JP7502536B2 - エアロゾル吸引カートリッジのシール部材及びシール構造 - Google Patents

エアロゾル吸引カートリッジのシール部材及びシール構造 Download PDF

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Description

本発明は、誘導加熱式用のエアロゾル吸引カートリッジと、それに使用されるシール部材及びシール機構に関する。
近年、火炎を用いることなく、タバコの成分を含むタバコカートリッジを加熱して、気化したタバコ成分を吸引する方式のタバコ製品が広く知られている。また、嗜好の多様化から、タバコ成分を含まない植物の芳香や味わいを、タバコ同様に火炎を用いずに楽しむためのカートリッジ製品を使用したエアロゾル吸引カートリッジも知られ始めている。
このようなエアロゾル吸引カートリッジは、充填物が集積されたエアロゾル形成基材を加熱することで、エアロゾルを発生させる。エアロゾル形成基材の加熱方法として、(1)加熱装置内部に設置された加熱ブレードに、エアロゾル吸引カートリッジを挿入して、加熱ブレードを電気的に加熱することで充填物を加熱する方式(ブレード加熱式)(例えば特許文献1参照)の他に、(2)エアロゾル形成基材の内部に予め強磁性体を主成分とした部品である誘導加熱部材を設け、誘導加熱装置Dで発生させた交番磁界により、誘導加熱部材内部にヒステリシス損及びジュール熱を発生させて加熱(誘導加熱)することで、充填物を加熱する方式(誘導加熱式)が知られている(例えば特許文献2参照)。
図9は、従来のエアロゾル形成基材101を使用した誘導加熱式用のエアロゾル吸引カートリッジ100の概略の側面断面図である。エアロゾル吸引カートリッジ100は、シール部材108と、エアロゾル形成基材101と、支持部材105と、マウスピース106が直線的に配列され、外装部材107で巻かれて円柱状に形成されている。
エアロゾル吸引カートリッジ100は、全体として細長い円柱形状をしており、加熱することでエアロゾルを発生する充填物104の集積体が収納されたエアロゾル形成基材101と、エアロゾル形成基材101が動いたり、外装部材107が折れ曲がったりすることを防止するための支持部材105と、エアロゾル形成基材101からの気流を通し、使用者がエアロゾルを吸引することのできるマウスピース106と、マウスピース106の反対側の端に配置される円柱形状のシール部材108とが、長手方向に沿って配列されており、シート状の外装部材107で円柱状に巻かれることで一体的に形成されている。ここで、外装部材107は、紙等の柔軟な素材で形成されており、シール部材108や支持部材105は、紙、プラスチック等の樹脂またはシリコーン等のゴムを素材として形成されている。
エアロゾル形成基材101は、中央に開口が形成されている円管形状の包装部材103の内部に、充填物104が円柱形状に収納されており、さらに充填物104には、誘導加熱に供する誘導加熱部材102が挿入されている。また、誘導加熱部材102は、円柱の高さ方向に沿って配置されているが、その長さは、包装部材103の長尺方向の長さ、すなわちエアロゾル形成基材101の長さと略同じであり、支持部材105やシール部材108と物理的に近接している構造となっている。
ここで誘導加熱式の場合は、図10の様に誘導加熱装置Dの挿入口D1に、エアロゾル吸引カートリッジ100のエアロゾル形成基材101を、シール部材108側から挿入して加熱するが、誘導加熱装置Dの温度センサーD2が、挿入口D1の直下であり、エアロゾル吸引カートリッジ100を挿入したときに、円柱の中心の真下に相当する位置に設置されており、誘導加熱部材102で発生した熱をシール部材108が適度に伝えることで、温度センサーD2の作動の適正化を図っている。すなわち、仮にシール部材108がなかったり、誘導加熱部材133と温度センサーが近接したりしている場合、誘導加熱部材102で発生した熱が過剰に温度センサーに伝わってしまい、十分にエアロゾルを発生する前に、温度センサーD2反応して誘導加熱装置Dの動作を止めてしまう恐れがある。一方で、必要以上に熱を遮蔽したり距離を取ったりすると、温度センサーD2が反応しないため、誘導加熱装置Dが必要以上に動作することになり、事故や故障を招く恐れがある。
また、エアロゾル吸引カートリッジ100の通気性を確保するために、シール部材108には貫通孔である通気口が形成されているが、この穴が大きすぎると先述のように温度センサーが過剰に反応してしまい、逆に穴が無かったり小さすぎたりすると、温度センサーが必要以上に反応しなくなったり通気性が悪くなったり、という問題があった。特に、従来のシール部材108の通気口は、専ら底面の中心近傍に形成されていたため、この問題が顕著であった。
一方で、シール部材108はエアロゾル吸引カートリッジ100に必要なものであることから、できるだけ1個当たりの生産コストを下げた方が好ましい。
特表2015-519915号公報 特開2021-175399号公報
本発明は上記事情に鑑み、加熱安定性の向上、通気性の向上またはコスト削減をすることを可能とする、シール部材、シール機構及びそれらを使用したエアロゾル吸引カートリッジを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、請求項1に記載の発明は、エアロゾル吸引カートリッジ用のシール部材であって、全体として円柱形状の本体部と、前記本体部の底面に垂直な方向に形成された1または2以上の開口部と、を有し、前記底面を形成する円は、その中心から少なくとも半径0.5mmの範囲で前記本体部の高さ方向の一部分または全体に渡って閉塞されている、ことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、エアロゾル吸引カートリッジ用のシール部材であって、円柱の外周の一部を、高さ方向に切り欠いた形状の本体部を備え、前記エアロゾル吸引カートリッジの外装部材の円管の中心孔に取付けられた状態で、前記円柱の底面の中心から少なくとも半径0.5mmの範囲で前記本体部の高さ方向の一部分または全体に渡って閉塞し、前記外装部材の内側面と前記シール部材の外側面の間隙が1または2以上の開口部を形成する、ことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、エアロゾル吸引カートリッジ用のシール部材であって、前記本体部の一方の底面の面内に、前記エアロゾル吸引カートリッジに備えられた状態で、エアロゾル形成基材に接地する支柱部を備え、前記開口部は、前記底面において、前記支柱部が備えられた場所以外の場所に形成される、ことを特徴とする、請求項1または2に記載のシール部材。
請求項4に記載の発明は、前記開口部のアスペクト比が24以下であり、開口率が2%以上90%以下である、ことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のシール部材。
請求項5に記載の発明は、天然繊維、合成繊維、天然皮革、合成皮革、天然樹脂、天然ゴム、プラスチック、合成ゴム、金属、紙、木材、竹材、またはセラミックスを含む素材からなる、ことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のシール部材。
請求項6に記載の発明は、前記開口部は、閉塞箇所を囲むように形成している、ことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のシール部材。
請求項7に記載の発明は、エアロゾル吸引カートリッジ用のシール部材であって、透明または半透明の素材よりなり、1または2以上の通気用の開口が形成されている、ことを特徴とするシール部材。
請求項8に記載の発明は、エアロゾル吸引カートリッジ用のシール部材であって、天然繊維、合成繊維、天然皮革、合成皮革、天然樹脂、天然ゴム、プラスチック、合成ゴム、金属、紙、木材、竹材、またはセラミックスを含む素材からなり、全体として中空管形状をなし、前記中空管の外径と外径の寸法の差は1.0~3.0mmである、ことを特徴とするシール部材。
請求項9に記載の発明は、エアロゾル吸引カートリッジのシール構造であって、前記エアロゾル吸引カートリッジの外装部材の側面に形成された非閉鎖形状の切込みを、前記外装部材と接続した部分を支点とし、前記外装部材の内側に屈折させ、前記非閉鎖形状は、外装部材に内装されたエアロゾル形成基材を支持する、ことを特徴とする、エアロゾル吸引カートリッジのシール構造。
請求項10に記載の発明は、エアロゾル吸引カートリッジ用のシール部材であって、全体として球形状をなし、その径方向に、少なくとも3穴の通気用の貫通孔が形成され、前記貫通孔のうち、少なくとも3穴は球の中心を通り、中心において相互に垂直に交差する、ことを特徴とするシール部材。
請求項11に記載の発明は、エアロゾル吸引カートリッジ用のシール部材であって、全体として板状の形状をなし、1か所以上の屈曲部が形成され、可撓性材料をその素材とする、ことを特徴とするシール部材。
請求項12に記載の発明は、エアロゾル吸引カートリッジ用のシール部材であって、円錐、円錐台または円柱の形状をなし、前記円錐、円錐台または円柱の高さ方向に、その下底面に貫通孔または側面に通気溝が形成される、ことを特徴とするシール部材。
請求項13に記載の発明は、前記円柱または前記円錐台の上底面の中心に、位置固定用のインサート部材を有する、ことを特徴とする、請求項12に記載のシール部材。
請求項14に記載の発明は、エアロゾル吸引カートリッジ用のシール部材であって、全体として中空管形状の本体部と、前記本体部の気流の上流側の端部に気流調整弁と、を備えることを特徴とする、シール部材である。
