JPH01155936A - ごみ焼却炉排ガス中の酸性成分除去装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ごみ焼却炉排ガス中の酸性成分除去装置に係
り、特に排ガス中の酸性成分と中和剤との接触効率を向
上させるごみ焼却炉排ガス中の酸性成分除去装置に関す
るものである。

（従゛来技術〕 ごみ焼却炉の排ガス中には、ＨＣｊ！、Ｓｏ、等の酸性
有害成分が大量に含まれており、公害対策上これら酸性
有害成分を除去することが義務づけられている。

従来の排ガス中の酸性成分除去装置としては、集塵器の
上流側に設けられた反応塔内にスラリ状の中和剤を噴射
して前記排ガス中の酸性成分と反応させ、この中和反応
によって生じた反応生成物を後流の集塵器で分離除去す
る装置、および排ガス中に直接粉状の中和剤を添加し、
後流のバグフィルタ上で排ガスと前記粉状中和剤とを反
応させ、反応生成物を捕集する装置（例えば特開昭５６
−１２６４２５号公報および特開昭５７−１３２５３２
号公報）等が知られている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、前者には、中和剤をスラリ化して噴霧す
るという煩雑さがあるうえ、噴射された中和剤のスラリ
か塔内の壁面等に付着するという問題がある。また、後
者には、添加された粉状の中和剤と排ガス中の大量のダ
ストとが混合された後、バグフィルタに堆積するので、
該バグフィルタ上の中和剤の比率が低下し、排ガスと中
和剤との接触効率が悪くなるために、中和剤の添加量を
著しく多くしなければならないという欠点がある。

本発明の目的は、上記従来技術の問題点をなくし、中和
剤の添加量を極力少なくするとともに、酸性成分の除去
率を向上させることができるごみ焼却炉排ガス中の酸性
成分除去装置を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するため本発明の第１は、排ガス煙道に
中和剤を添加して排ガス中の酸性成分と反応させた後、
この反応生成物を電気集塵器またはサイクロンで分離す
るごみ焼却炉排ガス中の酸性成分除去装置において、前
記電気集塵器またはサイクロンの後流にバグフィルタを
設けるとともに、電気集塵器またはサイクロンとバグフ
ィルタとの間に中和剤供給手段を設けたことを特徴とす
る。

また本発明の第２は、サイクロンの前流に中和剤供給手
段および後流にバグフィルタを設けたことを特徴とする
ものである。

〔作用〕

電気集塵器またはサイクロンの後流にバグフィルタを設
けるとともに、前記電気集塵器またはサイクロンとバグ
フィルタとの間に中和剤供給手段を設けることにより、
前記電気集塵器またはサイクロンにより排ガス中のダス
トの大部分が除去されるので、バグフィルタのダスト負
荷が軽減され、前記バグフィルタ上には極めてダスト濃
度が低い中和剤が堆積することになり、排ガス、中の酸
性成分と中和剤との接触効率が向上し、排ガス中の酸性
成分が効率よく除去される。

また本発明の第２は、サイクロンの前流に中和剤供給手
段および後流にバグフィルタを設けたことにより、ダス
トを含んだままの排ガス中に中和剤が供給されることに
なるが、前記サイクロンにおけるガス撹拌効果によって
、排力２ス中の酸性成分と中和剤との接触効率が著しく
向上する。サイクロンを通過するまでに酸性成分と反応
した中和剤は、塩（反応生成物）となり、排ガス中のダ
ストとともに、前記サイクロンでその大部分が分離され
る。一方、未反応中和剤は粒子径が小さく、かつ軽いた
めに、前記サイクロンで分離されにくく、一部の反応生
成物とともにガスの流れに沿って後流のバグフィルタに
到り、該バグフィルタ上にほぼ均一に堆積し、ここを通
過する排ガス中に残存する未反応の酸性成分と反応して
これを除去する。前記サイクロンは本来の集塵装置とし
て作用する外、反応器としても作用することになる。

