、アルカノールアミン塩が用いられ、その使用量は
、顔料に対し１〜１００重量％が好ましい。

ＨＬ　Ｂが８以上の非イオン系界面活性剤及び／又は陰
イオン系界面活性剤は、前記高級脂肪酸及び／又はその
塩により表面を親油化された顔料を、ミセル化して水中
に安定に分散させるために使用するものであって、ＨＬ
　Ｂが８以上の非イオン系界面活性剤として従来知られ
ているものが特に限定無く使用できるが、中でもポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルアミン等が好ましく用いられ、陰イオン系界面活性
剤もまた特に限定無く使用できるが、中でもアルキル硫
酸酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、
アルキルスルホコハク酸塩、Ｎ−ア＝３− シルアミノ酸塩等が好ましく用いられ、その使用量は、
顔料に対し５〜７０重量％が好ましい。

尚、ＨＬ　Ｂが８未満の非イオン系界面活性剤は、水に
対する溶解性が小さく分散効果が非常に弱いので用いら
れない。

顔料は、着色剤として用いられるものであって、従来公
知の顔料が使用でき、具体例としては、酸化チタン、カ
ーボンブラック、黒酸化鉄、黄酸化鉄、赤酸化鉄、群青
、紺青、コバルトブルー、クロムグリーン、酸化クロム
、ハンザエロー１０Ｇ、同５Ｇ、同３Ｇ、同Ｇ、同ＧＲ
１同Ａ、ベンジジンエロー、パーマネント二ロ−ＮＣＧ
、タートラジンレーキ、キノリンエロー、スダーン１、
パーマネントオレンジ、インダンスレンブリリアントオ
レンジＧＫ、パーマネントブラウンＦＧ、パラブラウン
、パーネントレッド４Ｒ、ファイヤーレット、ブリリア
ントカーミンＢＳ、ピラゾロンレッド、レーキレッドＣ
、ブリリアントカーミン６Ｂ、ボルドー５Ｂ、チオイン
ジゴレッドＢ、ファストバイオレット−４＝Ｂ、ジオキサンバイオレット、アルカリブルーレーキ、
フタロシアニンブルー、インジゴ、アシッドグリーンレ
ーキ、フタロシアニンクリーン等が用いられる。

水は分散媒として用いられるものである。

本発明に係る水性顔料分散体を得るには、まず、前記顔
料と、前記高級脂肪酸及び／又はその塩とを混合し、こ
れを３本ロールミル、サンドミル等の従来公知の分散機
にて分散させたものに、前記ＨＬＢが８以上の非イオン
系界面活性剤及び／又は陰イオン系界面活性剤を加え、
混合し、これを、撹拌しながら水中に徐々に加え水性顔
料分散体とする方法、顔料と、前記高級脂肪酸及び／又
はその塩の有機溶剤溶液とを混合し、これを従来公知の
分散機にて分散させた後、有機溶剤を留去させたものに
、前記ＨＬＢが８以上の非イオン系界面活性剤及び／又
は陰イオン系界面活性剤を加え、混合し、これを、撹拌
しながら水中に徐々に加え水性顔料分散体とする方法、
前記高級脂肪酸及び／又はその塩を表面に吸着又は結合
させた顔料を、前記ＨＬＢが８以上の非イオン系界面活
性剤及び／又は陰イオン系界面活性剤を溶解した水溶液
に加え撹拌して水性顔料分散体とする方法等が例として
あげられる。

以上の必須成分によって得られた水性顔料分散体は、筆
記具用インキ、液状化粧料やジェット印刷用等の記録液
の着色剤として用いられるが、この時前記筆記具用イン
キ、液状化粧料やジェット印刷用等の記録液各々が必要
とする品質特性を満足させるために、必要に応じて、前
記筆記具用インキ、液状化粧料やジェット印刷用等の記
録液に従来用いられている、補色用の各種染料や、乾燥
防止又は保湿剤として尿素、チオ尿素、エチレン尿素及
び各誘導体、グリコール類、グリコールエーテル類、グ
リセリン等の水溶性有機溶剤や、各種防腐・防黴剤や、
粘度調節剤、沈降防止助剤としてゼラチン、アルブミン
、カゼイン等のタンパク質、アラビアゴム、トラガント
ゴム等の水溶性天然ゴム類、サポニン等のグルコシド類
、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒ
ドロキシメチルセルロース等のセルロース誘δ体、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレ
ングリコールといった水溶性高分子、ｐ、　Ｈ調整剤と
しての各種アルカリ化剤等を適宜添加することができる
。

