JPH01112527A

JPH01112527A - 磁気記録媒体

Info

Publication number: JPH01112527A
Application number: JP26903487A
Authority: JP
Inventors: Yoji Takeuchi; 要二竹内; Kenji Sumiya; 角谷　賢二
Original assignee: Hitachi Maxell Ltd
Current assignee: Maxell Ltd
Priority date: 1987-10-24
Filing date: 1987-10-24
Publication date: 1989-05-01

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この発明は磁気記録媒体に関し、さらに詳しくは、走行
性および耐久性に優れた磁気記録媒体に関する。

〔従来の技術〕

一般に、磁性粉末を結合剤成分とともに基体フィルム上
に結着させるか、或いは強磁性金属またはそれらの合金
などを真空蒸着等によって基体フィルム上に被着してつ
くられる磁気記録媒体は、記録再生時に磁気ヘッド等と
激しく摺接するため磁性層が摩耗され易い。また、近年
、記録密度の向上を目的として極めて平滑性の良好な基
体フィルムが使用されるため、ガイドロール等との摩擦
係数が大きく走行が不安定になり易い。

このため、たとえば、高級脂肪酸、脂肪酸エステル、パ
ラフィン、シリコンオイルなどの潤滑剤からなる潤滑剤
層を、磁性層表面あるいは基体裏面に設けるなどして走
行性および耐久性を改善することが行われている。（特
開昭５８−８０１３２号、特開昭６２−１１１９号、特
開昭６１−１０４３１８号）〔発明が解決しようとする問題点〕ところが、これらの高級脂肪酸、脂肪酸エステル、パラ
フィン、シリコンオイルなどの潤滑剤を使用することに
よって、走行性および耐久性が改善されるものの未だ充
分に満足できる結果は得られていない。

（問題点を解決するための手段）この発明はかかる現状に鑑み、種々検討を行った結果な
されたもので、式％式％（但し、ａ、ｂおよびＣは０から１００までの整数、Ｘ
はＨまたはＦ、ｎおよびｍは０から５０までの整数であ
る。）で表されるフッ素含有エステル化合物を、表面に磁性層
を有する磁気記録媒体の表面あるいは裏面、もしくは表
裏両面に含ませることによって、磁気ヘッドあるいはガ
イドピンなどに対する摩擦係数を低下させ、走行性およ
び耐久性を充分に向上させたものである。また、さらに
脂肪族系潤滑剤、フッ素系潤滑剤、シリコン系潤滑剤、
炭化水素系潤滑剤から選ばれる少なくとも１種以上の潤
滑剤をフッ素含有エステル化合物と併用することによっ
て、走行性および耐久性をさらに一段と向上させたもの
である。

この発明で使用される前記のフッ素含有エステル化合物
は、優れた潤滑効果を有し、含有されたフッ素は低エネ
ルギー表面を形成することができるため、これを用いて
磁性層上に保護層を形成すると、これらのフッ素含有エ
ステル化合物の優れた潤滑効果が充分に発揮されるとと
もに、ブロッキングを良好に抑制することができ、磁性
層表面の摩擦係数が充分に低減されて、走行性および耐
久性が充分に向上される。

また、前記のフッ素含有エステル化合物を用いて表面に
磁性層を形成した基体の裏面に直接バラフコ−１・層を
形成するか、あるいはすでに基体の裏面に形成されたバ
ックコート層上にさらにこの種のフッ素含有エステル化
合物を用いてバックコート層を形成すると、バックコー
ト層の摩擦係数が充分に低減され、さらにブロッキング
も抑制されて、走行性および耐久性が充分に向上される
。

このようなフッ素含有エステル化合物としては、式％式％）で表されるものが好適なものとして、単独であるいは２
種以上併用して使用される。これらの式におけるａ、ｂ
およびＣはＯから１００までの整数、ｎおよびｍは０か
ら５０までの整数であることが好ましく、ａ、ｂおよび
Ｃが１００より太き（なるとハリツキがおこり、ｎおよ
びｍが５０より大きくなると摩擦係数が大きくなる。

