JPH01216166A - フルタイム４ｗｄトランスファの潤滑システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本墾傾は、車両の駆動装置に使用されるフルタイム４Ｗ
Ｄ　トランスファの潤滑システムに関する（従来技術） 自動車等のフルタイム４ＷＤにあっては、２年又は３年
毎に行なわれる車両検査のため、マニュアルで２ＷＤに
切換えることができるシフト機構が要求されている。

また、車両の前後輪の回転数差を吸収する遊星歯車付き
のビスカスカップリングを備えたフルタイム４ＷＤ　ト
ランスファにあっては、上記の２ＷＤへの切換機構に加
えて、ケーシングの底部から遊星歯車の部分へオイルポ
ンプにより潤滑油を供給することが必要である。

（志哨が解決しようとする課題） しかしながら、このようなフルタイム４ＷＤ　トランス
ファにおける従来の潤滑油供給方式では、オイルポンプ
から送り出された潤滑油はトランスファのケーシング底
部にたまる一方、潤滑を必要とする遊星歯車等の機構は
ケーシング内の上部に配置されているため、この部分へ
あ潤滑油の供給が不充分となる。そこで、オイルポンプ
から遊星歯車部へ潤滑油を確実に供給するために特別の
配管構造をケーシング内に設けると、機構的に複雑でス
ペースにも限りのあるケーシング内部の構造がより複雑
化すると共に１部品の増加による組立の手間とコスト上
昇を招き、更には配管用のスペースをとるためケーシン
グを大型化する必要も生じるという問題点があった。

（課題を解決するための手段） 木黙賄は、フルタイム４ＷＤ　トランスファにおいて、
２年又は３年毎に行なわれる車両検査のために設けられ
るシフトロッドを有効に利用し、最少限の要素で潤滑油
供給経路を構成することにより、上記の問題点を解決す
るようにした。

すなわち、木ｔ＜ｑは、マニュアルで２ＷＤに切り換え
ることができるシフト機構を備えたフルタイム４ＷＤ　
トランスファにおいて、該トランスファのケーシング内
に設けられる２ＷＤ切換用のシフトロッドをパイプで形
成すると共に、該ケーシングに、潤滑油供給用オイルポ
ンプと、該オイルポンプから供給される潤滑油をシフト
ロッドの内部に送り込む通路と、シフトロッドの内部か
ら潤滑すべき箇所へ潤滑油を送るための配管とを設ける
ことにより、潤滑システムを構成したものである。

（実施例） 図面は、木ｅ＝８Ｆｌの実施例に係るフルタイム４ＷＤ
トランスファの断面図である０図において、２は左端面
を開口としたケーシングであり、その左端面にケーシン
グカバー４を１０数本のポルト６で結合することにより
開口を塞いでいる。このケーシング２の左からメインド
ライブシャフト８がケーシングカバー４を貫通して内部
に延びており、メインドライブシャフト８は、その左端
部９にスプライン嵌合する連結スリーブｌＯを介して車
両のトランスミッション（図示省略）から伝達される動
力により回転駆動される。

上記のケーシング２内に延びたメインドライブシャフト
８の右端部１１は、センタ・デフ機構を構成する遊星歯
車装置１２のキャリアケース１４とスプライン嵌合して
いる。センタ・デフ機構は車両の旋回時に前後駆動軸間
の回転数差によるタイトコーナーブレーキング現象を解
消するためのものであるが、直進時でも前後輪の空気圧
差や摩耗状態の差によって生じる前後駆動軸間の回転数
差を吸収する機能を有する。

遊星歯車装置１２のキャリアケース１４にはプラネタリ
ギア１６が軸支される一方、このプラネタリギア１６の
周りにこれと噛合うリングギア１８が配置されている。

プラネタリギア１６は、メインドライブシャフト８の周
囲に相対回転自在に配置された円筒状のサンギア２０と
も噛合っている。サンギア２０の中間部の外周面には、
粘性クラッチであるビスカスカップリング２２が配置さ
れている。このビスカスカップリング２２は、サンギア
２０にスプライン結合したインナケース２４と上記リン
グギア１８にスプライン結合したアウタケース２６とに
多数のプレートを交互に組付け、インナケース２４に組
付けたインチプレート２８と７ウタケース２６に組付け
たアウタプレート３０との間に充填したオイルの剪断抵
抗により駆動力を伝達するようにしたものである。この
ビスカスカップリング２２は、前輪駆動軸と後輪駆動軸
へのトルクの配分を調整する機能を有する。

上記のようにビスカスカップリング２２の７ウタケース
２６と結合し、且つプラネタリギア１６と噛合っている
リングギア１８は、ケーシング２の右端部を回転自在に
貫通したリアドライブシャフト３２の左端部とも噛合い
、これを一体回転させる。リアドライブシャフト３２の
右端部はケーシング２を貫通し、車両のリアプロペラシ
ャフト（図示省略）に連結されるようになっている。

