JPH0115402B2 - - Google Patents
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- JPH0115402B2 JPH0115402B2 JP57109948A JP10994882A JPH0115402B2 JP H0115402 B2 JPH0115402 B2 JP H0115402B2 JP 57109948 A JP57109948 A JP 57109948A JP 10994882 A JP10994882 A JP 10994882A JP H0115402 B2 JPH0115402 B2 JP H0115402B2
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- JP
- Japan
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- layer
- carcass cord
- angle
- tire
- belt reinforcing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C9/00—Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
- B60C9/18—Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers
- B60C9/28—Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers characterised by the belt or breaker dimensions or curvature relative to carcass
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Tires In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は空気入りタイヤに関し、さらに詳しく
は、ラジアルタイヤのプライステアを減少させ直
進走行性を向上すると共に、ラジアルタイヤ本来
の操縦安定性、高速耐久性、荷重耐久性を損なう
ことなく、特に低内圧走行時における耐久性を著
しく向上せしめ得る乗用車用の空気入りタイヤに
関するものである。
は、ラジアルタイヤのプライステアを減少させ直
進走行性を向上すると共に、ラジアルタイヤ本来
の操縦安定性、高速耐久性、荷重耐久性を損なう
ことなく、特に低内圧走行時における耐久性を著
しく向上せしめ得る乗用車用の空気入りタイヤに
関するものである。
従来の乗用車用ラジアルタイヤは一般に、トレ
ツドとカーカスコード層との間に、タイヤ周方向
に対する補強コードの角度が15゜〜30゜と150゜〜
165゜で相互に交差する少なくとも2層のベルト補
強層を積層配置する一方、前記カーカスコード層
の補強コードはタイヤ周方向に対し略90゜をなす
ような構成となつている。この種のラジアルタイ
ヤは、バイヤスタイヤと比較して、上記ベルト補
強層の効果により制動性能、低燃費性、耐摩耗性
などに優れているが、その反面上記ベルト補強層
に起因して直進走行性に劣るという問題があつ
た。
ツドとカーカスコード層との間に、タイヤ周方向
に対する補強コードの角度が15゜〜30゜と150゜〜
165゜で相互に交差する少なくとも2層のベルト補
強層を積層配置する一方、前記カーカスコード層
の補強コードはタイヤ周方向に対し略90゜をなす
ような構成となつている。この種のラジアルタイ
ヤは、バイヤスタイヤと比較して、上記ベルト補
強層の効果により制動性能、低燃費性、耐摩耗性
などに優れているが、その反面上記ベルト補強層
に起因して直進走行性に劣るという問題があつ
た。
そこで本発明の発明者らは、上述した問題を解
消すべく検討の結果、上述したベルト補強層構造
を有しカーカスコード層を1層で構成した空気入
りタイヤの、カーカスコード層を構成する補強コ
ードのタイヤ周方向に対する角度を、前記カーカ
スコード層に接する側のベルト補強層のタイヤ周
方向に対する角度が鋭角である側から測定した時
に、66゜〜82゜であるように配列することにより、
