JP7501527B2 - 画像表示装置、及び画像表示ユニット - Google Patents

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Description

本技術は、画像表示装置、及び画像表示ユニットに関する。
従来、プロジェクタ等の画像表示装置が多く用いられている。特許文献1に記載の投影装置では、色合成プリズムの合成光の出射側と、投射レンズの入射側との間に、RGB全ての投射光を全方位に対して均一に無偏光化することが可能な偏光変換部が配置される。これにより、3Dメガネを傾けない状態での3D画像の色ムラを完全に消滅し、かつ3Dメガネを傾けた状態での3D画像の色ムラ及び輝度落ちを消滅することが可能となる。この結果、3D画質を大幅に向上させることが可能となる(特許文献1の明細書段落[0154][0155]図20等)。
特開2013-113984号公報
このように高品質の画像を表示可能な技術が求められている。
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、高品質の画像を表示することが可能な画像表示装置、及び画像表示ユニットを提供することにある。
上記目的を達成するため、本技術の一形態に係る画像表示装置は、出射部と、偏光変換素子とを具備する。
前記出射部は、画像光を出射する。
前記偏光変換素子は、入射面を有し、前記入射面に入射する前記画像光の偏光状態を変換して無偏光状態の画像光として出射し、前記入射面内にて前記偏光状態の変換特性が不均一となるように構成される。
この画像表示装置では、画像光の変換状態を変換して無偏光状態の画像光として出射する偏光変換素子が設けられる。偏光変換素子は、入射面内にて偏光状態の変換特性が不均一となるように構成される。これにより、画像光を十分に無偏光化することが可能となり、高品質の画像を表示することが可能となる。
前記偏光変換素子は、前記入射面に入射する前記画像光に位相差を付与し、前記入射面内にて前記画像光に付与する位相差が不均一となるように構成されてもよい。
前記偏光変換素子は、前記入射面内にて、前記画像光に対する複屈折率が不均一となるように構成されてもよい。
前記偏光変換素子は、前記無偏光状態の画像光を出射する出射面を有し、前記画像光の光軸方向において前記入射面から前記出射面までの厚みが、前記入射面内にて不均一となるように構成されてもよい。
前記偏光変換素子は、前記入射面内にて、所定の方向に沿って前記偏光状態の変換特性が連続的に変化してもよい。
前記出射面は、前記入射面に対して、所定の方向に沿って傾斜していてもよい。
前記所定の方向は、前記画像光により構成される画像の上下方向又は左右方向に対応する方向であってもよい。
前記偏光変換素子は、前記画像光に付与する最小の位相差と最大の位相差との差が、前記画像光の基準波長の1/4以上となるように構成されてもよい。
前記基準波長は、青色波長帯域に含まれる波長であってもよい。
前記画像表示装置は、さらに、前記偏光変換素子から出射される前記無偏光状態の画像光が入射する抑制用入射面と、前記抑制用入射面に入射する前記無偏光状態の画像光を出射する抑制用出射面とを有する抑制部材を具備してもよい。この場合、前記抑制部材は、前記偏光変換素子の前記入射面から前記出射面までの前記画像光の光学的距離のばらつきを抑制して前記抑制用出射面から出射することが可能に構成されてもよい。
前記偏光変換素子は、前記無偏光状態の画像光を出射する出射面を有してもよい。この場合、前記抑制部材は、前記抑制用入射面が前記出射面に当接するように配置される、又は前記抑制用入射面が前記出射面に対して平行に近接するように配置されてもよい。
前記抑制部材は、前記抑制用出射面が、前記入射面と平行となるように配置されてもよい。
前記抑制部材は、前記画像光の光軸方向において、前記入射面から前記抑制用出射面までの距離が均一となるように構成されてもよい。
前記抑制部材は、前記偏光変換素子と等しい形状を有してもよい。
前記抑制部材は、光学異方性を有さない材料からなってもよい。
前記抑制部材の屈折率は、前記偏光変換素子の屈折率に基づいて規定されてもよい。
前記偏光変換素子は、一軸性結晶材料、又は一軸性有機材料により構成されてもよい。
前記画像表示装置は、さらに、前記偏光変換素子から出射される前記無偏光状態の画像光を投射する投射部を具備してもよい。この場合、前記出射部は、入射する光を変調して前記画像光を出射する光変調素子を含んでもよい。
本技術の一形態に係る画像表示ユニットは、偏光変換素子を具備する。
前記偏光変換素子は、入射面を有し、前記入射面に入射する画像光の偏光状態を変換して無偏光状態の画像光として出射し、前記入射面内にて前記偏光状態の変換特性が不均一となるように構成される。
前記画像表示ユニットは、さらに、前記偏光変換素子から出射される前記無偏光状態の画像光が入射する抑制用入射面と、前記抑制用入射面に入射する前記無偏光状態の画像光を出射する抑制用出射面とを有する抑制部材を具備してもよい。この場合、前記抑制部材は、前記偏光変換素子の前記入射面から前記出射面までの前記画像光の光学的距離のばらつきを抑制して前記抑制用出射面から出射することが可能に構成されてもよい。
第1の実施形態に係る画像表示装置の構成例を示す概略図である。 無偏光状態の光を生成するための偏光状態の変換例について説明するための図である。 偏光スクランブラーの構成例を示す模式図である。 偏光スクランブラーの構成例を示す模式図である。 反射型光変調素子からスクリーン1進行する画像光を模式的に示す図である。 偏光スクランブラーの偏光特性を説明するためのグラフである。 偏光スクランブラーの偏光特性を説明するためのグラフである。 偏光スクランブラーの偏光特性を説明するためのグラフである。 偏光スクランブラーの他の構成例を示す模式図である。 第2の実施形態に係る画像表示装置の構成例を示す概略図である。 抑制部材の構成例を示す模式図である。 非点収差の発生に関する評価をシミュレーションした結果を示すグラフである(厚み均一の偏光スクランブラー、抑制部材なし)。 非点収差の発生に関する評価をシミュレーションした結果を示すグラフである(厚みが不均一の偏光スクランブラー、抑制部材なし)。 非点収差の発生に関する評価をシミュレーションした結果を示すグラフである(厚みが不均一の偏光スクランブラー、抑制部材あり)。 抑制部材の他の構成例を示す模式図である。 画像生成部の他の構成例を示す概略図である。 画像生成部の他の構成例を示す概略図である。 画像生成部の他の構成例を示す概略図である。
以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
<第1の実施形態>
[画像表示装置]
図1は、本技術の第1の実施形態に係る画像表示装置の構成例を示す概略図である。画像表示装置100は、例えばプレゼンテーション用、もしくはデジタルシネマ用のプロジェクタとして用いられる。その他の用途に用いられる画像表示装置にも、以下に説明する本技術は適用可能である。
画像表示装置100は、光源部101と、照明光学系110と、画像生成部130と、投射光学系140とを有する。
光源部101は、白色光Wを生成して照明光学系110に出射する。光源部101には、例えばLED(Light Emitting Diode)やLD(Laser Diode)等の固体光源、又は水銀ランプやキセノンランプ等が配置される。
例えばRGBの各色の光をそれぞれ出射可能なRGB用の固体光源が用いられ、これらの出射光が合成されて白色光Wが生成されてもよい。または青色の波長帯域の光を出射する固体光源と、青色光により励起されて黄色の蛍光を発する蛍光体とが配置されてもよい。この場合、青色光と黄色光とが合成されて白色光Wが出射される。
