JPH01198388A - 熱転写記録用受像シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は電竺的な画像信号から熱昇華転写により画像を
得る記録方式に用いる受像シートに関するものである。

〔従来の技術〕

熱転写による記録方式の中で特に昇華性染料を用いた昇
華転写方式は、階調性に優れ、パーソナルコンピュータ
ー、テレビジョン、ｖＴＲｌ　ビデオディスク等のカラ
ー画像を静止画像として出力するフルカラープリンター
に最も適している。

この画質は受像シートの品質にも大きく影響され、上質
紙、アート紙、コート紙等のセルロースを原料とする一
般の普通紙よりも、合成高分子を原料とする合成紙が良
好な画質を与える。中でも無機微細粉末含有ポリプロピ
レンフィルムを延伸して得られるフィルムの内部に微細
な空孔（ボイド）を多数形成して接紙化したポリプロピ
レン系合成紙〔例えば、商品名：ユポ、玉子油化合成紙
■製〕は、耐水性、給排紙性に優れ、又、ボイドの存在
故にクツション性に優れヘッドとの当接に優れるので、
良好な画質を与える。

しかし、このポリプロピレン系合成＃Ｌ７７ト感を出し
、印字ヘッドとの密着性、給排紙性を良好とするため、
素材のポリオレフィンの融点よりも低い温度でフィルム
を延伸ｄ例えば融点が１６４〜１６６℃のホモポリプロ
ピレンでは延伸温度が１５０〜１６１℃）して内部にマ
イクロボイドを形成させている。　　　　、　　　　　
　。

しかし、ポリオレフィンは耐熱性がポリエチレンテレフ
タレートやポリアミド（２４０〜２５５℃）と比較して
１６７℃以下と低く、かつ、印字゛　−ヘッドによる印
刷のとき、受容シートの表面の温度が延伸温度よりも高
い１９０〜２００℃近くとなり、この印字の際の熱によ
り合成紙が収縮し、感熱転写された受容シートが印字、
印刷された内側面にカールする問題が指摘されている（
特開昭６０−２４５５９３号、同６１−２８３５９５号
）。

〔発明が解決しようとする課題〕

従って、本発明においては合成紙の長所を活かしつつ、
合成紙を受像シートの基材として使用したときに生ずる
上記カールの欠点を解消することを目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、昇華性染料、を有する感熱転写紙から加熱に
より転写される熱転写記録用受像シートに於いて、基材
としてフィルム内部に微細なボイドを多数有するポリプ
ロピレン系合成紙を用いる場合、合成紙の少なくとも片
面に板状の無機物質を含有した樹脂層を設け、その無機
物質含有樹脂層側またはその反対側に直接または中間層
を介して染着樹脂層を設けることにより、合成紙の□長
所を活かしつつ、加熱転写時のカールを防止した実用上
有用な昇華感熱転写記録用受像シートを提供するもので
ある。

（発明の構成） 本発明の熱転写記録用受像シート囚は基本的には第１図
〜第３図に示す積層構造からなる。すなわち、第１図に
示す様に基材の合成紙（１）、板状の無機物質含有樹脂
層（２）、およびその反対側に染着樹脂層を設けた三層
構造から□なるもの；または第２図に示す様に合成紙（
１）、板状の無機物質含有樹脂層（２）、および（２）
の層上に染着樹脂層を設けた三層構造からなるもの、ま
たは第３図に示す様に合成紙（１）、（１）の両面に板
状の無機物質含有樹脂層（２）、（２トを設けその一方
の面に染着樹脂層（３）を設けた四層構造からなるもの
が代表的である。

勿論、第１図〜第３図のそれぞれにおいて、染着樹脂層
と合成紙あるいは無機物質含有層との間に別の樹脂層、
パルプ紙等の中間層を設けてもよい。

合成紙（１）のフィルム内部に微細なボイドを多数有す
るポリプロピレン系合成紙は、合成紙の製法として知ら
れるフィルム法合成紙とファイバ法合成紙から区分する
と前者の分類に入し、無機微細＝　５− 粉末を含有するポリプロピレン樹脂を主成分とする組成
物をダイのスリットからフィ、ルム状に押し出し、さら
に、冷延伸あるいは熱延伸して作製されるものである（
特公昭４６−４０７９４号、特開昭６０−２４５５９３
号、同６１−１１２６９３号）。この合成紙は内部紙化
方式といわれ、フィルムの内部に空孔（ボイド）が形成
されている。

