JPH01164405A - 濾過用素子 - Google Patents

濾過用素子

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JPH01164405A
JPH01164405A JP6707788A JP6707788A JPH01164405A JP H01164405 A JPH01164405 A JP H01164405A JP 6707788 A JP6707788 A JP 6707788A JP 6707788 A JP6707788 A JP 6707788A JP H01164405 A JPH01164405 A JP H01164405A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、中空糸状濾過膜からなる濾過用素子に関する
詳しく述べるならば、多数本の中空糸状濾過膜の端部が
熱溶融によって接着固定されている濾過用素子に関する
(従来技術) 従来、中空糸状濾過膜からなる濾過用素子の端部を接着
固定するためには、特公昭39−28625号公報、特
公昭44−5526号公報に記載されているように、接
着力が強固で耐熱性もあり、機械的に強いエポキシ樹脂
等の接着剤が使われている。
(発明が解決しようとする問題点) エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が、多数本の中空糸状濾
過膜の接着固定に使用されると、次のような問題点があ
る。
濾過用素子からのTOCの溶出が問題となる半導体用薬
品の精製や超純水の用途に適用される濾適用素子におい
て、完全に溶出を抑えることが難しいエポキシ樹脂等の
接着剤が使われるのは、決して望ましくない。
また、弗素樹脂製の中空糸状濾過膜が開発され実用化さ
れているが、弗素樹脂は、エポキシ樹脂等の接着剤より
耐熱性、耐薬品性に優れているので、濾過用素子の利用
範囲がエポキシ樹脂の性質で決まってしまい、弗素樹脂
製中空糸状濾過膜の特性が生かされない。
(問題を解決するための手段) 本発明者は、中空糸状濾過膜からなる濾過用素子につい
て鋭意研究を重ねた結果、熱可塑性樹脂からなる中空糸
状濾過膜においては、中空糸状濾過膜を加熱処理し、中
空糸状濾過膜の端部の少なくとも外周部を溶融させて、
外周部どうしを接近させるか押しつければ、液密的な濾
過用素子の端部が得られるとの考えに至った。
しかしながら、中空糸状濾過膜は、単なるチューブとは
異なり、空隙率が30%以上の多孔質体であるため、加
熱による収縮量が大きく、中空糸状濾過膜の内径及び外
径が激減してしまう。
例えば、特開昭62−106808号公報に記載された
方法で製造したエチレン−テトラフルオロエチレン共重
合樹脂製の内径0.77鶴、外径1、24 am、空隙
率67%の中空糸状濾過膜を285℃に設定された炉の
中に10秒間放置したのち、室温まで空冷して得られた
中空糸の内径は0.30鶴であり加熱前の約39%にま
で激減してしまう。
このことは、中空糸状濾過膜からなる濾過用素子におい
ては、致命的なことである。すなわち、38分の多い液
体を濾過する時などは、中空糸状濾過膜の内径が小さい
ために、中空糸状濾過膜の開口端が38分で閉塞されて
しまい濾過不能となる場合がある。
また、高粘度液体の濾過に際しては、中空糸状濾過膜の
内径が小さいと中空糸状濾過膜の長手方向における圧力
損失が大きくなるため、長手方向での濾過圧力の減少が
大きく、透過量も低下してしまい、濾過用素子としての
経済性も低下し、実用上不利益となる。
同様に外径は、0.42 mmまで激減してしまうため
、加熱処理中に中空糸状濾過膜どうしの接触を維持する
ことは困難であり、中空糸状濾過膜どおしの溶融接着が
、容易にはできないことが判明した。
本発明者は、いかに開口している孔4の径を実質的に濾
過用素子の長手方向で変えずに、液密的に多数本の中空
