JP7497348B2 - リボフラビンの改善された産生 - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
本発明は、ピリドキサールホスファターゼ活性を有する異種酵素を含む、遺伝子操作された宿主細胞を使用して、ビタミンB2を産生する改善された方法に関する。前記改変宿主細胞を使用すると、リボフラビン産生の収率は少なくとも約5%増加し得る。
リボフラビンは全ての植物及び多くの微生物によって合成されるが、高等動物では産生されない。リボフラビンは、炭水化物の酵素的酸化に必要なフラビンアデニンジヌクレオチド及びフラビンモノヌクレオチドなどの補酵素の前駆体であるため、基礎代謝に必要不可欠である。高等動物においては、リボフラビンの供給が不足すると、脱毛、皮膚の炎症、視力の悪化、及び成長阻害を引き起こす可能性がある。
リボフラビンの生合成は、グアノシン三リン酸(GTP)及びリブロース-5-リン酸から出発する。リボフラビンの生合成に要する遺伝子は、様々な供給源、例えば、枯草菌(Bacillus subtilis)、エレオテシウム・アシュビイ(Ereothecium ashbyii)、アシュビア・ゴシッピイ(Ashbya gossypii)、カンジダ・フラレリ(Candida flareri)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、大腸菌(E.coli)などに由来するものが知られている(例えば、欧州特許第405370号明細書、欧州特許第1186664号明細書の図2、又はウルマン工業化学百科事典・第7版(Ullman’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,7th Edition)2007、ビタミンの章を参照)。
例えばバチルス属(Bacillus)の菌株などの微生物を使用する工業産生法の確立には、宿主株及び/又は工程条件のいくらかの改変が必要である(例えば、Kilら,Mol Gen Genet 233,483-486,1992;Mackら,J.Bacteriol.,180:950-955,1998を参照)。リボフラビン生合成経路の中への、及びそれを通過する代謝フラックスは、リブロース-5-ホフェート(ribulose-5-phophate)の細胞内濃度を、リボフラビン生合成経路の推定律速酵素である3,4-ジヒドロキシ-2-ブタノン4-ホスフェートシンターゼの飽和基質濃度より高く、又はそれに可能な限り近く保持することによって、高レベルに維持されなければならない。
ribプロモーター(Prib)からのリボフラビンオペロンの転写は、オペロン中の最初の遺伝子であるribGの転写開始コドンと翻訳開始コドンとの間のribオペロンの5’領域に位置するほぼ300のヌクレオチドの非翻訳の制御性先導領域を要するリボスイッチによって制御される。新生リボフラビンRNAの伸長は、FMN又はFADの存在又は非存在に依存する。これらのエフェクターの存在下では、転写終結ヘアピンが形成され(いわゆるribターミネーター)、これらのエフェクターの非存在下では、いわゆる抗ターミネーターが形成され、ribオペロンの読み過ごし転写が起こる。
したがって、微生物を使用する工業的方法の確立には、例えば全工程にわたる効率的で直接的な代謝フラックスの維持など、幾つかの障害を伴う、高度に精巧な、多酵素が関与する工程が必要である。
驚くべきことに、今般、本発明者らは、ビタミンB6生合成経路から知られている特定のホスファターゼがリボフラビンの発酵産生において重要な役割を果たし、少なくとも約5%の収率の増加をもたらすことを発見した。
特に、本発明は、リボフラビンを産生する宿主細胞、例えば、リボフラビン生合成遺伝子を含む(及び発現する)(組換え)宿主細胞、特に、ピリドキサールホスファターゼ[EC3.1.3.74]活性を有する異種酵素を含む、リボフラビンを産生するバチルス属(Bacillus)を対象とする。
本発明によれば、リボフラビンを産生する宿主細胞は、リボフラビンを産生することができる、即ちリボフラビン生合成遺伝子を含む(及び発現する)、任意の好適な宿主細胞とすることができる。好ましくは、リボフラビン生合成遺伝子は、バチルス属(Bacillus)に由来し、特に枯草菌(Bacillus subtilis)に由来し、例えばリボフラビン生合成遺伝子ribG(ribD)、ribB(ribE)、ribA、及びribHを含む。
本明細書に定義されるリボフラビンを産生する宿主細胞中に存在する、ピリドキサールホスファターゼ[EC3.1.3.74]活性を有する異種酵素は、様々な供給源、例えば、動物、植物、細菌又は真菌(酵母を含む)を含む微生物などから取得可能な場合がある。一実施形態では、本明細書に定義される活性を有する異種酵素は、配列番号2(配列番号1のポリヌクレオチドによって発現され得る)と少なくとも約70%、例えば75、80、85、90、95、98%又は100%までの同一性を有するポリペプチドから選択される。
配列番号2のポリペプチドは、アルファルファ根粒菌(Sinorhizobium meliloti)IFO 14782(UniProt受託番号A7BK78を参照)から単離された。本明細書に定義されるリボフラビンを産生する宿主細胞において使用することが可能な、配列番号2と少なくとも70%の同一性を有するポリペプチドのさらなる供給源には、以下に限定されないが、根粒菌の株、例えば、シノリゾビウム属(Sinorhizobium sp.)RAC02、アルファルファ根粒菌(Sinorhizobium meliloti)のUSDA1021-ATCC14580株、エンドウ根粒菌(Rhizobium leguminosarum)(GenBank受託番号WP_018068721)、アルファルファ根粒菌(Sinorhizobium meliloti)BL225C;GenBank受託番号AEG03018.1)又は表4に記載のものが含まれる。
リボフラビン生合成遺伝子を含むリボフラビンを産生する宿主細胞、例えば、ピリドキサールホスファターゼ[EC3.1.3.74]活性を有する本明細書に定義される異種酵素、特に、配列番号2と少なくとも約70%の同一性を有する異種酵素/ポリペプチドを含む微生物、特にバチルス属(Bacillus)、好ましくは枯草菌(Bacillus subtilis)などは、本明細書において「改変」又は「組換え」宿主細胞と呼ばれる。
本明細書で使用する場合、「非改変の」又は「野生型の」リボフラビンを産生する宿主細胞は、リボフラビン生合成遺伝子を含むが、本明細書に定義される異種酵素の活性を有する酵素を含まない(発現しない)細胞、例えば微生物、特にバチルス属(Bacillus)、好ましくは枯草菌(Bacillus subtilis)である。
