JP7496056B2 - 樹脂繊維の評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂繊維の評価方法に関する。
従来、繊維がマット状をなした繊維集合体の製造方法として、特許文献1に記載のものが知られている。具体的には、特許文献1に記載の繊維集合体の製造方法では、ケナフ等の木質材料で構成された繊維や樹脂で構成された繊維をホッパに投入し、開繊シリンダおよびローラを回転させてこれら繊維を空中に分散させ、コンベヤ上に堆積させて繊維堆積体を得た後、繊維堆積体をニードルパンチし繊維集合体を得ること、が開示されている。
特開2004-339653号公報
しかしながら、特許文献1に開示の構成では、樹脂で構成された繊維(樹脂繊維)の種類や状態によっては、各工程で樹脂繊維がうまく分散せず、開繊シリンダやローラ等に詰まって繊維集合体の製造が滞ることや、木質材料で構成された繊維とうまく混合しないことで、一部に樹脂繊維が偏った繊維集合体が製造されてしまうことがある。この原因として、樹脂繊維の種類や状態が異なると、樹脂繊維を製造する際に付着させる油剤(界面活性剤)の付着量、樹脂繊維の形状、樹脂繊維を手指で触ったときの感触等(樹脂繊維の特徴)が異なることに起因すると考えられる。尚、このような樹脂繊維の特徴を、きしみ性と呼ぶことがある。
従って、製造の際の作業者が、例えば、樹脂繊維を手指で触り、その感触を段階的に区分することで、樹脂繊維のきしみ性を評価することがある。しかし、その場合、きしみ性の評価が作業者の感覚に左右されるため、客観性に劣る。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、客観的な評価ができる実用的な樹脂繊維の評価方法を提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも樹脂で構成された樹脂繊維の評価方法であって、敷き詰めた前記樹脂繊維の上に載置した載置部材を一定速度で引っ張り、前記載置部材の引張荷重を測定し、その測定した前記引張荷重の変動の振幅に基づいて、前記樹脂繊維を評価することに特徴を有する。
本願発明者らが鋭意検討したところ、樹脂繊維の特徴を示す指標の一つである「樹脂繊維を手指で触れたときの感触」は、樹脂繊維上に載置した載置部材を引っ張ったときの引張荷重の変動の振幅と相関があることが見いだされた。すなわち、上記評価方法のように、引張荷重の変動の振幅を評価することで、樹脂繊維のきしみ性を触感に頼って評価することなく、樹脂繊維の良し悪しを客観的に判定することができる。例えば、振幅が比較的大きいと、きしみ性が大きいことに相当し、好適な樹脂繊維であると判定することができる。一方、振幅が比較的小さいと、きしみ性が小さいことに相当し、好適ではない樹脂繊維であると判定することができる。尚、上記樹脂繊維の評価方法は、複数の樹脂繊維の振幅を測定し、各樹脂繊維同士の振幅を比較することにより相対的に評価することとしてもよく、測定された振幅が、載置部材を引っ張る速度や樹脂繊維を評価する装置等の条件に応じて定めた基準値を満たすか否かにより評価することとしてもよい。
前記樹脂繊維の評価方法において、前記振幅を増幅するものとしてもよい。このような樹脂繊維の評価方法によると、樹脂繊維の良し悪しを判定しやすくなり、好適である。
前記樹脂繊維の評価方法において、弾性を有する弾性部を備える紐部によって前記載置部材を引っ張ることで、前記振幅を増幅するものとしてもよい。また、前記樹脂繊維の評価方法において、凸状の複数の凸部に前記樹脂繊維を敷き詰めて前記載置部材を載置し、前記載置部材を引っ張ることで、前記振幅を増幅するものとしてもよい。このような樹脂繊維の評価方法によると、引張荷重の変動の振幅を効果的に増幅することができる。
前記樹脂繊維の評価方法において、前記引張荷重を検出する検出部を変位させ、前記検出部に検出された紐部によって前記載置部材を引っ張り、所定の範囲内を引っ張る間における前記振幅の平均値に基づいて、前記樹脂繊維を評価するものとしてもよい。このような樹脂繊維の評価方法によると、樹脂繊維の良し悪しの判定に寄与しにくい振幅(例えば、載置部材が引っ張られて動き始める前の振幅)を除外することができ、精度良く樹脂繊維を検査することができる。
本発明によれば、客観的な評価ができる実用的な樹脂繊維の評価方法を提供することが可能となる。
