JP7511399B2 - 硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は、硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、電子部品、発光型電子部品、および、その発光型電子部品の製造方法に関する。
近年、スマートフォンやスマートウォッチ等の電子機器の高機能化が進み、近接センサや脈波センサ等として光学センサモジュールを用いた機能センサが内蔵されるようになっている。これらの用途における光学センサモジュールは、発光素子と検出器(受光素子)とが一つのモジュールに組み合わせされたものである。発光素子と検出器との間に設けられた隔壁は、発光素子からの光が直接に検出器に届かないようにするために、遮光性を有するものが用いられる。このような遮光性のために、カーボンブラックを含有させた樹脂が隔壁に用いられている。
また、照明装置における遮光部の樹脂組成物として、5ppm以上のカーボンブラックを含有させた樹脂が特許文献1に記載されている。
特開2018-107041号公報
しかしながら、十分な遮光性を得るためにカーボンブラックを樹脂組成物に配合させると、カーボンブラックが凝集し易く、分散性が悪く、樹脂内で沈降することがあり、長期安定性が悪く、経時的に色目が薄くなることがあった。
そこで本発明の目的は、十分な遮光性を有し、カーボンブラックの分散性、沈降抑制性に優れた硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、および電子部品を提供することにある。
また、本発明の硬化性樹脂組成物を、例えば、ディスプレイの発光素子を隠ぺいするための封止材として使用することが考えられた。しかしながら、発光素子を覆いながら隠ぺいする用途としては適切ではなかった。
そこで本発明の他の目的は、前記硬化性樹脂組成物の特性を有効利用した発光素子を有する発光型電子部品およびその発光型電子部品の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ガラス転移点が20℃以下かつ重量平均分子量が1万以上の高分子樹脂と、エポキシ樹脂と、カーボンブラックとを含み、無機フィラーを含まない硬化性樹脂組成物が、カーボンブラックの分散性を向上させ、沈降抑制性に優れ、さらに十分な遮光性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。また、前記硬化性樹脂組成物の硬化物は、複数の発光素子間に介在して光漏れを防止する用途、すなわち、光拡散防止層として好適であることを見出し、他の本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の硬化性樹脂組成物は、ガラス転移点が20℃以下かつ重量平均分子量が1万以上の高分子樹脂と、エポキシ樹脂と、カーボンブラックと、を含み、無機フィラーを含まない硬化性樹脂組成物であって、100℃で30分間かつ200℃で60分間加熱して得られる硬化膜において、光波長400nm~800nmにおける膜厚40μmでの透過率が0.5%未満であることを特徴とするものである。
本発明の硬化性樹脂組成物は、さらに、硬化剤として、フェノール性水酸基を有する化合物、活性エステル基を有する化合物、シアネートエステル基を有する化合物およびマレイミド基を有する化合物の少なくともいずれか1種を含むことが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、複数の発光素子間に介在する光拡散防止層用途であることが好ましい。
本発明のドライフィルムは、前記硬化性樹脂組成物をフィルムに塗布、乾燥して得られる樹脂層を有することを特徴とするものである。
本発明の硬化物は、前記硬化性樹脂組成物、または、前記ドライフィルムの樹脂層を硬化して得られることを特徴とするものである。
本発明の電子部品は、前記硬化物を有することを特徴とするものである。
本発明の発光型電子部品は、複数の発光素子を有する基板と、前記複数の発光素子間に介在する前記硬化物からなる光拡散防止層と、前記複数の発光素子および前記光拡散防止層上に形成された封止材と、を有することを特徴とするものである。
本発明の発光型電子部品の製造方法は、
(A)複数の発光素子を有する基板上に、前記複数の発光素子を覆うように前記硬化性樹脂組成物または前記ドライフィルムの樹脂層からなる光拡散防止層を形成する工程と、
(B)前記光拡散防止層を熱硬化する工程と、
(C)熱硬化後の前記光拡散防止層をエッチングし、前記複数の発光素子上の光拡散防止層を取り除く、または、薄膜化する工程と、
(D1)(C)工程の後、前記複数の発光素子および前記光拡散防止層上に、透過率(厚み50μmの硬化膜での光波長400nm~800nmの透過率)が85%以上の封止材を形成する工程を有することを特徴とするものである。
他の本発明の発光型電子部品の製造方法は、
(A)複数の発光素子を有する基板上に、前記複数の発光素子を覆うように前記硬化性樹脂組成物または前記ドライフィルムの樹脂層からなる光拡散防止層を形成する工程と、
(B)前記光拡散防止層を熱硬化する工程と、
(C)熱硬化後の前記光拡散防止層をエッチングし、前記複数の発光素子上の光拡散防止層を取り除く、または、薄膜化する工程と、
(D2)(C)工程の後、前記複数の発光素子および前記光拡散防止層上に、硬化物のヘイズが10%以下の封止材を形成する工程を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、遮光性に優れるカーボンブラックを含む樹脂組成物において、カーボンブラックの分散性、沈降抑制性に優れ、十分な遮光性を有する硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、電子部品、さらには、前記硬化性樹脂組成物の特性を有効利用した発光素子を有する発光型電子部品、および、その発光型電子部品の製造方法を提供することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物が用いられる光学センサモジュールの模式図である。 本発明の硬化性樹脂組成物が用いられる発光型電子部品の模式図である。 本発明の発光型電子部品の製造方法の概略図である。 着色剤の色彩をL*a*b*表色系中のa*値およびb*値を座標軸として表した図である。
以下、本発明の硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、電子部品、発光型電子部品、および、発光型電子部品の製造方法を、より具体的に説明する。
<硬化性樹脂組成物>
本発明の硬化性樹脂組成物は、ガラス転移点が20℃以下かつ重量平均分子量が1万以上の高分子樹脂と、エポキシ樹脂と、カーボンブラックと、を含み、無機フィラーを含まない硬化性樹脂組成物であって、100℃で30分間かつ200℃で60分間加熱して得られる硬化膜において、光波長400nm~800nmにおける膜厚40μmでの透過率が0.5%未満であることを特徴とするものである。
ガラス転移点が20℃以下かつ重量平均分子量が1万以上の高分子樹脂を含むことにより、硬化性樹脂組成物は、カーボンブラックのストラクチャーが大きくなることを抑制し、カーボンブラックの分散性の向上および沈降を抑制することができる。したがって、光学センサモジュールにおける発光素子と検出器との間の隔壁やディスプレイの複数の発光素子間に介在する光拡散防止層のような、発光素子からの光を遮蔽する黒色の硬化物を得るために十分な量のカーボンブラックを含有させても、カーボンブラックの凝集を抑制して、樹脂組成物中で分散させることができる。さらに、無機フィラーを含まないことにより、透過率が0.5%未満(膜厚:40μm)の十分な遮光性を有する硬化物を得ることができる。
また、ガラス転移点が20℃以下かつ重量平均分子量が1万以上の高分子樹脂を含むことにより、硬化性樹脂組成物は、基板上にドライフィルム等の態様で硬化物が形成されたとき、基板全体の反りを小さくすることができる。
以下、硬化性樹脂組成物の各成分について説明する。
[ガラス転移点が20℃以下かつ重量平均分子量が1万以上の高分子樹脂]
ガラス転移点が20℃以下かつ重量平均分子量が1万以上の高分子樹脂のガラス転移点は、-40~20℃であることが好ましく、-15~15℃であることがより好ましく、-5~15℃であることが特に好ましい。-5~15℃であると、硬化物の反りを良好に抑制することができる。なお、高分子樹脂のガラス転移温度は、示差走査熱量計(パーキンエルマー社製、DSC8500)を用いて測定した値である。
また、前記高分子樹脂の重量平均分子量は高いほどカーボンブラックの沈降防止効果が大きいことから、10万以上であることが好ましく、20万以上であることがより好ましい。上限値としては、例えば、100万以下であり、50万以下であることが好ましい。
高分子樹脂としては、ブタジエン骨格、アミド骨格、イミド骨格、アセタール骨格、カーボネート骨格、エステル骨格、ウレタン骨格、アクリル骨格及びシロキサン骨格から選択される1種以上の骨格を有する高分子樹脂などが挙げられる。例えば、アクリル骨格を有する高分子樹脂(ナガセケムテックス社製「SG-P3」、「SG-600LB」、「SG-280」、「SG-790」、「SG-K2」、「SG-70L」、「SG-708-6」、「WS-023 EK30」、「SG-80H」、「SG-600TEA」、根上工業社製「SN-50」、「AS-3000E」、「ME-2000」)などが挙げられる。
前記高分子樹脂としては、硬化物の平坦性の観点からガラス転移点が20℃以下かつ重量平均分子量が1万以上のアクリル共重合体であることが好ましい。また、カーボンブラックの分散性の向上と組成物の沈降を抑制する観点から、ガラス転移点が20℃以下かつ重量平均分子量が10万~100万のアクリル共重合体であることが好ましく、ガラス転移点が-5~15℃かつ重量平均分子量が20万~50万のアクリル共重合体であることが好ましい。
前記アクリル共重合体は、官能基を有していてもよく、官能基としては例えば、カルボキシル基、水酸基、エポキシ基、アミド基等が挙げられる。
前記アクリル共重合体は、エポキシ基を有することが好ましく、エポキシ基およびアミド基を有することがさらに好ましい。エポキシ基を有することにより、硬化物の反りを抑制することができる。
前記高分子樹脂は、1種を単独または2種類以上を組合せて用いることができる。前記高分子樹脂の配合量は、組成物の固形分全量基準で0.5~30質量%であることが好ましく、5.0~25質量%であることがより好ましく、特に分散性や組成物の沈降抑制の観点から、10~25質量%であることがさらに好ましい。
なお、本明細書において、重量平均分子量(Mw)の値は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法(ポリスチレン標準)により、下記測定装置、測定条件にて測定できる。
測定装置:Waters製「Waters 2695」
検出器:Waters製「Waters2414」、RI(示差屈折率計)
カラム:Waters製「HSPgel Column,HR MB-L,3μm,6mm×150mm」×2+Waters製「HSPgel Column,HR1,3μm,6mm×150mm」×2
測定条件:
カラム温度:40℃
RI検出器設定温度:35℃
展開溶媒:テトラヒドロフラン
流速:0.5mL/分
サンプル量:10μL
サンプル濃度:0.7質量%
