JPH01293501A - 多孔性酸化スズ感湿体薄膜およびその製法 - Google Patents

多孔性酸化スズ感湿体薄膜およびその製法

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JPH01293501A
JPH01293501A JP63124631A JP12463188A JPH01293501A JP H01293501 A JPH01293501 A JP H01293501A JP 63124631 A JP63124631 A JP 63124631A JP 12463188 A JP12463188 A JP 12463188A JP H01293501 A JPH01293501 A JP H01293501A
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moisture
thin film
tin oxide
sensitive
substrate
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JP63124631A
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Masao Yokoyama
横山 昌夫
Tsutomu Nanao
勉 七尾
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は湿度センナ用の多孔性酸化スズ感湿体薄膜およ
びその製法に関する。
[従来の技術・発明が解決しようとする課題]これまで
湿度センサ用感湿体として、毛髪などの吸湿による膨張
を利用したもの、多孔性セラミックス焼結体や高分子系
薄膜のように吸湿による交流インピーダンス(以下、イ
ンピーダンスという)変化、容量変化を利用したものな
どが知られている。
しかし、毛髪などの膨張を利用したものでは応答速度が
遅く、精度的にも信頼性が低いなど。
の問題がある。
また、多孔性セラミックス焼結体では、セラミックスと
いう材料の特性から耐環境性には優れているものの、応
答速度が遅い、吸着水の化学吸着による素子のインピー
ダンスの増加に起因する劣化がおこる、他のセンサと組
合わせた小型複合化あるいは多機能化が不可能であるな
どの問題がある。さらに相対湿度に対するインピーダン
スの変化が、対数目盛で直線的でないために、出力変換
回路が複雑になり、コスト高になるなどの欠点がある。
さらに、高分子系薄膜では応答速度は比較的速く、感度
の優れた感湿体も市販され始めているが、有機物である
ことの欠点である耐環境性がよくない、使用温度範囲が
狭いなどの問題がある。
本発明者らはこれらの問題を解決するために酸化物薄膜
の研究を進めている中で、有機スズ化合物を含む溶液の
塗布加熱分解法による酸化スズ薄膜が良好な感湿特性を
有することを見出し、これまで応答速度が速いとされて
きたセラミックス厚膜感湿体あるいは有機物薄膜感湿体
よりも応答速度が速く、さらに有機物ではありえない高
耐熱性などを有する高性能な感湿体素子の開発をすでに
行なっている。しかし、相対湿度に対するインピーダン
ス変化、すなわち感湿特性が、対数目盛で直線性を有す
る感湿体かえられていないため、複雑な出力変換回路が
必要であるという問題がある。
[課題を解決するための手段〕 本発明者らはこのような実情に鑑み、出力変換回路をよ
り低コストにするために必要な感湿特性、すなわち相対
湿度に対するインピーダンス変化が対数目盛で直線的で
あるという性質をも有する感湿体を開発するため鋭意研
究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、基板上に設けられた直径lO虜以下
の細孔を有する多孔性酸化スズ感湿体薄膜および有機ス
ズ化合物と多官能性有機化合物とを含む溶液を基板上に
塗布し、乾燥後、加熱処理して前記多孔性酸化スズ感湿
体薄膜を製造する方法に関する。
本発明においては、有機スズ化合物と多官能性有機化合
物とを含む溶液、さらに要すればアルカリ金属もしくは
アルカリ土類金属を含む溶液を基板上に塗布乾燥後、加
熱処理することにより直径】0虜以下の細孔を有する多
孔性酸化スズ薄膜を形成させると、低湿度から高湿度ま
で高感度で、かつ相対湿度に対するインピーダンス変化
が直線性を有する酸化スズ感湿体薄膜かえられる。この
酸化スズ感湿体薄膜は、感湿体として高感度であるだけ
でなく、応答速度が非常に速く、耐環境性にも優れ、小
型インテリジェント化が可能であり、直線的な感湿特性
を示すため、出力変換回路が低コストとなるという特徴
を有している。
[実施例] 一般に、相対湿度の変化に伴ないインピーダンスが変化