照明光学系110は、インテグレータ素子111と、偏光変換素子112と、偏光素子113及び114と、集光レンズ115と、クロスダイクロイックミラー116と、反射ミラー117及び118と、ダイクロイックミラー119と、リレーレンズ120、121及び122とを有する。
インテグレータ素子111は、第1及び第2のフライアイレンズ111a及び111bを有する。これら第1及び第2のフライアイレンズ111a及び111bを白色光Wが透過することにより、白色光Wの輝度ムラが低減される。
偏光変換素子112は、インテグレータ素子111を介して入射する白色光Wの偏光状態を揃える機能を有する。偏光変換素子112としては、PSコンバーター等の任意の光学素子が用いられてよい。偏光変換素子112を通った白色光Wは、集光レンズ115を介してクロスダイクロイックミラー116に出射される。
クロスダイクロイックミラー116は、集光レンズ115から出射された白色光Wを、長波長側の赤色光Rと、短波長側の緑色光G及び青色光Bとに分光する。クロスダイクロイックミラー116により分光された赤色光Rは、反射ミラー117により反射されて偏光素子113に入射する。偏光素子113により偏光状態が揃えられた赤色光Rは、リレーレンズ120を介して、画像生成部130に出射される。なお偏光素子113としては、偏光板等の任意の光学素子が用いられてよい。
クロスダイクロイックミラー116により分光された緑色光G及び青色光Bは、反射ミラー118により反射されて偏光素子114に入射する。偏光素子114により偏光状態が揃えられた緑色光G及び青色光Bは、ダイクロイックミラー119により、長波長側の緑色光Gと、短波長側の青色光Bとに分光される。
ダイクロイックミラー119により分光された緑色光Gはリレーレンズ121を介して、画像生成部130に出射される。ダイクロイックミラー119により分光された青色光Bはリレーレンズ122を介して、画像生成部130に出射される。
画像生成部130は、RGBの各色用に配置される反射型偏光素子131(131R、131G、131B)、反射型光変調素子132(132R、132G、132B)、波長板133(133R、133G、133B)、及び偏光板134(134R、134G、134B)を有する。また画像生成部130は、色合成プリズム135、及び偏光スクランブラー136を有する。
反射型偏光素子131は、ワイヤグリッド偏光子である。本実施形態では、図1に示すリレーレンズ120~122の各々から、反射型偏光素子131の光学面に対してP偏光となるように、RGBの各光が出射される。
反射型偏光素子131Rは、赤色光RのP偏光成分を波長板133Rに向けて出射する。波長板133Rは、黒輝度の浮きを補償する補償板として機能し、入射する赤色光Rの偏光方向を回転させて、反射型光変調素子132Rへ出射する。偏光方向の回転角度は、高精度の画像が投射されるように、適宜設定される。
反射型光変調素子132Rは、外部から供給される赤色光Rに対応した画像信号に基づいて、入射する赤色光Rを変調して反射する。変調された赤色光Rは、赤色画像を構成する画像光として出射される(以下、同じ符号を用いて画像光Rと記載する)。反射型光変調素子132Rとしては、典型的には、反射型液晶パネルが用いられるが、これに限定される訳ではない。
反射型光変調素子132Rにより出射された画像光Rは、波長板133Rを介して、反射型偏光素子131Rに入射する。画像光RのS偏光成分が光学面により反射され、画像光Rの光路上に配置された偏光板134Rに入射する。
偏光板134Rは、画像光Rの偏光状態を揃えて不要光をカットする。例えば、偏光板134Rの透過軸(偏光軸)と平行な偏光方向を有する直線偏光が、偏光板134Rを透過して出射される。もちろんこのような配置構成に限定される訳ではない。偏光板134Rから出射された画像光Rは、色合成プリズム135に出射される。
緑色光G及び青色光Bも同様に、反射型光変調素子132G及び132Bにより変調され、緑色画像を構成する画像光G、及び青色画像を構成する画像光Bとして出射される。画像光G及びBは反射型偏光素子131G及び131Bにより反射され、画像光G及びBの各々の光路上に配置された偏光板134G及び134Bに入射する。例えば、画像光G及びBは、偏光板134G及び134Bの各々の透過軸に平行な偏光方向を有する直線偏光として、色合成プリズム135に出射される。
本実施形態では、偏光板134(134R、134G、134B)として、無機偏光板が用いられる。もちろんこれに限定されず、任意の構成を有する偏光板が用いられてよい。
本実施形態において、反射型光変調素子132(132R、132G、132B)は、入射する光を変調して画像光を出射する光変調素子に相当する。
色合成プリズム135は、例えば複数のガラスプリズム(4つの略同型状の直角二等辺プリズム)を接合することによって構成される。各ガラスプリズムの接合面には、所定の光学特性を有する2つの干渉膜が形成される。そのうちの第1の干渉膜は、青色光Bを反射し、赤色光R及び緑色光Gを透過させる。第2の干渉膜は、赤色光Rを反射し、青色光B及び緑色光Gを透過させる。
画像光R及びBは接合面により反射され、画像光Gは接合面を透過する。これにより画像RGBが同一光路上に合成され、カラー画像を構成する画像光10が生成される。画像光10は、偏光スクランブラー136に出射される。
偏光スクランブラー136は、入射する光の偏光状態を変換して、無偏光状態の光として出射する。本実施形態では、偏光板134R、134G及び134Bを透過して合成された画像光10(画像光R、G、B)の偏光状態が変換され、無偏光状態の画像光10'として出射される。本実施系形態において、偏光スクランブラー136は、偏光変換素子として機能する。
無偏光状態の光とは、偏光していない状態の光であり、例えば自然光等が含まれる。また偏光方向が全方向に対して略均一に分布する光も、無偏光状態の光に含まれる。また様々な偏光状態の光を含む光も、無偏光状態の光に含まれる。また偏光成分の強度が互いに略等しく、偏光方向が互いに異なる複数の光を含む光も、無偏光状態の光に含まれる。
以下、無偏光状態の度合いを、スクランブル度という言葉で表す場合がある。例えば、同じ波長帯域の光が2つ出射された場合、異なる偏光状態の光をより多く含む光の方が、相対的にスクランブル度が高い光となる。もちろん同じ波長帯域の光に限定されず、互いに異なる波長帯域の光同士を比較する場合にも、異なる偏光状態の光をより多く含む光の方が、相対的にスクランブル度が高い光となる。
投射光学系140は、偏光スクランブラー136により無偏光状態の光に変換された画像光10'を、所定の倍率に拡大して、スクリーン等の被投射物に投射する。これによりカラー画像が表示される。投射光学系140は、例えば複数の投射レンズ等を含み、具体的な構成は適宜設計されてよい。本実施形態において、投射光学系140は、偏光変換素子から出射される無偏光状態の画像光を投射する投射部に相当する。
画像光10を無偏光状態の画像光10'に変換することで、スクリーン等の被投射物の反射特性に起因した色ムラや輝度落ちの発生等を防止することが可能である。例えば被投射物に入射する光の入射角度と偏光状態とに応じて、光の反射率が異なる場合があり得る。この場合、RGBの画像光の各々の偏光状態に差異がある場合には、各色の光の反射率がばらついてしまい、色ムラや輝度落ちが発生してしまう。本実施形態では、画像光10が無偏光状態の画像光10'に変換されるので、各色の光の反射率が略同等となり、色ムラや輝度落ちが防止される。
また3Dメガネにより所定の偏光状態の光を透過させ、右目画像及び左目画像として視聴させるシステムがある。このようなシステムにおいても、画像光10を無偏光状態の画像光10'に変換することで、色ムラや輝度落ちを十分に防止することが可能である。また超短焦点プロジェクタ等により画像を表示する場合にも、本技術を適用することで、色ムラや輝度落ちを十分に防止することが可能である。
