JPH01215927A - 旋回輪の低歪熱処理方法 - Google Patents

旋回輪の低歪熱処理方法

Info

Publication number
JPH01215927A
JPH01215927A JP4088688A JP4088688A JPH01215927A JP H01215927 A JPH01215927 A JP H01215927A JP 4088688 A JP4088688 A JP 4088688A JP 4088688 A JP4088688 A JP 4088688A JP H01215927 A JPH01215927 A JP H01215927A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat treatment
race groove
roundness
tempering
tooth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4088688A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2754002B2 (ja
Inventor
Tetsuyuki Murata
村田 哲之
Masanori Arakawa
正則 荒川
Ikuro Sakamoto
坂本 郁朗
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Neturen Co Ltd
Original Assignee
Neturen Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Neturen Co Ltd filed Critical Neturen Co Ltd
Priority to JP63040886A priority Critical patent/JP2754002B2/ja
Publication of JPH01215927A publication Critical patent/JPH01215927A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2754002B2 publication Critical patent/JP2754002B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Treatment Of Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、建設機械、装置等に多用されている旋回輪の
低歪熱処理方法に関する。
(従来の技術) 旋回輪の形状としては、内周側に山部、外周側にレース
溝部を形成しであるものが比較的多数を占めている。而
して、レース溝部には高い耐摩耗性の付与を目的として
、また歯部には切削等で深く機械加工したために生じた
残留歪の除去および耐摩耗性、靭性の付与を目的として
、それぞれ個別に焼入れ、焼戻しを含む熱処理を施すこ
とは周知であり、通常、焼入れ加熱手段としては高周波
誘導加熱が、また焼戻し加熱手段として電気炉加熱が用
いられている。また、熱処理による仕上がり硬さは焼戻
時の温度と時間に依存ずことも当業者の周知のとごろで
ある。
とごろで、旋回輪の熱処理はレース溝部の高い耐摩耗性
、換言すれば硬さが最優先される。
qの観点に立脚して、内周側が山部、外周側がレース溝
部である旋回輪の従来熱処理法は、第1表に〔熱処理工
程〕として示す如く、内周側にある山部の焼入れ工程■
、中間焼戻し工程Qを先行させ、その後、外周側にある
レース溝部の焼入れ工程■、焼戻し工程■を施すことと
していた。何故ならば、歯部は深く、かつ複雑に切削加
工されており、加工時に生じた残留歪を歯底まで充分に
除去するためには太き−な投入エネルギーで焼入れ加熱
、焼戻し加熱をする必要がある。これに反し、レース溝
部は加工度が小さく、特に残留歪の除去を考慮する必要
かなく、かつレース溝表層の焼入れ加熱には投入エネル
ギーが小ですむとともに、確実に高い硬さを付与するに
は焼戻し温度も先行工程に比しやや低くする必要がある
からとされていた。
従来法に従った熱処理の具体例を以下に示す。
例えば、下記材質2寸法からなり、外周側がレース溝部
とされている旋回輪を、歯部とレース溝部それぞれに後
記の目標焼入れ硬化層を形成する場合には、第1表の〔
熱処理条件〕として記載されるところに従って熱処理が
行われていた。
この場合、歯部は非拘束状態で焼入れし、またレース溝
部は拘束状態で焼入れしている。その理由は当該具体例
熱処理の各工程経過ごとにJIS規定に従う真円度測定
試験を行った結果を示す第2表から明らかにされるよう