請求項15に記載の発明は、前記気流調整弁は、前記本体部の開口の一方の端部を覆う底面に形成された1本以上の切込みにより形成される、ことを特徴とする、請求項14に記載のシール部材である。
請求項16に記載の発明は、エアロゾル吸引カートリッジ用のシール部材であって、全体として円柱形状の本体部と、前記本体部の底面に垂直な方向に形成された1または2以上の開口部と、を備え、前記本体部は、前記エアロゾル吸引カートリッジの外装部材の円管の中心孔に取付けられた状態で、側面視において、前記外装部材から、前記外装部材の径方向に突出する突出部を有する、ことを特徴とする、シール部材である。
請求項17に記載の発明は、前記突出部は、前記本体部の気流の上流側の底面に前記本体部と一体的に形成された円柱状部材であり、前記円柱状部材の外径は、前記外装部材の外径より大きく設定されている、ことを特徴とする、請求項16に記載のシール部材である。
請求項18に記載の発明は、前記突出部は、前記本体部の気流の上流側の側面に、前記本体部と一体的に形成された1個以上の凹凸形状、溝形状、突起形状である、
ことを特徴とする請求項16に記載のシール部材である。
請求項19に記載の発明は、前記外装部材の側面には、1個以上の開口部が所定の大きさと配置で形成され、前記突出部は前記開口部に対応する大きさと配置で前記本体部の側面に形成されている、ことを特徴とする、請求項16に記載のシール部材である。
この発明によれば、シール部材は、その底面の中心近傍が閉塞されており、これにより誘導加熱部材で発生した熱の一部が遮蔽されて、誘導加熱装置の温度センサーに伝わる熱が抑制されるので、加熱安定性を確保することが可能となる。
また、シール部材の形状や、その底面や高さに対する開口部の大きさや数を一定の範囲に設定することで、適度な熱遮蔽性を有しながら通気性を確保することが可能になる。
さらに、製品1個当たりの生産コスト削減をすることが可能となる。
本発明の実施の形態1に係るシール部材の概略の正面図(a)と側面断面図(X-X)(b)である。 本発明の実施の形態1に係るシール部材の概略の斜視図である。 本発明の実施の形態1に係るシール部材を使用したエアロゾル吸引カートリッジの概略の側面断面図である。 本発明の実施の形態2に係るシール部材の概略の斜視図である。 本発明の実施の形態2に係るシール部材を備えたエアロゾル吸引カートリッジの概略の正面図(a)と側面断面図(Y-Y)(b)である。 本発明の実施の形態2に係るシール部材を使用したエアロゾル吸引カートリッジの概略の側面断面図である。 本発明の他の実施の形態に係るシール部材の概略の正面図である。 本発明の他の実施の形態に係るシール部材の概略の正面図である。 従来のシール部材を使用したエアロゾル吸引カートリッジの概略の側面断面図である。 従来のシール部材を使用したエアロゾル吸引カートリッジの使用状態を示す概略の側面部分断面図である。 本発明の実施の形態3に係るシール部材の概略の斜視図である。 本発明の実施の形態3に係るシール部材の概略の正面図(a)と側面断面図(X-X)(b)である。 本発明の実施の形態4に係るシール部材の概略の斜視図である。 本発明の実施の形態5に係るシール機構を備えたエアロゾル吸引カートリッジの概略の側面断面図である。 本発明の実施の形態5に係るシール機構を備えたエアロゾル吸引カートリッジの概略の側面図である。 本発明の実施の形態6に係るシール部材の概略の側面図である。 本発明の実施の形態6に係るシール部材を備えたエアロゾル吸引カートリッジの概略の側面断面図である。 本発明の実施の形態7に係るシール部材の概略の正面図(a)と側面図(b)である。 本発明の実施の形態7に係るシール部材を備えたエアロゾル吸引カートリッジの概略の正面図(a)と側面断面図(X-X)(b)である。 本発明の実施の形態8に係るシール部材の概略の斜視図である。 本発明の実施の形態8に係るシール部材を備えたエアロゾル吸引カートリッジの概略の側面断面図である。 本発明の他の実施の形態に係るシール部材の概略の正面図である。 本発明の他の実施の形態に係るシール部材の概略の正面図(a)と側面図(b)である。 本発明の他の実施の形態に係るシール部材を備えたエアロゾル吸引カートリッジの概略の側面断面図である。 本発明の実施の形態4に係るシール部材の変形例の概略の斜視図である。 本発明の実施の形態4に係るシール部材の変形例の概略の正面図(a)と側面断面図(X-X)(b)である。 本発明の実施の形態4に係るシール部材の他の変形例の概略の正面図である。 本発明の他の実施の形態に係るシール部材の変形例の概略の斜視図(a)と側面断面図(b)である。 本発明の他の実施の形態に係るシール部材の変形例の概略の正面図である。 本発明の他の実施の形態に係るシール部材の変形例の概略の斜視図(a)と側面断面図(b)である。 本発明の他の実施の形態に係る外装部材の変形例の概略の側面図である。
本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、図面中の各部の構成の大きさ、間隔、数、その他詳細は、視認と理解の助けのために、実際の物に比べて大幅に簡略化や誇張をして表現している。
実施の形態1
図1から3に基づいて、実施の形態1について説明をする。図3は、実施の形態1に係るシール部材1を使用したエアロゾル吸引カートリッジ10の概略の側面断面図である。エアロゾル吸引カートリッジ10は、シール部材1と、エアロゾル形成基材13と、支持部材14と、マウスピース15とが直線的に配列され、外装部材16で巻かれて細長い円柱形状に形成されている。
エアロゾル吸引カートリッジ10は、全体として細長い円柱形状をしており、加熱することでエアロゾルを発生する充填物132の集積体を含む細長い円柱形状のエアロゾル形成基材13と、エアロゾル形成基材13が動いたり、外装部材16が折れ曲がったりすることを防止するための支持部材14と、エアロゾル形成基材13からの気流を通し、使用者がエアロゾルを吸引することができるマウスピース15とが、長手方向に沿って配列されており、シート状の外装部材16で円柱形状に巻かれることで一体的に形成されている。ここで外装部材16は、紙等の柔軟な素材で形成されている。なお本明細書において、「細長い」とは、立体形状において、一方向が他の方向より長いことを意味する。実施の形態1では、「細長い円柱形状(円管形状)」とは、円柱(円管)の底面である円の直径より、円柱(円管)の高さ(すなわち底面に垂直な成分)の方が長いことを意味する。以降の実施の形態においても同様である。
実施の形態1におけるエアロゾル吸引カートリッジ10は、直径が4.0mm~7.5mm、より好ましくは5.0mm~7.0mm、長さが40mm~80mmに形成されことが好ましい。エアロゾル吸引カートリッジ10の直径を6.5~7.5mmの範囲に設定すれば、誘導加熱装置Dに設けられたエアロゾル吸引カートリッジ10を差し込む挿入口D1と適度な力で嵌合するため、エアロゾル吸引カートリッジ1を誘導加熱装置Dに好適に保持させることを可能にしつつ、エアロゾル吸引カートリッジ10の着脱を容易にすることができるのでより好ましい。エアロゾル吸引カートリッジ10の長さを40mm以上に設定すれば、誘導加熱装置Dに設けられたエアロゾル吸引カートリッジ10を受け入れる挿入口D1の長さよりも長くなるので、エアロゾル吸引カートリッジ10を誘導加熱装置Dに差し込んでも、吸口を誘導加熱装置から露出させることができ、使用者がエアロゾルを吸引するのに必要な長さを確保可能となるので好ましい。
次に、シール部材1は、図1、2に示すようにエアロゾル吸引用カートリッジ10の外部から、エアロゾル形成基材13に向かって空気を通過させる機能や、エアロゾル形成基材13が動かないように固定する機能を有する。そこで実施の形態1では、図1、2に示すように、全体として円柱形状の本体部11と、その底面に垂直な方向(すなわち円柱の高さ方向)に貫通して形成された1または2以上の開口部12と、を有する。そして、底面を形成する円は、その中心から所定の範囲で本体部11の高さ方向の一部分または全体に渡って閉塞されている(すなわち、シール部材1は、外装部材16の中心孔に収納した状態で、その中心から所定の範囲で中心孔を閉塞することになる)。閉塞された箇所(閉塞箇所)は、底面の中心から少なくとも半径0.5mmの範囲であり、広いほど誘導加熱の安定性には資するが、広すぎると通気性が悪くなるので、後述するアスペクト比や開口率を考慮した上で適正なものに決められる。実施の形態1では、図1のように、開口部12は、底面を形成する円の中心の閉塞箇所を囲むように1個形成されており、閉塞箇所は底面の中心から0.5mmの範囲とした。なお、本明細書中で「閉塞」とは、完全に覆い隠したり密閉することに限られず、一部分でも隠したり塞いだりするような状態をも含む意味で用いている。換言すると、実施の形態1のシール部材1は、その本体部11である円柱の高さ方向に、C字状の貫通孔である開口部12が形成された形状となっている。
ここで、シール部材1を形成する円柱は、例えば直径が4.0mm~7.5mm、高さ方向に沿った長さが3.0~7.0mmに設定されることが好ましい。
シール部材1が、スムーズに空気を通過させるためには、シール部材1の底面や高さに対する開口部12の大きさや数が重要な要素となる。ここで、開口部12の面積に対する開口側面の面積の比率(開口側面面積/開口面積)であるアスペクト比と、底面の全体の面積(開口部12が形成されていない場合の、底面を構成する円の面積)に対する開口部12の面積の比率(開口面積/底面面積)である開口率を考えると、アスペクト比が24以下、開口率は2%以上であることが望ましく、開口率が20%以上、アスペクト比が12以下であればさらに望ましい。また開口率は、閉塞箇所を考慮すると最大でも90%以下であることが好ましい。
