JPH01216135A - ディスクブレーキパッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、ディスクブレーキパッドの改良に関する。

［従来の技術］ 従来のディスクブレーキは、車輪と一体に回転するブレ
ーキディスクと、該ブレーキディスクの一面に押しつけ
られる第１ブレーキパツドと、該第１ブレーキパツドを
保持、押圧するつめ部材および該つめ部材に対向する位
置にシリンダ室を有するハウジングと、該ブレーキディ
スクの他面に押しつけられ該第１ブレーキパツドと対向
する第２ブレーキパツドと第２ブレーキパツドを保持押
圧し、該シリンダ室にｍ動自在に保持されたピストンと
で構成される。そして〜前記ブレーキパッドは、同−組
成体で構成されている。

現在、自動車用ディスクブレーキの主流を占めるワンピ
ストン型キャリパはツメ側（アウター側）とピストン側
（インナー側）でパッドの面圧分布が異なる。従って均
一組成で形成した摩擦材では、摩擦面での摩擦条ｎに差
が生じ面圧の大きい箇所では摩擦係数がより高くなった
りする。この摩擦係数が高くなる部分がパッドのリーデ
ィング側で起きると不快な音であるブレーキ鳴きの現象
が現れる。このブレーキ鳴き現象を解決するために特開
昭６１−１８４２３２号公報では、高密度で摩擦係数の
小さい第１摩擦材と低密度でＦＪ擦係数の大きい第２摩
擦材とを用い、低面圧時には主として第１摩擦材部がロ
ータと摩擦を行い、高面圧時は第２ｒＩｉ擦材部がロー
タと摩擦を行うような特定部位に第１摩擦材、第２摩擦
材を配置してブレーキ鳴きの発生および偏摩耗を低下さ
せたパッドの開示がある。

［発明が解決しようとする課題］ 前記第１摩擦材と第２１１！擦材とでそれぞれ一部のＩ
ＦＩ　＃ｈ面を形成する部分と他の部分を一体的に成形
してパッドを形成すると、組成が異なる材料を同時に熱
成形することになり成形後の１↑擦材は物性がばらつい
たパッドとなりやすい。本出願人は先に特願昭６１−２
９８４７１号においてパッドの１摩擦面の面圧分布を測
定し、血圧に相応した摺動面部分を区分けし、各摺動面
部分を形成する部分、部分を相対的に摩擦係数の異なる
１１！擦材料で形成したディスクブレーキバットを提案
した。この場合摩擦係数、密度等の物性の異なる第１摩
擦材と第２１！！１材とをそれぞれ別途部分的に成形し
、部分部分を組み合せて一つのパッドを形成するものは
、生産性が低く工程が煩雑となる。

この発明は前記の問題点に基づきなされたもので、２種
類のＦ′ｌｉ擦材を同時に型成形しても成形バラツキが
ない安定したディスクブレーキパッドを提供することを
目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明のディスクブレーキパッドは、摩擦係数の異なる
少なくとも２種の摩擦材でそれぞれ一部の摺動面を形成
する部分と他の部分を一体的に形成配回して構成される
ディスクブレーキパッドにおいて、 前記摩擦材はそれぞれ多孔質無機材料を含有し、ｒｌｌ
ｉ１１係数の小さい摩擦材には前記多孔質無機材料に潤
滑剤が含浸または付着して一体化されていることを特徴
とする。

摩擦係数μの異なるｒ！Ｊ擦材とは、摩擦係数が少なく
とも０．２以上異なるものをいう。この摩擦係数の差の
調整は、通常基材に対して添加づ゛る添加剤の成分およ
びその吊により行われる。この摩擦係数の異なる２種類
の摩擦材は各々所定形状に予備成形した後、製造すべき
パッドの所定の部分とな、るべき金型、の所定・の位置
にそれぞれ配置され、金型内で一体的に熱成形、熱処理
して製造されるものである。

２種類の摩擦材は、潤滑剤を除きほぼ共通の基材および
添加剤から構成されている。基材としては、スチールフ
ァイバー等の鉄系金ｇｌＩｍ　、真鍮、銅などの非鉄系
金属繊維、ガラス１ｌＩＩなとのセラミック系ＩＩ維、
セル０−ス繊維、芳香族ポリアミド繊維などの有機繊維
を一種または併用して用いることができる。ざらに前記
基材に無機、有機の添加剤とと６に結合用の樹脂が配合
される。この添加剤としては、１ｉｆｔ酸バリウム、珪
藻土、ドロマイト、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム
、シリカ、硫化物（二硫化モリブデン、硫化タングステ
ン）等の無機物粉末、カシューダスト、ラバーダストな
どの有機物粉末、アルミニウム、鉄、亜鉛等の金属粉末
などを用いることができる。

