JPH0112928Y2 - - Google Patents

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JPH0112928Y2
JPH0112928Y2 JP737184U JP737184U JPH0112928Y2 JP H0112928 Y2 JPH0112928 Y2 JP H0112928Y2 JP 737184 U JP737184 U JP 737184U JP 737184 U JP737184 U JP 737184U JP H0112928 Y2 JPH0112928 Y2 JP H0112928Y2
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nut
workpiece
runners
tightening
nut runners
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、ナツト類の締め付けを行うナツトラ
ンナが、複数個、夫々が回転可能とされて並列的
に突出して成る多軸ナツトランナ機構部に、これ
ら複数のナツトランナを一体的に回転させて各ナ
ツトランナの位置割出しを行う回転割出し機構部
が伴わしめられて構成される、回転割出し機構付
き多軸ナツトランナ装置に関する。
(従来技術) 大量生産品の組立ライン等においては、ナツト
類の締め付け作業を合理化するため、複数個のナ
ツト類を同時に締め付ける多軸ナツトランナ装置
が使用されるが、例えば、夫々が、円周上に等ピ
ツチで配設された位置を占める6個のボルトを締
め付けるような場合、6個のボルトが互いに近接
して配されていると、それらを同時に締め付ける
べく6個のナツトランナを共通の支持部材から突
出させた6軸ナツトランナ装置を使用すること
が、スペース上の制限を受けて、困難となる事態
が生じる。
斯かる場合には、例えば、2個もしくは3個の
ナツトランナが備えられた2軸もしくは3軸ナツ
トランナ装置を用いて、6個のボルトの締め付け
作業を2回または3回に分けて行うようにする策
がとられる。例えば、このように6個のボルトを
締め付ける場合、第1図に示す如くに、3軸ナツ
トランナ装置の各ナツトランナA,B及びCによ
り、まず、6個のうちの1つおきのもの計3個の
ボルトを締め付ける1回目の締め付けを行う。次
に、この3個のボルトの締め付け作業が終了する
と、残り3個のボルトに対する2回目の締め付け
作業を行うため、ナツトランナA,B及びCを一
体的に、例えば、図の矢印p方向に回転させて、
ナツトランナA,B及びCを残り3個のボルトの
夫々の位置に移動させる位置割出しを行う。この
残りの3個のボルトの締め付けのための位置割出
しは、例えば、ナツトランナA,B及びCに対す
る共通支持部材に設けられた係止片が、3軸ナツ
トランナ装置の固定部分の所定位置に設けられた
ストツパに係止されてなされる。そして、その
後、残り3個のボルトに対する2回目の締め付け
作業が行われて、6個のボルトの全てが締め付け
られるのである。
斯かる場合、2回目の締め付け前に行われる位
置割出しにより、理想的には、ナツトランナA,
B及びCは、2回目の締め付け作業開始時に、第
2図において示される如く締め付けられるべき3
個のボルトの夫々の位置に来ていることになる
が、6個のボルトの締め付けがなされるワークが
例えば、自動車のエンジン・フライホイールの如
く、回動自在に支持されているものである場合に
は、正規の位置割出しがなされても、ナツトラン
ナA,B及びCの位置が締め付けられるべき残り
の3個のボルトの夫々に対しての位置ずれを生
じ、2回目の締め付け作業の開始時に、ナツトラ
ンナA,B及びCが3個のボルトの夫々に適正に
係合しない状態となることがある。この原因は、
1回目の締め付け作業中にナツトランナA,B及
びCに対して一体的に作用する、例えば、第1図
の矢印pとは反対方向の、ナツトランナA,B及
びCの個々の回転方向に沿う方向の捩り偶力にあ
る。この捩り偶力の作用により、ナツトランナ
A,B及びCの夫々の各ボルトと係合する先端部
の位置が第1図の矢印pとは反対方向に若干移動
される。このとき、ボルトの締め付けがなされる
ワークが、回動自在とされているので、この捩り
