JP7506278B1 - 窒化アルミニウム粉末及び樹脂組成物 - Google Patents

窒化アルミニウム粉末及び樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

(i)粒度分布測定により測定された体積基準の粒度分布において、全粒子における5~150μmの範囲の粒子の割合が60体積%以上であり、(ii)上記粒度分布測定より得られる頻度分布曲線において、5~50μmの粒子径範囲(M範囲)、50μm超150μm以下の粒子径範囲(L範囲)にそれぞれピークを有し、前記M範囲の粒子の割合(Mint)と、前記L範囲の粒子の割合(Lint)の比(Mint/Lint)が0.2~1.0であり、倍率500倍で撮影した走査型電子顕微鏡画像において、粒子径が5~50μmに属する粒子の50%以上が、少なくとも2つの平坦面が存在する多面粒子である、窒化アルミニウム粉末を提供する。

Description

本発明は、窒化アルミニウム粉末及び該窒化アルミニウム粉末を含む樹脂組成物に関する。
電子機器の高性能化に伴って、半導体素子の高密度化、高実装化が進んでいる。これに伴い、電子機器を構成する電子部品からの発熱をさらに効率的に放熱することが重要となる。
例えば、電子部品から生じた熱を効率的に放熱するために、半導体デバイスにおいては、サーマルインターフェースマテリアルが利用されている。サーマルインターフェースマテリアルとは、半導体素子から発生する熱をヒートシンク又は筐体等に逃がす経路の熱抵抗を緩和するための材料であり、シート、ゲル、グリースなど多様な形態が用いられる。
サーマルインターフェースマテリアルとしては、窒化アルミニウムなどの熱伝導性フィラーを、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂などの樹脂に充填したものが知られている。
樹脂に窒化アルミニウム等の熱伝導性フィラーを充填する際には、樹脂そのものの熱伝導率は低いため、熱伝導性フィラーの充填率を高める、あるいは熱パスを形成しやすくするなどの目的で、複数の異なる平均粒径の窒化アルミニウムを組み合わせて、熱伝導率を向上させる方法が知られている。
特許文献1には、平均粒径D50が15~200μmで、粒径5μm以下の粒子の含有量が個数基準で60%以下であり、アルカリ土類金属、希土類元素、酸素含有量、及びケイ素含有量が低減された窒化アルミニウム系粉末に関する発明が開示され、高分子材料への充填性が優れることが記載されている。
特許文献2では、放熱部材の熱伝導率を向上させることが可能な窒化アルミニウム粉末として、平均粒径が20~50μm、酸素量が0.6質量%以下、X線回折によって得られるミラー指数(100)面、(002)面及び(101)面の3つの回折ピークの平均半価幅が0.095°以下であることを特徴とする窒化アルミニウム粉末が開示されている。
非特許文献1では、燃焼合成法により結晶粒子を大型化させた後、粉砕及び分級して得た平均粒径(D50)60μmの窒化アルミニウム粉末について、樹脂への充填性、熱伝導率、及び耐水性などを検討しており、これらの各物性が良好であることが記載されている。
国際公開第2018/216591号 特開2003-119010号公報
「燃焼合成法による大粒径窒化アルミニウムフィラーの開発」 高分子 70巻 6月号 308~309(2021)
上記した従来技術に開示される窒化アルミニウムを樹脂に充填することにより、熱伝導率が一定程度高まり放熱性は良好となるものの、近年のパワーデバイスの密度上昇などに伴い、より高度な放熱性が求められている。また、従来技術では、窒化アルミニウムの個々の粒子の表面状態や粒子形状と、樹脂に充填した際の熱伝導率との関係について、詳細な検討はなされていない。
さらに、熱伝導率を向上させるため、窒化アルミニウムの樹脂への充填率を高めると、樹脂組成物自体の流動性が低下し、取り扱い性が悪化するという問題を生じる。すなわち、樹脂組成物の熱伝導率を向上させることと、流動性を良好に保つこととは、一般的には相反する。
本発明においては、樹脂に充填して樹脂組成物とした際の熱伝導性が高く、かつ、良好な流動性を有する、窒化アルミニウム粉末を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた。その結果、粒度分布測定により測定された体積基準の粒度分布において、全粒子における5~150μmの範囲に60体積%以上の粒子が存在し、かつ、上記粒度分布測定により得られる頻度分布曲線において、特定のパラメータを満たすとともに、特定範囲の粒子径に属する粒子の50%以上が、少なくとも2つの平坦面が存在する多面粒子である窒化アルミニウム粉末により、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明の要旨は、以下の[1]~[6]である。
[1] (i)粒度分布測定により測定された体積基準の粒度分布において、全粒子における5~150μmの範囲の粒子の割合が60体積%以上であり、
(ii)上記粒度分布測定より得られる頻度分布曲線において、5~50μmの粒子径範囲(M範囲)、50μm超150μm以下の粒子径範囲(L範囲)にそれぞれピークを有し、前記M範囲の粒子の割合(Mint)と、前記L範囲の粒子の割合(Lint)の比(Mint/Lint)が0.2~1.0であり、
倍率500倍で撮影した走査型電子顕微鏡画像において、粒子径が5~50μmに属する粒子の50%以上が、少なくとも2つの平坦面が存在する多面粒子である、窒化アルミニウム粉末。
[2] 粒子径が5μm未満(S範囲)の粒子をさらに含む、上記[1]に記載の窒化アルミニウム粉末。
[3] 前記粒子径が5μm未満(S範囲)の粒子が、窒化アルミニウム粒子及び/又は酸化アルミニウム粒子である、上記[2]に記載の窒化アルミニウム粉末。
[4] 上記[1]~[3]のいずれか1つに記載の窒化アルミニウム粉末と、樹脂とを含む、樹脂組成物。
[5] 上記[4]に記載の樹脂組成物を含む、放熱部材。