また主として摩耗調整に用いられる添加剤としては、ア
ルミナ、窒化珪素、窒化硼素等の窒化物、酸化マグネシ
ウム、ジルコニア、酸化スズ、二酸化マンガンなどを用
いることができる。

さらに添加剤の一部は多孔質無機材料に代替される。こ
の多孔質無機材料は、多孔質ないしは中空形状を有し潤
滑剤の液体または微粉体を吸湿ないしは付着保持するこ
とが出来るもので、例えばシラスバルーン、多孔質ガラ
スピーズ、中空炭酸カルシウム、多孔質ケイ酸カルシウ
ムなどが使用できる。好ましくはケイ酸カルシウムを主
成分としたものを用いるのがよい。

多孔ｇ４無機材料に含浸または付着させる潤滑剤は耐熱
性の液状のシリコン油などとグラファイトの微粉末など
が用いられる。

結合樹脂としては、フェノール樹脂、ブチラール系樹脂
、フェノキシ系樹脂およびエポキシ系樹脂を用いること
ができる。フェノール樹脂とはフェノール、クレゾール
などのフェノール類の一種以上をホルムアルデヒド又は
その発生源となる化合物により縮合させて得られ、耐熱
性などの点で好ましい結合材である。

この多孔質Ｓ線材料の使用量は、摩擦材を１００重量％
とじたとき５〜１５小吊％であることが好ましい。また
この多孔質無機材料は２種類の摩擦材に等誦添加するこ
とが好ましい。多孔質無機材料に添加する潤滑剤は、多
孔質無機材料１００容積％に対し５〜１５容稙％である
ことが好ましい。この潤滑剤の添加量が５％未満である
と摩擦係数の差を与えることができず２０％を越えると
１９！擦係数が小さくなりすぎで摩擦材としての性能を
付与できなくなる。

また摩擦係数の高い摩擦材には、多孔質無ｔｌｌ材料の
他にアブレッシング材を添加して摩擦係数を高くするこ
とができる。好ましくはこのアブレッシング材を一方の
摩擦材に添加することにより摩擦係数を物性を変えるこ
となく調整することができる。

本発明のディスクブレーキパッドは以下の様にして製造
される。基材および結合樹脂、多孔質無機材料、および
その他の添加剤を添加し混合機で混合原料を製造する。

なお摩擦係数の高いｌＩ擦材を形成する混合原料中には
、多孔質無機材料のみを用いる。一方摩擦係数の低い摩
擦材を形成する混合原料中には、多孔質無機材料にｙＩ
潤滑剤含浸されて一体化されたものを用いる。この混合
原料を予備成形して粗成形体を形成する。ついで１Ｉ１
１擦係数の異なる各庁ｍｕの粗成形体を所定の金型内の
位置に固定し熱成形、熱処理、研磨を行なって各摩擦材
が一体的に形成−されて得られるレジンモールドタイプ
のパッドである。

［発明の作用と効果］ 本発明はそれぞれ多孔質無機材料を含有し、摩擦係数の
小さい摩擦材には前記多孔質無機材料にＴＲ滑剤が含浸
または付着して一体化された少なくとも２種の摩擦材の
粗成形体を、一体的に形成して構成したディスクブレー
キパッドである。潤滑剤を含浸させて一体化させた多孔
質無機材料を配合した摩擦係数の低い摩擦材と多孔質無
機材料を配合した高摩擦係数の摩擦材とにより物性に差
やバラツキを生ずることなく一体的にパッドを成形する
ことができる。

このパッドは１ｌＷＡ時に多孔質無機材料が摩擦面での
圧力と熱により破壊されてｒａＷＩ剤が摩擦面へ供給さ
れるため摩擦係数が小さくなりｌｌＩ滑剤を含浸してい
ない多孔質無機材料を含む摩擦材は摩擦係数が大きくな
り両者にＦＪＦ！Ａ係数の差ができる。

従って摩擦材の組成はほぼ同一であるが含浸された潤滑
剤により摩擦係数の調整を行なっているため、初期より
中期にかけてのパッドの性能を変化させることが少なく
ブレーキ鳴きの発生を防ぐことができる。

