JPH0126826Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、デツキプレート工法に適用されるル
ーフドレインの固定装置に関する。

〈従来技術〉 デツキプレートｐ上に打込まれたコンクリート
に、ルーフドレインを埋設して、該ドレインを固
定するデツキプレート工法という施工手段があ
る。

この従来工法のステツプを第３，４図について
説明する。

波状断面のデツキプレートｐ上の所定位置に
ボール紙製のスリーブｓを乗載して、その位置
を適宜手段で固定し、前記デツキプレートｐと
スリーブｓの隙間をモルタルm₁で埋めてから
一定厚のスラブコンクリートｃをデツキプレー
トｐ上に打ち込む。

前記スリーブｓを除去し、該スリーブｓによ
り生じた孔部ｈの下のデツキプレートｐにガス
切断で透孔ｔを開ける。

ルーフドレインｄの管路を前記透孔ｔに挿入
し、前記ルーフドレインｄとデツキプレートｐ
間にその位置に対応して夫々長さを決定した数
本の高さ調整用フラツトバーｂを介装し、その
両端を溶接することにより前記ルーフドレイン
ｄをデツキプレートｐ上に支持する。

前記透孔ｔとルーフドレインｄの管路の隙間
をガムテープ等で覆つてから、前記孔部ｈにモ
ルタルm₂を詰め、さらにスラブコンクリート
ｃ上に仕上モルタルm₃を打込んで、ルーフド
レインｄの鍔を支持する。

而て、デツキプレートｐの下面からルーフド
レインｄの管路下端が突出するように施工され
る。

〈考案が解決しようとする問題点〉 ところで、前記施工手順によると、 イ デツキプレートｐに形成した透孔ｔの位置に
より高さ調整用フラツトバーの高さを決定し、
かつその取付けに際して溶接固定する必要があ
り面倒であるとともに、デツキプレートｐは波
立状等種々の形状のものがあり、その長さを精
密に最適長さとするのは困難である。このため
ルーフドレインｄをデツキプレートｐ上に水平
保持するためには熟練を要する。

ロ スリーブｓを除去したあとに生じた孔部にモ
ルタルを打ち込む必要があり工程数が多い。

等種々の欠点を有する。

本考案は、前記欠点のない施工方法を可能とす
るルーフドレインの固定装置の提供を目的とする
ものである。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案はデツキプレートに穿設された嵌装孔に
通入するコンクリート遮断筒と、その上縁に周設
されてデツキプレートの上面に係止される乗載鍔
とからなる打込み金具と、 ルーフドレインの管路に外嵌し、かつ前記打込
み金具の筒孔を囲むようにして打込み金具上面に
乗載される高さ調整筒体と、 ルーフドレインに上方から被着する連結片と、
前記打込み金具に設けた係止縁に下方から当接す
る連結片とを脱着可能に連結して、ルーフドレイ
ンと打込み金具とを高さ調整筒体を介して挟持す
る結合手段 とから構成されるものである。

〈作用〉 あらかじめルーフドレインと打込み金具は、高
さ調整筒体を介して前記結合手段により挟圧状に
連結される。

このため、前記デツキプレートｐに打込み金具
が嵌入できる嵌装孔を穿設してから、該打込み金
具のコンクリート遮断筒を前記嵌装孔に嵌入し、
その孔周部のデツキプレートｐ上に乗載鍔を掛け
て溶接することにより、前記連結体をデツキプレ
ートｐに乗載する。次にデツキプレートｐ上にコ
ンクリートを打込み、固結して後、前記結合手段
を外して、連結片を除去する。

〈実施例〉 第１，２図は本考案の一実施例を示し、１は、
公知形状のルーフドレインであつて、その浅底状
本体２の外周上端には鍔３が周設され、かつその
浅底状本体２の底中央から下方へ管路４が設けら
れている。

５は前記ルーフドレイン１の管路４に外嵌する
高さ調整筒体であつて、後記するルーフドレイン
１の施工態様により種々の高さのものが用意され
る。

また７は打込み金具であつて、円筒状のコンク
リート遮断筒８と、その上縁に溶接された有孔天
板９とからなり、前記有孔天板９のコンクリート
遮断筒８の外側部をデツキプレートｐの上面に係
止される乗載鍔１０としている。前記有孔天板９
の内径は、コンクリート遮断筒８の内径よりも少
し小さくし、前記コンクリート遮断筒８の内面よ
りも内側に位置する内縁部を、係止縁１１として
いる。前記係止縁１１は少し窪ませ、乗載鍔１０
と係止縁１１間に前記高さ調整筒体５の外径と略
等しい径の位置保持段部１２を形成している。