このようなポリプロピレン系合成紙としては例、ｔば玉
子油化合成紙■より商品名ユポＦＰＧ、ＫＰＫＸ　ＴＰ
ＧＸＤＦ（ｊ等として市販されている。

基材としての合成紙の肉厚は４０〜３ｏＯミクロン、好
ましくは１００〜２００ミクロンのものが使用される。

無機物質含有樹脂層（２）としては、板状の無機物質を
含有分散した樹脂が用いられる。板状の無機物質として
は、その重量平均アスペクト比（直径／厚み）が１０以
上であるマイカフレークまたはタルクが用いられる。こ
れら板状の無機物質は無機物質含有樹脂層中にフミいて
、水平に相互に重なり合った構造をとるために、ポリプ
ロピレン果合成紙の加熱時のカールしようとする力を押
さえることができると考えられる。従って重質炭酸カル
シウムのような球形の無機物質では充分なカール防止効
果が得られない。この板状の無機物質の粒度は８０メツ
シユ篩パスより細かいもの、好ましくは１５０メツシユ
篩パスより細かいものが使用される。また、板状の無機
物質の無機物質含有樹脂層中の含有量は、５〜８０重量
％である。含有量が５重量％未満では充分なカール防止
効果が得られず、８０重量％を超えると合成紙と無機物
質含有樹脂層との密着性が悪くなる。

この無機物質を含有させる樹脂としては、そのガラス転
移温度が５０℃以上であればどのような樹脂でも良く、
例えばアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸アルキル
エステル類、メタクリル酸アルキルエステル類の各々の
アクリル系重合物または共重合物、ポリスチレン、飽和
ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂、
またはフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂が用いら
れる。

この樹脂の中に板状の無機物質を含有分散させる方法と
しては、樹脂を液状の樹脂の場合はそのまま、あるいは
有機溶剤や水に溶解した樹脂溶液として、あるいはエマ
ルジョンとして用いる通常の塗料製造方法を用い分散さ
せる。例えば、デイシルバーのような公知の攪拌装置あ
るいはアトライター、サンドミル等の分散機を用い、板
状の無機物質を前記したような樹脂溶液あるいはエマル
ジョンの一部または全部で分散し、ついで残りの樹脂、
溶剤等を加えて所定の粘度に調整することにより製造で
きる。このとき無機物質の樹脂中の分散を良くするため
、カップリング剤などを適宜用いても良い。

この塗料の合成紙への塗工方法としては、ミャーバーコ
ーティング、エアーナイフコーティング、リバースロー
ルコーティング等により塗工することができ、次に有機
溶剤、水等を乾燥させることにより合成紙上に板状の無
機物質を含有する樹脂層を設けることができる。また、
この無機物質含有樹脂層の厚みは乾燥塗布量で１〜２０
０ｔ／ｒＩ？、好ましくは５〜ｂ 未満では充分なカール防止効果がなく、上限は主に経済
性により決定される。

次に、染着樹脂層（３）としては、昇華染料に対して充
分な染着性を有するものであれば広く各種のものが重用
でき、例えば熱可塑性ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂
、ポリアミド樹脂、酢酸セルロース樹脂、ポリビニルブ
チラール樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。これら染
着樹脂層中には熱転写紙との融着防止の為に離型性物質
として固型ワックス類、フッ素系あるいはリン酸エステ
ル系の界面活性剤、シリコンオイル類などが含有されて
いてもよい。また必要に応じてシリカ、炭酸カルシウム
、酸化チタン等の無機微粒子を含有してもよいし、染着
樹脂を一部架橋させてもよい。

染着樹脂層の肉厚は０．５〜１５ミクロンであるのが通
常である。

（発明の効果） ポリプロピレン系合成紙基材の少なくとも片面に、板状
の無機物質を含有した樹脂層を設け、その無機物質含有
樹脂層側またはその反対側に直接ま念は中間層を介して
、染着樹脂層を設けることにより、加熱転写後にカール
しない極めて実用性の高い昇華感熱転写用受像シートを
得ることができる。

