JPH01101335A - 二軸配向ポリエーテルエーテルケトンフイルム - Google Patents

二軸配向ポリエーテルエーテルケトンフイルム

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JPH01101335A
JPH01101335A JP25743287A JP25743287A JPH01101335A JP H01101335 A JPH01101335 A JP H01101335A JP 25743287 A JP25743287 A JP 25743287A JP 25743287 A JP25743287 A JP 25743287A JP H01101335 A JPH01101335 A JP H01101335A
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silica particles
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spherical silica
polyetheretherketone
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欣治 長谷川
Norihiro Nomi
能美 慶弘
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は二軸配向ポリエーテルエーテルケトンフィルム
に関し、更に詳しく特定の球状シリカ粒子を含有し、表
面が平坦で滑り性、走行耐久性。
絶縁特性等に優れ、かつ耐熱性に優れた二軸前、向ポリ
エーテルエーテルケトンフィルムに関する。
し従来技術] 従来から、二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィル
ムは、その機械的性質、を気的性臂、##熱性、##薬
品性等に優れていることから、工業用途に広く用いられ
ている。
しかしながら、近年、用途によってはフィルムの要求特
性が高まり、また二軸配向ポリエチレンテレフタレート
フィルムの特性にも限界があることから、より特性の優
れたフィルムが求められている0例えば、二軸配向ポリ
エチレンテレフタレートフィルムは、長期耐熱性がE種
(長期耐熱温度=125℃)ないし8種(同:130℃
)であり、モーター絶縁、を線被覆材料として用いる場
合この長期耐熱性の点からモーターの小型化が制限され
るという問題が生じている。また、上記フィルムをコン
デンサー用途に用いる場合、85℃近くから誘電正接が
増大し、使用温度の制限をもたらしている。更にまた、
上記フィルムをフレキシブルプリント回路基板として用
いる場合、ハンタ■熱性が問題となり、その展開が制限
されている。このようなことから、より耐熱性の優れた
フィルムが求められている。
ところで、強靭で潰れた耐熱性を有する結晶性熱可塑性
ポリマーとしてポリエーテルエーテルケトンが知られ(
特公昭60−32642号、特公昭61−10486号
)、このフィルム化の検討、提案がされている。ρ1え
ば、特開昭57−137116号公報には、ポリエーテ
ルエーテルケトンは耐熱性を活かした用途分野、すなわ
ちモーター用絶縁フィルム、トランス用絶縁フィルム、
コンデンサー用絶縁フィルム、フレキシブルプリント回
路基板などへの展開が期待されるとして、圧延法で一軸
方向に配向したフィルムを製造する方法が記載され、そ
して、用途によっては炭酸カルシウム、微粒子ゲイ酸塩
タルク、塩基性炭酸マグネシウム、アルミナ1.アルミ
ナ水和物+FfL酸バリウム、硫酸カルシウム。
雲母粉、亜鉛華、酸化チタン、カーボンブラックなどの
無機充填材を加えても良いことが説明されている。
特開昭58−63417号公報には、等方性二軸配向ポ