上記遊星歯車装置１２のキャリアケース１４とサンギア
２０の間、及びキャリアケース１４とリアドライブシャ
フト３２の間には、それぞれスラストワッシャ３１及び
３３が配置されている。

一方、ビスカスカップリング２２の左側では、円筒状サ
ンギア２０の外周面にスプロケット３４がスプライン結
合されている。このスプロケット３４は、ケーシング２
の下方延長部に回転自在に嵌挿したフロントドライブシ
ャフト３６側のスプロケット３８に、チェーン４０を介
して回転を伝達する。フロント側のスプロケット３８は
、フロントドライブシャフト３６の外周面にこれと一体
に回転するように固着されたドライブギア４２の外側に
相対回転自在に配置されている。なお、フロントドライ
ブシャフト３６の左端部はケーシングカバー４を貫通し
、車両のフロントプロペラシャフト（図示省略）に連結
されるようになっている。

次に、この実施例のフルタイム４ＷＤトランスファは、
車両検査時にマニュアルで２ＷＤに切り換えられるよう
にするため、以下のようなシフトロッド５０を含むシフ
ト機構を備えている。

まず、シフトロッド５０はパイプ状に形成された部材か
ら成り、ケーシング２の下部に図の右側から軸方向に摺
動自在に挿入される。シフトロッド５０の左端部は、ケ
ーシングカバー４の厚さ方向に穿設された横孔５２に嵌
挿される一方、シフトロッド５０の右端部は、その外周
と同径の円柱形シフトガイド部５４が嵌合固定されてパ
イプ端部の変形を防止すると共にケーシング２を摺動自
在に貫通して外方に突出しており、このシフトガイド部
５４を引出したり押込んだりすることによってシフトロ
ッド５０が軸方向に移動できるようになっている。この
シフトロッド５０の右端に近い部分には１位置決め用の
凹部５６及び５８が設けられる一方、各凹部に嵌合する
球体６０と、これを下向きに押圧するスプリング６２と
が、ケーシング２の肉厚部に穿設した縦孔６４内に配置
され、縦孔６４の上方には１球体６０の上下動によって
オンＱオフする検出スイッチ６６が設置されている。ま
た、ケーシング２内に位置するシフトロッド５０の中央
部分には、先端部が下方に延びたフォーク６８が固着さ
れ、その先端部は、前述したフロントドライブシャフト
３６側のスプロケット３８と一体のギア３９、及びこれ
と同径に形成されたドライブギア４２の両方、又はドラ
イブギア４２のみと噛合うカップリングスリーブ７０に
係合している。

上記のように構成されたシフトロッド５０を含むシフト
機構によれば、球体６０が図のようにシフトロッド５０
の右寄りの凹部５８に嵌合した咋には、シフトロッド中
央のフォーク６８は、カップリングスリーブ７０を、フ
ロントドライブシャフト３６側のスプロケットギア３９
とドライブギア４２の両方に噛合わせる。従って、チェ
ーン４０によりスプロケット３８に伝達された回転は、
カップリングスリーブ７０及びドライブギア４２を介し
てフロントドライブシャフト３６に伝達される。一方、
シフトガイド部５４を引出し、シフトロッド５０を図の
位置から球体６０が内寄りの凹部５６に嵌合する位置ま
で移動させた場合には。

シフトロッド中央のフォーク６８も移動し、カップリン
グスリーブ７０をドライブギア４２のみと噛合わせる。

このため、スプロケット３８の回転はフロントドライブ
シャフト３６に伝達されず、フロント側は駆動されない
２ＷＤの状態となる。

次に、この実施例は、上記のビスカスカップリング２２
及び遊星歯車装置１２に潤滑油を供給するため、以下の
ような潤滑システムを備えている。

まず、潤滑油供給源として、ケーシング２の内部下方に
オイルポンプ８０が設けられる。詳細には、オイルポン
プ８０は、フロントドライブシャフト３６の後端（図で
は右端）にロータを固着すると共にケーシング側にステ
ータを設け、ケーシング２の底部にたまった潤滑油を加
圧供給するものである。このオイルポンプ８０から送出
された潤滑油をケーシング２内の必要箇所に転送する手
段としては、上記のシフトロッド５０が利用されると共
に、湾曲したチューブ状の配管８２が設けられる。

シフトロッド５０は、上述のように、車両検査時にマニ
ュアルで２ＷＤに切り換えるために設けられたものであ
るが、このロッドをパイプ化することにより潤滑油供給
用の経路を構成している。

オイルポンプ８０とシフトロッド５０の間では、ケーシ
ング下部のフロントドライブシャフト３６を収納した開
口部の右端を塞ぐ下部カバー５に溝８４が形成されると
共に、この溝８４とシフトロッド５０に穿設した孔８６
とを連通する通路８８がケーシング２の肉厚部に形成さ
れている。