[エポキシ樹脂]
エポキシ樹脂は、エポキシ基を有する樹脂であり、従来公知のものをいずれも使用できる。分子中にエポキシ基を2個有する2官能性エポキシ樹脂、分子中にエポキシ基を3個以上有する多官能エポキシ樹脂等が挙げられる。なお、水素添加されたエポキシ樹脂であってもよい。前記エポキシ樹脂として、例えば、固形エポキシ樹脂および液状エポキシ樹脂のいずれか少なくとも1種を含むことができる。固形エポキシ樹脂および液状エポキシ樹脂は、それぞれ1種を単独で、または2種類以上を組合せて用いることができる。また、前記エポキシ樹脂として、半固形エポキシ樹脂や結晶化エポキシ樹脂を含有してもよい。本明細書において、固形エポキシ樹脂とは40℃で固体状であるエポキシ樹脂をいい、半固形エポキシ樹脂とは20℃で固体状であり、40℃で液状であるエポキシ樹脂をいい、液状エポキシ樹脂とは20℃で液状のエポキシ樹脂をいう。液状の判定は、危険物の試験及び性状に関する省令(平成元年自治省令第1号)の別紙第2の「液状の確認方法」に準じて行う。例えば、特開2016-079384の段落23~25に記載の方法にて行なう。また、結晶性エポキシ樹脂とは、結晶性の強いエポキシ樹脂を意味し、融点以下の温度では、高分子鎖が規則正しく配列し、固形樹脂でありながらも、溶融時には液状樹脂並みの低粘度となる熱硬化性のエポキシ樹脂をいう。
半固形エポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂およびフェノールノボラック型エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。半固形エポキシ樹脂を含むことにより、硬化物のガラス転移温度(Tg)が高く、CTEが低くなり、クラック耐性に優れる。
半固形エポキシ樹脂としては、DIC社製EPICLON 860、EPICLON 900-IM、EPICLON EXA―4816、EPICLON EXA-4822、日鉄ケミカル&マテリアル社製エポトートYD-134、三菱ケミカル社製jER834、jER872、住友化学社製ELA-134等のビスフェノールA型エポキシ樹脂;DIC社製EPICLON HP-4032等のナフタレン型エポキシ樹脂;DIC社製EPICLON N-740等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
結晶性エポキシ樹脂としては、例えば、ビフェニル構造、スルフィド構造、フェニレン構造、ナフタレン構造等を有する結晶性エポキシ樹脂を用いることができる。ビフェニルタイプのエポキシ樹脂は、例えば、三菱ケミカル社製jER YX4000、jER YX4000H、jER YL6121H、jER YL6640、jER YL6677として提供されており、ジフェニルスルフィド型エポキシ樹脂は、例えば、日鉄ケミカル&マテリアル社製エポトートYSLV-120TEとして提供されており、フェニレン型エポキシ樹脂は、例えば、日鉄ケミカル&マテリアル社製エポトートYDC-1312として提供されており、ナフタレン型エポキシ樹脂は、例えば、DIC社製EPICLON HP-4032、EPICLON HP-4032D、EPICLON HP-4700として提供されている。また、結晶性エポキシ樹脂として日鉄ケミカル&マテリアル社製エポトートYSLV-90C、日産化学社製TEPIC-S(トリグリシジルイソシアヌレート)を用いることもできる。
固形エポキシ樹脂としては、DIC社製EPICLON HP-4700(ナフタレン型エポキシ樹脂)、DIC社製EXA4700(4官能ナフタレン型エポキシ樹脂)、日本化薬社製NC-7000(ナフタレン骨格含有多官能固形エポキシ樹脂)等のナフタレン型エポキシ樹脂;日本化薬社製EPPN-502H(トリスフェノールエポキシ樹脂)等のフェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化物(トリスフェノール型エポキシ樹脂);DIC社製EPICLON HP-7200H(ジシクロペンタジエン骨格含有多官能固形エポキシ樹脂)等のジシクロペンタジエンアラルキル型エポキシ樹脂;日本化薬社製NC-3000H(ビフェニル骨格含有多官能固形エポキシ樹脂)等のビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂;日本化薬社製NC-3000L等のビフェニル/フェノールノボラック型エポキシ樹脂;DIC社製EPICLON N660、N690、N770、日本化薬社製EOCN-104S等のノボラック型エポキシ樹脂;日鉄ケミカル&マテリアル社製TX0712等のリン含有エポキシ樹脂;日産化学社製TEPIC等のトリス(2,3-エポキシプロピル)イソシアヌレート等が挙げられる。固形エポキシ樹脂を含むことで、硬化物のガラス転移温度が高くなり耐熱性に優れる。
液状エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、tert-ブチル-カテコール型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。液状エポキシ樹脂を含むことで、ドライフィルムの可とう性に優れる。
エポキシ樹脂の配合量は、組成物の固形分全量基準で10~75質量%であることが好ましい。上記範囲内であると、硬化物の耐熱性や可撓性やクラック耐性に優れる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、エポキシ樹脂以外の硬化性樹脂成分を含有してもよく、例えば、イソシアネート化合物、ブロックイソシアネート化合物、アミノ樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、カルボジイミド樹脂、シクロカーボネート化合物、多官能オキセタン化合物、エピスルフィド樹脂などの公知慣用の熱硬化性樹脂が使用できる。
[カーボンブラック]
カーボンブラックは、樹脂中で分散することで遮光性が得られる。カーボンブラックは、一般に黒色の着色剤の用途に使用されているカーボンブラックを用いることができる。カーボンブラックとしては、チャンネルブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、ランプブラック等の公知のカーボンブラックの1種又は2種以上を用いることができる。また、樹脂被覆カーボンブラックを使用してもよい。さらに、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブを使用してもよい。
カーボンブラックを樹脂組成物に配合する際は、カーボンブラック粉末を加えてもよいし、カーボンブラック分散液を加えてもよい。
カーボンブラックの粒子径は10~500nmであるのが好ましく、10~300nmがより好ましく、10~100nmが特に好ましい。なお、粒子径は、平均粒子径のことを言い、動的光散乱法による測定装置により求めることができる。動的光散乱法による測定装置としては、マイクロトラック・ベル社製のNanotracWave II UT151が挙げられる。
カーボンブラックの配合量は、硬化性樹脂組成物の固形分全量基準で、0.1~15質量%であることが好ましく、さらに透過率の観点から、1.0~15質量%であることがより好ましい。カーボンブラックの配合量が0.1質量%以上であると十分な遮光性が得られ、15質量%以下であるとクラックの発生を抑制することができる。カーボンブラックの配合量が多いほど当該カーボンブラックは沈降し易いが、本発明の硬化性樹脂組成物においては、前述したガラス転移点が20℃以下かつ重量平均分子量が1万以上の高分子樹脂を含むことにより、カーボンブラックの沈降が抑制されている。
[無機フィラー]
本発明の硬化性樹脂組成物は、カーボンブラック以外の無機フィラーを含まない。従来公知の無機フィラーとして、例えば、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、無定形シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、球状シリカなどのシリカ、タルク、クレー、ノイブルグ珪土粒子、ベーマイト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、ジルコン酸カルシウム等の体質顔料や、銅、錫、亜鉛、ニッケル、銀、パラジウム、アルミニウム、鉄、コバルト、金、白金等の金属粉体が挙げられるが、これらの無機フィラーが硬化性樹脂組成物に含まれていると、硬化性樹脂組成物の硬化物に光を当てた場合に、当該無機フィラーにより光が乱反射して、結果的に遮光性が低下する。したがって、本発明の硬化性樹脂組成物は、カーボンブラック以外の無機フィラーを含まない。
[硬化剤]
前記硬化性樹脂組成物は、硬化剤を含有することが好ましい。硬化剤としては、フェノール性水酸基を有する化合物、ポリカルボン酸およびその酸無水物、ジシアンジアミド、シアネートエステル基を有する化合物、活性エステル基を有する化合物、マレイミド基を有する化合物、脂環式オレフィン重合体、チオール基を有する化合物等が挙げられる。硬化剤は1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明において前記硬化性樹脂組成物は、フェノール性水酸基を有する化合物、活性エステル基を有する化合物、シアネートエステル基を有する化合物およびマレイミド基を有する化合物の少なくともいずれか1種を含むことが好ましい。フェノール性水酸基を有する化合物および活性エステル基を有する化合物を使用することにより、低粗度基材や回路との接着性に優れた硬化物を得ることができる。また、シアネートエステルを使用することにより、硬化物のTgが高くなり、耐熱性が向上し、マレイミド基を有する化合物を使用することにより、硬化物のTgが高くなり、耐熱性が向上するとともに、CTEを低減することができる。
前記フェノール性水酸基を有する化合物としては、フェノールノボラック樹脂、アルキルフェノールボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、Xylok型フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、クレゾール/ナフトール樹脂、ポリビニルフェノール類、フェノール/ナフトール樹脂、α-ナフトール骨格含有フェノール樹脂、トリアジン骨格含有クレゾールノボラック樹脂、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、ザイロック型フェノールノボラック樹脂等の従来公知のものを用いることができる。
前記フェノール性水酸基を有する化合物の中でも、水酸基当量が100g/eq.以上のものが好ましい。水酸基当量が100g/eq.以上のフェノール性水酸基を有する化合物としては、例えば、ジシクロペンタジエン骨格フェノールノボラック樹脂(GDPシリーズ、群栄化学社製)、ザイロック型フェノールノボラック樹脂(MEH-7800、明和化成社製)、ビフェニルアラルキル型ノボラック樹脂(MEH-7851、明和化成社製)、ナフトールアラルキル型硬化剤(SNシリーズ、日鉄ケミカル&マテリアル社製)、トリアジン骨格含有クレゾールノボラック樹脂(LA-3018-50P、DIC社製)、トリアジン骨格含有フェノールノボラック樹脂(LA-705N、DIC社製)などが挙げられる。