[6] 上記[5]に記載の放熱部材と、発熱部または冷却部を有する電子デバイスと、を備え、前記放熱部材が前記発熱部に接触するように前記電子デバイスに配置された電子機器。
本発明によれば、樹脂に充填して樹脂組成物とした際の熱伝導性が高く、かつ、良好な流動性を有する、窒化アルミニウム粉末を提供することができる。
本発明の窒化アルミニウム粉末の一実施態様において、5~50μmの粒子径範囲に存在する多面粒子を倍率500倍で撮影した走査型電子顕微鏡画像。 本発明の窒化アルミニウム粉末に含まれる粒子径が5~50μmに属する粒子の平坦面についての定義の説明図。
以下、本発明の実施形態の一例について詳細に説明する。ただし、本発明は次に説明する実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。
[窒化アルミニウム粉末]
本発明の窒化アルミニウム粉末は、(i)粒度分布測定により測定された体積基準の粒度分布において、全粒子における5~150μmの範囲の粒子の割合が60体積%以上であり、(ii)上記粒度分布測定より得られる頻度分布曲線において、5~50μmの粒子径範囲(M範囲)、50μm超150μm以下の粒子径範囲(L範囲)にそれぞれピークを有し、前記M範囲の粒子の割合(Mint)と、前記L範囲の粒子の割合(Lint)の比(Mint/Lint)が0.2~1.0であり、倍率500倍で撮影した走査型電子顕微鏡画像において、粒子径が5~50μmに属する粒子の50%以上が、少なくとも2つの平坦面が存在する多面粒子であることを特徴とする。
本発明の窒化アルミニウム粉末は、粒度分布測定により測定された体積基準の粒度分布において、全粒子における5~150μmの範囲の粒子の割合が、60体積%以上の粒子が存在することを要する。上記粒子径の範囲に存在する粒子が60体積%未満であると、窒化アルミニウムの樹脂への充填率が低くなり、該窒化アルミニウム粉末を含有する樹脂組成物の熱伝導率が低下する。
本発明においては、樹脂組成物とした際の熱伝導率をより高めるため、上記5~150μmの範囲の粒子の割合が、好ましくは62体積%以上、より好ましくは64体積%以上、さらに好ましくは66体積%以上であることが好ましい。
なお、本明細書において、窒化アルミニウム粉末の平均粒子径は、レーザー回折粒度分布装置において測定される粒子の累積体積が50%となる粒径(D50)を意味する。
本発明の窒化アルミニウム粉末は、粒度分布測定より得られる、縦軸が頻度分率、横軸が粒子径である頻度分布曲線において、5~50μmの粒子径範囲(M範囲)、50μm超150μm以下の粒子径範囲(L範囲)にそれぞれピークを有し、前記M範囲の粒子の割合(Mint)と、前記L範囲の粒子の割合(Lint)の比(Mint/Lint)が0.2~1.0であることを要する。当該割合比(Mint/Lint)が0.2未満であると、流動性が低下する。一方、1.0を超えると、樹脂組成物中での窒化アルミニウムの熱伝導率が低下する。
樹脂組成物とした際の、熱伝導率及び流動性をより高めるため、上記の割合比(Mint/Lint)は、好ましくは0.3~0.9、より好ましくは0.35~0.85、さらに好ましくは0.4~0.8である。
なお、本発明においては、粒度分布及び頻度分布曲線は、レーザー回折散乱法によって測定されたものである。
L範囲に属する窒化アルミニウム粒子の形状は特に限定されず、不定形、球状等公知の形状のものが特に制限なく使用することができる。即ち、粒径の大きい上記粒子は、粒子表面の曲率半径が大きく、後述するM範囲に属する多面形状の窒化アルミニウム粒子との面接触において効果的に作用する。なお、L範囲に属する窒化アルミニウム粒子の形状として、M範囲に属する窒化アルミニウム粉末について詳述する多面体形状のものを使用することができる。
上記L範囲に相当し、倍率500倍での走査型電子顕微鏡観察にて測定される、粒子径が50μm超150μm以下の窒化アルミニウム粒子は、アスペクト比(短径(D)に対する長径(L)の比(L/D))が1~1.5であるものが、流動性の観点から好ましい。上記アスペクト比は、より好ましくは1~1.4、よりさらに好ましくは1~1.3である。
上記アスペクト比は、前記のように、倍率500倍での走査型電子顕微鏡観察にて、窒化アルミニウム粉末中の粒子径が50μm超150μm以下の窒化アルミニウム粒子を観察して求めた値である。長径(L)は、窒化アルミニウム粒子の外周上の任意の2点間の最大距離と定義する。短径(D)は、長径(L)と垂直に交わる線分であって、長径(L)の中点と窒化アルミニウム粒子の外周上の2点とを通る線分と定義する。
短径(D)に対する長径(L)の比(L/D)の平均値は、少なくとも20個以上のL範囲に属する窒化アルミニウム粉末粒子の比(L/D)を測定して、これらを平均して算出することとする。
ここで、走査型電子顕微鏡画像で特定される、粒子径が50μm超150μm以下の範囲に属する窒化アルミニウム粒子とは、本発明の窒化アルミニウム粉末を走査型電子顕微鏡で観察した画像において、長径(L)が50μm超150μm以下の範囲にある窒化アルミニウム粒子を意味することとする。
<M範囲の粒子>
本発明においては、倍率500倍で撮影した走査型電子顕微鏡画像において、上記粒子径が5~50μmの範囲に属する粒子の50%以上が、少なくとも2つの平坦面が存在する多面粒子であることを要する。
本発明の窒化アルミニウム粉末における、粒子径が5~50μmに属する多面粒子の割合は、上記した走査型電子顕微鏡画像で特定される粒子径が5~50μmの範囲に属する全窒化アルミニウム粒子の合計面積に対する、多面粒子の合計面積の割合である。
ここで、走査型電子顕微鏡画像で特定される、粒子径が5~50μmの範囲に属する窒化アルミニウム粒子とは、本発明の窒化アルミニウム粉末を走査型電子顕微鏡で観察した画像において、長径(L)が5~50μmの範囲にある窒化アルミニウム粒子を意味する。
図1に、本発明の窒化アルミニウム粉末の一実施態様における5~50μmの粒子径範囲に存在する多面粒子を、倍率500倍で撮影した走査型電子顕微鏡画像を示す。