（作用）本発明に係る水性顔料分散体は、表面に高級脂肪酸及び
／又はその塩をか吸着又は結合させた顔料を、ＨＬＢ８
以上の非イオン系界面活性剤及び／又は陰イオン系界面
活性剤で水中に分散しているので、顔料粒子が高級脂肪
酸及び／又はその塩で包まれ、更に、ＨＬＢ８以上の非
イオン系界面活性剤及び／又は陰イオン系界面活性剤で
包まれた一種のミセル状態となっているので、水中に安
定に分散し、且つ、経時的な沈降も防止されるものと推
測される。

（実施例）以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、実
施例、比較例中単に「部」とあるのは「重量部」を示す
。

実施例１シコメットブラック８５　　　３０．０部（黒酸化鉄、
ＢＡＳＦ社製）オレイン酸　　　　　　　　　　１０．０部ニッコール
ＮＰ−１０５，０部（ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンノニルフェ
ニルエーテル、ＨＬＢ１６．５、日光ケミカルズ■製）精製水　　　　　　　　　　　５５．０部上上記骨中、
先ずシコメッＩ・ブラック８５及びオレイン酸の全量を
よく混合し均一にした後、これを３本ロールミルにて１
０回通しを行なった。このものに、ニソコールＮ　Ｐ　
−１０全量を加えて１時間混合撹拌を行なった後、これ
を精製水全量に撹拌しながら徐々に加えて黒色の水性顔
料分散体を得た。

実施例２コンジヨウ　　　　　　　　　２５、Ｏ部（紺青、大東
化成工業■製）イソステアリン酸　　　　　　１０．０部ニツコール○
Ｔ］？−１００６，５部（ジ２−エチルへキシルスルホコハク酸す１〜リウム、
日光ケミカルズ■製）ベンゼン　　　　　　　　　　１０．０部精製水　　　
　　　　　　　　４８８５部上記成分上記光ず、イソス
テアリン酸をベンゼンに溶解し、これにコンジヨウを加
え３０分間撹拌し、更に、サントミルにて１時間分散し
た後ベンゼンを留去した。このものにニラコール０ＴＰ
−１００全量を溶解させた精製水を加え、１時間撹拌し
て青色の水性顔料分散体を得た。

実施例３赤色２２６号　　　　　　　　２０．０部（ヘリンドン
ピンクＣＮ、大東化成工業■製）ラウリン酸ナトリウム
　　　　　　２．５部ミリスチン酸　　　　　　　　　
２．５部エタノール　　　　　　　　　　１０．０部ニ
ラコールＢＬ−２１２，５部（ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ＨＬＢ１９．
Ｏ１日光ケミカルズ■製）ニラコール５ＥＬ−４，Ｎ　　　　　２．５部（ポリオ
キシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム塩、日光
ケミカルズ■製）精製水　　　　　　　　　　　６０．○部上記成分中、
先ず、ラウリン酸ナトリウム及びミリスチン酸をエタノ
ールに溶解し、これに赤色２２６号を加え３０分間撹拌
し、更に、３本ロールミルにて１０回通しを行なった後
エタノールを留去した。このものにニラコールＢＬ−２
１及びニラコールＳ　Ｅ　Ｌ　−４Ｎ全量を溶解させた
精製水を加え、１時間撹拌して赤色の水性顔料分散体を
得た。

去澹（＋ｉ　４− ＭＡ−１００３０，０部（カーボンブラック、三菱化成工業■製）オレイン酸　
　　　　　　　　　１０．０部ニツコールＮＰ−１，０
５，０部（ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンノニルフェ
ニルエーテル、ＨＬＢ１６．５、日光ケミカルズ■製）水酸化ナトリウム　　　　　　　０．６部精製水　　　
　　　　　　　　５４．４部上記成分中、先ずシＭ、　
Ａ−１，ＯＯ及びオレイン酸の全量をよく混合し均一に
した後、これを３本ロールミルにて１０回通しを行なっ
た。このものに、ニラコールＮＰ−１０全量を加えて１
時間混合撹拌を行なった後、これを予め水酸化ナトリウ
ム全量を溶解させた精製水に撹拌しながら徐々に加えて
黒色の水性顔料分散体を得た。