に、■中間焼戻し工程を終えた時点での旋回輪の真円度
は比較的高(、拘束焼″入れする必要がないからである
☆旋回輪W:材質:、 S 48 C相当利寸法;外径
 1018mm 内径  872mm 高さ    62mm 山部モジュール 10 溝部深さ R12,73rn rn ☆目標焼入れ硬化層 レース溝部;表面硬さ−−−−4(Rc 55〜60(
1−1s  7 4〜8 1) 有効深さ(HRC43以上) −−−−−−3,1〜4.3mm 歯   部;表面硬さ−−−−−−4(Rc 52〜6
0(Hs’69〜81) 有効深さ 歯頂より2Q m rn以下 一−−−−HRc 50以下 山底より1〜3mmまで 一−−−−−−HRc 45以上 即ち、第1表の〔熱処理条件〕に示されるように、焼入
れに際して大投入エネルギーが要請され。
かつ焼戻し温度が220℃である歯部を先行処理した後
、小投入エネルギーで済み、かつ焼戻し温度が180°
Cであるレース溝部を処理する。当該熱処理工程を経た
旋回輪には、たとえレース溝部を拘束焼入れしても極め
て大きな焼入れ歪が生じているので、後工程として矯正
工程■で歪を矯正のうえ、熱処理完了品とした。
(従来技術に存する問題点) 上記従来法は矯正工程■が必須である。矯正の作業は、
直線運動をするロッドを具えた油圧ジヤツキ等を旋回輪
の環内に配置し、歪んで短径となった直径方向を拡大さ
せて真円近似を得るようにしているが、ある直径方向を
修正すれば他の角度方向にゆがみが生じたりするので、
真円度計測を多数回繰り返しつつ作業することとなり、
極めて長時間を要し、かつ煩雑であって、生産性を甚だ
しく阻害していた。
一5= また、上記矯正は機械的矯正であるので、経年により矯
正効果か徐々に消失して熱処理後の歪状態に復帰する虜
があって、長期間にわたる品質保証が不安定であるとい
う問題点を抱えていた。
そのうえ、上記機械的矯正は熱処理効果として期待され
る被処理部の圧縮残留応力を低下させるので、疲労強度
や耐摩耗性を低下する等の悪影習をも惹起するため、当
該機械的矯正は姑息な手段として回避が希求されるとこ
ろであった。
(発明の目的) 本発明は、内周側が山部の旋回輪を熱処理する場合の従
来法に存する上述の問題点を解消するためになされたも
ので、山部およびレース溝部それぞれに所望の機械的性
質を確実に付与可能とするとともに、熱処理後の矯正工
程を不要とし、従って付与した機械的性質を長期間にわ
たり保証可能、さらには疲労強度および耐摩耗性を向上
可能な旋回輪の低歪熱処理方法を提供することを目的と
する。
(発明に至る経過) 本発明者は、本発明に至る過程において、従来法を再検
討してみた。
先行する歯部処理は非拘束状態で行われる焼入れと中間
焼戻しとを含むが、この焼戻し終了時点での旋回輪は、
第2表か示す如く、真円度が高い。
然るに、後行のレース溝部処理を経た旋回輪の真円度は
大幅に低下してしまう。
発明者はこの点に着目し、中間焼戻し終了時の旋回輪は
非処理部であるレース溝部が伽として(すJき、切削時
の残留応力が完全に消失せずに内在し、さらには焼入れ
歪も累積・潜在する状態を保つがゆえに真円度が高く、
またこれら内部応力がレース溝部処理時に上記伽がはす
れて一挙に顕現し、熱処理終了時の真円度を大幅に低下
させるものと推考した。
当該推考はその後に実施した多数の実験結果からその的
確性が確認され、これにより本願第1発明をなすに至る
基盤となった。
(第1発明の要旨) 第1発明の要旨は、 (1)内周側に山部、外周側にレース溝部かそれぞれ形
成されている旋回輪を熱処理する場合において、(2)
上記レース溝部を表面焼入れして中間焼戻しに付し、 (3)次いて上記山部を焼入れして焼戻しすることを特
徴とする旋回輪の低歪熱処理方法にある。
換言すれば、本発明法は従来法とは先行する処理部が逆
であり、第3表に〔熱処理工程〕として示す如く表現さ
れる。この場合、いずれの焼入れ加熱についても加熱手
段の種類は間はないが、従来法同様に高周波加熱手段が
制御上から好ましく、かつ従来法同様にレース溝部は前
述の如く所要投入エネルギーが小であるので移動焼入れ
とし、また山部は全体を一挙に均一加熱する一発焼入れ
が好ましい。
面、レース溝部および歯部それぞれの焼入れ時の加熱、
冷却条件は従来法に従う場合と同一であるが、後行処理
部の焼戻し条件は先行処理部の硬さを低下させないため
、中間焼戻時におりる温度と同一もしくは些少高めの温
度とするとともに、中間焼戻時とほぼ同一時間とする配
慮が必要となる。
本発明法を1例えば上掲の従来法具体例として挙げた寸
法、形状の旋回輪に適用した場合は、第3表に〔熱処理
条件〕として示す諸条件に従うこととなる。
(第1発明の作用) 本発明は前掲従来法の再検討から得られた推考を基盤と
し、従来法では仕上がり真円度を大幅に低下する要因と