本明細書で使用する場合、「異種酵素」という用語は、それぞれの宿主細胞、即ちリボフラビンを産生する宿主細胞の内在性酵素ではない酵素に関する。宿主細胞の中に発現されるために、前記酵素をコードする対応するDNAが、好適なリボフラビンを産生する宿主細胞、例えばバチルス属(Bacillus)などの中に導入されなければならない。したがって、本発明は、リボフラビンを産生する宿主細胞、特にバチルス属(Bacillus)、好ましくは枯草菌(B.subtilis)であって、ピリドキサールホスファターゼ[EC3.1.3.74]活性を有し、配列番号2と少なくとも70%の同一性を有する酵素をコードするポリヌクレオチドが当該宿主細胞の中に導入され、さらに前記ポリヌクレオチドが発現される(及び活性である)、宿主細胞に関する。
本明細書に定義される酵素をコードするDNA配列の導入は、例えば宿主細胞の染色体中への形質転換、接合又は形質導入によるDNA配列の追加又は挿入を介してもよく、又はDNA配列は、複製プラスミドDNAで、即ち好適な発現ベクターで導入されてもよい。前記追加又は挿入は、DNA組換えによって生じる場合があり、その結果、染色体DNAヌクレオチドの除去又は欠失が起こる場合もあり、起こらない場合もある。宿主細胞中、例えば微生物中へのDNA配列の導入が、特に部位特異的な導入によって実現される方法は、当技術分野において周知であり、例えば、Sambrookら,1989,Molecular Cloning,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Press,ニューヨーク(N.Y.);及びAusubelら(共編),1995,Current Protocols in Molecular Biology,(John Wiley & Sons,ニューヨーク)に記載されている。「改変」宿主細胞又は「形質転換」宿主細胞という用語は、本明細書において互換的に使用される場合がある。当業者は、本明細書に定義される改変宿主細胞の生成に使用されるべき好適な方法及び/又は発現ベクターを心得ている。
本発明の実施形態によれば、本明細書に定義される異種酵素、好ましくはピリドキサールホスファターゼ[EC3.1.3.74]活性を有し、配列番号2と少なくとも約70%の同一性を有するポリペプチド、例えば、配列番号1のポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドなどの1つ又は複数のコピー、例えば1、2、3、4、又は5以上のコピーが、本明細書に定義される改変宿主細胞の中に導入され、発現される場合がある。本明細書に定義され、本発明の一態様による異種酵素をコードするポリヌクレオチドは、強力なプロモーター及び/又は構成的プロモーター若しくは誘導性プロモーターの制御下にある場合があり、或いは、例えば異種酵素をコードする遺伝子の変異を通して、又は転写阻害因子及び/若しくは翻訳阻害因子の不活性化を含む、転写制御因子及び/若しくは翻訳制御因子の導入及び/若しくは遺伝子改変を介して、さらに改変される場合がある。これらの技術を当業者は心得ている。
本発明の実行に有用な構成的プロモーターには、例えば、原核生物のリボソーム結合部位(RBS)、例えば枯草菌(B.subtilis)spoVG遺伝子のRBS、例えば配列番号3の1~46位(ATG-71bpからATG-26bp)及び配列番号3の55~71位(ATG-17bpからATG-1bp)にそれぞれ相当するヌクレオチドに結合するPvegが含まれる。さらなる有用な強力なプロモーターはPspo15である。本明細書に定義される改変宿主細胞の中にそのような強力なプロモーターを導入すると、リボフラビンの産生を、本明細書に定義される非改変宿主細胞を使用する場合と比較して、少なくとも50%、75%、100%、200%、250%、300%、350%、500%又は1000%よりさらに多く増加させる場合がある。したがって、一実施形態では、本明細書に定義される異種酵素は、RBSに結合するPvegを含むがこれに限定されない特定のプロモーターと一緒に使用される。
一実施形態では、改変宿主細胞は、リボフラビンの産生が可能であり、リボフラビンの収率は、非改変宿主細胞と比較して、少なくとも約5%、例えば、少なくとも約7、8、10、15、20、30、40、又は50%以上、増加する。
一実施形態では、本明細書に定義されるリボフラビンを産生する改変宿主細胞中の(内在性)ribC遺伝子の活性は、減少しているか又は消失しており、特に少なくとも約20%、好ましくは、例えば少なくとも約50、60、70、80、90%減少している。最も好ましくは、ribC活性は消失している、即ち、ゼロ活性まで減少している。これは、例えば、本明細書に記載されるribC遺伝子又はこの遺伝子の一部をノックアウトすることによって実現することができる(例えば米国特許第5837528号明細書を参照)。
当業者は、そのような宿主細胞をどのように遺伝子操作又は遺伝子改変すれば、例えばribC活性が減少又は消失するのかを心得ている。これには、以下に限定されないが、例えば、プラスミド、ウイルス、又は他のベクターを使用する、遺伝子置換、遺伝子増幅、遺伝子破壊、トランスフェクション、形質転換が含まれる。
宿主細胞に、ribC遺伝子及び/又はタンパク質のコピーの産生を少なくさせるか又は全く産生させなくするための改変には、弱いプロモーターの使用、又は(本明細書に記載される)ribC遺伝子(の一部)、特にその調節エレメントの変異(例えば挿入、欠失又は点変異)が含まれ得る。さらに、ribCに特異的な活性の減少又は消失は、ribCを、特定の阻害剤又はribCと特異的に相互作用する他の物質に接触させることによって実現することができる。当技術分野において公知であるこれらの方法は、ribCの活性が減少又は消失しており、本明細書に記載されるピリドキサールホスファターゼ[EC3.1.3.74]活性を有する異種ポリペプチドを含む、リボフラビンを産生する宿主細胞を生成するために使用することができる。