多面粒子11は、複数の平坦面aがランダムに存在する多面体形状を有しており、平坦面aを少なくとも2つ備える窒化アルミニウム粒子である。多面粒子12も同様に平坦面aを少なくとも2つ備える窒化アルミニウム粒子である。図1においては、多面粒子11及び多面粒子12以外にも複数の多面粒子が存在している。
多面粒子が備える平坦面aは、窒化アルミニウムを粉砕することにより形成された破砕面とは異なる。即ち、本発明において、平坦面aは、例えば、図1に示す通り連続的な凹凸構造やうねりが確認されない、滑らかで平らな面である。本発明において、「平坦面」という語は、滑らかで平らな面を意味する。かかる平坦面を有する好適な窒化アルミニウムとしては、例えば、窒化アルミニウムの結晶成長面に由来する平坦面を有する窒化アルミニウムを挙げることができ、かかる窒化アルミニウムは、結晶成長面に由来する、より滑らかで平らな平滑面を有する。
これに対して、前記破砕面は、平坦面と比較して平坦性に劣り、走査型電子顕微鏡観察において粉砕に由来する大きな凹凸構造やうねりが確認されるため、本発明の平坦面と区別することができる。また、上記平坦面aは、滑らかで平らなほど、言い換えると、平滑性が高いほど好ましく、例えば、実施例においてより詳細に説明するとおり、粒子の切断面の2000倍のSEM画像において、任意に選択した10粒子において、平坦面に該当する外郭線と上記外郭線の端部間を結ぶ直線との垂直距離の最大値をMとし、上記選択した10粒子においてそれぞれ測定されるMのうち、最も大きい数値Mmaxが0.3μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.2μm以下である。10粒子のMの平均値Mが0.15μm以下であることが更に好ましい。
ちなみに、窒化アルミニウムの塊状物を破砕することによって生成する破砕面は、平滑な面についても、上記Mmaxは、凹凸やうねりを含めて0.3μmを下回ることはなく、また、上記最大値の平均値Mも0.15μmを下回ることはない。
前記図1に示す多面粒子は、上記特性を十分満足するものである。
上記平坦面aを少なくとも2つ備える窒化アルミニウム粒子としては、公知のもの、例えば、国際公開第2017/131239号等に記載の多面粒子が特に制限なく使用されるが、特に平坦面aが窒化アルミニウムの結晶成長面に由来するものであることが好ましい。
本発明において、粒子径が5~50μmに属する粒子の50%以上が多面粒子であることにより、樹脂に充填した場合の樹脂組成物の熱伝導率が向上する。この理由は定かではないが、複数の平坦面を備える多面粒子が、粒子径が5~50μmの範囲に50%以上存在することにより、樹脂中で、50μm超150μm以下の粒子径範囲に属する粒子との組み合わせにおいて、粒子間の接触面積が増大し、熱伝導パスが形成されやすくなるためと考えられる。また、前記粒子径が5~50μmに属する粒子に平坦面が存在することにより、粒子の流動性も改善され、樹脂への充填に際して充填性の向上に寄与することもできる。
上記粒子径が5~50μmに属する粒子の好ましくは55%以上、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは65%以上が、よりさらに好ましくは70%以上、特に好ましくは80%以上が、少なくとも2つの平坦面が存在する多面粒子であると、より一層上記の効果を得ることができる。
上記した通り、多面粒子の備える平坦面は、面に凹凸やうねりが存在する破砕面とは異なる。粒子径が5~50μmの範囲において、破砕面を有する粒子が少なく、多面粒子が一定割合以上存在すると、樹脂に充填した樹脂組成物の流動性が向上する傾向にある。特定の理論に拘束されないが、破砕面を有する粒子の割合が少なく、前記多面粒子が一定割合以上存在する場合には、粒子径が50μm超150μm以下の粒子、粒子径が5~50μmの範囲の粒子等が、上記多面粒子の滑らかで平らな平坦面上で転がり、流れの抵抗が全体として抑制されるため、流動性が向上する傾向にあると考えられる。一方で、破砕面を有する粒子の割合が多いと、かえって転がりの抵抗となり得るため、流動性が低下すると考えられる。
以上のことから、粒子径が5~50μmに属する粒子が上記特徴を有することにより、本発明の窒化アルミニウム粉末は、樹脂に充填して樹脂組成物とした際の熱伝導率の向上と、良好な流動性の双方を実現することができる。
上記の理由から、本発明の窒化アルミニウム粉末における破砕面を有する粒子の存在割合は、好ましくは20%以下であり、より好ましくは10%以下である。
破砕面を有する粒子の存在割合は、倍率500倍での走査型電子顕微鏡観察の画像で特定される全窒化アルミニウム粒子の合計面積に対する、破砕面を有する粒子の合計面積の割合である。
多面粒子が備える平坦面の数は2つ以上であれば特に限定されない。樹脂に充填した際の、粒子間の接触面積を大きくする観点などから、好ましくは3つ以上である。多面粒子が備える平坦面の上限は特に限定されないが、例えば10である。また、連続する2つの平坦面は陵部を形成するように連続していることが好ましい。
なお、多面粒子が備える平坦面の数は、倍率500倍での走査型電子顕微鏡(SEM)観察で得られる画像を基に特定される。
多面粒子が備える個々の平坦面の面積は、樹脂に充填した際の粒子間の接触面積を大きくして熱伝導率を向上させる観点から、一定程度大きいことが好ましい。このような観点から、多面粒子は、面積が2~1600μmの平坦面を少なくとも2つ備えることが好ましく、面積が2~1600μmの平坦面を少なくとも3つ備えることがより好ましい。
なお、該平坦面の面積は、倍率500倍での走査型電子顕微鏡(SEM)観察で得られた画像により求められる。
5~50μmの粒子径範囲に属する窒化アルミニウム粒子についての、短径(D)に対する長径(L)の比(L/D)の平均値は、好ましくは1~1.4、より好ましくは1~1.3、さらに好ましくは1.0~1.2である。前記比(L/D)が上記範囲であると、窒化アルミニウム粉末を樹脂に充填した樹脂組成物の流動性を良好に保つことができるため、取り扱い性により優れる。