推定した110を逆用、かつ強化することを本発明の技
術思想とするものである。
即ち、本発明は外周側のレース溝部の焼入れ。
焼戻し処理を先行させることにより、予め当該外周側材
質の機械的性質を強化し、当該材質強化を内周側の歯部
処理時に強力な拘束力として働かせ、これにより残留応
力ならびに焼入れ歪は内周側で求心方向へ存分に顕現可
能とする一方、他方では外周側で半径方向への発現を規
制するようにして高い仕上がり真円度を確保する作用が
ある。
(実験例:1) =9− 本発明者は本発明法が高い仕上がり真円度の確保に有効
であることを立証するため、真円度測定実験を行った。
奇実験方法:前掲旋回輸を供試体とし、本発明法および
従来法それぞれに従って熱処理し、生材から処理過程経
過に従って順次変化する両供試体の真円度測定を行い、
両者の真円度変化を比較調査した。
☆熱処理条件二本発明性実施供試体は第3表における〔
加熱条件〕記載に従い、また従来法実施供試体は第1表
における〔加熱条件〕記載に従ってそれぞれ処理した。
目標硬化層は前掲従来法具体例の場合と同様である。
☆真円度測定試験結果: 第1図G、a)は従来法適用供試体の、 (b)は本発
明法適用供試体の各円周方向位置における仕上がり基準
寸法(真円)に対する測定値の差を線グラフとして表示
したもので、両図とも線Aば各工程図における■生材、
線Bは■中間焼戻し後、線Cは■焼戻後についてIO− の結果であり、また1=Sはレース溝部移動焼入れ時の
焼入れ開始位置、2〜8は時計周りで行われた45°方
向ごとの位置を示す。
また、第2図は上記測定値をもとに作製した歪の方向性
を示す模式図であり、(a)は従来法、 (b)は本発
明法をそれぞれ適用した場合であって、各図において破
線で示す真円に対する実線で描く線Aは■生材、線Bは
■中間焼戻し後、線Cは■焼戻し後の形状それぞれを示
す。尚、図中のSはレース溝部移動焼入れ開始位置であ
る。
さらに、第3図は本試験を通じて得られた真円度の推移
を示す線グラフであり、線イは従来法適用供試体、線口
は本発明法適用供試体についてである。尚、横軸の■は
生材、■〜■は該当工程経過後を表す。
上記第1図および第21図から以下の考察が得られる。
従来法適用供試体は■中間焼戻し後、わずかにS位置基
準135°と315°方向に凹、45゜と225°方向
に凸が認められるものの、真円度は比較的高い。しかし
乍ら、■焼戻し後には非特定的方向で大幅な真円度低下
か生じている。
これに対し本発明法適用供試体は■中間焼戻し後、従来
法適用供試体とほぼ逆の方向に凹凸を生じ、その量は従
来法適用供試体のそれを上回っている。然し、当該凹凸
は■焼戻し後にやや修正される傾向を示すとともに、非
特定的方向への凹凸は=・切観察されない。
さらに第3図を考察すれば、線イで示される従来法適用
製品は仕上かり真円度0.86mm以上であるのに対し
、本発明適用製品では仕上かり真円度0.6mmとなっ
ていて、従来法適用製品に比べて歪量かほぼ30%低減
し、本発明法の有効性が実証された。
尚3本発明の実験結果か示す真円度は、要求される真円
度が特に厳しい場合を除き、■矯正工程を不要とするこ
とを表現している。
本発明者は上記実験結果を踏まえ、さらに低歪の仕上が
りを追求すべく鋭意研究した結果、第2発明を完成する
に致った。
(第2発明の要旨) 本願第2発明の要旨は、 (a)本願第1発明と工程を同じくするが、(b)レー
ス溝部の焼入れに際し、当該レース溝部が形成されてい
る周面に複数の駒部材を等角度隔てた方向から当接させ
、旋回輪を拘束状態下におくことを特徴とする旋回輪の
低歪熱処理方法にある。
即ち3本発明はレース溝部処理時における歪量をさらに
押さえ込むことが仕上がり真円度をさらに向上し得ると
の推測にもとすき、先行処理されるレース溝部の焼入れ
に際し、第4図に示される如く、旋回輪Wの上記レース
溝部U側に複数個の駒部材Kを等角度位置に当接・配置
したうえで焼入れを実施する。5の場合、駒部材にの旋
回輪Wに対する拘束量は0.即ちスキマなし、であり、
加圧する必要はない。また、駒部材には焼入れの邪魔を
しないよう、レース溝部Uを避ける高さに設定されるこ
とは勿論である。
(第2発明の作用) レース溝部U処理後におりる旋回輪Wの真円度確保が充
分となり、先行するレース溝部U処理により付与される
機械的性質の強化に伴う真円度の高い拘束力が後行する
歯部G処理時に有効に働くこととなり、製品仕上がり真
円度を第1発明の場合に比しさらに向上する作用がある
(実験例=2) 第2発明が第1発明以上の真円度仕上がりを得ることを
実証する実験例を以下に開示する。比較の便を考慮して
実験例:1の場合と同一寸法、形状の旋回輪を供試体と
して用い、かつ実験例:1同様に第3表の〔熱処理条件
〕記載に従って処理した。