偶力を受けるナツトランナA,B及びCに伴つて
第1図の矢印pとは反対方向に若干回動する。そ
して、1回目の締め付けが終了すると、ナツトラ
ンナA,B及びCと3個のボルトとの係合が解か
れるが、このときナツトランナA,B及びCの先
端部の夫々は、1回目の締め付け作業中に受ける
捩り偶力により蓄積された捩り応力によつて、急
激に第1図の矢印p方向に戻る。しかしながら、
このとき、ボルトの締め付けがなされるワーク
は、1回目の締め付け作業終了時の状態を保つの
で、ナツトランナA,B及びCが一体的に回動せ
しめられて位置割出しが行われた後の、2回目の
締め付け作業の開始時には、ナツトランナA,B
及びCが、締め付けを行うべきボルトに対して第
1図及び第2図において2点鎖線で示される如く
の位置となる相対的位置ずれを生じることとなつ
てしまうのである。
上述のナツトランナA,B及びCに作用する捩
り応力の発生の要因の1つとして、ナツトランナ
A,B及びCの夫々による締め付けトルク及び締
め付け終了時間が一致しないことが挙げられる。
即ち、各ナツトランナA,B及びCによるボルト
の締め付け過程を、縦軸にトルクTをとり、横軸
に締め付け時間tをとつて表すと、例えば、第3
図に破線A′,B′及びC′で示される如くに、夫々
の過程が相違するものとなる。ここではトルク
Ta−Tb間がナツトランナA,B及びCによるボ
ルトに対する日標締め付けトルクとして設定され
ており、ナツトランナA,B及びCは、最終締め
付けトルクにおいてΔT1,ΔT2及びΔT3の相互間
の差を生じ、また、締め付け終了時間において
Δt1,Δt2及びΔt3の相互間の差を生じるものとな
つている。これらの相互間の差により、ナツトラ
ンナA,B及びCのうちの1つもしくは2つのト
ルク分力が、ナツトランナA,B及びCに対して
一体的に作用する捩り偶力となり、ナツトランナ
A,B及びCに蓄積される捩り応力を生ぜしめる
ことになる。
このように、従来の多軸ナツトランナ装置によ
り、位置割出しを行つて、多数のナツト類の複数
回に分けての締め付けを行う場合には、2回目以
降の締め付けを行うにあたつて、ナツト類とナツ
トランナとの間に位置ずれを生じてしまうことが
あるという不都合がある。
(考案の目的) 斯かる点に鑑み本考案は、複数のナツトランナ
を有した多軸ナツトランナ機構部とこの複数のナ
ツトランナを一体的に回動させて各ナツトランナ
の位置割出しを行う回転割出し機構部とを備え、
例えば、回動自在に支持されたワークに配され
た、ナツトランナの数より多い数のナツト類を、
ナツトランナの位置割出しを行つて複数回に分け
て締め付ける作業を行う場合にも、各締め付け作
業段階において、ナツト類とナツトランナとの間
に位置ずれを伴うことなく、適正な締め付けを行
うことができるようにされた、回転割出し機構付
き多軸ナツトランナ装置を提供することを目的と
する。
(考案の構成) 本考案に係る回転割出し機構付き多軸ナツトラ
ンナ装置は、ナツト部材に係合する係合部が先端
に配されてロツド状に形成されたナツトランナ
が、複数個、共通の支持部材から、円周上に等ピ
ツチで配設された相互位置を占めるようにして回
動可能に突出して成る多軸ナツトランナ機構部
と、ナツトランナの夫々を回転せしめるナツトラ
ンナ駆動部と、多軸ナツトランナ機構部の支持部
材をナツトランナの夫々の突出方向に直交する方
向に回動させて、複数のナツトランナの位置割出
しを行う回転割出し機構部と、複数のナツトラン
ナを回動自在に支持されたワークに対して相対的
に接近及び離隔させる接離駆動部と、上述の回転
割出し機構部の動作を制御する制御手段とを備え
て構成され、この制御手段が、複数のナツトラン
ナがワークに対して相対的に接近せしめられ、ナ
ツトランナの夫々が係合部をワークのナツト部材
に係合させてワークのナツト部材の締め付けを行
つた後、係合部がワークのナツト部材に係合した
状態で、回転割出し機構部に、多軸ナツトランナ
機構部の支持部をナツトランナの夫々における捩
り応力を消滅させる第1の方向に、所定位置まで
回動させた後再び第1の方向とは逆の第2の方向
に回動させて元に戻し、その後、複数のナツトラ
ンナがワークに対して相対的に離隔せしめられた
もとで、第1もしくは第2の方向に所定位置まで
回動させて、複数のナツトランナの位置割出しを
行う動作をとらせるものとされる。