前述したベルト補強層に起因する直進走行性を大
幅に改善した空気入りタイヤを発明し、すでに出
願した(特願昭55−188603号明細書及び図面参
照)。
消すべく検討の結果、上述したベルト補強層構造
を有しカーカスコード層を1層で構成した空気入
りタイヤの、カーカスコード層を構成する補強コ
ードのタイヤ周方向に対する角度を、前記カーカ
スコード層に接する側のベルト補強層のタイヤ周
方向に対する角度が鋭角である側から測定した時
に、66゜〜82゜であるように配列することにより、
前述したベルト補強層に起因する直進走行性を大
幅に改善した空気入りタイヤを発明し、すでに出
願した(特願昭55−188603号明細書及び図面参
照)。
しかしながら、ラジアルタイヤは第1図に示す
ように、カーカスコード層4の巻き上げ端末部4
aが、比較的歪の大きいビード部からサイドウオ
ール部に位置している関係上、従来から端末剥離
現象が発生しやすく、特に低内圧走行下では上述
した端末剥離現象が発生しやすいという問題があ
り、上述したように、直進走行性を改善するた
め、カーカスコード層の補強コードをタイヤ周方
向に対し所要の角度で傾斜せしめた場合、巻き上
げ端末部側のコードも傾斜し、空気圧が小さいと
走行中角度変化を起しやすく、前述した端末剥離
現象がさらに助長される恐れがある。
ように、カーカスコード層4の巻き上げ端末部4
aが、比較的歪の大きいビード部からサイドウオ
ール部に位置している関係上、従来から端末剥離
現象が発生しやすく、特に低内圧走行下では上述
した端末剥離現象が発生しやすいという問題があ
り、上述したように、直進走行性を改善するた
め、カーカスコード層の補強コードをタイヤ周方
向に対し所要の角度で傾斜せしめた場合、巻き上
げ端末部側のコードも傾斜し、空気圧が小さいと
走行中角度変化を起しやすく、前述した端末剥離
現象がさらに助長される恐れがある。
従つて本発明の目的は、上述のような問題を解
消し、直進走行性を向上すると共に、ラジアルタ
イヤ本来の操縦安定性、高速耐久性、荷重耐久性
を損なうことなく、特に低内圧走行時における耐
久性を大幅に向上せしめた乗用車用の空気入りタ
イヤを提供することにある。
消し、直進走行性を向上すると共に、ラジアルタ
イヤ本来の操縦安定性、高速耐久性、荷重耐久性
を損なうことなく、特に低内圧走行時における耐
久性を大幅に向上せしめた乗用車用の空気入りタ
イヤを提供することにある。
上記目的を達成する本発明の空気入りタイヤ
は、トレツドとカーカスコード層との間に、タイ
ヤ周方向に対する補強コードの角度が15゜〜30゜で
あるベルト補強層と150゜〜165゜であるベルト補強
層の少なくとも2層のベルト補強層を積層配置し
た空気入りタイヤにおいて、前記カーカスコード
層を1層で構成し、加硫成形後の状態において該
カーカスコード層を構成する補強コードのタイヤ
周方向に対する角度を、前記カーカスコード層に
接する側のベルト補強層のタイヤ周方向に対する
角度が鋭角である側から測定した時に、66゜〜82゜
であるように配列すると共に、両端部を左右一対
のビードワイヤの周りに内側から外側に向つて巻
き上げ、その巻き上げ端末部のベルト補強層に重
なる重合幅が10mm以上であることを特徴とするも
のである。
は、トレツドとカーカスコード層との間に、タイ
ヤ周方向に対する補強コードの角度が15゜〜30゜で
あるベルト補強層と150゜〜165゜であるベルト補強
層の少なくとも2層のベルト補強層を積層配置し
た空気入りタイヤにおいて、前記カーカスコード
層を1層で構成し、加硫成形後の状態において該
カーカスコード層を構成する補強コードのタイヤ
周方向に対する角度を、前記カーカスコード層に
接する側のベルト補強層のタイヤ周方向に対する
角度が鋭角である側から測定した時に、66゜〜82゜
であるように配列すると共に、両端部を左右一対
のビードワイヤの周りに内側から外側に向つて巻
き上げ、その巻き上げ端末部のベルト補強層に重
なる重合幅が10mm以上であることを特徴とするも
のである。
以下、本発明を図に示す実施例により具体的に
説明する。
説明する。
第2図は本発明の実施例からなる空気入りタイ
ヤを示す半断面斜視図、第3図は同タイヤの子午
半断面図であり、第4図は同タイヤのカーカスコ
ード層とベルト補強層との平面視展開説明図であ
る。
ヤを示す半断面斜視図、第3図は同タイヤの子午