糸状濾過膜の溶融接着ができるかについて研究を重ねた
結果、中空糸状濾過膜を使った濾過用素子からのTOC
の溶出がなく、濾過性能に影響を及ぼさない濾過用素子
を完成させるにいたった。
すなわちこの発明は、(1)  熱可塑性樹脂からなる
空隙率30%〜95%の中空糸状濾過膜の端部の外周部
の少なくとも一部が、中空糸状濾過膜と同一素材か、中
空糸状濾過膜素材の融点の0.5〜1.5倍の融点を有
しかつ中空糸状濾過膜と相溶性のある熱可塑性樹脂を介
して、多数本液密的に溶融接着されており、その溶融接
着部の断面に開口している孔の径が、前記中空糸状濾過
膜の内径と実質的に同一で、かつ濾過用素子の長手方向
で変わらないことを特徴とする濾過用素子、および、(
2)中空糸状濾過膜と同一素材か、中空糸状濾過膜素材
の融点の0.5〜1.5倍の融点を有する熱可塑性樹脂
層が、溶融接着部の外周部に溶融接着されていることを
特徴とする上記(11の濾過用素子に関する。
本発明に使用される中空糸状濾過膜は、熱可塑性樹脂か
らなる。熱可塑性樹脂としては、FEP(四ふつ化エチ
レンー六ぶつ化プロピレン共重合m脂) 、P F A
 (四ふつ化エチレン−パーフロロアルキルビニルエー
テル共重合樹脂) 、ETFB(四ふつ化エチレン−エ
チレン共重合樹脂)、ポリエチレン、ポリスルホンなど
があげられる。
また、本発明に用いられる中空糸状濾過膜としては、外
径8u以下、好ましくは211以下で、膜厚が5μm以
上、好ましくは30〜500μmのものが適しており、
膜の空隙率は30〜95%、特に50〜85%が好適で
ある。ここでいう空隙率(P r)とは、ごく−船釣に
用いられている意味と同じであり、次式で定義される。
Pr= (1−Pb/Pa)X100 (%)ここで、
Paは空隙を有さない膜素材の密度、pbは膜の重量を
その壁膜の体積で割った値である。
本発明でいう濾過膜とは、平均孔径0.05〜1μのミ
クロフィルターの領域のみならず、よりふるい目の小さ
な限外濾過膜をも含むものである。
つぎに、本発明の濾過用素子を図面によって説明する。
第1図は本発明の濾過用素子の一例の概要を示す正面図
、第2図は第1図のA−A面で切った濾過用素子の断面
図である。中空糸状濾過膜lの端部の外周部の少なくと
も一部が、中空糸状濾過膜と同一素材か、その融点の0
.5〜1.5倍の融点を存しかつ相容性を有する熱可塑
性樹脂を介して、多数本液密的に溶融接着され、溶融接
着部2を形成し、全体として濾過用素子5を形成してい
る。
本発明でいう融点とは、結晶性樹脂の場合は融点、非品
性樹脂の場合はガラス転移点をいう。中空糸状濾過膜の
融点の0.5〜1.5倍の融点を有する熱可塑性樹脂と
しては、例えば、FEP (融点250〜295℃)、
PFA(融点302〜310℃)、ETFE(融点27
0℃)、ポリエチレン(融点108〜135℃)、ポリ
スルホン(ガラス転移点190℃)などが挙げられる。
ただし、溶融接着する時の最高加熱温度が、どちらか一
方の素材の分解温度以下であるような組合せでなければ
らない。濾過用素子としては、中空糸状濾過膜が同一素
材の熱可塑性樹脂を介して、または中空糸状濾過膜素材
と同一の融点を有する熱可塑性樹脂を介して溶融接着さ
れてなるものが好ましい。
濾過用素子5は溶融接着部2の端面に開口した多数の孔
4を有しており、この孔の径は熱可塑性樹脂を介して溶
融接着される前の中空糸状濾過膜1の内径と実質的に同
一である。しかも、濾過用素子5の長手方向全体にわた
って、この径の大きさは実質的に変らない。いいかえれ
ば、中空糸状濾過膜1は、その端部の外周部の少なくと
も一部が前記熱可塑性樹脂を介して相互に溶融接着して
いるので、その内径ははじめの状態を維持しているので
ある。
第3図は本発明の濾過用素子の別の一態様を示す正面図
であり、第4図はB−B面で切った。その断面図である
。複数本束ねられた中空糸状濾過膜1は、その両端部に
おいて中空糸状濾過膜と同一素材かその融点の0.5〜