このように構成されることにより、回動自在に
支持されたワークの複数のナツト部材を、ナツト
ランナの位置割出しを行つて複数回に分けて締め
付けるにあたり、ナツトランナの位置割出し後の
位置を締め付けるべきナツト部材の位置に正しく
対応させることができ、各締め付け作業段階にお
いて適正な締め付けを行うことができる。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面の第4図以降を参
照して説明する。
第4図及び第5図は、本考案に係る回転割出し
機構付き多軸ナツトランナ装置の一例を形成する
締め付けユニツトの構成を、この締め付けユニツ
トによる締め付け作業がなされるワークを伴つて
示し、第4図は側面図、第5図は正面図である。
これら第4図及び第5図において、1はワーク搭
載台、2はこのワーク搭載台1を昇降させるワー
クリフタである。ワーク搭載台1には、ここでは
エンジンEが載置されて固定されており、このエ
ンジンEのクランクシヤフトSにフライホールF
をボルト締めするための6本のボルトVが、共通
の円周上に等ピツチで配設された位置に仮締めさ
れている。なお、この場合、フライホールF及び
クランクシヤフトSは前もつて特定の気筒が上死
点位置となるように割出されており、回動自在に
支持された状態にある。そして、フライホールF
に対向するようにして締め付けユニツト3が基台
5上に配置されており、この締め付けユニツト3
は、各々独立して締め付け作業を行うことができ
る3体のナツトランナ4A,4B及び4Cを有し
ている。
基台5にはガイドレール6が配設され、このガ
イドレール6上をスライドテーブル7が第4図に
おける左右方向に滑動できるようにされている。
また、締め付けユニツト3の後部において基台5
に固定されたブラケツト8に、締め付けユニツト
3の進退用シリンダ9が保持されている。進退用
シリンダ9からはピストンロツド9aが延びてお
り、このピストンロツド9aの先端部はスライド
テーブル7に固定されたブロツク10に連結され
ている。そして、進退用シリンダ9、ピストンロ
ツド9a等により、接離駆動部が形成されている
のである。
スライドテーブル7は垂直方向に立ち上がる固
定基板11が固定されており、その前面両端部に
はガイドレール12が垂直方向に配設され、この
ガイドレール12は可動基板13のスライダ14
と係合して、可動基板13の垂直方向の移動を案
内する。この可動基板13は突設片15を有して
おり、この突設片15に、スライドテーブル7に
その後端部が固定された昇降用シリンダ16から
延びるピストンロツド16aの先端部が連結され
ている。可動基板13には3箇所においてピン1
9が植立されており、このピン19にローラ20
が回動自在に取り付けられていて、回動基板21
を3点支持している。また、ガイドプレート22
が可動基板13に螺子23で固定されており、こ
のガイドプレート22によつて回動基板21の水
平方向での位置規制がされている。
さらに、可動基板13には、位置割出し用シリ
ンダ28が支持ピン26によつて取り付けられて
おり、この位置割出し用シリンダ28から、先端
部が回動基板21に突設されたピン27に軸着さ
れたピストンロツド28aが突出している。そし
て、このピストンロツド28aの伸縮により、回
動基板21がローラ20に案内されて回動せしめ
られる。この位置割出し用シリンダ28、ピスト
ンロツド28a等により、回転割出し機構部が形
成されているのである。
回動基板21は、その一方の面側から、その回
動中心を中心とする円周上に等ピツチで配設され
た位置を占めて回動可能に突出する、全体として
ロツド状とされた3体のナツトランナ4A,4B
及び4Cを支持するとともに、その他方の面側か
ら、同じく、その回動中心を中心とする円周上に
等ピツチで配設された位置を占めて突出する3体
の駆動ユニツト30A,30B及び30Cの夫々
を支持している。従つて、ナツトランナ4A,4
B及び4C、及び、駆動ユニツト30A,30B
及び30Cは、共に、回動基板21の回動に伴
い、回動基板21の回動中心の周りを回動するも
のとされている。
駆動ユニツト30A,30B及び30Cは、
夫々、ナツトランナ4A,4B及び4Cの夫々の
締め付け用ロツド31を回転駆動する。また、ナ