半断面図であり、第4図は同タイヤのカーカスコ
ード層とベルト補強層との平面視展開説明図であ
る。
図において、1はトレツド、2はこのトレツド
1の両側にそれぞれ延長するように設けられるサ
イドウオール、3はこのサイドウオールの下端部
に周方向に沿つて埋設されるビードワイヤであ
る。この両端部におけるビードワイヤ3をそれぞ
れ包み込み、サイドウオール2およびトレツド1
の内側面に沿うようにしてカーカスコード層4が
設けられており、さらにこのカーカスコード層4
とトレツド1との間にスチールコードからなるベ
ルト補強層5が介在するように設けられている。
カーカスコード層4は1層のみから構成されてお
り、これに対しベルト補強層5は上側のベルト補
強層5uと下側のベルト補強層5dとの2層積層
構造になつている。
1の両側にそれぞれ延長するように設けられるサ
イドウオール、3はこのサイドウオールの下端部
に周方向に沿つて埋設されるビードワイヤであ
る。この両端部におけるビードワイヤ3をそれぞ
れ包み込み、サイドウオール2およびトレツド1
の内側面に沿うようにしてカーカスコード層4が
設けられており、さらにこのカーカスコード層4
とトレツド1との間にスチールコードからなるベ
ルト補強層5が介在するように設けられている。
カーカスコード層4は1層のみから構成されてお
り、これに対しベルト補強層5は上側のベルト補
強層5uと下側のベルト補強層5dとの2層積層
構造になつている。
ベルト補強層5を構成する2層のうち、上側の
ベルト補強層5uはその補強コードのタイヤ周方
向EE′に対する角度θ2が150゜〜165゜となつており、
下側のベルト補強層5dの補強コードのタイヤ周
方向EE′に対する角度θ1が15゜〜30゜となつており、
上側と下側のベルト補強層5u,5dの補強コー
ドは互いに交差するような関係に配置されてい
る。このベルト補強層5における補強コードの構
成は従来のラジアルタイヤに用いられている構成
と同じである。
ベルト補強層5uはその補強コードのタイヤ周方
向EE′に対する角度θ2が150゜〜165゜となつており、
下側のベルト補強層5dの補強コードのタイヤ周
方向EE′に対する角度θ1が15゜〜30゜となつており、
上側と下側のベルト補強層5u,5dの補強コー
ドは互いに交差するような関係に配置されてい
る。このベルト補強層5における補強コードの構
成は従来のラジアルタイヤに用いられている構成
と同じである。
カーカスコード層4を構成する補強コードのタ
イヤ周方向に対する角度は、該カーカス層4がビ
ードワイヤ3の周りに内側から外側に巻き上げら
れ、重合していないタイヤの場合と比較して、プ
ライステアの低減効果は若干低くなるが重要な要
件である。すなわち、前記ビードワイヤ3の周り
に内側から外側に巻き上げられ、重ね合わされた
カーカスコード層4の重合部分はベルト補強層の
全幅にわたつて重なり合うわけではないし、タイ
ヤ成型加硫時に、巻き上げ端末部4aに自由端を
有するカーカスコード層(外側)は巻き上げられ
る前のカーカスコード層(内側)のような大きな
角度変化を生ずることはないため、これら重なり
合うカーカスコード層4の平均コード角度が0゜
(タイヤ周方向に対して90゜)になることはない。
イヤ周方向に対する角度は、該カーカス層4がビ
ードワイヤ3の周りに内側から外側に巻き上げら
れ、重合していないタイヤの場合と比較して、プ
ライステアの低減効果は若干低くなるが重要な要
件である。すなわち、前記ビードワイヤ3の周り
に内側から外側に巻き上げられ、重ね合わされた
カーカスコード層4の重合部分はベルト補強層の
全幅にわたつて重なり合うわけではないし、タイ
ヤ成型加硫時に、巻き上げ端末部4aに自由端を
有するカーカスコード層(外側)は巻き上げられ
る前のカーカスコード層(内側)のような大きな
角度変化を生ずることはないため、これら重なり
合うカーカスコード層4の平均コード角度が0゜
(タイヤ周方向に対して90゜)になることはない。
すなわち、一般に、ラジアルタイヤは、円筒型
のドラム(フオーマー)の上にプライを巻き付け
た後フオーマーをタイヤの形に膨らませ、ビード
ワイヤをセツトし、トレツド、サイドウオール等
のゴムシートを貼り付けてグリーンタイヤを作成
し、次いで加熱した金型に入れてブラダーと称す