するセラミックス湿度センサでは、水分の物理吸着を利
用している。それゆえ、水分が充分吸着できるように、
表面が多孔性であることが必要である。その際のある相
対湿度での水分吸着は、下記のケルビン式: %式%) (式中、r、は細孔半径、γは水の表面張力、ρは水の
密度、Mは水の分子量、Psは飽和水蒸気圧、Pは水蒸
気圧を示す)にしたがい、細孔に吸着、凝縮する。この
凝縮水量が相対湿度変化に伴なって変化すると考えられ
ている。したかって、出力変換回路が低コストとなるよ
うな感湿特性、すなわち素子インピーダンス(Z)と相
対湿度(RH)との間に、1ogZとRHとが直線とな
るような感湿体素子が作製されればよく、このような感
湿体素子を作製するためには、その感湿体の多孔性を制
御すればよいことになる。
本発明者らは、有機スズ化合物を含む溶液を基板上に塗
布乾燥後、加熱分解することにより、えられる酸化スズ
薄膜が相対湿度の変化に対してインピーダンス変化が生
じることを見出しており、さらに有機金属化合物を含む
溶液を基板上に塗布乾燥後、加熱分解することによって
金属酸化物薄膜をうる際に、塗布溶液中に多官能性有機
化合物を添加することにより、孔径10項以下の細孔を
有する金属酸化物薄膜かえられることを見出しているが
、酸化スズ薄膜を感湿体として用いるばあい、薄膜を多
孔化することで良好な感湿特性を示すことを見出した。
水分吸着によるインピーダンス変化を利用したセラミッ
クス湿度センサでは、表面の多孔性は、その感湿体の感
湿特性を左右する重要な因子であり、細孔径分布が重要
な因子となるが、この細孔径分布を調整することで、低
湿度側で高感度になったり、高湿度側で高感度となる感
湿体かえられる。
清白らの報告(表面、第24巻、第3号、154頁(1
986年))によれば、直線的な感湿特性を示す感湿体
とするには、孔径10Å以下の細孔から101s程度の
細孔まで適度に分布していることが必要とされている。
本発明の多孔性酸化スズ感湿体薄膜は、このように表面
の多孔性を適宜調整することで良好な感湿特性を示す感
湿体となる。
また、酸化スズは半導体であるために感湿体素子自身の
インピーダンスが比較的小さくなるため、水分吸着は生
じてもインピーダンス変化として検出しにくくなってし
まうが、これは酸化スズにアルカリ金属もしくはアルカ
リ土類金属を添加することで解決できる。
本発明におけるアルカリ金属およびアルカリ土類金属と
しては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム
、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、
ストロンチウム、バリウムから選ばれた1種もしくは2
種以上を用いることができるが、このうちリチウム、ナ
トリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、スト
ロンチウム、バリウムがとくに好ましい。
アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の添加量として
は、スズに対して0.1モル%以上であればよいが、良
好な感湿特性を有する酸化スズ薄膜感湿体を再現よくう
るためには、0.5モル%以上が好ましい。
また、本発明の酸化スズ感湿体薄膜では、感湿体として
の性能に悪影響を与えない範囲であれば、スズに対して
10モル%以下の濃度で他の金属が含まれていてもよい
が、添加する金属により表面での水分子の解離度が変化
するため、その都度細孔径分布を調整するのが好ましい
具体的に、この多孔性酸化スズ感湿体薄膜をうる方法と
しては、有機スズ化合物を含む溶液の塗布加熱分解法も
しくは金属化合物溶液を高温の基板上に噴霧して熱分解
させるスプレー法があるが、より簡単に、かつ再現性の
よい酸化スズ感湿体薄膜をうる方法としては、塗布加熱
分解法が優れている。
本発明に用いる有機スズ化合物としては、たとえば一般
式(I): 8口(OR’  )2               
     (II(式中、R1は炭素数1〜20の炭化
水素基である)で表わされる2価のスズのアルコキシド
類、一般式(■)= Sn (OR’ )4           [1[)
(式中、R1は前記と同じ)で表わされる4価のスズの
アルコキシド類、 一般式CDI) 。
5n(OR1)    Y       fl[D−a
  a (式中、R1は前記と同じ、Yはキレート能を有する官
能基またはハロゲン原子、aは1〜3の整数である)で
表わされる4価のスズの部分アルコキシド類、 一般式(1)、一般式(1)、一般式lで表わされる化
合物の縮合多量体、 一般式■: Sn (OCOR2)2        (tV)(式
中、R2は水素原子または炭素数1〜30の炭化水素基