本実施形態において、偏光スクランブラー136に向けて画像光10を出射する構成要素により、画像光を出射する出射部が実現される。例えば、反射型偏光素子131、反射型光変調素子132、波長板133、及び偏光板134、及び色合成プリズム135により、出射部が実現される。出射部の具体的な構成は限定されず、任意の構成が採用されてよい。また色合成プリズム135のみを、本技術に係る出射部の一実施形態として見做すことも可能である。
また本実施形態では、偏光スクランブラー136により、画像表示ユニットが実現される。この画像表示ユニットが、画像表示装置100から交換可能に構成されてもよい。
[無偏光状態の画像光10'の生成例]
図2は、無偏光状態の光を生成するための偏光状態の変換例について説明するための図である。ここでは、本技術の理解を容易とするために、まず図1に例示する偏光スクランブラー136とは異なる偏光スクランブラー900が用いられる場合を説明する。
偏光スクランブラー900は、光学軸を有し、入射する光の直交する2つの偏光成分に位相差をつけて、偏光状態を変換することが可能な素子である。例えば、光学異方性を有する材料により、偏光スクランブラー900を実現することが可能である。なお光学軸とは、遅相軸(slow軸)あるいは進相軸(fast軸)に相当する。
偏光スクランブラー900は、入射光の光軸方向における厚みが均一になるように構成される。偏光スクランブラー900の厚みを適宜制御することで、図2Bに示す偏光特性を実現することが可能となる。これにより入射する光の波長ごとに偏光状態が異なるように、入射する光の偏光状態を変換することが可能となる。
例えば、偏光スクランブラー900に、所定の波長帯域に含まれる光(複数の波長光を含む光)を入射させると、様々な偏光状態の光を含む無偏光状態の光を生成することが可能となる。
なお、偏光スクランブラー900は、光が入射する入射面901の全体にわたって、図2Bに示す偏光特性を有する。すなわち偏光スクランブラー900は、入射面901内にて、偏光特性が均一となるように構成されている。本実施形態において、偏光特性は、偏光状態の変換特性に相当する。
図2Aに示すように、2枚の偏光板15及び16を、各々の透過軸15a及び16aが互いに略直交となるように配置した。そしてその間に、偏光スクランブラー900を配置して、波長ごとのクロスニコル透過率を測定した。
図2Bに示すように、波長ごとに透過率が周期的に大きく変化する。透過率の変化は、偏光状態の変化に対応する。例えば透過率が0%に近い値となる波長光は、偏光スクランブラー900により偏光状態が変換されない光に対応する。そのような光は、偏光板15の透過軸15aに平行な偏光方向を有する直線偏光となる。
透過率が100%に近い値となる波長光は、偏光スクランブラー900により偏光方向が略90度回転される光に対応する。そのような光は、偏光板16の透過軸16aに平行な偏光方向を有する直線偏光となる。
図2Bに模式的に示すように、透過率が50%に近い値となる波長光は、偏光スクランブラー900により円偏光に変換される光に対応する。透過率が0%から50%までの範囲に対応する波長光は、縦長の楕円偏光(透過軸15aに平行な偏光成分が多い楕円偏光)に変換される光に対応する。透過率が50%から100%までの範囲に対応する波長光は、横長の楕円偏光(透過軸16aに平行な偏光成分が多い楕円偏光)に変換される光に対応する。
このように偏光スクランブラー900に入射する光は、各波長で異なる偏光状態に変換される。例えば、破線で囲まれた赤色波長帯域17R、緑色波長帯域17G、及び青色波長帯域17Bの各々において、様々な偏光状態の光が含まれることになる。この結果、各色の画像光R、G、Bは、偏光スクランブラー900により、無偏光状態の光R1、G1、B1に変換される。なお、各色の波長帯域が、図2Bに示す波長帯域に限定される訳ではない。
偏光スクランブラー900は、例えば一軸性結晶材料により構成される。水晶、サファイア、ニオブ酸リチウム、及びイットリウムバナデート等の、素材自体に軸を有する無機材質を用いることが可能である。例えば、Zcut無し、画像光10に対して光学軸が0°/90°以外(45°、135°が有効)となるように、偏光スクランブラー136が構成される。もちろんこれに限定される訳ではない。
また偏光スクランブラー900は、例えば一軸性有機材料により構成することも可能である。例えばポリカーボネートやポリオレフィン等の有機フィルムにより、偏光スクランブラーを実現することも可能である。
その他、偏光スクランブラー900を実現するために、任意の構成が採用されてよい。水晶、波長板フィルム、無機位相差膜等を用いた任意の波長板を、偏光スクランブラー900として用いることが可能である。なお多層フィルム、多層無機蒸着膜、多層水晶の各構成にて、偏光スクランブラー900を形成したところ、吸湿や劣化等に対する耐性は、多層水晶の構成が高かった。この点も鑑み、高輝度モデルの画像表示装置に対しては、水晶等の無機材質を用いた偏光スクランブラー900が有効であると考えられる。もちろん本技術の適用が、この材料や構成に限定される訳ではない。
本開示では、入射する光の直交する2つの偏光成分に位相差をつける光学的な作用を、入射する光に位相差を付与すると表現する場合がある。また本開示において、入射する光に位相差を付与することが可能な任意の光学素子は、位相差板に含まれる。すなわち偏光スクランブラー900として、任意の位相差板を用いることが可能である。
[偏光スクランブラー136]
本実施形態に係る偏光スクランブラー136について詳しく説明する。図3及び図4は、偏光スクランブラー136の構成例を示す模式図である。図5は、反射型光変調素子132からスクリーン1まで進行する画像光10(10')を模式的に示す図である。
図5では、説明を分かりやすくするために、反射型光変調素子132、偏光スクランブラー136、投射光学系140、及びスクリーン1が直線状に配置されている構成が、模式的に図示されている。すなわち図1に示す色合成プリズム135等の図示が省略されている。以下に、図5を参照して無偏光状態の画像光10'が生成される一例を説明するが、その原理は、図1に例示する構成においても同様に適用される。
図1や図5等に例示するように、偏光スクランブラー136は、、画像光10の光軸方向Cに対して垂直となるように配置される。画像光10の光軸方向は、例えば、反射型光変調素子132の中央の画素P1から出射される画像光10(画素光とも言える)の中央の光線が進む軸により規定することが可能である。
反射型光変調素子132の各画素から画素光が拡散して出射される。各画素の画素光は、投射光学系140等によりスクリーン1上に集光される。これにより、画像2を構成する各画素がスクリーン1上に表示される。例えば、射型光変調素子132の中央の画素P1から出射される画素光は、画像2の中央の画素P2としてスクリーン1上に表示される。
以下、偏光スクランブラー136に入射する画像光10(画素光)の光軸方向をZ方向とする。また、画像光10により構成される画像2の左右方向に対応する方向をX方向とし、画像2の上下方向に対応する方向をY方向とする。また便宜的に、偏光スクランブラー136に対して、X方向を左右方向、Y方向を上下方向、Z方向を厚み方向として説明を行う。
図5に例示する構成では、偏光スクランブラー136の左右方向及び上下方向と、画像2の左右方向及び上下方向とが、同じ方向となっている。もちろんこれに限定されない。照明光学系110、画像生成部130、投射光学系140の構成によっては、偏光スクランブラー136の左右方向及び上下方向と、画像2の左右方向及び上下方向とが異なる方向となる場合もあり得る。
図3Aは、偏光スクランブラー136の入射面側から見た正面図である。