上記5~50μmの粒子径範囲に属する粒子の長径(L)及び短径(D)は、倍率500倍での走査型電子顕微鏡観察にて、窒化アルミニウム粉末中の粒子径が5~50μmの窒化アルミニウム粒子を観察して求めることができる。
長径(L)は、上記窒化アルミニウム粒子の外周上の任意の2点間の最大距離と定義する。短径(D)は、長径(L)と垂直に交わる線分であって、長径(L)の中点と窒化アルミニウム粒子の外周上の2点とを通る線分と定義する。
短径(D)に対する長径(L)の比(L/D)の平均値は、少なくとも20個以上の上記粒子径範囲に属する窒化アルミニウム粒子粉末の比(L/D)を測定して、これらを平均して算出することとする。
なお、上記多面粒子を含む、粒子径が5~50μmの範囲に属する窒化アルミニウム粒子は、例えば後述する製造方法により得ることができる。
本発明の窒化アルミニウム粉末のM範囲に属する粒子の酸素含有量は、0.5質量%以下であることが粒子自体に高い熱伝導性を付与するため、好ましい。ここで、酸素含有量は、実施例にて説明する高温熱分解法により測定される全酸素量である。
前記酸素含有量が0.5質量%以下であれば、M範囲に属する粒子は高い熱伝導率を維持することができ、該窒化アルミニウム粉末を含有する樹脂組成物も高い放熱性を有する。
前記酸素含有量は、より好ましくは0.4質量%以下、さらに好ましくは0.3質量%以下、よりさらに好ましくは0.2質量%以下である。
本発明の窒化アルミニウム粉末は、粒子径が5μm未満(S範囲)の粒子(以下、「小粒子」と記載することもある。)をさらに含むことが好ましい。S範囲の粒子を含むことにより、樹脂組成物の流動性をより一層向上させることができる。
S範囲の粒子をさらに含むことにより、窒化アルミニウム粉末全体の流動性が向上する理由は定かではないが、以下のように推測している。即ち、粒子径範囲がL範囲及びM範囲に属する窒化アルミニウム粒子の間の空間に、当該小粒子が充填されることで流動性に寄与する樹脂成分が相対的に増加し、全体としての流動性がさらに向上していると考えられる。
上記のとおり、S範囲にピークを有する小粒子の粒子径は、4.5μm以下、さらに好ましくは4μm以下、さらに好ましくは3.5μm以下、よりさらに好ましくは3μm以下にある。小粒子の粒子径の下限は特に限定されないが、好ましくは0.05μm、より好ましくは0.1μm、さらに好ましくは0.15μmである。
上記小粒子の一部または全部を窒化アルミニウム以外の材質、例えばアルミナにより構成することも可能である。
本発明の窒化アルミニウム粉末に含まれ得る、上記小粒子は特に限定されない。例えば、当該粒径を有する窒化アルミニウム粒子であってもよいし、酸化アルミニウム粒子、酸化カルシウム粒子、酸化イットリウム、酸化亜鉛、シリカ、窒化ケイ素等の粒子であってもよい。中でも、小粒子が窒化アルミニウム粒子及び/又は酸化アルミニウム粒子であることが好ましい。
窒化アルミニウム粉末における上記小粒子の含有量は、40体積%未満であれば特に限定されないが、好ましくは35体積%以下、よりさらに好ましくは30体積%以下である。小粒子量が上記範囲にあることで、樹脂に充填した場合の樹脂組成物の熱伝導率を高く維持しつつ、極めて良好な流動性を達成することができる。
[窒化アルミニウム粉末の製造方法]
本発明の窒化アルミニウム粉末の製造方法は、(i)粒度分布測定により測定された体積基準の粒度分布において、全粒子における5~150μmの範囲の粒子の割合が60体積%以上であり、(ii)上記粒度分布測定より得られる頻度分布曲線において、5~50μmの粒子径範囲(M範囲)、50μm超150μm以下の粒子径範囲(L範囲)にそれぞれピークを有し、前記M範囲の粒子の割合(Mint)と、前記L範囲の粒子の割合(Lint)の比(Mint/Lint)が0.2~1.0であり、倍率500倍で撮影した走査型電子顕微鏡画像において、粒子径5~50μmに属する粒子の50%以上が、少なくとも2つの平坦面が存在する多面粒子である窒化アルミニウム粉末を得ることができれば特に限定されない。例えば、上記L範囲にピークを有する窒化アルミニウム粉末と、M範囲にピークを有し、かつ粒子径が5~50μmに属する粒子が多面粒子を含む窒化アルミニウム粉末とを、混合後の比(Mint/Lint)が上記範囲を満たすように混合することにより、本発明の窒化アルミニウム粉末を得ることができる。混合の際、上記小粒子を混合することができる。
各平均粒径の範囲に属する窒化アルミニウム粉末は、所定の平均粒子径を有するものであれば、一般に使用されているものを特に制限なく使用することができる。例えば、還元窒化法により製造されたものであってもよいし、燃焼合成法などの直接窒化法により製造し、粉砕及び分級工程を経て所定の平均粒子径に調整されたものであってもよいし、これら以外の製造方法で製造されたものであってもよい。
頻度分布曲線において、M範囲にピークを有し、かつ5~50μmに属する粒子が多面粒子を含む窒化アルミニウム粉末の製造方法の一例として、以下の工程1及び工程2を有する製造方法を挙げることができる。
工程1:0.5~5μm、比表面積1.2~16.0m/gの第1の窒化アルミニウム粉末原料100質量部と、平均粒子径3~40μm、比表面積が0.05~1.8m/gであり、且つ、第1の窒化アルミニウム粉末原料の比表面積(SA1)に対するその比表面積(SA2)の比(SA2/SA1)が0.8以下の関係にある第2の窒化アルミニウム粉末原料1~20質量部とを混合して原料混合物を作製する工程
工程2:原料混合物を不活性ガスの供給下において1750~2100℃に加熱する工程
<工程1>
工程1は、0.5~5μm、比表面積1.2~16.0m/gの第1の窒化アルミニウム粉末原料100質量部と、平均粒子径3~40μm、比表面積が0.05~1.8m/gであり、且つ、第1の窒化アルミニウム粉末原料の比表面積(SA1)に対するその比表面積(SA2)の比(SA2/SA1)が0.8以下の関係にある第2の窒化アルミニウム粉末原料1~20質量部とを混合して原料混合物を作製する工程である。