リエーテルエーテルケトンフィルムの製造方法が記載さ
れている。
特開昭60−93625号公報には、圧延法で二軸配向
した垂直磁化用ポリエーテルエーテルケトンフィルムが
記載されている; 特開昭60−187928号公報には、その長さ方向及
びそれと直角方向の5%伸長時応力が共にt3kr/1
il12以上、少なくとも一方向の初期弾性率が600
kg / rm ’以上、並びに180℃における長さ
方向及びそれと直角方向の熱収縮率が4%以下である二
軸配向ポリエーテルケトン(又はポリエーテルエーテル
ケトン)フィルムをベースとする磁気記録材料が記載さ
れ、そしてポリマー中に二酸化チタンのつや消削、微粒
子シリカ、チャイナクレイなどの滑剤を゛含有させてよ
いことが説明されている。
特開昭6O−t89421号公報には、無機粒子含有の
ポリエーテルケトン(又はポリエーテルエーテルケトン
)からなり、表面粗さRaが0.008〜0、090で
かつ動牽擦係数μdが0.12〜0.50である二軸配
向フィルムが記載され、この無I!微粒子として酸化マ
グネシウム、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、燐酸マグネ
シウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化アルミニ
ウム、二酸化ケイ素、酸化チタン、カオリン、ケイ藻土
等の無a酸化物。
無機塩類、アルミノ珪酸塩等やカーボンブラック等が挙
げられると説明されている。
特開昭61−37418号公報には、ポリエーテルエー
テルケトン100重量部に無機質充填剤0.01〜10
重i重量部を配合した組成物を製膜し二軸配向させた易
滑性熱可塑性ポリエーテルエーテルケトンフィルムが記
載され、この無機質充填剤はタルク。
シリカ、カオリン、焼成カオリン、マイカ、アエロジル
、サイロイド、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム繊維
等の1種又は2種以上を適宜選択して用いるが、特に平
均粒径5μ以下の粒径の細かいものが好ましいと説明さ
れている。゛しかしながら、本発明者らの研究結果によ
ると、これら二軸配向ボリエーテルエーテルケトンフイ
ルムは、該フィルム中の無機粒子の囲りにボイドが生じ
ており、走行耐久性、絶縁欠陥異常率、絶縁破壊等に改
善すべき課題の在ることが明らかとなった。また、無機
粒子はフィルム中での分散が悪いことが明らかとなった
[発明の目的コ 本発明の目的は、表面が平坦で滑り性、走行耐久性、絶
縁特性等に優れ、かつ耐熱性に優れた二軸配向ポリエー
テルエーテルケトンフィルムを提供することにある。
本発明の他の目的は、フィルム表面に球状シリカ粒子に
由来する多数の微細な突起を有し、かつ表面が平坦で滑
り性、走行耐久性、絶縁特性等に潰れた二軸配向ボリエ
ーテルエーテルゲトンフイルムを提供することにある。
本発明のさらに他の目的及び利点は、以下の説明から明
らかとなろう。
[!@明の構成・効果] 本発明によれば、本発明の上記目的及び利点は、第1に
、 ポリエーテルエーテルケトン中に、平均粒径が0.05
〜4μmでありかつ粒径比(長径/短径)が1.0〜1
.2である球状シリカ粒子を0.01〜3重量%分散含
有させてなる二軸配向ポリエーテルエーテルケトンフィ
ルムによって達成される。
本発明におけるポリエーテルエーテルケトンは、単位と
他の構成単位からなるポリマーである。この他の構成単
位としては、例えば、 等が挙げられる。上記構成単位において、Aは直接結合
、酸素、−8O□−、−CO−または二価の低級脂肪族
炭化水素基であり、QおよびQ′は同一であっても相違
してもよく−CO−または一’S O2−であり、nは
0又は1である。これらポリマーは、特公昭60−32
642号公報、特公昭61−10486号公報、特開昭
