JP2024071352A - エアロゾル吸引カートリッジ用のエアロゾル形成基材 - Google Patents

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Abstract

【課題】様々な形状の充填物を収納可能であり、さらに製造コストが低いエアロゾル形成基材を提供する。【解決手段】エアロゾル吸引カートリッジ10に使用されるエアロゾル形成基材1であって、エアロゾル発生源である充填物12と、通気性を有するシートより形成された袋状または、筒状の包装部材11と、を備え、充填物12は包装部材11に収納されている、ことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、エアロゾル吸引カートリッジに使用されるエアロゾル形成基材に関する。
近年、火炎を用いることなく、タバコの成分を含むタバコカートリッジを加熱して、気化したタバコ成分を吸引する方式のタバコ製品が広く知られている。また、嗜好の多様化から、タバコ成分を含まない植物の芳香や味わいを、タバコ同様に火炎を用いずに楽しむためのカートリッジ製品を使用したエアロゾル吸引カートリッジも知られ始めている。
このようなエアロゾル吸引カートリッジは、充填物が集積されたエアロゾル形成基材を加熱することで、エアロゾルを発生させる。エアロゾル形成基材の加熱方法として、(1)加熱装置内部に設置された加熱ブレードに、エアロゾル吸引カートリッジを挿入して、加熱ブレードの電気抵抗により加熱することで充填物を加熱する方式(抵抗加熱式)と(例えば特許文献1参照)の他に、(2)エアロゾル形成基材の内部に予め強磁性体を主成分とした部品である誘導加熱部材を設け、誘導加熱装置で発生させた交番磁界により、誘導加熱部材内部にヒステリシス損及びジュール熱を発生させて加熱(誘導加熱)することで、充填物を加熱する方式(誘導加熱式)が知られている(例えば特許文献2参照)。
図9は、従来のエアロゾル形成基材110を使用した誘導加熱式向けのエアロゾル吸引カートリッジ100の概略の側面断面図である。エアロゾル吸引カートリッジ100は、全体として細長い円柱形状をしており、紙製の円筒形の包装部材111に、加熱することでエアロゾルを発生させる充填物112が円柱形状に収納されたエアロゾル形成基材110と、エアロゾル形成基材110が動くことを防止するための支持部材114と、エアロゾル形成基材110からの気流を通すことのできるフィルタ115と、フィルタ115の反対側の端に配置され、充填物112の漏洩防止のために設置されるシール部材117とが、長手方向に沿って配列されており、シート状の外装部材116で略円柱形状に巻かれることで一体的に形成されている。ここで、外装部材116は、紙等の柔軟な素材で形成されており、シール部材117や支持部材114は、紙、プラスチックまたはシリコーン等の素材から形成されている。
エアロゾル形成基材110は、前述のように中央に開口が形成されている円筒形状の包装部材111の内部に円柱形状の充填物112収納されており、さらに充填物112には、誘導加熱に供する誘導加熱部材113が挿入されている。
ここで、充填物112は、エアロゾル吸引カートリッジ100の種類により、粉状、粒状、シート状、短冊状、ペースト状といった様々な形状を用いることが可能であり、エアロゾル形成基材110を製造するにあたっては、それぞれ異なる製造設備や製造工程が必要であった。一方で、使用者のニーズに応えるために製品種類を増やすためには、これらの異なる形状を併用したり混合して使ったりする必要性があったが、このような従来の構成では、製造コストの高騰を招くことが問題となっていた。
同様に、誘導加熱式と抵抗加熱式で製造設備や製造工程が異なるため、両方式を併用する場合に、製造ラインを別々に設ける必要があるので、製造コストの高騰を招くことが問題となっていた。
さらに、充填物112を紙製の包装部材111に収納した状態では、経時により充填物112の水分や香味成分が包装部材111に吸収されたり、紙質が変化したりすることで、エアロゾル形成基材110の品質を低下させることが懸念された。
特表2015-519915号公報 特開2021-175399号公報
本発明は上記事情に鑑み、様々な形状の充填物を収納可能であり、さらに製造コストが低いエアロゾル形成基材を提供することを目的とする。
また、抵抗加熱式、誘導加熱式のどちらにも対応可能であり、また従来よりも保存性が高いエアロゾル形成基材を提供することを目的とする。
また、エアロゾル吸引カートリッジを形成したときに、その製造コストを抑えることができるエアロゾル形成基材を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、エアロゾル吸引カートリッジに使用されるエアロゾル形成基材であって、エアロゾル発生源である充填物と、通気性を有するシートより形成された袋状の包装部材と、を備え、前記充填物は前記包装部材に収納されている、ことを特徴とする、エアロゾル形成基材である。
