JPH01142266A - 内燃機関の点火装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、低温時など機関の円滑な運転が困難で燃焼
室内がくすぶり、点火プラグにカーボンが付着しやすい
運転条件において、着火性能を向上させた内燃機関の点
火装置に関する。

［従来の技術］ 従来、内燃機関の火花点火装置は、機関の回転速度や負
荷に応じて点火進角を調整する点火時期制御、車載バッ
テリの電圧変化に応じて点火コイルで出力する電圧（二
次電圧）を制御する定電流制御などを行う制御手段を備
えていた。

［発明が解決しようとする問題点］ しかるに、上記点火時期制御および定電流制御のみでは
、機関の温度が低く且つ低速運転を行ったとき当然に発
生する燃焼室でのくすぶりで点火栓など火花放電手段の
絶縁体の絶縁性が低下し、火花放電が生じない、いわゆ
る火花放電ミスが発生しやすい。

この発明者は、この絶縁性の低下の主因は、つぎの理由
によることを見出した。

くすぶり状態では絶縁体の表面に力・−ボンが付着しや
すい。このカーボンは、単独では移動しに＜＜、容易に
は漏電路とはならないが、このカーボンに未燃焼燃料が
混ざった状態になると移動し易くなる。この混合物が火
花放電手段に印加される高電圧の作用で徐々に変位して
、正負極間を接続するブリッジ状となり、絶縁体の表面
に漏電短絡路が形成される。すなわち、くすぶりが発生
する機関の運転条件においては、火花放電手段の絶縁性
の低下と正負極間に印加される高電圧の印加時間との間
には、相関関係が存在する。

本発明の目的は、轡関の低温時、機関の低速回　。

転時、機関の高負荷運転時、またはこれらの複合時など
機関の燃焼室内でくすぶりが生じる運転条件においても
、点火栓など火花放電手段の絶縁体の絶縁抵抗値の低下
が有効に防止でき、これによりこれらの運転条件時にお
いても、確実に火花放電が得られ機関の円滑な回転が達
成できる内燃機関の点火装置の提供にある。

［問題を解決するための手段］ 上記目的達成のため、本発明の点火装置は、機関の温度
、機関の回転速度、または機関の負荷を検出する検出手
段と、 電源から供給された一次電圧を昇圧させ二次電圧を発生
させる昇圧手段と、 燃焼室に装着され前記二次電圧が供給される火花放電手
段と、 前記検出手段からの入力信号に応じて、前記火花放電手
段への電圧印加時期を制御する火花放電時期制御手段と
、 前記検出手段からの入力信号に応じて、前記火花放電手
段での火花放電持続時間を制御する火花放電時間制御手
段とからなる構成を採用しな。

［作用および発明の効果］ 本発明の点火装置は、機関の燃焼室でくすぶりが発生し
易い運転条件において、火花放電手段における火花放電
持続時間または高電圧印加時間を短縮制御しているので
、火花放電手段の絶縁体に付着したカーボンと未燃焼燃
料との混合物の移動が少なく、正負電極間を理路するカ
ーボンのブリッジの形成が防止される。よって絶縁体表
面での漏電による火花放電ミスの発生が低減でき、燃焼
室での着火、燃焼が確実となり機関の円滑な運転が達成
できる。

［実施例］ つぎにこの発明を図に示す一実施例に基づき説明する。

１００は本発明にかかる内燃機関の点火装置を示す、こ
の点火装置１００は、車載電源１、内燃機関の燃焼室に
装着された火花放電手段である点火栓２、電源１から供
給された一次電圧を昇圧して点火栓２へ供給する昇圧手
段である点火コイル３、機関の温度センサである機関冷
却水温センサ４、機関の負荷を検出するためのスロット
ル開度センサ５、機関の回転速度センサ６、火花放電時
期制御手段７、および前記センサ４．５．６の出力信号
を入力とし前記一次電圧または・一次電流を制御し、こ
れにより点火栓２での火花放電持続時間Ｔを制御する火
花放電時間制御手段８を備える。

点火栓２は、第２図に示す如く、主体金具（取付金具）
２１の先端２２と、中心電極２３の先端２４との間に、
絶縁体、の表面２６に沿った沿面放電ギャップ２７を有
する。また、点火栓としては、図示のフル沿面放電型点
火栓の他に、絶縁体の先端外周と主体金具先端との間に
気中放電ギャップを形成し、該ギャップを絶縁体表面に
沿った沿面放電ギャップに直列に配したセミ沿面放電型
点火線であっても良い。