1.5倍の融点を有する熱可塑性樹脂を介して相互に溶
融接着され、溶融接着部2を形成し、溶融接着部2の外
周部にはさらに熱可塑性樹脂層6が溶融接着されて、全
体として濾過用素子5が形成されている。すなわち、溶
融接着部2の外周部に熱可塑性樹脂N6が設けら1 れ
ている以外は、第1図に示された濾過用素子と同じ構造
を有する。熱可塑性樹脂N6は、中空糸状濾過膜と同一
素材か、中空糸状濾過膜素材の融点の0.5〜1.5倍
の融点を有する熱可塑性樹脂からなり、前記したものが
使用できる。好ましくは、中空糸状濾過膜lと、それら
を溶融接着する熱可塑性樹脂と、熱可塑性樹脂層6がす
べて同一素材から形成されるのがよい。
第1図に示されるような濾過用素子は、溶融接着された
両端部にチューブを液密に取り付け、このチューブが原
液の出入口となるモジュール形態が可能である。
また、第3図に示される濾過用素子は、原液の出入口を
有するケース内に濾過用素子を挿入し、熱可塑性樹脂6
とケースとを液密的にシールした原液と濾過液とを隔離
したモジュール形態が取りうる。
以下、本発明の濾過用素子の製造方法の一例として、無
機微粉体を含有している中空糸状濾過膜を用いて濾過用
素子を作製する方法について述べる。
この例は、特開昭62−106808号公報に記載され
ている方法で製造される中空糸状濾過膜のうち、該公報
の実施例7で示されている、無機微粉体く微粉珪酸)を
含み、クロロトリフルオロエチレンオリゴマーが抽出さ
れたエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体中空糸
(半抽出膜)を用いた。この半抽出膜の端部の肉厚部の
少な(とも外周部に含有されている微粉珪酸を抽出した
後、中空糸状濾過膜と同一素材か中空糸状濾過膜素材の
融点の0.5〜1.5倍の融点を有し、中空糸状濾過膜
素材と相溶性のある熱可塑性樹脂の微粉体(A)を付着
させて、この端部を加熱することにより、微粉体(A)
と中空糸状濾過膜の外周部を溶融し、半抽出膜の外周部
の少なくとも一部を微粉体(A)を介して溶融接着させ
る。そして、溶融接着されている端部の最端部を切断し
端部の断面に開口している孔を得る。 無機微粉体を含
有した中空糸状濾過膜から無機微粉体を抽出する方法は
、無j19= 6’&粉体の溶剤にて行う。
例えば、無機微粉体が珪酸であれば、水酸化ナトリウム
の水溶液で半抽出膜から微粉珪酸を抽出すればよい。こ
の抽出操作を繰り返し行えば、より完全に微粉珪酸が抽
出でき、中空糸状濾過膜に残存する微粉珪酸の量は少な
くなる。
さらに、効率的に半抽出膜から無機微粉体を抽出する方
法は、無機微粉体の溶剤中に中空糸状濾過膜の端部を浸
し、超音波処理するのが良い。この時、半抽出膜の開口
端を封止しておけば、半抽出膜端部の外周部だけから無
機微粉体を抽出除去できる。本発明では、中空糸状濾過
膜の外周部の少なくとも一部が微粉体(A)を介して溶
融接着することが必須であることから、この抽出方法は
、好ましい方法である。超音波処理は、市販の超音波洗
浄器、例えば、BRANSONICCLEANING 
EQUIPMENTCOMPANY製MODEL B−
2200などが使える。
半抽出膜の肉厚部の少なくとも中央部には無機微粉体が
含有されたままであるので、その後加熱しても半抽出膜
の内径は、実質的に減少しない。
この無機微粉体の作用するところは、加熱された時に中
空糸状濾過膜が収縮するのを防ぐことにある。
本発明の製造方法の一例として、微粉体(A)を中空糸
状濾過膜の端部に付着させるに先立って、中空糸状濾過
膜端部を液体に浸し、中空糸状濾過膜外表面に液体を付
着させるか、中空糸状濾過膜内部まで含浸させた後、微
粉体(A)を付着させることができる。
中空糸状濾過膜端部を浸す液体は、無機化合物や有機化
合物、あるいはそれらの混合溶液であればよく、例えば
、水、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、エタノール、ジオキシルフタレートなどがある。