このようなフッ素含有エステル化合物の具体例としては
、たとえば、ＣＨ３（ＣＨ，）ｌＩＣｏｏ（ＣＦり？ＣＦ３ｃＦ、（
ｃＦ、）、ｃｏＯ（ＣＦｚ）ｔｃＦ３ＣＦｚ（ＣＦｚ）
ｔ（ＣＨｚ）ｚＣＯＯ（ＣＨｚ）１□ＣＨ。

などが挙げられる。

また、脂肪族系潤滑剤、フッ素系潤滑剤、シリコン系潤
滑剤、炭化水素系潤滑剤等の潤滑剤は、優れた潤滑機能
を有し、前記のフッ素含有エステル化合物と相溶性がよ
い。従って、これらの潤滑剤を前記のフッ素含有エステ
ル化合物と併用すると、両者の潤滑効果が充分に発揮さ
れ、摩擦係数が充分に低減されて、走行性および耐久性
がさらに一段と向上される。

このような脂肪族系潤滑剤、フッ素系潤滑剤、シリコン
系潤滑剤、炭化水素系潤滑剤としては、ラウリン酸、ミ
リスチン酸、バルミチン酸、ステアリン酸等の脂肪酸、
ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸コバルト等の脂肪酸の
金属塩、ステアリン酸−ｎ−ブチル、ミリスチン酸オク
チル等の脂肪酸エステル、ステアリルアルコール、ミリ
スチルアルコール等の脂肪族アルコール、パーフロオロ
ポリエーテル、パーフロオロアルキルボリエ′−チル等
のフッ素系潤滑剤、シリコンオイル、変性シリコンオイ
ル等のシリコン系潤滑剤、パラフィン、スクアラン、ワ
ックス等の炭化水素系潤滑剤などが、好適なものとして
単独であるいは２種以上前記のフッ素含有エステル化合
物と併用して使用される。

このように、これらの潤滑剤を前記のフッ素含有エステ
ル化合物と併用する場合、両者の配合割合は、潤滑剤対
フッ素含有エステル化合物の重量比にして、０．０１対
１〜１対０．０１の範囲内にするのが好ましい。

このようなフッ素含有エステル化合物は、フレオンなど
の適当な溶剤に溶解し、溶解によって得られた溶液中に
、基体上に形成された磁性層、基体裏面、基体の裏面に
形成されたバックコート層、基体上の磁性層上にさらに
形成された保護層などを浸漬するか、あるいは上記溶液
を前記の磁性層、基体裏面、バックコート層、保護層な
どの表面に塗布もしくは噴霧するなどの方法で前記の磁
性層、基体裏面、バックコート層、保護層上に被着され
る。塗布された場合の塗布厚は乾燥厚で１０〜２００人
の範囲内であることが好ましく、これより薄（では所期
の効果が得られず、厚すぎると出力低下やドロップアウ
トの原因になる。さらにフッ素含有エステル化合物と前
記の潤滑剤を併用する場合は、これら両者をフレオンな
どの適当な溶剤に溶解し、前記と同様にして磁性層、基
体裏面、バックコート層、保護層上に被着される。

塗布された場合の塗布厚は両者合計して乾燥厚で１０〜
２００人の範囲内であることが好ましく、これより薄く
ては所期の効果が得られず、厚すぎると出力低下やドロ
ップアウトの原因になる。

基体上に形成される磁性層は、７　　ＦｅｚＯ３粉末、
Ｆｅ、Ｏ，粉末、Ｃｏ含有７　　Ｆｅｚｅｓ粉末、Ｃｏ
含有ＦｅｘＯ４粉末、Ｃｒ（ｈ粉末、Ｆｅ粉末、ｃｏ粉
末、Ｆｅ−Ｎｉ粉末などの磁性粉末を結合剤樹脂および
有機溶剤等とともに混合分散して磁性塗料を調製し、こ
の磁性塗料を基体上に塗布、乾燥するか、あるいは、Ｃ
ｏ、Ｎｉ５Ｆｅ、Ｃｏ−Ｎｉ、Ｃｏ−Ｃｒ、Ｃｏ−ＰＳ
Ｃｏ−Ｎｉ−Ｐなどの強磁性材を真空蒸着、イオンブレ
ーティング、スパッタリング、メツキ等の手段によって
基体上に被着するなどの方法で形成される。