57−137116号公報1等に記載されている。
ポリエーテルエーテルケトンには、流動性改良などの目
的でポリアリーレンポリエーテル、ポリスルホン、ボリ
アリレート、ポリエステル、ポリカーボネート等の樹脂
をブレンドしても良く、また安定剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤等の如き添加剤を含有させても良い。
ポリエーテルエーテルケトンは、上述の通り、それ自体
公知であり、且つそれ自体公知の方法で製造することが
できる。
上記ポリエーテルエーテルケトンは、見かけの溶融粘度
が温度380℃、見かけの剪断速度200Sec’の条
件で、500ボイズ〜10000ボイズ、更には100
0ボイズ〜5000ボイズの範囲にあるものが、製膜性
、フィルム特性の点から好ましい。
本発明の二軸配向ポリエーテルエーテルケトンフィルム
はそのフィルム表面に多数の微細な突起を有している。
それらの多数の微細な突起は本発明によればポリマー中
に分散して含有される多数の球状シリカ粒子に由来する
球状シリカ粒子を分散含有するポリエーテルエーテルケ
トンは、例えばポリエーテルエーテルケトンを形成する
ための反応時、球状シリカ粒子を添加することにより製
造することができる。また未添加のポリマーと球状シリ
カ粒子粉体とをトライブレンドしてフィルム製膜するこ
とも可能である。いずれの方法でも良いが、後者が好ま
しい。
本発明のおいてポリエーテルエーテルケトン中に分散含
有させる球状シリカ粒子は平均粒径が0.05〜4μm
でありかつ粒径比(長径/短径)が1.0〜1゜2であ
るシリカ粒子である。この球状シリカ粒子は個々の形状
が極めて真球に近い球状であって、従来から滑剤として
知られているシリカ粒子が10mμm程度の超微嘲な塊
状粒子か、これらが凝集して0.5μm程度の凝集物(
凝集粒子°)を形成しているのとは著しく異なる点に特
徴がある0球状シリカ粒子の平均粒径は、好ましくは0
.10〜3μm、更に好ましくは0.2〜2μmである
、この平均粒径が0.05μm未満では滑り性や、耐削
れ性の向上効果が不充分であり、好ましくない、また平
均粒径が4μmを超えるとフィルム表面が粗れすぎて好
ましくない、また球状シリカ粒子の粒径比は好ましくは
1.0〜1.15.更に好ましくは1.0〜1.1であ
る。
また、球状シリカ粒子は粒径分布がシャープであること
が好ましく、分布の急峻度を表わす相対標準偏差が0.
5以下、更に好ましくは0.4以下、特に0.3以下で
あることが好ましい。
この相対標準偏差は次式で表わされる。
相対標準偏差= ここで、Di;個々の粒子の面積用相当径(μm)D=
面面積和相当径平均値 (=(Σ Di)/n)(μm) i=1 n:粒子の測定個数 を表わす。
ここで、球状シリカ粒子の長径、短径1面積円相当径は
粒子表面に金属層を蒸着してのち走査型電子顕微鏡にて
1万〜3万倍に拡大した像から求め、平均粒径1粒径比
を次式で求める。
平均粒径=測定粒子の面積用相当径の総和/測定粒子の
数 粒径比=シリカ粒子の平均長径/該粒子の平均短径 相対標準偏差が0.5以下の球状シリカ粒子を用いると
、該粒子が球状で且つ粒度分布が極めて急峻であること
から、フィルム表面突起の高さが極めて均一となり、更
にフィルム表面の個々の突起は、滑剤周辺のボイドが小
さいために、突起形状が非常にシャープであり、従って
同じ突起の数であっても滑り性が極めて良好となる。
球状シリカ粒子は、上述の条件を満たせば、その製法、
その他に何ら限定されるものではない。
例えば、球状シリカ粒子は、オルトケイ酸エチル[Si
 (OC2Hs )直]の加水分解から含水シリカ[3
i (OH) a ]単分散球をつくり、更にこの含水
シリカ単分散域を脱水化処理してシリカ結合[=Si−
0−3tミ]を三次元的に成長させることで製造できる
(日本化学会誌’ 81.110.9゜P、1503 