ただし、中空糸状濾過膜を分解させる液体の選定は好ま
しくなく、例えば、ポリスルホンからなる中空糸状濾過
膜にN。
N−ジメチルアセトアミドやN−メチルピロリドンなど
を選定するのは好ましくない。
中空糸状濾過膜を液体に浸す時間は、0.2秒以上あれ
ば充分である。この時、中空糸状濾過膜1本あるいは複
数本束ねて液体に浸してもよく、複数本束ねて液体に浸
す場合には、液体の粘度の影響で束の中心部に液体が浸
透しにくい場合があるので、中空糸状濾過膜束の端部を
液体に含浸させながら超音波処理するなどすれば、液体
が束の内側の中空糸状濾過膜外周部に付着あるいは/及
び含浸する。さらに、液体の温度を高めておけば、液体
の粘度は低下し、より効果的である。
微粉体(A)は、中空糸状濾過膜素材と相溶性があり、
融点が中空糸状濾過膜素材の融点の0.5〜1.5倍の
融点を有することが好ましく、さらには融点が同一のも
のが良い、最も好ましいのは、中空糸状濾過膜と同一素
材からなる微粉体を用いることである。
付着させる微粉体(A>の量は、中空糸状濾過膜の外径
及び中空糸状濾過膜端部に付着している液体あるいは含
浸している液体の種類によって左右されるが、中空糸状
濾過膜端部の外周部に少なくみも膜厚の100分の1以
上、好ましくは100分の1から20倍の厚さまで付着
させるのがよい。
また、付着させる微粉体(A)は、融点の異なる素材の
微粉体の混合物でも良い。
微粉体(A)を付着させる方法は、微粉体中に中空糸状
濾過膜を入れるか、微粉体を吹きつけるか、あるいは塗
布するかいずれの方法でもよい。
また、中空糸状濾過膜1本あるいは複数本束ねて微粉体
(A)を付着させてもよく、複数本束ねて微粉体中に入
れる場合には、中空糸状濾過膜束の端部を微粉体中に入
れながら超音波処理するなどすれば、微粉体(A)が束
の内側の中空糸状濾過膜の外周部に付着する。
なお、液体と微粉体(A)を混合しておき、この混合溶
液を中空糸状濾過膜あるいは中空糸状濾過膜束に付着さ
せてもかまわない。
加熱処理は、中空糸状濾過膜の素材の融点以上好ましく
は、融点+100℃の範囲で行うのが良い。
また、加熱処理する時間は、通常0.2秒から60分程
度で充分である。
この加熱によって中空糸状濾過膜端部の外周部の少なく
とも一部が微粉体(A)を介して溶融し接着し合うこと
が必須である。
得られる法適用素子の最終形体においては、溶融接着し
ている部分以外では、半抽出膜からほぼ完全に無機微粉
体が抽出された中空糸状濾過膜でなければ、濾過膜とし
ての機能が充分に発揮されない。
以下に、端部が溶融接着された半抽出膜の束からほぼ完
全に無機微粉体を抽出除去して、中空糸状濾過膜からな
る法適用素子を作製する一方法について述べる。
半抽出膜から無機微粉体をほぼ完全に除去するには、無
機微粉体の溶剤を用いてくり返し抽出操作を行うか半抽
出膜が侵されない条件、例えば、高温、高濃度溶液で抽
出するのが望ましい。
本発明の中空糸状濾過膜からなる法適用素子は、中空糸
状濾過膜に含有される無機微粉体の一部を抽出除去した
あと、好ましくは、中空糸状濾過膜端部の外周部に微粉
体(A)を付着させ、その部分を加熱処理する方法など
により、中空糸状濾過膜の端部の外周部を溶融して、中
空糸状濾過膜の外周部の少なくとも一部が微粉体(A)
を介して溶融接着して得られる物であるので、従来品の
ようにエポキシ樹脂等で中空糸状濾過膜の束を接着固定
させている物とは異なり、接着剤に由来する欠点がない
前記した例では、無機微粉体の作用により、中空糸状濾
過膜の肉厚部分を全て溶融させることなく、中空糸状濾
過膜端部の少なくとも外周部だけを溶融させるので、中
空糸状濾過膜の内径を殆ど縮ませずに中空糸状濾過膜の
端部と溶融接着でき、濾過性能の低下がない法適用素子
を得ることができる。
さらに付は加えるならば、微粉体(A)を中空糸状濾過
膜の外周部に付着させるために液体を使うこともできる