前記シアネートエステル基を有する化合物は、一分子中に2個以上のシアネートエステル基(-OCN)を有する化合物であることが好ましい。シアネートエステル基を有する化合物は、従来公知のものをいずれも使用することができる。シアネートエステル基を有する化合物としては、例えば、フェノールノボラック型シアネートエステル樹脂、アルキルフェノールノボラック型シアネートエステル樹脂、ジシクロペンタジエン型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールA型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールF型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールS型シアネートエステル樹脂が挙げられる。また、一部がトリアジン化したプレポリマーであってもよい。
市販されているシアネートエステル基を有する化合物としては、フェノールノボラック型多官能シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン社製、PT30S)、ビスフェノールAジシアネートの一部又は全部がトリアジン化され三量体となったプレポリマー(ロンザジャパン社製、BA230S75)、ジシクロペンタジエン構造含有シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン社製、DT-4000、DT-7000)等が挙げられる。
前記活性エステル基を有する化合物は、一分子中に2個以上の活性エステル基を有する化合物であることが好ましい。活性エステル基を有する化合物は、一般に、カルボン酸化合物とヒドロキシ化合物との縮合反応によって得ることができる。中でも、ヒドロキシ化合物としてフェノール化合物またはナフトール化合物を用いて得られる活性エステル基を有する化合物が好ましい。フェノール化合物またはナフトール化合物としては、ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フェノールフタリン、メチル化ビスフェノールA、メチル化ビスフェノールF、メチル化ビスフェノールS、フェノール、o-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾール、カテコール、α-ナフトール、β-ナフトール、1,5-ジヒドロキシナフタレン、1,6-ジヒドロキシナフタレン、2,6-ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、フロログルシン、ベンゼントリオール、ジシクロペンタジエニルジフェノール、フェノールノボラック等が挙げられる。また、活性エステル基を有する化合物としては、ナフタレンジオールアルキル/安息香酸型でもよい。
市販されている活性エステル基を有する化合物としては、ジシクロペンタジエン型のジフェノール化合物、例えば、HPC8000-65T(DIC社製)、HPC8100-65T(DIC社製)、HPC8150-65T(DIC社製)が挙げられる。
前記マレイミド基を有する化合物は、マレイミド骨格を有する化合物であり、従来公知のものをいずれも使用できる。マレイミド基を有する化合物は、2以上のマレイミド骨格を有することが好ましく、N,N’-1,3-フェニレンジマレイミド、N,N’-1,4-フェニレンジマレイミド、N,N’-4,4-ジフェニルメタンビスマレイミド、1,2-ビス(マレイミド)エタン、1,6-ビスマレイミドヘキサン、1,6-ビスマレイミド-(2,2,4-トリメチル)ヘキサン、2,2’-ビス-[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、3,3’-ジメチル-5,5’-ジエチル-4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド、4-メチル-1,3-フェニレンビスマレイミド、ビス(3-エチル-5-メチル-4-マレイミドフェニル)メタン、ビスフェノールAジフェニルエーテルビスマレイミド、ポリフェニルメタンマレイミド、およびこれらのオリゴマー、ならびにマレイミド骨格を有するジアミン縮合物のうちの少なくとも何れか1種であることがより好ましい。前記オリゴマーは、上述のマレイミド基を有する化合物のうちのモノマーであるマレイミド基を有する化合物を縮合させることにより得られたオリゴマーである。
市販されているマレイミド基を有する化合物としては、BMI-1000(4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド、大和化成工業社製)、BMI-2300(フェニルメタンビスマレイミド、大和化成工業社製)、BMI-3000(m-フェニレンビスマレイミド、大和化成工業社製)、BMI-5100(3,3’-ジメチル-5,5’-ジメチル-4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド、大和化成工業社製)、BMI-7000(4-メチル-1,3,-フェニレンビスマレイミド、大和化成工業社製)、BMI-TMH((1,6-ビスマレイミド-2,2,4-トリメチル)ヘキサン、大和化成工業社製)などが挙げられる。
前記酸無水物としては、例えば、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸、3,6-エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸等の脂環式二塩基酸無水物;無水コハク酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、オクテニル無水コハク酸、ペンタドデセニル無水コハク酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸等の脂肪族又は芳香族二塩基酸無水物;あるいはビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等の脂肪族又は芳香族四塩基酸二無水物などが挙げられる。
前記チオール基を有する化合物は、一分子中に2個以上のチオール基を有する化合物である。チオール基を有する化合物は、従来公知のものをいずれも使用することができる。チオール基を有する化合物としては、例えば、TMMP;トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネ-ト)、PEMP;ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピネオート)、DPMP;ジペンタエリスリトールヘキサネス(3-メルカプトプロピオネート)などが挙げられる。
硬化剤の配合量は、種類に応じて適宜調整することができ、例えば、エポキシ樹脂100質量部に対し20~500質量部であることが好ましい。
以下では、一例として、光硬化性成分を含まない熱硬化性樹脂組成物で硬化性樹脂組成物を形成する場合について、上記成分以外に含み得る成分について説明する。
前記硬化性樹脂組成物は、得られる硬化膜の機械的強度を向上させるために、さらに熱可塑性樹脂を含有することができる。熱可塑性樹脂は、溶剤に可溶であることが好ましい。溶剤に可溶である場合、ドライフィルムの柔軟性が向上し、クラックの発生や粉落ちを抑制できる。熱可塑性樹脂としては、熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂や、エピクロルヒドリンと各種2官能フェノール化合物の縮合物であるフェノキシ樹脂或いはその骨格に存在するヒドロキシエーテル部の水酸基を各種酸無水物や酸クロリドを使用してエステル化したフェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ブロック共重合体等が挙げられる。熱可塑性樹脂は1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
フェノキシ樹脂の具体例としては、日鉄ケミカル&マテリアル社製のFX280、FX293、三菱ケミカル社製のYX8100、YX6954、YL6954、YL6974等が挙げられる。また、ポリビニルアセタール樹脂の具体例としては、積水化学工業社製のエスレックKSシリーズ、ポリアミド樹脂としては、日立化成社製のKS5000シリーズ、日本化薬社製のBPシリーズ、さらに、ポリアミドイミド樹脂としては、日立化成社製のKS9000シリーズ等が挙げられる。
熱可塑性樹脂の配合量は、硬化性樹脂組成物の固形分全量基準で、好ましくは0.5~20質量%、より好ましくは0.5~10質量%である。熱可塑性樹脂の配合量が上記範囲内であると、均一な粗化面状態を得られやすい。
さらに、前記硬化性樹脂組成物は、必要に応じてゴム状粒子を含有することができる。このようなゴム状粒子としては、ポリブタジエンゴム、ポリイソプロピレンゴム、ウレタン変性ポリブタジエンゴム、エポキシ変性ポリブタジエンゴム、アクリロニトリル変性ポリブタジエンゴム、カルボキシル基変性ポリブタジエンゴム、カルボキシル基または水酸基で変性したアクリロニトリルブタジエンゴム、およびそれらの架橋ゴム粒子、コアシェル型ゴム粒子等が挙げられ、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのゴム状粒子は、得られる硬化膜の柔軟性を向上させたり、クラック耐性が向上したり、酸化剤による表面粗化処理を可能とし、銅箔等との密着強度を向上させるために添加される。
ゴム状粒子の平均粒子径は0.005~1μmの範囲が好ましく、0.2~1μmの範囲がより好ましい。本発明におけるゴム状粒子の平均粒子径は、上記カーボンブラックの粒子径と同様に測定することができる。
ゴム状粒子の配合量は、硬化性樹脂組成物の固形分全量基準で、0.5~10質量%であることが好ましく、1~5質量%であることがより好ましい。0.5質量%以上の場合、クラック耐性が得られ、導体パターン等との密着強度を向上できる。10質量%以下の場合、熱膨張係数(CTE)が低下し、ガラス転移温度(Tg)が上昇して硬化特性が向上する。