本明細書に定義される改変宿主細胞は、例えば1つ又は複数のリボフラビン生合成遺伝子、特にribAの過剰発現、又は枯草菌(B.subtilis)のRB50株において実行されたような(例えば欧州特許405370号明細書を参照)、宿主細胞中へのribオペロンの多重コピーの導入などのさらなる改変を担持していてもよい。そのように、即ちrib遺伝子の強力なプロモーターへの融合を介して微生物を遺伝子改変することによって、リボフラビンの産生は、枯草菌(B.subtilis)RB50におけるリボフラビンの産生と比較して、少なくとも100%、200%、250%、500%、又は750%よりさらに多く増加し得る。本発明の特定の一態様によれば、任意選択により強力なプロモーター及び/又はribオペロンの1つ若しくは複数の多重コピーの導入と組み合わされた、本明細書に定義されるピリドキサールホスファターゼ[EC3.1.3.74]活性を有する異種酵素を担持する微生物は、例えば、ビオチンについて欧州特許第1186664号明細書に記載されているような栄養要求性の導入を介して、リボフラビンの産生から増殖を分離することによってさらに改変されていてもよく、及び/又は例えば、国際公開第2007051552号パンフレットに記載されているような改変トランスケトラーゼ遺伝子の導入とさらに組み合わされていてもよく、及び/又は例えば、国際公開第2010052319号パンフレットに記載されているような改変ribリーダー配列の使用とさらに組み合わされていてもよい。
リボフラビンの産生のための宿主として使用することができる本発明による特定の好ましい菌株は、枯草菌(B.subtilis)である。より好ましい菌株は、rib遺伝子の転写を増強するために強力なプロモーターPspo15で改変されたribオペロンをコードするpRF69の多重(n)コピー(例えば約5~約20コピー)を含有する枯草菌(B.subtilis)RB50::[pRF69]である(リボフラビンの産生に至るための菌株の構築及び培養条件については、例えば欧州特許第405370号明細書及びパーキンズ(Perkins)ら、J.Ind.Microbiol.Biotechnol.,22:8-18,1999を参照)。
「発現」という用語は、ポリペプチドの産生において必要とされる任意のステップを含み、転写、転写後修飾、翻訳、翻訳後修飾、及び分泌を含むが、これらに限定されない。
配列同一性又は配列相同性は、本明細書において互換的に使用される。2つのアミノ酸配列又は2つの核酸配列の配列同一性のパーセンテージを決定するために、配列は最適な比較ができるようにアラインされる。2つの配列間のアラインメントを最適化するために、比較される2つの配列のうちいずれかにギャップが導入されてもよい。そのようなアラインメントを、比較される配列の全長にわたって行うことができる。或いは、アラインメントは、長さを短くして、例えば約20、約50、約100又はそれより多い核酸/塩基若しくはアミノ酸で行われてもよい。配列同一性とは、2つの配列間の、報告され、アラインされた領域にわたる完全な一致のパーセンテージである。2つのアミノ酸配列間の、又は2つのヌクレオチド配列間の配列同一性のパーセントは、2つの配列のアラインメントについてのNeedleman及びWunschのアルゴリズム(Needleman,S.B.及びWunsch,C.D.(1970)J.Mol.Biol.48,443-453)を使用して決定することができる。アミノ酸配列とヌクレオチド配列の両方とも、このアルゴリズムによってアラインすることができる。Needleman-Wunschのアルゴリズムは、コンピュータープログラムNEEDLEにおいて実行されている。本発明の目的では、EMBOSSパッケージのNEEDLEプログラムを使用した(バージョン2.8.0以上、EMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite(2000)Rice,P.,Longden,I.及びBleasby,A.Trends in Genetics 16,(6)276-277ページ,http://emboss.bioinformatics.nl/)。タンパク質配列では、置換マトリックスについてEBLOSUM62が使用される。ヌクレオチド配列では、EDNAFULLが使用される。使用される任意選択のパラメーターは、ギャップ開始ペナルティが10、及びギャップ伸長ペナルティが0.5である。これらの異なるパラメーターは全て、わずかに異なる結果を生じさせるが、2つの配列の同一性の全体的なパーセンテージは、異なるアルゴリズムを使用する場合でも大きくは変わらないことを当業者は理解するであろう。上記のプログラムNEEDLEによるアラインメント後、問い合わせ配列と本発明の配列との間の配列同一性のパーセンテージは、次のように計算される:[両配列中の同一のアミノ酸又は同一のヌクレオチドを示すアラインメント中の対応する位置の数]÷[アラインメント中のギャップの総数を減算した後のアラインメントの全長]。本明細書に定義される同一性は、NOBRIEFオプションを使用してNEEDLEから取得することができ、プログラムのアウトプットに「最長同一性」とラベルされる。
本発明の核酸配列及びタンパク質配列は、例えば、他のファミリーメンバー又は関連する配列を特定するために、公開データベースに対する検索を行うための「問い合わせ配列」としてさらに使用することができる。そのような検索は、Altschulら(1990)J.Mol.Biol.215:403-10のNBLAST及びXBLASTプログラム(バージョン2.0)を使用して実行することができる。BLASTヌクレオチド検索を、NBLASTプログラム、スコア=100、語長=12で実行して、本発明の核酸分子に相同なヌクレオチド配列を得ることができる。BLASTタンパク質検索を、XBLASTプログラム、スコア=50、語長=3で実行して、本発明のタンパク質分子に相同なアミノ酸配列を得ることができる。比較用に、ギャップのあるアラインメントを得るには、Altschulら,(1997)Nucleic Acids Res.25(17):3389-3402に記載されているように、Gapped BLASTを利用することができる。BLAST及びGapped BLASTプログラムを利用する場合、各プログラム(例えば、XBLAST及びNBLAST)のデフォルトパラメーターを使用することができる。アメリカ国立生物工学情報センター(National Center for Biotechnology Information)のホームページ(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)を参照されたい。
本明細書に記載される「合成分子」、例えば、合成核酸又は合成ポリペプチドなどは、in vitroの化学合成又は酵素的合成によって製造される。合成分子には、最適な宿主生物のために最適なコドン使用頻度で作製された変異核酸が含まれるが、これに限定されない。