である)で表わされる2価のスズのカルボン酸塩類、 一般弐M: Sn (OCOR2)4        (Vl(式中
、R2は前記と同じ)で表わされる4価のスズのカルボ
ン酸塩類、 2価または4価のスズとアセチルアセトン、ベンゾイル
アセトンなどとの反応物であるβ −ジケトン錯体類、 スズオキシβ−ジケトン錯体類、テトラメチルスズ、テ
トラエチルスズなどのアルキルスズ類、テトラフェニル
スズなどの有機スズ化合物類、一般式■;   5nX a   4−a         (VD(式中、Rは
水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基、Xは塩素
原子、フッ素原子などのハロゲン原子、アルコキシ基、
カルボン酸残基、aは前記と同じ)で表わされる化合物
、一般式■: R2SnO■ (式中、Rは前記と同じ)で表わされる化合物などがあ
げられるが、これらに限定されるものではない。
前記一般式(1)で示される化合物の具体例としては、
ジェトキシスズ、ジプロポキシスズ、ジー2−エチルヘ
キソキシスズ、ジプロポキシスズなど、 一般式(1)で示される化合物の具体例としては、テト
ラエトキシスズ、テトラプロポキシスズ、テトラブトキ
シスズ、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)スズ、テ
トラステアロキシスズなど、一般式lで示される化合物
の具体例としては、スズブトキシジクロライド、トリス
テアロキシスズモノクロライドなど、 一般式■で示される化合物の具体例としては、酢酸第1
スズ、シュウ酸第1スズ、酒石酸第1スズ、オクチル酸
第1スズ、オレイン酸第1スズ、リノール酸第1スズ、
ステアリン酸第1スズなど、 一般式Mで示される化合物の具体例としては、酢酸第2
スズ、乳酸第2スズ、酪酸第2スズ、オクチル酸第2ス
ズ、リノール酸第2スズなど、一般式■で示される化合
物の具体例としては、ジオクチルスズジアセテート、ジ
エチルスズオキサイド、ジブチルスズマレエート、ジフ
ェニルスズジクロライド、ジベンジルスズジヒドロキシ
ド、トリブチルスズラウレート、ジブチルスズラウレー
ト、ジブチルスズプロポキシド、ジビニルスズジクロラ
イドなど、 一般式■で示される化合物としては、酸化ジ−n−ブチ
ルスズなど があげられる。これらの化合物は単独で用いてもよく、
281以上混合して用いてもよいが、有機溶媒に可溶で
、350℃以下の加熱で無機スズ化合物に分解するもの
がとくに好ましい。
本発明に聴いて、多孔性酸化スズ薄膜をつるばあい、塗
布溶液中に多官能性有機化合物を添加するが、その多官
能性有機化合物としては、たとえばハロゲン原子、アミ
ノ基、イミド基、カルボキシル基、カルボニル基、水酸
基、エポキシ基などの同種または異種の官能基を分子内
に2個以上含む化合物があげられ、これらのうちでも分
子内に水酸基を2個以上含む有機化合物がとくに好まし
い。
分子内に水酸基を2個以上含む有機化合物としては、と
くにアルコール性水酸基を含むものが好ましく、多価ア
ルコール類、デンプン、セルロースなどがあげられる。
これらの具体例としては、たとえばグリセリン、1,4
−ブタンジオール、ペンタエリスリトール、デキストリ
ン、アルギン酸、メチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシ
メチルデンプン、ヒドロキシエチルデンプン、ポリビニ
ルアルコールなどの1種または2種以上の混合物があげ
られる。
アルカリ金属やアルカリ土類金属を与えるために用いる
アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物とし
ては、有機溶媒に可溶な無機、有機化合物を用いること
ができるが、具体的には酢酸塩、オクチル酸塩などのカ
ルボン酸塩、ナトリウムエチラートなどのアルコキシド
、アセチルアセトナートなどの金属錯体などが用いられ
る。
カルボン酸塩としては、たとえば酢酸カリウム、酢酸ナ
トリウム、オクチル酸ナトリウム、オクチル酸リチウム
、オクチル酸マグネシウム、オクチル酸カルシウム、オ
クチル酸ストロンチウム、オクチル酸バリウムなど、ア
ルコキシドとしては、たとえばナトリウムメチラート、
ナトリウムエチラート、マグネシウムエトキシドなど、
金属錯体としては、たとえばストロンチウムアセチルア
セトナート、バリウムアセチルアセトナートなどがあげ
られる。
また、上記化合物以外にも、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムなどの無機化合物を用いてもよい。
本発明に用いる有機溶液は、有機スズ化合物と多官能性
有機化合物とを、たとえば共通溶媒に溶解してえられる