図3Bは、偏光スクランブラー136を上方側から見た上面図である。
図4Aは、偏光スクランブラー136を入射面側から見た斜視図である。
図4Bは、偏光スクランブラー136を出射面側から見た斜視図である。
偏光スクランブラー136は、画像光10が入射する入射面20と、無偏光状態の画像光10'を出射する出射面21とを有する。また偏光スクランブラー136は、入射面20を正面から見た場合に、入射面20の上下左右を囲む上面22、下面23、左側面24、右側面25とする。
偏光スクランブラー136は、入射面20に入射する画像光10の偏光状態を変換して無偏光状態の画像光10'として、出射面21から出射する。また偏光スクランブラー136は、入射面20内にて偏光状態の変換特性が不均一となるように構成される。すなわち、入射面20内の画像光10が入射する位置に応じて、偏光特性が異なるように構成されている。
本実施形態では、入射面20に入射する画像光10に位相差を付与することが可能であり、入射面20内にて画像光10に付与する位相差が不均一となるように、偏光スクランブラー136が構成される。すなわち入射面20内にて、画像光10に対する複屈折率が不均一となるように、偏光スクランブラー136が構成される。
図3及び図4に示すように、光学異方性を有する所定の材料にて、画像光10の光軸方向において、入射面20から出射面21までの厚みが、入射面20内にて不均一となるように構成される。なお入射面20内にて厚みが不均一であるとは、入射面20内の各位置における光軸方向Cにおける厚みが、不均一であることを意味する。
画像光10に付与される位相差は、遅相軸における屈折率及び進相軸における屈折率の差と、厚みとの積によって規定される。従って、遅相軸における屈折率及び進相軸における屈折率の差が均一となる材料で、厚みが不均一となるように、偏光スクランブラー136を構成する。これにより、入射面20内にて偏光状態の変換特性が不均一となる構成を、容易に実現することが可能である。
図3及び図4に示すように、本実施形態では、入射面20に対して、出射面21が、左右方向(画像2の左右方向に対応する方向)に沿って傾斜している。従って、図3Bの上面図に示すように、偏光スクランブラー136の厚みが、左右方向に沿って連続的に小さくなっている。これにより、入射面20内にて、左右方向に沿って、偏光状態の変換特性を連続的に変化させることが可能となる。本実施形態では、左右方向が、所定の方向に相当する。
図3Bに示すように、左側面24の光軸方向に沿ったサイズが、偏光スクランブラー136の最小の厚みd1となる。左側面24の光軸方向に沿ったサイズが、偏光スクランブラー136の最大の厚みd2となる。この厚みd1と厚みd2との差であるΔdが、偏光特性の差に関連するパラメータとなる。すなわち画像光10に付与する位相差に関連するパラメータとなる。
例えば、厚みd1を0.450mmとして、厚みd2を0.500mmとする。この場合、厚みの差Δdは、0.050mmとなる。このような設計で、画像光10を十分に無偏光状態の画像光10'に変換することが可能であった。
なお、厚みd1、厚みd2、及び厚みのさΔdを設定する方法は限定されず、任意に設定されてよい。例えば無偏光状態の光にしたい画像光10のうち、基準波長λを設定する。例えば、無偏光状態の光に変換しにくい波長等を、基準波長とする。もちろんこれに限定される訳ではない。
画像光10に付与する最小の位相差と最大の位相差との差が、基準波長λの1/4以上となるように、最小の厚みd1及び最大の厚みd2を設定する。例えば、遅相軸における屈折率及び進相軸における屈折率の差と、厚みの差Δdとの積が、基準波長λの1/4以上となるように、偏光スクランブラー136を設計する。これにより、画像光10を十分に無偏光状態の画像光10'に変換することが可能であった。
[偏光スクランブラー136の偏光特性]
図6~図8は、偏光スクランブラー136の偏光特性を説明するためのグラフである。これら図6~図8、及び図5を参照して、偏光スクランブラー136の偏光特性を説明する。
ここでは、図6等に示すように、中心波長(ピーク波長)が453nmとなる青色レーザ光と、青色レーザ光により励起されることで発生する黄色光とにより、白色光Wが生成される場合を例に挙げる。
また、図6等に示すように、白色光Wのうち光が出射される帯域、すなわち放射束(W/nm)が0.0よりも大きくなる波長帯域を、青色波長帯域B(約446nm~約463nm)、緑色波長帯域G(約490nm~約575nm)、赤色波長帯域R(約475nm~約678nm)に分けて説明を行う。
図5を参照して、反射型光変調素子132の中央の画素P1からは、453nmの波長光が出射されているとする。図5には、中央の画素P1から拡散される画素光のち、偏光スクランブラー136の中央を通る光(光軸方向C上を進む光)L0と、偏光スクランブラー136の中央の左端を通る光L1と、右端を通る光L2が、図示されている。
図6は、最小の厚みd1に対応する偏光特性S1を示すグラフである。例えば厚みd1で均一に構成さた偏光スクランブラー900の偏光特性とも言える。図6に示す偏光特性S1は、図5に示す左端(左側面24付近)を通る光L1に作用する偏光特性に相当する。
図6に示すように、青色波長帯域Bでは、クロスニコル透過率が0%から約62%までの偏光状態の光が含まれる。一方、緑色波長帯域G、及び赤色波長帯域Rでは、透過率が0%から100%までの偏光状態の光が含まれる。従って、狭いスペクトル分布からなる青色波長帯域Bでは、広いスぺクトル分布からなる緑色波長帯域G及び赤色波長帯域Rと比べて、スクランブル度が低くなっている。
図7は、最小の厚みd1に対応する偏光特性S1と、最大の厚みd2に対応する偏光特性S2と、その中間の厚みに対応する偏光特性S3とを示すグラフである。、最大の厚みd2に対応する偏光特性S2は、図5に示す右端(右側面25付近)を通る光L2に作用する偏光特性に相当する。また中間の厚みに対応する偏光特性S3は、光軸方向C上を進む光L0作用する偏光特性に相当する。
図8は、図7に示すグラフの、453nmの波長光の部分を拡大して示すグラフである。図8では、縦軸と横軸との比率が、図7とは異なっている。
偏光スクランブラー136の厚みを、左右方向に沿って、厚みd1から厚みd2に連続的に変化させる。これにより偏光スクランブラー136の偏光特性が、左右方向に沿って、偏光特性S1から偏光特性S2に連続的に変化する。これにより図7に示すように、青色波長帯域Bにおいて、透過率が0%から100%までの偏光状態の光を生成することが可能となる。すなわち、狭いスペクトル分布であっても、緑色波長帯域G及び赤色波長帯域Rと同様に、スクランブル度が高い光を生成することが可能となる。
図5及び図8に示すように、偏光スクランブラー136の左端を通る光L1は、偏光特性S1により、縦長の楕円偏光に変換される。中央を通る光L0は、偏光特性S3により、円偏光に変換される。右端の通る光L2は、偏光特性S2により、横長の楕円偏光に変換される。453nmの波長光だけを見た場合でも、縦長の楕円偏光から横長の楕円偏光までの光が生成される。従って、青色波長帯域B全体では、十分にスクランブル度が高い光が生成される。もちろん、緑色波長帯域G及び赤色波長帯域Rについても、スクランブル度は向上される。
例えば、スペクトル分布が狭い青色波長帯域に含まれる波長453nmを、基準波長として、偏光スクランブラー136の偏光特性が設計されてもよい。もちろん青色波長帯域の他の波長が基準波長として選択されてもよい。また青色波長帯域とは異なる緑色波長帯域や赤色波長帯域に含まれる波長が、基準波長として選択されてもよい。