シール部材1の素材は、綿、絹等の天然繊維、ナイロン(登録商標)、ポリエステル、アクリル、ポリウレタンなどの合成繊維、天然皮革、合成皮革、天然樹脂、天然ゴム、ポリアセタール、ポリエチレン、ポリカーボネート、塩化ビニル、PTFE、ポリアミドなどのプラスチック、シリコーン等の合成ゴム、ステンレス、鉄、ニッケル、アルミニウム、銅などの金属、紙、ガラス、炭素繊維、木材、竹材、またはセラミックスが使用される。実施の形態1では、シリコーンを用いた。なお、金属の場合は過剰加熱を防ぐという観点から強磁性体でないもの、例えばアルミニウムのような常磁性体、銅のような非磁性体が好ましい。また、プラスチックやゴムを使用する場合、誘導加熱部材133に近接することを考えると、耐熱性の高い素材を使用することが好ましい。具体的には、プラスチックでは耐熱温度(力がかかっていない状態でその素材が変形しない温度)が100℃以上であることが好ましい。例えば、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリアミド、PET、ABS、ガラスエポキシ樹脂、PTFE、PVDF、PEEKが好ましく、ゴムではシリコーンゴムが好ましい。
次に、エアロゾル形成基材13は、図3に示すように、中央に開口が形成されている円管形状の包装部材131の中心孔の内部に、エアロゾル発生源である充填物132が円柱形状に集積され収納されており、さらに充填物132の内部には、交番磁界に反応して熱を発生させる誘導加熱部材133が配置されている。高さ方向に沿った長さは例えば10~30mmに設定されることが好ましい。
エアロゾル形成基材13の直径は、マウスピース15の直径と略等しく、また、中心軸に沿って概ね一定の値となっている。この直径の大きさは、例えば4.0mm~7.5mmの範囲が好ましく、さらに好ましくは5.0mm~7.0mmの範囲である。
包装部材131は、紙などの柔軟かつ燃焼可能な素材でできた、円管形状の部材であり、円管の大きさは、エアロゾル形成基材13と同じ、すなわち外側の直径が4.0mm~7.5mm、より好ましくは5.0mm~7.0mm、高さ方向に沿った長さは10mm~30mmに設定されることが好ましい。
<充填物132について>
充填物132は、乾燥・粉砕されたタバコ植物または非タバコ植物に、エアロゾルを発生させるエアロゾルフォーマや、微結晶セルロース、風味を追加する添加剤、保存料、粘着剤または増粘剤等を混合し、シート状に成形した上で、所定の幅及び長さを有するように切断されることで形成される。なお、充填物132は多様な形状を有してもよい。例えば、短冊状やペースト状に形成されてもよいし、顆粒状に形成されてもよい。
なお、充填物132を短冊状で構成した場合、中心軸に直交する断面は略長方形状であり、その断面の長辺と短辺の比は、例えば、1:1~30:1の範囲であることが好ましい。長辺の長さは、0.1mm~7.5mmの範囲が好ましく、さらに好ましくは、0.1mm~3.0mmの範囲である。短辺の長さは、0.1mm~1.0mmの範囲が好ましく、さらに好ましくは0.1mm~0.5mmの範囲である。充填物132の長さは10mm~25mmの範囲が好ましく、さらに好ましくは10mm~20mmの範囲である。このような充填物132の寸法の一例を挙げると、長辺が1.5mm、短辺が0.3mm、長さが12mmである。
次に、充填物132として用いられる原料の具体例について説明する。充填物132は、以下に示す原料のうち任意の1つまたは複数の組み合わせで構成される。
充填物132は、タバコ植物または非タバコ植物を原料とする。タバコ植物としては、タバコ葉、タバコ茎、膨張タバコ、均質化タバコ等が挙げられる。非タバコ植物としては、タバコ植物以外の植物が挙げられる。非タバコ植物の好ましい部位としては、葉、果肉、種子、根(鱗根、塊根等)、茎、塊茎、皮(茎皮、樹皮等)、花(花弁、雄蕊、雌蕊等)、幹、枝等が挙げられる。
なお、本明細書でいう「植物」とは動物に対する一群を意味し、草および木等のように、根があって場所が固定されて生きているような生物以外に、微細藻類および海藻等のような藻類、キノコ等の菌類等をも含む。
充填物132は、例えば、乾燥・粉砕された非タバコ植物に、エアロゾルを発生させるエアロゾルフォーマ、微結晶セルロース、風味を追加する風味添加剤、保存料、結着剤または増粘剤等を適宜混合し、粉砕若しくは分級して粉末状または粒状にしたり、ペースト状に成形される。また、充填物132は、シート状に成形した上で、所定の幅および長さを有するように切断して短冊状または棒状とされる。
例えば、非タバコ植物が原材料である場合は、茶葉を使用できる。茶葉は茶になる植物が異なるだけでなく、同じ植物であっても加工法によって異なる茶葉になる。具体的には、たとえば、日本茶、紅茶、ウーロン茶等が挙げられる。
エアロゾルフォーマは、例えばグリセリン、プロピレングリコール等が好ましく使用される。
次に、微結晶セルロースとは、例えば、繊維性植物のパルプから得られたα-セルロースを酸で部分的に解重合したものとして得られるものであり、セルロースから可溶性部分を取り除き、適宜、不溶性部分を結晶化したものである。
微結晶セルロースは、粉体のままでも良いし、水などの溶媒に分散させて懸燭液でも良い。この場合、溶媒ヘの分散は、高速攪拌機や高圧ホモジナイザーなどが使用できる。
さらに、必要に応じ充填物132の原料として風味を追加する風味添加剤も用いられる。風味添加剤としては、はっか、ココア、コーヒー、紅茶のエキス、茶抽出物のカテキンの粉末等が挙げられる。保存料としては食品に使用されるものが好ましく、例えば、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、安息香酸、安息香酸ナトリウム等が挙げられる。
結着剤または増粘剤としては、グアーガム等のゴム、ヒドロキシプロピルセルレロースなどのセルロース結合剤、デンプンなどの有機酸の共役塩基塩などの多糖類、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
<誘導加熱部材133について>
誘導加熱部材133は、平板状の素材を加工したものである。この平板は、厚さが0.05~0.5mm、好ましくは厚さが0.1~0.3mmである。長さはエアロゾル形成基材13の高さ方向の長さに比べて略同じであるが、エアロゾルの形成を阻害しない程度、例えばエアロゾル形成基材13より±1~3mm程度異なっていてもよい。なお、誘導加熱部材13は必ずしも平板状である必要はなく、多角形状、棒状、柱状、筒状、粒子状、球状、多孔質状、シート状、L字形状、V字形状、U字形状、コの字状、その他多彩な形状とその組み合わせの形状とすることも可能である。
誘導加熱部材133の素材は、強磁性体を含む金属材料で形成される。強磁性体は、外部磁界を加えると外部磁界と同じ方向の磁性を強く帯び、特に磁石に吸着する性質を持つ素材であり、例えば、強磁性体の材料である鉄、フェライト鉄、フェライト粉末、フェライト粒子、フェライト系ステンレス(例えばSUS430)、ニッケル、ニッケル鉄合金(例えば42アロイ、36インバー)、あるいはコバルト等が挙げられる。強磁性体の比透磁率は、1よりも極めて大きく、例えば、鉄であれば5000程度であり、ニッケルであれば600程度であり、コバルトであれば250程度であり、フェライト系ステンレスであれば1000~1800程度である。
磁性体のうち常磁性体は、外部磁界を加えると外部磁界と同じ方向の磁気を弱く帯び、外部磁界をゼロにすると磁気を帯びなくなる材料であり、例えば、アルミニウム、白金およびマンガン等が挙げられる。常磁性体の比透磁率は1よりもわずかに大きく、例えば、アルミニウムであれば1.000021程度であり、白金であれば1.000265程度であり、マンガンであれば1.000830程度である。
また、磁性体のうち反磁性体は、外部磁界を加えると外部磁界と反対方向の磁気を帯び、外部磁界をゼロにすると磁気を帯びなくなる材料であり、例えば銅、グラファイト、ビスマス等が挙げられる。反磁性体の比透磁率は、1よりもわずかに小さく、例えば、銅であれば0.999990程度であり、グラファイトであれば0.99980程度であり、ビスマスであれば0.999834程度である。
強磁性体は、向きや大きさが時間と共に変化する磁界(交番磁界)内部に置いたとき、電磁誘導により流れる渦電流によるジュール熱が発生するだけでなく、強磁性体内部の磁化の向きが変化するときに発生するエネルギー損失(ヒステリシス損)に起因する熱が発生するため、常磁性体や反磁性体に比べて容易に誘導加熱ができ、充填物132を十分に加熱できる。
また、強磁性体がその磁気秩序を失い、常磁性体に転移する温度であるキュリー温度は、例えば、ニッケルであれば358℃程度である。そのため、充填物132を例えば200℃の高温で加熱する際にも、加熱温度がキュリー温度に達することはなく、強磁性体としての性質を維持でき、充填物132を安定して加熱できる。
誘導加熱部材133の素材は、強磁性体の材料である、鉄、フェライト鉄、フェライト粉末、フェライト粒子、フェライト系ステンレス、強磁性鋼、ステンレス鋼、ニッケル、コバルト、またはこれらを組み合わせた金属材料を採用してもよい。例えば、フェライト系ステンレスとニッケルを組み合わせたもの等が挙げられ、より好ましくは、鉄、クロム、アルミを組合せた合金(鉄クロムアルミ合金)である。
