JPH01154744A - 装飾用積層体 - Google Patents

装飾用積層体

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JPH01154744A
JPH01154744A JP31336087A JP31336087A JPH01154744A JP H01154744 A JPH01154744 A JP H01154744A JP 31336087 A JP31336087 A JP 31336087A JP 31336087 A JP31336087 A JP 31336087A JP H01154744 A JPH01154744 A JP H01154744A
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JP
Japan
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diamond
film
diamond film
reflective surface
reflective
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Application number
JP31336087A
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English (en)
Inventor
Satoshi Katsumata
聡 勝又
Tomio Kazahaya
風早 富雄
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は装飾用積層体に関し、さらに詳しく言うと、
ダイヤモンドおよび/またはダイヤモンド状炭素の膜に
よる干渉色を有するとともに耐久性に優れ、たとえばペ
ンダント、イヤリング、鏡等の各種装筒品に好適に利用
することのできる装飾用積層体に関する。
[従来の技術およびその問題点] 従来より装飾用積層体しては、たとえばチタンに酸化チ
タン膜をコーティングしてなるもの、あるいはノ^板と
金属層とダイヤモンドおよび/またはダイヤモンド状炭
素の膜とをこの順に積層してなるもの等が知られている
。特に、ダイヤモンドおよび/またはダイヤモンド状炭
素の膜を有する積層体は、ダイヤモンドおよび/または
グイヤモンド状炭素の膜の厚みを調整することによって
種々の干渉色が得られるので、近年、注目されている。
しかしながら、ダイヤモンドおよび/またはダイヤモン
ド状炭素の膜を干渉膜とする従来の装飾用ia層体は、
これらの干渉膜が直接に表面に露出しているので、干渉
膜が剥離し易く、耐久性に劣るという問題がある。
また、従来、−船釣な鏡は無色であり、鏡に装飾を施す
とすれば、多くの場合、鏡の縁取りに工夫を凝らしたり
、鏡の輪郭形状を装飾的にしたりする程度であって、鏡
面自体に着色したりするなどの装飾的工夫は全くなかっ
た。鏡面自体に着色等の装飾的工夫をすれば鏡の機部が
阻害されて鏡の用をなさないから、そのような装飾的工
夫が従来無かったというのは尤もなことである。
しかしながら、鏡面が対象物の形状を歪なく写し出すと
共に種々の色に着色されていれば、そのような鏡の装飾
的価値は一段と増大するであろう。
この発明の目的は、前記問題点を解消し、干渉膜の耐久
性に優れ、たとえばペンダントやイヤリング等のアクセ
サリ−として十分に実用に耐える装飾用積層体を提供す
ることにある。
この発明の他の目的は、鏡面がカラー化され。
しかも対象物の輪郭を歪なく写しだすことのできる装飾
用積層体を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 前記問題点を解決するために、この発明者が鋭意検討を
重ねた結果、反射性基板の表面に特定の厚みでダイヤモ