ツトランナ4A,4B及び4Cは、ソケツト32
A,32B及び32Cを備えており、これらソケ
ツト32A,32B及び32Cは、夫々、その先
端部に、ボルトVの頭部に嵌合する係合部33が
形成されたものとされている。そして、ソケツト
32A,32B及び32Cの夫々の後端部が、締
め付け用ロツド31にピン34を介して係合し、
ソケツト32A,32B及び32Cが夫々の締め
付け用ロツド31の回転によつて回転駆動される
ようになされている。ピン34は締め付け用ロツ
ド31の先端部において、その軸方向に摺動でき
るように嵌装されていて、ソケツト32A,32
B及び32Cをその軸方向に移動できるものとし
ており、また、締め付け用ロツド31を包囲する
コイルスプリング31aが、ソケツト32A,3
2B及び32Cの夫々の後端部に縮装されてい
て、ソケツト32A,32B及び32Cをそれら
の先端部側へ付勢している。
また、有底筒状の支持フレーム35が備えられ
ており、その両端部にはベースプレート35a及
び支持プレート35bが固着されている。このベ
ースプレート35aは回動基板21にボルト36
により固定され、支持プレート35bは、ブツシ
ユ37を介して、ソケツト32A,32B及び3
2Cを支持する構成をされている。これら支持フ
レーム35、回動基板21及びナツトランナ4
A,4B及び4C等により多軸ナツトランナ機構
部が形成されているのである。そして、回動基板
21上には、係合片41が固定され、また、可動
基板13上の、回動基板21の回動中心を中心と
する円周上で略60゜の角度をもつて離隔する位置
には、係合片41にその頭部が当接する調整ボル
ト42a及び43aを有するストツパ42及び4
3が突設されている。
上述の如くに構成された本考案に係る回転割出
し機構付き多軸ナツトランナ装置の一例を形成す
る締め付けユニツト3は、これに付随して設けら
れる制御系によつて制御される。
第6図は締め付けユニツト3の制御系の一例を
等価的に示すブロツク図であり、この制御系は、
上述の昇降用シリンダ16、進退用シリンダ9、
位置割出し用シリンダ28及び駆動ユニツト30
A,30B及び30Cに必要な動作を行わせるた
めの制御信号を送出し、さらに、上述のワークリ
フタ2を制御する制御信号を送出するとともに、
ワークリフタ2から情報を得るコントローラ50
を備えて形成されている。
そして、締め付けユニツト3により、エンジン
EのクランクシヤフトSにフライホールFを固定
するための6本のボルトVの締め付け作業を行う
に際し、まず、図示しない搬送手段によりエンジ
ンEがワーク搭載台1に搬入されて載置される
と、コントローラ50がワークリフタ2にワーク
リフト信号Saを供給して、ワークリフタ2を作
動させ、エンジンEを上昇せしめて所定の締め付
け作業位置にて停止させる。一方、ワークリフタ
2からはそのときのエンジンEの高さを表す高さ
検出信号Sbがコントローラ50に送出され、こ
の高さ検出信号Sbにもとずいて、締め付けユニ
ツト3の垂直方向のシフト位置が決定され、コン
トローラ50は、昇降用シリンダ16に、決定さ
れた垂直方向のシフト位置に応じた昇降用制御信
号Cdを供給する。これにより、昇降用シリンダ
16は、締め付けユニツト3の多軸ナツトランナ
機構部の位置がボルトVの正規の締め付け位置よ
りも低い場合には、ピストンロツド16aを突出
させて、可動基板13を上昇せしめ、締め付けユ
ニツト3の多軸ナツトランナ機構部の位置がボル
トVの正規の締め付け位置よりも高い場合にはピ
ストンロツド16aを引き戻して可動基板13を
下降させる。
このようにして垂直方向の締め付けユニツト3
のシフト位置が設定されると、次にコントローラ
50は、1回目の締め付け作業を行うため締め付
けユニツト3をエンジンEに向けて漸進させるべ
く進退用シリンダ9に進退制御信号Ceを供給す
る。これにより、進退用シリンダ9が作動してピ
ストンロツド9aを突出させ、スライドテーブル
7がガイドレール6上を滑動して締め付けユニツ
ト3が前進する。このとき、締め付けユニツト3
は係合片41がストツパ42に当接した状態とさ
れて、ナツトランナ4A,4B及び4Cがボルト
Vに対する締め付け位置にあるようにされてお
り、ナツトランナ4A,4B及び4Cのソケツト
32A,32B及び32Cの係合部33が夫々対
