JP7505132B1 - 光ファイバテープ心線およびスロットレス型光ケーブル - Google Patents

光ファイバテープ心線およびスロットレス型光ケーブル Download PDF

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Abstract

光ファイバテープ心線(1)は、並列に配置された複数本の単心被覆光ファイバ(2)と、当該複数本の単心被覆光ファイバを一体的に被覆し、隣り合う単心被覆光ファイバ同士を間欠的に連結する樹脂層(4)とを有する。前記樹脂層は、前記単心被覆光ファイバを被覆した部分において、該単心被覆光ファイバの長手方向に沿って、最大厚みの1/2以上の厚みで形成された厚肉部(4a)と、最大厚みの1/2未満の厚みで形成された薄肉部(4b)とを有する。前記厚肉部の前記長手方向の長さをa、前記薄肉部の前記長手方向の長さをbとしたとき、4:6<b:a<8:2を満たす。

Description

本発明は光ファイバテープ心線およびスロットレス型光ケーブルに関する。
近年、IoT(Internet of Things)の普及や5G商用の本格化、自動車の自動運転などにより、データトラフィックが飛躍的に増加しており、それを支える高速大容量光ファイバ通信網の整備・構築に関して、世界的に需要が高まってきている。
なかでも、欧米諸国における情報通信用ケーブルは、地下埋設のダクトに布設されることが多く、ダクト内の布設スペースに物理的な制約をうける。欧米諸国の高速大容量な光ファイバ通信網の整備・構築を経済的に実現させるには、既存ダクトを用いたまま従来ケーブルよりも光ファイバ心線が高密度なケーブルを導入することで布設コストを低減させることが強く求められている。
特許文献1には、当該高密度な光ケーブルの一例として、間欠連結型光ファイバテープ心線を用いた光ケーブルが開示されている。当該間欠連結型光ファイバテープ心線は、並列に配置された複数の光ファイバと、複数の光ファイバを覆い、連結するテープ樹脂層とを有し、隣り合う光ファイバ同士が間欠的に連結または分離されている。テープ樹脂層は、一般的に、光ファイバテープ心線の長手方向に沿って均一な厚みに形成されている(特許文献1の図1参照)。
特開2022-042193号公報
上記のように、テープ樹脂層が長手方向に沿って均一な厚みに形成されている従来の光ファイバテープ心線は、テープ樹脂層による被覆量が十分であるため、例えば光ファイバテープ心線を撚り合わせる工程などにおいて光ファイバテープ心線の間欠形状が破壊されにくく、高いしごき強度を有する。
しかしながら、このような光ファイバテープ心線は、テープ樹脂層を引き剥がすこと(ワイピング)が容易ではなかった。即ち、光ケーブルを布設する場合、光ケーブルは一定の長さで切断された後、外被や光ファイバテープ心線のテープ樹脂層が除去され、露出した光ファイバが機器に接続される。テープ樹脂層の除去は、例えば鋭利な突起を有する剥ぎ取りブレードなどで光ファイバテープ心線を挟んで引っ張り、テープ樹脂層をワイピングすることにより行う。従来の光ファイバテープ心線は、テープ樹脂層の厚みが均一であるため、ブレードの突起が引っ掛かりにくく、ワイピングが容易ではなかった。
したがって本発明の主な目的は、良好なしごき強度を維持しつつ、テープ樹脂層のワイピング除去を容易にする光ファイバテープ心線およびこれを用いたスロットレス型光ケーブルを提供することにある。
上記課題を解決するため本発明の一態様によれば、
並列に配置された複数本の単心被覆光ファイバと、
前記複数本の単心被覆光ファイバを一体的に被覆し、隣り合う前記単心被覆光ファイバ同士を間欠的に連結するテープ樹脂層と、
を有する光ファイバテープ心線であって、
前記テープ樹脂層は、前記単心被覆光ファイバを被覆した部分において、該単心被覆光ファイバの長手方向に沿って、最大厚みの1/2以上の厚みで形成された厚肉部と、最大厚みの1/2未満の厚みで形成された薄肉部とを有するとともに、前記厚肉部と前記薄肉部は、前記長手方向に沿って交互に配置され、