るゴム製の袋によつて金型に押しつけ、リフトを
かけることにより製造される。したがつて、上記
タイヤ製造工程におけるフオーマーによる膨張が
ブラダーによる金型加硫時のリフトによつて、ビ
ードワイヤで内側から外側に向かつて巻き上げら
れる前のカーカスコード層(内側)の補強コード
の角度は大きく変化するが、巻き上げられた後の
巻き上げ端末部4aに自由端を有するカーカスコ
ード層(外側)は、前記巻き上げられる前のカー
カスコード層(内側)の補強コードの角度変化ほ
ど、その補強コードの角度が変化することはな
い。したがつて、該カーカスコード層重合部の平
均コード角度はこのような重合部を有していない
カーカスコード層(内層のみ)を有するタイヤに
比べて補強コードの角度変化が小さいが、前述し
た通りタイヤ製造工程における重なり合うカーカ
スコード層の補強コードの角度変化が異なるた
め、このカーカスコード層の平均コード角度が0゜
(タイヤ周方向に対し90゜)となることはなく、プ
ライステアの軽減に有効であることに変わりはな
いといえる。
のドラム(フオーマー)の上にプライを巻き付け
た後フオーマーをタイヤの形に膨らませ、ビード
ワイヤをセツトし、トレツド、サイドウオール等
のゴムシートを貼り付けてグリーンタイヤを作成
し、次いで加熱した金型に入れてブラダーと称す
るゴム製の袋によつて金型に押しつけ、リフトを
かけることにより製造される。したがつて、上記
タイヤ製造工程におけるフオーマーによる膨張が
ブラダーによる金型加硫時のリフトによつて、ビ
ードワイヤで内側から外側に向かつて巻き上げら
れる前のカーカスコード層(内側)の補強コード
の角度は大きく変化するが、巻き上げられた後の
巻き上げ端末部4aに自由端を有するカーカスコ
ード層(外側)は、前記巻き上げられる前のカー
カスコード層(内側)の補強コードの角度変化ほ
ど、その補強コードの角度が変化することはな
い。したがつて、該カーカスコード層重合部の平
均コード角度はこのような重合部を有していない
カーカスコード層(内層のみ)を有するタイヤに
比べて補強コードの角度変化が小さいが、前述し
た通りタイヤ製造工程における重なり合うカーカ
スコード層の補強コードの角度変化が異なるた
め、このカーカスコード層の平均コード角度が0゜
(タイヤ周方向に対し90゜)となることはなく、プ
ライステアの軽減に有効であることに変わりはな
いといえる。
本発明は、このような実際のタイヤの製造工程
における重合する内外カーカスコード層の平均コ
ード角度の変化も考慮に入れてなされたものであ
り、前記カーカスコード層4のコード角度は次の
ような条件を満す必要がある。
における重合する内外カーカスコード層の平均コ
ード角度の変化も考慮に入れてなされたものであ
り、前記カーカスコード層4のコード角度は次の
ような条件を満す必要がある。
即ち、カーカスコード層4のコードがタイヤ周
方向に対してなす角度は、ベルト補強層のうちカ
ーカスコード層4に接する側に位置している下側
のベルト補強層5dの補強コードがタイヤ周方向
に対して鋭角になつている側から測定するものと
し、その角度αが66゜〜82゜となるようにカーカス
コード層4を配置するのである。しかも、このカ
ーカスコード層4のコードとベルト補強層5dの
補強コードとは互いに同一傾斜コード配向となる
ようにする。角度αは、カーカスコード層4と接
する側にある下側のベルト補強層5dの補強コー
ドがタイヤ周方向EE′に対し鋭角である側から測
定するため、第5図の例のように、下側のベルト
補強層5dの補強コードが左下りとなるように配
置されている場合には、タイヤ周方向EE′に対し
時計方向に測定しなければならない。
方向に対してなす角度は、ベルト補強層のうちカ
ーカスコード層4に接する側に位置している下側
のベルト補強層5dの補強コードがタイヤ周方向
に対して鋭角になつている側から測定するものと
し、その角度αが66゜〜82゜となるようにカーカス
コード層4を配置するのである。しかも、このカ
ーカスコード層4のコードとベルト補強層5dの
補強コードとは互いに同一傾斜コード配向となる
ようにする。角度αは、カーカスコード層4と接
する側にある下側のベルト補強層5dの補強コー
ドがタイヤ周方向EE′に対し鋭角である側から測
定するため、第5図の例のように、下側のベルト
補強層5dの補強コードが左下りとなるように配