合成核酸は、好ましくは、コドンペア最適化の方法を含む、国際公開第2006077258号パンフレット及び/又は国際公開第2008000632号パンフレットに記載されている方法に従って、コドンの使用について最適化され得る。コドンペア最適化とは、ヌクレオチド配列のコドン使用頻度に関して、特に使用されているコドンペアに関して改変されている、ポリペプチドをコードする当該ヌクレオチド配列が、ポリペプチドをコードする当該ヌクレオチド配列の発現が改善されるように、及び/又はコードされたポリペプチドの産生が改善されるように、最適化される方法である。コドンペアは、コード配列中の2つの連続するトリプレット(コドン)の一組と定義される。コドン使用頻度は宿主種に応じて適応させる必要があり、場合によっては配列番号2から相同性がかなり離れた変異体になる可能性があるが、それでもなお本発明によるポリペプチドをコードしているということを当業者は理解するであろう。一実施形態では、本発明は、リボフラビンを産生する好適な宿主細胞中に異種発現することになるコドン最適化した配列に関する。枯草菌(Bacillus subtilis)中に発現するのに適したそのようなコドン最適化配列の例は、配列番号4に示されている。
本明細書で使用する場合、「変異体」又は「ミュータント」という用語は互換的に使用することができる。これらはポリペプチド又はポリヌクレオチドを指すことができる。変異体は、参照配列に対する1つ又は複数の位置での、置換、挿入、欠失、トランケーション、塩基転換、及び/又は逆位を含む。変異体は、例えば、部位飽和変異導入法、系統的変異導入法、挿入変異導入法、ランダム変異導入法、部位特異的変異導入法、及び指向性進化法、並びに当業者に既知の様々な他の組換え手法によって作製することができる。核酸の変異体遺伝子は、当技術分野において公知の技術により、人工的に合成することができる。
本明細書で使用する場合、酵素に関する「特異的活性」又は「活性」という用語は、その触媒活性、即ち所与の基質からの産物の形成を触媒するその能力を意味する。特異的活性は、ある一定時間に規定温度で規定量のタンパク質当たり、消費される基質及び/又は産生される産物の量を規定する。通常、特異的活性は、分当たり、タンパク質mg当たり、消費される基質又は形成される産物のμmolで表される。通常、μmol/分はU(=単位)と略される。したがって、特異的活性の単位の定義であるμmol/分/(タンパク質mg)又はU/(タンパク質mg)は、本文書の全体で互換的に使用される。酵素は、in vivoで、即ち、本明細書に定義される宿主細胞の中で、又は好適な基質の存在下でのシステムの中で、その触媒活性を行う場合、活性である。当業者は、酵素活性、特に本明細書に定義されるピリドキサールホスファターゼ又はリボフラビン生合成酵素の活性を測定する方法を心得ている。本明細書に定義される好適な酵素の能力を評価するための、単離及び精製を含む分析方法は、当技術分野において公知である。
ピリドキサールホスファターゼ[EC3.1.3.74]に特異的な生物学的活性の増加の測定は、次のように行うことができる:宿主細胞の遺伝子操作の前に、前記酵素の特異的活性を測定し、100%と設定する。同じ測定を宿主細胞の改変/変異後に実行すると、異種酵素に特異的な活性、即ち100%を超える活性が得られる。この測定は当技術分野において公知である。(Sarge Sら、Chembiochem.2015、11月;16(17):2466に記載されている)。
本発明に関して、当然のことながら、生物、例えば微生物、真菌、藻類又は植物などはまた、国際原核生物命名規約(International Code of Nomenclature of Prokaryotes)又は国際藻類・菌類・植物命名規約(International Code of Nomenclature for algae,fungi,and plants)(メルボルン規約)により定義されている、同じ生理学的性質を有するそのような種のシノニム又はバソニムも含む。
本明細書で使用する場合、「リボフラビン」という用語はまた、リボフラビン前駆体、フラビンモノヌクレオチド(FMN)、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)、及びそれらの誘導体も含む。リボフラビン前駆体、及びリボフラビン、FMN又はFADの誘導体には、以下に限定されないが、2,5-ジアミノ-6-リボシルアミノ-4(3H)-ピリミジノン-5’-ホスフェート(DRAPP);5-アミノ-6-リボシルアミノ-2,4(1H,3H)-ピリミジンジオン-5’-ホスフェート;2,5-ジアミノ-6-リビチルアミノ-4(3H)-ピリミジノン-5’-ホスフェート;5-アミノ-6-リビチルアミノ-2,4(1H,3H)-ピリミジンジオン-5’-ホスフェート;5-アミノ-6-リビチルアミノ-2,4(1H,3H)-ピリミジンジオン;6,7-ジメチル-8-リビチルルマジン(DMRL);及びフラボタンパク質が含まれる。リボフラビンの誘導体には、以下に限定されないが、リボフラビン-5-ホスフェート及びその塩、例えば、リボフラビン-5-リン酸ナトリウムなどが含まれる。
「リボフラビン」及び「ビタミンB2」という用語は、本明細書において互換的に使用される。リボフラビンの生合成に必要とされる遺伝子、及びリボフラビンの発酵産生、特にバチルス属(Bacillus)の菌株を使用する発酵産生の方法は既知である(例えば、欧州特許第405370号明細書又はウルマン工業化学百科事典・第7版、2007、ビタミンの章を参照)。これらの方法は、本明細書に記載されるような、改変宿主細胞、特にバチルス属(Bacillus)などを使用するリボフラビンの産生にも適用することができる。
本発明は、リボフラビンを産生する宿主細胞、例えば本明細書に定義される改変宿主細胞が、所与の基質からのリボフラビンの産生を可能にする条件下で、水性培地中でインキュベートされる、リボフラビンを産生する方法にさらに関する。リボフラビンを産生する方法において前記改変宿主細胞を使用すると、非改変宿主細胞を用いて産生されるリボフラビンと比較して、収率を、少なくとも約5%、例えば、少なくとも約7、8、10、15、20、30、40、又は50%以上増加させることができる。
本発明の方法、即ち上記のリボフラビンを産生する方法において、幾つかの基質を炭素源として使用してもよい。特に適した炭素源は、3個、5個又は6個の炭素原子からなる化合物、例えば、D-グルコース、グリセロール、シックジュース(thick juice)、デキストロース、デンプン、スクロース又はリボースなどから選択することができる。好ましくは、炭素源はD-グルコースである。上記の方法に関する「炭素源」、「基質」及び「産生用基質」という用語は、本明細書において互換的に使用される。