。液体を用いた場合は、端部が加熱された時に液体が気
化し、その気化熱によって加熱された中空糸状濾過膜か
ら熱を奪うので、中空糸状濾過膜の内部のほうまで温度
が上昇するのを妨げ、その結果、中空糸状濾過膜の収縮
を抑える作用があると考えられる。
しかしながら、液体を使うことは、本発明の必須要件で
はない。
次に、無機微粉体を含有していない中空糸状濾過膜を用
いて法適用素子を作成する方法について延べる。
まず、特開昭53−43390号公報の実施例1で示さ
れる方法で目止めし、中空糸状濾過膜の端部をそろえて
束ね、この端部をエポキシ樹脂で接着固定した後、最端
部を切断して開口端を得る。
もう一方の端部を同様に目止めした後、この束の全周に
わたって非粘着性のテープを巻く。このテープは、中空
糸状濾過膜素材の融点より高い融点を有することが望ま
しい。
この目止めされている中空糸状濾過膜どおしの隙間に無
機微粉体(A)を前述した超音波処理によって埋め込む
そして、この端部を加熱処理すると同時に、エポキシ樹
脂で接着固定された開口端から常温の不活性ガスを導入
する。
この方法によれば、中空糸状濾過膜の内径は、縮むこと
なく、無機微粉体(A)を介して中空糸状濾過膜が液密
的に溶融接着されている。溶融接着された最端部を切断
することにより、開口端が得られる。
もう一方の、エポキシ樹脂によって接着固定されている
部分を切り落とし、前記溶融接着された端部の製造方法
とほぼ同様な操作を行えば、束の両端ともが液密的に溶
融接着された開口端を得ることができる。
別の方法としては、前法同様に目止めした後、中空糸状
濾過膜の端部をそろえて束ねた後、この束の全周にわた
って非粘着性のテープを巻く。
非粘着性のテープは、中空糸状濾過膜の素材の融点より
高い融点を有する素材からなることが望ましい。
この目止めされている中空糸状濾過膜の端部に液体を含
浸させた後、前述の方法で中空糸状濾過膜どおしのすき
間に無機微粉体(A)を埋め込む。
そして、この端部を加熱処理することによって無機微粉
体(A)を介して液密的に中空糸状濾過膜どおしを溶融
接着できる。
この溶融接着された束の最端部を切り落とし、目止めさ
れていた部分を除去すれば、開口端が得られる。
(実施例1) 特開昭62−106808号公報の実施例7に記載され
ている、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合樹脂
製の、微粉珪酸を含みクロロトリフルオロエチレンオリ
ゴマーが抽出された中空糸(半抽出膜)を用いた。この
半抽出膜の内径は0.77龍、外径は1.24龍平均孔
径0.21μ、空隙率67%であり、融点は約270℃
である。
まず、この半抽出膜の開口端部を特公昭53−4339
0号公報の実施例1で示される方法で目止めした後、こ
の半抽出膜の端部だけを5%Na’OII水溶液(25
℃)に浸しながら前記市販の超音波洗浄器MODEL 
B−2200を用いて、65分間の超音波処理を行い、
膜外周部の微粉珪酸を除去した。
この処理された10本の目止めされたままの半抽出膜の
端部を整え束ね、端部の束の外周部にテープ(NITO
FLON PIPESEAL  (商品名))を巻き、
この束の端部を中空糸状濾過膜と同一素材からなる微粉
体(ASTM 100メツシユパス)の中に入れ、30
秒間超音波処理したのち、285℃に設定された炉の中
に端部だけ約270秒間放置した後、炉から抜き出し放
冷した。
この操作を半抽出膜のもう一方の端部にも施した後、こ
の10本の半抽出膜の東全体を70℃、40%NaOH
水溶液中に一時間浸漬して、半抽出膜全体から微粉珪酸
をほぼ完全に抽出除去した。
この束の両端部にある目止め部をナイフで切断し、溶融
接着した端部の断面に開口する孔を得、中空糸状濾過膜
からなる第1図に示されるような濾過用素子を伜隊した
開口している孔の径を、表−1に記載した。
(実施例2) 実施例1と同様に目止めし、膜外周部の微粉珪酸を除去