（実施例等） 以下に、樹脂製造例、実施例及び比較例をあげてさらに
詳述する。これらの例において記載された「部」は、「
重量部」を意味する。

樹脂製造例１ 温度計、攪拌機のついたステンレス耐圧反応器中に、イ
ンプロビルアルコール６００？、メチにメタクリレート
２００ｆ、ｎ−ブチルメタクリレート２００を及びアゾ
ビスイノブチロニトリル２ｔを仕込み、系内を窒素ガス
置換し、８０℃に昇温してラジカル重合を開始させた。

２時間後及び４時間後に、アゾビスイノブチロニトリル
を各々０．４ｆずつ加え、８０℃にて計６時間重合を行
い、樹脂（Ｉ）のインプｐピルア４ルコ−ル溶液を得た
。この樹脂（Ｉ）のガラス転移温度をＤＳＣで測定した
ところ、５７℃であった。

樹脂製造例２ 温度計、攪拌機のついたステンレス耐圧反応容器中ニ、
イソプロピルアルコール６００　ｔ、メチルメタクリレ
ート３４０？、ｎ−ブチルメタクリレート６０Ｆ及びア
ゾビスイソブチロニトリル２ｔを仕込み、系内を窒素ガ
ス置換し、８０℃に昇温してラジカル重合を開始させた
。

２時間後及び４時間後にアゾビスイソブチロニトリルを
各々０．４ｆずつ加え、８０℃にて計６時間重合を行い
、樹脂（ｎ）のインプロピルアルコール溶液を得た。こ
の樹脂（Ｉｆ）のガラス転移温度を測定したところ、８
９℃であった。

樹脂製造例３ 温度計、攪拌機のついたステンレス耐圧反応器中にイノ
プロピルアルコール６００　ｆ、　メタクリレート４０
？、　　メチルメタクリレートａ　６０　ｆ及Ｕアゾビ
スインブチロニトリル２ｆを仕込み、系内を窒素ガス置
換し、８０℃に昇温してラジカル重合を開始させた。

２時間後及び４時間後にアゾビスインブチロニトリルを
各々０．４ｔずつ加え、８０℃にて計６時間重合を行い
、樹脂（１）のイノプロピルアルコール溶液を得た。こ
の樹脂（１）のガラス転移温度を測定したところ１１５
℃であった。

樹脂製造例４ 温度計、攪拌機のついたステンレス耐圧反応容器中ニイ
ノプロビルアルコール６００　ｆ、メチルメタクリレー
ト６０ｆＸ　ｎ−ブチルメタクリレ−）　３４０　ｆ及
びアゾビスイノブチロニトリル２ｆを仕込み、系内を窒
素ガス置換し、８０℃に昇温してラジカル重合を開始さ
せた。

２時間後及び４時間後にアゾビスイソブチロニトリルを
各々０．４ｔずつ加え、８０℃にて計６時間重合を行い
、樹脂（ＩＶ）のイノプロピルアルコール溶液を得た。

この樹脂（Ｉ／′）のガラス転移温度を測定したところ
３０℃であった。

樹脂Ｖ 市販の飽和ポリエステル樹脂バイロン２００（商品名、
東洋紡績■社製）をメチルエチルケトンに溶解し、２０
重ｔ％樹脂溶液（Ｖ）とした。

実施例１〜８、比較例１〜６ （塗工液の調整） 前記各樹脂製造例において得られた各樹脂■〜Ｖの溶液
をメチルエテルケトンにより希釈し、樹脂固型分濃度が
１５重量％の各々樹脂溶液とした。

これに、第１表の組成で無機物質を添加し、アトライタ
ーにより１時間混練し、その後、メチルエチルケトンに
より希釈し、固型分濃度が１０重量％の各々の塗工液を
得た。

（塗工液の合成紙基材への塗布） 上記調整により得られた各々の塗布剤を、厚さ１７５μ
ｍのポリプロピレン系合成紙（玉子油化合成紙社製；商
品名ユポＦＰＧ−１７５）に対し、実施例１〜６、比□
較例２〜７についてはその裏面に、実施例７については
その表面に、実施例８についてはその両面に、乾燥′重
量が約９１／ｒＩ？となるようにバーコーターで塗布し
、熱風乾燥機で８０℃、１時間乾燥することによ抄塗布
した。