) 。
S i (OC2H5’) a +4820→S i 
(OH) a +4C2−H!10H=S i −OH
+HO−3i = −=Si  OSi=+H20 本発明において球状シリカ粒子の添加量は、ポリエーテ
ルエーテルケトンに対して0.01〜3.0重量%とす
る必要があり、好ましくは0.01〜1.0重量%、更
に好ましくは0.05〜0.75重量%である。
添加量が0.01重量%未満では、滑り性や耐削れ性の
向上効果が不充分となり、一方3.0重量%を越えると
表面平坦性が低下し、好ましくない。
本発明において二軸配向ポリエーテルエーテルケトンフ
ィルムは、従来のものに比してボイドの極めて小さいフ
ィルムであるが、このボイドが小さい理由は、球状シリ
カ粒子のポリエーテルエーテルケトンへの親和性の良さ
と、更に粒子そのものが極めて真球に近いことから、延
伸において滑剤周辺の応力が均等に伝播し、ポリエーテ
ルエーテルケトンと滑剤の界面の一部に応力が集中しな
いことによると推測される。
本発明の二軸配向ポリエーテルエーテルケトンフィルム
は、均一な凹凸表面特性、すぐれた滑り性、耐熱性及び
耐削れ性を有し、すりぎす、白粉等の発生量が著しく少
ないという特徴を有する。
この二軸配向ポリエーテルエーテルケトンフィルムはこ
れらの活性を活かして各種の用途に用いることができる
一般にポリエーテルエーテルケトンと不活性粒子(滑剤
)とは親和性がない。このため溶融製膜したポリエーテ
ルエーテルケトン未延伸フィルムを二軸延伸すると、該
微粒子とポリエーテルエーテルケトンの境界に剥離が生
じ、該微粒子の囲りにボイドが形成されるのが普通であ
る。このボイドは、微粒子が大きいほど、形状が球形に
近いはど、また微粒子が単一粒子で変形しにくいほど、
そしてまた未延伸フルイムを延伸する際に延伸面積倍率
が大きいほど、また低温で行うほど大きくなる傾向があ
る。このボイドは、大きくなればなる程突起の形状がゆ
るやかな形となるので摩擦係数を高くすることとなり、
それと共に繰り返し使用時に生じた二軸配向ポリエーテ
ルエーテルケトンフィルムのボイドの脱落を起し、耐久
性を低下させる、また削れ粉発生の原因となっている。
このように従来の無機不活性滑剤の場合には、該滑剤周
辺のボイド量は、かなり大きく、高強力ポリエーテルエ
ーテルケトンフィルムにおいてはこのボイドは更に大き
くなり、その結果磁気テープのカレンダー工程等、加工
工程で耐削れ性が劣るようになる。また、コンデンサー
においては絶縁破壊電圧の低下に結びつく。
本発明で用いられる上記球状シリカ粒子は上記の如くポ
リエーテルエーテルケトン基質との親和性が大きく、こ
のため粒子周辺にボイドが発生する頻度が少ない、その
ため、粒子が大きくなるにっれて一般に大きくなるボイ
ドを発生する頻度を、上記球状シリカ粒子を使用する場
合には小さく抑えることができるため、本発明によれば
比較的大粒子として球状シリカ粒子を用い、それと−緒
にボイドの発生する割合が少ない比較的小粒子を併用し
て、2種類の粒子を用いる利点を有しつつ、走行性、耐
摩耗性、耐疲労性、絶縁破壊電圧および透明性等に優れ
たフィルムを提供しうることが明らかとなった。
ずなわち、かかる二軸配向ボリエーテルエーテルゲトン
フイルムは、ポリエーテルエーテルケトン中に (I)平均粒径が0.2〜4μmでありかつ粒径比(長
径/短径)が1.0〜1.2である球状シリカ粒子を0
.005〜3重量%、及び (II)平均粒径が、0.05〜3μmの平均粒径を有
し、その平均粒径が球状シリカ粒子の平均粒径より小さ
い不活性微粒子をo、 oos〜2重量%分散含有させ
てなる二軸配向ポリエーテルエーテルケトンフィルムで
ある。
ボリエーテルエーテルゲドンと球状シリカ粒子(I)に
ついては前述した通りである。ただ、球状シリカ粒子と
しては、この場合平均粒径0.2〜4μmの比較的大き