ここで、鉄及びクロムの温度と磁性の関係性について説明する。鉄は、キュリー温度が約770℃、クロムは、反強磁性体から常磁性体に変わる温度であるネール温度が約35℃である。
また、誘導加熱部材133は、強磁性体を主成分として含む金属材料によって構成されてもよく、例えば強磁性体を、好ましくは60%以上、さらに好ましくは80%以上含む合金である強磁性合金を採用してもよい。例えば、ニッケル合金あるいはニッケル鉄合金等が挙げられる。この場合でも、強磁性体が誘導加熱されることで、充填物132を十分に加熱できる。なお、強磁性体の代わりに、常磁性体および反磁性体を含む金属材料を用いてもよい。この場合でも誘導加熱自体は可能である。ただし、加熱時間の短縮化や消費電力の低減の観点から強磁性体を含む金属材料を用いる方が好ましい。
支持部材14は、エアロゾル形成基材13の支持部材14側への移動や外装部材16の折れ曲がりを抑制するとともに、エアロゾル形成基材13で発生したエアロゾルを含む気流をマウスピース15側に流通させる。支持部材14は、例えば高さ方向に貫通孔を有する円柱状に設けられ、その高さ方向の軸がエアロゾル吸引カートリッジ10の中心軸に沿うようにエアロゾル形成基材13とマウスピース15との間に配置される。支持部材14は、例えば、直径が4.0mm~7.5mm、中心軸に沿った長さが50mm以下に形成される。なお、支持部材14は、適宜機能および構成に応じて上記とは異なる寸法を有していてもよい。実施の形態1では、樹脂材で形成された支持部材本体に、空気の流路となる挿通孔が形成された形態である。支持部材14を形成する素材としては、例えば、ポリプロピレン、ポリ乳酸、シリコーン、紙のようなものが挙げられる。
マウスピース15は使用者が口に咥える部分に設けられる部材であり、円柱状に形成されており、中心軸に沿った長さは、10~50mmに設定されている。また、直径は例えばエアロゾル形成基材13や支持部材14と略同じである。マウスピース15の素材は、例えば紙等を用いて形成される。また、例えば紙からなるシート状の部材を巻いて円柱状に設けられてもよいし、微粒子を取り除くセルロースアセテートフィルタ等を含んでいてもよい。また、シリコーンを含む多孔質材料で形成されてもよい。実施の形態1では、マウスピース15は、エアロゾル形成基材13で生成された水蒸気やエアロゾル中の微粒子の一部を濾過する機能を有する白色のフィルタである。なお、充填物132が非タバコ植物を原料としている場合、マウスピース15はフィルタである必要はない。この場合、マウスピースは外装部材16の一部で構成しても良いし、中空の部材を取付けてもよい。
次に、実施の形態1に係る、充填物132の製造工程について説明をする。
充填物132の製造工程は、さらに内部工程として、その主原料となるタバコ植物または非タバコ植物を乾燥・粉砕し、秤量等を行う乾燥・粉砕工程と、その他の原料の前処理、秤量等を行う準備工程と、原料を混合して組成物とする混合工程と、組成物を成形する充填物成形工程と、を有する。
乾燥・粉砕工程では、主原料となるタバコ植物または非タバコ植物の使用部位(例えば、葉、種子、乾燥果実、茎、樹皮、根など)を組成物とするため、所定の粉砕物に加工する。その際、後に添加するエアロゾルフォーマ、水その他の成分を吸収あるいは担持するのに都合の良い水分量に調整することが好ましい。乾燥において、温度は60℃以上80℃以下が好ましい。この範囲とすることで、必要とする香味成分の散逸を避けながら、所望の水分量に到達させやすい。さらに、乾燥・粉砕工程には、粉砕物を篩分けする篩工程を設けることもでき、所望の粒度に調整して混合工程に投入することができる。
準備工程においては、充填物132を作製するにあたり必要な原料を準備することができる。前述の微結晶セルロースは、準備工程において秤量され、混合工程に投入される。
混合工程においては、通常の混合機を使用することができる。例えば、混合槽中の原料を撹拌羽根にて、剪断力を加えつつ混合するような形態が好ましく用いられる。
充填物成形工程では、短冊状または棒状とする場合には、各種原料が混合された組成物を複数本のロールミルで薄いシート状に成形してから、切断することで充填物132が成形される。複数本のロールミルを用いると、狭いロール間に押し込まれることによる圧縮と、ロール速度差による剪断により、混練、分散などを行いながら、ドクターブレードにより所望の厚さのシートとすることが可能であり、好ましい。また、プレスローラあるいはプレス機を用いて作製することもできる。
この場合、シートの厚さは、0.1mm~1.0mmの範囲が好ましく、さらに好ましくは0.1mm~0.5mmの範囲である。得られたシートは、カッター、回転刃方式のロータリーカッター等により、所定の幅に切断される。
また、粉末状または粒状の充填物132とする場合には、上記組成物について、適宜粉砕若しくは分級を行うことが好ましい。粉末状または粒状の充填物132における平均粒子径は、例えば0.1~3.0mmであることが好ましく、0.5mm以下であることがより好ましい。当該平均粒子径は、例えばJIS K 0069:1992に記載された篩分け法によって求められる。つまり、この平均粒子径は、複数の篩による試験結果について、目開きの大きいほうからの質量の積算を行い、その質量50%に相当する径をいう。また、レーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%での粒径を平均粒子径としても良い。また、粉末状または粒状の組成物に増粘剤や水などを適量添加して混練することで、充填物132を、流動性を有するペースト状に形成してもよい。
充填物成形工程では、組成物を加圧によりオリフィスを通過させて成形するなど、他の手段を用いても良い。また、充填物成形工程では、必要に応じて、非タバコ植物、エアロゾルフォーマ、結着剤または増粘剤等、風味添加剤、保存料をさらに添加しても良いし、水などを添加しても良い。
ここで、充填物132の表面に粘着性を付与する場合は、粘着性を付与できる手段であれば特に限定されないが、既述の結着剤を少なくとも一部に付着させれば良い。粘着性を付与することで、短冊状または棒状の充填物132と粉末状、粒状またはペースト状の充填物132と組み合わせる場合に、短冊状または棒状の充填物132の表面に粉末状、粒状またはペースト状の充填物132を安定して保持することができる。
<エアロゾル形成基材の製造工程>
エアロゾル形成基材13は、充填物132と誘導加熱部材133を包装部材131で円柱状に包摂し、エアロゾル形成基材13の直径に合わせて収束させるが、これは、内部工程として、上述した充填物成形工程の他、エアロゾル発生源であるシート状の充填物132と、細長いリボン状の誘導加熱部材133の材料を同一方向に直線的に所定の速さで流動させながら収束させる収束工程と、これを細長いテープ状の包装紙で円柱形状に包装する包摂工程と、これをカッターで所定の間隔で裁断する切断工程を含む。
<組立工程>
組立工程は、シール部材1と、エアロゾル形成基材13と、支持部材14とマウスピース15を、この順番で一列に配列し、外装部材16で包むことで、エアロゾル吸引カートリッジ10が完成する。ここで、シール部材1を、透明または半透明の素材で形成することで、組立工程後に誘導加熱部材133が適正に配設されているかどうかを確認できるので好ましい。
実施の形態2
図4から6に基づいて、実施の形態2に係るシール部材2について説明をする。ここで、実施の形態1と共通の部分については、図示や説明を適宜省略する。また、複数の実施の形態に亘って対応する構成について言及する場合は、「シール部材1等」と表現する。その他の構成についても同様である。
実施の形態2のシール部材2は、図4の様に、円柱の外周の一部を、高さ方向に切り欠いた形状の本体部21を備えている。実施の形態2では、本体部21の外周4か所を高さ方向に切り欠いた、X字形状をしている。ここで、実施の形態1のシール部材1は、円柱の輪郭を有しているのに対して、実施の形態2のシール部材2は、外周の少なくとも一か所は欠けている点で異なる。また、実施の形態1のシール部材1は、それ自体が貫通孔である開口部12を有していたが、実施の形態2のシール部材2は必ずしも有するとは限らない点で異なる。
図5は、シール部材2を備えたエアロゾル吸引カートリッジ10の概略の正面図(a)と、先端付近の側面断面図(b)である。ここに示す様に、外装部材16の中心孔に取付けられた状態で、円柱の底面の中心から所定の範囲で、中心孔を閉塞する。また、外装部材16の中心孔の内側面とシール部材1の外側面の間隙が1または2以上の開口部22を形成する。ここでは、開口部22は4か所形成されている。また、底面を形成する円は、その中心から所定の範囲で本体部21の高さ方向の一部分または全体に渡って閉塞されている。閉塞箇所は、底面の中心から少なくとも半径0.5mmの範囲であり、後述するアスペクト比や開口率を考慮した上で決められる。実施の形態2では、図5のように、開口部22は、閉塞箇所を囲むように4個形成されており、閉塞箇所は底面の中心から半径約1mmの範囲とした。
また、実施の形態2のシール部材2においても、スムーズに空気を通過させるためには、シール部材2の底面や高さに対する開口部22の大きさが重要な要素となる。ここで、開口部22の面積に対する開口側面(開口部22を形成する本体部21の外側面と外装部材16の中心孔の内側面)の面積の比率(開口側面面積/開口面積)であるアスペクト比と、底面の全体の面積(切り欠きが形成されていない場合の、底面を構成する円の面積)に対する開口部22の面積の比率(開口面積/底面面積)である開口率を考えると、アスペクト比が24以下、開口率は2%以上であることが望ましく、開口率が20%以上、アスペクト比が12以下であればさらに望ましい。また、開口率は、閉塞箇所を設置することを考慮すると最大でも90%以下であることが好ましい。また、実施の形態2において開口側面を考えるとき、外装部材16の中心孔の内側面は、シール部材2の高さに対応する領域だけを考慮し、シール部材2が存在しない領域(例えば図5(b)のエアロゾル形成基材13が存在する領域)は考慮しない。