置されている場合には、タイヤ周方向EE′に対し
時計方向に測定しなければならない。
上述したカーカスコード層4のコードの角度α
が82゜よりも大きいときは、プライステアが従来
のラジアルタイヤの水準から改善されることはな
く、また、66゜より小さくなるとプライステア自
体は一層改善されることになるが、しかし荷重耐
久性が低下してくるので好ましくない。角度αが
66゜〜82゜の間にすると、上述のようにプライステ
アが従来のα=90゜のラジアルタイヤに比べて改
善されるばかりでなく、前後方向衝撃力が小さく
なると共にコーナリングパワーが向上し、一層良
い乗心地性と一層高い操縦性とが得られるように
なる。
が82゜よりも大きいときは、プライステアが従来
のラジアルタイヤの水準から改善されることはな
く、また、66゜より小さくなるとプライステア自
体は一層改善されることになるが、しかし荷重耐
久性が低下してくるので好ましくない。角度αが
66゜〜82゜の間にすると、上述のようにプライステ
アが従来のα=90゜のラジアルタイヤに比べて改
善されるばかりでなく、前後方向衝撃力が小さく
なると共にコーナリングパワーが向上し、一層良
い乗心地性と一層高い操縦性とが得られるように
なる。
また本発明においては上述したカーカスコード
層4の両端部を左右一対のビードワイヤ3の周り
に内側から外側に向つて巻き上げ、その巻き上げ
端末部4aのベルト補強層5dに重なる重合幅a
を10mm以上となるようにカーカスコード層4との
間に重合せしめたから、前述したように従来から
剥離故障を生じやすいカーカスコード層4の端末
部4aが、下側のベルト補強層5dとカーカスコ
ード層4とによつて堅固にサイドイツチされるこ
とになり、例えばタイヤ内圧が1.0〜1.5Kg/cm2と
極端な低内圧状態において走行しても、十分な耐
久性を維持することができる一方、ビード部から
サイドウオール上部までのカーカスコード層の剛
性を著しく向上することができて、さらに良好な
操縦性を得ることができる。
層4の両端部を左右一対のビードワイヤ3の周り
に内側から外側に向つて巻き上げ、その巻き上げ
端末部4aのベルト補強層5dに重なる重合幅a
を10mm以上となるようにカーカスコード層4との
間に重合せしめたから、前述したように従来から
剥離故障を生じやすいカーカスコード層4の端末
部4aが、下側のベルト補強層5dとカーカスコ
ード層4とによつて堅固にサイドイツチされるこ
とになり、例えばタイヤ内圧が1.0〜1.5Kg/cm2と
極端な低内圧状態において走行しても、十分な耐
久性を維持することができる一方、ビード部から
サイドウオール上部までのカーカスコード層の剛
性を著しく向上することができて、さらに良好な
操縦性を得ることができる。
なお、カーカスコード層4の端末部4aのベル
ト補強層5dとの重合幅aが、10mm未満である
と、カーカスコード層4の端末部4aとベルト補
強層5の端部5aが干渉し端末剥離が発生しやす
く耐久性が低下するので好ましくない。
ト補強層5dとの重合幅aが、10mm未満である
と、カーカスコード層4の端末部4aとベルト補
強層5の端部5aが干渉し端末剥離が発生しやす
く耐久性が低下するので好ましくない。
また乗心地性能を低下させないためには、上記
重合幅aをベルト補強層総幅lの40%以下とする
ことが望ましい。
重合幅aをベルト補強層総幅lの40%以下とする
ことが望ましい。
図中6はビードフイラーである。
なお、上述した実施例ではベルト補強層5はス
チールコードからなる2層積層のものについて説
明したが、一層がスチールコードのベルト補強層
であり、他の一層が商品名“ケブラー”と称され
ている芳香族ポリアミド繊維コードのベルト補強
層にするものとか、あるいは2層ともテキスタイ
ルコードのベルト補強層とするものなど従来一般
に適用されているものが使用できる。当然ベルト
補強層の端部を内側へ折曲げるようなものであつ
てもよい。また、従来必要により上記2層のほか
に付加的に他のテキスタイルコードのベルト補強
層を加えていたようなものでも適用が可能であ
る。
チールコードからなる2層積層のものについて説
明したが、一層がスチールコードのベルト補強層
であり、他の一層が商品名“ケブラー”と称され
ている芳香族ポリアミド繊維コードのベルト補強
層にするものとか、あるいは2層ともテキスタイ