応するボルトVに嵌合する。この状態でコントロ
ーラ50から駆動ユニツト30A,30B及び3
0Cの夫々へ、同時に、ナツトランナ駆動信号
Ca,Cb及びCcが供給され、駆動ユニツト30
A,30B及び30Cが作動し、ソケツト32
A,32B及び32Cが夫々対応する締め付け用
ロツド31を介して、例えば、右方向に回転せし
められ、ボルトVを締め付ける。そして、ボルト
Vが所定の締め付けトルクで締め付けられた後、
駆動ユニツト30A,30B及び30Cの作動が
停止される。
このナツトランナ4A,4B及び4Cによるボ
ルトVの締め付け作業においては、ナツトランナ
4A,4B及び4Cの夫々のボルトVに対する最
終締め付けトルク及び締め付け終了時間において
相互差が生じる。この結果、ナツトランナ4A,
4B及び4Cの先端部、即ち、ソケツト32A,
32B及び32Cの係合部33が、回動基板21
側に対して捩れ、このときソケツト32A,32
B及び32CとボルトVは嵌合状態にあるのでボ
ルトVを伴つて正規の位置からずれ、ナツトラン
ナ4A,4B及び4Cの先端部には捩り応力が蓄
積される。このナツトランナ4A,4B及び4C
の先端部に蓄積された捩り応力を解放させるべ
く、コントローラ50から位置割出し用シリンダ
28に、割出し制御信号Cfが供給される。これ
により、位置割出し用シリンダ28のピストンロ
ツド28aが第5図の状態から引き込まれて回動
基板21を左回転(第5図において時計回りの方
向)に60゜回転させて、第5図の鎖線で示す如く
係合片41をストツパ43の調整ボルト43aに
当接させる。この結果、ナツトランナ4A,4B
及び4Cもその先端部に蓄積された捩り応力を解
放させる方向である左方向に回動されて、捩り応
力は消滅される。次に、コントローラ50は、ボ
ルトVを定位置へ戻すべく、割出し制御信号Cf
を位置割出し用シリンダ28に供給して、ピスト
ンロツド28aを突出させ、回動基板21を右方
向(第5図において反時計回りの方向)に回動さ
せる。
その後、コントローラ50は、締め付けユニツ
ト3に2回目の締め付け作業を行わせるべく、進
退用シリンダ9に進退制御信号Ceを供給して締
め付けユニツト3を後退させ、ボルトVとソケツ
ト32A,32B及び32Cとの嵌合を解く。次
に、残りの3個のボルトVの締め付け位置へナツ
トランナ4A,4B及び4Cを移動させるべく、
割出し制御信号Cfを位置割出し用シリンダ28
に供給する。これにより位置割出し用シリンダ2
8は、回動基板21を、係合片41がストツパ4
3の調整ボルト43aに当接するまで回転させ、
ナツトランナ4A,4B及び4Cの、2回目の締
め付け作業のための位置割出しを行う。
この状態で、コントローラ50は再び進退制御
信号Ceを進退用シリンダ9に供給して、締め付
けユニツト3を前進させ、ソケツト32A,32
B及び32Cの夫々の係合部33を残り3個のボ
ルトVに嵌合させ、駆動ユニツト30A,30B
及び30Cの夫々へナツトランナ駆動信号Ca,
Cb及びCcを供給して、ソケツト32A,32B
及び32Cを駆動し、残り3個のボルトVの締め
付け作業を行わせる。これら3個のボルトVの締
め付け作業が終了すると、6個のボルトVの締め
付け作業が完結するので、多軸ナツトランナ機構
部及び締め付けユニツト3は元の位置、即ち、上
述の1回目の締め付け作業の開始前の位置に戻さ
れる。
上述の如くの締め付けユニツト3の動作の制御
を行うコントローラ50による制御態様は、フロ
ーチヤート化すると第7図に示される如くにまと
めることができる。このフローチヤートの各ステ
ツプの内容は上述の通りであるので、重複説明を
省略する。
(考案の効果) 以上の説明から明らかな如く、本考案に係る回
転割出し機構付き多軸ナツトランナ装置によれ
ば、回動自在に支持されたワークの複数のナツト
類を、ナツトランナの位置割出しを行つて複数回
に分けて締め付けるにあたり、多軸ナツトランナ
機構部に生じる捩り応力に起因するナツト類とナ
ツトランナとの位置ずれによる嵌め合い不良を、
ナツトランナの位置割出しに使用する回転割出し
機構部を利用して効果的に解消することができ、
従つて、特別にワーク回り止め装置を設ける必要
がなくなるとともに、多軸ナツトランナ機構部の
構造的強度を上げる策を取らなくても済む利点が