なお、図5に示す偏光スクランブラー136において、入射面20の上下方向では、偏光特性は変化していない。典型的には、画像光10は、全体にわたって輝度分布が一定となるように出射される。従って、画像2の左右方向に対応する方向に沿って、偏光特性を連続的に変化させることで、スクランブル度の高い画像光10'を出射することが可能となる。なお、画像2の上下方向に沿って偏光特性が連続的に変化するように、偏光スクランブラー136が構成されてもよい。すなわち画像2の上下方向に沿って厚みが連続的に変化するように、偏光スクランブラー136が構成されてもよい。
図9は、偏光スクランブラーの他の構成例を示す模式図である。図9A~Eに示す偏光スクランブラー30~34は、入射面30a~34a内において、偏光特性が不均一となる構成のバリエーションを示す図である。具体的には、偏光スクランブラー30~34は、入射面30a~34a内において、厚みが不均一となるように構成される。
図9Aに示すように、X方向及びY方向の2軸方向の各々に対して、出射面30bが入射面30aに対して傾斜する構成が採用されてもよい。図9Aに示す例では、X方向及びY方向の各々において同じ割合で厚みが変更されている。従って、X方向及びY方向の中間の方向(Z方向から見て、X方向及びY方向の各々に対して45°の角度で交差する方向)に沿って、厚みが変更されている。
図9Bに示すように、出射面31bが、曲面形状となってもよい。例えば、最小厚みd1となる左側面から最大厚みd2となる右画面に向かって、Y方向かた見た形状が曲線形状となるよに、出射面31bが形成される。曲面の具体的な形状は限定されず、任意に設計されてよい。
図9Cに示すように、出射面32b内に、段差32cが形成されてもよい。段差32cを形成することで、入射面32a内における厚みを不均一に構成することが可能となり、偏光特性を不均一にすることが可能となる。段差32cの数、位置、サイズ(高さ)等は、任意に設計されてよい。
図9Dに示すように、出射面33bが凸状に形成され、全体的に凸レンズ形状となる構成が採用されてよい。また図9Eに示すように、出射面33bが凸状に形成され、全体的に凹レンズ形状となる構成が採用されてよい。このような構成でも、入射面32a内における厚みを不均一に構成することが可能となり、偏光特性を不均一にすることが可能となる。凸状や凹状の曲率等は限定されず、任意に設計されてよい。その他、任意の構成が採用されてよい。例えば画像光10が入射する領域や用いられる光源の波長帯域等に応じて、偏光スクランブラーの形状を適宜設計することで、十分にスクランブルされた無偏光状態の光を生成して出射することが可能となる。
また入射面30a~34a側の形状を変更することで、厚みが制御されてもよい。
また、入射面内における偏光特性を不均一にする構成は、厚みを不均一にする場合に限定される訳ではない。偏光スクランブラーを構成する材料や物性等を適宜制御することで、厚みは均一でありながらも、入射面内における偏光特性を不均一にすることが可能である。例えば偏光スクランブラーを構成する材料や物性等を適宜制御することで、入射する光に付与される位相差が入射面内にて不均一となるように偏光スクランブラーを構成することが可能である。また入射面内にて複屈折率が不均一となるように、偏光スクランブラーを構成することが可能となる。この結果、スクランブル度が高い無偏光状態の画像光を生成して出射することが可能となる。もちろん、厚みの制御と、材料や物性の制御とが両方行われてもよい。
以上、本実施形態に係る画像表示装置100では、画像光10の変換状態を変換して無偏光状態の画像光10'として出射する偏光スクランブラー136が設けられる。偏光スクランブラー136は、入射面20内にて偏光状態の変換特性が不均一となるように構成される。これにより、画像光10を十分に無偏光化することが可能となり、高品質の画像を表示することが可能となる。
画像光10をよりスクランブルすることができるので、投射レンズ等での偏光乱れをより目立たなくさせることが可能となり、短焦点投射を実行した場合や、特殊スクリーン(例えばシルバースクリーン/ビーズスクリーン/プリズムスクリーン/ホワイトボード等)を用いた場合等において、偏光ムラを十分に減少させることが可能となる。
また、LDやLED等の狭スペクトル光源に対しても、十分にスクランブルされた無偏光状態の光を生成することが可能となる。
また様々な偏光状態の光を多重化することが可能であるので、スペックルを低減することが可能となり、高品質な画像を表示することが可能となる。
<第2の実施形態>
本技術の第2の実施形態に係る画像表示装置について説明する。これ以降の説明では、上記の実施形態で説明した画像表示装置100における構成及び作用と同様な部分については、その説明を省略又は簡略化する。
図10は、本実施形態に係る画像表示装置200の構成例を示す概略図である。画像表示装置200について、第1の実施形態に係る画像表示装置100と同じ構成要素には、同じ符号が用いられている。本実施形態に係る画像表示装置200では、偏光スクランブラー136に対して、抑制部材137が配置される。
図11は、抑制部材137の構成例を示す模式図である。図11に示すように、抑制部材137は、抑制用入射面40と、抑制用出射面41とを有する。抑制用入射面40は、偏光スクランブラー136からから出射される無偏光状態の画像光10'が入射する面である。抑制用出射面41は、抑制用入射面40に入射する無偏光状態の画像光10'を出射する面である。
図11Bに示すように、抑制部材137は、偏光スクランブラー136の入射面20から出射面21までの画像光10'の光学的距離のばらつきを抑制して抑制用出射面41から出射することが可能に構成される。このことは、偏光スクランブラー136の入射面20から抑制部材137の抑制用出射面41までの画像光10'の光学的距離のばらつきを抑制可能な構成とも言える。なお光学的距離は、光が実際に進んだ距離に、光が通過した物体の屈折率をかけることで規定されるパラメータである。
例えば、光学ガラス等の光学異方性を有さない材料により、抑制部材137を構成する。また図11に示す偏光スクランブラー136と等しい形状となるように、抑制部材137を構成する。すなわち、偏光スクランブラー136と同じ割合で、左右方向(X方向)に沿って画像光10'の光軸方向における厚みが変化するように、抑制部材137を構成する。
そして図11に示すように、抑制部材137の傾斜している面を抑制用入射面40として、偏光スクランブラー136の出射面21に当接されるように、抑制部材137を配置する。抑制部材137は、偏光スクランブラー136と抑制部材137とにより、全体的に直方体形状となるように配置される。
これにより、抑制部材137の抑制用出射面41が、偏光スクランブラー136の入射面と平行となる。また画像光10'の光軸方向において、入射面20から抑制用出射面41までの距離が均一となるように、抑制部材137が配置される。この結果、偏光スクランブラー136の入射面20から出射面21までの画像光10'の光学的距離のばらつきを抑制して抑制用出射面41から出射することが容易に可能となる。
なお、偏光スクランブラー136の出射面21と、抑制部材137の抑制用入射面40とは、任意の接着剤等を介して当接されてもよい。この場合、接着剤を、抑制部材の一部として見做すことも可能である。また抑制部材137の抑制用入射面40や抑制用出射面41等に対して、研磨等の加工を実行する。これにより、透過波面の精度を低下させることなく、画像光10'を出射することが可能となる。
例えば偏光スクランブラー136が、屈折率が1.58程度の水晶により構成されるとする。光軸異方性を有する水晶の屈折率は、例えば遅相軸あるいは進相軸における屈折率により規定することが可能である。このような偏光スクランブラー136に対して、屈折率が1.47~1.80となる材料からなる抑制部材137を配置する。これにより、抑制部材137が設けられない場合、すなわち出射面21から屈折率1の空気に向かって画像光10'が出射される場合と比べて、入射面20から出射面21までの画像光10'の光学的距離のばらつきを抑制して出射することが可能となる。
