JPH01178900A - 原子炉給水流量制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は沸騰水型原子カプラントの給水制御系に係り、
特に、制御棒が挿入されるような過渡時の原子炉水位を
最適に制御するのに好適な給水流量制御装置に関する。

〔従来の技術〕

従来の沸騰水型原子カプラントにおける三要素給水流量
制御方式は、原子炉水位を一定に制御する目的を達成す
るために、先行補助信号として主蒸気流量信号および給
水流量信号をも合わせて用いている。例えば、主蒸気流
量が何らかの原因で減少した場合、炉内からの流出量が
減少するため、原子炉水位は上昇することが予想される
。このため、制御系はこの主蒸気流量が減少したと言う
信号を受けて、原子炉水位が上昇しないうちに給水流量
を減少させ、炉内への流入量を抑制することによって原
子炉水位を一定に保つものである。この場合、流量変化
を原子炉水位に換算する定数であるミスマツチゲインは
過渡時にも変えることなく一定としており、プラントの
挙動によっては必ずしも最適な制御が行なわれていると
は言えなかった。

このため、ミスマツチゲインを運転する給水ポンプの台
数に応じて最適な値に切換える機能をもつ給水制御装置
が特開昭５６−９６９８号公報に開示された。この発明
はミスマツチゲインを給水ポンプの種類、あるいは、台
数に応じて最適な値に切換えるものであり、給水系の状
態、あるいは、状態の変化に対応し、最適な制御を行な
わせようと言うものであった。

第６図は従来の制御装置の概要である。

原子炉４の水位は検出器５によって検出され、この検出
原子炉水位信号６が水位設定器７からの設定信号８に等
しくなるように、これらの水位偏差信号９によって、給
水ポンプ１０の回転数や出口弁開度を調整して原子炉４
への給水流量１１を制御する。この場合の制御は比例・
積分演算機能をもつ水位制御器１２によって行なわれる
。さらに、この水位制御機能を補うものとして、原子炉
内での発生蒸気流量１３を検出した主蒸気流量信号１４
と、別途検出した給水流量信号１５とを加減算し、これ
にミスマツチゲイン１６を乗算した信号１７を先の水位
偏差信号９に加える。

従来の技術ではミスマツチゲイン１６は固定であったた
め、水位偏差信号９と流量偏差信号との重要度は同一で
あった。すなわち、いずれをどの程度重要視するかは前
もって定められており、必要な時に十分な制御特性が得
られないと言う欠点上記従来技術は、給水流量制御装置
のミスマツチゲインを変えるのに、給水系の状態信号に
基づいて行うものであり、炉側の状態変化に対しては考
慮されておらず、制御棒が挿入された場合、特に、全容
量タービンバイパスプラントにおける部分的制御棒挿入
（選択制御棒挿入）のような、炉出力低下に伴う原子炉
水位低下の場合にはミスマツチゲインは変更されないこ
とになる。

第５図にミスマツチゲインを変更しない場合のプラント
挙動を示す。部分的制御棒挿入により原子炉の出力が低
下すると、炉心内のボイドが減少し原子炉の水位３は一
時低下する。また、出力の低下に伴い、原子炉からの主
蒸気流量２も低下する。通常運転時には、水位変化を給
水流量や主蒸気流量の変化より優先的に制御するのがよ
く、ミスマツチゲインを小さく設定している。このため
、給水流量１は主蒸気流量２が低下したことによる給水
流量低下要求よりも、原子炉水位３が低下したことによ
る給水流量増加要求の方が大きく作用し、第５図に示し
たように、給水流量１は一時増大する。その後、原子炉
水位がほぼ初期水位に回復した時点で給水流量１は低下
するが、給水流量１が主蒸気流量２以下に絞られるまで
原子炉水位３は上昇することになる。このため原子炉水
位３は水位高警報レベルを越えて上昇し得ると言う問題
があった。

本発明の目的は、この水位上昇を小さく抑える制御棒の
挿入による原子炉水位低下は一時的なものであることに
着目すれば、この間のミスマツチゲインを大きくするこ
とにより、原子炉水位の低下量は変えずに、その後の水
位上昇を小さく抑制することができる。すなわち、上記
目的は、炉側の状態変化である制御棒挿入信号を原子炉
給水流量制御装置に取り込み、本信号でミスマツチゲイ
ンを変更することにより達成される。

〔作用〕

制御棒が挿入された場合、第５図の水位変化３に示され
たように原子炉出力低下による炉内ボイドの減少で原子
炉の水位は一時的に低下する。しかし、ボイド減少によ
る水位低下は過渡初期に表われ、その量も限定されてい
る。すなわち、給水流量を増加させなくても、原子炉水
位の最低値はそれ程度らない。以上より、給水流量制御
装置の動きによっても、水位変化を抑制できない過渡初
期よりも、その後の不要な水位上昇を抑制することに着
目した方が適切と言える。