前記厚肉部の前記長手方向の長さをa、前記薄肉部の前記長手方向の長さをbとしたとき、4:6<b:a<8:2を満たす、
光ファイバテープ心線が提供される。
本発明の他の態様によれば、
上記の光ファイバテープ心線と、
複数の前記光ファイバテープ心線を固定する押巻きと、
前記押巻きを被覆する外被と、
前記外被中に設置されたテンションメンバと
前記外被中に設置され前記外被を引き裂くためのリップコードと、
を備えることを特徴とするスロットレス型光ケーブルが提供される。
本発明によれば、良好なしごき強度を維持しつつ、テープ樹脂層のワイピング除去が容易な光ファイバテープ心線を提供することができる。
図1は、光ファイバテープ心線の概略構成を示す平面図である。 図2は、図1のX-X線の断面図である。 図3は、図1のY-Y線の断面図である。 図4は、光ファイバテープ心線の製造装置の概略構成を示す斜視図である。 図5は、スロットレス型光ケーブルの概略構成を示す断面図である。 図6A~6Cは、ワイピング特性の評価方法を示す模式図である。 図7A~7Cは、しごき強度の測定方法を示す模式図である。
以下、本発明の好ましい実施形態にかかる光ファイバテープ心線およびスロットレス型光ケーブルについて説明する。本明細書では、数値範囲を示す「~」の記載に関し下限値および上限値はその数値範囲に含まれる。
[光ファイバテープ心線]
図1は、光ファイバテープ心線1の概略構成を示す平面図である。図2は、図1のX-X線の断面図である。図3は、図1のY-Y線の断面図(単心被覆光ファイバ2の軸心を通る断面図)である。図3では、見やすくするために、要部を拡大して示している。
図1および図2に示すとおり、光ファイバテープ心線1は、並列に配置された複数本の単心被覆光ファイバ2と、これらを一体的に被覆するテープ樹脂層4とを有する。ここでは、複数本(図1では4本)の単心被覆光ファイバ2が1心毎に独立して連結されているが、2心毎にまとまって連結されていてもよい。
単心被覆光ファイバ2は、光ファイバ素線2aが1次被覆層2bおよび2次被覆層2cで順に被覆された構成を有している(図2参照)。
テープ樹脂層4は、複数本の単心被覆光ファイバ2を一体的に被覆し、隣り合う単心被覆光ファイバ2同士を間欠的に連結している。具体的には、テープ樹脂層4は、複数の連結部6と、複数の分離部8とを有する(図1参照)。
連結部6は、隣り合う単心被覆光ファイバ2間を連結した部分であり、長さ方向および幅方向に間欠的に設けられている。連結部6の断面の厚さcは、例えば0.14~0.19mmとしうる。連結部6の長手方向の長さAは、例えば39~43mmとしうる。
分離部8は、隣り合う単心被覆光ファイバ2間を分離した部分であり、長さ方向および幅方向に間欠的に設けられている。分離部8には、分離部8同士を幅方向に視た場合に、互いに隣り合う分離部8同士が重複する非連結部8Aが形成されている。分離部8の長手方向の長さBは、連結部6の長手方向の長さAと同じかそれよりも長くてよく、例えば98~103mmとしうる。連結部6の長手方向における周期間隔Pは、例えば150mm以下である。
テープ樹脂層4は、主に、光硬化型樹脂の硬化物、熱硬化型樹脂の硬化物または熱可塑性樹脂、好ましくは光硬化型樹脂の硬化物で構成されている。光硬化型樹脂は、特に限定されないが、例えばエポキシアクリレート系光硬化型樹脂またはウレタンアクリレート系光硬化型樹脂などである。
図3に示すとおり、テープ樹脂層4は、単心被覆光ファイバ2を被覆した部分において、長手方向に樹脂厚みが変動しており、規則的または不規則的に凸凹が設けられている。具体的には、テープ樹脂層4は、単心被覆光ファイバ2を被覆した部分において、長手方向に沿って形成された厚肉部4aと、薄肉部4bとを有する。厚肉部4aと薄肉部4bは、それぞれ1つ又は複数設けられうる。例えば、厚肉部4aと薄肉部4bがそれぞれ複数設けられる場合、それらは長手方向に規則的に設けられてもよいし、不規則的に設けられてもよい。