請求項2に記載の発明は、エアロゾル吸引カートリッジに使用されるエアロゾル形成基材であって、エアロゾル発生源である充填物と、筒形状の包装部材と、を備え、前記包装部材は、側面の少なくとも一部が通気性を有する素材で形成されたシート部材と、自立して筒形状を保持するための支柱を備え、前記充填物は前記包装部材に収納されている、ことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2のいずれか一項に記載のエアロゾル形成基材であって、前記包装部材は、その内部に誘導加熱部材を収納している、ことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2のいずれか一項に記載のエアロゾル形成基材であって、前記充填物の形状は、その一部または全部が粉状または粒状である、
ことを特徴とする。
この発明によれば、エアロゾル発生源である充填物が予め通気性を有する素材で形成された袋状や筒状の包装部材に収納された状態で準備されているので、エアロゾル形成基材の製造コストの低減や保存性の向上が可能となる。
また、内部に誘導加熱部材を入れる場合には誘導加熱式に対応できるし、入れない場合には抵抗加熱式に対応することができるので、生産効率の向上が可能となる。
また、包装部材は充填物の形状を、粉状、粒状やその他の形状、例えば短冊状やペースト状に対して使用したり、これらを混合して使用したりすることができるので、製造コストを増加させずに、製品の種類を容易に増やすことが可能となる。
また、請求項2に記載の発明によれば、包装部材は、自立して筒形状を保持するための支柱を備えているので、エアロゾル吸引カートリッジを形成するときに支持部材を必要とせず、さらなる製造コストの低減が可能となる。
本発明の実施の形態1に係るエアロゾル形成基材の概略の斜視部分透視図である。 本発明の実施の形態1に係るエアロゾル吸引カートリッジの概略の側面断面図である。 本発明の実施の形態2に係るエアロゾル形成基材の概略の斜視部分透視図である。 本発明の実施の形態2に係るエアロゾル吸引カートリッジの概略の側面断面図である。 本発明の別の実施の形態に係るエアロゾル吸引カートリッジの概略の側面断面図である。 本発明の別の実施の形態に係る支持部材と誘導加熱部材の概略の正面図(a)と側面図(b)である。 本発明の別の実施の形態に係るエアロゾル吸引カートリッジの概略の側面断面図である。 本発明の別の実施の形態に係るエアロゾル吸引カートリッジの概略の側面断面図である。 従来のエアロゾル形成基材を使用したエアロゾル吸引カートリッジの概略の側面断面図である。 本発明の別の実施の形態に係るエアロゾル形成基材の概略の側面断面図(a)と正面断面図(b)である。 本発明の別の実施の形態に係るエアロゾル形成基材の概略の側面図(a)と正面図(b)である。
本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、図面において、図面中の各部の構成の大きさ、間隔、数、その他詳細は、視認と理解の助けのために 、実際の物に比べて大幅に簡略化して表現している。
実施の形態1
図1は、実施の形態1に係るエアロゾル形成基材1であり、図2はそれを使用したエアロゾル吸引カートリッジ10の概略の側面断面図である。エアロゾル吸引カートリッジ10は、エアロゾル形成基材1と、支持部材14と、フィルタ15と、フィルタ15の反対側の端に配置されるシール部材17とが、直線的に配列され、外装部材16で巻かれて細長い円柱形状に形成されている。
エアロゾル吸引カートリッジ10は、全体として細長い円柱形状をしており、加熱することでエアロゾルを発生する充填物12の集積体である細長い円柱形状のエアロゾル形成基材1と、エアロゾル形成基材1が外装部材16の内部で動くことを防止するための支持部材14と、エアロゾル形成基材1からの気流を通すことのできるフィルタ15とが、長手方向に沿って配列されており、シート状の外装部材16で円柱形状に巻かれることで一体的に形成されている。ここで、外装部材16は、紙等の柔軟な素材で形成されている。ここで、「細長い」とは、立体形状において、一方向が他の方向より長いことを意味する。実施の形態1において、「細長い円柱形状(円筒形状)」とは、円柱(円筒)の底面である円の直径より、円柱(円筒)の高さ(すなわち底面に垂直な成分)の方が長いことを意味する。以降の実施の形態においても同様である。
実施の形態1におけるエアロゾル吸引カートリッジ10は、径が4.0mm~7.5mm、より好ましくは5.0mm~7.0mm、長さが40mm~80mmに形成される。エアロゾル吸引カートリッジ10の外径を6.5~7.5mmの範囲に設定すれば、誘導加熱装置に設けられたエアロゾル吸引カートリッジ10を差し込む挿入部と適度な力で嵌合するため、エアロゾル吸引カートリッジ1を誘導加熱装置に好適に保持させることを可能にしつつ、エアロゾル吸引カートリッジ10の着脱を容易にすることができる。エアロゾル吸引カートリッジ10の長さを40mm以上に設定すれば、誘導加熱装置に設けられたエアロゾル吸引カートリッジ10を受け入れる挿入部の長さよりも長くなるので、エアロゾル吸引カートリッジ10を誘導加熱装置に差し込んでも、吸口を誘導加熱装置から露出させることができ、使用者がエアロゾルを吸引するのに必要な長さを確保可能となる。