ンドおよび/またはダイヤモンド状炭素の膜を形成し、
その膜の上にさらに透明保護膜を形成すると、この発明
の目的を達成することのできることを見出してこの発明
に到達した。
すなわち、この発明の構成は、反射面と、その反射面を
被覆したダイヤモンドおよび/またはダイヤモンド状炭
素の膜(以下、単にダイヤモンド膜と称する。)と、前
記膜の表面を被覆した透明保護膜とからなることを特徴
とする装飾用111層体である。
ここで、ダイヤモンド状炭素(DLC)とは、ダイヤモ
ンドの結晶でもなく、黒鉛炭素でもない硬質炭素を言う
、このダイヤモンド状炭素は概ね次のような物性を有し
ている。
密 度:約2 g/cm3 ビッカース硬度、 t、ooo〜s、oo。
比抵抗; 107〜1014Ωcm 屈折率;1.5〜2.8 光学的バンドギヤー2プ; 1.0〜2.8e V光透
過性;良好 次に、この発明の構成について、この発明の構成の一態
様を示す図面を参照しながら、説明する。
この発明の装飾用積層体lは、第1図に示すように1反
射面2をダイヤモンド膜3で被覆し、さらにその膜3の
表面を透明保護層4で被覆してなる。
第1図に示すように、前記反射面2で、前記透明保護膜
4および前記ダイヤモンド膜3を透過する光h1が反射
し、この反射光h1と前記透明保護膜4を透過して前記
ダイヤモンド膜3の表面で反射する反射光h2とが干渉
しあうことにより、この装飾用積層体lは干渉色を呈す
る。
したがって、この反射面2は、光の反射により前記干渉
色を呈することができるような鏡面を有していれば良く
、通常、その反射率は30%以上である。
前記反射面2は、前述のように可視領域での光を高い反
射率で反射することができればどのような材料でどのよ
うに形成されようが特に制限はないのであるが、例を示
せば、鏡面となっている金属および非金属の表面が挙げ
られる。
前記金属としては、たとえばアルミニウム、タングステ
ン、モリブデン、コバルト、クロム、ニッケル、銅、鉄
、水銀などの金属またはこれらの合金で形成することが
できる。
好ましい金属としては、アルミニウムなどが挙げられる
前記非金属としては、たとえばケイ素が挙げられる。
このような金属あるいは非金属の表面を鏡面仕ヒげとす
ることによって、あるいは、透明保護層の表面に形成し
たダイヤモンド膜の表面に金属あるいは非金属を蒸着す
ることにより、この発明における反射面とすることがで
きる。
前記反射面は、支持部材により支持されていても良い。
前記支持部材は、前記反射面を支持することができ、し
かも反射面形成の際の加熱に耐え得れば良いのであるか
ら1本発明の目的を阻害しない限り、さまざまの材料を
適宜に選択して使用することができる。
前記材料としては、たとえばケイ素などの半金属、各種
金属の酸化物、窒化物、炭化物、あるいはAl203−
Fe系、TiC−Ni系、TiC−(:O系、 Tie
−TiN系、B aC−Fe系などの各種サーメット、
さらには各種ガラス、セラミックスなどの中から適宜に
選択して使用することができる。また、場合によっては
、耐熱性の合成樹脂たとえば、フェノール樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリイミド樹脂等も使用することがで
きる。
前記反射面が支持部材に支持されていようがいまいが、
前記反射面が金属あるいは非金属の鏡面である場合、第
1図に示すように、その金属あるいは非金属は通常一定
の厚みを有して反射層6を構成しているのであるが、そ
の厚みは、後述するダイヤモンド膜の厚みよりも十分に
厚くすることが好ましく、通常、5,000 A以上で
ある。この厚みをダイヤモンド膜厚よりも十分に厚くす
ることにより、ダイヤモンド膜が反射面から剥離するの
を防1トすることができる。また、支持部材を使用した
場合は、反射層が支持部材から剥離するのを防止するこ
とができる。その理由はatf7/張によって反射面と