実施形態1に係る評価装置と樹脂繊維とを側方から視た図 評価装置と樹脂繊維とを上方から視た図 ロードセルが変位した距離とそれに対する引張荷重のグラフの一例を示す図 実施例と比較例における各値の測定結果等を示した図 実施形態2に係る評価装置と樹脂繊維とを側方から視た図
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1から図4によって説明する。本実施形態では、自動車(乗物)のドアに取り付けられるドアトリム(乗物用内装材)の製造に用いられる樹脂繊維10を評価する評価装置100、及び樹脂繊維10の評価方法について説明する。樹脂繊維10は、ケナフ等の木質材料と混合されて開繊・積層され、マット状やボード状に加工された後、成形型による加熱押圧工程等を経ることでドアトリムとして製造されるものである。尚、図1において、上下方向を鉛直方向とし、左右方向を水平方向とする。
図1及び図2に示すように、樹脂繊維10は、繊維状の樹脂がある程度集まり全体として綿状をなしたものとされる。樹脂繊維10の一つ一つの繊維の形としては、直線状、ウェーブ状、らせん状、管状等のものを採用することができる。樹脂繊維10を構成する樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタラート、ポリ塩化ビニリデン等の樹脂を採用することができる。本実施形態では、樹脂繊維10を構成する樹脂としてポリプロピレンを採用する。
樹脂繊維10を評価する評価装置100は、土台20と、土台20に取り付けられ、樹脂繊維10を収容する箱状の箱部21と、樹脂繊維10の上に載置された載置部材30と、一端が載置部材30に接続された紐状の紐部40と、紐部40の他端が接続されたロードセル(検出部)50と、ロードセル50を上下に昇降する昇降部51と、ロードセル50及び昇降部51に電気的に接続された制御部60と、を備える。
箱部21は、左右方向を長辺とする上面視長方形状をなしており、その四隅がビスによって土台20に取り付けられている。箱部21は、下側の壁部の上面側に貼り付けられた起毛表皮22を備える。箱部21の内部であって起毛表皮22の上面側には、樹脂繊維10が敷き詰められている。起毛表皮22は、樹脂繊維10が箱部21内で滑ることを防止している。尚、図1では、便宜上、箱部21を断面で示している。
載置部材30は、金属製の板である板部31と、板部31に載置された金属製の錘34と、を備える。板部31は、大部分をなす本体部32と、本体部32から左上方に折れ曲がってなる折曲部33と、を備える。本体部32は、錘34が載置された部分とされ、当該本体部32の下面側には、ポリプロピレンからなる不織布35が貼り付けられている。不織布35は、樹脂繊維10に接している。折曲部33は、後述するロードセル50の変位により載置部材30が左方に移動したときに、板部31が樹脂繊維10に引っ掛かったり潜り込んだりしてしまうことを防ぐことができる。
紐部40は、右側の一端が載置部材30の折曲部33に接続され、その反対側(上側)の他端がロードセル50に接続されている。紐部40は、金属製のワイヤーとされており、その途中部分が、土台20に取り付けられた滑車23に掛けられている。紐部40は、折曲部33から滑車23までの部分が水平方向に延び、滑車23からロードセル50までの部分が鉛直方向に延びている。紐部40は、折曲部33と滑車23との間の部分において、弾性を有する弾性部41を備える。弾性部41は、左右方向(載置部材30が引っ張られる方向)に伸長可能なバネとされる。
ロードセル50は、紐部40を介して載置部材30を引っ張る力(以下、引張荷重と呼ぶ)を検出することが可能なセンサである。制御部60の指示により、昇降部51が、一定速度でロードセル50を上方に上昇させると、ロードセル50に接続された紐部40が載置部材30を一定速度で引っ張り、当該載置部材30が左方に移動する。そして、制御部60は、ロードセル50が上方に変位した距離と、当該変位に対しロードセル50によって検出される引張荷重と、を測定する。尚、引張荷重を検出するセンサは、ロードセルに限らず、種々の力センサを用いることができる。