本発明において、バグフィルタおよび電気集塵器は公知
のもので良い。またサイクロンは、比較的大きな粒子を
分離することができるものでよい。

本発明において用いられる中和剤としては、消石灰（Ｃ
ａ　（ＯＨ）ｚ　）、生石灰（ＣａＯ）、石灰石（Ｃａ
ＣＯｓ）等があげられるがこれらに限定されるものでは
ない。中和剤は、煙道内に気流搬送可能な程度の粉状物
であればよい。中和剤供給手段としては、粉状の中和剤
を煙道内の排ガス中に均一にできるものであればよく、
例えばスリット型の噴出口を２以上有するパイプ型のノ
ズルを用い、中和剤を搬送空気とともに煙道内に噴出す
る装置があげられる。

〔実施例〕

次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。

第１図は、本発明であるごみ焼却炉排ガス中の酸性成分
除去装置の系統を示す図である。

この装置は、焼却炉１に順次連結されたガス冷却塔２、
空気予熱器３、電気集塵器４ａおよびバグフィルタ６か
ら主として構成されており、前記電気集塵器４ａとバグ
フィルタ６との間の煙道に中和剤供給管５が連結されて
いる。なお、７はバグフィルタ６の底部に設けられた反
応生成物抜出管、８は中和剤循環配管、９はブロワ、１
０は煙突、１１はバグフィルタ６の高圧空気配管、１２
はソレノイド弁である。このような構成において、焼却
炉１で発生した７５０〜９５０℃の燃焼排ガスは、ガス
冷却塔２および空気予熱器３により例えば約３００°Ｃ
に冷却された後、電気集塵器４ａに入り、排ガス中のダ
ストが捕集される。燃焼排ガス中のダスト濃度は、焼却
されるごみの種類および燃焼条件に左右されるが、通常
６０００〜８０００■／Ｎｒｄであり、これが前記電気
集塵器４ａにより例えば１００■／Ｎｒ＆まで除去され
る。

大部分のダストが除去された排ガスは、中和剤供給管５
から供給される中和剤、例えば粉状のＣａ（ＯＨ）Ｚと
混合され、排ガス中の酸性成分と前記Ｃａ（ＯＨ）ｚと
が反応しながらバグフィルタ６に入る。反応生成物と未
反応のＣａ（ＯＨ）ｚはバグフィルタ６上にほぼ均一に
堆積する。バグフィルタ６に堆積したＣａ（ＯＨ）ｚ層
を排ガスが通過することにより、排ガス中の酸性成分、
例えばＨＣｌ５Ｏ，は前記Ｃａ（ＯＨ）、と次のように
反応して除去される。

２　ＨＣｌ　＋　Ｃａ　（ＯＨ）　ｔ →Ｃａ　Ｃｌｚ　＋２　Ｈｚ　０ ３０ｗ　＋ｃａ　（ＯＨ）ｚ →　Ｃａ５Ｏｓ　＋Ｈｔ　Ｏ 処理された排ガスは、前記バグフィルタ６を通過し、ブ
ロワ９を経て煙突１０から大気へ放散される。バグフィ
ルタ６は、圧力損失を安定させるために、定期的にパル
ス洗浄される。洗浄により払い落とされた未反応の中和
剤は、一部の反応生成物とともに中和剤循環配管８およ
び中和剤供給管５を経て一部循環されて再利用され、他
部は反応生成物抜出管７から系外に排出される。

本実施例によれば、電気集塵器４ａにより予めダストが
大部分除去された排ガス中に、中和剤として粉状Ｃａ（
ＯＨ）ｚを供給することにより、バグフィルタ６上には
ダスト濃度が極めて低いＣａ（ＯＨ）、層が形成され条
ので、排ガス中の酸性成分とＣａ（ＯＨ）ｚとの接触効
率が向上し、前記酸性成分は高効率で除去される。

また、排ガス中の酸性成分と中和剤との接触効率が良い
ので、例えば中和剤添加量は前記酸性成分の１〜２倍当
量で十分であり、従来装置における添加量の約１／３に
することができる。さらに、バグフィルタ６で捕集され
る固形物は添加されたＣａ（ＯＨ）、と反応生成物から
なり、ダストはほとんど含まれないので、バグフィルタ
は小型のものでよい。