本明細書に定義される改変宿主細胞を使用する上記の方法のために、本明細書において使用される培地は、リボフラビンの産生に適した任意の培地とすることができる。典型的には、培地は、例えば、塩、基質を含み、ある特定のpHの水性培地である。基質がリボフラビンに変換される培地は、産生培地とも呼ばれる。リボフラビンの産生に適した培地の例は、国際公開第2004113510号パンフレットに記載されており(VF-培地)、これはバチルス属(Bacillus)に関して特に有用であり、本発明の目的のために使用することができる。
「発酵」又は「産生」又は「発酵法」は、本明細書で使用する場合、当業者に既知の培地、条件及び手順を使用する増殖細胞の使用、又は、当業者に既知の培地、条件及び手順を使用することにより培養された後での非増殖のいわゆる休止細胞の使用を、好適な基質のリボフラビンへの変換に適切な条件下で行うこととすることができる。
産生されたリボフラビンは、任意の好適な手段で細胞から回収することができる。回収とは、例えば、産生されたリボフラビンが産生培地から分離され得ることを意味する。任意選択により、このように産生された発酵産物は、さらに加工されてもよく、例えば精製されてもよい。
本明細書に定義される、リボフラビンを産生する改変宿主細胞を使用する上記の方法に関し、一態様において、増殖ステップは、水性培地、即ち増殖に適切な栄養素を添加した増殖培地の中で、通常、好気条件下で実行することができる。培養は、例えば、回分方式、流加方式、半連続方式又は連続方式で行うことができ、流加方式又は半連続方式が好ましい。詳細な発酵方法は当業者に既知であり、又はそうでなければ、例えば欧州特許第405370号明細書に記載されている。
本発明による方法のために使用されるべき培養期間は、例えば、使用されることになる宿主、pH、温度及び栄養培地に依存して変化する場合があり、例えば、微生物に応じて、約10時間~約10日、好ましくは約4~約7日、より好ましくは約2~約6日とすることができる。当業者は、本発明に関して使用されるべき好適な微生物の最適培養条件が分かるであろう。
培養は、例えば、約7.0、好ましくは約6~約8、より好ましくは約6.5~7.5の範囲のpHで行うことができる。培養を行うための好適な温度範囲は、例えば、約13℃~約70℃、好ましくは約30℃~約39℃、より好ましくは約35℃~約39℃、最も好ましくは約36℃~約39℃とすることができる。増殖用の培養培地は、通常、同化性炭素源、例えば、D-グルコース、グリセロール、シックジュース、デキストロース、デンプン、スクロース又はリボース;及び可消化窒素源、例えば有機物など、例えば、ペプトン、酵母エキス及びアミノ酸のような栄養素を含有することができる。培地は、尿素及び/又はコーンスティープリカー及び/又はパン酵母を含んでもよく、含まなくてもよい。様々な無機物、例えば、ナイトレート及びアンモニウム塩もまた、窒素源として使用することができる。さらに、増殖培地は、通常、無機塩、例えば、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン、リン酸カリウム、及び炭酸カルシウムを含有することができる。上記の手順を使用して得られる細胞は、次に、上記と実質的に同じ方式、温度及びpH条件で、上記のような基質の存在下で、当該細胞がこれらの基質を所望の標的発酵産物に変換するように、さらにインキュベートすることができる。インキュベートは、例えば、有機窒素源、例えば、ペプトン、酵母エキス、パン酵母、尿素、アミノ酸、及びコーンスティープリカー、又は無機窒素源、例えば、ナイトレート及びアンモニウム塩を含有する、窒素に富んだ培地の中で行うことができ、この場合、細胞は、所望の発酵産物を産生しながらさらに増殖することが可能である。或いは、インキュベートは窒素に乏しい培地の中で行うことができ、この場合、細胞は実質的に増殖せず、休止細胞モード、又は生体内変換モードにある。全ての場合において、培養培地は、無機塩、例えば、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン、リン酸カリウム、及び塩化カルシウムを含有することもできる。当業者は、宿主細胞に応じてどの条件を適用すべきかが分かるであろう。
「産生」又は「産生力」という用語は当技術分野において認識されており、所与の時間内及び所与の発酵体積内に形成されるリボフラビンの濃度(例えば、時間当たり、リットル当たりの産物kg)を含む。「産生の効率」という用語は、実現されるべき産生の特定のレベルに必要な時間(例えば、細胞が発酵産物の特定の産出率を達成するのにどれだけの時間を要するか)を含む。「収率」という用語は当技術分野において認識されており、炭素源を産物(即ちリボフラビン)に変換する効率を含む。これは一般に、例えば、炭素源kg当たりの産物kgとして記述される。化合物の「収率及び/又は産生/産生力の増加」とは、所与の培養量で、所与の時間にわたって、その化合物の、回収された分子の、又は回収された有用な分子の量を増加させることを意味する。
リボフラビンの収率/産生力を決定するための分析方法は当技術分野において公知である。そのような方法には、HPLC又は指示菌株の使用が含まれ得るが、これらに限定されない(例えば、Bretzelら,J.Ind.Microbiol.Biotechnol.22,19-26,1999を参照)。
本発明は以下を含む。
[1]
リボフラビン生合成遺伝子(ribオペロン)及びピリドキサールホスファターゼ[EC3.1.3.74]活性を有する異種酵素を含む、リボフラビンを産生する宿主細胞。
[2]
バチルス属(Bacillus)由来のリボフラビン生合成遺伝子を含む、[1]に記載のリボフラビンを産生する宿主細胞。
[3]
配列番号2と少なくとも約70%の同一性を有するポリペプチドを含む、[1]又は[2]に記載のリボフラビンを産生する宿主細胞。
[4]
配列番号2と少なくとも70%の同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを発現する、[3]に記載のリボフラビンを産生する宿主細胞。
[5]
前記異種酵素が、細菌、好ましくは根粒菌、より好ましくはシノリゾビウム属(Sinorhizobium)から選択される、[1]~[4]のいずれかに記載のリボフラビンを産生する宿主細胞。
[6]
前記内在性ribC遺伝子の活性が減少している、[1]~[5]のいずれかに記載のリボフラビンを産生する宿主細胞。
[7]
所与の炭素源からのリボフラビンの収率が、配列番号2と少なくとも70%の同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを発現しない宿主細胞を使用するリボフラビンの産生と比較して、少なくとも約5%増加する、[1]~[6]のいずれかに記載のリボフラビンを産生する宿主細胞。