ルコードのベルト補強層とするものなど従来一般
に適用されているものが使用できる。当然ベルト
補強層の端部を内側へ折曲げるようなものであつ
てもよい。また、従来必要により上記2層のほか
に付加的に他のテキスタイルコードのベルト補強
層を加えていたようなものでも適用が可能であ
る。
またカーカスコード層の補強コードとしては、
ポリエステルコード、レイヨンコード、ナイロン
コード、芳香族ポリアミド繊維コード等の使用が
可能である。
ポリエステルコード、レイヨンコード、ナイロン
コード、芳香族ポリアミド繊維コード等の使用が
可能である。
以下に、具体的な実験例によりさらに詳細を説
明する。
明する。
実験例 1
第2図〜第4図に示すベルト補強層およびカー
カスコード層の構成を有し、カーカスコード層の
コードの角度αを58゜〜122゜の範囲で変化させた
種々の空気入りタイヤを製作した。またベルト補
強層の下側、上側各層における補強コードのタイ
ヤ周方向に対する角度はθ1=20゜、θ2=160゜とし、
重合幅a=35mm、ベルト補強層総幅l=120mm、
a/l=29%としてある。
カスコード層の構成を有し、カーカスコード層の
コードの角度αを58゜〜122゜の範囲で変化させた
種々の空気入りタイヤを製作した。またベルト補
強層の下側、上側各層における補強コードのタイ
ヤ周方向に対する角度はθ1=20゜、θ2=160゜とし、
重合幅a=35mm、ベルト補強層総幅l=120mm、
a/l=29%としてある。
さらにタイヤサイズは175/70HR13、リム5
−J×13とした。これらの空気入りタイヤについ
て自動車タイヤのユニフオミテイ試験方法JASO
C607に基づいてプライステアPSを測定した結果、
第6図の〇印で示すような結果を得た。また、●
印は第1図の構造形態のラジアルタイヤの結果で
ある。
−J×13とした。これらの空気入りタイヤについ
て自動車タイヤのユニフオミテイ試験方法JASO
C607に基づいてプライステアPSを測定した結果、
第6図の〇印で示すような結果を得た。また、●
印は第1図の構造形態のラジアルタイヤの結果で
ある。
第6図から明らかなようにカーカスコード層の
コード角度αが82゜以下であるものはα=90゜の従
来のラジアルタイヤに比較してプライステアが小
さくなつていることがわかる。即ち、走行直進性
の改善されていることがわかる。
コード角度αが82゜以下であるものはα=90゜の従
来のラジアルタイヤに比較してプライステアが小
さくなつていることがわかる。即ち、走行直進性
の改善されていることがわかる。
実験例 2
実験例1で用意した各種空気入りタイヤにつ
き、直径1707mmのドラムからなる室内ドラム試験
機により、低内圧走行時の荷重耐久性を測定し
た。
き、直径1707mmのドラムからなる室内ドラム試験
機により、低内圧走行時の荷重耐久性を測定し
た。
各タイヤは空気圧1.3Kg/cm2、速度80Km/hr、
荷重600Kgでタイヤが破壊するまで走行を行なわ
せ、その破壊したときの距離を第7図にプロツト
した。
荷重600Kgでタイヤが破壊するまで走行を行なわ
せ、その破壊したときの距離を第7図にプロツト
した。
なお10000Km破壊せずに走行した場合は、完走
とし走行を中止した。
とし走行を中止した。
実験の結果、●印(第1図の構造)で示すα=
90゜以外のタイヤは、いずれも10000Km走行前にカ
ーカスコード層の端末部にセパレーシヨンすなわ
ち端末剥離現象を起してしまつた。これに対し第
2〜第4図に示す構造の〇印で示すタイヤは、
10000Km走行以前にカーカスコード層の端末部に
セパレーシヨンを起したものはなかつたが、一部
のタイヤはサイドウオールにクラツクが生じ、こ
れがもとで走行不能となり10000Km走行に達しな
かつた。
90゜以外のタイヤは、いずれも10000Km走行前にカ
ーカスコード層の端末部にセパレーシヨンすなわ
ち端末剥離現象を起してしまつた。これに対し第
2〜第4図に示す構造の〇印で示すタイヤは、
10000Km走行以前にカーカスコード層の端末部に
セパレーシヨンを起したものはなかつたが、一部
のタイヤはサイドウオールにクラツクが生じ、こ
れがもとで走行不能となり10000Km走行に達しな
かつた。
第7図よりα=66゜〜82゜である本発明のタイヤ