エアロゾル形成基材1は、図1に示すように、通気性を有するシートより形成された袋状の包装部材11と、エアロゾル発生源である充填物12とを備え、充填物12は前記包装部材11に収納されている。
実施の形態1では、包装部材11を形成するシートの形状はエアロゾルの通気性が確保されつつ、充填物12が漏れ出ることが防止できれば特に限定されず、メッシュ状、不織布状、織物状、フェルト状、編物状、さらには通気用の微細孔が形成されたシートなどが例として挙げられる。ここで、エアロゾルの通気に供する開口の大きさや形状は、充填物12の漏れを防止できる範囲であることが好ましい。充填物12の大きさは、後述する充填物成形工程で、短冊状など様々な形状に成形されるので、開口の大きさや形状は、充填物の大きさや形状に適したものにする。
包装部材11の素材は前述のシートを形成したときに、容易に変形ができ、さらに通常の使用で破損しない程度の強度を有する素材、例えば紙、合成樹脂(シリコーン、プラチック類等)、天然樹脂、天然繊維(綿、麻、絹、羊毛等)、合成繊維(ポリエステル、ナイロン(登録商標)、アクリル等)、加食フィルム(軟質オブラート)、バイオマスプラスチック(ポリ乳酸、ポリヒドロキシアルカノエート、セルロースアセテート等)が考えられる。また、充填物12とともに熱に晒されることがあるので、熱に対する耐性がある素材であればさらに好ましい。また、形状は図1の様な円柱状に限られず様々なものが使用できる。特にティーバッグの様な巾着形状や、袋状にすると、生産性が向上するので好ましい。
実施の形態1では、包装部材11は、充填物12を収納した状態で略円柱形状になるような袋状に形成されている。円柱形状にすることで、エアロゾル形成基材1をさらに外装部材16の円筒の内部の側面形状に適応するので、好ましい。
エアロゾル形成基材1の外径は、フィルタ15の外径と略等しく、また、中心軸に沿って概ね一定の値となっている。この外径の大きさは、例えば4.0mm~7.5mmの範囲が好ましく、さらに好ましくは5.0mm~7.0mmの範囲である。
<充填物12について>
充填物12は、乾燥・粉砕されたタバコ植物または非タバコ植物に、エアロゾルを発生させるエアロゾルフォーマや、微結晶セルロース、風味を追加する添加剤、保存料、粘着剤または増粘剤等を混合し、シート状に成形した上で、所定の幅及び長さを有するように切断されることで形成される。なお、充填物12は多様な形状を有してもよい。例えば、シート状や短冊状、ペースト状に形成されてもよいし、粉状や顆粒状に形成されてもよい。
なお、充填物12を短冊状で構成した場合、中心軸に直交する断面は略長方形状であり、その断面の長辺と短辺の比は、例えば、1:1~30:1の範囲であることが好ましい。長辺の長さは、0.1mm~7.5mmの範囲が好ましく、さらに好ましくは、0.1mm~3.0mmの範囲である。短辺の長さは、0.1mm~1.0mmの範囲が好ましく、さらに好ましくは0.1mm~0.5mmの範囲である。また、充填物12の長さはエアロゾル吸引カートリッジ10の長さと略同一であるのが好ましい。充填物12の長さは10mm~25mmの範囲が好ましく、さらに好ましくは10mm~20mmの範囲である。このような充填物12の寸法の一例を挙げると、長辺が1.5mm、短辺が0.3mm、長さが12mmである。
また、粉末状または粒状の充填物12とする場合には、上記組成物について、適宜粉砕若しくは分級を行うことが好ましい。粉末状または粒状の充填物12における平均粒子径は、例えば直径0.1~3.0mmであることが好ましく、直径0.5mm以下であることがより好ましい。
次に、充填物12として用いられる原料の具体例について説明する。充填物12は、以下に示す原料のうち任意の1つまたは複数の組み合わせで構成される。
充填物12は、タバコ植物または非タバコ植物を原料とする。タバコ植物としては、タバコ葉、タバコ茎、膨張タバコ、均質化タバコ等が挙げられる。非タバコ植物としては、タバコ植物以外の植物が挙げられる。非タバコ植物の好ましい部位としては、葉、果肉、種子、根(鱗根、塊根等)、茎、塊茎、皮(茎皮、樹皮等)、花(花弁、雄蕊、雌蕊等)、幹、枝等が挙げられる。
なお、本明細書でいう「植物」とは動物に対する一群を意味し、草および木等のように、根があって場所が固定されて生きているような生物以外に、微細藻類および海藻等のような藻類、キノコ等の菌類等をも含む。
充填物12は、例えば、乾燥・粉砕された非タバコ植物に、エアロゾルを発生させるエアロゾルフォーマ、微結晶セルロース、風味を追加する風味添加剤、保存料、結着剤または増粘剤等を適宜混合し、粉砕若しくは分級して粉末状または粒状にしたり、ペースト状に成形される。また、充填物12は、シート状に成形した上で、所定の幅および長さを有するように切断して短冊状または棒状とされる。