共通溶媒としては、たとえばメチルアルコール、エチル
アルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコー
ル、ペンタノールなどの1価アルコール類;エチレング
リコール、グリセリン、■、4−ブタンジオールなどの
多価アルコール類;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イ
ソアミル、蟻酸プロピルなどのカルボン酸エステル類;
アセトン、アセチルアセトン、ジエチルケトン、メチル
エチルケトンなどのケトン類;ベンゼン、トルエン、キ
シレンなどの芳香族溶媒類;ジオキサン、テトラヒドロ
フランなどのエーテル類;メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブなどのグリコールエーテル類−N−メチル−2
−ビロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミドなどのチッ素含有有機溶媒類などがあげられるが
、これらに限定されるものではない。これらの有機溶媒
は単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい
。これらの溶媒は、用いる有機スズ化合物と多官能性有
機化合物の種類や組合わせによって、適宜選ばれる。
本発明の方法の好ましい実施態様としては、たとえば、
有機スズ化合物と多官能性有機化合物とを共通溶媒に溶
解させ、好ましくは熱処理により反応せしめた溶液を基
板上に塗布後、加熱して熱分解させる方法があげられる
。共通溶媒に溶解させたのちの熱処理は、有機スズ化合
物と多官能性有機化合物との反応を促進させるために行
なうものであり、溶媒の沸点以下で還流させるのが好ま
しい。
有機スズ化合物を含む溶液を基板上に塗布する方法とし
ては、通常行なわれている方法、すなわち、浸漬塗布法
、スプレー法、スピンコーティング法などのどの方法で
もよい。
本発明に用いる基板材料とじ−では、通常用いられる基
板材料が使用できるが、具体的にはソーダガラス、石英
ガラスなどのガラス基板、アルミナなどのセラミックス
基板、あるいはステンレス、シリコン、ポリイミドフィ
ルムなどがあげられる。
基板上に塗布したのち乾燥するばあいの温度にもとくに
限定はなく、溶媒が揮発する温度であればよい。従って
使用する溶媒によっても異なるが、通常50〜300℃
が適している。
乾燥後の加熱処理温度としては、有機スズ化合物が熱分
解により酸化スズに変る温度以上であればよく、通常3
50℃程度以上を要するが、再現性に優れた感湿体薄膜
をうるためには400℃程度以上で焼成するのが望まし
い。焼成温度が高すぎると薄膜の緻密化が促進されるた
め良好な感湿特性かえられにくくなってしまう。そのた
め基板材料にもよるが、■000℃程度以下、さらには
800℃程度以下であるのが好ましい。
酸化スズに分解する焼成時の雰囲気としては、チッ素な
どの不活性ガス雰囲気もしくは酸素を含む雰囲気下で行
なうのが好ましい。
本発明においてアルカリ金属やアルカリ土類金属を酸化
スズに添加する方法として、塗布溶液中にアルカリ金属
やアルカリ土類金属を添加することなしに、アルカリ金
属やアルカリ土類金属を含む基板上に製膜し、加熱処理
することで、酸化スズ薄膜中に基板から拡散によってア
ルカリ金属やアルカリ土類金属を含有させることも可能
である。
溶液中の金属含有量は、塗布時の加水分解速度が適切に
なるべく、また膜厚の調整のために適宜選択する必要が
あるが、通常0.5〜20重量%、とくに3〜10重量
%が好ましく、多官能性有機化合物の比率は、その種類
や有機スズ化合物の種類や量によって変わるが、通常有
機スズ化合物に対して0.5〜100%、とくに5〜3
0%の範囲でよい結果かえられる。
また、本発明においては、本発明の目的を妨げない無機
または有機金属塩、増粘剤、安定剤などを添加してもよ
い。
なお、本発明によってえられる酸化スズ感湿体薄膜は、
湿度センサとして使用する上で充分な長期安定性を有し
ている。
つぎに、実施例に基づき本発明を説明するが、本発明は
かかる実施例によって限定されるものではない。
実施例1 スズテトラブトキシド10gを100gのn−プロピル
アルコールに溶解させたのち、オクチル酸ナトリウムを
0.3g添加し、さらに3%ヒドロキシプロピルセルロ
ースを含むエチルアルコール溶液を10g加え、充分撹
拌して透明な均一溶液をえた。えられた溶液を、アルミ
ナ基板上に15co+/分の引上げ速度で浸漬塗布し、
80℃の空気中で乾燥後、マツフル炉にて10℃/分の
昇温速度で600℃まで昇温し、1時間保持したのち放
冷して、均質な酸化スズ薄膜をえた。
えられた酸化スズ薄膜は透明性を有しており、走査型電