続いて、樹脂繊維10の評価方法について説明する。樹脂繊維10の評価方法では、まず、制御部60の指示により、昇降部51が、ロードセル50を一定速度で上方に変位させ、ロードセル50に接続された紐部40によって載置部材30を一定速度で左方に引っ張る。そして、制御部60は、ロードセル50が上方に変位した距離と、当該変位に対しロードセル50によって検出される引張荷重と、を測定する。このとき、紐部40に設けられた弾性部41が、左右方向に伸長することで、引張荷重の変動の振幅(詳細は後述する)を増幅させる。
図3には、ロードセル50が上方に変位した距離(mm)を横軸に示し、当該変位に対しロードセル50によって検出された引張荷重(N)を縦軸に示したグラフ(実線で示す)の一例を表している。このグラフは、制御部60によって描写される。載置部材30が樹脂繊維10の上で停止した状態で、紐部40によって引っ張られているとき(例えば、ロードセル50が0mm~7mm程上方に変位したとき)では、引張荷重が、低下することなく上昇し続ける。ロードセル50が一定の距離以上変位すると(例えば、ロードセル50が8mm以上上方に変位すると)、載置部材30が、樹脂繊維10の上を僅かに左方に移動した後、その移動を停止する動作を繰り返す。引張荷重は、載置部材30が僅かに左方に移動したときに一時的に低下し、載置部材30が停止したときに一時的に上昇する変動を繰り返す。引張荷重が、低下した後に上昇し再度低下する変動を、単位周期と呼ぶ。尚、単位周期は、引張荷重が、上昇した後に低下し再度上昇する変動としてもよい。
制御部60は、単位周期において引張荷重が最大となる点を最大値Ymax(図3では単位周期毎の各Ymax点を結んで点線が示されている)とし、同単位周期において引張荷重が最小となる点を最小値Ymin(同図3では単位周期毎の各Ymin点を結んで点線が示されている)とした場合に、同単位周期毎の最大値Ymaxから最小値Yminを引いた差ΔYを、引張荷重の変動の振幅(N)として算出する。
また、制御部60は、ロードセル50が上方に変位した距離のうち、所定の範囲を指定し、当該所定の範囲内を、昇降部51がロードセル50及び紐部40を介して載置部材30を一定速度で左方に引っ張る間における振幅ΔYの平均値を算出する。当該所定の範囲としては、ロードセル50が上方に変位した距離が、20mm以上であることが好ましく(30mm以上であることがより好ましく、40mm以上であることがさらに好ましい)、70mm以下であることが好ましい(60mm以下であることがより好ましい)。このような範囲では、引張荷重の変動の振幅が安定し、当該振幅の平均値が載置部材30の固有の値を示しやすくなる。
このようにして複数の樹脂繊維10の振幅(平均値として算出されるもの)を測定し、各樹脂繊維10同士の振幅を比較することにより樹脂繊維10の良し悪しを相対的に評価する。例えば、製造工程や製造者等が異なる複数の樹脂繊維10について、ロードセル50が上方に変位した距離と当該変位に対する引張荷重とを測定し、上記所定の範囲内における振幅の平均値を算出する。そして、各樹脂繊維10について算出された振幅の平均値をそれぞれ比較することにより、好適な樹脂繊維10を選択する。
続いて、本実施形態の効果について説明する。本実施形態では、樹脂で構成された樹脂繊維10の評価方法であって、敷き詰めた樹脂繊維10の上に載置した載置部材30を一定速度で引っ張り、載置部材30の引張荷重を測定し、その測定した引張荷重の変動の振幅に基づいて、樹脂繊維10を評価する、評価方法を示した。
このような評価方法によると、引張荷重の振幅を評価することで、樹脂繊維10のきしみ性を触感に頼って評価することなく、樹脂繊維10の良し悪しを客観的に判定することができる。例えば、振幅が比較的大きいと、きしみ性が大きいことに相当し、好適な樹脂繊維10であると判定することができる。一方、振幅が比較的小さいと、きしみ性が小さいことに相当し、好適ではない樹脂繊維10であると判定することができる。尚、本実施形態では、上記樹脂繊維10の評価方法は、複数の樹脂繊維10の振幅を測定し、各樹脂繊維10同士の振幅を比較することにより相対的に評価することとしたが、これに限られない。例えば、測定された振幅が載置部材30を引っ張る速度や評価装置100等の条件に応じて定めた基準値を満たすか否かにより評価することとしてもよい。
また、樹脂繊維10の評価方法において、振幅を増幅する。このような樹脂繊維10の評価方法によると、樹脂繊維10の良し悪しを判定しやすくなり、好適である。
また、樹脂繊維10の評価方法において、弾性を有する弾性部41を備える紐部40によって載置部材30を引っ張ることで、振幅を増幅する。このような樹脂繊維10の評価方法によると、振幅を効果的に増幅することができる。