前記硬化性樹脂組成物は、硬化促進剤を含有することができる。硬化促進剤は、熱硬化反応を促進させるものであり、密着性、耐薬品性、耐熱性等の特性をより一層向上させるために使用される。このような硬化促進剤の具体例としては、イミダゾールおよびその誘導体;アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のグアナミン類;ジアミノジフェニルメタン、m-フェニレンジアミン、m-キシレンジアミン、ジアミノジフェニルスルフォン、尿素、尿素誘導体、メラミン、多塩基ヒドラジド等のポリアミン類;これらの有機酸塩および/またはエポキシアダクト;三フッ化ホウ素のアミン錯体;エチルジアミノ-S-トリアジン、2,4-ジアミノ-S-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-キシリル-S-トリアジン等のトリアジン誘導体類;トリメチルアミン、トリエタノールアミン、N,N-ジメチルオクチルアミン、N-ベンジルジメチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、ヘキサ(N-メチル)メラミン、2,4,6-トリス(ジメチルアミノフェノール)、テトラメチルグアニジン、m-アミノフェノール等のアミン類;ポリビニルフェノール、ポリビニルフェノール臭素化物、フェノールノボラック、アルキルフェノールノボラック等のポリフェノール類;トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス-2-シアノエチルホスフィン等の有機ホスフィン類;トリ-n-ブチル(2,5-ジヒドロキシフェニル)ホスホニウムブロマイド、ヘキサデシルトリブチルホスホニウムクロライド等のホスホニウム塩類;ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、フェニルトリブチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類;前記多塩基酸無水物;ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボロエート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、2,4,6-トリフェニルチオピリリウムヘキサフルオロホスフェート等の光カチオン重合触媒;スチレン-無水マレイン酸樹脂;フェニルイソシアネートとジメチルアミンの等モル反応物や、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の有機ポリイソシアネートとジメチルアミンの等モル反応物、金属触媒等の従来公知の硬化促進剤が挙げられる。硬化促進剤の中でも、BHAST耐性が得られることから、ホスホニウム塩類が好ましい。
硬化促進剤は、1種を単独または2種以上混合して用いることができる。硬化促進剤の使用は必須ではないが、特に硬化を促進したい場合には、エポキシ樹脂100質量部に対して好ましくは0.01~5質量部の範囲で用いることができる。金属触媒の場合、シアネートエステル基を有する化合物100質量部に対して金属換算で10~550ppmが好ましく、25~200ppmがより好ましい。
有機溶剤としては、特に制限はないが、例えば、ケトン類、芳香族炭化水素類、グリコールエーテル類、グリコールエーテルアセテート類、エステル類、アルコール類、脂肪族炭化水素、石油系溶剤などを挙げることができる。具体的には、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールブチルエーテルアセテートなどのエステル類;エタノール、プロパノール、2-メトキシプロパノール、n-ブタノール、イソブチルアルコール、イソペンチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等の他、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラクロロエチレン、テレビン油等が挙げられる。また、丸善石油化学社製スワゾール1000、スワゾール1500、三共化学社製ソルベント#100、ソルベント#150、シェルケミカルズジャパン社製シェルゾールA100、シェルゾールA150、出光興産社製イプゾール100番、イプゾール150番等の有機溶剤を用いてもよい。有機溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いることができる。
ドライフィルム化した場合、前記硬化性樹脂組成物からなる樹脂層中の残留溶剤量は、0.5~7.0質量%であることが好ましい。残留溶剤が7.0質量%以下であると、熱硬化時の突沸を抑え、表面の平坦性がより良好となる。また、溶融粘度が下がり過ぎて樹脂が流れてしまうことを抑制でき、平坦性が良好となる。残留溶剤が0.5質量%以上であると、ラミネート時の流動性が良好で、平坦性および埋め込み性がより良好となる。
前記硬化性樹脂組成物は、さらに必要に応じて、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリーン、ジスアゾイエロー、クリスタルバイオレット、酸化チタン、ナフタレンブラック等の従来公知の着色剤、アスベスト、オルベン、ベントン、微紛シリカ等の従来公知の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系等の消泡剤および/またはレベリング剤、チアゾール系、トリアゾール系、シランカップリング剤等の密着性付与剤、難燃剤、チタネート系、アルミニウム系の従来公知の添加剤類を用いることができる。
<用途>
本発明の硬化性樹脂組成物は、遮光性に優れ、カーボンブラックの沈降抑制性に優れることから、光学センサモジュールにおける発光素子と検出器との間に設けられた隔壁に用いることができる。また、複数の発光素子間(例えば、マイクロLEDを用いたディスプレイにおけるRGBの各発光素子間)に介在する光拡散防止層に用いることができる。介在の態様は特に限定されないが、例えば、発光素子間に直接に挟まれた状態で介在していてもよい。また、各発光素子の周囲を囲むようにして光拡散防止層を配置して発光素子間に介在させてもよい。さらに、ドライフィルムに用いることができる。
図1に、本発明の硬化性樹脂組成物が用いられる光学センサモジュールの模式図を示す。図中の光学センサモジュール1は、発光素子2と検出器3とを隔壁4で隔てられて備えている。発光素子2は対象物5に向けて発光し、対象物5から反射された光が検出器3で受光される。発光素子2から発光された光が直接に検出器3に届かないように、隔壁4は光を遮断できることが求められる。本発明の硬化性樹脂組成物は、この隔壁4に好適である。もっとも、硬化性樹脂組成物の用途は隔壁4に限られない。
図2に、本発明の硬化性樹脂組成物の硬化物からなる光拡散防止層が複数の発光素子間に介在した発光型電子部品10の模式図を示す。発光型電子部品10は、基板11上の発光素子12、13、14間に光拡散防止層16が介在した構造である。光拡散防止層は、発光素子の光拡散、すなわち、横方向から漏れる光を遮断することができる。これにより、例えばディスプレイ用途であれば、引き締まった画像を得ることができる。
<ドライフィルム>
本発明のドライフィルムは、上述した本発明の硬化性樹脂組成物をフィルムに塗布、乾燥して得られる樹脂層を有すれば特に限定されず、2以上のドライフィルムの樹脂層を貼り合わせて積層し、2層以上の樹脂層を有するドライフィルムとしてもよい。塗布と乾燥による樹脂層の形成では、大きい厚みの樹脂層を均一に形成することは難しいが、樹脂層を貼り合わせて厚膜とすることで均一な厚膜の樹脂層を容易に形成することが可能となる。厚膜の樹脂層によって、発光素子の厚みが大きい場合であっても発光素子間に介在して光拡散防止層として機能する。ドライフィルムは、一般に、キャリアフィルムと、樹脂層と、保護フィルムとを備える。
[キャリアフィルム]
キャリアフィルムとは、ドライフィルムの樹脂層を支持する役割を有するものであり、該樹脂層を形成する際に、硬化性樹脂組成物が塗布されるフィルムである。キャリアフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム等の熱可塑性樹脂からなるフィルム、および、表面処理した紙等を用いることができる。これらの中でも、耐熱性、機械的強度、取扱性等の観点から、ポリエステルフィルムを好適に使用することができる。キャリアフィルムの厚さは、特に制限されるものではないが概ね10~150μmの範囲で用途に応じて適宜選択される。キャリアフィルムの樹脂層を設ける面には、離型処理が施されていてもよい。また、キャリアフィルムの樹脂層を設ける面には、スパッタもしくは極薄銅箔が形成されていてもよい。
[保護フィルム]
保護フィルムとは、ドライフィルムの樹脂層の表面に塵等が付着するのを防止するとともに取扱性を向上させる目的で、樹脂層のキャリアフィルムとは反対の面に設けられる。本発明においては、保護フィルムとして、2軸延伸ポリプロピレンフィルムを用いることが好ましい。2軸延伸ポリプロピレンフィルムであることにより、樹脂層への積層後の冷却収縮を少なくすることができる。もっとも、保護フィルムとして、2軸延伸ポリプロピレンフィルムに限定されるものではない。保護フィルムの厚さは、特に制限されるものではないが概ね10~100μmの範囲で用途に応じて適宜選択される。保護フィルムの樹脂層を設ける面には、エンボス加工やコロナ処理、微粘着処理等の密着性を向上させる処理や、離型処理が施されていることが好ましい。
ドライフィルムの樹脂層の厚さは特に限定されず、例えば、厚さが1~200μmであればよい。本発明においては厚みが大きい場合にはより平坦性に優れることから、例えば、厚さが30μm以上、さらには50μm以上、またさらには100μm以上でも好適に用いることができる。なお、本発明のドライフィルムの樹脂層を複数重ねあわせて厚さが200μmを超える樹脂層を形成してもよい。その場合、ロールラミネーターや真空ラミネーターを用いればよい。
本発明の硬化性樹脂組成物の硬化物、又は本発明のドライフィルムの硬化物を用いた電子部品として、上述した光学センサモジュールの他に、例えばプリント配線板がある。かかるプリント配線板の製造方法としては、従来公知の方法を用いればよい。例えば、樹脂層が熱硬化性樹脂組成物からなる場合であって、キャリアフィルムと保護フィルムとの間に樹脂層が挟まれたドライフィルムの場合、下記のような方法でプリント配線板を製造することができる。ドライフィルムからキャリアフィルムまたは保護フィルムのどちらかを剥離し、回路パターンが形成された回路基板に加熱ラミネートした後、熱硬化させる。熱硬化は、オーブン中で硬化、もしくは熱板プレスで硬化させてもよい。回路が形成された基材と本発明のドライフィルムをラミネートもしくは熱板プレスする際に、銅箔もしくは回路形成された基材を同時に積層することもできる。回路パターンが形成された基材上の所定の位置に対応する位置に、レーザー照射またはドリルでパターンやビアホールを形成し、回路配線を露出させることで、プリント配線板を製造することができる。この際、パターンやビアホール内の回路配線上に除去しきれないで残留した成分(スミア)が存在する場合にはデスミア処理を行う。キャリアフィルムまたは保護フィルムのうち残った方は、ラミネート後、熱硬化後、レーザー加工後またはデスミア処理後のいずれかに、剥離すればよい。なお、層間回路の接続方法は、カッパーピラーによる接続でもよい。
<発光型電子部品>
本発明の発光型電子部品は、LEDチップのような複数の発光素子を有する基板と、複数の発光素子間に介在する本発明の硬化性樹脂組成物の硬化物からなる光拡散防止層と、複数の発光素子および光拡散防止層上に形成された封止材と、を有することを特徴とするものである。
前記封止材は、特に限定されず、目的に応じて選択すればよい。例えば、輝度を高める場合は、透明であることが好ましく、厚み50μmの硬化膜において、光波長400nm~800nmの透過率がいずれも85%以上であることが好ましい。より好ましくは90%以上、さらに好ましくは93%以上である。また、硬化膜のヘイズは、隠蔽性と光の透過率のバランスの観点から好ましくは10%以下であり、より好ましくは5%以下である。
前記封止材の厚さは、50μm以下であることが好ましく、30μm以下であることがより好ましい。
<発光型電子部品の製造方法>
本発明の硬化性樹脂組成物は、無機フィラーを含んでおらずエッチングが容易であることから、光拡散防止層の厚みを調整しやすい。このため、光拡散防止層上に封止材を有する積層構造の発光型電子部品の製造に好適に用いることができる。本発明の発光型電子部品の製造方法は、下記(A)、(B)、(C)、及び、(D1)又は(D2)の工程を有する。