この発明によれば、シール部材1等は、その底面の中心近傍が閉塞されており、これにより誘導加熱部材133で発生した熱の一部が遮蔽されて、誘導加熱装置Dの温度センサーD2に伝わる熱が抑制されるので、加熱安定性を確保することが可能となる。
また、シール部材1等の底面や高さに対する開口部12(22)の大きさや数を一定の範囲に設定することで、適度な熱遮蔽性を有しながら通気性を確保することが可能になる。
実施の形態3
図11、12に基づいて、実施の形態3に係るシール部材1-2、2-2について説明をする。ここで、実施の形態1、2と共通の部分については、図示や説明を適宜省略する。
シール部材1-2は、円柱の本体部11-2と、本体部11-2の一方の底面の面内に、エアロゾル吸引カートリッジ10に備えられた状態で、エアロゾル形成基材13に接地する支柱部13-2を備える。また、本体部11-2は、円柱の高さ方向に貫通する、1または2以上の開口部12-2を有する。ここで、本体部11―2には、実施の形態1のシール部材1を薄くした(高さ方向の長さを短くした)ものを使用しても良い。ここで、本体部11―2の高さは、長過ぎると後述する交流空間Sのスペースが狭くなり過ぎて十分な効果が得られなくなり、短すぎると本体部11―2が薄くなり過ぎるので、外装部材16の中心孔に入れたときの安定性が悪くなるので、シール部材1-2の全体の高さの20~90%の範囲であることが好ましく、30~80%であることがさらに好ましい。
開口部12-2は、本体部11-2の底面において、支柱部13-2が備えられた場所以外の場所に形成される。すなわち、支柱部13-2は、開口部12-2の全体に被ったり、閉塞したりしないように、シール部材1の底面を形成する円の中心かその近くに設置されている。
図12は、シール部材1-2の正面図(a)と、エアロゾル吸引カートリッジ10に取付けた状態での先端付近の側面断面図(b)である。この状態では、シール部材1-2は、外装部材16の内壁と、エアロゾル形成基材13の底面と、支柱部13-2で囲まれた一定の範囲の交流空間Sを形成する。交流空間Sは、複数に分割されずに、一体的に形成されるのが好ましい。
このような形態では、開口12-2から侵入した外気は、交流空間Sで混合されて、支柱部13-2が接地している場所以外のエアロゾル形成基材13の底面から、充填物132に侵入するので、通気性向上に効果がある。また、先端部分における熱のこもりを低減させ、誘導加熱装置Dの温度センサーD2に伝わる熱が抑制されるので、加熱安定性を確保することが可能となる。
また、実施の形態2のシール部材2の高さ方向の長さを短くしたものを本体部2-2としても同様の効果が得られる。さらに、本体部1-2、2-2は、必ずしもシール部材1、2と同様の設計ルールで形成されたものを用いる必要はなく、支柱部13-2、23-2が開口部12-2を全て閉塞しなければ、任意の形状のものを用いることができる。
実施の形態4
図13に基づいて、実施の形態4に係るシール部材4について説明をする。ここで、実施の形態1から3と共通の部分については、図示や説明を適宜省略する。
シール部材4は、肉厚の薄い中空管形状をしており、その外径は外装部材16の内径と略同じであり、外装部材16の内部に挿入したときに嵌合して固定される程度に設定されている。ここで、肉厚が薄いとは、内径と外径の寸法の差(すなわち肉厚の2倍の寸法に相当する)が、内径の寸法以下であるものとする。また、内径は、全体としての構造強度を損なわない程度の肉厚が確保でき、なおかつ、エアロゾル形成基材13を支持できる範囲で、できるだけ大きく設定されている。具体的には、外径と内径の寸法の差は、1~3mmが好ましく、1.2~1.5mmがさらに好ましい。
また、素材は構造強度を考慮して、天然繊維、合成繊維、天然皮革、合成皮革、天然樹脂、天然ゴム、プラスチック、合成ゴム、金属、紙、木材、竹材、またはセラミックスを含む素材が好ましく使用される。
変形例
図25、26、27は、実施の形態4に係る、シール部材4の変形例の概略図である(図25の点線は内部の開口を表している)。まず、図25、26のシール部材4bは、全体として中空管形状の本体部4b1と、本体部の中空管の高さ方向に形成された1または2以上の開口部4b2と、本体部4b1をエアロゾル吸引カートリッジ10の外装部材16の円管の中心孔に取付けられた状態で、本体部4b1のエアロゾルの気流の上流側の端部に気流調整弁4b3とを備える。ここでは本体部4b1の中空管は開口の一方の端部を覆う底面を有しており、気流調整弁4b3は、底面に形成された切込み4b4により形成される。
図25、26では、気流調整弁4b3は、底面に形成されたX字形状の切込み4b4により、4個形成されている。ここでX字の線が交差する点が、中空管の径方向の中心に位置することが好ましい。使用者がエアロゾルを吸引するときには、気流調整弁4b3がエアロゾルの下流側(本体部4b1の開口の内側)に向かって変形し、エアロゾルの流量を調整する。そのため、本体部4b1の底面は、シリコーンゴムを含むエラストマー材料のような、吸引力により弾性変形が可能な弾性素材を使用することが好ましい。さらに、本体部4b1と一体的に成形してもよいし、別部品として成形したのちに接合してもよい。
気流調整弁4b3の厚さとしては、吸引力により弾性変形が可能な厚さであれば特に制限されるものではないが、0.05~1.0mmのものを好適に用いることができる。また、気流調整弁4b3は、吸引力により弾性変形が可能なように、中心側を薄くした形状等を適宜用いることができる。
また、切込み4b4の長さは、気流調整弁4b3は、吸引力により弾性変形が可能な長さであることが好ましい。具体的にはX字の線が交差する点と線の端点までの距離が、中空管の内径の20%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましい。
図27には、その他の形状を例示する。同図(a)はU字型の切込み4c4、同図(b)はV字型の切込み4d4、同図(c)はW字型の切込み4e4、同図(d)はL字型の切込み4f4が4個形成されている。これ以外にも、コの字、Ω字など、切込みが非閉鎖形状であれば、任意の形状が可能である。ここでも、切込み4c4等の長さは、気流調整弁4b3は、吸引力により弾性変形が可能な長さであることが好ましい。具体的には非閉鎖形状の一端の点からその交点、屈曲点までの距離が、中空管の内径の20%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましい。
非閉鎖形状については、実施の形態5で説明する。
これによれば、簡単な構成でシール部材4を形成できるので製造コスト削減に効果があるとともに、内径が大きいので通気性を向上させることが可能となる。また、エアロゾル形成基材13の底面から外装部材16の底面までの距離を十分にとれば、温度センサーD2に伝わる熱も抑えることができるので、加熱安定性を確保することができる。
実施の形態5
図14、15に基づいて、実施の形態5に係るシール構造について説明をする。ここで、実施の形態1から4と共通の部分については、図示や説明を適宜省略する。
実施の形態5に係るエアロゾル吸引カートリッジ20は、外装部材16の側面に、非閉鎖形状の切込み16-1が形成されている。ここで、非閉鎖形状とは、曲線や折線を含む、連続した1本の線で形状を描画(いわゆる一筆書き)したときに、線同士が交差して交点を持たず、さらに部分的に閉じられた形状を有さない形、または二本以上の線で形状を描画した場合には、その一部または全部に閉鎖形状を含まない形をいう。非閉鎖形状としては、例えば、V字、U字、W字、コの字、Ω字、X字形状が含まれ、反対に閉鎖形状は、形状の一部または全部が閉じられた図形を含むような形状をいい、例えばO字、Q字、ロの字形状などが含まれる。
外装部材16と接続した部分(図15における点線)を支点とし、非閉鎖形状の切込み16-1で形成された部分を外装部材16の内側に屈折させ、外装部材16に内装されたエアロゾル形成基材13を支持させることで、シール構造が得られる。また、このとき非閉鎖形状の切込みの部分には、開口16-2が形成される。
非閉鎖形状の切込み16-1の大きさは、小さすぎるとエアロゾル形成基材13を十分に支持できないが、大きすぎるとエアロゾル形成基材13の底面を塞いで通気性を損なうので、適正な大きさに設定される。具体的には、外装部材16の内側に屈折させたときに、折線の長さが2~3mmであり、エアロゾル形成基材13を支持する部分の長さ(外装部材16の径方向に平行な長さとする)が最大で2~3mmまたは、外装部材16の内径の30~50%の長さであることが好ましい。また、個数は2~4個で、外装部材16の高さ方向に対して同じ位置の円周上に折線が位置するように形成されることが好ましい。
これによれば、外装部材16を加工してその一部を利用することで、他の部材を必要とせず、簡易な構成で、シール部材に代替しうるシール構造が得られるので、製造コスト低減に効果がある。また、外装部材16の円筒の先端からだけでなく、開口16-2からも外気を取り込めるので、通気性の向上にも効果がある。さらに、本実施の形態のシール構造は、支持部材14にも代替しうる。また、非閉鎖形状の切込み16-1等で形成された部分が熱を吸収するので、加熱安定性を確保することが可能である。