すなわち抑制部材137の屈折率を、偏光スクランブラー136の屈折率に基づいて適宜規定することで、光学的距離のばらつきを十分に抑制することが可能となる。例えば、抑制部材137の屈折率を、偏光スクランブラー136の屈折率と等しくすることで、高い効果が発揮される。
図12~図14は、偏光スクランブラー136及び抑制部材137に対する非点収差の発生に関する評価をシミュレーションした結果を示すグラフである。
グラフの縦軸の「Modulation」は、元の画像に対しどの程度忠実に画像2を再現できるかを表す軸(スクリーン1に集光する画像2のコントラスト感を表す軸)である。例えば、元の画像を1ドットごとに黒と白とが交互に並んで表示される画像とし、スクリーン1上での画像2の見え方により、コントラストをどの程度忠実に再現可能であるかを評価することが可能となる。
縦軸において、1は完全に再現可能である状態(黒・白・黒・白・・・)に相当し、0は全く再現しない状態(灰色・灰色・灰色・灰色・・・)に相当する。0~1の中間の値は、1に近いほど再現性が高い状態に相当する(例えば、黒目の灰色・白目の灰色・黒目の灰色・白目の灰色・・・)
横軸の「Defocusing Position (mm)」は、スクリーン1に投影される画像2から出た光が反射型光変調素子132に集光する光線を描いた場合の、光軸方向における集光位置を表す。
グラフ内には、投影される画像2の同じ所定の画素から出る光についての結果が図示されている。
実線のグラフは、サジタル方向に集光する光を表す。破線のグラフは、メリディオナル方向に集光する光を表す。
実線と破線のピーク差は、サジタル方向に集光する光と、メリディオナル方向に集光する光の集光する光軸方向の集光位置の差を示しており、その位置の差が大きいほどボケて集光し、小さいほどクッキリ集光することとなる。グラフに示すように、実線と破線のピーク差が、非点収差の大きさに対応している。
図12のグラフは、一軸性結晶材料からなり、画像光10'の光軸方向における厚みが均一に構成された偏光スクランブラー136が配置された場合のシミュレーション結果である。なお、抑制部材137は配置されていない。図12に示すように、非点収差は小さく、高いフォーカス性能が発揮されることが分かる。
図13のグラフは、一軸性結晶材料からなり、画像光10'の光軸方向における厚みを左右方向で連続的に変化させた偏光スクランブラー136が配置された場合のシミュレーション結果である。すなわち図3及び図4等に例示する偏光スクランブラー136が配置された場合のシミュレーション結果である。なお、抑制部材137は配置されていない。図13に示すように、非点収差が大きくなり、フォーカス性能が低下することが分かる。
図14のグラフは、一軸性結晶材料からなり、画像光10'の光軸方向における厚みを左右方向で連続的に変化させた偏光スクランブラー136と、抑制部材137とが配置された場合のシミュレーション結果である。すなわち図11に例示する構成が採用された場合のシミュレーション結果である。図14に示すように、非点収差が小さく、高いフォーカス性能が発揮されることが分かる。
すなわち入射面20内にて偏光特性が不均一となる偏光スクランブラー136が用いられる場合でも、抑制部材137を配置することで、フォーカス性能の低下を防止することが可能となっている。
図15は、抑制部材の他の構成例を示す模式図である。図15A~Eに示す抑制部材50~53は、偏光スクランブラー136に対して配置されることで、全体的に直方体形状となる構成のバリエーションを示す図である。
図15Aに示すように、抑制部材50が、偏光スクランブラー136とは異なる形状で構成されてもよい。例えば、出射面21となる偏光スクランブラー136の傾斜面(傾斜界面)に沿って抑制用入射面50aが当接される。そして、偏光スクランブラー136の光軸方向における先端部に合わせて、入射面20と平行になるように、抑制用出射面50b が形成される。これにより、光軸方向における厚みが、偏光スクランブラー136の最大の厚みd2と等しい、直方体形状が実現される。
図15Bに示すように、光学ガラス等により直方体形状の抑制部材51を、光軸方向に対して垂直となるように配置する。そして、偏光スクランブラー136の傾斜界面となる出射面21と、抑制部材51の抑制用入射面51aとの間に接着剤54を塗布する。抑制部材51の抑制用出射面51bの位置を制御しながら、光軸方向に沿って抑制部材51を偏光スクランブラー136に向けて押し付ける。この結果、接着剤54を介して、偏光スクランブラー136と抑制部材51とが接続される。
このように、偏光スクランブラー136の出射面21と、抑制部材51の抑制用入射面51aとの間の隙間(ギャップ)が接着剤54により埋められてもよい。また、接着剤54の屈折率を適宜設定することで、光学的距離のばらつきを抑制する機能を強化することも可能である。
図15Bに示す構成では、接着剤54を、抑制部材の一部として見做すことが可能となる。この場合、接着剤54の、偏光スクランブラー136の出射面21と接触する部分が、抑制用入射面となる。また、接着剤54の形状を適正に制御可能であるのならば、接着剤54のみで、抑制部材を実現することも可能である。
図15Cに示すように、偏光スクランブラー136の出射面21と、抑制部材53の抑制用入射面53aとの間に、幅が非常に小さい空隙(エアギャップ)55が形成されてもよい。例えば1~3μm程度の幅のエアギャップ55であれば、光学的距離のばらつきを抑制する機能への影響を十分に小さくすることが可能である。図15Cに示す構成のように、抑制用入射面53aが出射面21に対して平行に近接するように、抑制部材53が配置されてもよい。
その他、抑制部材の材料、屈折率、形状等は限定されず、偏光スクランブラー136の入射面20から出射面21までの画像光10'の光学的距離のばらつきを抑制可能な任意の構成が採用されてよい。例えば、光学異方性を有する材料により抑制部材を実現する場合でも、画像光10'の光学的距離のばらつきを抑制することが可能である。
また、抑制部材により光学的距離のばらつきを抑制する機能は、厚みは均一でありながらも、入射面内における偏光特性を不均一に構成された偏光スクランブラー136に対しても有効である。偏光スクランブラー136の偏光特性に合わせて、抑制部材の形状を適宜設計することで、偏光スクランブラー136の入射面20から出射面21までの画像光の光学的距離のばらつきを抑制することが可能である。
本実施形態では、偏光スクランブラー136及び抑制部材137により、画像表示ユニットが実現される。この画像表示ユニットが、画像表示装置200から交換可能に構成されてもよい。
以上、本実施形態に係る画像表示装置200では、偏光スクランブラー136に対して抑制部材137が配置される。これにより、偏光スクランブラー136の入射面20から出射面21までの画像光10'の光学的距離のばらつきを抑制して抑制用出射面41から出射することが可能となる。すなわち、抑制部材137により、非点収差レス機能を追加することが可能となる。この結果、非点収差を十分に小さくすることが可能となり、高品質の画像を表示することが可能となる。
また非点収差を十分に小さくすることが可能であるので、フォーカス性能の向上、軸上色収差の向上、倍率色収差の向上等を図ることも可能となる。
また、抑制部材137により、偏光スクランブラー136の傾斜界面を覆うことが可能とるので、傾斜界面にて反射された反射光が、意図しない他の光学部品にあたることを防止することが可能となる。すなわち傾斜界面起因のゴーストの発生等を防止することが可能となる。またANSIコントラストの低下を防止することが可能となる。
<その他の実施形態>