点火コイル３は、電源１の電源電圧ＶＣＣがキースイッ
チＳｗを介して供給される一次コイル３１、および配電
器３３を介して点火栓２に接続され高電圧を発生する二
次コイル３２を有する。

水温センサ４は、第３図に示す如く、機関のウォータジ
ャケット内の冷却水温に応じて電気抵抗値が変化し、冷
却水温を電圧に変換して出力する。

なお機関の温度として、冷却水温以外に気温や機関本体
の温度も利用できる。

スロットル開度センサ５は、第４図に示す如く、機関の
吸気管５１に取り付けられたスロットルバルブ５２にリ
ンク機構５３を介して連結されたポテンショメータ５４
を有し、スロットル開度に応じた電圧Ｖｓを出力端子５
Ａから出力する。

′　　回転速度センサ６は、機関のクランク軸またはカ
ム軸に連動するギア６１と５．電磁ピックアップコイル
６２とを有し、機関の回転速度に比例した電圧を出力す
る。

火花放電時期制御手段７は、機関のクランク角位置検出
手段を含む点火信号発生手段７１、前記センサ４．５．
６の出力信号を入力とし、機関の運転条件に応じて点火
進角を設定する点火進角制御回路７２、主ドライブ回路
７３、及び点火コイル３とアースとの間に介在さぜなス
イッチング素子であるトランジスタＴｒ１とを備える。

火花放電時間制御手段８は、前記電源１と点火コイル３
の一次コイル３１との間に取り付けられたスッチング素
子であるトランジスタ］゛「２と、該トランジスタＴｒ
２と並列して前記電源１と一次コイル３１との間に取り
付けられたインピーダンスＺとを備える。また前記水温
センサ４の出力を入力とする比較器８１、スロットル開
度センサ５の出力を入力とする比較器８２、回転速度セ
ンサ６の出力を入力とする比較器８３を備え、各比較器
は入力電圧と基準電圧Ｖｒとを比較する。これら比較器
８１．８２．８３の出力は、アンド回路８４に入力され
、さらにこのアンド回路８４の出力は、ドライブ回路８
５によって増幅され、前記トランジスタＴｒ２のベース
に入力されている。

つぎにこの点火装置の作用を説明する。

機関の運転時は、キースイッチＳｗがＯＮされ、一次コ
イル３１に電源電圧ＶＣＣが一次電圧として供給されて
いる。比較器８１は、冷却水温が設定温度（たとえば摂
氏５度）以上のときハイレベルの出力を生じ、比較器８
２は、スロットルバルブの開度が設定開度（たとえばフ
ルスロットルの３／４の開度）以下のときハイレベルの
出力を生じ、比較器８３は、機関の回転速度が設定回転
速度（たとえば２００Ｏｒｐｍ）以上のとき（通常運転
条件のとき）ハイレベルの出力を生じる。これによりア
ンド回路８４は上記機関の運転条件の内どれか一つが設
定値を越えていればハイレベルの出力となり、トランジ
スタＴｒ２が導通され一次コイル３１には電源電圧ＶＣ
Ｃが印加される。また上記機関の運転条件の全てが設定
値を越えていないとき、すなわちたとえば機関の温度が
摂氏５度以下で、スロットル開度が３７４以上、回転速
度が２０００　ｒｐｍ以下のとき（くすぶり運転条件の
とき）は、アンド回路８４の出力はローレベルとなり、
トランジスタＴｒ２は非導通され、点火コイルの一次コ
イル３１にはインピーダンスＺを介した電圧Ｖｚが供給
される。これにより一次コイル３１に供給される一次電
流および・一次電圧は、所定量だけ低減し、二次コイル
３２で発生する二次電圧および二次電流も低減および短
縮する。この二次電圧の低減および短縮により点火栓２
での火花放電持続時間Ｔも短縮され、点火栓２の絶縁体
の表面２６に付着したカーボンと未燃焼燃料との混合物
が、高電圧の作用でブリッジを形成することが防止され
る。よって中心電極２３と主体金具２１との間の絶縁性
の低下が防止され、放電ギャップ２７で確実に火花放電
が生起される。この場合において、この実施例の如く点
火栓が沿面放電型点火栓２であると、生起した放電火花
で前記絶縁体の表面に付着したカーボンを焼失させる、
いわゆる自己清浄作用が有効に機能するため、点火性能
の向上が著しい。

前記火花放電持続時間Ｔは、前記くすぶり運転条件のと
きは、通常運転条件のときに対し１／２以下、１／４以
上とすることが望ましい、この理由は、１／２以上であ
ると絶縁性の低下防止効果が低く、１／４以下であると
放電火花による着火性が低下することによる。