［実施例１ 以上実施例により本発明を説明づる。

（潤滑剤が含浸された多孔質無機材料の調整）多孔質無
機材料はケイ酸カルシウム系（組成Ｓｉ０＊６８％、Ｃ
ａ０２９％、Ａｌｔ０３１％、ステアリン酸カルシウム
２％（粒径４０μｍ以下）、商品名フローライト、徳山
曹達株式会社製）の粉末である、潤滑剤はシリコーン油
と微粉グラファイト（２０μｍ以下）を体積比で１：１
の割で混合して形成した。この潤滑剤を上記多孔質無機
材料粉末に混合して含浸または付着して一体化した。混
合割合は体積比で多孔質無機粉末：潤滑剤雪３：１であ
る。

（１９１擦材の成形） 第１￥Ｍ擦材（＾い摩擦係数を有する）は、基材ｌＩ雑
として真ちゅうファイバーを３５ｔ１１＠％、多孔質無
ｎ材料としてフローライトをＩＣ１！ｆｆｉ％、ｒｆｌ
擦調整剤として三硫化アンチモンを（粒径２０μｍ以下
）　７ｆ！昂％、アブレッシング剤として５１０ｔを（
粒径１０μｍ以下）１０重最％、無機添加剤として硫酸
バリウム（粒径３０μｍ以下）を２３ψ邑％および結合
樹脂としてフＬノール樹脂を１５巾量％を混合し予備成
形した。

第２摩擦材（低い＃ｇ擦係数をもつ）は、前記多孔質無
機材料（前記のｒ８滑剤を含浸・付着させたらの）を１
５重量％と増しアブレッシングを添加せず無機添加剤（
ＢａＳＯ４）を２８！１！聞％とじた以外は第１摩擦材
と同様である。このディスクブレーキパッドは、第２図
の１摩擦而の平面図に示すようにほぼ四辺形状の厚板状
である。このパッドの裏面にバックプレートが結合され
ている。前２第１ａ！擦材と第２摩擦材の予備成形で１
０だ粗成形体を第２図に示すようにパッドの中央上部端
面側に第１１１擦材の粗成形体を配置しその周辺に第２
１１擦材の粗成形体を配置して熱成形、熱処理、研増工
稈を行なって一体的に本実施例のパッドを形成した。

なお比較用に第１１摩擦材および第２Ｈ擦材の粗成形体
をそれぞれ単独で熱成形、熱処理を行なって摩擦材を形
成した。この摩擦の物性値を第１表に示す。第１摩擦材
、第２摩擦材の物性値の硬度、比ＩＣ１気孔率、圧縮歪
はほぼ同一であった。

比較例として多孔質無機材料を含まない摩擦係数の高い
ｍ３摩擦材とＦＪ擦係数の低い第４摩擦材を実施例と同
様にして組成形体を作製した。組成は第１表に示１よう
に第３１ｆｊ！擦材が基材繊維の真らゆうファイバー、
フェノール樹脂、ｌ摩擦調整剤の三硫化アンチモン、ア
ブレッシングの５ｉＱ２、無４１Ｆ！Ａ加剤のＢａＳＯ
４で形成されている。

第４摩１ａｉ４は、第３摩擦材のアブレッシングを添加
せず無機添加剤澄を１０重４％代えた以外は第１表　　
　　　ｗｔ％ ＊＊　フルサイズ３トン時の変形量 同様にして粗成形体を製作した。この第３８！擦材と第
４摩擦材の予備成形で（ｑだ組成形体を実施例の場合と
同様に第２図に示したパッドの位置に第３摩擦材を第１
摩擦材の位置に第４摩擦材を第２摩擦材の位置に配置し
て一体的に成形を行なって比較例のパッドを形成した。

なお参考に第３摩擦材、第４摩擦材の粗成形体をそれぞ
れ単独に熱成形、熱処理してそれぞれの単独の摩擦材を
製作した。その組成および物性値を第１表に示す。物性
値は第３摩擦材と第４摩擦材とは異なっていることを示
している。