また、シフトロッド５０の左端部を嵌挿したケ−シング
カバ−４の横孔５２は、斜め上方に延びて内側に開口し
、その上方では、カバー４の内側・から斜め上方に延び
てメインドライブシャフト８に隣接する位置に開口した
孔９０が形成され、これら横孔５２から延びた傾斜孔５
３と上方の傾斜孔９０とを連通ずるために１図のように
湾曲したチューブ状配管８２が設けられている。

更に、ケーシングカバー４の傾斜孔９Ｇは、メインドラ
イブシャフト８とサンギア２０との間に形成された間隙
９２に連通し、サンギア２０の中間部分には、前述のビ
スカスカップリング２２及び遊星歯車装置１２に通じる
孔（図示省略）が設けられている。

図示のフルタイム４ＷＤトランスファにおける潤滑シス
テムは上記のように構成されるので、その作用は次の通
りである。

すなわち、潤滑油供給源であるオイルポンプ８０から送
出された潤滑油は、ケーシング側の溝８４から通路８８
及びシフトロッド５０の孔８６を通ってシフトロッド５
０の内部に入り、その左端からケーシングカバー４の横
孔５２、傾斜孔５３゜チューブ状配管８２及び傾斜孔９
０を介してサンギア２０内の間隙９２に送られる。そし
て、サンギア２０の供給孔を通じてビスカスカップリン
グ２２及び遊星歯車装置１２に潤滑油が確実に供給され
、各部を常時潤滑することができる。

以上、図示の実施例について説明したが、木七理はこれ
に限られるものでなく、他の構造のフルタイム４ＷＤ　
トランスファにも同様に適用することができる。

（ｇ６絹の効果） 以上のように、木４１５鴫によれば、マニュアルで２Ｗ
Ｄに切り換えることができるシフト機構を備えたフルタ
イム４ＷＤ　トランスファにおいて、ケーシング内に設
けられる２ＷＤ切換用のシフトロッドをパイプで形成す
ると共に、該ケーシングに潤滑油供給用オイルポンプと
、該オイルポンプから供給される潤滑油をシフトロッド
の内部に送り込む通路と、シフトロッドの内部から潤滑
すべき箇所へ潤滑油を送るための配管とを設けることに
より潤滑システムを構成したので、オイルポンプから送
り出された潤滑油は、潤滑を必要とする遊星歯車等の箇
所へ確実に供給される。そして、潤滑油供給経路はパイ
プ化した２ＷＤ切換用のシフトロッドを利用しているの
で、経路形成のためにケーシングの内部構造を複雑化し
たりスペースをとったりすることがなく１組立の負担が
増加せずコストも抑えられるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

図面は本怒岨の実施例に係るフルタイム４ＷＤトランス
ファの断面図である。 ２−一一一ケーシング、 ４．５−−−一カバー、 ８−一一一メインドライブシャフト、 １２−−−一遊星歯車装置。 １４−−−−キャリアケース、 １６−−−−プラネタリギア、 １８−一−−リングギア、 ２０−−−−サンギア、 ２２−−−−ビスカスカップリング、 ２４−−−−インナケース、 ２６−−−−７ウタケース、 ２８−−−−インチプレート、 ３０−−−−７ウタプレート、 ３２−−−−リアドライブシャフト、 ３４．３８−−−−スプロケット、 ３６−−−−フロントドライブシヤフト、４０−一−−
チェーン、 ４２−−−−ギア、 ５０−−−−シフトロッド、 ５２−−−一横孔。 ５４−−−−シフトガイド部、 ５６．５８−−−一凹部、 ６０−−ｍ−球体、 ６２−−−−スプリング、 ６４−−−一縦孔、 ６ローーーー検出スイツチ、 ６８−−−−フォーク、 ７０−−−一カツブリングスリーブ。 ８０−−一一オイルポンプ、 ８２−−−一配管、 ８８−−−一通路、 ９０−−−一傾斜孔、 ９２−−−一間隙。 代　理　人　弁理士　性向　進

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. マニュアルで２ＷＤに切換えることができるシフト機構
   を備えたフルタイム４ＷＤトランスファにおいて、該ト
   ランスファのケーシング内に設けられる２ＷＤ切換用の
   シフトロッドをパイプで形成し、該ケーシングに潤滑油
   供給用オイルポンプと、該オイルポンプから供給される
   潤滑油を前記シフトロッドの内部に送り込む通路と、前
   記シフトロッドの内部から潤滑すべき箇所へ潤滑油を送
   る配管とを設け、前記通路とシフトロッドと配管とで潤
   滑油供給経路を形成したことを特徴とするフルタイム４
   ＷＤトランスファの潤滑システム。