奇真円度測定試験:複数検体について、生材から処理工
程経過に従って順次変化する真円度測定を行った。
全検体それぞれの各工程経過後における真円度を第4表
に示す。−例として検体1における仕上がり基準値に対
する各工程経過後の測定値の差を、比較の便を考慮して
、第1図(C)のグラフとするとともに、歪の方向性を
示す模式図を、比較の便を考慮して、第2図(c)に示
す。
さらに各工程経過後における真円度の推移を、比較の便
を考慮して、第3図に線ハとして示す。
第4表ならびに各図から、本発明法を適用した旋回輪は
■中間焼戻し後の真円度が第1発明に比し向上し、その
結果としの仕上がり製品において。
第1発明が従来法に従った場合に比べて歪量をほぼ30
%減少せしめた効果をさらに超え、50〜55%まで低
減し、極めて高い真円度に仕上げることが明らかとなり
、本発明法の顕著な有効性が実証された。
また、本発明熱処理法を適用して処理された旋回輪が示
す真円度ば熱処理後の矯正工程を完全に不要とすること
を示している。
(確性試験) 本発明者は、矯正工程を不要とすることに成功した第2
発明実施旋回輪が、レース溝部焼入れ時に駒部材を用い
た拘束が高さ方向で偏っていたため、非拘束方向の直径
の拡大をきたして歯形に変形を生じてばいないかを危惧
して歯形変形測定試験を行った。またレース溝部と歯部
とに所望の機械的性質が付与されているや否やを確認す
るだめの各種試験に付した。以下これらの試験結果を開
示する。
☆歯形変形測定試験 ○試験方法:第4表の検体1および2について、第5図
の(a)にx−x’およびY−Y’として示す90°方
向で、 (b)に示されるように下方の拘束側と上方の
非拘束側との両端面間直径をそれぞれ計測して差値を求
め、歯形の倒れ変形を調査した。
○試験結果:各測定位置における測定結果を第5表に示
す。同表から倒れ変形は僅少であり、使用時に支障のな
い熱処理仕上がりであることが確認された。
☆表面硬さ試験 ○試験方法:各検体1〜5について、上記第5図の(a
)に示すX−X”およびY−Y’方向における4個所の
レース溝部と歯部との表面硬さをショア硬さ測定器(H
s)により測定した。レース溝部の測定位置は第6図の
(a)にイおよび口として示す2個所ごとであり、歯部
の測定位置は(b)に示す歯頂ハの3個所および歯底部
の3個所を測定してそれぞれ平均値を当該位置における
測定値とした。上記3個所は両端面それぞれより5mm
中央寄りの歯頂部a、  c点と歯底部d、f点、中央
の歯頂部す点と歯底8点である。
○試験結果:各測定位置における測定結果を第6表に示
す。同表からレース溝部表面は硬さHs75〜79を示
し、当該レース溝部に要求される表面硬さHs74〜8
1範囲内にあることが、また歯部表面ば歯頂、歯底とも
に硬さHs73〜80を示し、当該歯部に要求される表
面硬さHs69〜81範囲内にあることがそれぞれ確認
された。
☆硬化層硬さ試験 ○試験方法:第4表の検体3について、所定位置で切断
して供試体を作製し、レース溝部については第7図(a
)にA−Dとして示す線に沿う断面の硬さを、また歯部
については、第6図(b)におけるa、−f点から中心
へ向かうか如き、第7図(b)にそれぞれI〜■として
示す線沿いの断面硬さをビッカース硬さ測定器により測
定した。
○試験結果:第8図の(a)にレース溝部の。
(b)に歯部の測定結果をそれぞれ示す。
第8図(a)から、線A−Dすべてが表面からの距離3
.2mmまでHRc 43以上を示し、本発明はレース
溝部についての前掲有効深さ要求値(3,1,mm 〜
4.3 mmがHRc43以上であること)を満たし得
ることが判明した。
また第8図(b)から、歯頂部をとおる線I〜■ずべで
が表面より20mmに達しないうちにHs50以下の硬
さを示すとともに、歯底部をとおる線■〜■すべてが少
なくとも表面からの距離2.5mm以上でI]Rc51
以上を示しており、山部についての前掲有効深さ要求値
(歯頂部は表面から20mm以上がHs50以下である
こと。
および歯底部は表面から1〜3mmまでがHRc45以
上であること)をそれぞれクリアしている。換言すれば
、上記結果は歯形がずぷ焼きされず、芯部に靭性のある
熱影響変遷部りを残しつつ、基部に素材材質を温存する
焼入れパターンHが形成されるとともに、また歯底部に
必要とする深さまでの硬化層Hが確実に形成されたこと
を物語るものである。
奇組織顕微鏡観察試験 ○試験方法:第4表の検体3の周方向所定位置における
両端面間中央部から供試体を作製して組織顕微鏡観察試
験(倍率400)に付した。供試体採取位置を第9図に
(a)〜(e)として示す。
○試験結果:第10図(a)〜(e)それぞれは同符合
の供試体それぞれの金属組織顕微鏡写真図である。
焼入れ硬化層から採取した供試体の写真(a)〜(d)