例えば、非タバコ植物が原材料である場合は、茶葉を使用できる。茶葉は茶になる植物が異なるだけでなく、同じ植物であっても加工法によって異なる茶葉になる。具体的には、たとえば、日本茶、紅茶、ウーロン茶等が挙げられる。
エアロゾルフォーマは、例えばグリセリン、プロピレングリコール等が好ましく使用される。
次に、微結晶セルロースとは、例えば、繊維性植物のパルプから得られたα-セルロースを酸で部分的に解重合したものとして得られるものであり、セルロースから可溶性部分を取り除き、適宜、不溶性部分を結晶化したものである。
微結晶セルロースは、粉体のままでも良いし、水などの溶媒に分散させて懸燭液でも良い。この場合、溶媒ヘの分散は、高速攪拌機や高圧ホモジナイザーなどが使用できる。
さらに、必要に応じ充填物12の原料として風味を追加する風味添加剤も用いられる。風味添加剤としては、はっか、ココア、コーヒー、紅茶のエキス、茶抽出物のカテキンの粉末等が挙げられる。保存料としては食品に使用されるものが好ましく、例えば、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、安息香酸、安息香酸ナトリウム等が挙げられる。
結着剤または増粘剤としては、グアーガム等のゴム、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース結合剤、デンプンなどの有機酸の共役塩基塩などの多糖類、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
ここで、ペースト状に形成する場合には、粉末状または粒状の組成物に増粘剤や水などを適量添加して混練することで流動性を付与することができる。
また、充填物12の表面に粘着性を付与する場合は、粘着性を付与できる手段であれば特に限定されないが、既述の結着剤を少なくとも一部に付着させれば良い。粘着性を付与することで、短冊状または棒状の充填物12と粉末状、粒状またはペースト状の充填物12と組み合わせる場合に、短冊状または棒状の充填物12の表面に粉末状、粒状またはペースト状の充填物12を安定して保持することができる。特に、実施の形態1の様に包装部材11が柔軟性のある素材でできている場合には、包装部材11の内部で充填物12が変形することで、誘導加熱部材13が動いてしまうことがあるが、結着剤や粘着剤、増粘剤の添加量を調整し、粘度を高めることでこれを抑制できるので好ましい。
<誘導加熱部材13について>
誘導加熱部材13は、図2のように平板状の素材を加工したものである。この平板は、厚さが0.05~0.5mm、好ましくは厚さが0.1~0.3mmである。長さは、長すぎると、加熱されるエリアが広くなり、加熱過剰により誘導加熱装置の動作に支障をきたしたり、熱くなり過ぎて使用者が触れなくなったりする危険性があり、一方で短すぎると加熱が十分に行われない恐れがあるので、エアロゾルの形成を阻害しない程度、例えばエアロゾル形成基材1の高さ方向の長さと同じか、1~3mm程度短いことが好ましい。
誘導加熱部材13は、エアロゾル形成基材1の円筒の高さ方向に沿い、なおかつ直径方向の中心軸に対して対称に配置されている場合、誘導加熱装置より印可される交番磁界が有効に作用し、誘導加熱の安定性と効率を高めるので好ましい。
誘導加熱部材13の素材は、強磁性体を含む金属材料で形成される。強磁性体は、外部磁界を加えると、それと同じ方向の磁性を強く帯び、特に磁石に吸着する性質を持つ素材であり、例えば、強磁性体の材料である鉄、フェライト鉄、フェライト粉末、フェライト粒子、フェライト系やマルテンサイト系ステンレス(例えばSUS430、SUS410)の様な磁性を有するステンレス鋼、強磁性鋼、ニッケル、ニッケル鉄合金(例えば42アロイ、36インバー)、あるいはコバルト、またはこれらを組み合わせた金属材料等が挙げられる。例えば、フェライト系ステンレスとニッケルを組み合わせたもの等が挙げられ、より好ましくは、鉄、クロム、アルミを組合せた合金(鉄クロムアルミ合金)が挙げられる。強磁性体の比透磁率は、1よりも極めて大きく、例えば、鉄であれば5000程度であり、ニッケルであれば600程度であり、コバルトであれば250程度であり、フェライト系ステンレスであれば1000~1800程度である。
磁性体のうち常磁性体は、外部磁界を加えると外部磁界と同じ方向の磁気を弱く帯び、外部磁界をゼロにすると磁気を帯びなくなる材料であり、例えば、アルミニウム、白金およびマンガン等が挙げられる。常磁性体の比透磁率は1よりもわずかに大きく、例えば、アルミニウムであれば1.000021程度であり、白金であれば1.000265程度であり、マンガンであれば1.000830程度である。
また、磁性体のうち反磁性体は、外部磁界を加えると外部磁界と反対方向の磁気を帯び、外部磁界をゼロにすると磁気を帯びなくなる材料であり、例えば銅、グラファイト、ビスマス等が挙げられる。反磁性体の比透磁率は、1よりもわずかに小さく、例えば、銅であれば0.999990程度であり、グラファイトであれば0.99980程度であり、ビスマスであれば0.999834程度である。