−１３＝ （染着樹脂層の塗布） 次に、この無機物質含有層を形成した合成紙及び未塗布
の合成紙を用い、飽和ポリエステル樹脂（バイロン＋２
００、東洋結社製商品名）２０部、ポリイノシアネート
化合物（コロネートＬ１日本ポリウレタン社製商品名）
３部およびメチルエチルケトン７７部からなる染着樹脂
液を、実施例１〜６および比較例２〜７については無機
物含有層（比較例２は樹脂層）の反対側、実施例７．８
については無機物含有層上に、比較例１については前記
し九合成紙の表面にそのまま乾燥塗布量が８ｆ　／　ｆ
ｆｌ”となるようにバーコーターにより塗布し、熱風乾
燥機によ抄９０℃で１時間乾燥し、さらに５０℃で１２
時間熟成させて昇華感熱転写記録用受像シートを作成し
た。

こうして得られた染着樹脂層を塗布する前の、無機物含
有層のみ塗布したシートおよび染着樹脂層を塗布した受
像シートを用いて次の試験を行ない、評価し、得た結果
を第１表に示す。

＝１４− （試験方法および評価方法） （１）産着性 ■基材−無機物含有層間の接着性 染着樹脂層を塗布しない無機物含有層のみ塗布シタシー
トを用いる。カッターナイフで縦横に各々１ｗ＋間隔で
、素材に達する１１本の線を引き、できた１００個（分
母）のマス目にセロハンテープを密着させ、−気にはが
した時に、塗膜がはく離せず、残存したマス目の個数（
分子）で評価した。

評価基準は１００／１０Ｇ（０、優）、９９／１００〜
９０／１００（△、可）、８９／１００〜６０／１００
（Ｘ、劣）、５９／１００〜０／１００（ＸＸ、著しく
劣）である。

（２）転写画像の画質 染着樹脂層を塗布した受像シートを用い、日立カラービ
デオプリンターＶＹ−５０によね同一パターンの画像を
転写し、その転写画像の鮮明性、色ムラ、白ぬけなどの
画質を目視により評価した。

評価基準は、○；太変良好、Δ；実用上問題ない、×；
少し色ムラ、白ぬけあり、××；色ムラ、白ぬけ大。

（３）カール高さ ２の転写画像の画質評価に用いた転写後の受像シートを
温度２３℃、湿度５０％ＲＨの恒温室に２４時間放置後
、受像シートの西端の持ち上り高さｈ（第４−）の平均
値を数値で（単位■）で表わした。

（以下余白）

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、および第３図は本発明による受像シー
トの断面図、第４図はカール高さの測定方法を説明する
だめの説明図である。 図中、１は合成紙基材、２は無機物含有樹脂層、３は染
着樹脂層である。また、Ａは熱転写後の受像シート、Ｂ
は水平面（水平板）、ｈはカール高さである。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）昇華性染料を含有する色材層を有する感熱転写紙
   から、加熱により染料が転写される染着樹脂層および基
   材よりなる熱転写記録用受像シートにおいて、基材とし
   てフィルム内部に微細なボイドを有するポリプロピレン
   系合成紙を用い、その少なくとも片面に板状の無機物質
   を含有した樹脂層を設け、その板状の無機物質含有樹脂
   層側またはその反対側に直接または中間層を介して、染
   着樹脂層を設けたことを特徴とする熱転写記録用受像シ
   ート。
2. （２）板状の無機物質がマイカフレークまたはタルクで
   あり、その重量平均アスペクト比（直径／厚み）が１０
   以上である特許請求の範囲第１項記載の熱転写記録用受
   像シート。
3. （３）無機物質含有樹脂層中の板状の無機物質の含有量
   が、５〜８０重量％である特許請求の範囲第１項記載の
   熱転写記録用受像シート。
4. （４）板状の無機物質を含有する樹脂のガラス転移温度
   が５０℃以上である特許請求の範囲第１項記載の熱転写
   記録用受像シート。