ダイヤモンド膜、あるいは反射層と支持部材との間に生
じる応力が緩和されるからであると推測される。なお、
この反射層は、見方を変えると5反射面と同じ材質で形
成された支持部材であると把握することもできる。
前記ダイヤモンド膜は、その膜厚が2,000〜4.0
0OAであることが望ましい、膜厚が2,000 A以
下の範囲では、可視領域における干渉色が見られないこ
とがあり、 4,000 Xを超えても同一色が表われ
るのみであるから厚くする効果がない。
この発明において、前記ダイヤモンド膜は、前記反射面
の全表面を被覆していても良いし、また、第2図に示す
ように、前記反射面2の表面を部分的に被覆していても
よい。
なお、第2図においては、反射面2を凹凸面として示し
であるが、平坦な反射面の一部をダイヤモンド膜3で被
覆しても良いことは言うまでもない。
前記反射性基板の表面を前記ダイヤモンド膜で部分的に
被覆する場合の、その被覆面形状は、特に制限がなく、
たとえば、円形、楕円形、四角形、長方形、六角形等の
さまざまの形状あるいは図案を適宜に選択することがで
きる。
前記透明保護膜は、可視領域において透明であるととも
に前記ダイヤモンド膜との密着性に優れ、且つ、耐庁耗
性に優れた材質で形成する。A体的には、たとえばケイ
石、長石、炭酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、ホウ砂な
どを主成分とし。
これにホタル石、ヘキサフルオロケイ酸ナトリウム、酸
化アンチモン(■)、二酸化チタンなどの乳濁剤を加え
てなる混合物を溶融した後、急冷して得られるガラス粉
末、すなわちフリットなどを好適に用いることができる
前記透明保護膜の膜厚は、通常、5,000 A以上で
ある。
この発明の装飾用積層体は、たとえば1次のようにして
製造することができる。
すなわち、この発明の装飾用積層体は、(1)反射面と
は異質の材質である支持部材の表面に形成された反射面
あるいは支持部材を有していない反射層の反射面上に、
炭素源ガスを含有する原料ガスを活性化して得られるガ
スを接触させて反射面上にダイヤモンド膜を形成し、そ
の後、ダイヤモンド膜上に透明保護膜を形成する方法、
あるいは(2)透明保護膜に、前記と同様にしてダイヤ
モンド膜を形成し、その上に金属を蒸着して反射面を形
成する方法等により製造することができる。
前記(1)の製造方法において全屈あるいは非金属の反
射面を支持部材の表面に形成する方法、あるいは前記(
2)の製造方法において透明保護層の全表面に形成した
ダイヤモンド膜の表面に、または透明保護層の一部表面
に形成したダイヤモンド膜表面と透明保護層の残部表面
とに、全屈あるいは非金属の反射面を形成する方法とし
ては特に側限はなく、たとえば熱蒸着法、イオンブレー
ティング法、スパッタ法等の物理的蒸着法(PVD)、
熱分解反応、酸化反応等を利用した化学的蒸着法(CV
D)、あるいはプラズマCVD法。
レーザーCVD法等の物理化学的蒸着法などの従来より
公知の方法を適宜に選択して用いることができる。
ダイヤモンド膜を形成するために使用される前記原料ガ
スは少くとも炭素源ガスを含有するものであり、炭素源
ガスのほかに水素ガス、不活性ガスを含有していてもよ
い。
前記炭素源ガスとしては、たとえばメタン、エタン、プ
ロパン、ブタン等のパラフィン系炭化水素;エチレン、
プロピレン、ブチレン等のオレフィン系炭化水素;アセ
チレン、アリレン等のアセチレン系炭化水素:ブタジェ
ン等のジオレフィン系炭化水素二ジクロプロパン、シク
ロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式
炭化水素;シクロブタジェン、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、ナフタレン等の芳香族炭化水素;アセトン、ジ