子顕微鏡による観察の結果、膜厚約0.3−で0.2 
J1以下の孔径の細孔を有する均一性のある多孔性酸化
スズ薄膜であった。
この膜表面上に金の櫛形電極(電極間隔0.2■、電極
総長20ha)を真空蒸着法により設置し、感湿体素子
を作製した。この感湿体の感湿特性を測定したところ、
相対湿度に対するインピーダンス変化が、対数目盛で直
線的であり10〜95%I?Hの間で約3桁の変化があ
った。また、応答速度も速く良好な感湿体膜であった。
さらに、インピーダンスの経時変化もほとんどなかった
実施例2 スズテトライソプロポキシドlogを100gの無水イ
ソプロピルアルコールに溶解させ、さらに5%のグリセ
リンを含むエチルアルコール溶液を20g撹拌しながら
、加えて、均一溶液とした。
えられた溶液を、実施例1と同様、金の櫛型電極を真空
蒸着法により設置したソーダライムガラス基板上に15
011/分の引上げ速度で浸漬塗布し、実施例1と同様
にして、マツフル炉中500℃で焼成することにより、
マグネシウムを含有した透明な酸化スズ薄膜をえた。こ
の酸化スズ膜の膜厚は、走査型電子顕微鏡観察の結果約
0.4虜であり、0.5」以下の孔径の細孔を有する多
孔性酸化スズ薄膜であった。
この酸化スズ薄膜の感湿体素子の感湿特性を測定したと
ころ、10〜95%RHの相対湿度変化に対して、イン
ピーダンスが対数目盛で直線的に変化し、その変化量は
約3桁であり、湿度センサとして充分な感湿特性を示し
た。
実施例3 オクチル酸スズ(Il溶液(石油エーテル系溶媒)20
gをn−ブチルアルコール100gに溶解させ、ストロ
ンチウムアセチルアセトナートを2.0g添加し、さら
にジエチレングリコールを50%含むエチルアルコール
溶液を30g添加して加熱しながら充分撹拌して、均一
な透明溶液をえた。この溶液を実施例1と同様にして、
金の櫛形電極を設置した石英ガラス基板上に塗布し、空
気中120℃で乾燥したのち、マツフル炉中、800℃
で20分間加熱することにより、透明な酸化スズ感湿体
薄膜素子をえた。            2この感湿
体薄膜素子の感湿特性を測定したところ、相対湿度10
%RHから95%RHにかけてインピーダンスが直線的
に約4桁変化した。
上記実施例における相対湿度とインピーダンス値との関
係は第1図のグラフ(1)に示すように直線的な関係に
あった。
比較例1 従来のセラミックス湿度センサーの相対湿度とインピー
ダンス値との関係を第1図のグラフ(′2Jに示す。
[発明の効果] 本発明による効果としては、従来の感湿体と比較して、
相対湿度に対するインピーダンス変化が直線的であり、
出力変換回路が低コストになること、高速応答性である
こと、薄膜素子であることによる小型インテリジェント
化が可能なこと、安価な原料から容易に製造できるため
、製造コストが安易になることなどがあげられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法によりえられた本発明の多孔性
酸化スズ感湿体薄膜を有する湿度センサおよび従来のセ
ラミックス湿度センサを用いて測定した相対湿度とイン
ピーダンス値との関係を示すグラフである。 特許出願人  鐘淵化学工業株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 基板上に設けられた直径10μm以下の細孔を有す
    る多孔性酸化スズ感湿体薄膜。 2 酸化スズ薄膜が、アルカリ金属およびアルカリ土類
    金属から選ばれた少なくとも1種の金属をスズに対して
    0.1モル%以上含有するものからなる請求項1記載の
    多孔性酸化スズ感湿体薄膜。 3 有機スズ化合物と多官能性有機化合物とを含む溶液
    を基板上に塗布し、乾燥後、加熱処理して請求項1記載
    の多孔性酸化スズ感湿体薄膜を製造する方法。
JP63124631A 1988-05-20 1988-05-20 多孔性酸化スズ感湿体薄膜およびその製法 Pending JPH01293501A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03238349A (ja) * 1990-02-16 1991-10-24 Koroido Res:Kk 湿度センサー
JPH06120003A (ja) * 1992-09-30 1994-04-28 Taiyo Yuden Co Ltd 酸化錫薄膜抵抗体とその製造方法
JP2011112359A (ja) * 2009-11-24 2011-06-09 Figaro Engineerign Inc SnO2ガスセンサの製造方法

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