第５図は本発明の他の実施例を示す。

この実施例では、点火栓２での火花放電持続時間１゛を
短くする手段として、点火コイルの一次コイル３１の一
次電流遮断後の、該一次コイルへの一次電流（−吹返断
電流）の流入開始時間ｔを、第６図に示す如く、遅らせ
ることにより（１０→１−１→ｔ２・・・）−吹返断電
流Ｉｃの立ち」−がりの緩やかな点を利用してＩｃを減
らす（ＩＯ→１１→■２・・・）ことを実現している。

火花放電時間制御手段８は、トランジスタＴｒ１のベー
スとアースとの間にトランジスタ１゛「３を設け、その
ベースとアースとの間にコンデンサｃ１を挿入し、該ベ
ースに前記スロットル開度センサ５の出力端子６Ａを接
続し、出力電圧Ｖｓが入力されるようにしている。また
回転速度センサのピックアップコイル６２の発生電力が
ダイオードＤ１を介してコンデンサＣ１に充電されるよ
うにし、その充電電圧ＶＣ１が前記トランジスタＴｒ１
のベースに供給されるようになっている。

出力電圧Ｖｓは第７図に示す如く、スロットル開度θに
比例して変化する０機関の回転速度に比例して、ピック
アップコイル６２の発生する電力（信号）は、ダイオー
ドＤ１により整流され、コンデンサＣ１に充電される。

従って、回転速度が大きいほどコンデンサＣ１の充電電
圧ＶＣＩは高くなり、−吹返断電流Ｉｃの流れている時
間は長くなるため、高回転速度時の電圧低下を抑制でき
る。本実施例ではこのことを逆にするため前記トランジ
スタＴｒ３およびそのベースとアースとの間にコンデン
サＣ２を挿入している。前記スロットル開度センサの出
力電圧Ｖｓは、コンデンサＣ２を充電し、このコンデン
サＣ２の充電電圧ＶＣ２はスロットル開度θに比例して
高くなる。従ってトランジスタＴｒ３はＶＯ２の高さに
応じて抵抗Ｒ１を通してコンデンサＣ１の充電電圧ＶＣ
Ｉを吸い込み、充電電圧ＶＣ１は低下する。その結果ト
ランジスタＴｒ１が導通する時間ｔが遅くなり、−時遮
断電流Ｉｃが減少し、これにより点火コイルの二次コイ
ルで発生する二次電圧（エネルギー）が低下し、火花放
電の火花放電持続時間Ｔが短くなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例にががる内燃機関の点火装
置の概略を示す構成図、第２図は沿面放電型点火栓の要
部断面図、第３図は水温センサの回路図、第４図はスロ
ットル開度センサの概略図である。第５図は本発明の他
の実施例にかかる内燃機関の点火装置の概略を示す構成
図、第６図は一時遮断電流の立ち」−がりの変化を示す
波形図、第７図は出力電圧とスロットル開度との関係を
示すグラフである。 図中　１００・・・内燃機関の点火装置　１・・・車載
電源　２・・・点火栓　３・・・点火コイル　４・・・
水温センサ　５・・・スロットル開度センサ　６・・・
機関の回転速度センサ　７・・・火花放電時期制御手段
　８・・・火花放電時間制御手段 第２図 第４図 第５図 第６図 点火時期 第７図 一−→　スロットル開度θ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）機関の温度、機関の回転速度、または機関の負荷を
   検出する検出手段と、電源から供給された一次電圧を昇
   圧させ二次電圧を発生させる昇圧手段と、燃焼室に装着
   され前記二次電圧が供給される火花放電手段と、前記検
   出手段からの入力信号に応じて、前記火花放電手段への
   電圧印加時期を制御する火花放電時期制御手段と、前記
   検出手段からの入力信号に応じて、前記火花放電手段で
   の火花放電持続時間を制御する火花放電時間制御手段と
   からなる内燃機関の点火装置。 ２）前記火花放電時間制御手段は、機関の温度が設定温
   度以下で、且つ機関の回転速度が設定値以下のとき、機
   関の負荷に応じて火花放電持続時間を、定常に対し１／
   ４以上１／２以下の範囲に短縮することを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載の内燃機関の点火装置。 ３）前記火花放電時間制御手段は、機関の温度が設定温
   度以下で、且つ機関の回転速度が設定値以下のとき、機
   関の負荷の増加に比例して前記一次電圧電流の遮断後の
   流入開始時期を遅らせることにより、機関の負荷の増加
   に比例して前記火花放電手段での火花放電持続時間を短
   縮させることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
   内燃機関の点火装置。