[8]
バチルス属(Bacillus)、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、クロストリジウム属(Clostridium)、ラクトコッカス属(Lactococcus)又はストレプトマイセス属(Streptomyces)から選択され、好ましくは、枯草菌(Bacillus subtilis)、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、バチルス・ハロデュランス(Bacillus halodurans)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、ストレプトコッカス・アウレウス(Streptococcus aureus)、肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)、クロストリジウム・アセトブチリクム(Clostridium acetobutylicum)、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)、ラクトコッカス・ラクチス(Lactococcus lactis)、ストレプトマイセス・セリカラー(Streptomyces coelicolor)、ジフテリア菌(Corynebacterium diphteriae)及びコリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebacterium glutamicum)からなる群から選択される、[1]~[7]のいずれかに記載のリボフラビンを産生する宿主細胞。
[9]
[1]~[8]のいずれかに記載のリボフラビンを産生する宿主細胞が、所与の基質からのリボフラビンの産生を可能にする条件下で、水性培地中でインキュベートされる、リボフラビンを産生する方法。
[10]
宿主細胞が配列番号2と少なくとも70%の同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを発現しない方法と比較して、リボフラビンの収率が少なくとも5%増加する、[9]に記載の方法。
[11]
(a)[1]~[7]のいずれかに記載のリボフラビンを産生する宿主細胞を用意するステップ、
(b)所与の基質からのリボフラビンの前記産生を可能にする条件下で、前記宿主細胞を水性培地中でインキュベートするステップ、及び任意選択により、
(c)前記培養培地から前記リボフラビンを単離し、精製するステップ
を含む、請求項[9]又は[10]に記載の方法。
[12]
リボフラビンを産生する方法における、配列番号2と少なくとも70%の同一性を有するポリペプチドの、又は[1]~[8]のいずれかに記載のリボフラビンを産生する宿主細胞の使用。
[13]
リボフラビンを産生する方法のために使用される、リボフラビン生合成遺伝子(ribオペロン)及びピリドキサールホスファターゼ活性[EC3.1.3.74]を有する異種酵素を含むリボフラビンを産生する宿主細胞。
枯草菌(B.subtilis)の菌株系のスキーム。 pdxP遺伝子の存在下(即ちBS9646)又は非存在下(BS9645)でのリボフラビンの産生収率(単位:%)(y軸)。より詳細には、実施例4(表3)を参照されたい。 pdxP遺伝子の存在下(即ちBS8638)又は非存在下(BS4905)でのリボフラビンの産生収率(単位:%)(y軸)。より詳細には、実施例4(表3)を参照されたい。
以下の実施例は、実例となるに過ぎず、本発明の範囲を限定するものでは一切ない。本出願の至るところで引用されている全ての参考文献、特許出願、特許、及び公開特許出願、特に、欧州特許第405370号明細書、国際公開第2007051552号パンフレット、米国特許第5837528号明細書、国際公開第2006077258号パンフレット、国際公開第2008000632号パンフレット、国際公開第2017036903号パンフレット、国際公開第2010052319号パンフレット、国際公開第2004113510号パンフレット及び欧州特許第1186664号明細書の内容は、参照により本明細書に援用される。
[実施例]
[実施例1:一般的方法、菌株及びプラスミド]
別段の記載がない限り、全ての培地及び一般的方法は、国際公開第2017036903号パンフレットに開示されている。使用される枯草菌(B.subtilis)の菌株の遺伝子型(Genotyps)は表1に挙げられている。
枯草菌(B.subtilis)からのプラスミドDNAの単離については、QIAprep Spin Miniprep Kit(キアゲン(Qiagen))を、製造元の推奨事項に従って使用した。アンピシリン(最終100μg/ml)を添加したVY中10mlの培養物から、遠心分離によって細胞を回収し、37℃、250rpm、OD600nm約0.8~1.2まででインキュベートした。溶解バッファーにリゾチーム(1mg/ml f.c.)を添加して、枯草菌(B.subtilis)の細胞壁を37℃で10分間、分解した。
PCRによるDNAの増幅については、アルファルファ根粒菌(S.meliloti)又は枯草菌(B.subtilis)に由来する0.1μgの染色体DNAを、25μlの2X Phusion high-fidelity PCR master mix(New England Biolabs)、1μlの各プライマー(表2)を含有する50μl反応体積中で使用した。PCR反応を、3つの逐次ステップ:(i)95℃で30秒間の変性ステップ、(ii)55℃で30秒間のアニーリングステップ、(iii)72℃で1分間/kbの伸長ステップで29サイクル実行した。PCRサイクルに先行して95℃で2分間の変性ステップを行った。
SPP1バクテリオファージライセートを用いる枯草菌(B.subtilis)の形質導入については、ドナー株の単一コロニーを3mlのVY培地に播種することにより、ドナーライセートを調製した。培養物を、ローラードラムの中で、37℃で終夜インキュベートした。翌日、100μlの事前培養物を、100μlの新鮮VY及び30μlのSPP1バクテリオファージライセートと混合した。37℃の水浴で15分インキュベートした後に、CaCl(最終5mM)を添加した4mlの新鮮VYを加えた。感染させた培養物を、ローラードラムの中で、37℃で4時間インキュベートした。溶解した培養物を遠心分離し、上清を濾過滅菌した。得られたドナーライセートを、さらに使用するために+4℃で保管した。ドナー株の単一コロニーを3mlのVY培地に播種することにより、レシピエント株を調製した。培養物を、ローラードラムの中で、37℃で終夜インキュベートした。翌日、10mlの新鮮VY培地に500μlの事前培養物を播種し、37℃、250rpm、OD600nm約0.8~1.2まででインキュベートした。次いで、900μlの培養物を10又は100μlのドナーライセートに感染させた。MgSO(最終10mM)を添加した9mlの新鮮VYを培養物に加えた。37℃の水浴で30分インキュベートした後に、細胞を遠心分離(10分、3500rpm)によって回収し、150μlの1X SSに懸濁させ、選択寒天培地に塗布し、その後37℃で1日間インキュベートした。