該原料混合物は、異なる平均粒子径の窒化アルミニウムを所定の配合量で含んでおり、後述する加熱工程(工程2)を経ることにより、少なくとも2つの平坦面が存在する多面粒子を含む窒化アルミニウム粉末を得ることができる。
なお、上記各原料粉末の比表面積は、例えば、島津製作所製流動式表面積自動測定装置フローソーブ2300形を用いてN吸着によるBET法により求めることができる。
相対的に平均粒子径が大きい上記第2の窒化アルミニウム粉末原料が適量存在することにより、加熱工程において、平均粒子径の小さい第1の窒化アルミニウム粉末原料が、昇華反応により第2の窒化アルミニウム粉末原料に取り込まれ、第2の窒化アルミニウム粉末原料が結晶成長して、粒子径が大きくなると考えられる。このような結晶成長により、上記した所定の多面粒子が形成されるものと推定される。さらに、上記昇華反応により、第1の窒化アルミニウム粉末中に存在していた酸素が効果的に除かれるため、加熱工程を経て製造された窒化アルミニウムの多面粒子は酸素含有量が低くなると推定される。
上記の通り、第1及び第2の窒化アルミニウム粉末原料を所定の配合量で併用することにより、上記結晶成長が十分に進むとともに、粒子同士の凝集を抑制することもできる。
第1の窒化アルミニウム粉末原料の平均粒子径は0.5~5μm、比表面積1.2~16.0m/gであり、好ましくは平均粒子径0.7~5μm、比表面積1.2~12.0m/gである。
第2の窒化アルミニウム粉末原料の平均粒子径は3~40μm、比表面積0.05~1.8m/gである。第2の窒化アルミニウム粉末原料の平均粒子径は、目的とする平均粒子径に応じて適宜選択することができ、好ましくは3~20μm、より好ましくは5~15μmである。
原料混合物における、第1の窒化アルミニウム粉末原料100質量部に対する第2の窒化アルミニウム粉末原料の配合量は、好ましくは1~20質量部、より好ましくは2~15質量部、さらに好ましくは3~10質量部である。上記した通り、第1及び第2のアルミニウム粉末原料の配合量を適切に調整することにより、5~50μmの平均粒子径(頻度分布曲線においては、M範囲にピークを有する)を有し、かつ多面粒子を含む窒化アルミニウム粉末を得やすくなる。
第1の窒化アルミニウム粉末原料の比表面積(SA1)に対する、第2の窒化アルミニウム粉末原料の比表面積(SA2)の比(SA2/SA1)は、0.8以下であることが好ましい。比表面積の比(SA2/SA1)を調整することにより、より高い熱伝導率を有する樹脂組成物を得ることができる。特定の理論に拘束されないが上記比表面積の比とすることにより、粒子径が5~50μmに属する粒子のより多くの形態が多面粒子となり得るため、上記したとおり、樹脂組成物を充填した際の粒子間の接触面積が増大し、熱伝導パスが形成されやすくなるためと考えられる。上記比表面積の比(SA2/SA1)は、より好ましくは0.7以下であり、さらに好ましくは0.6以下である。なお比表面積の比(SA2/SA1)の下限値は特に限定されないが、例えば0.005である。
上記原料混合物には、液相形成用の添加剤や、焼成中に粒成長を促進する添加剤が含まれていてもよい。添加剤としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属又は希土類元素の酸化物などが一般的に知られており、酸化イットリウムなどが代表的である。
原料混合物における添加剤の含有量は質量基準で、1~10質量%程度が好ましい。
第1及び第2の窒化アルミニウム粉末原料は、所定の平均粒子径を有するものであれば、一般に使用されているものを特に制限なく使用することができる。例えば、還元窒化法により製造されたものであってもよいし、燃焼合成法などの直接窒化法により製造し、粉砕及び分級工程を経て所定の平均粒子径に調整されたものであってもよいし、これら以外の製造方法で製造されたものであってもよい。中でも、粉砕及び分級工程が必要ないため、第1及び第2の窒化アルミニウム粉末原料は還元窒化法により製造されたものであることが好ましい。
工程1及び工程2を経ることにより製造された窒化アルミニウム粉末を、第2の窒化アルミニウム粉末原料として用いて、再度工程1及び工程2を実施することにより、より平均粒子径の大きな窒化アルミニウム粉末を得ることも好ましい。
<工程2>
工程2は、工程1にて調製した原料混合物を、不活性ガスの供給下にて1750~2100℃に加熱する工程である。
加熱温度を1750℃以上とすることにより、窒化アルミニウム粒子の結晶成長が促進され、滑らかな平坦面(平滑面)を有する窒化アルミニウム粒子を含む窒化アルミニウム粉末が得やすくなる。一方、加熱温度を2100℃以下とすることにより、粒子同士の融着による凝集を抑制することができる。このような観点から、加熱温度は1750~2100℃が好ましく、1800~2050℃がより好ましく、1800~2000℃がさらに好ましい。
また、加熱時間は特に限定されないが、好ましくは1~20時間であり、より好ましくは2~15時間である。上記加熱時間が1時間以上であれば、窒化アルミニウム粒子の結晶成長が十分進行し、滑らかな平坦面が形成されやすい。一方、20時間を超えて加熱を行っても粒成長は進み難くなり、工業的な実施において利点がない。
加熱は不活性ガス供給下にて行う。即ち、原料混合物を収容して加熱するための加熱装置内に不活性ガスを供給して加熱する態様が最も好ましいが、不活性ガスを連続的に供給しながら行うこともできる。また、原料混合物は、加熱用の容器(以下、「セッター」ともいう。)に充填して前記加熱装置に収容されるが、上記セッターとしては、カーボン製のものを使用することが好ましい。不活性ガスとしては、アルゴンガス、窒素ガスを使用することができ、窒素ガスが好ましい。
<その他の工程>
工程2の後に、必要に応じて解砕工程を行ってもよい。解砕は、ゆるやかに結合した窒化アルミニウム粒子同士の結合を解きほぐすために行うものであり、窒化アルミニウム粒子が部分的に破砕される粉砕とは異なる。そのため、解砕工程を行ったとしても、に上記多面粒子の形状は維持され、破砕面を有する粒子もほとんど生じることはない。