実施の形態6
図16、17に基づいて、実施の形態6に係るシール部材6について説明をする。ここで、実施の形態1から5と共通の部分については、図示や説明を適宜省略する。
図16に示すように、シール部材6は、全体として球形状をなし、その径方向に、少なくとも3穴の通気用の貫通孔61が形成されている。球の直径は外装部材16の中心孔に嵌合できるように、内径の大きさと略同じか少し大きいことが好ましい。具体的には0.01~0.5mm大きいことが好ましく、0.05~0.2mm大きいことがさらに好ましい。図16において点線は、内部に貫通孔61が形成されていることを意味する。
シール部材6の素材は、実施の形態1におけるシール部材1と同じものを使用できるが、外装部材16の中心孔に嵌合させることを考えると、プラスチック或いはゴム(天然、合成)を含むエラストマー樹脂のような弾性体を使用することが好ましい。
貫通孔61の大きさは、小さすぎると通気性を損なうので、直径にして0.2mm以上が好ましい。また、貫通孔61のうち、少なくとも3穴は球の中心を通り、中心において相互に垂直に交差することが好ましい。
図17は、エアロゾル吸引カートリッジ10にシール部材6を取付けた状態での先端付近の側面断面図である。シール部材6が上述のような弾性体を素材とした場合は、外装部材16の内側に、その弾性力と外装部材16の剛性によって固定されている。同図(a)は、貫通孔61の一つがエアロゾル吸引カートリッジ10の長手方向に対して平行に配設された場合、同図(b)は、斜めに配設された場合であるが、いずれの場合でも、貫通孔61のうち少なくとも一つはエアロゾル吸引カートリッジ10の外部と内部を、空気が流通できるように接続しており、外気を取り入れるための空気のチャネルとなるので、通気性の確保が可能になる。さらに製造工程においては、シール部材1のような円柱形状の場合、外装部材16に適正な向き(円柱の高さ形状がエアロゾル吸引カートリッジ10の長手方向に向いた状態)で配設されなくてはならないところ、例えば横向きに入った場合には不具合となってしまう。一方、実施の形態6のシール部材6は、どの向きで配設されても良く、その方向性に留意しなくて良いので、製造コストの低減にも効果がある。さらに、シール部材6が誘導加熱部材133で発生した熱をある程度遮蔽するので、加熱安定性を確保することが可能である。
実施の形態7
図18、19に基づいて、実施の形態7に係るシール部材7について説明をする。ここで、実施の形態1から6と共通の部分については、図示や説明を適宜省略する。
シール部材7は、図18に示すように全体として板状の形状をなし、1か所以上の屈曲部71が形成された形状をしており、可撓性材料をその素材とする、ことを特徴とする。実施の形態7では、シール部材7はコの字形状としたが、これ以外にもV字、U字、W字、L字などであっても良い。屈曲部は、コの字やW字の様に折れ曲がっていても良いし、U字の様に湾曲していても良い。また、素材となる板は厚すぎると加工や弾性変形が困難になり、一方、薄すぎると強度が低くなり、形状安定性が失われるので適度な厚さであることが好ましい。好ましい厚さは素材にもよるが、金属であれば0.05~0.2mm、プラスチックであれば0.5~1.5mmが好ましい。
素材は、前述の通り、外力に応じて弾性変形が可能な可撓性材料が使用されることが好ましい。具体的にはプラスチック、ゴム、金属が好ましい。また、素材はこれまでの実施の形態と同様に、プラスチックとゴムの場合は、耐熱性の高い素材を使用することが好ましい。
また、シール部材7は平板形状の素材を加工して屈曲部を形成しても良いし、最初から所定の形状に成形してもよい。
図19は、シール部材7を備えたエアロゾル吸引カートリッジ10の概略の正面図(a)と、先端付近の概略の側面断面図(b)である。ここでは、外装部材16の中にコの字形状の中央部位72をエアロゾル形成基材13の方に向けて配設する。このとき、中央部位72は、少し撓んだ状態で収納できる程度の寸法に設定することが好ましい。この場合、中央部位72の素材の弾性力によって、これに隣接する二つの部位が外装部材16の内壁を押圧することで、シール部材7を外装部材16のなかに固定している。シール部材7が他の形状、例えばW字状、V字状、U字状といった形状の場合でも、同様の理由でシール部材7を外装部材16の中に固定できる。
また、中央部位72が撓むことにより、エアロゾル形成基材13から一部離隔することで、シール部材7の温度上昇を抑制するとともに、通気性を向上させることが可能となる。また、中央部位72が誘導加熱部材133で発生した熱をある程度遮蔽するので、加熱安定性を確保することが可能である。
実施の形態8
図20、21に基づいて、実施の形態8に係るシール部材8について説明をする。ここで、実施の形態1から7と共通の部分については、図示や説明を適宜省略する。
シール部材8は、図20に示すように、円錐台状8a(同図(a))、円柱状8b(同図(b))、円錐状8c(同図(c))の形状をなし、円錐台8a-1、円柱8b-1、円錐8c-1の高さ方向に、その側面に通気溝8a-2、8b-2、8c-2が形成され、下底面に貫通孔8a-3、8b-3、8c-3が形成されている。
また、円錐台状8a、円柱状8bにおいては、円錐台8a-1、円柱8b-1の上底面に、エアロゾル形成基材13に差し込んで、シール部材8の位置固定をするためのインサート部材8a-4、8b-4が備えられている。インサート部材8a-4、8b-4は、円錐台8a-1、円柱8b-1の上底面の中心近くに形成されるのが好ましい。
シール部材8が円錐台状8aの場合、通気溝8a-2はその側面の一部を切り欠く形態で、上底面から下底面に渡って形成されている。円柱状8bの場合も同様である。また、円錐状8cの場合は、底面から頂点に向かって形成されていることが好ましい。
また、シール部材8が円錐台状8aの場合、貫通孔8a-3は、下底面から側面に向けて形成されることが好ましく、円錐状8cの貫通孔8c-3も同様である。一方、円柱状8bの場合、貫通孔8b-3は、上底面から下底面に渡って形成されることが好ましい。
また、インサート部材8a-4、8b-4は、円錐台状8a、円柱状8bの場合に備えることで、シール部材8の位置を固定することができるので好ましい。
ここで、円錐形状8cの場合は、その先端形状自体がインサート部材8a-4、8b-4の機能を有する。
また、図20では、インサート部材8a-4、8b-4を先端が鋭利な円錐形状に示したが、これに限られず、棒状、板状、角錐状、角柱状などといった、その先端をエアロゾル形成基材13の充填物132に差し込み得るものであればどのような形状でも良いが、先端を鋭利な形状に形成することが好ましい。
図21は、シール部材8を備えたエアロゾル吸引カートリッジ10の概略の正面図(a)と、先端付近の概略の側面断面図(b)である。円錐台状8aの場合は下底面の直径が、円柱状8b、円錐状8cの場合底面の直径が外装部材16の内径と略同じ大きさ、言い換えると外装部材16の中心孔に嵌合可能な大きさであることが好ましい。
また、円錐台状8aの場合には、同図(a)のように、上底面がエアロゾル形成基材13の底面に接触するまで、インサート部材8a―4を差し込むことが好ましい。このとき、下底面が外装部材16の底面と段差無く同一平面上に位置するような状態、すなわち円錐台8a-1の高さが、エアロゾル形成基材13の底面から外装部材16の底面までの距離と同じ長さであることが好ましい。この状態で、外装部材16の内側面と、円錐台8a―1の側面の隙間に一定の空間が形成され、通気溝8a-2、貫通孔8a-3から取り込まれた空気は、当該空間全体に行きわたり、エアロゾル形成基材13の内部に吸引される。これにより、通気性が向上するという効果がある。また、円錐台8a-1が誘導加熱部材133で発生した熱をある程度遮蔽するので、加熱安定性を確保することが可能である。
また、円柱状8bの場合には、同図(b)のように、エアロゾル形成基材13の底面に対向する側の底面は、エアロゾル形成基材13の底面に接触しないで、隙間を形成することが好ましい。また、円柱8b-2のもう一方の底面は、先ほどと同様に、外装部材16の底面と同一平面上に位置するような状態であることが好ましい。この状態では、通気溝8b-2、貫通孔8b-3から取り込まれた空気は、当該隙間の空間全体に行きわたり、エアロゾル形成基材13の内部に吸引される。これにより、通気性が向上するという効果がある。円錐台8b-1が誘導加熱部材133で発生した熱をある程度遮蔽するので、加熱安定性を確保することが可能である。
さらに、円錐形状8cの場合には、同図(c)のように、円錐8c-1の底面が、外装部材16の底面と段差無く同一平面上に位置するような状態までインサート部材8c-4を差し込むことが好ましい。この状態で、外装部材16の内側面と、円錐8c―1の側面の隙間に一定の空間が形成され、通気溝8c-2、貫通孔8c-3から取り込まれた空気は、当該空間全体に行きわたり、エアロゾル形成基材13の内部に吸引される。これにより、通気性が向上するという効果がある。また、円錐8c-1が誘導加熱部材133で発生した熱をある程度遮蔽するので、加熱安定性を確保することが可能である。
なお、実施の形態8において、誘導加熱部材133は、インサート部材8a-4等の影響で、エアロゾル形成基材13の径方向の中心から外れた場所に位置する。
さらに、円錐台8a-1、円柱8b-1、円錐8c-1が、外装部材16の中心孔に確りと嵌合している場合には、インサート部材8a―4等は必ずしも必要はない。反対に、インサート部材8a―4等を備えている場合には、円錐台8a-1等は必ずしも外装部材16の中心孔に確りと嵌合している必要はなく、例えば下底面の直径が外装部材16の中心孔の内径より小さくてもよい。