また、基体の裏面に形成されるバンクコートｉは、ベン
ガラ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、カーボンブラッ
クなどの充填剤を、結合剤樹脂および有機溶剤等ととも
に混合分散してバックコート層用塗料を調製し、このバ
ックコート層用塗料を表面に磁性層を形成した基体の裏
面に塗布、乾燥して形成される。

磁気記録媒体としては、ポリエステルフィルムなどの合
成樹脂フィルムを基体とする磁気テープ、円盤やドラム
を基体とする磁気ディスクや磁気ドラムなど、磁気ヘッ
ドと摺接する構造の種々の形態を包含する。

〔実施例〕

次に、この発明の実施例について説明する。

実施例１〜３厚さ１２μｍのポリエステルフィルムを真空蒸着装置に
装填し、５Ｘ１０−’トールの真空下でコバルトを加熱
蒸発させてポリエステルフィルム上に厚さ０．２μｍの
コバルトからなる強磁性金属薄膜層を形成した。

次に、表面に強磁性金属薄膜層を形成したポリエステル
フィルムの裏面に、下記のバックコート層用塗料を塗布
、乾燥して厚さ１．０μｍのバ・ンクコート層を形成し
た。

バックコート層用塗料カーボンブラック　　　　　　　３００重量部ニトロセ
ルロース　　　　　　　　１００〃ポリウレタン樹脂　
　　　　　　　７０〃三官能性低分子量イソシアネ−３
０〃ト化合物シクロへキサノン　　　　　　　　７５０〃トルエン　
　　　　　　　　　　７５０〃次いで、下記の第１表で
示されるフッ素含有エステル化合物の０．５重量％フレ
オン溶液を、強磁性金属薄膜層およびバックコート層上
に、いずれも乾燥厚が８０人となるように塗布、乾燥し
て、フッ素含有エステル化合物からなる保護層およびバ
ックコート層を、磁性層および先に形成した下層のバッ
クコート層上に形成し、所定の巾に裁断して磁気テープ
をつくった。

実施例４〜６Ｆｅ磁性粉末　　　　　　　　　　８０重量部塩化ビニ
ル−酢酸ビニル−ビニ　　１６〃ルアルコ一ル共重合体ポリウレタン樹脂　　　　　　　　　ｌ　〃三官能性低
分子量イソシアネー　　１　〃ト化合物潤滑剤　　　　　　　　　　　　　１　〃メチルイソブ
チルケトン　　　　　６０〃トルエン　　　　　　　　
　　　６０〃この組成物をボールミル中で７２時間混合
分散して磁性塗料を調製し、この磁性塗料を厚さ１２μ
ｍのポリエステルフィルム上に乾燥厚が６μｍとなるよ
うに塗布、乾燥して磁性層を形成した。

次いで、この磁性層を形成したポリエステルフィルムの
裏面に実施例１と同様にしてバックコート層を形成し、
さらにこれらの磁性層およびバックコート層上に、実施
例１と同様にしていずれも乾燥厚が８０人のフッ素含有
エステル化合物からなる保護層および上層のバックコー
ト層を形成し、所定の巾に裁断して磁気テープをつくっ
た。

実施例７〜９ＣＯ含有７　　ＦｅｚＯｚ　　　　　　６０重量部塩化
ビニル−酢酸ビニル−ビニ　　ｔｏ　　Ｌルアルコール
共重合体ポリウレタン樹脂　　　　　　　　　４　〃三官能性低
分子量イソシアネー　　１　〃ト化合物潤滑剤　　　　　　　　　　　　　　１　〃メチルイソ
ブチルケトン　　　　　６０〃トルエン　　　　　　　
　　　　６０〃この組成物をボールミル中で７２時間混
合分散して磁性塗料を調製し、この磁性塗料を厚さ１２
μｍのポリエステルフィルム上に乾燥厚が６μｍとなる
ように塗布、乾燥して磁性層を形成した。