解砕は、公知の方法で行えばよく、例えばロールクラッシャーミル、ジェットミル、ボールミル、マスコロイダー、ジョークラッシャーなどで行うとよい。
また工程2の後に酸化工程を行ってもよく、酸化工程は上記解砕工程の後に行うことが好ましい。酸化工程を行うことにより、水等との接触による分解を防ぐことができる。
酸化工程は、大気雰囲気で加熱することで行うことができる。酸化工程における加熱温度は、特に制限されないが、好ましくは500~900℃であり、より好ましくは600~800℃である。加熱時間は、特に制限されないが、好ましくは1~20時間であり、より好ましくは5~15時間である。
上記酸化工程において形成する酸化膜の酸素含有量は、窒化アルミニウム粉末の酸素含有量に含まれるものであり、酸素含有量が、上述した窒化アルミニウム粉末の酸素含有量の範囲内となるよう行うことにより、樹脂に充填した際、得られる樹脂組成物に優れた熱伝導性を付与することが可能となる。
本発明の窒化アルミニウム粉末は、樹脂との相溶性、耐水性の向上などを目的に、必要に応じて表面処理されていてもよい。表面処理としては、公知の方法を適用できる。例えば、シリコーンオイル、シリル化剤、シランカップリング剤などの有機珪素化合物、リン酸、リン酸塩、脂肪酸などの酸、ポリアミド樹脂などの高分子化合物、アルミナ、シリカなどの無機物などを用いて表面処理を行うことができる。
<用途>
本発明の窒化アルミニウム粉末の用途は特に限定されにない。窒化アルミニウム基板の原料として使用することもできるが、樹脂充填用として用いることが好ましい。本発明の窒化アルミニウム粉末を樹脂に充填して、樹脂及び窒化アルミニウム粉末を含む樹脂組成物として使用することが好ましい。本発明の窒化アルミニウム粉末は、上記した通り、特定範囲の粒子径を有する粒子を、特定の体積割合で含み、かつ、特定範囲の粒子の50%以上が、少なくとも2つの平坦面が存在する多面粒子であることにより、樹脂に充填して樹脂組成物とした際の熱伝導性が高く、かつ、良好な流動性を有する。上記した通り、窒化アルミニウム粉末中の粒子同士の接触面積が大きいため、樹脂組成物中で熱伝導パスを効果的に形成しやすく、放熱部材(放熱材料)として好適に使用できる。
樹脂組成物に含まれる樹脂は特に制限されないが、エポキシ樹脂、メソゲン基を導入したエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド等の熱可塑性樹脂、エチレンプロピレンゴム、スチレンブタジエンゴム等のゴム、シリコーン樹脂などが挙げられる。中でも、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などが好ましい。
樹脂組成物に含まれる本発明の窒化アルミニウム粉末の含有量は、特に制限されないが、樹脂100質量部に対して、好ましくは300~5000質量部であり、より好ましくは400~5000質量部である。窒化アルミニウム粉末の含有量がこれら下限値以上であると樹脂組成物の熱伝導性が向上し、窒化アルミニウム粉末の含有量がこれら上限値以下であると樹脂組成物の流動性が高まり、成形性などの取り扱い性が向上する。
樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、本発明の窒化アルミニウム粉末以外の他のフィラーを含んでもよい。
他のフィラーとしては、本発明の要件を満足しない窒化アルミニウム粉末の他、アルミナ、酸化亜鉛、窒化ホウ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素、グラファイトなどが挙げられる。
本発明の窒化アルミニウム粉末と他のフィラーとの混合比は、1:99~99:1の範囲で適宜調整できる。
樹脂組成物は、必要に応じて、可塑剤、加硫剤、硬化促進剤、離型剤等の添加剤を含んでもよい。
樹脂組成物は、各成分をブレンダーやミキサーで混合することで製造することができる。このようにして得られた樹脂組成物を公知の成形方法によって、放熱シート、放熱グリースなどの所望の形態の放熱部材(放熱材料)とすることができる。成形方法としては、例えば、押出成形、プレス成形、ドクターブレード法、樹脂含浸法などが挙げられ、必要に応じて、成形後に、加熱硬化、光硬化などを行うとよい。
本発明の一の実施形態において、上記放熱部材と、発熱部または冷却部を有する電子デバイスと、を備え、前記放熱部材が前記発熱部に接触するように前記電子デバイスに配置された電子機器を提供することができる。
以下、本発明をさらに具体的に説明するため実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[測定方法]
実施例および比較例における各種物性は、下記の方法により測定した。
(1)粒度分布測定
粒度分布は、水90mlに対し、5%ピロリン酸ソーダ水溶液を加えた溶液の中に窒化アルミニウム粉末を分散させ、これをホモジナイザーにて分散させたものを、レーザー回折粒度分布装置(マイクロトラック・ベル株式会社製「MICROTRAC HRA」)にて、体積基準で測定した。
(2)M範囲の粒子の割合(Mint)とL範囲の粒子の割合(Lint)との比(Mint/Lint
窒化アルミニウム粉末につき、上記(1)の方法にて粒度分布を測定し、測定データに基づき、縦軸が頻度分布、横軸が粒子径である頻度分布曲線を求めた。5~50μmの粒子径範囲(M範囲)、50μm超150μm以下の粒子径範囲(L範囲)にそれぞれピークを有する場合において、前記M範囲の粒子の割合(Mint)と、前記L範囲の粒子の割合(Lint)の比(Mint/Lint)を求めた。
(3)多面粒子の有無及び存在割合
窒化アルミニウム粉末について、走査型電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製「TM3030」)を用いて、倍率500倍のSEM写真(加速電圧15kV、二次電子検出)を撮影した。該SEM写真から、上記頻度分布曲線におけるM範囲に属する窒化アルミニウム粉末のうち、平坦面を2つ以上有する粒子の有無を確認し、多面粒子の有無を判断した。SEM写真の視野数は10以上とする。