エチルケトン、ベンゾフェノン等のケトン類;メタノー
ル、エタノール等のアルコール類ニトリメチルアミン、
トリエチルアミンなどのアミン類;炭酸ガス、−酸化炭
素;さらに、単体ではないが、ガソリンなどの消防法危
険物第4類、第1類、ケロシン、テレピン油、しょうの
う油、松根油などの第2石油類、重油などの第3石油類
、ギヤー油、シリンダー油などの第4石油類も有効に使
用することもできる。また前記各種の炭素化合物を混合
して使用することもできる。
これらの中でも、好ましいのはメタン、エタン、プロパ
ン等のパラフィン系炭化水素、アセトン、ベンゾフェノ
ンなどのケトン類、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ンなどのアミン類、炭酸ガス、−酸化炭素であり、特に
好ましいのはメタンである。
水素ガスは前記炭素源ガスの希釈ガスとして、また原料
ガスをプラズマ分解するときにはプラズマ発生用ガスと
して用いることができる。
この水素ガスを用いる場合の前記原料ガスにおける水素
ガスの含有率は99.8モル%以下、好ましくは10〜
99モル%である。この含有率が99.8モル%を超え
ると、ダイヤモンド膜の形成速度が著しく遅くなったり
、ダイヤモンドおよび/またはダイヤモンド状炭素が析
出しなくなったりすることがある。
不活性ガスは前記炭素源ガスまたは炭素源ガスと水素ガ
スとの混合ガスのキャリヤーガスとして用いることがで
きる。
この不活性ガスとしては、たとえば窒素ガス、アルゴン
ガス、ネオンガス、キセノンガスなどが挙げられる。こ
れらの中でも、アルゴンガスが好ましい、この不活性ガ
スを用いる場合の前記原料ガスにおける不活性ガスの含
有率は90モル%以下、好ましくは10〜90モル%で
ある。この含有率が90モル%を超えると、ダイヤモン
ド膜の形成速度が著しく遅くなったり、ダイヤモンドま
たはダイヤモンド状炭素が析出しなくなったりすること
がある。
前記原料ガスの活性化手段としては、ダイヤモンドまた
はダイヤモンド状炭素の合成に従来より慣用されている
各種の方法の中から任意の方法を用いることができる。
具体的には、たとえば直流電圧を電極間に印加してプラ
ズマ分解する方法、高周波を電極間に印加してプラズマ
分解する方法、マイクロ波を印加してプラズマ分解する
方法、あるいはプラズマ分解をイオン室またはイオン銃
で行なわせ、電界によりイオンを引出すイオンビーム法
などの各種プラズマ分解法、熱フィラメントよる加熱に
より熱分解する熱分解法などが挙げられる。これらの中
でも、好ましいのは各種プラズマ分解法である。
この発明の装飾用積層体の製造の際、通常、以下の条件
下に反応が進行して、反射面上に、または透明保護層の
全表面に形成したダイヤモンド膜表面上に、あるいは透
明保護層の一部表面に形成したダイヤモンド膜表面と透
明保護層の残部表面との上に、ダイヤモンド膜が形成き
れる。
すなわち、前記ダイヤモンド膜を堆積しようとする対象
物の表面の温度は、前記原料ガスの活性化手段により異
なるので、−概に決めることはできないが、たとえばプ
ラズマ分解による場合には、通常、室温〜t 、ooo
℃である。この温度が室温よりも低いと、ダイヤモンド
膜の形成速度が遅くなることがある。一方、t 、oo
o℃を超えると、ダイヤモンド膜の形成速度が遅くなる
ことがある。
反応圧力は101〜103torr 、好ましくは10
−5〜760torrである0反応圧力が1O−8to
rrよりも低いと、ダイヤモンド膜の形成速度が遅くな
ることがある。一方、103torrより高くしてもそ
れに相当する効果は奏されず、場合によってはダイヤモ
ンド膜の形成速度の低下を招くことがある。
反応時間は所望のダイヤモンド膜の膜Jゾおよびダイヤ
モンド膜の形成速度により適宜に設定することができる
。たとえばプラズマ分解法により膜厚2,000〜4.