い粒子が使用される。
平均粒径が球状シリカ粒子のそれよりも小さい不活性微
粒子(I[)としては、ポリエーテルエーテルゲトンに
不活性で不溶性であり、そして常温で固体のものが使用
される。これらは外部添加粒子でも内部生成粒子でもよ
い、また、例えば有機酸の金属塩でもよく、また無機物
でもよい、好ましい不活性微粒子としては、■炭酸カル
シウム。
■二酸化ケイ素(水和物、ケイ藻土、ケイ砂1石英等を
含む)、■アルミナ、■810□分を30重量%以上含
有するゲイ酸塩(例えば非晶質或は結晶質の粘土鉱物、
アルミノシリケート化合物(焼成物や水和物を含む)、
温石綿、ジルコン、フライアヅシュ等)、■Mg、Zn
、Zr及びTiの酸化物、■Ca及びBaの硫酸塩、■
Li、Na及びCaのリン酸塩(1水素塩や2水素塩を
含む)、■l、i、Na及びKの安息香酸塩、■Ca。
Ba、Zn及びMnのテレフタル酸塩、[相]Mg。
Ca、Ba、Zn、Cd、Pb、Sr、Mn。
Fe、Co及びNiのチタン酸塩、OBa及びpbのク
ロム酸塩、@炭素(例えばカーボンブラック、グラファ
イト等)、■ガラス(例えばガラス粉、ガラスピーズ等
)、0MgCO3、■ホタル石、及び@ Z n Sが
例示される。特に好ましいものとして、無水ケイ酸、含
水ケイ酸、酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム(焼
成物、水和物等を含む)1燐酸1リチウム、燐酸3リチ
ウム。
燐酸ナトリウム、燐酸カルシウム、硫酸バリウム。
酸化チタン、安息香酸リチウム、これらの化合物の複塩
(水和物を含む)、ガラス粉、粘土(カオリン、ベント
ナイト、白土等を含む)、タルク。
ケイ藻上等が例示される。かかる不活性微粒子(I[)
の中でも特に外部添加粒子が好ましい。
球状シリカ粒子(I)は0.2〜4μmの平均粒径を有
している。好ましくは0.3〜2μm、特に好ましくは
0.5〜1.5μmの平均粒径を有している。
また、不活性粒子(I[)は0.05〜3μmの平、均
粒径を有するが上記球状シリカ粒子(I)の平均粒径よ
りも小さい平均粒径のものとして、併用される。
不活性微粒子(If)は好ましくは0.10〜2.0μ
mの平均粒径、より好ましくは0.20〜1.5μmの
平均粒径を有している。
不活性微粒子(IF)の含有量はポリエーテルエーテル
ケトンに対しo、 oos〜3重量%であるが、0.0
1〜2重量%、更には0.02〜1.0重量%、特に0
.05〜0.75重量%が好ましい。一方線状シリカ粒
子(I)の含有量はポリエーテルエーテルケトンに対し
o、 oos〜3重量%であるが、0.01〜2重量%
、更には0.02〜1.OII量%、特に0.05〜0
.75重量%が好ましい。
不活性微粒子([)或は球状シリカ粒子(I)の含有量
が少なすぎると、大小2種の粒子を用いる相乗効果が得
られず、走行性、耐摩耗性、耐疲労性、つぶれ性、端面
揃い性等の特性が低下するので好ましくない、一方不活
性粒子(n)の含有量が多すぎると、ポリマー中の小さ
い粒子に起因するボイドの発生する頻度が多くなる傾向
になり、耐摩耗性、耐疲労性、つぶれ性、絶縁電圧、透
明性等が低下する。
また球状シリカ粒子(I)の含有量が多すぎると、フィ
ルム表面が粗れすぎ、例えば磁気テープにおける電磁変
換特性が低下するので、好ましくない。
本発明の二軸配向フィルムを製造する際に、球状シリカ
粒子あるいはそれと不活性微粒子をポリエーテルエーテ
ルケトンと緊密に混合するにはここれらの微粒子を、ポ
リエーテルエーテルケトン重合前又は重合中に重合釜中
で、重合終了後ペレタイズするどき押出機中で、あるい
はシート状に溶融押出しする際押出機中で、該ポリエー
テルエーテルケトンと十分に混練すればよい。
本発明の二軸配向ポリエーテルエーテルケトンフィルム
は、従来から蓄積された二軸配向フィルムの製造法に順