はすべて焼戻マルテンサイト組織となっていることを、
また部材の芯部から採取した供試体の写真(e)は素地
の焼きなましされたフェライト+パーライト組織そのま
まであること示しており、当該試験結果は本発明法に従
う熱処理かレース溝部および歯部それぞれに所望の焼入
層を確実に形成したことを示している。
上記第2発明につい゛(の真円度測定試験結果とと各確
性試験結果は2本願第2発明法が後工程としての矯正工
程を全く不要とする真円度と所望する機械的性質とを保
証することを実証した。
また、−Y記第2発明についての各確性試験結果は、記
述が冗長となるので省略した第1発明の機械的性質を追
認するものである。
(他の実施例) 上記各実験例では、比較の便を考慮して、同一寸法の旋
回輪を供試体として本発明を説明したが、内外径、高さ
、歯のモジュール、歯部・溝部間の寸法−肉厚等がそれ
ぞれ異なる各種旋回輪についても本発明法は適用される
。この場合、対象材の寸法、形状に応じて〔熱処理条件
〕における投入エネルギー関係を変更するものの、〔熱
処理工程〕を本願第1発明に従い、さらには本願第2発
明を加重して実施すれば、上記の各実験例それぞれと全
く同様の結果が得られることが確認されている。
(発明の効果) 本発明熱処理方法は内周側に歯部がある旋回輪に所望の
機械的性質を確実に付与し、しかも熱処理後の矯正工程
を不要とする。従って生産性は大幅に向上し、熱処理に
より得られた機械的性質は長期にわたり不変で品質の信
頼性に資すること極めて大であり、さらには熱処理効果
として期待される被処理部の圧縮残留応力が従来機械的
矯正品の如く低下せず、製品の疲労強度と耐摩耗性に寄
与することとなって製品の耐久性に資するなど、=21
− 多大の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)、  (b)および(’c)それぞれは従
来法7本願第1発明法および本願第2発明法それぞれに
従う熱処理過程中の真円度測定試験における円周方同各
位置の測定値の基準寸法に対する差を示す線図、第2図
(a)、  (b)および(C)それぞれは従来法、第
1発明法および第2発明法をそれぞれ適用した供試体の
熱処理過程中における歪の方向性を示す模式図、第3図
は従来法、第1発明法および第2発明法それぞれを適用
した供試体の熱処理過程中における真円度推移を示す線
図、第4図は第2発明法における旋回輪のレース溝部焼
入れ時の旋回輪の拘束状態を示す正面図および平面図、
第5図(a)および(b)は第2発明法適用供試体の歯
形変形測定試験における測定位置および測定方法を示す
平面図および断面正面図、第6図(a)および(b)は
第2発明法適用供試体の表面硬さ試験における測定位置
を示す部分断面図および部分斜視図、第7図(2)およ
び−22= (b)は第2発明法適用供試体の硬化層硬さ試験におけ
るレース溝部および山部それぞれの測定線を示す断面図
、第8図(a)および(b)は第2発明法適用供試体の
レース溝部および歯部の硬化層硬さ試験結果をそれぞれ
示す線図、第9図は第2発明法適用供試体の金属組織顕
微鏡写真試験片採取位置を示す断面側面図、第10図(
a)〜(e)それぞれは金属組織顕微鏡写真図である。 特許出願人 高周波熱錬株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、内周側に歯部、外周側にレース溝部がそれぞれ形成
    されている旋回輪を熱処理する場合において、上記レー
    ス溝部を表面焼入れして中間焼戻しに付し、次いで上記
    歯部を焼入れして焼戻しすることを特徴とする旋回輪の
    低歪熱処理方法。 2、レース溝部の焼入れに際し、当該レース溝部が形成
    されている周面に複数の駒部材を等角度隔てた方向から
    当接させ、旋回輪を拘束状態下におくことを特徴とする
    請求項1記載の旋回輪の低歪熱処理方法。
JP63040886A 1988-02-25 1988-02-25 旋回輪の低歪熱処理方法 Expired - Lifetime JP2754002B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63040886A JP2754002B2 (ja) 1988-02-25 1988-02-25 旋回輪の低歪熱処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63040886A JP2754002B2 (ja) 1988-02-25 1988-02-25 旋回輪の低歪熱処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01215927A true JPH01215927A (ja) 1989-08-29