ディープウェルマイクロタイタープレート(MTP)中でのリボフラビン産生のアッセイを、次のように実行した:必要に応じて選択抗生物質を含有する3mlのVY中に、単一コロニーから終夜培養物を作製した。事前培養物を、39℃、550rpm、湿度80%でインキュベートした。翌日、3mlのRSMに、事前培養物を、出発OD600nm約0.05で播種した。MTP中の培養物を三重反復で作製し、ウェルをブレスシールでカバーした。MTPを、39℃、550rpm、湿度80%で48時間インキュベートした。250μlの48時間培養物を20μlの4M NaOH溶液で処理して、リボフラビンの結晶を可溶化した(300rpmで1分間振盪)。230μlの1Mリン酸カリウムバッファー、pH6.8を加えた(300rpmで1分間振盪)。クォータナリポンプ、オートサンプラー、UV検出器及び蛍光検出器を備えたAgilent 1100シリーズHPLCシステムを使用して、HPLCによりリボフラビンをアッセイした。Supelcosil LC-8 DB(150mm×4.6mm×5um)を使用して分離した。最適カラム温度は20℃とした。移動相は、0.1M酢酸が100%から、分析1回につき全33分間の15分時点で0.1M酢酸/メタノールが50/50への勾配とした。流速は1.0ml/分とし、注入量を5μlに設定した。UVシグナルをモニターし、検出のために使用した。0.1μg/ml~500μg/mlの較正範囲。加えて、培養ブロス中のグルコースの蓄積の可能性を、Waters HPLCシステムにより、バイナリポンプ、オートサンプラー、UV検出器及び屈折率検出器を使用して分析した。CAPCELL PAK NH2 UG80カラム(4.6mm×250mm、5μm;株式会社資生堂)で分離した。最適カラム温度は40℃とした。移動相は、アセトニトリルと脱イオン水との65:35の比での混合物とした。流速は1.0ml/分とし、注入量を5μl又は10μlに設定した。屈折率シグナルをモニターし、検出のために使用した。各化合物の較正範囲を0.3mg/ml~3mg/mlとした。
Figure 0007497348000001
[実施例2:複製ベクター中でのアルファルファ根粒菌(Sinorhizobium meliloti)pdxPのクローニング及び枯草菌(Bacillus subtilis)宿主中への挿入]
アルファルファ根粒菌(S.meliloti)のIFO14782株のpdxP遺伝子(配列番号1)を、PCRにより、プライマーP1(配列番号5)及びP2(配列番号6)を使用して増幅させた。これらのオリゴは、BamHI(GGATTC)制限部位及びNheI(GCTAGC)制限部位をそれぞれもつ。得られた0.8kbの断片をアガロースゲル電気泳動により精製し、QIAquick Gel Extraction Kit(キアゲン)を使用してゲルから抽出した。精製したPCR産物を、国際公開第2008000632号パンフレットに記載されているpBHA12大腸菌(E.coli)/枯草菌(B.subtilis)シャトルベクターの多重クローニング部位のBamHI及びNheIでクローン化した。このベクターは、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)のamyQ遺伝子に由来するプロモーターの制御下で、pdxP遺伝子の発現を可能にする。クローニング及び枯草菌(B.subtilis)の形質転換の手順において、大腸菌(E.coli)を中間宿主として使用した。ライゲーション混合物の形質転換を、最初にTOP10 Chemically Competent E.coli(Invitrogen)で行った。大腸菌(E.coli)のアンピシリン耐性コロニーを幾つか単離し、組換えプラスミドpBV213L(図1を参照)を、QIAprep Spin Miniprep Kit(キアゲン)を使用して抽出した。枯草菌(Bacillus subtilis)のBS168-SP1株は、Marburg168株(ドイツ)のトリプトファン原栄養性誘導体であり、trpC2変異を、枯草菌(B.subtilis)ATCC6051株に由来する非変異のtrpC遺伝子で置換することによって作製した。BS168-SP1の構築は、国際公開第2017036903号パンフレットに詳細に記載されている。BS168-SP1は、リボフラビンの過剰産生に関してはナイーブな株である。次のステップでは、10μlのプラスミドpBHA12(国際公開第2008000632号パンフレット)又は10μlのプラスミドpBV213Lで、BS168-SP1株を、コンピテント細胞形質転換により形質転換し、TBABプレート上でカナマイシン耐性クローンを選択した(10μg/ml f.c.)。得られたBS9645株及びBS9646株は、空ベクターpBHA12(BS9645)又はアルファルファ根粒菌(S.meliloti)のpdxP遺伝子(BS9646)を含む組換えベクターpBV213Lをそれぞれもっていることを確認した。コード配列の開始コドンを示すヌクレオチド配列が、表2に、配列表の配列番号に対応して記載されている。
Figure 0007497348000002
[実施例3:リボフラビンを過剰産生する枯草菌(B.subtilis)宿主の染色体中へのアルファルファ根粒菌(S.meliloti)pdxPの挿入]