また、通気溝8a-2等、貫通孔8a-3等は、必ずしも両方形成されている必要はなく、外部の空気を取り入れることができれば、何れか一方でもよい。また、インサート部材8a―4等の側面にネジ山が形成されていると、エアロゾル形成基材13の内部に差し込みやすいの、でより好ましい。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本願発明の範囲は以上の実施の形態に限られるものではなく、これと同視しうる他の形態や、それらの組み合わせに対しても及ぶ。
まず、シール部材1等は、マウスピース15とは異なる色(例えば黒)にすることで、エアロゾル吸引用カートリッジ10の上流側と下流側を簡単に判断可能にすることができる。
また、シール部材1等は、必ずしも外装部材16の中心孔の内部に入れなくとも、外装部材16の先端に接着したり、一部だけを中心孔に入れたりするような形態で使用してもよい。この場合、特に実施の形態2のシール部材2のような形状で、さらなる通気性の向上が可能となる。
また、外装部材16は、必ずしも一体的ではなく、2つ以上の外装要素を接合して用いても良い。例えば、シール部材1等と、エアロゾル形成基材13と支持部材14を筒状の外装要素に収納し、ここにマウスピース15をシート状の外装要素で巻いて円柱状に形成する形態でもよい。なお、この場合、筒状の外装要素とシート状の外装要素をもって、外装部材16となる。一方で、包装部材131と外装部材16を別構成にする必要は必ずしもなく、外装部材16の中心孔に充填物132や誘導加熱部材133を収納しエアロゾル形成基材13をとして、シール部材1等、支持部材14やマウスピース15を収納することで、エアロゾル吸引カートリッジ10を形成することも可能である。これによりさらなる製造工程の簡略化と製造コストの低減を図ることが可能である。なお、この場合、支持部材14やマウスピース15を外装部材16の中心孔に入れてから充填物132を充填し、誘導加熱部材133を挿入し、シール部材1等を取付けてもよいし、充填物132を充填後に支持部材14やマウスピース15を入れても良い。
また、シール部材1等の形状や、開口部12(22)は、シール部材1等の底面や高さに対する開口部12(22)の大きさが適正なものであり、底面を形成する円が、その中心から所定の範囲で閉塞されていれば、様々な形状が採りうる。例えば、実施の形態1において、シール部材1は単一の開口部12を有していたが、これに限られず、開口部12は複数有していても良い。図7は、シール部材1の他の形状の例であるが、(a)の様に本体部31の内側に、閉塞箇所を囲むように開口部32を4個配置して、X字形状が形成されたようにしてもよいし、(b)の様に、小さな開口部32を複数個配置して、閉塞箇所を囲むように形成してもよい。また、開口部12(22)は必ずしも閉塞箇所を囲む必要はない。例えば図8(a)のシール部材4は、シール部材2の他の形状の例であるが、この様に円柱の向かい合った側面2か所を切り欠いて、一文字形状にしてもよい。この場合は、シール部材4を外装部材16の中心孔に取付けたときに形成される開口部は、閉塞箇所を囲む構成にはならないが、実施の形態1、2と同様の効果は得られる。
また、図8(b)のシール部材5の様に、実施の形態1のシール部材1の様な開口部52と、実施の形態2のシール部材2の様な切り欠きを併せ持ったものでもよい。
また、支持部材14は、エアロゾル形成基材13が支持部材14側へ移動したり、外装部材16が折れ曲がったりしない場合には、必ずしも設置する必要はない。例えば、マウスピース15をエアロゾル形成基材13と隣接させたり、支持部材14のあった場所を空間としたりしてもよい。この場合、エアロゾル形成基材13とマウスピース15の間の空間は、外装部材16の内側面が円管内部で露出している状態になるが、これにより、部品点数の削減ができるので、コスト削減に有効である。特に空間を設ける場合は、通気性の向上に有効である。
また、支持部材14とマウスピース15の間に、エアロゾルの冷却を行う冷却部材を設けてもよい。これにより、エアロゾルの熱が有効に冷却され、使用者が支障なく吸引することが可能になる。ここで、冷却部材は、紙、樹脂、金属などを素材として、多孔質体や捲縮体のような、表面積が大きくなるような素材で形成されることが好ましい。また、支持部材14と冷却部材を兼ねても良い。
また、シール部材は、図22のように、例えば紙等の薄いシート状の部材をロール状9a(同図(a))、折畳形状9b(同図(b))、ランダム形状9c(同図(c))に形成して、円柱状に設けられてもよい。このとき、ロール状9aの場合は巻き上げの直径が、折畳形状9bとランダム形状9cの場合はシートを折ったり曲げたりする幅が、外装部材16の内径より小さいことが好ましい。また、ロール状9aの場合は巻き上げの軸が、折畳形状9bとランダム形状9cの場合は折り曲げの線が、全体としてエアロゾル吸引カートリッジ10の長手方向に向くようにすると、空気のチャネルが形成されやすいのでより好ましい。さらに、また、シートに複数の孔を形成することで、通気性確保にも効果がある。また、ロール状9a、折畳形状9b、ランダム形状9cは混在していてもよい。
また、実施の形態6において、シール部材6が球体ではなく、図23のシール部材6bのように円柱状を横にした形状でもよい。シール部材6bは円柱状の側面に貫通孔6b1が2穴以上形成されており、それらは円柱の底面視において中心で交差していることが好ましい。図23では、交差する2穴を一組として、6穴3組が形成されている。
シール部材6bの高さ方向の長さは、エアロゾル吸引カートリッジ10の長手方向に対して垂直な向きになるように、外装部材16の中心孔に取付けたとき、外装部材16の中心孔に嵌合できるような大きさに設定することが好ましい。また、円柱の底面の直径は、外装部材16の内径より小さく設定することで、円柱の高さ方向がエアロゾル吸引カートリッジ10の長手方向に平行になって配設された場合に、抜け落ちるので、不具合防止に好ましい。一方で、底面を通って高さ方向にも貫通孔6b1を形成した場合(すなわち実施の形態6と同様に、3穴で一組となり、交差する)、底面が露出する向きで配設されても使用可能となるのでより好ましい。この場合は、底面の直径は、実施の形態6のシール部材6と同様に、外装部材16の中心孔に嵌合可能な大きさに設定されることが好ましい。
図24は、エアロゾル吸引カートリッジ10にシール部材6bを取付けた状態での先端付近の側面断面図である。シール部材6bが上述のような弾性体を素材とした場合は、外装部材16の内側に、その弾性力と外装部材16の剛性によって固定されている。同図は、貫通孔6b1の一つがエアロゾル吸引カートリッジ10の長手方向に対して平行に配設された場合であるが、例えば実施の形態6で説明した図17(b)のように、これが斜めになっていたとしても、貫通孔6b1のうち少なくとも一つはエアロゾル吸引カートリッジ10の外部と内部を、空気が流通できるように接続しており、外気を取り入れるための空気のチャネルとなるので、通気性の確保が可能になる。これにより、実施の形態6と同様の効果を得ることが可能となる。
また、その他の実施の形態としては、図28に示したシール部材9dの様に、全体として円柱形状の本体部9d1と、その底面に垂直な方向に形成された1または2以上の開口部9d2と、を備える。ここでは、本体部9d1は、エアロゾル吸引カートリッジ10の外装部材16の円管の中心孔に取付けられた状態で、側面視において、外装部材16から、その径方向に突出する突出部9d3を有する。
ここで、突出部9d3は、本体部9d1をエアロゾル吸引カートリッジ10の外装部材16の円管の中心孔に取付けられた状態で、本体部9d1のエアロゾルの気流の上流側の底面に、本体部9d1と一体的に形成された円柱状部材であり、その外径は、外装部材16の外径より大きく設定されている。また、突出部9d3は、本体部9d1と別部品で成形した後に接合してもよい。
また、使用時にエアロゾル吸引カートリッジ10が抜けないように、突出部9d3の外径は、誘導加熱装置Dの挿入口D1の内径と略同じであることが好ましく、0.05~0.5mm大きいことがさらに好ましい。また、突出部9d3の素材は、挿入口D1の内部で弾性変形できるように、シリコーンゴムを含むエラストマーのような、弾性変形可能な素材を使用することが好ましい。
さらに、図29に示すように、突出部は、本体部の9e1の気流の上流側の側面に、本体部の9e1と一体的に形成された1個以上の凹凸形状でも良いし(同図(a)の突出部9e3)、1個以上の溝形状でも良く(同図(b)の突出部9f3)、さらに1個以上の突起形状でもよい(同図(c)の突出部9g3)。
さらに、図30、31に示すように、外装部材16の側面に、1個以上の開口部16a1が所定の大きさと配置で形成され、突出部9h3は開口部16a1に対応する大きさと配置で本体部9h1の側面に形成されているものであってもよい。図30では、突出部9h3は本体部9h1の、エアロゾルの上流側の端から僅かに下流側(0.5~2mmが好ましい)の側面に設置された半円柱形状である。ここで、突出部9h3は本体部9h1の側面に、等間隔で設置されることが好ましい。
シール部材9hをエアロゾル吸引カートリッジ10の外装部材16の円管の中心孔に取付けられた状態で、側面視において、突出部9h3は開口部16a1を貫通して外部に露出し、外装部材16からその径方向に突出している。
また、開口部16a1のような窓形状に限られず、開口部16b1のような切欠き形状であってもよい。
