JPH01273542A - 鮮度保持剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、青果物の鮮度保持剤に関するものであり、更
に詳しく言えば、収穫された野菜や果物の商品価値をよ
り長く維持するための鮮度保持剤に関するものである。

し従来の技術］ 一般に、青果物は、収穫から流通そして消費に至る全過
程において、呼吸作用、蒸散作用、物理的損傷作用そし
て微生物作用の４つを主な原因として、損耗し品質劣化
を起こしている。

これらの損耗を少なくし、新鮮で高品質な青果物を経済
的でかつ安定的に供給するために、低温貯蔵、ＣＡ貯蔵
、氷温貯蔵そして放射性殺菌などの装置を用いる大規模
な方法があるが、流通の全過程において実施できなかっ
たり費用が増大する等により、青果物に同封するだけの
節易な使用法で鮮度を保持する方法が必要となる。

この簡易な方法は、単独であるいは上記大規模な方法の
補助的なものとして利用され効果を上げるものであり、
炭酸ガス、エチレン、水そして呼吸熱などの代謝生成物
を生じ自からを消耗する上記呼吸作用による品質劣化を
防止する場合は、その呼吸作用を抑制するためにエチレ
ン吸収剤、保冷剤そして炭酸ガス吸収剤を使用すること
により効果を上げている。

また上記藩ｎｋ作用による青果物の萎れなどを防止する
ためには、ポリエチレン包装などによる水蒸気蒸散防止
が行なわれ効果を」二げている。

更に上記物理的損傷は、外観を損ねるだけでなく損傷箇
所に微生物の繁殖を引き起こし、梱包内の全青果物に対
して悪影響を与えるために、各種のクツション材が開発
され外的な衝撃からの保護が有効に行なわれている。

これらに比べて従来、微生物作用による品質劣化を防止
する有効な簡易方法が見受けられないのが現状である。

即ち、微生物作用の例としては、野菜類の軟腐病、カポ
チャの白絹病、キュウリやイチゴの灰色微滴などがあげ
られ、その対策として亜硫酸ガスや臭化メチルによるガ
スくん蒸や放射性殺菌などの装置による方法は実施され
ているが、簡易法としては、亜硫酸水素ナトリウムによ
る方法（ＵＳ、　ＰＡＴ３４０９４４．４）や安定化二
酸化塩素の使用が報じられているのみである。

［発明が解決しようとする課題］ 従来の亜硫酸水素ナトリウム及び安定化二酸化塩素を使
用する方法は、安全性と汎用性あるいは国内法では認め
られない等の問題点があり、実施されていない。

即ち、一般には、微生物作用に対して最も有効な手段は
化学的殺菌剤を直接対象物である青果物に使用すること
である。

しかしながら、食品である青果物に対して使用するには
その安全性を重視せねばならないものであり、わが国に
おいては殺菌剤を青果物の保存及び流通過程で使用する
ことは有効な手段として確立されていないという問題点
がある。

本発明は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、微生
物細菌に対して静菌作用を持ち青果物の鮮度保存ができ
ることは勿論、安全で且つ簡易に使用できる鮮度保持剤
を提供しようとするものである。

［課題を解決するだめの手段コ 上記目的を達成するために、本発明における鮮度保存剤
は、杉の抽出液よりなるものである。

そして、上記構成において、杉の抽出液は、多孔質物質
に含浸するとこができる。

また、永続的に効果が生じるように、通気度を適宜調節
された包装材により包むことができる。

更に、上記構成において、通気度は、１０〜１５００秒
／１００Ａｉｒ（ＪＩＳ　Ｐ８１１７）に調整すること
が好ましい。

［作用］ 微生物に対する植物のフィトンチッド効果により、静菌
作用または増面抑制作用を生じる。

即ち、近年微生物に対する植物のフィトンチッド効果が
知られてきたが、どの樹木から発散される芳香物質が、
何に対して効果があるのか不明であり、本発明は、数多
くの試験よりそれらを明確にすることによって成し得た
ものである。