((A)複数の発光素子を有する基板上に、前記複数の発光素子を覆うように本発明の硬化性樹脂組成物または本発明のドライフィルムの樹脂層からなる光拡散防止層を形成する工程)
(A)工程では、図3(a)に示すような複数の発光素子(12、13、14)を有する基板11上に、図3(b)に示すように、発光素子を覆うように、本発明の硬化性樹脂組成物または本発明のドライフィルムの樹脂層からなる光拡散防止層15を形成すればよい。本明細書において、複数の発光素子とは、2つ以上の発光素子であれば特に限定されない。また、発光素子の発光色は特に限定されず、例えば、赤色、緑色、青色が挙げられる。
光拡散防止層の形成方法は特に限定されず、公知慣用の方法で形成すればよい。例えば、硬化性樹脂組成物を塗布後、乾燥して形成してもよく、硬化性樹脂組成物からなる樹脂層を有するドライフィルムをラミネートして形成してもよい。
((B)光拡散防止層を熱硬化する工程)
(B)工程では、本発明の硬化性樹脂組成物または本発明のドライフィルムの樹脂層からなる光拡散防止層を熱硬化する(図3(c))。熱硬化の温度は特に限定されないが、100℃で30分間後200℃で60分間の条件にて光拡散防止層を硬化することが望ましい。
((C)熱硬化後の光拡散防止層をエッチングし、発光素子上の光拡散防止層を取り除く、または、薄膜化する工程)
(C)工程では、エッチングを行い(図3(d))、発光素子の高さまで発光素子上の光拡散防止層を取り除く、または、薄膜化する(図3(e))。発光素子の高さまで光拡散防止層を取り除くことによって、発光面の輝度を高くし、発光時の視認性を確保する。このとき、発光素子上から光拡散防止層を完全に除去することは技術的に難しいことから、実質的に取り除けていればよく、多少の薄膜が残存した状態でもよい。エッチングとしては、プラズマ処理などの物理的エッチングでも化学的エッチングでもよい。エッチングの条件としては、例えば、異方性プラズマ装置にて、CF/O/Nの混合ガスを用い、出力1500~3000W、180~600秒の条件でドライエッチングすればよい。この際、CFのガス供給量としては、例えば50~100sccmであり、Oのガス供給量としては、例えば500~1000sccm、Nのガス供給量としては、例えば50~100sccmとすればよい。
((D)工程)
図3(f)に示すように、発光素子を封止材で覆うことによって、発光型電子部品を製造する。(D)工程として、輝度を高めたい場合は(D1)工程を、発光素子を隠ぺいしたい場合は(D2)工程を行えばよい。
((D1)(C)工程の後、複数の発光素子および光拡散防止層上に、厚み50μmの硬化膜において光波長400nm~800nmの透過率が85%以上の封止材を形成する工程)
(D1)工程では、厚み50μmの硬化膜において透過率が光波長400nm~800nmの透過率が85%以上(好ましくは90%以上、より好ましくは93%以上)の封止材を発光素子および光拡散防止層上に形成する。ここで、「厚み50μmの硬化膜において」とは、透過率の測定条件を記載したものであり、(D1)工程における封止材の厚さを特定するものではない。封止材を形成する方法は特に限定されず、例えば、封止材組成物を塗布してもよく、ドライフィルム化してラミネートして形成してもよい。
透過率が85%以上の透明な硬化物が得られる封止材組成物は特に限定されないが、エポキシ樹脂と、有機溶剤と、ジシアンジアミドとを含有する封止材組成物(d1)が好ましい。当該封止材組成物(d1)によれば、当該封止材組成物により形成される厚み50μmの樹脂膜において、光波長400nm~800nmの透過率がいずれも75%以下であり、当該封止材組成物により形成される厚み50μmの硬化膜において、光波長400nm~800nmの透過率がいずれも85%以上とすることが可能となる。このような性質はジシアンジアミドに寄与するものであり、硬化前はジシアンジアミドの含有によって白濁し、光波長の透過率が低くても、熱硬化後には透過率に優れた透明な硬化膜を得ることができるためである。また、エポキシ樹脂を含有する組成物は熱硬化により着色しやすいが、封止材組成物(d1)においては硬化物が着色しにくい。従来の透明封止材組成物は透明のため、塗工する際の欠陥を発見することは容易ではなく、特にPETフィルムのような透明フィルム上に塗工する際にヒケやクレーターなどの欠陥が生じたとしても見つけることが困難であった。塗工時の欠陥を発見しやすいように着色することも考えられるが、そのような着色した封止材組成物だと、透明封止材としての機能を発揮できない。例えば光学部品や発光部品の封止材としては不利である。同様に、透明封止材組成物の熱硬化による着色も望ましくない。封止材組成物(d1)によれば、硬化前の樹脂膜の光波長の透過率が低いため、塗工する際の欠陥の発見が容易である一方、硬化後の硬化膜の光波長の透過率が高く、透明性に優れ、また、熱硬化による着色も抑制される。
封止材組成物(d1)において、エポキシ樹脂は、固形エポキシ樹脂、半固形エポキシ樹脂、液状エポキシ樹脂、結晶性エポキシ樹脂の何れであってもよく、なかでもドライフィルムのスリット加工の観点から液状エポキシ樹脂を含有することが好ましい。液状エポキシ樹脂としては上記と同様のものが挙げられる。また、エポキシ樹脂のなかでも、着色をより抑制し、より透明な硬化物を得られるため、脂環式骨格を有するエポキシ樹脂を含有することが好ましく、固形エポキシ樹脂が脂環式骨格を有する固形エポキシ樹脂を含有することがより好ましい。脂環式骨格を有するエポキシ樹脂は、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂のような芳香環を有するエポキシ樹脂の水添エポキシ樹脂であってもよい。脂環式骨格としては、例えば、シクロペンタン環、ジシクロペンタン環、シクロヘキサン環等が挙げられる。また、脂環式骨格を有するエポキシ樹脂としては、例えば、日鉄ケミカル&マテリアル社製ST-6100、三菱ケミカル社製のYX8000等があげられる。エポキシ樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。封止材組成物(d1)において、エポキシ樹脂の配合量は、組成物の固形分全量中、50~98質量%であることが好ましい。また、封止材組成物(d1)において、脂環式骨格を有するエポキシ樹脂の配合量は、組成物の固形分全量中、好ましくは30~98質量%、より好ましくは、35~98質量%である。
封止材組成物(d1)において、有機溶剤は、上記と同様のものが挙げられるが、ジシアンジアミドを溶解する有機溶剤を含まないことが好ましく、例えば、DMFなどのアミド系の溶剤を含まないことが望ましい。有機溶剤としては、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのいずれか1種以上を含有することが好ましい。有機溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いることができる。当該封止材組成物において、有機溶剤の配合量は、組成物中の30~70質量%であることが好ましい。
封止材組成物(d1)において、ジシアンジアミドの配合量は、組成物の固形分全量中、1~5質量%であることが好ましい。
封止材組成物(d1)は、硬化促進剤を含んでもよい。硬化促進剤の具体例としては、上記と同様のものが挙げられるが、イミダゾールおよびその誘導体;グアナミン類;ポリアミン類;これらの有機酸塩および/またはエポキシアダクト;三フッ化ホウ素のアミン錯体;トリアジン誘導体類;3級アミン類が好ましい。硬化促進剤としては、イミダゾールおよびその誘導体がより好ましい。硬化促進剤は、1種を単独または2種以上混合して用いることができる。硬化促進剤は、特に硬化を促進したい場合には、エポキシ樹脂100質量部に対して好ましくは0.01~10質量部の範囲で用いることができる。
封止材組成物(d1)は、ジシアンジアミド以外の硬化剤を含んでもよい。ジシアンジアミド以外の硬化剤は、上記と同様のものが挙げられるが、フェノール性水酸基を有する化合物、酸無水物、チオール基を有する化合物が好ましい。ジシアンジアミド以外の硬化剤の配合量は、組成物の固形分全量中、好ましくは1~20質量%である。
封止材組成物(d1)は、厚膜の樹脂層を有するドライフィルムを製造しやすくするために、さらに熱可塑性樹脂を含有することができる。熱可塑性樹脂は、上記と同様のものが挙げられ、また、熱可塑性樹脂として前記ガラス転移点が20℃以下かつ重量平均分子量が1万以上の高分子樹脂を含んでもよい。熱可塑性樹脂は1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。熱可塑性樹脂は、フェノキシ樹脂であることが好ましい。熱可塑性樹脂の配合量は、組成物の固形分全量中、1~70質量%であることが好ましく、20~50質量%であることがより好ましい。硬化後のヘイズを低減する観点からは、組成物の固形分全量に対して、20質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましい。
封止材組成物(d1)は、硬化物の着色を抑制することができる範囲でアクリル系、フッ素系、シリコーン系等の消泡剤、レベリング剤、表面調整剤等の添加剤を含有していてもよい。例えば、ビックケミー・ジャパン社製のBYK-3550などのBYKシリーズ等があげられる。これらの添加剤の配合量は、組成物の固形分全量中、0.01~1.5質量%であることが好ましい。
また、封止材組成物(d1)は、さらに必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、界面活性剤、可塑剤、滑剤、流れ調整剤、増粘剤、増膜剤、密着性付与剤、離型剤、重合開始剤、増感剤、有機フィラー、無機フィラー、ゴム状粒子、イオン吸着体、反応性希釈剤等の従来公知の添加剤類を用いることができる。
封止材組成物(d1)により形成される厚み50μmの硬化膜において、波長400、500、600nmの波長における透過率の差が6%未満であることが好ましく、5%以下であることがより好ましい。透過率の差が6%未満であると、特に色調に優れ、着色が抑制される。
封止材組成物(d1)により形成される樹脂膜のヘイズは好ましくは20%以上、より好ましくは25%以上である。
封止材組成物(d1)により形成される硬化膜のヘイズは好ましくは10%以下であり、より好ましくは5%以下である。
封止材組成物(d1)は、ドライフィルム化して用いても液状として用いてもよい。液状として用いる場合は、1液性でも2液性以上でもよいが、保存安定性の観点から2液性以上であることが好ましい。ドライフィルムは、2以上のドライフィルムの樹脂層を貼り合わせて積層し、2層以上の樹脂層を有するドライフィルムとしてもよい。また、封止材組成物(d1)の樹脂層と他の組成物の樹脂層を有していてもよい。塗布と乾燥による樹脂層の形成では、厚膜の樹脂層を均一に形成することは難しいが、樹脂層を貼り合わせて厚膜とすることで均一な厚膜の樹脂層を容易い形成することが可能となる。厚膜の樹脂層によって、封止の対象である発光体の厚みがある場合であっても十分に封止することができる。
((D2)(C)工程の後、複数の発光素子および光拡散防止層上に、硬化物のヘイズ10%以下の封止材を形成する工程)
(D2)工程では硬化物のヘイズ10%以下の封止材で発光素子を形成する。形成する方法は特に限定されず、例えば、ヘイズ10%以下の硬化物が得られる封止材組成物を塗布してもよく、ドライフィルム化してラミネートして形成してもよい。