応用例１（アイライナー）実施例１で得た水性顔料分散体　　　８０．０部プロピレングリコール　　　　１０．０部メッキンスＭ
　　　　　　　　　　Ｏ，５部（パラオキシ安息香酸メ
チル、防腐・防黴剤、上野製薬■製）ペプタイドｐＡ−ｘｏｏ　　　　　５．０部（ポリペブ
タイト、沈降防止助剤、■ニツピ製）精製尿素　　　　　　　　　　　１．５部精製水　　　
　　　　　　　　　３．０部」二足成分中、プロピレン
グリコールにメツキンスＭを溶解させたものに精製水を
加え均一に混合した後、ペプタイドＰＡ−１００及び精
製尿素を加え溶解させる。この溶液に実施例１で得た水
性顔料分散体を撹拌しながら徐々に加え、黒色のアイラ
イナーを得た。

応用例２（アイシャドウ）実施例２で得た水性顔料分散体　　　２０．０部ニューサイドｓｃ　　　　　　　　０．３部（デヒドロ
酢酸すＩ〜リウム、防腐・防黴剤、日本合成化学■製）ホバー／Ｌ／ＰＶＡ−１０５１，０部（ポリビニルアルコール、粘度調整剤、■クラレ製）＝１２− 精製水　　　　　　　　　　　７８．７部上記成分中精
製水６３．７部にグリセリンとニューサイドＳＣとを溶
解させたものに、実施例２で得た水性顔料分散体を撹拌
しながら徐々に加え３０分間撹拌した後、これに予め精
製水１０部にポバールＰＶＡ−１０５を加熱溶解させた
溶液を加え、更に、２０分間撹拌して青色のアイシャド
ウを得た。

応用例３（頬紅）実施例３で得た水性顔料分散体　　　２０．０部１．３−ブチレングリコール　１２．０部フェノキシエ
タノール　　　　　０．２部（防腐防黴剤、東邦化学工
業■製）ペプタイドＰＡ−１００２，８部精製尿素　　　　　　　　　　　２．０部ケルギンＬＶ
　　　　　　　　　　１．０部（アルギン酸ソーダ、粘
度調整剤、五晶■製）精製水　　　　　　　　　　　６
２．０部上記成分中、１，３−ブチレングリコールにフ
ェノキシエタノールを溶解させ、これに予め精製水にペ
プタイドＰＡ−１００、精製尿素、ケルギンＬＶを溶解
した溶液を加え、撹拌して均一にした後、これに実施例
３で得た水性顔料分散体を撹拌しながら徐々に加え、更
に、１時間撹拌して赤色の頬紅を得た。

イ□例ツー（筆記具用インキ）実施例４で得た水性顔料分散体　　　３５．０部エチレングリコール　　　　　１５．０部精製尿素　　
　　　　　　　　　３．０部グルーＨＧ−１，３２０，
４部（ＪＩＳ３種膠、沈降防止助剤、■ニソピ製）ゼラトン
ＢＣＡ−３０Ｄ　　　　　４．０部（膠分解物、沈降防
止助剤、サンオリエント化学■製）ブロクセルＸ、　Ｌ　−２２，０部（１，２−ベンゾイソチアゾリン−３−オン、防腐・防
黴剤、ＩＣＩジャパン■製）精製水　　　　　　　　　　　　４０．６部上記成分中
、エチレングリコールにブロクセルＸＬ−２を溶解させ
たものに精製水を加え均一に混合した後、グルーＨＧ−
１３２ゼラトンＢＣＡ−３０Ｄ及び精製尿素を加え溶解
させる。