00OAのダイヤモンド膜を形成する場合には、通常、
5〜!20分1tilである。
さらに、前記原料ガスをプラズマ分解する場合のプラズ
マ出力は1通常、5w〜2kwである。プラズマ出力を
2kwより大キくシてもそれに相当する効果が奏されな
いことがある。
前記(1)の製造方法においては、前述の条件下に前記
反射面上に形成したダイヤモンド膜上に透明保護膜を形
成する。
前記透り1保護膜の形成は、たとえば低温焼成用透明フ
リット等を前記ダイヤモンド膜上に塗布し、これを焼成
することにより行うことができる。
このときの焼瑯温度は、前記基板および金属層の材質あ
るいはフリットの特性により異なるので、−概に決定す
ることはできないが、たとえば、基板に酸化アルミニウ
ムを用いるとともに金属層をアルミニウムで形成し、低
温焼成用透明フリットで透明保護膜を形成する場合の焼
成温度は530〜570℃程度である。
前記(1)の製造方法は、反射面全面に亙ってダイヤモ
ンド膜を被覆する場合に適するが、反射面の一部をダイ
ヤモンド膜で被覆した装飾性植層体は、前記(2)の製
造方法により、次のようにして製造することができる。
すなわち、第3図(a)に示すように、透明な板7たと
えばガラス板の表面に、ダイヤモンド膜を形成するため
の開口部8を設けたマスク9を載置する。
前記マスク9に設けた開口部8の数、形状等については
、特に制限がなく、円形、四角形、長方形、六角形など
の所望の形状あるいは図案の開口部を一個あるいは二個
以上有するマスクを使用することができる。
また、マスク9の材質としては、金属または合金等のプ
ラズマ衝撃、温度に耐え得るものなら何でも良い、特に
、アルミニウム、チタン、ステンレス製のマスクが好ま
しい。
第3図(b)に示すように、前記開口部8を通して、炭
素源ガスを含有する原料ガスを活性化して得られるガス
を前記板7の表面に接触させて、前記開口部8内にダイ
ヤモンド膜3を堆積させる。ダイヤモンド膜3の堆積条
件等は、反射性基板の全面にわたってダイヤモンド膜を
形成する場合と同様である。
第3図(C)に示すように、ダイヤモンド膜3の堆積後
に、前記マスク9を除去する。その結果。
透明な板7の表面の一部にダイヤモンド膜3を形成され
たものが得られる。
なお、このようなダイヤモンド膜3は、−枚のマスク9
を使用して、−度に形成してもよいが、開口部の位置の
異る複数のマスク9を使用し、マスク9毎にダイヤモン
ド膜3を堆積させて、透明な板7の異る位置に複数のダ
イヤモンド膜3を形成してもよい。
また、透明な板7の表面の異る位置に形成するダイヤモ
ンド膜3の厚みを相違させると、得られる装飾用積層体
lにおいては、たとえば、あるダイヤモンド膜を有する
部所では、赤色、他の位置にあるダイヤモンド膜を有す
る部所では紫色と、その膜厚に応じた干渉色が現出して
、装飾性の高い装飾用積層体が得られる。
ダイヤモンド膜を形成する同一の部位であっても、開口
部の面積の異る複数のマスクを使用して多段階でダイヤ
モンド層を堆積させると、第4図に示すように厚みの異
るダイヤモンドv3を形成することができる。そして、
厚みの異るダイヤモンド膜3を堆積させることによって
、干渉色の多色化を図ることができる。
前述のように、マスクにおける開口部の形状、堆積させ
るダイヤモンド膜の厚み等を適宜に変化させると、複雑
な、あるいは幻妙な色調を有する絵柄を有する装飾用積
層体を製造することができる。
前記のようにしてダイヤモンド膜3を形成した後、第3
図(d)に示すように、前記板7の、ダイヤモンド膜3
を一部堆積した表面に、金属を蒸着して、反射層6を形
成する。蒸着する金属については、IγI述の通りであ
る。
以北の製造方法により得られる装飾用積層体は、装飾鏡
として有用である。
反射面の一部をダイヤモンド膜で被覆した装飾性積層体
は、第3図に概略を示した前記方法に限られず、次のよ
うにして製造することもできる。
すなわち、支持部材に支持された反射層の表面(反射面
)に、特定の開口部を設けたマスクを載置し、炭素源ガ