第２図は、本発明の他の実施例を示す装置系統図である
。

この装置は、第１図の電気集塵器４ａの代わりにサイク
ロン４ｂを配置したものであり、前記実施例と同様に、
排ガス中の酸性成分と中和剤との接触効率が向上し、前
記酸性成分は高効率で除去される。また、中和剤添加量
は酸性成分の２〜３倍当量で十分であり、従来装置の例
えば１／２にすることができる。

さらに、第３図は、本発明の別の実施例を示す装置系統
図である。

二の装置は、第２図の中和剤供給配管５をサイクロン４
ｂの前段の煙道に配置させたものである。

ガス冷却塔２および空気予熱器３により例えば約２５０
℃に冷却された排ガスは、中和剤供給管５から添加され
る中和剤とともに、サイクロン４ｂに導入される。ここ
で排ガス中の酸性成分と中和剤、例えばＨＣｆｆｉと粉
状Ｃａ（ＯＨ）ｚはサイクロン内に生じるガス流によっ
て撹拌混合され、効率よく反応する。反応生成物、例え
ばＣａＣｌ！。

８と排ガス中のダストは前記サイクロン４によりその大
部分が分離される。未反応の中和剤は、粒子径が小さく
て軽いので、前記サイクロンで分離されることなく、ガ
スの流れに沿って後流のバグフィルタに入り、該バグフ
ィルタ上に堆積し、ここを通過する排ガス中の未反応の
酸性成分と反応する。酸性成分が除去された排ガスは、
前記バグフィルタ６を通過した後、ブロワ９を経て煙突
１０から大気へ放散される。

本実施例においてサイクロン４ｂは、ダスト等の固形物
を分離する本来の機能の外、排ガス中の酸性成分と中和
剤との中和反応の反応器としても機能する。

本実施例によれば、サイクロン４ｂにおけるガス撹拌効
果によって中和剤と排ガス中の酸性成分との接触効率が
向上するので、中和剤添加量は、例えば酸性成分の２〜
３倍当量で十分である。また、サイクロン４ｂ内で反応
しなかった中和剤は、粒子径が小さく軽いために、前記
サイクロンで分離されることなく後流のバグフィルタ６
まで達し、該バグフィルタ６上に堆積して酸性成分と反
応゛するので、中和剤の利用率が高くなる。さらに、排
ガス中の酸性成分はサイクロン４ｂ内とバグフィルタ６
上において２段階で処理されることになり、その除去率
が著しく向上する。

〔発明の効果〕

本発明によれば、排ガス中の酸性成分と中和剤との接触
効率が向上するので、中和剤添加量を少なくできるうえ
、酸性成分の除去率も向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例を示す装置系統図、第２図
は、本発明の他の実施例を示す装置系統図、第３図は、
本発明の別の実施例を示す装置系統図である。 ４ａ・・・電気集塵器、４ｂ・・・サイクロン、５・・
・中和剤供給管、６・・・バグフィルタ、７・・・反応
生成物抜出管、１１・・・高圧空気配管、１２・・・ソ
レノイド弁。 代理人　弁理士　川　北　武　長

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）排ガス煙道に中和剤を添加して排ガス中の酸性成
   分と反応させた後、この反応生成物を電気集塵器または
   サイクロンで分離するごみ焼却炉排ガス中の酸性成分除
   去装置において、前記電気集塵器またはサイクロンの後
   流にバグフィルタを設けるとともに、電気集塵器または
   サイクロンとバグフィルタとの間に中和剤供給手段を設
   けたことを特徴とするごみ焼却炉排ガス中の酸性成分除
   去装置。
2. （２）排ガス煙道に中和剤を添加して排ガス中の酸性成
   分と反応させた後、この反応生成物をサイクロンで分離
   するごみ焼却炉排ガス中の酸性成分除去装置において、
   前記サイクロンの前流に中和剤供給手段および後流にバ
   グフィルタを設けたことを特徴とするごみ焼却炉排ガス
   中の酸性成分除去装置。