は、カーカスコード層の端末部のセパレーシヨン
すなわち端末剥離現象の発生を防止でき、低内圧
走行時における耐久性が著しく向上することがわ
かる。さらにカーカスコード層の耐久性も向上す
ることがわかる。
は、カーカスコード層の端末部のセパレーシヨン
すなわち端末剥離現象の発生を防止でき、低内圧
走行時における耐久性が著しく向上することがわ
かる。さらにカーカスコード層の耐久性も向上す
ることがわかる。
上述したように本発明の空気入りタイヤは、ト
レツドとカーカスコード層との間に、タイヤ周方
向に対する補強コードの角度が15゜〜30゜であるベ
ルト補強層と150゜〜165゜であるベルト補強層の少
なくとも2層のベルト補強層を積層配置した空気
入りタイヤにおいて、前記カーカスコード層を1
層で構成し、該カーカスコード層を構成する補強
コードのタイヤ周方向に対する角度を、前記カー
カスコード層に接する側のベルト補強層のタイヤ
周方向に対する角度が鋭角である側から測定した
時に、66゜〜82゜であるように配列すると共に、両
端部を左右一対のビードワイヤの周りに内側から
外側に向つて巻き上げ、その巻き上げ端末部のベ
ルト補強層に重なる重合幅を10mm以上としたか
ら、前述したベルト補強層に起因するプライステ
アを従来のラジアルタイヤと比較して軽減するこ
とができて走行直進性を改善することができ、し
かもカーカスコード層の端末部のセパレーシヨン
すなわち端末剥離現象の発生を防止でき、特に低
内圧走行時における耐久性を著しく向上すること
ができると共に、操縦安定性を向上することがで
きる。
レツドとカーカスコード層との間に、タイヤ周方
向に対する補強コードの角度が15゜〜30゜であるベ
ルト補強層と150゜〜165゜であるベルト補強層の少
なくとも2層のベルト補強層を積層配置した空気
入りタイヤにおいて、前記カーカスコード層を1
層で構成し、該カーカスコード層を構成する補強
コードのタイヤ周方向に対する角度を、前記カー
カスコード層に接する側のベルト補強層のタイヤ
周方向に対する角度が鋭角である側から測定した
時に、66゜〜82゜であるように配列すると共に、両
端部を左右一対のビードワイヤの周りに内側から
外側に向つて巻き上げ、その巻き上げ端末部のベ
ルト補強層に重なる重合幅を10mm以上としたか
ら、前述したベルト補強層に起因するプライステ
アを従来のラジアルタイヤと比較して軽減するこ
とができて走行直進性を改善することができ、し
かもカーカスコード層の端末部のセパレーシヨン
すなわち端末剥離現象の発生を防止でき、特に低
内圧走行時における耐久性を著しく向上すること
ができると共に、操縦安定性を向上することがで
きる。
第1図は従来のラジアルタイヤを示す半断面斜
視図、第2図は本発明の実施例からなる空気入り
タイヤを示す半断面斜視図、第3図は同タイヤの
子午半断面図、第4図は同タイヤのカーカスコー
ド層とベルト補強層との平面視展開説明図、第5
図は他の実施例からなるタイヤのカーカスコード
層とベルト補強層との平面視展開説明図、第6図
はプライステア(PS)とカーカスコード層の補
強コード角度αとの関係図、第7図は走行距離と
カーカスコード層のコード角度αとの関係図であ
る。 1……トレツド、3……ビードワイヤ、4……
カーカスコード層、4a……カーカスコード層の
端末部、5……ベルト補強層、5u……上側のベ
ルト補強層、5d……下側のベルト補強層。
視図、第2図は本発明の実施例からなる空気入り
タイヤを示す半断面斜視図、第3図は同タイヤの
子午半断面図、第4図は同タイヤのカーカスコー
ド層とベルト補強層との平面視展開説明図、第5
図は他の実施例からなるタイヤのカーカスコード
層とベルト補強層との平面視展開説明図、第6図
はプライステア(PS)とカーカスコード層の補
強コード角度αとの関係図、第7図は走行距離と
カーカスコード層のコード角度αとの関係図であ
る。 1……トレツド、3……ビードワイヤ、4……
カーカスコード層、4a……カーカスコード層の
端末部、5……ベルト補強層、5u……上側のベ
ルト補強層、5d……下側のベルト補強層。
Claims (1)
- 1 トレツドとカーカスコード層との間に、タイ
ヤ周方向に対する補強コードの角度が15゜〜30゜で
あるベルト補強層と150゜〜165゜であるベルト補強
層の少なくとも2層のベルト補強層を積層配置し