スを含有する原料ガスを活性化して得られるガスを前記
板の表面に接触させて、前記開口部内にダイヤモンド膜
を堆積させる。
ダイヤモンド膜の堆積後、マスクを除去し1次いで、前
記反射性基板の露出している鏡面およびダイヤモンド膜
の表面に、たとえば低温焼成用透明フリット等を前記ダ
イヤモンド膜上に塗布し、これを焼成することによって
透明保護層を形成して1本考案の装飾用積層体を得る。
この場合、ダイヤモンド膜の形成条件、透明保護層の形
成条件等は、前述の通りである。
この発明の装飾用a屠体は、ダイヤモンド膜の膜厚を数
十λ単位で調整することによりさまざまの干渉色を得る
ことができ、たとえば、ペンダント、イヤリング、干渉
色に着色された鏡等の各種装飾品として好適に利用する
ことができる。
[実施例] 次いで、この発明の実施例を示し、この発明についてさ
らに具体的に説明する。
(実施例1) 1sj化アルミニウム(Ah(h)からなる基板を用い
、反応圧力5 X 1(16torrの条件下に、真空
蒸着法によって、前記基板上にアルミニウムを蒸着した
。得られたアルミニウム層の層厚は5,338 Aであ
った。この蒸着アルミニウムの表面が反射面である 次いで、このアルミニウムを蒸着してなる基板を反応室
内に設置し、基板温度200℃、反応室内の圧力0.1
torrの条件下に、平行平板電極を有する高周波電源
(周波数13.56MHz)のプレート出刃をsoo 
wに設定するとともに、反応室内への原料ガス流驕をメ
タンガス20sccmに設定し、反応を40分間行なっ
て、前記温度に制御した基板のアルミニウム層tに膜厚
2,381 Aの堆積物を得た。
得られた堆積物について、ラマン分光分析を行なったと
ころ、ラマン散乱スペクトルの1,000〜1.800
c■−1付近にブロードなピークが見られ、ダイヤモン
ド状炭素であることを確認した。
その後、このダイヤモンド状炭素の膜−Lに、少量のデ
キストリンを添加した水に懸濁した低温焼成用透明フリ
ットを9く塗り、530〜570℃の温度下に5分間焼
成を行って膜厚的1pmの透明保護層を形成して装飾用
積層体を得た。
得られた装飾用積層体にはオレンジ色の干渉色が見られ
、またダイヤモンド状炭素膜の劣化および膜剥離はほと
んど起こらなかった。
結果を第1表に示す。
(実施例2) 前記実施例1において、ダイヤモンド状炭素の膜の形成
における反応時間を40分間から50分間に変えたほか
は、前記実施例1と同様にして実施し、■り厚2,90
7人のダイヤモンド状炭素の膜を有する装飾用積層体を
得た。
得られた装飾用積層体には紫色の干渉色が見られ、また
ダイヤモンド状炭素膜の劣化および膜剥離はほとんど起
こらなかった。
結果を第1表に示す。
(実施例3) 前記実施例1において、ダイヤモンド状炭素の膜の形成
における反応時間を40分間から60分間に変えたほか
は、前記実施例1と同様にして実施し、膜厚3.512
λのダイヤモンド状炭素膜を有する装飾用積層体を得た
得られた装飾用積層体には赤紫色の干渉色が見られ、ま
たダイヤモンド状炭素膜の劣化および膜!1離はほとん
ど起こらなかった。
結果を第1表に示す。
(木瓜、以下余白、) 第    1    表 本1;膜厚は同一の条件下に設置したガラス基板上に析
出したダイヤモンド膜について測定した。
(木瓜、以下余白、) (実施例4) 第5図に示すように、−辺が50m mで厚さが0.2
mmの方形であると共に一辺から5 m m 離れた位
置に直径15mmの円形開口部を有するチタン製マスク
lOを用意した。
厚さ2mmの、前記マスクと同じ平面形状を有する透明
なガラス板の表面に、前記マスクを、端をそろえて、載
置した。
次いで、前記マスクを@、置したガラス板を、反応室内
に収容し、基板温度100℃1反応室内の圧力0.1 
torrの条件下に、平行平板電極を有する高周波電源
(周波数13.56MHz )のプレート出力を600
Wに設定するとともに、反応室内への原料ガス流量をメ
タンガス20SCC鳳に設定し、反応を30分間行なっ
て、ガラス板上に膜厚2,32OAの円形の第−堆積物