また、樹脂繊維10の評価方法において、引張荷重を検出するロードセル50を変位させ、ロードセル50に接続された紐部40によって載置部材30を引っ張り、所定の範囲内を引っ張る間における振幅の平均値に基づいて、樹脂繊維10を評価する。このような樹脂繊維10の評価方法によると、樹脂繊維10の良し悪しの判定に寄与しにくい振幅(例えば、載置部材30が引っ張られて動き始める前の振幅)を除外することができ、精度良く樹脂繊維10を検査することができる。
以下、実施例に基づいて本技術を詳細に説明する。なお、本技術はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
<実施例1>
繊維状のポリプロピレンが集まり全体として綿状をなした、A社製の樹脂繊維10Aを、評価装置の箱部に収容した。樹脂繊維10Aの上に、載置部材を載置した。載置部材のうち、板部の素材としてステンレス鋼(SUS430)を用い、錘の素材として鉄を用いた。板部の本体部の下面側には、ポリプロピレンを用いてスパンボンド法によって製造された不織布を貼り付けた。載置部材の折曲部に金属製のワイヤー(紐部)の一端を接続し、ロードセルにワイヤーの他端を接続した。ワイヤーの途中部分は滑車に掛けた。ワイヤーにおいて、折曲部と滑車との間の部分には、伸長可能なバネ(弾性部)を設けた。
昇降部によってロードセルを上方に上昇させ、載置部材をワイヤーで引っ張った。このとき、ロードセルが上方に変位した距離(mm)と、当該変位に対しロードセルによって検出された引張荷重(N)と、を測定した。また、ロードセルが上方に変位した距離が40mm以上60mm以下の範囲内であるときの、引張荷重の変動の振幅の平均値を算出した。結果を図4に示す。なお、図4のグラフでは、ロードセルが上方に変位した距離(mm)を横軸に示し、当該変位に対しロードセルによって検出された引張荷重(N)を縦軸に示している。
<実施例2から実施例5>
実施例2では、B社製の樹脂繊維10Bを箱部に収容したこと以外は、実施例1と同様にした。実施例3では、C社製の樹脂繊維10Cを箱部に収容したこと以外は、実施例1と同様にした。実施例4では、D社製の樹脂繊維10Dを箱部に収容したこと以外は、実施例1と同様にした。実施例5では、E社製の樹脂繊維10Eを箱部に収容したこと以外は、実施例1と同様にした。それぞれ、結果を図4に示す。
<比較例1から比較例5>
比較例1では、ワイヤーにおいて、バネ(弾性部)を設けなかったこと以外は、実施例1と同様にした。比較例2では、上記実施例2で用いた樹脂繊維10Bを箱部に収容したこと以外は、比較例1と同様にした。比較例3では、上記実施例3で用いた樹脂繊維10Cを箱部に収容したこと以外は、比較例1と同様にした。比較例4では、上記実施例4で用いた樹脂繊維10Dを箱部に収容したこと以外は、比較例1と同様にした。比較例5では、上記実施例5で用いた樹脂繊維10Eを箱部に収容したこと以外は、比較例1と同様にした。それぞれ、結果を図4に示す。
[振幅の評価]
実施例1から実施例5では、同じ樹脂繊維を用いた比較例1から比較例5に比してそれぞれ振幅の平均値が上昇している(例えば、実施例5では振幅の平均値が2.039Nであることに対し、同じ樹脂繊維10Eを用いた比較例5では振幅の平均値が0.055Nである)。従って、ワイヤーにバネを設けることで振幅が増幅することが分かる。また、実施例では実施例1から実施例5に向かうほど振幅の平均値が上昇していることに対し、比較例ではそのような傾向は見られない。振幅の平均値について、例えば、実施例5は、実施例1に対して約47倍であり、実施例2に対して約8倍であり、実施例3に比して約3.4倍であり、実施例4に比して約1.9倍であることが分かる。一方、振幅の平均値について、例えば、比較例5は、比較例1に比して約1.4倍であり、比較例2に比して約1.4倍であり、比較例3に比して約1.3倍であり、比較例4に比して約1.9倍であることが分かる。従って、実施例では比較例に比して、各樹脂繊維同士の優劣の評価を精確に行うことができる。特に、比較例においては、比較例4が最も振幅の平均値が低いが、実施例においては実施例1が最も振幅の平均値が低い。比較例では、例えば誤差によって、比較例4の振幅の平均値が最も低く算出されてしまったことが考えられ、このような比較例4では、樹脂繊維10Dを好適ではないものと判定してしまう可能性がある。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図4によって説明する。尚、本実施形態では、上記実施形態と同じ部位には、同一の符号を用い、構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