ヘイズ10%以下の硬化物が得られる封止材組成物は特に限定されないが、エポキシ樹脂と、熱可塑性樹脂と、有機溶剤と、硬化剤と、着色剤とを含有する封止材組成物であって、前記硬化剤が、ジシアンジアミド、フェノール性水酸基を有する化合物、酸無水物、および、チオール基を有する化合物から選ばれる少なくとも1種であり、前記着色剤の配合量が、組成物の固形分全量中に0.01~1.2質量%である封止材組成物(d2)が好ましい。従来の発光体封止材組成物は透明のため、消灯したときに発光体が透けて見えてしまうという不具合があった。また、消灯時に発光体が透けて見えないよう、封止材組成物に着色剤を配合し、発光体を隠ぺいすると、発光体の発光を阻害してしまうため、両立することが容易ではなかった。封止材組成物(d2)によれば、発光体の発光を阻害せず、かつ、消灯時に発光体を隠ぺいすることができ、封止対象の大きさに応じた厚膜の形成性にも優れる。封止材組成物(d2)は、黒色であれば上記効果を奏するということではなく、上記各成分を含有し、硬化物のヘイズが10%以下であるという特徴を有することにより、全光線透過率が程度な範囲となり、発光体の発光を阻害せず、かつ、消灯時に発光体を隠ぺいすることができるというものである。ここで、硬化物の全光線透過率は、厚さ50μmにおいて5%以上85%未満であることが好ましい。なお、全光線透過率は、ヘーズメイターNDH7000II(日本電色工業社製)により測定される値であり、同様の測定原理を有するものであれば上記装置に限られない。
封止材組成物(d2)において、エポキシ樹脂は、固形エポキシ樹脂、半固形エポキシ樹脂、液状エポキシ樹脂、結晶性エポキシ樹脂の何れであってもよく、なかでもドライフィルムのスリット加工の観点から液状エポキシ樹脂を含有することが好ましい。液状エポキシ樹脂としては上記と同様のものが挙げられる。エポキシ樹脂のなかでも、発光を阻害しないように硬化物の着色を少なくするため、脂環式骨格を有するエポキシ樹脂を含有することが好ましい。脂環式骨格を有するエポキシ樹脂は、上記と同様である。エポキシ樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。封止材組成物(d2)において、エポキシ樹脂の配合量は、組成物の固形分全量中、50~80質量%であることが好ましい。また、封止材組成物(d2)においては、脂環式骨格を有するエポキシ樹脂の配合量は、組成物の固形分全量中、好ましくは20~80質量%である。
封止材組成物(d2)において、熱可塑性樹脂としては、上記と同様のものが挙げられ、また、熱可塑性樹脂として前記ガラス転移点が20℃以下かつ重量平均分子量が1万以上の高分子樹脂を含んでもよい。熱可塑性樹脂を含有することにより、厚膜の樹脂層を有するドライフィルムを製造しやすくなる。熱可塑性樹脂は1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。熱可塑性樹脂は、フェノキシ樹脂であることが好ましい。熱可塑性樹脂の配合量は、硬化膜のヘイズを低減する観点から組成物の固形分全量に対して、20質量%以上であることが好ましく、30~50質量%であることがより好ましい。
封止材組成物(d2)において、有機溶剤は、上記と同様のものが挙げられる。有機溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いることができる。有機溶剤の配合量は、組成物中の30~70質量%であることが好ましい。
封止材組成物(d2)が含有する硬化剤における、ジシアンジアミド、フェノール性水酸基を有する化合物、酸無水物、および、チオール基を有する化合物としては、上記と同様のものが挙げられる。前記硬化剤は1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。前記硬化剤の配合量は、組成物の固形分全量中、1~20質量%であることが好ましい。
封止材組成物(d2)は、着色剤を組成物の固形分全量中に0.01~1.2質量%含有する。着色剤としては特に限定されないが、硬化膜の全光線透過率が程度な範囲となり、発光体の発光を阻害せず、かつ、消灯時に発光体を隠ぺいすることができるものである必要がある。例えば、カーボンブラック、チタンブラック、酸化鉄、酸化コバルト、ペリレン系黒色着色剤などが挙げられ、これらの着色剤は、単独で又は複数種を組み合わせて用いることができる。
また、着色剤は、ペリレン系着色剤、該ペリレン系着色剤と補色関係にある着色剤の組み合わせにより発光体の発光を阻害せず、かつ、発光体を隠ぺいすることができるものであればよい。
ペリレン系着色剤には緑色、黄色、橙色、赤色、紫色、黒色などの色を示すものがあり下記のようなカラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists 社発行)番号がつけられているものを挙げることができる。
-緑色:Solvent Green 5
-橙色:Solvent Orange 55
-赤色:Solvent Red 135, 179; Pigment Red 123, 149, 178, 179, 190, 194, 224
-紫色:Pigment Violet 29
-黒色:Pigment Black 31, 32
上記以外のペリレン系着色剤も使用することができ、例えば、カラーインデックスの番号はないが近赤外線透過黒色有機顔料として知られているBASF社のLumogen(登録商標)Black FK4280、Lumogen Black FK4281、集光性蛍光染料として知られているLumogen F Yellow 083、Lumogen F Orange 240、Lumogen F Red305、Lumogen F Green850等も他のペリレン系化合物と同様に紫外線領域の吸収が少なく、着色力が高いため好適に使用することができる。
封止材組成物(d2)においてペリレン系着色剤と組み合わせて用いられる補色着色剤について以下に説明する。まず、封止材組成物(d2)における補色関係について説明する。
着色剤はカラーインデックスカラーの通りの色彩を呈していない場合もあるため、JISZ8729に規定される方法により封止材組成物の硬化膜の外観色調を測定・表示し、L*a*b*表色系中の色彩を示すa*値およびb*値を座標軸(図4を参照)で確認し、ペリレン系着色剤との組み合わせで得られる硬化膜の(a*値,b*値)を(0,0)に限りなく近づけるための着色剤を補色関係にある着色剤として選定する。ここで、硬化膜の膜厚は、特に限定されないが、例えば40μmである。
また、(0,0)に限りなく近い(a*値,b*値)としては、a値及びb値がそれぞれ-5~+5の範囲であり、-2~+2の範囲であることが好ましい。また、補色関係にある着色剤としてはペリレン系着色剤でもペリレン系着色剤以外の着色剤でもよい。
ペリレン系着色剤と補色関係にある着色剤としては、ペリレン系着色剤との組合せによって、互いの着色剤の表色系a*値およびb*値が、それぞれ0に近づくものであればいずれの着色剤であってもよく、以下の着色剤が挙げられる。
より好ましいペリレン系着色剤と補色関係にある着色剤との組合せとしては、Pigment Red 149,178,179と緑色アントラキノン系着色剤(Solvent Green 3、Solvent Green 20、Solvent Green 28等)の組合せであり、ペリレン系着色剤同士の混色(組合せ)であれば、赤色ペリレン系着色剤(Pigment Red 149,178,179)と黒色ペリレン系着色剤(Pigment Black 31、32)との組合せと、黒色ペリレン系着色剤(Pigment Black 31、32)と同じく黒色ペリレン系着色剤(Lumogen(登録商標)BlackFK4280.4281)との組合せである。
また、着色剤は、黄色着色剤と紫色着色剤の組合せ、黄色着色剤と青色着色剤と赤色着色剤の組合せ、緑色着色剤と紫色着色剤の組合せ、緑色着色剤と赤色着色剤の組合せ、黄色着色剤と紫色着色剤と青色着色剤の組合せ、及び緑色着色剤と赤色着色剤と青色着色剤の組合せの群から選択されたいずれかの組合せでもよい。その他、紫色着色剤、オレンジ色着色剤、茶色着色剤などを組み合わせてもよい。
青色着色剤としては、フタロシアニン系、アントラキノン系等があり、ピグメント(Pigment)、ソルベント(Solvent)に分類されている化合物などがある。これ以外にも金属置換もしくは無置換のフタロシアニン化合物も使用することができる。
赤色着色剤としては、モノアゾ系、ジズアゾ系、アゾレーキ系、ベンズイミダゾロン系、ペリレン系、ジケトピロロピロール系、縮合アゾ系、アントラキノン系、キナクリドン系などがある。
黄色着色剤としては、モノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、アントラキノン系等がある。
緑色着色剤としては、フタロシアニン系、アントラキノン系がある。これ以外にも金属置換もしくは無置換のフタロシアニン化合物も使用することができる。
紫色着色剤、オレンジ色着色剤、茶色着色剤としては、具体的には、Pigment Violet 19, 23, 29, 32, 36, 38, 42; Solvent Violet 13, 36; C.I.ピグメントオレンジ1、C.I.ピグメントオレンジ5、C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ14、C.I.ピグメントオレンジ16、C.I.ピグメントオレンジ17、C.I.ピグメントオレンジ24、C.I.ピグメントオレンジ34、C.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ38、C.I.ピグメントオレンジ40、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントオレンジ46、C.I.ピグメントオレンジ49、C.I.ピグメントオレンジ51、C.I.ピグメントオレンジ61、C.I.ピグメントオレンジ63、C.I.ピグメントオレンジ64、C.I.ピグメントオレンジ71、C.I.ピグメントオレンジ73;C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン25;C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック7等が挙げられる。
カーボンブラックとしては、チャンネルブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、ランプブラック等の公知のカーボンブラックの1種又は2種以上を用いることができる。また、樹脂被覆カーボンブラックを使用してもよい。カーボンブラックを封止材組成物に配合する際は、カーボンブラック粉末を加えてもよいし、カーボンブラック分散液を加えてもよい。
着色剤の配合量は、組成物の固形分全量中に、好ましくは0.05~1.2質量%である。着色剤としてカーボンブラックを配合する場合、カーボンブラックの配合量は、組成物の固形分全量中に、好ましくは0.05~1.2質量%である。