JP2754002B2 JP2754002B2 (ja) 1998-05-20

Family

ID=12592994

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63040886A Expired - Lifetime JP2754002B2 (ja) 1988-02-25 1988-02-25 旋回輪の低歪熱処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2754002B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114457229A (zh) * 2022-01-28 2022-05-10 中国铁建重工集团股份有限公司 一种用于大型回转支承内齿圈的热加工方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58100628A (ja) * 1981-12-10 1983-06-15 Toyota Motor Corp 環状部品の低歪高周波焼入装置
JPS602629A (ja) * 1983-06-21 1985-01-08 Nippon Seiko Kk 旋回輪軸受の歯車の焼入れ方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58100628A (ja) * 1981-12-10 1983-06-15 Toyota Motor Corp 環状部品の低歪高周波焼入装置
JPS602629A (ja) * 1983-06-21 1985-01-08 Nippon Seiko Kk 旋回輪軸受の歯車の焼入れ方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114457229A (zh) * 2022-01-28 2022-05-10 中国铁建重工集团股份有限公司 一种用于大型回转支承内齿圈的热加工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2754002B2 (ja) 1998-05-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6059898A (en) Induction hardening of heat treated gear teeth
WO2009131202A1 (ja) 鋼部材の製造方法
JP5299140B2 (ja) ショットピーニング用投射材の材料、及びショットピーニング用投射材の製造方法
JP2000239744A (ja) 中空円筒状ワークの熱処理方法
JP2006200003A (ja) 熱処理品および熱処理方法
US7416621B2 (en) Laser rounding and flattening of cylindrical parts
CN107904393B (zh) 机械零件热处理强化工艺要求的确定方法
JPH01215927A (ja) 旋回輪の低歪熱処理方法
US20240044358A1 (en) Crankshaft and method of manufacturing the same
WO2018008698A1 (ja) 線材、鋼線及び部品
JP3193320B2 (ja) 機械部品の熱処理方法
JP2015151562A (ja) 局所表面強化部材と局所表面強化方法
JP4131389B2 (ja) ショットピーニング方法
JPS63256226A (ja) 偏肉曲管の製造方法
JP3167550B2 (ja) 加工性に優れた冷間鍛造用鋼材
JPH0873929A (ja) 機械要素部品及びその製造方法
US11090742B2 (en) Method for machining a rack and rack machined according to said method
WO2020066983A1 (ja) 熱処理方法
KR101253810B1 (ko) 구상화 열처리 단축을 위한 신선 가공용 다이스
JPS58197215A (ja) オ−ステナイト系ステンレス鋼の耐食性改善法
KR100357974B1 (ko) 복탄을 이용한 직선레일 소재의 제조방법
JP2007246975A (ja) 鉄鋼製の軸の製造方法
JP3303171B2 (ja) 軸受軌道輪用鋼の製造方法
JPH08158037A (ja) 耐転動疲労性に優れた窒化処理品とその製造方法
JPH0734134A (ja) クランクシャフトの表面処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term