多面粒子の存在割合は、上記SEM写真の画像解析から、粒子径が5~50μmに属する全窒化アルミニウム粒子の合計面積に対する、多面粒子の合計面積の割合を算出し、これを多面粒子の存在割合とした。具体的には、以下の式で求めた。
多面粒子の存在割合(%)=[(多面粒子の合計面積)/(粒子径が5~50μmの粒子径範囲に属する全窒化アルミニウム粒子の合計面積)]×100
(4)平坦面の評価
窒化アルミニウム粉末をアクリル樹脂に充填し、硬化させた後、任意の箇所で切断し、その切断面の2000倍のSEM画像において、平坦面を有する任意の10粒子を選択し、図2に示すように、平坦面を形成する外郭線の端部P1と端部P2とを結ぶ直線Lを引き、上記直線Lと外郭線との垂直距離の最大値をMとし、上記選択した10粒子においてそれぞれ測定されたMのうち、最も大きい数値をMmaxとして示した。また、上記Mの平均値をMとして示した。
(5)粒子の長径(L)と短径(D)の比(L/D)
窒化アルミニウム粉末について、走査型電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製「TM3030」)を用いて、倍率500倍のSEM写真(加速電圧15kV、二次電子検出)を撮影した。得られたSEM写真から、前記特定の範囲の粒径の窒化アルミニウム粒子について、短径(D)に対する長径(L)の比を求めこれらを平均して、粒子の長径(L)と短径(D)の比(L/D)とした。
(6)酸素含有量
窒化アルミニウム粉末の酸素含有量は、堀場製作所製の酸素・窒素分析装置「EMGA-620W」を用いて、グラファイトるつぼ中での高温熱分解法により発生したCOガス量から、窒化アルミニウム粉末に含まれる酸素含有量(酸素濃度)を測定した。
尚、頻度分布曲線におけるM範囲に属する粉末の酸素濃度は、上記範囲に相当する粒径を有する窒化アルミニウム粉末を篩により分離した後、上記測定を行った。
(7)樹脂組成物の熱伝導率
窒化アルミニウム粉末とシリコーン樹脂とを混合して、樹脂組成物を得た。該樹脂組成物を100℃で熱プレスして、厚み7mmのシートを得た。得られたシートの熱伝導率をホットディスク法熱物性測定装置(京都電子工業株式会社製、TPS500)により測定した。
(8)樹脂組成物の流動性
上記(7)で得られた樹脂組成物について、武蔵エンジニアリング(株)社製のシリンジ「PSY-30F」を用いて、1分間あたりの吐出量(g/min)を測定した。
シリンジの試料を保管する胴部の内径は22mm、試料を吐出する先端部分の内径は2mmであった。また吐出圧は0.62Paとした。
[使用原料]
以下の原料を使用した。
・頻度分布曲線において、L範囲にピークを有する窒化アルミニウム原料
還元窒化法で作製した平均粒子径120μmの窒化アルミニウム粉末(L-AlN)(以下、実施例中では「L範囲に属する粒子」又は「L範囲粒子」と記載する)
・頻度分布曲線において、M範囲にピークを有する窒化アルミニウム原料
以下の合成法にて得られた、窒化アルミニウム粉末(以下、実施例中では「M範囲に属する粒子」又は「M範囲粒子」と記載する)
・頻度分布曲線において、S範囲にピークを有する小粒子(S-1)
平均粒子径1μmの窒化アルミニウム粉末(以下、実施例中では「S範囲に属する粒子(S-1)」又は「S範囲粒子(S-1)」と記載する)
・頻度分布曲線において、S範囲にピークを有する小粒子(S-2)
平均粒子径0.3μmの酸化アルミニウム(以下、実施例中では「S範囲に属する粒子(S-2)」又は「S範囲粒子(S-2)」と記載する)
(合成例1)
平均粒子径0.5μm、比表面積15.70m/gの窒化アルミニウム粉末原料100質量部と、平均粒子径7.8μm、比表面積0.62m/gの窒化アルミニウム粉末原料10質量部とを混合して原料混合物を作製した。
該原料混合物を加熱装置に収容し、装置内に窒素ガスを供給して窒素雰囲気とし、2000℃で5時間加熱した。加熱は常圧下で行い、解砕、酸化処理を行い、平均粒子径18.7μm、比表面積0.20m/gの窒化アルミニウム粉末(M-AlN1)を得た。
得られたM-AlN1の酸素含有量は、0.14質量%であった。また、平坦面におけるMmaxは0.17μmであり、Mは0.05μmであった。
(合成例2)
平均粒子径0.5μm、比表面積15.70m/gの窒化アルミニウム粉末原料100質量部と、平均粒子径16.2μm、比表面積0.23m/gの窒化アルミニウム粉末原料5質量部と、添加剤としてフッ化カルシウムを0.1質量部とを混合して原料混合物を作製した。
該原料混合物を加熱装置に収容し、装置内に窒素ガスを供給して窒素雰囲気とし、1900℃で18時間加熱した。加熱は常圧下で行い、解砕、酸化処理を行い、平均粒子径26.3μm、比表面積0.19m/gの窒化アルミニウム粉末(M-AlN2)を得た。得られたM-AlN2の酸素含有量は、0.11質量%であった。また、平坦面におけるMmaxは0.16μmであり、Mは0.07μmであった。
実施例1
L範囲に属する窒化アルミニウム原料(L-AlN)の割合と、M範囲に属する窒化アルミニウム原料(M-AlN1)の割合との比(Mint/Lint)が表1に示す値になるよう混合して、窒化アルミニウム粉末を調製した。
得られた窒化アルミニウム粉末とシリコーン樹脂とを羽根型撹拌機にて撹拌して、樹脂組成物を作製した。
具体的には上記樹脂として、両末端ビニルシリコーンと、ヒドロシリル基を有するポリオルガノシロキサンとを、質量比で97:3の割合で混合して得られた混合物に対し、白金触媒(白金の1,2-ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体)を白金元素換算で20ppm、及び1-エチニル-1-シクロヘキサノールを300ppm添加した混合物(粘度(25℃):100mPa・s)と、デシルトリメトキシシランとの混合物を、基材樹脂として準備した。