次いで、この磁性層を形成したポリエステルフィルムの
裏面に実施例１と同様にしてバックコートｉを形成し、
さらにこれらの磁性層およびバックコート層上に、実施
例１と同様にしていずれも乾燥厚が８０人のフッ素含有
エステル化合物からなる保護層および上層のバックコー
ト層を形成し、所定の巾に裁断して磁気テープをつくっ
た。

実施例１０実施例１における保護層及びバックコート層の形成にお
いて、フッ素含有エステル化合物の０．５ｉｔ％フレオ
ン溶液にさらにフォンブリンＺ２５（モンテフルオス社
製パーフルオロポリエーテル）の０．２５重量％フレオ
ン溶液を加えて混合し、この混合溶液を磁性層および下
層のバックコート層上に、いずれも乾燥厚が８０人とな
るように塗布、乾燥して、フッ素含有エステル化合物と
フォンブリンＺ２５とからなる保護層およびバックコー
ト層を、磁性層および先に形成した下層のバックコート
層上に形成した以外は、実施例１と同様にして磁気テー
プをつ（った。

実施例１１実施例１において、バックコート層上のフッ素含有エス
テル化合物からなる上層のバックコート層の形成を省い
た以外は、実施例１と同様にして磁気テープをつくった
。

実施例１２実施例２において、バックコート層上のフッ素含有エス
テル化合物からなる上層のバックコート層の形成を省い
た以外は、実施例２と同様にして磁気テープをつくった
。

実施例１３実施例３において、バックコート層上のフッ素含有エス
テル化合物からなる上層のバックコート層の形成を省い
た以外は、実施例３と同様にして磁気テープをつくった
。

実施例１４実施例４において、バックコート層上のフッ素含有エス
テル化合物からなる上層のバックコート層の形成を省い
た以外は、実施例４と同様にして磁気テープをつくった
。

実施例１５実施例５において、バックコート層上のフッ素含有エス
テル化合物からなる上層のバックコート層の形成を省い
た以外は、実施例５と同様にして磁気テープをつくった
。

実施例１６実施例６において、バックコート層上のフッ素含有エス
テル化合物からなる上層のバックコート層の形成を省い
た以外は、実施例６と同様にして磁気テープをつくった
。

実施例１７実施例７において、バックコート層上のフッ素含有エス
テル化合物からなる上層のバックコート層の形成を省い
た以外は、実施例７と同様にして磁気テープをつくった
。

実施例１８実施例８において、バックコート層上のフッ素含有エス
テル化合物からなる上層のバ・ツクコート層の形成を省
いた以外は、実施例８と同様にして磁気テープをつくっ
た。

実施例１９実施例９において、バックコート層上のフッ素含有エス
テル化合物からなる上層のバ・ツクコート層の形成を省
いた以外は、実施例９と同様にして磁気テープをつくっ
た。

実施例２０実施例１０において、バックコート層上のフッ素含有エ
ステル化合物からなる上層のバ・ツクコート層の形成を
省いた以外は、実施例１０と同様にして磁気テープをつ
くった。

比較例１実施例１における保護層および上層のバ・ツクコート層
の形成において、フッ素含有エステル化合物の０．５重
量％フレオン溶液に代えて、下記の第１表で示されるス
テアリン酸ｎ−アミルの０．５重量％メチルエチルケト
ン溶液を使用した以外は、実施例１と同様にして厚さ８
０人の保護層および上層のバックコート層を形成し、磁
気テープをつ（った。

比較例２実施例４における保護層および上層のバラフコ−１−層
の形成において、フッ素含有エステル化合物の０．５重
量％フレオン溶液に代えて、下記の第１表で示されるス
テアリン酸ｎ−アミルの０．５重量％メチルエチルケト
ン溶液を使用した以外は、実施例４と同様にして厚さ８
０人の保護層および上層のバックコート層を形成し、磁
気テープをつく　った。