本技術は、以上説明した実施形態に限定されず、他の種々の実施形態を実現することができる。
図16~図18は、画像生成部の他の構成例を示す概略図である。図16に示す画像生成部330のように、反射型偏光素子331(331R、331G、331B)として、ワイヤグリッド偏光子に代えて、プリズム型のビームスプリッタ等の他の偏光素子が用いられてもよい。また反射型光変調素子332(332R、332G、332B)が配置される向きも限定されず、適宜設計されてよい。
図17に示す画像生成部430のように、透過型光変調素子432(432R、432G、432B)が用いられてもよい。例えば透過型光変調素子432を挟むように偏光板や補償板が配置される。その他、任意の構成が採用されてよい。
図18に示す画像生成部530では、反射型光変調素子532Gにより変調された緑色の画像光Gが、反射型偏光素子531Gにより反射され色合成プリズム535に入射する。反射型光変調素子532Rにより変調された赤色の画像光R及び反射型光変調素子532Bにより変調された青色の画像光Bは、反射型偏光素子531RBにより同じ光路に沿って出射され、色合成プリズム535に入射する。
図16~図18に示す構成においても、画像光10(画像光R、G、B)の光路上に、偏光スクランブラー(336、436、536)を配置する。これにより、画像光10の偏光状態を十分に無偏光化することが可能となり、無偏光状態の画像光10'として出射することが可能となる。この結果、高品質な画像を表示することが可能となる。もちろん偏光スクランブラーに対して抑制部材が配置されてもよい。
光変調素子として、液晶パネルの他、ジタルマイクロミラーデバイス(DMD)等の任意のデバイスが用いられてよい。
各図面を参照して説明した画像表示装置、光源部、照明光学系、画像生成部、投射光学系、偏光スクランブラー、抑制部材等の各構成等はあくまで一実施形態であり、本技術の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変形可能である。すなわち本技術を実施するための他の任意の構成が採用されてよい。
本開示において、「中心」「中央」「均一」「等しい」「同じ」「直交」「平行」「垂直」「対称」「延在」「軸方向」「直方体形状」「曲面形状」「曲線形状」「曲線形状」「レンズ形状」等の、形状、サイズ、位置関係、状態等を規定する概念は、「実質的に中心」「実質的に中央」「実質的に均一」「実質的に等しい」「実質的に同じ」「実質的に直交」「実質的に平行」「実質的に垂直」「実質的に対称」「実質的に延在」「実質的に軸方向」「実質的に直方体形状」「実質的に曲面形状」「実質的に曲線形状」「実質的に曲線形状」「実質的にレンズ形状」等を含む概念とする。
例えば「完全に中心」「完全に中央」「完全に均一」「完全に等しい」「完全に同じ」「完全に直交」「完全に平行」「完全に垂直」「「完全に対称」「完全に延在」「完全に軸方向」「完全に軸方向」「完全に直方体形状」「完全に曲面形状」「完全に曲線形状」「完全に曲線形状」「完全にレンズ形状」等を基準とした誤差範囲等も含まれる。
以上説明した本技術に係る特徴部分のうち、少なくとも2つの特徴部分を組み合わせることも可能である。すなわち各実施形態で説明した種々の特徴部分は、各実施形態の区別なく、任意に組み合わされてもよい。また上記で記載した種々の効果は、あくまで例示であって限定されるものではなく、また他の効果が発揮されてもよい。
なお、本技術は以下のような構成も採ることができる。
(1)
画像光を出射する出射部と、
入射面を有し、前記入射面に入射する前記画像光の偏光状態を変換して無偏光状態の画像光として出射し、前記入射面内にて前記偏光状態の変換特性が不均一となるように構成される偏光変換素子と
を具備する画像表示装置。
(2)(1)に記載の画像表示装置であって、
前記偏光変換素子は、前記入射面に入射する前記画像光に位相差を付与し、前記入射面内にて前記画像光に付与する位相差が不均一となるように構成される
画像表示装置。
(3)(1)又は(2)に記載の画像表示装置であって、
前記偏光変換素子は、前記入射面内にて、前記画像光に対する複屈折率が不均一となるように構成される
画像表示装置。
(4)(1)から(3)のうちいずれか1つに記載の画像表示装置であって、
前記偏光変換素子は、前記無偏光状態の画像光を出射する出射面を有し、前記画像光の光軸方向において前記入射面から前記出射面までの厚みが、前記入射面内にて不均一となるように構成される
画像表示装置。
(5)(1)から(4)のうちいずれか1つに記載の画像表示装置であって、
前記偏光変換素子は、前記入射面内にて、所定の方向に沿って前記偏光状態の変換特性が連続的に変化する
画像表示装置。
(6)(4)に記載の画像表示装置であって、
前記出射面は、前記入射面に対して、所定の方向に沿って傾斜している
画像表示装置。
(7)(5)又は(6)に記載の画像表示装置であって、
前記所定の方向は、前記画像光により構成される画像の上下方向又は左右方向に対応する方向である
画像表示装置。
(8)(2)に記載の画像表示装置であって、
前記偏光変換素子は、前記画像光に付与する最小の位相差と最大の位相差との差が、前記画像光の基準波長の1/4以上となるように構成される
画像表示装置。
(9)(8)に記載の画像表示装置であって、
前記基準波長は、青色波長帯域に含まれる波長である
画像表示装置。
(10)(1)から(9)のうちいずれか1つに記載の画像表示装置であって、さらに、
前記偏光変換素子から出射される前記無偏光状態の画像光が入射する抑制用入射面と、前記抑制用入射面に入射する前記無偏光状態の画像光を出射する抑制用出射面とを有する抑制部材を具備し、
前記抑制部材は、前記偏光変換素子の前記入射面から前記出射面までの前記画像光の光学的距離のばらつきを抑制して前記抑制用出射面から出射することが可能に構成される
画像表示装置。
(11)(10)に記載の画像表示装置であって、
前記偏光変換素子は、前記無偏光状態の画像光を出射する出射面を有し、
前記抑制部材は、前記抑制用入射面が前記出射面に当接するように配置される、又は前記抑制用入射面が前記出射面に対して平行に近接するように配置される
画像表示装置。
(12)(10)又は(11)に記載の画像表示装置であって、
前記抑制部材は、前記抑制用出射面が、前記入射面と平行となるように配置される
画像表示装置。
(13)(10)から(12)のうちいずれか1つに記載の画像表示装置であって、
前記抑制部材は、前記画像光の光軸方向において、前記入射面から前記抑制用出射面までの距離が均一となるように構成される
画像表示装置。
(14)(10から(13)のうちいずれか1つに記載の画像表示装置であって、
前記抑制部材は、前記偏光変換素子と等しい形状を有する
画像表示装置。
(15)(10)から(14)のうちいずれか1つに記載の画像表示装置であって、
前記抑制部材は、光学異方性を有さない材料からなる
画像表示装置。
(16)(10)から(15)のうちいずれか1つに記載の画像表示装置であって、
前記抑制部材の屈折率は、前記偏光変換素子の屈折率に基づいて規定される
画像表示装置。
(17)(1)から(16)のうちいずれか1つに記載の画像表示装置であって、
前記偏光変換素子は、一軸性結晶材料、又は一軸性有機材料により構成されている
画像表示装置。
(18)(1)から(17)のうちいずれか1つに記載の画像表示装置であって、さらに、
前記偏光変換素子から出射される前記無偏光状態の画像光を投射する投射部を具備し、
前記出射部は、入射する光を変調して前記画像光を出射する光変調素子を含む
画像表示装置。
(19)
入射面を有し、前記入射面に入射する画像光の偏光状態を変換して無偏光状態の画像光として出射し、前記入射面内にて前記偏光状態の変換特性が不均一となるように構成される偏光変換素子を具備する
画像表示ユニット。