た空気入りタイヤにおいて、前記カーカスコード
層を1層で構成し、加硫成形後の状態において該
カーカスコード層を構成する補強コードのタイヤ
周方向に対する角度を、前記カーカスコード層に
接する側のベルト補強層のタイヤ周方向に対する
角度が鋭角である側から測定した時に、66゜〜82゜
であるように配列すると共に、両端部を左右一対
のビードワイヤの周りに内側から外側に向つて巻
き上げ、その巻き上げ端末部のベルト補強層に重
なる重合幅が10mm以上であることを特徴とする空
気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57109948A JPS592908A (ja) | 1982-06-28 | 1982-06-28 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57109948A JPS592908A (ja) | 1982-06-28 | 1982-06-28 | 空気入りタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS592908A JPS592908A (ja) | 1984-01-09 |
JPH0115402B2 true JPH0115402B2 (ja) | 1989-03-17 |
Family
ID=14523171
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57109948A Granted JPS592908A (ja) | 1982-06-28 | 1982-06-28 | 空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS592908A (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0659763B2 (ja) * | 1984-08-27 | 1994-08-10 | 東洋ゴム工業株式会社 | ポリエステルカーカス補強層のタイヤ |
JPH0431106A (ja) * | 1990-05-28 | 1992-02-03 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | ラジアルタイヤ |
JP4523704B2 (ja) * | 2000-06-26 | 2010-08-11 | 住友ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
JP4866565B2 (ja) * | 2005-04-11 | 2012-02-01 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
JP4995541B2 (ja) * | 2006-11-06 | 2012-08-08 | 住友ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
JP6859825B2 (ja) * | 2017-04-17 | 2021-04-14 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りタイヤ |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5425001A (en) * | 1977-07-26 | 1979-02-24 | Sumitomo Rubber Ind | Tire for car |
-
1982
- 1982-06-28 JP JP57109948A patent/JPS592908A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5425001A (en) * | 1977-07-26 | 1979-02-24 | Sumitomo Rubber Ind | Tire for car |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS592908A (ja) | 1984-01-09 |
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