次に、基材樹脂と、窒化アルミニウム粉末とを、窒化アルミニウム粉末の充填率が75体積%となるように羽根型撹拌機にて混合して樹脂組成物を作製した。
得られた樹脂組成物の熱伝導率及び流動性を測定した。結果を表1に示す。
実施例2
S範囲に属する粒子(S-1)を用い、窒化アルミニウム粉末の充填率が82体積%となるように、また、混合比率を表1の通り変更したこと以外は、実施例1と同様に窒化アルミニウム粉末、該窒化アルミニウム粉末を含有する樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の熱伝導率及び流動性の測定結果を表1に示す。
実施例3
M範囲に属する窒化アルミニウム原料としてM-AlN2を使用し、S範囲に属する粒子(S-1)及び(S-2)を、S範囲粒子中の(S-2)の割合が50体積%となる割合で用い、混合比率を表1の通り変更したこと以外は、実施例1と同様に窒化アルミニウム粉末、該窒化アルミニウム粉末を含有する樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の熱伝導率及び流動性の測定結果を表1に示す。
実施例4
M範囲に属する窒化アルミニウム原料としてM-AlN1を使用するとともに、Mint/Lint比が表1に示す割合となるよう、L範囲粒子の割合と、M範囲粒子の割合とを、表1に示す割合に変更したこと以外は、実施例3と同様に窒化アルミニウム粉末、該窒化アルミニウム粉末を含有する樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の熱伝導率及び流動性の測定結果を表1に示す。
実施例5
int/Lint比が表1に示す割合となるよう、L範囲粒子の割合と、M範囲粒子の割合とを、表1に示す割合となるよう変更したこと以外は、実施例2と同様に窒化アルミニウム粉末、該窒化アルミニウム粉末を含有する樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の熱伝導率及び流動性の測定結果を表1に示す。
比較例1
M範囲を構成する窒化アルミニウム粉末として、平坦面を実質的に存在しない市販のものを使用した以外は、実施例1と同様に窒化アルミニウム粉末、該窒化アルミニウム粉末を含有する樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の熱伝導率及び流動性の測定結果を表1に示す。
比較例2
int/Lint比が表1に示す割合となるよう、L範囲粒子の割合と、M範囲粒子の割合とを、表1に示す割合に変更したこと以外は、実施例1と同様に窒化アルミニウム粉末、該窒化アルミニウム粉末を含有する樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の熱伝導率及び流動性の測定結果を表1に示す。
比較例3
int/Lint比が表1に示す割合となるよう、L範囲粒子の割合と、M範囲粒子の割合とを、表1に示す割合に変更したこと以外は、実施例1と同様に窒化アルミニウム粉末、該窒化アルミニウム粉末を含有する樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の熱伝導率及び流動性の測定結果を表1に示す。
比較例4~5
int/Lint比が表1に示す割合となるよう、L範囲粒子の割合と、M範囲粒子の割合とを、表1に示す割合に変更したこと以外は、実施例2と同様に窒化アルミニウム粉末、該窒化アルミニウム粉末を含有する樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の熱伝導率及び流動性の測定結果を表1に示す。
比較例6
int/Lint比が表1に示す割合となるよう、L範囲粒子の割合と、M範囲粒子の割合とを、表1に示す割合に変更し、かつ、S範囲粒子の割合を表1に示す割合に変更したこと以外は、実施例2と同様に窒化アルミニウム粉末、該窒化アルミニウム粉末を含有する樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の熱伝導率及び流動性の測定結果を表1に示す。
Figure 0007506278000001
各実施例の樹脂組成物に含まれる窒化アルミニウム粉末の、粒子径が5~50μmに属する粒子の50%以上が多面粒子であることにより、樹脂に充填した場合の樹脂組成物の熱伝導率が向上するとともに、粒子径が5~50μmに属する粒子に平坦面が存在することにより、粒子の流動性にも優れることがわかった。
11、12 多面粒子
a 平坦面

Claims (6)

  1. (i)粒度分布測定により測定された体積基準の粒度分布において、全粒子における5~150μmの範囲の粒子の割合が6体積%以上であり、
    (ii)上記粒度分布測定より得られる頻度分布曲線において、5~50μmの粒子径範囲(M範囲)、50μm超150μm以下の粒子径範囲(L範囲)にそれぞれピークを有し、前記M範囲の粒子の割合(Mint)と、前記L範囲の粒子の割合(Lint)の比(Mint/Lint)が0.~1.0であり、
    倍率500倍で撮影した走査型電子顕微鏡画像において、粒子径が5~50μmに属する粒子の50%以上が、少なくとも2つの平坦面が存在する多面粒子である、窒化アルミニウム粉末。
  2. 粒子径が5μm未満(S範囲)の粒子をさらに含む、請求項1に記載の窒化アルミニウム粉末。
  3. 前記粒子径が5μm未満(S範囲)の粒子が、窒化アルミニウム粒子及び/又は酸化アルミニウム粒子である、請求項2に記載の窒化アルミニウム粉末。
  4. 請求項1に記載の窒化アルミニウム粉末と、樹脂とを含む、樹脂組成物。
  5. 請求項4に記載の樹脂組成物を含む、放熱部材。
  6. 請求項5に記載の放熱部材と、発熱部または冷却部を有する電子デバイスと、を備え、前記放熱部材が前記発熱部に接触するように前記電子デバイスに配置された電子機器。

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