封止材組成物(d2)は、硬化促進剤を含んでもよい。硬化促進剤の具体例としては、上記と同様のものが挙げられるが、イミダゾールおよびその誘導体;グアナミン類;ポリアミン類;これらの有機酸塩および/またはエポキシアダクト;三フッ化ホウ素のアミン錯体;トリアジン誘導体類;3級アミン類;アミン類;ポリフェノール類;有機ホスフィン類;ホスホニウム塩類;4級アンモニウム塩類;スチレン-無水マレイン酸樹脂;有機ポリイソシアネートとジメチルアミンの等モル反応物;金属触媒等が好ましい。硬化促進剤としては、イミダゾールおよびその誘導体がより好ましい。硬化促進剤は、1種を単独または2種以上混合して用いることができる。特に硬化を促進したい場合には、エポキシ樹脂100質量部に対して好ましくは0.01~5質量部の範囲で用いることができる。金属触媒の場合、エポキシ樹脂100質量部に対して金属換算で10~550ppmが好ましく、25~200ppmが好ましい。
封止材組成物(d2)は、無機フィラーを含有してもよく、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いてもよい。無機フィラーとしては、最大粒子径150nm以下のシリカが好ましい。前記最大粒子径150nm以下のシリカは、粒度分布がシャープであることが好ましい。ここで、最大粒子径は一次粒子の粒子径だけでなく、二次粒子(凝集体)の粒子径も含むものであり、動的光散乱法で測定すればよい。動的光散乱法による測定装置としては、マイクロトラック・ベル社製、NanotracWaveII UT151が挙げられる。前記最大粒子径150nm以下のシリカは市販品でもよく、例えば日本アエロジル社製AEROSIL380や日産化学社製MEK-EC-2430Z等が挙げられる。前記最大粒子径150nm以下のシリカは、表面処理されていてもよい。ここで表面処理とは、樹脂成分との相溶性を向上させるための処理のことを言う。前記最大粒子径150nm以下のシリカの配合量は、組成物の固形分全量中、0.1~20質量%であることが好ましい。封止材組成物(d2)は、最大粒子径150nmを超える無機フィラーは含有しないことが好ましい。
封止材組成物(d2)は、アクリル系、フッ素系、シリコーン系等の消泡剤、レベリング剤、表面調整剤等の添加剤を含有していてもよい。例えば、ビックケミー・ジャパン社製のBYK-3550などのBYKシリーズ等があげられる。これらの添加剤の配合量は、組成物の固形分全量中、0.01~1.5質量%であることが好ましい。また、これら以外の公知慣用の添加剤を含有してもよい。
封止材組成物(d2)は、さらに必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、界面活性剤、可塑剤、滑剤、流れ調整剤、増粘剤、増膜剤、密着性付与剤、離型剤、重合開始剤、増感剤、有機フィラー、ゴム状粒子、イオン吸着体、反応性希釈剤等の従来公知の添加剤類を用いることができる。
封止材組成物(d1)、(d2)は、ドライフィルム化して用いても液状として用いてもよい。液状として用いる場合は、1液性でも2液性以上でもよいが、保存安定性の観点から2液性以上であることが好ましい。ドライフィルムは、2以上のドライフィルムの樹脂層を貼り合わせて積層し、2層以上の樹脂層を有するドライフィルムとしてもよい。また、他の組成物の樹脂層をさらに有していてもよい。塗布と乾燥による樹脂層の形成では、厚膜の樹脂層を均一に形成することは難しいが、樹脂層を貼り合わせて厚膜とすることで均一な厚膜の樹脂層を容易い形成することが可能となる。厚膜の樹脂層によって、封止の対象である発光体の厚みがある場合であっても十分に封止することができる。
以下、本発明の実施例および比較例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでないことはもとよりである。なお、以下において「部」および「%」とあるのは、特に断りのない限り全て質量基準である。
<硬化性樹脂組成物の調製>
実施例および比較例に記載の溶剤を容器に入れ、溶剤が揮発しないように50℃に加温しながら撹拌し、ついでそれぞれ、カーボンブラック以外の樹脂およびカップリング剤などを加えた。樹脂が溶解したことを確認したのちに、実施例に記載のカーボンブラックを加え十分に撹拌をおこなった。その後、3本ロールミルにて混練して硬化性樹脂組成物を調製した。なお、表中の数値は、特に%の記載がない限り質量部を示し、また、表1中、溶剤以外は固形分量を示す。
<分散性>
調製した硬化性樹脂組成物を、JIS K5600-2-5分散度の方法に準拠し、0-50μmのグラインドゲージを用いて分散度の確認を行った。評価基準は下記通り。
◎:5粒値で判断した分散度が25μm未満。
〇:5粒値で判断した分散度が25μm以上40μm未満。
×:5粒値で判断した分散度が40μm以上。
―:樹脂成分のみのため未評価。
<組成物(インキ)の沈降>
調製した硬化性樹脂組成物を透明な硝子スクリュー管に入れ、23℃に設定した恒温槽に12時間保管エージング処理した。硬化性樹脂組成物は、スクリュー管の底部から50mm仕込んだ。エージング後、硬化性樹脂組成物を取り出し側面より目視にて観察を行い硬化性樹脂組成物の沈降状態を確認した。判断基準は以下の通り。
◎:沈降はみられない。
〇:組成物の上部より、1mm未満の透明な上澄み液が確認された。
×:組成物の上部より、20mm以上の透明な上澄み液が確認された。
―:樹脂成分のみのため未評価。
<ドライフィルムの作製>
調製した硬化性樹脂組成物を、粘度0.5~20dPa・s(回転粘度計5rpm、25℃)になるように溶剤の量を調整して、それぞれバーコーターを用いて、樹脂層の膜厚が乾燥後40μmになるようにキャリアフィルム(PETフィルム;東洋紡TN-200,厚さ38μm、大きさ30cm×30cm)に塗布した。次いで、熱風循環式乾燥炉にて樹脂層の残留溶剤が0.5~2.5質量%となるように70~120℃(平均100℃)にて5~10分間乾燥し、キャリアフィルム上に樹脂層を形成した。ついで、作製したドライフィルムの表面に80℃の温度に設定したロールラミネーターを用いてOPP(アルファンFG-201、フィッシュアイレス、王子エフテック)の張りあわせを行い3層構造のドライフィルムを作製した。
<透過率>
得られた3層構造のドライフィルムの保護フィルムを剥がし、厚み1mmのスライドグラス上に、真空ラミネーターMVLP-500(名機製作所製)を用い張りあわせた。条件は、ラミネート温度80~110℃、圧力0.5MPaにて行った。ついで、キャリアフィルムを剥離し、熱風循環式乾燥炉にて100℃で30分間および200℃で60分間の条件にて樹脂層を硬化させた。得られた硬化物について、紫外可視近赤外分光光度計V-700(日本分光製)を用い、400nm~800nmでの透過率を測定した。評価基準は以下のとおり。
◎:全波長領域で、透過率0.1%未満
〇:全波長領域で、透過率0.1%以上0.5%未満
×:全波長領域で、透過率0.5%以上
<基板の反り>
銅厚12μm、板厚0.1mmの銅張積層基板(MCL-E-770G、日立化成社製、サイズ10×10cm)を、電解銅めっき(アトテック社、めっき後の表面粗さ100nm以下)処理して銅厚を合計で20μmにした。ついで、前処理としてCZ-8101(1μmエッチング、メック社製)を行った。その後、OPPを剥離したドライフィルムを、基板上の片面に、2チャンバー式真空ラミネーターCVP-600(ニチゴーモートン製)を用い張りあわせた。条件は、ラミネート、プレスそれぞれ、温度80~110℃、圧力0.5MPaにて行った。ついで、キャリアフィルムを剥離し、熱風循環式乾燥炉にて100℃で30分間および200℃で60分間の条件で樹脂層を硬化させた。
ついで、ピーク温度を280℃に設定し、275℃以上での曝露時間を10秒以上に設定したリフロー処理を、5サイクル行い、基板の4隅の反り状態(反り形状は、全てスマイル)をノギスにて計測した。評価基準は以下のとおり。
〇:反りなし
△:4隅のうち、1番反りの大きい部分の反り量が3mm以上
×:4隅のうち、1番反りの大きい部分の反り量が30mm以上
表1に、各成分の配合割合と評価結果を示す。
Figure 0007511399000001
表1中の注釈*1~13は、次のとおりである。
*1:三菱ケミカル社製jER828、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
*2:日本化薬社製NC-3000H、ビフェニルノボラック型エポキシ化合物
*3:ロンザジャパン社製プリマセットPT-30、ノボラック型シアネート樹脂
*4:DIC社製EPICLON HPC-8000、活性エステル樹脂
*5:明和化成社製HF-1M、フェノールノボラック樹脂
*6:四国化成社製2E4MZ、2-エチル-4-メチルイミダゾール
*7:東京化成工業社製Co(II)アセチルアセトナート
*8:ナガセケムテックス社製テイサンレジンSG-80H MEKカット品、固形分18質量%、アクリル酸エステル共重合樹脂(官能基:エポキシ基、アミド基)
*9:三菱ケミカル社製カーボンブラック粉末MA77(平均粒径23μm)
*10:三菱ケミカル社製カーボンブラック粉末MA77の20%溶液PMA分散(平均粒径23μm)
*11:トーヨーカラー社製カーボンナノファイバー5%溶液
*12:信越シリコーン社製KBM-403、エポキシシランカップリング剤
上記表1に示す結果から、実施例の硬化性樹脂組成物の場合、分散性、カーボンブラックの沈降抑制性、光透過抑制性、基板の反り抑制性に優れていることが分かる。
また、上記結果についてはスピンコーターを用い40μmの膜厚の硬化物をスライドグラス上に形成した場合やスクリーン印刷法を用い40μmの膜厚の硬化物を基板上に形成した場合も同様の結果が得られ、硬化物の形成方法に依存しないことが確認できた。
[実施例9(実施例1の組成物からなるドライフィルムの作製)]
実施例1の熱硬化性樹脂組成物を、バーコーターを用いて、樹脂層の膜厚が乾燥後80μmになるようにキャリアフィルム(PETフィルム;東洋紡TN-200,厚さ38μm)に塗布した。次いで、熱風循環式乾燥炉にて樹脂層の残留溶剤が0.5~2.5質量%となるように70~120℃(平均100℃)にて5~10分間乾燥し、キャリアフィルム上に樹脂層を有するドライフィルムを得た。このドライフィルムを2枚準備し、80℃の温度に設定したロールラミネーターを用いて樹脂層同士を張り合わせ、樹脂層が160μmの3層構造(キャリアフィルム/樹脂層/キャリアフィルム)のドライフィルムを作製した。
[配合例1:封止材組成物(d1)のドライフィルムの作製]
下記表2に記載の配合例1で得られた熱硬化性樹脂組成物を、バーコーターを用いて、樹脂層の膜厚が乾燥後50μmになるようにキャリアフィルム(PETフィルム;東洋紡TN-200,厚さ38μm)に塗布した。次いで、熱風循環式乾燥炉にて樹脂層の残留溶剤が0.5~2.5質量%となるように70~120℃(平均100℃)にて5~10分間乾燥し、キャリアフィルム上に樹脂層を有するドライフィルムを得た。ついで、作製したドライフィルムの表面に80℃の温度に設定したロールラミネーターを用いて保護フィルム(OPP(アルファンFG-201、フィッシュアイレス、王子エフテック))を張り合わせて3層構造のドライフィルムを作製した。
<透過率>
配合例1で得られた3層構造のドライフィルムの保護フィルムを剥がし、厚み1mmのスライドガラス上に、真空ラミネーターMVLP-500(名機製作所社製)を用い張りあわせた。条件は、ラミネート温度80~110℃、圧力0.3MPaにて行った。ついで、キャリアフィルムを剥離し、熱風循環式乾燥炉にて100℃で30分間および150℃で60分間加熱して樹脂層を硬化させた。スライドガラス上に形成した硬化前の樹脂層と硬化物について、それぞれ紫外可視近赤外分光光度計V-700(日本分光社製)を用い、400~800nmでの透過率を測定した。