強磁性体は、向きや大きさが時間と共に変化する磁界(交番磁界)内部に置いたとき、電磁誘導により流れる渦電流によるジュール熱が発生するだけでなく、強磁性体内部の磁化の向きが変化するときに発生するエネルギー損失(ヒステリシス損)に起因する熱が発生するため、常磁性体や反磁性体に比べて容易に誘導加熱ができ、エアロゾル吸引カートリッジ10を十分に加熱できる。
また、強磁性体がその磁気秩序を失い、常磁性体に転移する温度であるキュリー温度は、例えば、ニッケルであれば358℃程度である。そのため、エアロゾル吸引カートリッジを例えば200℃の高温で加熱する際にも、加熱温度がキュリー温度に達することはなく、強磁性体としての性質を維持でき、エアロゾル吸引カートリッジ10を安定して加熱できる。また、鉄は、キュリー温度が約770℃であり、さらに高温まで加熱が可能である。
また、誘導加熱部材13は、強磁性体を主成分として含む金属材料によって構成されてもよく、例えば強磁性体を、好ましくは60%以上、さらに好ましくは80%以上含む合金である強磁性合金を採用してもよい。例えば、ニッケル合金あるいはニッケル鉄合金等が挙げられる。この場合でも、強磁性体が誘導加熱されることで、エアロゾル吸引カートリッジ10を十分に加熱できる。なお、強磁性体の代わりに、常磁性体および反磁性体を含む金属材料を用いてもよい。この場合でも誘導加熱自体は可能である。ただし、加熱時間の短縮化や消費電力の低減の観点から強磁性体を含む金属材料を用いる方が好ましい。
支持部材14は、エアロゾル形成基材1のフィルタ15側への移動を抑制するとともに、外装部材16が折れ曲がることを防止する機能を有する。また、エアロゾル形成基材1で発生したエアロゾルを含む気流を、冷却させつつフィルタ15側に流通させる、冷却部材としての機能も有する。支持部材14は、例えば貫通孔が形成された円柱形状に形成され、その軸方向が中心軸に沿うようにエアロゾル形成基材1とフィルタ15との間に配置される。支持部材14は、例えば、外径が4.0mm~7.5mm、中心軸に沿った長さが50mm以下に形成される。なお、支持部材14は、適宜機能および構成に応じて上記とは異なる寸法を有していてもよい。実施の形態1では、樹脂材で形成された支持部材本体に、空気の流路となる貫通孔が形成された形態である。支持部材14を形成する素材としては、例えば、ポリプロピレン、ポリ乳酸、シリコーンのようなものが挙げられる。
フィルタ15は、円柱形状に形成されており、中心軸に沿った長さは、10~50mmに設定されている。フィルタ15の素材は、例えば紙等を用いて形成される。また、例えば紙からなるシート状の部材を巻いて円柱形状に設けられてもよいし、微粒子を取り除くセルロースアセテートフィルタ等を含んでいてもよい。また、シリコーンを含む多孔質材料で形成されてもよい。フィルタ15は、エアロゾル吸引カートリッジ10で生成された水蒸気やエアロゾル中の微粒子の一部を濾過する機能を有する白色のフィルタである。なお、充填物12が非タバコ植物を原料としている場合、フィルタ15は必ずしも必要ではない。
次に、シール部材17は、外装部材16の開口の一端に対して取り付け可能な大きさと形状に形成されており、エアロゾル形成基材1が外装部材16から漏出することを防止するためのものであり、円柱形状に形成されている。シール部材17の素材は、例えばシリコーンや紙からなるシート状の部材を巻いて円柱形状に設けられてもよい。また、シール部材17は、カートリッジの外部からエアロゾル吸引カートリッジ10に向かって空気を通過させる機能を有する。また、シール部材17は、エアロゾル吸引カートリッジ10で生成された水蒸気やエアロゾルのうち、エアロゾル吸引カートリッジ10に留まって液化した残留液を吸収することができる。このシール部材17は、フィルタ15とは異なる色(例えば黒)にすることで、エアロゾル吸引カートリッジ10の上流側と下流側を簡単に判断可能にすることができる。また、通気性を向上させるために、エアロゾルの通路となる単一又は複数の貫通孔を設けても良い。
実施の形態2
図3と図4に基づいて、本実施の形態2に係るエアロゾル形成基材2について説明をする。ここで、実施の形態1と共通の工程や構成については、図示や説明を適宜省略する。
エアロゾル形成基材2は、全体としては図3に示すように、通気性を有するシートが円筒の上底面と側面に設置され、内部が中空である、いわばストレーナの様な形状をした包装部材21と、エアロゾル発生源である充填物22とを備え、充填物22は包装部材21に収納されている。包装部材21は、前述の通気性を有するシートである、シート部材21aと、自立して円筒形状を保持するための支柱21bから構成されている。シート部材21aの素材は、実施の形態1の包装部材11と同様であり、支柱21bの素材は包装部材21が自立してその形状を保持できるようなもの、例えばプラスチックやシリコーン等の合成樹脂、木材、金属といった多様な材料を使用できる。
充填物22は、素材や形状は実施の形態1と同様であるが、実施の形態2では、包装部材21の内部空間の一部または全体に亘って配置されている。図4では、包装部材の内部空間の一部に充填されている。さらに、充填物22の内部には、誘導加熱部材23が配置されている。