［評価］ 三種のパッド（第１摩１１１＠重独１、第２摩擦材単独
２、本実施例３）について、ＪＡＳＯＭ格の０４０６の
試験方法に基づく摩擦性能の試験を行なった。第１図は
縦軸に１！１１ｉ擦係数μを横軸に油圧をとり第２効力
試験結果のグラフを示す。なお速度は５０ｋｍ／ｈｒで
ある。第１摩擦材１と第２Ｂ！［２とは第１表に示した
ように物性値は類似しているが摩擦係数は異なる。すな
わ１５第１摩擦Ｕ１（白丸印＞〕ｒｓ擦係数ｉ、ｔｏ、
５Ｔ−ｉり第２１摩擦材２（黒丸印）の１ｇ！擦係数は
約０．２５である。

−力木実施例３は第１ＦＪ擦材と第２摩擦材とを第２図
に示すように配置して形成した（図中上部中央部に第摩
擦材が周辺部に第２摩擦材が配置されている）。この＃
擦試験結果は、第１図の３（黒印三角印）に示すように
始めは第２摩擦材２とほぼ同じ摩擦係数を示づが油圧値
の増加にともなって第１摩擦材１の摩擦係数と同じにな
っていく併用効果を示している。すなわち低油圧では摩
擦係数の低い摩擦面でｒｆｌＦ！Ａシ油圧が高まるにつ
れて高い摩擦係数の摩擦面でＦＪ擦している。

次に本実施例と比較例の多孔質無機材料を含まない二種
のパッドの摩擦試験をＪＡＳＯ規格試験の０４０６に基
づいて行なった。

第１効力・第２効力ともほぼ同じ摩擦係数を示すが第３
効力になると比較例では摩擦係数が低下する傾向を示す
が、本実施例は特に変化を示さなかった。一方比較例品
は中央の１９擦係数が高い第３摩擦材で形成されている
部分が極度に摩耗しており摩擦係数の低い第４摩擦材部
の摩擦面で制動を行なっていたと考えられる。その理由
としては、フェードを経過するとＩＩ擦係数の高い中央
部が多くのＪ摩擦仕事をするため摩耗が多くなり極端な
下当りになったためと考えられる。−力木実施測量は、
殆んど偏摩耗しておらず平坦に摩耗している。

すなわち物性の均一さが偏摩耗の発生を防いでいると考
えられる。

次に鳴き防止効果について確認試験を行なった。

試験機は前記と同じである。試験方法は減速度０゜１０
００速度５Ｑｋｍ／ｈ、制動前温度１２０℃Ｆ１０００
回摺り合せの後速ｒ！１２０ｋｍ／ｈ１油圧５．１０．
１０．５ｋｏｆ／ｃｓｆ　、温度４０℃、８０℃、１２
０℃、８０℃のパッド評価（２０四Ｉｔ、ＩＩ　ｉｏ）
を１サイクルとし、５サイクル実施し、その後減速度０
．６０１速度１００　ｋｍ／　ｈ　、　８１３インタ一
バル５０ｓｅｃ１１ＩＩＩ動前日−タ瀉度６５℃で１０
回制動を実施した（フェード試験）。そしてパッド評価
を３サイクル実施した。その結果を第３図に示す。第３
図は縦軸は鳴き発生率で横軸はサイクル数である。比較
例では評価サイクルが増す毎に鳴き発生率が増加してい
るが本実施測量は発生していない。これは比較例量が偏
摩耗のために、当り方が変化しパッドが下当り中央部（
第１摩擦材の下部の第２１！Ｊ擦材部位に面接する現象
）を生じたためである。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１摩ｔｌｌ材と第２摩擦材のそれぞれ単独お
よび本実施例のパッドに配置した場合の摩擦係数の変化
を示すグラフであり、第２図は本実施例のパッド中の第
１摩擦材と第２摩擦材の配置状態を示す平面説明図であ
り、第３図は実施例と比較例のブレーキ鳴き発生率を摺
り合せ後、フェード模に測定した結果を示づグラフであ
る。 １・・・第１摩擦材　　　２・・・第２摩擦材３・・・
実施例パッド 特許出願人　　トヨタ自勅車株式会社 代理人　　　　弁理士　大川　宏

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）摩擦係数の異なる少なくとも２種の摩擦材でそれ
   ぞれ一部の摺動面を形成する部分と他の部分とを一体的
   に形成して構成されるディスクブレーキパッドにおいて
   、 前記摩擦材はそれぞれ多孔質無機材料を含有し、摩擦係
   数の小さい摩擦材には前記多孔質無機材料に潤滑剤が含
   浸または付着して一体化されていることを特徴とするデ
   ィスクブレーキバッド。