厚肉部4aは、テープ樹脂層4の最大厚み(tmax)の1/2以上の厚みで形成された部分である。薄肉部4bは、当該最大厚みの1/2未満の厚みで形成された部分である。薄肉部4bの厚みの下限値は、0μmよりも大きければよく、例えば1μm以上である。
ここで、テープ樹脂層4の最大厚み(tmax)とは、光ファイバテープ心線1の長手方向に沿った単心被覆光ファイバ2の軸心を通過する断面におけるテープ樹脂層4の最大厚みを意味する。具体的には、長手方向に沿った単心被覆光ファイバ2の軸心を通過する断面のうち、複数本の単心被覆光ファイバ2が並んだ方向に対して直交する方向の断面における、テープ樹脂層4の最大厚みを意味する。
このように、長手方向において、テープ樹脂層4の厚みが小さい部分(薄肉部4b)を設けることで、剥ぎ取りブレードの突起に引っ掛かりやすくなり、ワイピング除去しやすくすることができる。しかしながら、テープ樹脂層4の薄肉部4bの長手方向の長さbを長くしすぎると、テープ樹脂層4による被覆量が少なくなるため、光ファイバテープ心線1を撚り合わせる工程でプーリーなどを通過する際に、光ファイバテープ心線1の間欠形状が破壊されやすく、しごき強度が低下しやすい。また、薄肉部4bの長さbが長くなるほど、テープ樹脂層4の樹脂にかかる荷重が小さくなり、せん断応力が小さくなるため、ワイピング特性も改善されにくい。
そこで、本発明では、テープ樹脂層4の長手方向における厚肉部4aの長さaと、薄肉部4bの長さbを、下記の関係を満たすように調整する。
4:6<b:a<8:2
このように、薄肉部4bの長手方向の長さbを適度に長くすることで、テープ樹脂層4を除去する際に、剥ぎ取りブレードの突起に引っ掛かる部分を多くすることができ、ワイピングを容易にすることができる。また、薄肉部4bの長手方向の長さbを長くしすぎないようにすることで、テープ樹脂層4による被覆量を確保できるため、光ファイバテープ心線1を撚り合わせる工程で光ファイバテープ心線1の間欠形状が破壊されにくく、しごき強度の低下を抑制できる。同様の観点から、5:5≦b:a≦7:3であることが好ましい。
薄肉部4bの長手方向の長さbは、特に制限されないが、16mm超32mm未満であることが好ましく、20~28mmであることがより好ましい。薄肉部4bの長さbが一定以上であると、ワイピング除去性をより高めうる。薄肉部4bの長手方向の長さbが一定以下であると、しごき強度の低下を一層抑制しやすい。
テープ樹脂層4の最大厚みtmaxは、例えば0.01~0.02mmであることが好ましく、0.01~0.018mmであることがより好ましい。
厚肉部4aの長手方向の長さa、薄肉部4bの長手方向の長さb、およびテープ樹脂層4の最大厚みtmaxは、以下の方法で測定することができる。
まず、複数の連結部6の中から任意に3か所分の連結部6を選択し、各連結部6についてキーエンス製マイクロスコープで光ファイバテープ心線の厚みを連続的に計測し、単心被覆光ファイバの外径を差し引いて、テープ樹脂層4の厚み分布を求める。
次いで、上記厚み分布において、テープ樹脂層4の厚みの最大値の1/2以上の厚みの部分を厚肉部、1/2未満の厚みの部分を薄肉部とする。そして、各厚肉部の長手方向の長さをそれぞれ計測し、それらの平均値をとって、厚肉部の長さaとする。同様に、各薄肉部の長手方向の長さをそれぞれ計測し、それらの平均値をとって、薄肉部の長さbとする。
また、テープ樹脂層4の最大厚みtmaxも、上記厚み分布において各厚肉部の最大厚みをそれぞれ求め、それらの平均値とする。
なお、長手方向における厚肉部4aと薄肉部4bの分布状態は、複数本の単心被覆光ファイバ2が並ぶ方向(図1では横方向)に揃っていてもよいし、揃っていなくてもよい。
以上の光ファイバテープ心線1によれば、良好なしごき強度を維持しつつ、テープ樹脂層4のワイピング除去を容易にすることができる。
[光ファイバテープ心線の製造装置および製造方法]
(1)光ファイバテープ心線の製造装置
図4は、光ファイバテープ心線の製造装置10の概略構成を示す図である。