また、抽出液は、芳香物であるから比較的早く揮敗し永
続的効果が無いが、本発明は、抽出液を多孔質物質に含
浸することにより、揮敗が抑制されて、永続的に発散す
る。

更に、通気度を適宜調整された包装材によって包まれる
ことにより、抽出液の揮敗が調節自在となり、鮮度保持
剤が希望する任意の期間、有効成分を揮敗し続けること
が可能となる。

［実施例Ｊ 直径約０．５Ｎ〜２．０ｆｉの軽石Ｌｏｇに杉の搾汁液
０．１ｃｃを含浸させたものをＡ、同様に杉の搾汁液０
．０５ｃｃを含浸させたもめをＢ、そして同しように杉
の搾汁液０．０２５ｃｃを含浸させたものをＣとし、こ
のＡ、Ｂ、Ｃを通気度が１５秒／１００ｃｃＡｉｒと１
秒／１００ｃｃＡｉｒ（ＪＩＳ　Ｐ８１１７）に調整さ
れた２種類の包装材で包装したそれぞれの鮮度保持剤を
、巨峰６　ｋｇとともにポリエチレン袋に密封包装し、
０〜３℃の温度で３ケ月間保存したのち結果を調べた。

そして、比較検討するために、鮮度保持剤を使用するこ
となく同条件で密封包装したものを対照品とした。

表１　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　表２結
果は表１の通りであり、Ａのものを通気度１５秒／１０
０ｃｃＡｉｒの包装材で包装したものが最も良い結果を
得た。

即ち、脱粒、カビの発生が極めて少なく、健全割合は９
２％であった。

これに対して、同じ包装材で包装した場合でも、Ｂ、Ｃ
と杉搾汁液の含浸量が減少するに従って鮮度保持効果も
減少している。

また、通気度が１秒／１００ｃｃＡｉｒの包装材で封入
したものは、揮発速度が速過ぎて薬効が長続きせず、本
実施例では良い結果が得られなかったが、杉の搾汁液の
含浸量によって変化が見られるので、保存期間が短い場
合あるいは保存期間に応じて含浸量を増加させた場合に
は良好な結果が得られることがわかり、経済性の面など
から選択すればよい。

次に、上記と同じ条件においてヒノキの乾留液を含浸さ
せて鮮度保持剤とした場合を表２に示す。この場合、上
記Ａの条件のものをａ、Ｂの条件のものをす、Ｃの条件
のものをＣとして示した。

結果は、薬害を生じ、かえって上記対照品よりも悪い結
果となった。

なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく
、例えば、杉の抽出液は、杉の葉、樹幹、根、表皮等か
ら抽出したものでよく、その抽出方法も乾留する等でも
よい。

また、多孔性物質は、シリカゲル、合成ゼオライトなど
の無機鉱物あるいは口紙などの有機物質等でもよい。

［発明の効果］ 本発明は、上述のとおり構成されているので、次のよう
な効果を奏する。

青果物に付着した細菌に対し、その微生物作用を抑制す
るばかりでなく静菌作用を有するので、青果物の鮮度を
長時間保持することができる。

また、本発明は杉の抽出液を主成分とするものであり、
自然物であるので安全性が高＜、シかも入手容易であっ
て安価に提供できる。

そして、多孔質に含浸すること、あるいは包装材の通気
度を調整することによって、所望の保存期間を少ない抽
出液により効率よく保存すると共に、取扱い容易な鮮度
保持材を提供できる等の効果を有する。

代理人弁理士　告　木　　由　藏

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　杉の抽出液よりなる鮮度保持剤。 ２　杉の抽出液を多孔質物質に含浸してなる鮮度保持剤
   。 ３　通気度を適宜調整された包装材により包まれたこと
   を特徴とする請求項１又は２記載の鮮度保持剤。 ４　通気度が１０〜１５００秒／１００ｃｃＡｉｒ（Ｊ
   ＩＳＰ８１１７）に調整されたことを特徴とする請求項
   ３記載の鮮度保持剤。