比較例３実施例７における保護層および上層のバックコート層の
形成において、フッ素含有エステル化合物の０．５重量
％フレオン溶液に代えて、下記の第１表で示されるステ
アリン酸ｎ−アミルの０．５重量％メチルエチルケトン
溶液を使用した以外は、実施例７と同様にして厚さ８０
人の保護層および上層のバックコート層を形成し、磁気
テープをつく　った。

比較例４比較例１において、バックコート層上のステアリン酸ｎ
−アミルからなる上層のバックコート層の形成を省いた
以外は、比較例１と同様にして磁気テープをつくった。

比較例５比較例２において、バックコート層上のステアリン酸ｎ
−アミルからなる上層のバックコート層の形成を省いた
以外は、比較例２と同様にして磁気テープをつくった。

比較例６比較例３において、バックコート層上のステアリン酸ｎ
−アミルからなる上層のバンクコート層の形成を省いた
以外は、比較例３と同様にして磁気テープをつくった。

第１表各実施例および比較例で得られた磁気テープについて、
ジッター特性および耐久性を試験した。

ジッター特性試験は、得られた磁気テープをビデオデツ
キに装填してビデオ信号を記録再生し、その再生信号の
１５．７５　ＫＨｚの水平同期信号の間隔を読み取り、
１００日後の１秒間の水平同期信号の間隔のずれを測定
して行った。また、耐久性試験は、得られた磁気テープ
をビデオデツキに装填して、２０°Ｃ１５０％ＲＨの条
件下でビデオ信号を記録再生し、出力が３ｄＢ低下する
までの時間、即ちスチルライフを測定して行った。さら
に、耐久性試験後の磁性層表面の傷を目視で観察して全
く傷が認められない場合を（Ａ）、僅かでも傷が発生し
ている場合を（Ｂ）として評価した。

下記第２表はその結果である。

第２表〔発明の効果〕上記第２表から明らかなように、この発明で得られた磁
気テープ（実施例１〜２０）は、いずれも従来の磁気テ
ープ（比較例１〜６）に比し、ジッター特性が小さくて
、スチルライフが長（、また磁性層表面の傷も少なく、
このことからこの発明によって得られる磁気記録媒体は
走行性および耐久性が一段と改善されていることがわか
る。

特許出願人　　日立マクセル株式会社４　’　−−−＋　１Ｌ　、ｌ＋、　、　　−’＋−

Claims

【特許請求の範囲】１、基体表面に磁性層を有する磁気記録媒体の表面また
は裏面もしくは表裏両面に、フッ素含有エステル化合物
を含ませたことを特徴とする磁気記録媒体。２、フッ素含有エステル化合物が、式ＣＦ＿２ＸＣ＿ｎＦ＿２＿ｎ（ＣＨ＿２）＿ａＣＯＯ（
ＣＨ＿２）＿ｃＣＨ＿３またはＣＦ＿２ＸＣ＿ｎＦ＿２＿ｎ（ＣＨ＿２）＿ａＣＯＯ（
ＣＨ＿２）＿ｂＣ＿ｍＦ＿２＿ｍＣＦ＿２ＸもしくはＣＨ＿３（ＣＨ＿２）＿ｃＣＯＯ（ＣＨ＿２）＿ｂＣ＿
ｎＦ＿２＿ｎＣＦ＿２Ｘ（但し、ａ、ｂおよびｃは０か
ら１００までの整数、ＸはＨまたはＦ、ｎおよびｍは０
から５０までの整数である。）で表されるフッ素含有エステル化合物である特許請求の
範囲第１項記載の磁気記録媒体３、磁気記録媒体の表面または裏面もしくは表裏両面に
、さらに、脂肪族系潤滑剤、フッ素系潤滑剤、シリコン
系潤滑剤、炭化水素系潤滑剤から選ばれる少なくとも１
種以上の潤滑剤を含有させた特許請求の範囲第１項およ
び第２項記載の磁気記録媒体。