図4に示すとおり、光ファイバテープ心線の製造装置10では主に、単心被覆光ファイバ2の搬送方向Aに沿ってテープダイス20、分離ダイス30および2つの光照射装置40、50がこの順に設置され、単心被覆光ファイバ2がこれらダイスおよび装置間をこの順に通過するようになっている。
テープダイス20は、複数本の単心被覆光ファイバ2の周囲を光硬化型樹脂で一括被覆する汎用的なダイスであり、これを通過する複数本の単心被覆光ファイバ2に対し未硬化の光硬化型樹脂をテープ状に塗布し、テープ樹脂層4を形成するようになっている。
ここで、例えば光硬化型樹脂の塗布量、すなわち塗布圧や塗布温度(粘度)などを変動させることによって、上述した厚肉部4aと薄肉部4bを形成することができる。
分離ダイス30には、上下に昇降自在な複数本の分離ニードル32、34、36が設置されている(図4では3本)。各分離ニードル32、34、36は単心被覆光ファイバ2間の上方に配置されており、中央部の分離ニードル34と両側部の分離ニードル32、36とが未硬化の光硬化型樹脂に対し交互に昇降し、間欠的に分離部8および連結部6を形成するようになっている。
分離ダイス30には、余分な光硬化型樹脂を吸引するための樹脂吸引装置38が設置されている。樹脂吸引装置38は分離ニードル32、34、36の下降により堰き止められた余分な光硬化型樹脂を吸引するようになっている。
上流側の光照射装置40は、未硬化の光硬化型樹脂に対し光を照射するものであり、当該光硬化型樹脂を半硬化させるようになっている。「半硬化」とは樹脂が完全硬化していない状態、つまり樹脂が光エネルギーにより部分的に架橋された状態にあることをいう。
下流側の光照射装置50は、半硬化の光硬化型樹脂に対し光をさらに照射するものであり、当該光硬化型樹脂を完全硬化させるようになっている。「完全硬化」とは樹脂が完全または完全に近い状態まで硬化している状態、つまり樹脂が光エネルギーにより完全または完全に近い状態まで架橋された状態にあることをいう。
上流側の光照射装置40と下流側の光照射装置50とでは、上流側の光照射装置40は積算照射量が少なく、下流側の光照射装置50は積算照射量が多い。
(2)光ファイバテープ心線の製造方法
複数本の単心被覆光ファイバ2を搬送方向Aに沿って搬送させた状態で(搬送速度は好ましくは60~300m/分である。)、はじめに、複数本の単心被覆光ファイバ2に対しテープダイス20で未硬化の光硬化型樹脂をテープ状に塗布する。ここで、上記のとおり、例えば塗布量を変動させることによって、上述した厚肉部4aと薄肉部4bとを規則的または不規則的に形成することができる。さらに、光硬化型樹脂を光硬化させて、テープ樹脂層4を形成する。
その後、当該テープ樹脂層4に対し分離ダイス30の分離ニードル32、34、36を昇降させ、テープ樹脂層4に対し分離部8および連結部6を形成する。
その後、テープ樹脂層4に対し光照射装置40で光を照射し未硬化の光硬化型樹脂を半硬化させ、最終的に光照射装置50でさらに光を照射し半硬化の光硬化型樹脂を完全硬化させる。これら工程の処理中はテープダイス20の温度を分離ダイス30の温度より高く設定する。
[スロットレス型光ケーブル]
図5は、光ファイバテープ心線1を使用したスロットレス型光ケーブル70の概略構成を示す断面図である。
スロットレス型光ケーブル70では、複数枚の光ファイバテープ心線1が束ねられ撚り合されており、これが押巻き72で固定されている。たとえば、12心の光ファイバテープ心線1が12枚ずつ束ねられて、これが6本撚り合され、当該撚体が押巻き72で固定される。上記のとおり、光ファイバテープ心線1は、テープ樹脂層4の長手方向において厚肉部4aと薄肉部4bとが規則的または不規則的に形成されている。
押巻き72は好ましくは吸水性の不織布が使用され、具体的には不織布上に吸水性ポリマーが張り合わされたものが使用される。
押巻き72にはポリエチレン樹脂などが押し出され、押巻き72は外被74で被覆されている。外被74には上下にテンションメンバ76が1本ずつ設置され、その左右には外被74を引き裂くためのリップコード78も1本ずつ設置されている。