ここで、本実施形態のように、充填物22が包装部材21の一部にだけ充填されている場合には、充填物22や誘導加熱部材23が内部で動いてしまうことを抑制するために、充填物の製造工程において、前述の結着剤や粘着剤、増粘剤により充填物の粘度を高く調整することが好ましい。また、シート部材21aと同様に通気性を有する部材を、充填剤22の上面に設置することで、充填物22の移動を抑制してもよい。
図4は、実施の形態2に係るエアロゾル吸引カートリッジ20の概略の側面断面図である。実施の形態1のエアロゾル吸引カートリッジ10との主な相違点は、エアロゾル形成基材2が異なることと、支持部材14を備えていない点である。前述のように、支柱21bが、包装部材21が自立してその形状を保持できるようなものである場合には、包装部材の一部分を支持部材14の代わりとして用いることが可能である。
この発明によれば、エアロゾル発生源である充填物12(22)が予め包装部材11(21)に収納された状態で準備されているので、エアロゾル形成基材1(2)の製造コストの低減や保存性の向上が可能となる。
また、内部に誘導加熱部材13(23)を入れる場合には誘導加熱式に対応できるし、入れない場合には抵抗加熱式に対応することが可能なので、生産効率の向上が可能となる。
また、包装部材11(21)は充填物12(22)の形状を、粉状、粒状やその他の形状、例えばシート状、短冊状やペースト状に対して使用したり、これらを混合して使用したりすることができるので、製造コストを増加させずに、製品の種類を容易に増やすことが可能となる。
また、実施の形態2では、包装部材21は、自立して筒形状を保持するための支柱21bを備えているので、エアロゾル吸引カートリッジ20を形成するときに支持部材14を必要とせず、さらなる製造コストの低減が可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本願発明の範囲は以上の実施の形態に限られるものではなく、これと同視しうる他の形態に対しても及ぶ。
例えば、充填物12等の形態は、単一形態に限られず、ペースト状、シート状、短冊状、粉末状または粒状に成形されたものを混合させたものでもよい。
また、実施の形態1において、支持部材14は、エアロゾル形成基材1を外装部材16に固定するなどの手段により、エアロゾル形成基材1が支持部材14側へ移動することが無い場合には、必ずしも設置する必要はない。例えば、フィルタ15をエアロゾル形成基材1と隣接させたり、支持部材14のあった場所を空間とし(すなわち、エアロゾル形成基材1とフィルタ15の間が空洞となっている)たりしてもよい。これにより、部品点数の削減ができるので、コスト削減に有効である。特に空間を設ける場合は、通気性の向上に有効である。
シール部材17についても同様に、エアロゾル形成基材1を外装部材16に固定するなどの手段により、エアロゾル形成基材1が外装部材16から漏出することがない場合には、後述する図7の様に、構造的に必須の場合を除き、必ずしも設置する必要はない。これにより、部品点数の削減ができるので、コスト削減に有効である。
また、エアロゾル形成基材1等の内部に、誘導加熱部材13等を配置しない形態も考え得る。この場合、抵抗加熱式で使用したり、誘導加熱部材13等を別構成にすることで使用可能である。特に、図5のエアロゾル吸引カートリッジ30の様に、支持部材14の貫通孔に、先端を尖らせた短冊形状の誘導加熱部材33を嵌合して(図6)、誘導加熱部材33の先端で包装部材11の一部を貫通し、エアロゾル形成基材1の内部に誘導加熱部材33を配置することも可能である。この場合、エアロゾル形成基材1は誘導加熱部材33を支持部材14に設置するかどうかにより抵抗加熱式と誘導加熱式を選択することが可能となり、さらに生産コストを低減することが可能となる。
また、図7のエアロゾル吸引カートリッジ40の様に、エアロゾル形成基材1が内部に誘導加熱部材13を備える場合でも、例えばエアロゾル形成基材1のサイズが小さくて外装部材16の円筒の内部形状に適合しないような場合には、先端を尖らせた短冊状の固定部材18の一端を支持部材14の貫通孔に嵌合させ、他端側(先端が鋭利な側)をエアロゾル形成基材1の包装部材11を貫通させた上でシール部材17に突き刺すことで、エアロゾル形成基材1を固定することが可能である。この場合、固定部材18の素材は、金属、プラスチック、木材など、エアロゾル形成基材1を固定できる強度を有する素材であれば使用できる。特に、誘導加熱部材13に近接する場合には、耐熱性を考えると金属材料が好ましい。さらに、磁性材料を使用することで、事実上誘導加熱部材13を増設することに相当するので、より加熱効果が向上し、エアロゾルの発生を促進する効果が得られる。また、非磁性金属を使用した場合でも、金属の持つ高い熱伝導性により、誘導加熱部材13で発生した熱を、充填物12の広い範囲に伝達することが可能となる。また、形状は平板状に限られず、円柱状角柱状など、細長い形状であれば使用可能であるが、支持部材14の貫通孔の全てを完全に閉塞すると、通気性が損なわれるので、閉塞しないような形状(例えば貫通孔が円形の場合に平板状や角柱状)にしたり、貫通孔とは別に、固定部材18を設置するための係合孔を別途形成したりすることが好ましい。また、固定部材18の本数は、1本でも3本以上でもよいが、エアロゾル形成基材1の位置安定性とコストを考えると1~2本が好ましい。