このような形態の場合、突出部9d3等が挿入口D1に密着するため、使用時にエアロゾル吸引カートリッジ10が抜けることを防止できる。
また、充填物132の形態は、シート状のものを短冊状に形成したものを使用したが、これに限られず、粉末状または粒状に成形されたものや、ペースト状のものに成形されたものいずれでもよいし、これらを混在させたものでもよい。
なお、充填物132の原材料である茶葉は、実施の形態に挙げたもの以外に、一般に使用されている全ての茶葉を使用できる。また、これら茶葉については飲用後の茶殻を使用しても良い。茶殻などを使用すれば高価な茶葉などを再利用して有効活用できる。
また、上記に例示した非タバコ植物の抽出物、所謂エキスや加工品も使用することができる。抽出物の形態としては、液体、水あめ状、粉末、顆粒、溶液等が挙げられる。
また、充填物132の原料としてのエアロゾルフォーマは、実施の形態に挙げたもの以外に、ソルビトール、トリエチレングリコール、乳酸、ジアセチン(グリセリンジアセタート)、トリアセチン(グリセリントリアセタート)、トリエチレングリコールジアセタート、クエン酸トリエチル、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸メチル、ドデカンジオン酸ジメチル、テトラデカンサンジオン酸ジメチルなども使用できる。
また、風味添加剤として、メントールおよび非水溶性架橋ポリマー(好ましくはポリビニルポリピロリドン)を含有させても良い。メントールに非水溶性架橋ポリマーを組み合わせることで、メントールの昇華を効果的に抑制でき、メントールの風味を長期間保つことができる。ここで、メントールとは、天然物から得られたものに限られず、合成物でも良い。また、はっか、ミント、ハッカ油、その他のメントールを含むものを使用しても良い。
また、風味添加剤は、例えば、マウスピース15の壁部に含浸させることによってマウスピース15に設けられている。風味添加剤がマウスピース15に設けられている態様は、このような態様に限られず、例えば、当該風味添加剤が封入されているカプセルをマウスピース15の壁部に埋設することによって、マウスピース15に風味添加剤が設けられているようにしても良い。または、マウスピース15とエアロゾル吸引カートリッジ10との間に風味添加剤が封入されたカプセルが配置されるようにしても良い。風味添加剤がカプセルに封入されている場合、使用者は、カプセルを指で押圧することにより、カプセルを破壊することができ、所望のタイミングで風味添加剤の芳香成分を揮発させることが可能となる。
また、風味添加剤は、例えば、マイクロカプセルに封入されている場合、封入されているマイクロカプセルをエアロゾル吸引カートリッジ10に設けても良い。勿論、当該マイクロカプセルを支持部材14に設けても良い。
また、充填物132の原料としての結着剤または増粘剤としては、実施の形態に挙げたものの他、キサンタンガム、アラビアゴムおよびローカストビーンガムなどのゴム、例えばカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースおよびエチルセルロースなどのセルロース結合剤、または、アルギン酸などの有機酸、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラナギン、寒天およびペクチンなどの多糖類、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
また、非タバコ植物の様にニコチンを含まない原料を使用する場合には、ニコチンに類似した使用感、いわゆるキック感を得られる物質を添加してもよい。例えば、コショウ科コショウ属の植物(コショウ、ヒハツ、ヒハツモドキ、フウトウカズラ等)、ブラックペッパー、ホワイトペッパー、ピペリン、ロベリン、カビシン、カプサイシン、ジヒドロカプサイシン、グルコシノレート、アリルイソチオシアネートなどが好ましい。
また、実施の形態1においては、シール部材1は、その本体部11である円柱の高さ方向に、C字状の貫通孔である開口部12を形成した形状であったが、これに限られず、V字状、U字状、コの字状といった、非閉鎖形状の貫通孔を形成していてもよい。
1、2、3、4、5、6、7、8、9 シール部材
11、21、31 本体部
12、22、32 開口部
13 エアロゾル形成基材
131 包装部材
132 充填物
133 誘導加熱部材
14 支持部材
15 マウスピース
16 外装部材

Claims (10)

  1. 誘導加熱式用のエアロゾル吸引カートリッジ用のシール部材であって、
    全体として円柱形状の本体部と、
    前記本体部の底面に垂直な方向に形成されたC字状、V字状、U字状またはコの字状の貫通孔である1の開口部と、を有し、
    前記円柱は、底面の直径が4.0mm~7.5mm、高さ方向に沿った長さが3.0~7.0mmであり、
    前記底面を形成する円は、その中心から少なくとも半径0.5mmの範囲で前記本体部の高さ方向の一部分または全体に渡って閉塞されている、
    ことを特徴とする、シール部材。
  2. 誘導加熱式用のエアロゾル吸引カートリッジ用のシール部材であって、
    円柱の外周の一部を、高さ方向に切り欠いたX字形状の本体部を備え、
    前記円柱は、底面の直径が4.0mm~7.5mm、高さ方向に沿った長さが3.0~7.0mmであり、
    前記エアロゾル吸引カートリッジの外装部材の円管の中心孔に取付けられた状態で、前記円柱の底面の中心から少なくとも半径0.5mmの範囲で前記本体部の高さ方向の一部分または全体に渡って閉塞し、前記外装部材の内側面と前記シール部材の外側面の間隙が4個の開口部を形成する、
    ことを特徴とする、シール部材。
  3. エアロゾル吸引カートリッジ用のシール部材であって、
    前記本体部の一方の底面の面内に、前記エアロゾル吸引カートリッジに備えられた状態で、エアロゾル形成基材に接地する支柱部を備え、
    前記開口部は、前記底面において、前記支柱部が備えられた場所以外の場所に形成される、
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載のシール部材。
  4. 前記開口部のアスペクト比が24以下であり、開口率が2%以上90%以下である、
    ことを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載のシール部材。
  5. 天然繊維、合成繊維、天然皮革、合成皮革、天然樹脂、天然ゴム、プラスチック、合成ゴム、金属、紙、木材、竹材、またはセラミックスを含む素材からなる、
    ことを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載のシール部材。
  6. 前記開口部は、閉塞箇所を囲むように形成している、
    ことを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載のシール部材。
  7. エアロゾル吸引カートリッジのシール構造であって、
    前記エアロゾル吸引カートリッジの円管状の外装部材の側面に形成された2個から4個の非閉鎖形状の切込みを、前記外装部材と接続した部分を支点とし、前記外装部材の内側に屈折させ、
    前記外装部材の前記非閉鎖形状の切込みで形成された部分は、前記外装部材に内装されたエアロゾル形成基材を支持し、
    前記外装部材の側面の、前記非閉鎖形状の切込みの部分には、窓形状の開口が形成され、
    前記支点には折線が形成され、前記折線は各々前記外装部材の高さ方向に対して同じ位置の円周上に位置する、
    ことを特徴とする、エアロゾル吸引カートリッジのシール構造。
  8. エアロゾル吸引カートリッジ用のシール部材であって、
    全体として球形状をなし、その径方向に、少なくとも3穴の通気用の貫通孔が形成され、
    前記貫通孔のうち、少なくとも3穴は球の中心を通り、中心において相互に垂直に交差する、
    ことを特徴とするシール部材。
  9. 円管状の外装部材の中にエアロゾル形成基材が内装されているエアロゾル吸引カートリッジ用のシール部材であって、
    全体として板状の形状をなし、1か所以上の屈曲部が形成されることでコの字、V字、U字、W字
    またはL字形状をなし、
    プラスチック、ゴムまたは金属をその素材とし、
    前記シール部材は、中央部位を前記エアロゾル形成基材の方に向けて配設する、
    ことを特徴とするシール部材。
  10. エアロゾル吸引カートリッジ用のシール部材であって、
    全体として円柱形状の本体部と、
    前記本体部の底面に垂直な方向に形成された1または2以上の開口部と、を備え、
    前記本体部は、前記エアロゾル吸引カートリッジの外装部材の円管の中心孔に取付けられた状態で、側面視において、前記外装部材から、前記外装部材の径方向に突出する突出部を有し、
    前記突出部は、前記本体部の気流の上流側の端から0.5~2mm下流側の側面に形成されたシリコーンゴムを含むエラストマーを素材とした1個以上の半円柱形状であり、
    前記外装部材の側面には、1個以上の窓形状の開口部が所定の大きさと配置で形成され、
    前記突出部は前記開口部に対応する大きさと配置で前記本体部の側面に等間隔で形成されており、
    前記突出部の外径は、前記外装部材の外径より大きく、誘導加熱装置の挿入口の内径と同じまたは0.05~0.5mm大きい、
    ことを特徴とする、シール部材。
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