した半抽出膜を10本束ね、この束が隙間なく入る半抽
出膜と同一素材からなる中空円筒状スリーブの中に半抽
出膜の端部を挿入した。スリーブの中に入っていない半
抽出膜の束の外周部に日本バルカ株式会社製のシールテ
ープを巻きつけ、実施例1と同様に微粉体の中にこのス
リーブを入れ、超音波処理を30秒間行った。その後、
285℃に設定された炉の中にこのスリーブの部分だけ
を入れ、同時に半抽出膜のもう一方の開口端から約25
℃の窒素ガスを20 ml/min〜4000m1/w
inの範囲で流したまま約5分間放置した後、炉から抜
き出し放冷した。
そして、スリーブの端部の一部をダイヤモツドカッター
で切り落とし、溶融接着した端部の断面に開口している
孔を得た。
この操作を半抽出膜のもう一方の端部にも施した後、こ
の10本の半抽出膜の束全体を70℃、40%NaOH
水溶液中に一時間浸漬して、半抽出膜全体から微粉珪酸
をほぼ完全に抽出除去し、中空糸状濾過膜からなる第3
図に示したような濾過用素子を作製した。
開口している孔の径を、表−1に記載した。
(比較例) 特開昭62−106808号公報の実施例7で示される
クロロトリフルオロエチレンオリゴマー及び微粉珪酸を
抽出して得られたエチレン−テトラフルオロエチレン共
重合体多孔膜を用いて、特公昭53−43390号公報
の実施例1に示される方法で、10本の該多孔膜をエポ
キシ樹脂を用いて接着固定して、濾過用素子を作製した
開口している孔の径を表−1に記載した。
表−1 (参考例) 実施例1、実施例2および比較例で作製したそれぞれの
濾過用素子を室温に保たれた200m1の35%過酸化
水素水に浸漬した。この浸漬液は、−日に一回交換し、
定期的に浸漬液のTOCを■品性製作所製 TOC−5
00で測定した。
測定結果は、表−2に示した。
以下余白 表−2単位(ppm ) 注)表−2の数値は、35%過酸化水素のTOCの値を
差し引いた値である。
(発明の効果) 表−1及び表−2に示されるように、実施例1及び実施
例2の濾過用素子は、TOCの溶出がなく、開口してい
る孔の径も殆ど縮んでおらず、中空糸状濾過膜の内径が
小さくなることによる濾過性能の低下はない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の濾過用素子の一例の概要を示す正面図
であり、第2図は第1図のA−A面の概要を示す断面図
である。 第3図は端部外周部に熱可塑性樹脂層を有する本発明の
濾過用素子の一例の概要を示す正面図であり、第4図は
第3図のB−B面を示す断面図の概要である。 1・・・・・・中空糸状濾過膜 2・・・・・・溶融接
着部3・・・・・・断面      4・・・・・・孔
5・・・・・・濾過用素子   6・・・・・・熱可塑
性樹脂層特許出願人 旭化成工業株式会社 第1図 第2図    第4図 第3図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)熱可塑性樹脂からなる空隙率30%〜95%の中
    空糸状濾過膜1の端部の外周部の少なくとも一部が、中
    空糸状濾過膜と同一素材か、中空糸状濾過膜素材の融点
    の0.5〜1.5倍の融点を有しかつ中空糸状濾過膜と
    相溶性のある熱可塑性樹脂を介して、多数本液密的に溶
    融接着されており、その溶融接着部2の断面3に開口し
    ている孔4の径が、前記中空糸状濾過膜の内径と実質的
    に同一で、かつ濾過用素子の長手方向で変わらないこと
    を特徴とする濾過用素子5
  2. (2)中空糸状濾過膜と同一素材か、中空糸状濾過膜素
    材の融点の0.5〜1.5倍の融点を有する熱可塑性樹
    脂層6が、溶融接着部2の外周部に溶融接着されている
    ことを特徴とする請求項(1)記載の濾過用素子
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