また、実施の形態2において、支柱21bが、自立して包装部材21の円筒形状を保持できる強度を有する素材で形成されているので、図8の様に外装部材16を短くして、包装部材21の一部を露出させる構成にしてもよい。このような構成を取ることで、包装部材17のコストを低減することが可能である。
また、誘導加熱部材13(23、33)は、必ずしも平板形状ではなく、例えば円筒形状、円柱形状、角柱形状、角筒形状など、様々な形状が採りうる。さらに、断面形状がV字形状・U字形状、H字形状、コの字形状なども可能である。
なお、充填物12(22)の原材料である茶葉は、実施の形態に挙げたもの以外に、一般に使用されている全ての茶葉を使用できる。また、これら茶葉については飲用後の茶殻を使用しても良い。茶殻などを使用すれば高価な茶葉などを再利用して有効活用できる。
また、上記に例示した非タバコ植物の抽出物、所謂エキスや加工品も使用することができる。抽出物の形態としては、液体、水あめ状、粉末、顆粒、溶液等が挙げられる。
また、充填物12(22)の原料としてのエアロゾルフォーマは、実施の形態に挙げたもの以外に、ソルビトール、トリエチレングリコール、乳酸、ジアセチン(グリセリンジアセタート)、トリアセチン(グリセリントリアセタート)、トリエチレングリコールジアセタート、クエン酸トリエチル、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸メチル、ドデカンジオン酸ジメチル、テトラデカンサンジオン酸ジメチルなども使用できる。
また、風味添加剤として、メントールおよび非水溶性架橋ポリマー(好ましくはポリビニルポリピロリドン)を含有させても良い。メントールに非水溶性架橋ポリマーを組み合わせることで、メントールの昇華を効果的に抑制でき、メントールの風味を長期間保つことができる。ここで、メントールとは、天然物から得られたものに限られず、合成物でも良い。また、はっか、ミント、ハッカ油、その他のメントールを含むものを使用しても良い。
また、風味添加剤は、例えば、フィルタ15の壁部に含浸させることによってフィルタ15に設けられている。風味添加剤がフィルタ15に設けられている態様は、このような態様に限られず、例えば、当該風味添加剤が封入されているカプセルをフィルタ15の壁部に埋設することによって、フィルタ15に風味添加剤が設けられているようにしても良い。または、フィルタ15とエアロゾル形成基材1(2)との間に風味添加剤が封入されたカプセルが配置されるようにしても良い。風味添加剤がカプセルに封入されている場合、使用者は、カプセルを指で押圧することにより、カプセルを破壊することができ、所望のタイミングで風味添加剤の芳香成分を揮発させることが可能となる。
また、風味添加剤は、例えば、マイクロカプセルに封入されている場合、封入されているマイクロカプセルをエアロゾル吸引カートリッジ10等に設けても良い。勿論、当該マイクロカプセルを支持部材14に設けても良い。
また、充填物12(22)の原料としての結着剤または増粘剤としては、実施の形態に挙げたものの他、キサンタンガム、アラビアゴムおよびローカストビーンガムなどのゴム、例えばカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースおよびエチルセルロースなどのセルロース結合剤、または、アルギン酸などの有機酸、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラナギン、寒天およびペクチンなどの有機酸の共役塩基塩などの多糖類、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
さらに、外装部材16は、必ずしも一体的ではなく、2つ以上の外装要素を接合して用いても良い。例えば、実施の形態1において、シール部材17と、エアロゾル形成基材1と支持部材14を筒状の外装要素に収納し、ここにフィルタ15をシート状の外装要素で巻いて円柱状に形成する形態でもよい。なお、この場合、筒状の外装要素とシート状の外装要素をもって、外装部材16となる。一方で、別に外装部材16を使う必要は必ずしもなく、包装部材11を、エアロゾル吸引カートリッジ10と同程度に長く形成して、包装部材11の円筒の内部にシール部材17、支持部材14及びフィルタ15を一緒に収納することで、エアロゾル吸引カートリッジ10を形成することが可能であり、これによりさらなる製造工程の簡略化と製造コストの低減を図ることが可能である。なお、この場合、支持部材14やフィルタ15を包装部材11に入れてから充填物12を充填し、誘導加熱部材13を挿入してもよいし、充填物12を充填後に支持部材14やフィルタ15を入れても良い。実施の形態2についても同様である。