この溶液に実施例４て得た水性顔料分散体を撹拌しなが
ら徐々に加え、黒色の筆記具用インキを得た。

比較例１（アイライナー）実施例１に於いてオレイン酸を除きその分精製水を加え
、全成分を３本ロールミルにて１０回通しを行なって黒
色の水性顔料分散体を得た。

該黒色の水性顔料分散体を、応用例１における実施例１
で得た水性顔料分散体の代わりに用いた以外は応用例１
と同様になして黒色のアイライナーを得た。

比較例２（アイシャドウ）実施例２の成分中イソステアリン酸の代わりにニラコー
ル５Ｓ−１０（顔料表面の親油化剤、ソルビタンモノス
テアレー１〜、ＨＬＢ４．７、日光ケミカルズ■製）を
用いた以外は実施例２と同様になして青色の水性顔料分
散体を得た。

該青色の水性顔料分散体を、応用例２における実施例２
で得た水性顔料分散体の代わりに用いた以外は応用例２
と同様になして青色のアイシャドウを得た。

災較舛λ（頬紅）赤色２２６号　　　　　　　　２０６０部ＳＭＡ−１０
００　　　　　　６．０部（スチレン−無水マレイン酸
共重合体、アーコケミカル社製）精製水　　　　　　　　　　　７４．０部上記成分中、
赤色２２６号とＳＭＡ−１０００と精製水２０部とを混
合し、３本ロールミルにて１０回通しを行ない、これを
残りの精製水中に撹拌しながら徐々に加え、赤色の水性
顔料分散体を得た。

該赤色の水性顔料分散体を、応用例３における実施例３
で得た水性顔料分散体の代わりに用いた以外は応用例３
と同様になして赤色の頬紅を得た。

比較例４（筆記具用インキ）実施例４に於いてオレイン酸を除きその分精製水を加え
、全成分を３本ロールミルにて１０回通しを行なって黒
色の水性顔料分散体を得た。

該黒色の水性顔料分散体を、応用例４における実施例４
で得た水性顔料分散体の代わりに用いた以外は応用例４
と同様になして黒色の筆記具用インキを得た。

（効果）以上応用例１〜３．比較例１〜３で得られた各化粧料を
、試作の連通多孔を有するウレタンペン先又はナイロン
フイラメンＩ−を束ねたペン先を塗布部として取付けた
塗布具に充填し、又、応用例４、比較例４で得られた筆
記具用インキを連通多孔を有するウレタンペン先を取付
けた市販の筆ペン（ぺんてる筆ペン、ぺんてる■製）に
充填して試験用サンプルとし、品質試験を行なった。（
但し、応用例１．２及び比較例１．２はウレタンペン先
を取付けた塗布具に、応用例３及び比較例３はナイロン
フィラメン１〜を束ねたペン先を取付けた塗布具に各々
充填した。）表１に結果を示す。

表１ ■分散安定性試験＊］：各化粧料を蓋付き試験管にいれ
、冷熱サイクル（５０°Ｃφ−５°Ｃ１１サイクル２４
時間にて、１０サイクル）を行ない、顔料粒子の凝集状
態を観察した。

Ｏ：凝集なし △：やや凝集あり ×：凝集あり ■経時沈降性試験＊２：各化粧料を蓋付き試験管にいれ
、室温にて６ケ月間放置した後、沈降状態を観察した。

Ｏ：沈降なし △：やや沈降あり ×：沈降が多い ■経時目詰り試験＊３：各化粧料及び筆記具用インキを
充填したサンプルを、室温にて１ヶ月、ペン先を下向き
にして放置した後、塗布（筆記）を行ない、その塗布（
筆）跡を観察した。

○：目詰り無く良好な塗布（筆）跡 △：僅かに目詰りが発生し、書き初めの塗布（筆）跡が
ややかすれるが、すく良好な塗布（筆）跡になる ×：目詰り有り塗布（筆）跡かすれる以上、化粧料及び筆記具用インキを例にとって詳細に説
明したように、本発明に係る水性顔料分散体は、分散が
安定であり、経時的な沈降が生しにくいので、筆記具用
インキ、液状化粧料やジェット印刷用等の記録液の着色
剤として用いても、経時的な沈降によるインキ吐出部分
での目詰り等の問題を発生せず、好適に使用できる水性
顔料分散体である。

特許出願人　　ぺんてる株式会社

Claims

【特許請求の範囲】

高級脂肪酸及び／又はその塩を表面に吸着又は結合させ
た顔料を、ＨＬＢが８以上の非イオン系界面活性剤及び
／又は陰イオン系界面活性剤を用いて水中に分散したこ
とを特徴とする水性顔料分散体。