コドン最適化したpdxP遺伝子(配列番号4)-非改変の遺伝子と同じタンパク質をコードする-を、BS168-SP1レシピエント株の染色体中のamyE遺伝子座に挿入した。オーバーハングエクステンションによるスプライシング(splicing by overhang extension:SOEing)PCRを使用して、amyE-5’DNA配列及びamyE-3’DNA配列が隣接する、pdxP*遺伝子を担持するDNA断片を生成した。これは二重交差によってBS168-SP1染色体中に安定な挿入を可能にする。クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(E.C2.3.1.28)遺伝子をもつ遺伝子モジュール(クロラムフェニコールに対する抗生物質耐性になってくれる)も、amy-E3’隣接領域とpdxP*遺伝子との間に、pdxP*とは逆向きに挿入した。最初に、個別のPCRを実行して、(i)pDG1662プラスミド(Bacillus Genetic Stock Center,オハイオ州立大学(The Ohio State University),米国;GenBank U46197)からの、amyE-3’隣接領域及びクロラムフェニコールカセットを担持する1.9kbのDNA領域を、プライマー対P3(配列番号7)及びP4(配列番号8)を使用して増幅し;(ii)pdxP*遺伝子を担持する0.9kbのDNA領域を、プライマー対P5(配列番号9)及びP6(配列番号10)を使用して増幅した。アルファルファ根粒菌(S.meliloti)のIFO14782 pdxP*コード配列(配列番号4)(その発現は、枯草菌(B.subtilis)vegプロモーター及び枯草菌(B.subtilis)spoVG RBS(配列番号3)によって引き起こされる)を、ジェンスクリプト、ピスカタウェイ、ニュージャージー(Genscript,Piscataway,NJ)、米国が合成し、ベクターpJET1.2(サーモフィッシャーサイエンティフィック(Thermo Fisher Scientific))の中にクローン化した。この組換えベクターをPCRのためのテンプレートとして使用し、(iii)pDG1662プラスミドからのamyE-5’隣接領域を担持する0.5kbのDNA領域を、プライマー対P7(配列番号11)及びP8(配列番号12)を使用して増幅した。3つのPCR産物を、アガロースゲル電気泳動により分離し、QIAquick Gel Extraction Kit(キアゲン)を使用してゲルから抽出した。重複DNA領域があるため、プライマー対P3及びP8を使用すると、これらは3.2kbのSOEing PCR断片中に集合した。得られたSOEing PCR産物をアガロースゲル電気泳動により精製し、QIAquick Gel Extraction Kit(キアゲン)を使用してゲルから抽出した。次いで、コンピテント枯草菌(B.subtilis)BS168-SP1の形質転換のために1μgを使用した。クロラムフェニコール耐性(CmR)コロニーを、クロラムフェニコール5μg/mlを含有するTBABプレート上で選択した。BS168-SP1の染色体のamyE遺伝子(アルファアミラーゼ)の中へのpdxP*の挿入を、デンプン加水分解試験により、ヨード染色法を使用して確認した。得られたBS9502株の正確な遺伝子型もPCRにより確認した。次いで、枯草菌(B.subtilis)のリボフラビンを過剰産生するBS4905株(国際公開第2017036903号パンフレットに記載されている)の染色体のamyE遺伝子座の中へのpdxP*遺伝子の挿入を、上記の方法に従ってSPP1ファージを用いて実行し、BS9502のライセートを使用して、枯草菌(B.subtilis)のBS4905株に形質導入した。CmRコロニーを、クロラムフェニコール5μg/mlを含有するTBABプレート上で選択した。BS168-SP1の染色体のamyE遺伝子(アルファアミラーゼ)の中へのpdxP*の挿入を、デンプン加水分解試験により、ヨード染色法を使用して確認した。得られたBS8638株の正確な遺伝子型もPCRにより確認した。
[実施例4:pdxP遺伝子の存在/非存在下でのリボフラビン産生アッセイ]
pdxP遺伝子は、BS9646株の中の複製ベクターに(実施例2を参照)、及びBS8638株の中への染色体の挿入により(実施例3を参照)、過剰発現する。リボフラビン産生のアッセイを、上記のように、ディープウェルマイクロタイタープレート中、RSMでの培養物から行った。結果を表3に示す。
Figure 0007497348000003
BS9646のリボフラビン産生収率は、その直接の親株BS9645と比較して少なくとも18000%改善された(図2Aを参照)。BS9645の培養物にはリボフラビンの検出が不可能であるため、BS9646は、発明者らのHPLCリボフラビンアッセイ(0.003g/100gグルコース)の検出限界と比較した。リボフラビンを過剰産生する株の背景において実験を行うと、リボフラビン産生収率は、その直接の親株と比較して14.5%改善された(BS8638をBS4902と比較(表3及び図2Bを参照)。これらの結果は、枯草菌(B.subtilis)の野生型に基づく株(過剰産生しない株の背景)とリボフラビンを過剰産生する株の背景の両方において、リボフラビン産生に対し、pdxP遺伝子発現のプラスの影響を示した。
[実施例5:pdxPホモログの同定及びクローニング]
アルファルファ根粒菌(S.meliloti)のPdxPを使用してホモロジー検索をすると、他のリゾビウム属(Rhizobium)の菌株から幾つかのpdxPホモログが明らかになった(表4を参照)。
Figure 0007497348000004
上記のように、ホモログを、リボフラビンを産生する宿主、例えば枯草菌(B.subtilisなど)の中にクローン化し、続いて実施例4に記載されているようにリボフラビン産生アッセイを行う。
pdxPのホモログを使用する場合、リボフラビンを過剰産生する株の背景、即ち表3に示した数字と等しい株では、リボフラビンの収率を、少なくとも5~20%の範囲で増加させることができる。

Claims (4)

  1. リボフラビン生合成遺伝子(ribオペロン)及びピリドキサールホスファターゼ[EC3.1.3.74]活性を有する異種酵素を含む、リボフラビンを産生する宿主細胞であって、
    前記異種酵素は、配列番号2のポリペプチドと少なくとも90%の配列同一性を有しピリドキサールホスファターゼ活性を有するポリペプチドを含み、
    前記宿主細胞は、枯草菌(Bacillus subtilis)であり、
    前記宿主細胞は、内在性ribC遺伝子の活性を減少又は消失させる改変を含む、リボフラビンを産生する宿主細胞
  2. 請求項1に記載のリボフラビンを産生する宿主細胞が、所与の基質からのリボフラビンの産生を可能にする条件下で、水性培地中でインキュベートされる、リボフラビンを産生する方法。
  3. リボフラビンを産生する方法における、配列番号2と少なくとも90%の同一性を有しピリドキサールホスファターゼ活性を有するポリペプチドの、又は請求項1に記載のリボフラビンを産生する宿主細胞の使用。
  4. リボフラビンを産生する方法のために使用される、請求項1に記載のリボフラビンを産生する宿主細胞。
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