を得た。
なお、マスクの上には堆積物が形成されなかった。
この後、前記第−堆積物と前記マスクの開口部とが重な
らないように、ダイヤモンド膜付きガラス板の1に前記
マスクを再びa置した。
そして、マスクをa21した前記ガラス板を前記反応室
内に収容して、前記と同様の条件で、反応を45分間行
なって、ガラス板上に膜厚3,659Aの円形の第二堆
積物を得た。
得られた堆積物について、ラマン分光分析を行なったと
ころ、ラマン散乱スペクトルの1.000〜1.800
c履−鵞付近にブロードなピークが見られ、ダイヤモン
ド状炭素であることを確認した。
その後、ガラス板の上に第一ダイヤモンド膜および第二
ダイヤモンド膜を有するガラス板の表面全体に、前記実
施例1におけるのと同様の操作および条件にて、アルミ
ニウムを蒸着した。得られたアルミニウム層の層厚は5
,338 Aであった。
得られた装飾用積層体を、ガラス面側から観察すると、
第一ダイヤモンド膜形成部は紫色に着色し、第二ダイヤ
モンド膜形成部は赤色に着色していた。しかも、ガラス
面側から観察者の顔を鮮明に写しだすことができた。
[9,明の効果] この発明によると、 (1)  高い反射率を有する反射面上に形成したとこ
ろの、干渉色を有するダイヤモンド膜とダイヤモンド膜
−ヒに形成した透明保護層との積層体であるので、ダイ
ヤモンドの膜厚を調整することによって、種々の干渉色
が得られ、 (2)  ダイヤモンド膜の一方の片面に透明な透明保
護膜を、他方の片面に反射面を有する反射層あるいは支
持部材を形成しているので、ダイヤモンド膜が保護され
、しかもダイヤモンド膜が剥離しに〈<。
(3)シたがって、たとえばペンダント、イヤリング、
鏡等の各種装飾品として十分に実用に耐え得る耐久性を
有する装飾用積層体を実現することができ。
(4)シかも、本発明の装飾用積層体は、前記干渉色に
よって、極めて装飾性の高い装飾品とすることができ、 (5)  製造に要する操作が簡単である、等の種々の
利点を有する装飾用積層体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の装飾用積層体の一例を示す断面説明
図であり、第2図は同じく他の一例を示す断面図であり
、第3図(a)〜(d)はこの発明の装飾用積層体の製
造過程の一例を示す断面説明図であり、第4図はこの発
明の装飾用積層体のさらに他の一例を示す断面説明図で
あり、第5図はこの発明の装飾用積層体を製造するにあ
たり使用することのできるチタン製マスクの一例を示す
説明図である。 l・・・装飾用積層体、2・・9反射面、3・・・ダイ
ヤモンド膜、4・・・透引保護膜。 特許出願人  出光石油化学株式会社 第1図 第2図 第3図 (d)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)反射面と、その反射面を被覆したダイヤモンドお
    よび/またはダイヤモンド状炭素の膜と、前記膜の表面
    を被覆した透明保護膜とからなることを特徴とする装飾
    用積層体。
  2. (2)前記反射面はその表面の反射率が30%以上であ
    る前記特許請求の範囲第1項に記載の装飾用積層体。
  3. (3)前記反射面は、基体の鏡面である前記特許請求の
    範囲第1項に記載の装飾用積層体。
  4. (4)前記反射面は、基体の表面に設けた金属層の表面
    である前記特許請求の範囲第1項に記載の装飾用積層体
  5. (5)前記金属層は、その厚みが前記ダイヤモンドおよ
    び/またはダイヤモンド状炭素の膜の厚みよりも大きい
    ものである前記特許請求の範囲第4項に記載の装飾用基
    板。
  6. (6)前記ダイヤモンドおよび/またはダイヤモンド状
    炭素の膜は、前記反射面を部分的に被覆してなる前記特
    許請求の範囲第1項〜第5項のいずれかに記載の装飾用
    基板。
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