以上のスロットレス型光ケーブル70によれば、テンションメンバ76が図5中の上下に設置されているため、左右方向の可とう性が担保され、ダクト内に敷設する際の作業性を向上させることができる。リップコード78も図5中の左右対称(180度対角)の位置に設置されているため、外被74を2等分に剥離しやすく、ケーブル端末を処理する際や中間分岐させる際の作業性を向上させることができる。
[変形例]
なお、上記実施形態では、テープ樹脂層4の断面形状は、図3に示す形状に限らず、パルス形状であってもよいし、波形であってもよい。
(1)サンプルの作製
はじめに、外径125μmの石英ガラス系SM光ファイバ上に、23℃におけるヤング率が約5MPaのウレタンアクリレート系光硬化型樹脂からなる1次被覆、および23℃におけるヤング率が約700MPaのウレタンアクリレート系光硬化型樹脂からなる2次被覆を施した外径250μmの単心被覆光ファイバを準備した。
その後、図3と同様の製造装置を使用し、単心被覆光ファイバを4本整列させながら、ウレタンアクリレート系光硬化型樹脂(25℃での硬化前粘度が5.2±0.5Pa・sで、硬化後のヤング率が550MPaである。)を塗布および光硬化させて、長手方向におけるテープ樹脂層4の厚肉部の長さaと薄肉部の長さbの比率b:aを表1に示すように調整した光ファイバテープ心線のサンプル1-6を製造した。厚肉部の長手方向の長さと薄肉部の長手方向の長さは、塗布量を変動させて調整した。b:aが10:0は、テープ樹脂層4の厚みに凸凹を設けなかった場合である。
なお、長手方向の厚肉部4aの長さaと薄肉部4bの長さbは、以下の手順で求めた。
まず、複数の連結部6の中から任意に3か所分の連結部6を選択し、各連結部6についてキーエンス製マイクロスコープで光ファイバテープ心線の厚みを連続的に計測し、単心被覆光ファイバの外径を差し引いて、長手方向におけるテープ樹脂層4の厚み分布を求めた。得られた厚み分布において、テープ樹脂層4の厚みの最大値の1/2以上の厚みの部分を厚肉部、1/2未満の厚みの部分を薄肉部とし、各部ごとに長手方向の長さを計測して平均値をとり、各部の長さとした。
また、テープ樹脂層4の最大厚みtmaxも、上記厚み分布において各厚肉部の最大厚みをそれぞれ求め、それらの平均値とした。
また、連結部6の断面の厚さcは0.14mm、連結部6の長手方向の長さAは41mm、分離部8の長手方向の長さBは100mm、連結部6の長手方向における周期間隔Pは140mmとした。
(2)サンプルの評価
(2.1)ワイピング特性の評価
光ファイバテープ心線1を10cmの長さに切断した。これを、図6Aに示すように、鋭利な突起を有するマジックテープ(登録商標)80間に挟み込み、圧力を加えながら一方向に引っ張り、光ファイバテープ心線1からテープ樹脂層4を剥がし取った(図6Bおよび図6C参照)。そして、光ファイバテープ心線1からテープ樹脂層4を剥がし終えるまでに要する引き剥がし回数をカウントした。そして、以下の基準で評価した。
○:引き剥がし回数が3回以下
△:引き剥がし回数が4~5回
×:引き剥がし回数が6回以上
(2.2)しごき強度の測定
光ファイバテープ心線1を所定の長さに切断した。これを、図7Aに示すように、一端を固定し、他端に荷重500gfの重しWを吊るして張力を掛け、規定回数、捻回させた。光ファイバテープ心線1の吊るし部分の長さは600mmとした。
次いで、図7Bに示すように、捻回させた光ファイバテープ心線1を、φ16mmの2つのロール90A、90Bにそれぞれ180°曲げとなるように掛けた。そして、ロール90A、90Bを上下方向に往復させて、光ファイバテープ心線1の長さ540mmにわたる部分L(黒い太線部分)にしごきを与えた。このとき、光ファイバテープ心線1が回らないように重しWを固定した。
そして、図7Cに示すように、ロール90A、90Bを外し、張力を開放した後、光ファイバテープ心線1の間欠形状が破壊されていないかどうかを目視で観察した。
これらの操作を、捻回回数を増やしながら、繰り返し行った。そして、光ファイバテープ心線の間欠形状が破壊されない最大捻回回数をカウントした。
○:最大捻回回数が4回以上
△:最大捻回回数が2~3回