本発明によれば、通常運転時には水位変動に重みを置い
た制御、制御棒が挿入された場合には水位変動の重みを
小さくした制御を、それぞれ可能とするものであり、制
御棒挿入直後の給水流量を最適に制御することにより、
過渡初期の給水注入を抑制し、その後に生じる異常な水
位上昇を生じないようにすることができる。

〔実施例〕 第１図は本発明の実施例を示したものである。

制御棒駆動装置１８への制御棒挿入要求回路１９からの
制御棒の挿入信号２ｏはゲイン変更タイミング回路２１
にも出力される。このタイミング回路からのゲイン変更
指令２２は、ミスマツチ回路１６に加えられ、このキッ
ク信号により、ミスマツチゲインを水位偏差信号の関数
として変える。

次に、ゲイン変更タイミング回路２１、及び、ミスマツ
チ回路１６内での信号処理機能を第２図及び第３図を用
いて説明する。

まず、通常運転時にはゲイン変更タイミング回路２１は
動作せず、このため、第３図に示されたミスマツチゲイ
ンは破線で示された通常運転時の値２４となっている。

ここで制御棒挿入信号２０がゲイン変更タイミング回路
２１に入力されると、回路はその本数判定部２３により
、選択制御棒挿入か全制御棒挿入かを判定し、本数の多
い方が水位低下が大きいため、タイマ値の大きい、すな
わち、多水遅れてゲインを変更するよう変更指令２２を
出力する。

ミスマツチ回路１６は、この変更指令２２を受けた場合
、第３図に示されたような水位偏差信号９の関数として
ミスマツチゲインを変更する。すなわち、制御棒挿入が
生じた場合は、ゲインを通常時よりも大きくし、制御上
の比重を流量偏差側へ移す。ただし、この場合にも、水
位変動が異常に大きかった場合には、ミスマツチ回路内
のテーブル判定で、制御上の比重を水位偏差側へ戻すよ
うに考慮しである。

なお、ミスマツチ回路のリセットは自動リセットとし、
水位偏差信号９及び流量偏差信号（主蒸気流量信号１４
から給水流量信号１５を減じた信号）が共にほぼ零とな
った時点でリセットする。

本発明の効果を第４図に示す。制御棒の挿入による過渡
初期の水位変化３、主蒸気流量変化３は第５図に示した
従来の制御方式による挙動と同等である。しかし、ミス
マツチ回路の動作により、主蒸気流量が低下したことに
伴う給水流量減少要求の方が、水位が低下したことに伴
う給水流量増大要求を上回り、給水流量１は従来方式に
よる場合程増大しない。このため、水位回復は第５図の
場合より遅れるものの、初期値を大きく越えて上昇する
ことはなく、場合によっては生じ得る水位高タービント
リップ等の発生確認を小さくすることができる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、制御棒の挿入時には給水流量制御対象
の重点を水位制御から主蒸気流量と給水流量との偏差に
移すことができるので、過渡事象整定時の水位上昇を小
さく抑制し、不要な水位高警報の発生をなくすことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の給水流量制御装置の回路図、第２図は
ゲイン変更タイミング回路図、第３図はミスマツチ回路
図、第４図は本発明よりなる制御方式を適用した場合の
主要パラメータの時間変化図、第５図は従来の主要パラ
メータの時間変化図、第６図は沸騰水型原子カプラント
の三要素給水流量制御装置の時間変化図。 １・・・給水流量変化、２・・・主蒸気流量変化、３・
・・水位変化、４・・・原子炉、５・・・検出器、６・
・・原子炉水位信号、７・・・水位設定値、８・・・設
定信号、９・・・水位偏差信号、１０・・・給水ポンプ
、１１・・・給水流量、１２・・・水位制御器、１３・
・・蒸気流量、１４・・・主蒸気流量信号、１５・・・
給水流量信号、１６・・・ミスマツチゲイン。 第１図 第２図 第３図 第４図 は間 第５図 打間

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、原子炉水位、主蒸気流量および給水流量を入力信号
   として用いる原子炉給水流量制御装置において、 流量信号から水位信号への換算定数であるミスマッチゲ
   インを制御棒の挿入信号及び前記原子炉の水位偏差信号
   で自動的に変更することにより、前記制御棒の挿入時の
   前記原子炉の水位変動巾を最小に抑制することを特徴と
   する原子炉給水流量制御装置。