また、図10に示した別の実施の形態におけるエアロゾル形成基材1は、包装部材11の内部に、顆粒状の充填物12-2を内部に収納した円筒状の誘導加熱部材43が収納され、さらに包装部材11と誘導加熱部材43の間の空隙にはシート状の充填物12-1が収納されている。
誘導加熱部材43は、全体として円筒状の形状をしており、その壁面に1個または複数の開口431が形成されている。ここで誘導加熱部材43は、板状の素材を円筒状に加工して、開口431を形成してもよいし、網のように元々開口431を有する素材を円筒状に加工することも好ましい。また、充填物12-1がこぼれ出ないように、2つの底面には蓋が設けられて閉鎖されていることが好ましい。この場合でも、蓋に開口431が形成されていても良い。
充填物12-2は、顆粒、粉末といった比較的細かい要素の集合体であることが好ましく、ペースト状の様に粘性を有する形態でもよい。また、充填物12-1は、シート状であることが好ましく、シートに切込みを入れて板状、短冊状、小片状、棒状でもよい。もちろん、充填物12-1が顆粒状、粉末状であっても良いし、充填物12-1がシート状、板状、短冊状、小片状、棒状でもよい。
これによれば、誘導加熱部材43の外側で充填物12-1を、内側12-2を加熱することができるので、より広い範囲を同時に加熱し、エアロゾル発生効率を向上させることが可能となる。
また、充填物12-1と充填物12-2の形状や成分を異なるものとすることで、より多彩な喫味を得ることが可能となる。
図11は、さらに別の実施の形態に係るエアロゾル形成基材4である。ここでは、充填物12-3と12-4は、素材を円柱状に固化させたものが用いられている。ここで、固化させる素材の形態としては、顆粒状、粉末状、ペースト状が好ましい。また、充填物12-3と12-4は、成分を異なるものとすることで、より多彩な喫味を得ることが可能となる。
誘導加熱部材53は、板状や棒状といった細長い形態の素材であり、そこに充填物12-3と12-4を、その円柱形状の高さ方向に貫通して、挿通させて、エアロゾル形成基材4が構成される。ここで、エアロゾル形成基材4は包装部材11に収納されておらず、外装部材16に直接収納される形態となっているが、充填物12-3と12-4の外径(円柱の底面の直径)が、外装部材16の内径より小さく、外装部材16の内壁と充填物12-3と12-4の外周の間に空隙があること、通気性を向上させることができるので好ましい。
また、誘導加熱部材53に、その長手方向と垂直に交差する板状の鍔部531が設置され、充填物12-3と12-4を離隔しても良い。さらに、鍔部531は誘導加熱部材53と同様に誘導加熱可能な素材である場合に、さらに加熱面積が増してエアロゾル発生効率を向上させるので好ましい。さらに誘導加熱部材53の先端は、図11の様に充填物12-3と12-4の底面から突出していてもよいが、片方または両方が底面と面一であっても良いし(すなわち、充填物12-3と12-4の高さ方向の長さと、鍔部531の厚さの合計の長さと誘導加熱部材53の長さが略等しい)、誘導加熱部材53の先端の片方または両方が充填物12-3、12-4の中に埋設されていても良い。
なお、図11では、エアロゾル形成基材4はこれに限られずに包装部材11に収納されていても良い。また、充填物12-3、12-4は円柱状に限られずに、角柱状であってもよい。
1、2 エアロゾル形成基材
10、20 エアロゾル吸引カートリッジ
13、23 誘導加熱部材
11、21 包装部材
12、22 充填物

Claims (4)

  1. エアロゾル吸引カートリッジに使用されるエアロゾル形成基材であって、
    エアロゾル発生源である充填物と、
    通気性を有するシートより形成された袋状の包装部材と、を備え、
    前記充填物は前記包装部材に収納されている、
    ことを特徴とする、エアロゾル形成基材
  2. エアロゾル吸引カートリッジに使用されるエアロゾル形成基材であって、
    エアロゾル発生源である充填物と、
    筒形状の包装部材と、を備え、
    前記包装部材は、側面の少なくとも一部が通気性を有する素材で形成されたシート部材と、自立して筒形状を保持するための支柱を備え、
    前記充填物は前記包装部材に収納されている、
    ことを特徴とする、エアロゾル形成基材。
  3. 前記包装部材は、その内部に誘導加熱部材を収納している、
    ことを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載のエアロゾル形成基材。
  4. 前記充填物の形状は、その一部または全部が粉状または粒状である、
    ことを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載のエアロゾル形成基材。

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