じて製造できる0例えば、球状シリカ粒子を含有するポ
リエーテルエーテルケトンを溶融製膜して非晶質の未延
伸フィルムとし、次いで該未延伸フィルムを二輪方向に
延伸し、熱固定し、必要であれば弛緩熱処理することに
よって製造される。その際、フィルム表面特性は、球状
シリカ粒子の粒径、量等によって、また延伸条件によっ
て変化するので従来の延伸条件から適宜選択する。また
密度、熱収縮率等も延伸、熱処理時の温度1倍率、速度
等によって変化するので、これらの特性を同時に満足す
る条件を定める0例えば、延伸温度は1段目延伸源度(
例えば縦方向延伸温度二T1)が(Tg−10)〜(7
g+45)’Cの範囲(但し、Tg:ポリエーテルエー
テルケトンのガラス転移温度)から、2段目延伸温度(
例えば横方向延伸温度:T2)が(Tt−N5)〜(T
1+40)’Cの範囲から選択するとよい、また、延伸
倍率は一軸方向の延伸倍率が1.5以上、特に2.5倍
以上でかつ面積倍率が4倍以上、特に6倍以上となる範
囲から選択するとよい、更にまた、熱固定温度は200
〜350℃、更には220〜255℃の範囲から選択す
るとよい、熱固定時間は例えば1〜20秒である。
二軸配向フィルムの厚みは、1〜250μm、更には1
〜125μm、特に1〜75μmが好ましい。
本発明の二軸配向ボリエーテルエーテルゲントフイルム
は、均一な凹凸表面特性、すぐれた滑り性、耐熱性及び
耐削れ性を有し、すりぎす、白粉等の発生量が著しく少
ないという特徴を有する。
この二軸配向ポリエーテルエーテルケトンフィルムはこ
れらの特性を活かして各種の用途に広く用いることがで
きる0例えば、電絶材料用途、モーター絶縁、電線被覆
用として珀いると、優れた耐熱性及び加工性等が得られ
る。また、コンデンサー用途に用いると、低い摩擦係数
、すぐれた巻回性、低いつぶれ荷重、及びそのすぐれた
耐熱性故に、使用温度の高い高品位のコンデンサーを得
ることができる。また、FPC(フレキシブルプリント
サーキット)用途に用いると耐ハンダ性に優れたFPC
を得ることが可能である。また、磁気記録用例えばビデ
オ用、オーディオ用、コンピューター用などのベースフ
ィルムとして用いると、優れた電磁変換特性、滑り性、
走行耐久性等が得られる。特に、金属薄膜をベースフィ
ルムに付与してなる真空蒸着又はスパッター用のベース
フィルムとしてはその耐熱性により好適である。
二軸配向ボリエーテルエーテルゲトンフイルムは、特に
電絶用、コンデンサー用、FPC用、金属薄膜磁気記録
媒体用として好ましいが、塗布磁気記録媒体用、蒸着用
、感熱転写用等のフィルムとしても広く適用することが
できる。
[実施例] 以下、実施例を掲げて本発明を更に説明する。
なお本発明における種々の物性値および特性は以下の如
く測定されたものである。
(1)粒子の粒径 粒子粒径の測定には次の状態がある。
1)シリカ粉体から、平均粒径、粒径比等を求める場合 2)フィルム中のシリカ粒子の平均粒径、粒径比等を求
める場合 1)シリカ粉体からの場合: 電顕試料台上にシリカ粉体を個々の粒子ができるだけ重
らないように散在せしめ、金スパッター装置により、こ
の表面に金薄膜蒸着層を厚み200人〜300人で形成
せしめ、走査型電子顕微鏡にて10000〜30000
倍で観察し、日本レギュレーター■製ルーゼックス50
0にて、少なくとも100個の粒子の長径(Dli)、
短径(DSi>及び面積円相当径(Di)を求める。そ
して、これらの次式で表わされる数平均値をもって、シ
リカ粒子の長径(D I ) 、短径(Ds)、平均粒
径(D)を表わす。
n                        
nDI=(Σ D It) /n、D s = (Σ 
DSi)/n1=1          i=1 D=(Σ D i ) / n 1=1 2)フィルム中のシリカ粒子の場合: 試料フィルム小片を走査型電子Mm鏡用試料台に固定し