配合例1の樹脂組成物により形成された厚み50μmの樹脂膜は、硬化前は透過率がいずれも71%であり、硬化後は透過率がいずれも98%であった。
[配合例2:封止材組成物(d1)のドライフィルムの作製]
配合例1で得られた熱硬化性樹脂組成物を、下記表2に記載の配合例2で得られた熱硬化性樹脂組成物に変更した以外は、上記配合例1のドライフィルムの作製と同様にして3層構造のドライフィルムを作製した。
<透過率>
配合例1で得られた3層構造のドライフィルムと同様に透過率を測定した。配合例2の樹脂組成物により形成された厚み50μmの樹脂膜は、硬化前は透過率がいずれも70%であり、硬化後は透過率がいずれも93%であった。
[配合例3:封止材組成物(d2)のドライフィルムの作製]
配合例1で得られた熱硬化性樹脂組成物を、下記表2に記載の配合例3で得られた熱硬化性樹脂組成物に変更した以外は、上記配合例1のドライフィルムの作製と同様にして3層構造のドライフィルムを作製した。
<ヘイズの測定>
配合例3で得られたドライフィルムの保護フィルムを剥がし、厚み1mmのスライドガラス上に、真空ラミネーターMVLP-500(名機製作所社製)を用い張りあわせた。条件は、ラミネート温度80~110℃、圧力0.3MPaにて行った。ついで、キャリアフィルムを剥離し、熱風循環式乾燥炉にて100℃で30分間および150℃で60分間の条件で樹脂層を硬化させた。スライドガラス上に形成した硬化膜について、ヘーズメイターNDH7000II(日本電色工業社製)を用いヘイズを測定した。また、同じ装置により全光線透過率を測定した。全光線透過率については下記基準に従い評価した。
評価基準
○:全光線透過率が5%以上85%未満
×:全光線透過率が5%未満、または、85%以上
配合例3の樹脂組成物の硬化物のヘイズは2.7%であった。
[配合例4:封止材組成物(d2)のドライフィルムの作製]
配合例1で得られた熱硬化性樹脂組成物を、下記表2に記載の配合例4で得られた熱硬化性樹脂組成物に変更した以外は、上記配合例1のドライフィルムの作製と同様にして3層構造のドライフィルムを作製した。
<ヘイズの測定>
配合例3で得られた3層構造のドライフィルムと同様にヘイズを測定した。
配合例4の樹脂組成物の硬化物のヘイズは9.8%であった。
[実施例10]
<ドライフィルムで封止した発光素子を有する基板の作製>
実施例9で得られた160μmのドライフィルムの片側のキャリアフィルムを剥がし、発光素子(高さ150μm、縦200μm、横380μm)を実装した基板上に、真空ラミネーターMVLP-500(名機製作所製)を用い温度80~110℃、圧力0.3MPaにてラミネートした。ついで、熱風循環式乾燥炉にて100℃で30分間および200℃で60分間の条件で樹脂層(光拡散防止層)を硬化させた。
樹脂層を硬化後、発光素子上の樹脂層を異方性プラズマ装置(JCU社製TAIKAI)にてCF(ガス供給量70sccm)/O(ガス供給量700sccm)/N(ガス供給量70sccm)の混合ガス、出力2700W、360秒の条件でドライエッチングし、光拡散防止層を薄膜化した。
その基板上に硬化後の透過率が85%以上である配合例1で得られたドライフィルムのOPPを剥がし、真空ラミネーターMVLP-500(名機製作所製)を用い温度80~110℃、圧力0.3MPaにてラミネートした。ついで、熱風循環式乾燥炉にて100℃で30分間および150℃で60分間の条件で樹脂層を硬化させた。これにより、発光素子間の光漏れなく、発光面の輝度が高い発光素子を有する基板を作製することができた。
[実施例11]
<ドライフィルムで封止した発光素子を有する基板の作製>
実施例9で得られた160μmのドライフィルムの片側のキャリアフィルムを剥がし、発光素子(高さ150μm、縦200μm、横380μm)を実装した基板上に、真空ラミネーターMVLP-500(名機製作所製)を用い温度80~110℃、圧力0.3MPaにてラミネートした。ついで、熱風循環式乾燥炉にて100℃で30分間および200℃で60分間の条件で樹脂層(光拡散防止層)を硬化させた。
樹脂層を硬化後、発光素子上の樹脂層を異方性プラズマ装置(JCU社製TAIKAI)にてCF(ガス供給量70sccm)/O(ガス供給量700sccm)/N(ガス供給量70sccm)の混合ガス、出力2700W、360秒の条件でドライエッチングし、光拡散防止層を薄膜化した。
その基板上に硬化後の透過率が85%以上である配合例2で得られたドライフィルムのOPPを剥がし、真空ラミネーターMVLP-500(名機製作所製)を用い温度80~110℃、圧力0.3MPaにてラミネートした。ついで、熱風循環式乾燥炉にて100℃で30分間および150℃で60分間の条件で樹脂層を硬化させた。これにより、発光素子間の光漏れなく、発光面の輝度が高い発光素子を有する基板を作製することができた。
[実施例12]
<ドライフィルムで封止した発光素子を有する基板の作製>
実施例9で得られた160μmのドライフィルムの片側のキャリアフィルムを剥がし、発光素子を実装した基板上に、真空ラミネーターMVLP-500(名機製作所製)を用い温度80~110℃、圧力0.3MPaにてラミネートした。ついで、熱風循環式乾燥炉にて100℃で30分間および200℃で60分間の条件で樹脂層(光拡散防止層)を硬化させた。
樹脂層を硬化後、発光素子上の樹脂層を異方性プラズマ装置(JCU社製TAIKAI)にてCF(ガス供給量70sccm)/O(ガス供給量700sccm)/N(ガス供給量70sccm)の混合ガス、出力2700W、360秒の条件でドライエッチングし、光拡散防止層を薄膜化した。
その基板上に硬化物のヘイズが10%以下である配合例3で得られたドライフィルムのOPPを剥がし、真空ラミネーターMVLP-500(名機製作所製)を用い温度80~110℃、圧力0.3MPaにてラミネートした。ついで、熱風循環式乾燥炉にて100℃で30分間および150℃で60分間の条件で樹脂層を硬化させた。これにより、発光素子間の光漏れなく、発光面の輝度が高く、発光素子の隠蔽性が高い発光素子を有する基板を作製することができた。
[実施例13]
<ドライフィルムで封止した発光素子を有する基板の作製>
実施例9で得られた160μmのドライフィルムの片側のキャリアフィルムを剥がし、発光素子を実装した基板上に、真空ラミネーターMVLP-500(名機製作所製)を用い温度80~110℃、圧力0.3MPaにてラミネートした。ついで、熱風循環式乾燥炉にて100℃で30分間および200℃で60分間の条件で樹脂層(光拡散防止層)を硬化させた。
樹脂層を硬化後、発光素子上の樹脂層を異方性プラズマ装置(JCU社製TAIKAI)にてCF(ガス供給量70sccm)/O(ガス供給量700sccm)/N(ガス供給量70sccm)の混合ガス、出力2700W、360秒の条件でドライエッチングし、光拡散防止層を薄膜化した。
その基板上に硬化物のヘイズが10%以下である配合例4で得られたドライフィルムのOPPを剥がし、真空ラミネーターMVLP-500(名機製作所製)を用い温度80~110℃、圧力0.3MPaにてラミネートした。ついで、熱風循環式乾燥炉にて100℃で30分間および150℃で60分間の条件で樹脂層を硬化させた。これにより、発光素子間の光漏れなく、発光面の輝度が高く、発光素子の隠蔽性が非常に高い発光素子を有する基板を作製することができた。
Figure 0007511399000002
表2中の注釈※1~8は、次のとおりである。
※1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱ケミカル社製)
※2:水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂(日鉄ケミカル&マテリアル社製)
※3:フェノールノボラック型エポキシ樹脂(DIC社製)
※4:フェノキシ樹脂(三菱ケミカル社製)(固形分量30質量%)
※5:ジシアンジアミド(三菱ケミカル社製)
※6:フェノールノボラック樹脂(明和化成社製)
※7:2-エチル-4-メチルイミダゾール(四国化成工業社製)
※8:カーボンブラック(三菱ケミカル社製)
1 光学センサモジュール
2 発光素子
3 検出器
4 隔壁
5 対象物
10、20 光拡散防止層上に封止材を有する発光型電子部品
11 基板
12、13、14 発光素子(LEDチップ)
15 硬化前の光拡散防止層
16 光拡散防止層
17 封止材

Claims (8)

  1. ガラス転移点が20℃以下かつ重量平均分子量が1万以上の高分子樹脂と、
    エポキシ樹脂と、
    カーボンブラックと、
    を含み、前記カーボンブラック以外の無機フィラーを含まない硬化性樹脂組成物であって、
    100℃で30分間かつ200℃で60分間加熱して得られる硬化膜において、光波長400nm~800nmにおける膜厚40μmでの透過率が0.5%未満であり、
    複数の発光素子間に介在する光拡散防止層用途であることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. さらに、硬化剤として、フェノール性水酸基を有する化合物、活性エステル基を有する化合物、シアネートエステル基を有する化合物およびマレイミド基を有する化合物の少なくともいずれか1種を含むことを特徴とする請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 請求項1または2記載の硬化性樹脂組成物をフィルムに塗布、乾燥して得られる樹脂層を有することを特徴とするドライフィルム。
  4. 請求項1または2記載の硬化性樹脂組成物、または、請求項記載のドライフィルムの樹脂層を硬化して得られることを特徴とする硬化物。
  5. 請求項記載の硬化物を有することを特徴とする電子部品。
  6. 複数の発光素子を有する基板と、前記複数の発光素子間に介在する請求項に記載の硬化物からなる光拡散防止層と、前記複数の発光素子および前記光拡散防止層上に形成された封止材と、を有することを特徴とする発光型電子部品。
  7. (A)複数の発光素子を有する基板上に、前記複数の発光素子を覆うように請求項1または2記載の硬化性樹脂組成物または請求項記載のドライフィルムの樹脂層からなる光拡散防止層を形成する工程と、
    (B)前記光拡散防止層を熱硬化する工程と、
    (C)熱硬化後の前記光拡散防止層をエッチングし、前記複数の発光素子上の光拡散防止層を取り除く、または、薄膜化する工程と、
    (D1)(C)工程の後、前記複数の発光素子および前記光拡散防止層上に、透過率(厚み50μmの硬化膜での光波長400nm~800nmの透過率)が85%以上の封止材を形成する工程を有することを特徴とする発光型電子部品の製造方法。
  8. (A)複数の発光素子を有する基板上に、前記複数の発光素子を覆うように請求項1または2記載の硬化性樹脂組成物または請求項記載のドライフィルムの樹脂層からなる光拡散防止層を形成する工程と、
    (B)前記光拡散防止層を熱硬化する工程と、
    (C)熱硬化後の前記光拡散防止層をエッチングし、前記複数の発光素子上の光拡散防止層を取り除く、または、薄膜化する工程と、
    (D2)(C)工程の後、前記複数の発光素子および前記光拡散防止層上に、硬化物のヘイズが10%以下の封止材を形成する工程とを有することを特徴とする発光型電子部品の製造方法。
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