(20)(19)に記載の画像表示ユニットであって、さらに、
前記偏光変換素子から出射される前記無偏光状態の画像光が入射する抑制用入射面と、前記抑制用入射面に入射する前記無偏光状態の画像光を出射する抑制用出射面とを有する抑制部材を具備し、
前記抑制部材は、前記偏光変換素子の前記入射面から前記出射面までの前記画像光の光学的距離のばらつきを抑制して前記抑制用出射面から出射することが可能に構成される
画像表示ユニット。
C…光軸方向
S1~S3…偏光特性
10…画像光
10'…無偏光状態の画像光
20、30a~34a…入射面
21、30b~34b…出射面
30~34…偏光スクランブラー
40、50a~53a…抑制用入射面
41、50b~53b…抑制用出射面
50~53…抑制部材
54…接着剤
55…エアギャップ
100、200…画像表示装置
110…照明光学系
130、330、430、530…画像生成部
135…色合成プリズム
136…偏光スクランブラー
137…抑制部材
140…投射光学系

Claims (19)

  1. 画像光を出射する出射部と、
    入射面を有し、前記入射面に入射する前記画像光の偏光状態を変換して無偏光状態の画像光として出射る偏光変換素子と
    を具備し、
    前記偏光変換素子は、前記画像光に含まれる所定の光の波長を基準波長として、前記入射面内において前記基準波長の光の入射位置を所定の方向に沿って移動させた場合、前記基準波長の光に対する前記偏光状態の変換特性が連続的に変化するように構成される
    画像表示装置。
  2. 請求項1に記載の画像表示装置であって、
    前記画像光は、赤色波長帯域の光、緑色波長帯域の光、及び青色波長帯域の光を含み、
    前記基準波長は、前記赤色波長帯域、前記緑色波長帯域、及び前記青色波長帯域のうちスペクトル分布が最も狭い波長帯域に含まれる波長である
    画像表示装置。
  3. 請求項に記載の画像表示装置であって、
    前記画像光は、前記青色波長帯域が、スペクトル分布が最も狭い波長帯域となり、
    前記基準波長は、前記青色波長帯域に含まれる波長である
    画像表示装置。
  4. 請求項1から3のうちいずれか1項に記載の画像表示装置であって、
    前記偏光変換素子は、前記入射面に入射する前記画像光に位相差を付与し、前記入射面内におい前記基準波長の光の入射位置を前記所定の方向に沿って移動させた場合、前記基準波長の光に付与する位相差が連続的に変化するように構成される
    画像表示装置。
  5. 請求項に記載の画像表示装置であって、
    前記偏光変換素子は、前記画像光に付与する最小の位相差と最大の位相差との差が、前記基準波長の1/4以上となるように構成される
    画像表示装置。
  6. 請求項1から5のうちいずれか1項に記載の画像表示装置であって、
    前記偏光変換素子は、前記入射面内において前記基準波長の光の入射位置を前記所定の方向に沿って移動させた場合、前記基準波長の光に対する複屈折率が連続的に変化するように構成される
    画像表示装置。
  7. 請求項1から6のうちいずれか1項に記載の画像表示装置であって、
    前記偏光変換素子は、前記無偏光状態の画像光を出射する出射面を有し、前記画像光の光軸方向において前記入射面から前記出射面までの厚みが、前記所定の方向に沿って連続的に変化するように構成され、前記出射面が前記入射面に対して前記所定の方向に沿って傾斜している
    画像表示装置。
  8. 請求項1から7のうちいずれか1項に記載の画像表示装置であって、
    前記所定の方向は、前記画像光により構成される画像の上下方向又は左右方向に対応する方向である
    画像表示装置。
  9. 請求項1から8のうちいずれか1項に記載の画像表示装置であって
    前記偏光変換素子は、前記無偏光状態の画像光を出射する出射面を有し、
    前記画像表示装置は、さらに、前記偏光変換素子から出射される前記無偏光状態の画像光が入射する抑制用入射面と、前記抑制用入射面に入射する前記無偏光状態の画像光を出射する抑制用出射面とを有する抑制部材を具備し、
    前記抑制部材は、光学異方性を有さない材料からなり、前記偏光変換素子の前記入射面から前記出射面までの前記画像光の光学的距離のばらつきを抑制して前記抑制用出射面から出射することが可能に構成される
    画像表示装置。
  10. 請求項に記載の画像表示装置であって
    前記抑制部材は、前記抑制用入射面が前記出射面に当接するように配置される、又は前記抑制用入射面が前記出射面に対して平行に近接するように配置される
    画像表示装置。
  11. 請求項10に記載の画像表示装置であって、
    前記偏光変換素子は、前記画像光の光軸方向において前記入射面から前記出射面までの厚みが、前記所定の方向に沿って連続的に変化するように構成され、前記出射面が前記入射面に対して前記所定の方向に沿って傾斜しており、
    前記抑制部材は、前記画像光の光軸方向において前記抑制用入射面から前記抑制用出射面までの厚みが、前記所定の方向に沿って連続的に変化するように構成され、前記抑制用出射面が前記抑制用入射面に対して前記所定の方向に沿って傾斜している
    画像表示装置。
  12. 請求項9から11のうちいずれか1項に記載の画像表示装置であって、
    前記抑制部材は、前記抑制用出射面が、前記入射面と平行となるように配置される
    画像表示装置。
  13. 請求項9から12のうちいずれか1項に記載の画像表示装置であって、
    前記抑制部材は、前記画像光の光軸方向において、前記入射面から前記抑制用出射面までの距離が均一となるように構成される
    画像表示装置。
  14. 請求項9から13のうちいずれか1項に記載の画像表示装置であって、
    前記抑制部材は、前記偏光変換素子と等しい形状を有する
    画像表示装置。
  15. 請求項9から14のうちいずれか1項に記載の画像表示装置であって、
    前記抑制部材の屈折率は、前記偏光変換素子の屈折率に基づいて規定される
    画像表示装置。
  16. 請求項1から15のうちいずれか1項に記載の画像表示装置であって、
    前記偏光変換素子は、一軸性結晶材料、又は一軸性有機材料により構成されている
    画像表示装置。
  17. 請求項1から16のうちいずれか1項に記載の画像表示装置であって、さらに、
    前記偏光変換素子から出射される前記無偏光状態の画像光を投射する投射部を具備し、
    前記出射部は、入射する光を変調して前記画像光を出射する光変調素子を含む
    画像表示装置。
  18. 入射面を有し、前記入射面に入射する画像光の偏光状態を変換して無偏光状態の画像光として出射る偏光変換素子を具備し、
    前記偏光変換素子は、前記画像光に含まれる所定の光の波長を基準波長として、前記入射面内において前記基準波長の光の入射位置を所定の方向に沿って移動させた場合、前記基準波長の光に対する前記偏光状態の変換特性が連続的に変化するように構成される
    画像表示ユニット。
  19. 請求項1に記載の画像表示ユニットであって
    前記偏光変換素子は、前記無偏光状態の画像光を出射する出射面を有し、
    前記画像表示装置は、さらに、前記偏光変換素子から出射される前記無偏光状態の画像光が入射する抑制用入射面と、前記抑制用入射面に入射する前記無偏光状態の画像光を出射する抑制用出射面とを有する抑制部材を具備し、
    前記抑制部材は、光学異方性を有さない材料からなり、前記偏光変換素子の前記入射面から前記出射面までの前記画像光の光学的距離のばらつきを抑制して前記抑制用出射面から出射することが可能に構成される
    画像表示ユニット。
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