得られる。また、ナツトランナの位置割出し後の
位置を、自動的に締め付けべきナツト類の位置に
正しく対応させることができるので、量産製品の
組立ライン等における自動化をより効果的に進め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図はナツトランナによるナツト類
の締め付けにおけるナツトランナとナツト類との
位置ずれの説明に供される図、第4図は本考案に
係る回転割出し機構付き多軸ナツトランナ装置の
一例を形成する締め付けユニツトの構成を、ワー
クとともに示す側面図、第5図は第4図に示され
る締め付けユニツトの正面図、第6図は第4図及
び第5図に示される締め付けユニツトの制御系の
一例を等価的に示すブロツク図、第7図は第6図
に示されるコントローラによる制御態様ををまと
めたフローチヤートである。 図中、3は締め付けユニツト、4A,4B及び
4Cはナツトランナ、9は進退用シリンダ、16
は昇降用シリンダ、21は回動基板、28は位置
割出し用シリンダ、30A,30B及び30Cは
駆動ユニツト、32A,32B及び32Cはソケ
ツト、33は係合部、50はコントローラであ
る。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ナツト部材に係合する係合部が先端に配されて
    ロツド状に形成されたナツトランナが、複数個、
    共通の支持部材から、円周上に等ピツチで配設さ
    れた相互位置を占めるようにして回動可能に突出
    して成る多軸ナツトランナ機構部と、上記複数の
    ナツトランナの夫々を回転せしめるナツトランナ
    駆動部と、上記支持部材を上記複数のナツトラン
    ナの夫々の突出方向に直交する方向に回動させ
    て、上記複数のナツトランナの位置割出しを行う
    回転割出し機構部と、上記複数のナツトランナを
    回動自在に支持されたワークに対して相対的に接
    近及び離隔させる接離駆動部と、上記複数のナツ
    トランナが上記ワークに対して相対的に接近せし
    められ、上記複数のナツトランナの夫々が上記係
    合部を上記ワークのナツト部材に係合させて該ワ
    ークのナツト部材の締め付けを行つた後、上記係
    合部が上記ワークのナツト部材に係合した状態
    で、上記回転割出し機構部に、上記支持部材を上
    記複数のナツトランナの夫々における捩り応力を
    消滅させる第1の方向に所定位置まで回動させた
    後再び上記第1の方向とは逆の第2の方向に回動
    させて元に戻し、その後、上記複数のナツトラン
    ナが上記ワークに対して相対的に離隔せしめられ
    たもとで、上記支持部材を上記第1もしくは第2
    の方向に所定位置まで回動させて、上記複数のナ
    ツトランナの位置割出しを行う動作をとらせる制
    御手段とを備えて構成された回転割出し機構付き
    多軸ナツトランナ装置。
JP737184U 1984-01-23 1984-01-23 回転割出し機構付き多軸ナツトランナ装置 Granted JPS60120732U (ja)

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JP737184U JPS60120732U (ja) 1984-01-23 1984-01-23 回転割出し機構付き多軸ナツトランナ装置

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JP737184U JPS60120732U (ja) 1984-01-23 1984-01-23 回転割出し機構付き多軸ナツトランナ装置

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JPS60120732U JPS60120732U (ja) 1985-08-15
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JP2597497Y2 (ja) * 1992-01-28 1999-07-05 いすゞ自動車株式会社 自動締付装置

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