、日本電子■製スパッターリング装置(JFC−110
0型イオンスパツターリング装置)を用いてフィルム表
面に下記条件にてイオンエツチング処理を施す0条件は
ペルジャー内に試料を設置し、約10−” Torrの
真空状態まで真空度を上げ、電圧0.25K V 、電
流1.25mAにて約10分間イオンエツチングを実施
する。更に同装置にてフィルム表面に金スパッターを施
し、走査型電子顕微鏡にて例えば10000〜3000
0倍で観察し、日本レギュレーター■製ルーゼッスク5
00にて少なくとも100個の粒子の長径(Dli)、
短径(Dsi)及び面積円相当径(Di)を求める。以
下、上記1)と同様に行なう。
(2)  フィルム表面粗さ(Ra) 中心線平均租さ(Ra)としてJIS−80601で定
義される値であり、本発明では■小板研究所の触針式表
面粗す計(SUflFCORDERSE −30C)を
用いて測定する。測定条件等は次の通りである。
(a)触針先端半径 : 2μm (b)測定圧力   :  30g (C)カットオフ  :  0.25闘−(d) II
J定長    :0.5oun(e)データーのまとめ
方 同−試料について5回繰返し測定し、最も大きい値を1
つ除き、残り4つのデーターの平均値の小数点以下4桁
目を四捨五入し、少数点以下3桁目まで表示する。
(3ボイド比 上記(11−2)の方法に従ってフィルム中(表面)の
滑剤周辺を暴露し、少なくとも50個の固体微粒子の長
径、とボイドの長径を測定し、次式ボイドの長径 ボイド比=□ 固体微粒子の長径 で求めるボイド比の数平均値で表わす。
(4)  フィルムの摩擦係数(μk)温度20℃、湿
度60%の環境で、巾1/2インチに裁断したフィルム
を固定棒(表面粗さ0.3μm)に角度θ=1!+2 
/180πラジアン(152°)で接触させて毎分20
0 aaの速さで移動(RI擦)させる。
入口テンションT1が35gとなるようにテンションコ
ントローラーを調整した時の出口テンション(Tt:g
)をフィルムが90m走行したのちに出口テンション検
出機で検出し、次式で走行摩耗係数μkを算出する。
μに= (2,303/θ) 1oiJ  (Tz /
T1)=0.868 +01J(T2 /35)(5)
ヘーズ(曇り度) JIS−K  674に準じ、日本精密光学社製、積分
球式HTRメーターによりフィルムのヘーズを求める。
(6)絶縁破壊電圧及び絶縁破壊異常率絶縁破壊電圧は
J I 5−C−2318に示される方法で測定する。
n=100の平均値を採用し、この平均値の1/3以下
の値を示すものの割合(%)を絶縁破壊異常率とする。
(7)素子端面不揃い、及び偏平化後の素子端面形状の
評価 10μのフィルムをアルミニウム蒸着し、20鴎巾にス
リットしたものを、外径3rImの巻芯に巻張力40g
1巻取速度30口/ secで4mの長さを巻回した素
子を作り、素子端面不揃いについては、端面が全て完全
に揃っているものを○とし、一部にやや不揃いのものも
あるがその程度も小で、実用上何ら差支えないものをΔ
、使用できないものを×とする。
該素子をプレスにより偏平につぶした時の偏平化後の端
面形状評価は、フィルム層間が一直線で均一につぶれて
隙間のないものを○、一部に僅かの隙間が認められる実
用上何ら問題のないものを△、つぶれ不均一でフィルム
層間に隙間ができて使用できないものをXとする・。
(8)  コンデンサー総合評価 つぶれ性1巻回性等の取扱い作業性、蒸着加工性、絶縁
破壊電圧及び絶縁破壊異常率等の電気特性について総合
的に評価して、いずれも良好なものを◎、若干劣る面を
有するが実用上問題ないもの○、実用上問題のあるもを
△、使用に耐えないものを×とする。
(9)滑剤の凝集 フィルムを偏光下で20倍に拡大し、偏光板を直交させ
暗視野中で光るもののうち、25μ以上の凝集滑剤の個