×:最大捻回回数が1回以下
測定結果を表1に示す。
Figure 0007505132000001
(3)まとめ
表1に示すとおり、サンプル1では、しごき強度が低く、ワイピング特性も従来(サンプル4)と同等に低かった。ワイピング特性が低かったのは、薄肉部4bの長さbが長くなるほど、テープ樹脂層4の樹脂にかかる荷重が小さくなり、せん断応力が小さくなるためと推測される。しごき強度が低下したのは、厚肉部4aの長手方向の長さaが短く、テープ樹脂層4による被覆量が低下し、強度を維持できなかったためと推測される。
一方、サンプル5では、ワイピング特性が向上しなかった。薄肉部4bの長手方向の長さbが短すぎて、マジックテープ80の突起が引っ掛かりにくいためと推測される。
これに対し、サンプル2~4では、しごき強度を良好に維持しつつ、ワイピング特性も向上することがわかる。これらのことから、4:6<b:a<8:2の範囲に調整することが有用であることがわかった。
本発明によれば、良好なしごき強度を維持しつつ、テープ樹脂層のワイピング除去を容易にする光ファイバテープ心線およびこれを用いたスロットレス型光ケーブルを提供することができる。
1 光ファイバテープ心線
2 単心被覆光ファイバ
4 テープ樹脂層
6 連結部
8 分離部
8A 非連結部
10 光ファイバテープ心線の製造装置
20 テープダイス
30 分離ダイス
32、34、36 分離ニードル
38 樹脂吸引装置
40 (上流側の)光照射装置
50 (下流側の)光照射装置
70 スロットレス型光ケーブル
72 押巻き
74 外被
76 テンションメンバ
78 リップコード
80 マジックテープ
90A、90B ロール

Claims (5)

  1. 並列に配置された複数本の単心被覆光ファイバと、
    前記複数本の単心被覆光ファイバを一体的に被覆し、隣り合う前記単心被覆光ファイバ同士を間欠的に連結する複数の連結部を有するテープ樹脂層と、
    を有する光ファイバテープ心線であって、
    前記テープ樹脂層は、前記単心被覆光ファイバの長手方向に沿って連続的に形成されており、
    前記複数の連結部の中から任意に選択した3つの連結部のそれぞれについて、
    前記単心被覆光ファイバの長手方向に沿って連続的に測定される前記光ファイバテープ心線の厚みから前記単心被覆光ファイバの外径分を差し引いて前記テープ樹脂層の厚み分布を求めたときに、前記テープ樹脂層は、前記単心被覆光ファイバの長手方向に沿って最大厚みの1/2以上の厚みで形成された厚肉部と、最大厚みの1/2未満の厚みで形成された薄肉部とを有するとともに、
    前記選択した3つの連結部における前記厚肉部の前記長手方向の長さの平均値をa、前記薄肉部の前記長手方向の長さの平均値をbとしたとき、4:6<b:a<8:2を満たす、
    光ファイバテープ心線。
  2. 請求項1に記載の光ファイバテープ心線において、
    記厚肉部の前記長手方向の長さの平均値aと、前記薄肉部の前記長手方向の長さの平均値、5:5≦b:a≦7:3を満たす、
    光ファイバテープ心線。
  3. 請求項1に記載の光ファイバテープ心線において、
    前記薄肉部の前記長手方向の長さの平均値bは、20~28mmである、
    光ファイバテープ心線。
  4. 請求項1に記載の光ファイバテープ心線において、
    前記テープ樹脂層の最大厚みは、0.01~0.02mmである、
    光ファイバテープ心線。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の複数の光ファイバテープ心線と、
    前記複数の光ファイバテープ心線を固定する押巻きと、
    前記押巻きを被覆する外被と、
    前記外被中に設置されたテンションメンバと、
    前記外被中に設置され前記外被を引き裂くためのリップコードと、
    を有する、
    スロットレス型光ケーブル。
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