尚、前記コンクリート遮断筒８と有孔天板９
は、合成樹脂材料等で、一体形成することもでき
る。

前記ルーフドレイン１、高さ調整筒体５及び打
込み金具７は次の手段で組付けられる。

まず、前記打込み金具７の係止縁１１上に高さ
調整筒体５を載せ、前記保持段部１２に内装し
て、その位置を保持する。次に前記高さ調整筒体
５上に、管路４を挿通してルーフドレイン１を乗
載する。

さらに、前記ルーフドレイン１、高さ調整筒体
５及び打込み金具７を次の結合手段により連結す
る。

すなわち、１４は、その長さがコンクリート遮
断筒８の内径と略等しい杆状をし、かつその中心
に、螺子杆１５が植設された連結片であつて、該
連結片１４を打込み金具７内に挿入し、その両端
を、前記係止縁１１に下方から当接して、前記螺
子杆１５を管路４内に通す。

次に、前記ルーフドレイン１の上方から、管路
４の入口径よりも長い杆状連結片１６を、その挿
入孔１７に前記螺子杆１５の上端を通して、浅底
状本体２の管路４周部に乗載する。さらに、前記
挿入孔１７から突出する螺子杆１５の上端に蝶螺
子１８を螺合緊締する。而て、ルーフドレイン１
と打込み金具７は、高さ調整筒体５を介して挟持
され、連結体２０の組付が完了する。

前記連結手段において、係止縁１１を省いて、
前記連結片１４をコンクリート遮断筒８下縁に当
接するようにしてもよい。この場合には、前記螺
子杆１５を長くすればよい。

また前記蝶螺子１８及び連結片１４，１６は、
ルーフドレイン１、高さ調整筒体５及び打込み金
具７を結合する手段の一例を構成するが、その
他、該結合手段としては種々提案し得るものであ
る。

次に前記デツキプレートｐに、コンクリート遮
断筒８の外周形状に略一致する嵌装孔２２を穿
設、該嵌装孔２２に遮断筒８を挿通し、乗載鍔１
０をデツキプレートｐ上に乗載して溶接する。こ
れにより連結体２０はプレートｐ上に保持され
る。尚、乗載鍔１０が合成樹脂材料で形成されて
いる場合には、連結体２０をプレートｐ上に螺子
留め等の手段により固定する。

かかる結合状態にあつて、前記コンクリート遮
断筒８周部と、嵌装孔２２間には微小の間隙を生
ずることがあるが、この場合にはガムテープ等で
前記間隙を遮蔽すればよい。

而て後、前記デツキプレートｐ上にスラブコン
クリート２３を打込み、前記ルーフドレイン１の
鍔３下部及びコンクリート遮断筒８、調整筒体５
周部に充填すると、その固結に伴つて前記ルーフ
ドレイン１が固定される。

かかる固定後に、前記蝶螺子１８及び連結片１
４，１６を除去すると、ルーフドレイン１の取付
け施工が完了し、その蝶螺子１８及び連結片１
４，１６は、次の作用に供されることとなる。

〈考案の効果〉 本考案は上述のように、前記ルーフドレイン、
高さ調整筒体及び打込み金具を連結手段により一
体的に連結してからデツキプレートｐに乗載する
ものであり、ルーフドレインの位置保持を、デツ
キプレートｐの取付け位置の状態等によつて、影
響されることなく正確かつ最適に施すことができ
る。また現場での施工は、前記連結体のデツキプ
レートｐへの乗載と、コンクリートの打込みによ
りほぼ完了するから、その取付け施工を迅速かつ
簡便に施すことができる等の優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の実施例を示し第１図は取付
施工状態の縦断側面図、第２図は打込み金具７及
び結合手段を示す分離斜視図であり、第３，４図
は従来の施工手段を順次示す縦断側面図である。 １；ルーフドレイン、４；管路、５；高さ調整
筒体、７；打込み金具、８；コンクリート遮断
筒、９；有孔天板、１０；乗載鍔、１１；係止
縁、１４；連結片、１５；螺子杆、１６；連結
片、１８；蝶螺子、２０；連結体、ｐ；デツキプ
レート。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ デツキプレートに穿設された嵌装孔に通入す
   るコンクリート遮断筒と、その上縁に周設され
   てデツキプレートの上面に係止される乗載鍔と
   からなる打込み金具と、 ルーフドレインの管路に外嵌し、かつ前記打
   込み金具の筒孔を囲むようにして打込み金具上
   面に乗載される高さ調整筒体と、 ルーフドレインと打込み金具とを高さ調整筒
   体を介して挟持する結合手段 とから構成されるルーフドレインの固定装置。 ２ 前記結合手段を、ルーフドレインに上方から
   被着する連結片と、前記打込み金具に下方から
   当接する連結片とをルーフドレインの管路内を
   挿通する連結螺子杆により脱着可能に連結して
   構成したことを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項記載のルーフドレインの固定装置。