数を測定することで評価する。測定面積は10−とし、 1a11当りの個数0〜10個のものを0゜10〜30
個のものを△。
30個以上を×。
とする。
実施例1〜7 ポリエーテルエーテルケトン(IC1社製ポリエーテル
エーテルケトン380G)に球状シリカ粒子及び不活性
粒子を表−1に示す割合で混合し、ブレンド後、押出機
により380℃で押出し、80℃の温度に保持したキャ
スティングドラム上ヘキャストし、90μmの未延伸フ
ィルムを作成し、これを縦方向へ160℃で2.5倍延
伸し、さらにテンターに供給し、横方向へ160℃で3
.5倍延伸し、250℃で30秒間熱固定した。
これらフィルムの特性は表−1に示す。
比較例1〜3 実施例1と同一のポリマーを用い、滑剤のみ表−1に示
すものに変更して実施例1と同様に行った。その結果は
表−1に示すとおりである。
表−1の結果により、本発明のフィルムは表面が平坦で
、且つくり返しの摩擦係数も小さく、滑性の優れたフィ
ルムであることが分る。また本発明のフィルムは滑剤の
凝集も少なく、コンデンサー用ベースとして見た場合非
常に優れたものであることが分る。
手続補正書 平成 元年 1月lD日

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、ポリエーテルエーテルケトン中に、平均粒径が0.
    05〜4μmでありかつ粒径比(長径/短径)が1.0
    〜1.2である球状シリカ粒子を0.01〜3重量%分
    散含有させてなる二軸配向ポリエーテルエーテルケトン
    フィルム。 2、球状シリカ粒子の下記式で表わされる相対標準偏差
    が0.5以下である特許請求の範囲第1項記載の二軸配
    向ポリエーテルエーテルケントフィルム。 相対標準偏差=▲数式、化学式、表等があります▼ ここで Di:個々の粒子の面積円相当径(μm) ▲数式、化学式、表等があります▼ n:粒子の個数 を表わす。 3、ポリエーテルエーテルケトン中に、 ( I )平均粒径が0.2〜4μmでありかつ粒径比(
    長径/短径)が1.0〜1.2である球状シリカ粒子を
    0.005〜3重量%、及び (II)平均粒径が0.05〜3μの平均粒径を有し、そ
    の平均粒径が球状シリカ粒子の平均粒径より小さい不活
    性微粒子を0.005〜3重量%分散含有させてなる二
    軸配向ポリエーテルエーテルケトンフィルム。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5242648A (en) * 1990-08-21 1993-09-07 Mitsui Toatsu Chemicals, Incorporated Method for preparing biaxially stretched polyether ether ketone film
JP2007211105A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Riken Technos Corp 難燃性熱可塑性樹脂組成物及びその成形体
CN101942177A (zh) * 2010-08-20 2011-01-12 陈逊 一种聚醚醚酮薄膜的制造方法
JP2012097147A (ja) * 2010-10-29 2012-05-24 Teijin Ltd 二軸延伸フィルム
CN109320907A (zh) * 2018-10-19 2019-02-12 杭州华塑实业股份有限公司 一种高强度双向拉伸聚醚醚酮薄膜及其制备方法
JP2019143050A (ja) * 2018-02-21 2019-08-29 株式会社トクヤマデンタル ポリアリールエーテルケトン樹脂複合材料の製造方法

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