評価装置200は、一端が載置部材30に接続され他端がロードセル50に接続された紐状の紐部240と、土台20の上面に複数設けられた凸状の凸部224と、を備える。評価装置200は、上記実施形態1と異なり、箱部、弾性部、及び不織布を備えていない。凸部224は、上方に向かうほど先細る形をなしており、樹脂繊維10が当該凸部224に差し込まれる形で敷き詰められ、載置されている。凸部224の上側の先端は、樹脂繊維10から突き出ていない。
樹脂繊維10の評価方法では、まず、制御部60の指示により、ロードセル50を上方に変位させ、ロードセル50に接続された紐部240によって載置部材230を左方に引っ張る。そして、制御部60は、ロードセル50が上方に変位した距離と、当該変位に対しロードセル50によって検出される引張荷重と、を測定する。このとき、載置部材230の板部31における本体部32が、樹脂繊維10に接しており、凸部224に差し込まれた樹脂繊維10によって局所的に支持されていることで、振幅を効果的に増幅させることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態以外にも、弾性部の素材は適宜変更可能である。上記実施形態では、弾性部は、バネとしたが、これに限られない。例えば、弾性部は、ゴムであってもよい。また、紐部が全体として弾性(引っ張り方向に伸長する伸張性)を有するものであってもよい。
(2)上記実施形態以外にも、載置部材の構成は適宜変更可能である。例えば、載置部材は、上方が蓋部で塞がれた中空状の直方体であってもよい。その場合、載置部材の下部をラウンド状にすることで、載置部材が樹脂繊維に潜り込まないようにしてもよい。また、板部は、金属製に限らず、ガラス製や樹脂製でもよい。
(3)本技術は、樹脂繊維の検査プログラムに適用することができる。樹脂繊維の検査プログラムは、コンピュータ(例えば、制御部60)に、以下の処理を実行させるプログラムである。具体的には、少なくとも樹脂で構成された樹脂繊維の評価プログラムであって、敷き詰めた樹脂繊維の上に載置した載置部材を一定速度で引っ張り、載置部材の引張荷重を測定し、その測定した引張荷重の変動の振幅に基づいて、樹脂繊維を評価する評価処理を実行させる、樹脂繊維の評価プログラムである。樹脂繊維の評価プログラムは、ROMなどの記録媒体に記録することができる。
(4)上記実施形態では、自動車のドアに取り付けられるドアトリムの製造に用いられる樹脂繊維の評価方法について例示したが、これに限られない。例えば、地上の乗物としての列車や遊戯用車両、飛行用乗物としての飛行機やヘリコプター、海上や海中用乗物としての船舶や潜水艇等の乗物に設けられる内装材に用いられる樹脂繊維の評価方法であってもよい。また、インストルメントパネル、ルーフライニング、ピラーガーニッシュ等のその他の内装材の製造に用いられる樹脂繊維の評価方法であってもよい。
10…樹脂繊維、21…箱部、30,230…載置部材、31…板部、40,240…紐部、41…弾性部、50…ロードセル(検出部)、51…昇降部、60…制御部、100,200…評価装置、224…凸部

Claims (3)

  1. 少なくとも樹脂で構成された樹脂繊維の評価方法であって、
    敷き詰めた前記樹脂繊維の上に載置した載置部材を一定速度で引っ張り、前記載置部材の引張荷重を測定し、その測定した前記引張荷重の変動の振幅に基づいて、前記樹脂繊維を評価するにあたり、
    前記振幅を、弾性を有する弾性部を備える紐部によって前記載置部材を引っ張ることで増幅することを特徴とする樹脂繊維の評価方法。
  2. 少なくとも樹脂で構成された樹脂繊維の評価方法であって、
    敷き詰めた前記樹脂繊維の上に載置した載置部材を一定速度で引っ張り、前記載置部材の引張荷重を測定し、その測定した前記引張荷重の変動の振幅に基づいて、前記樹脂繊維を評価するにあたり、
    前記振幅を、凸状の複数の凸部に前記樹脂繊維を敷き詰めて前記載置部材を載置し、前記載置部材を引っ張ることで増幅することを特徴とする樹脂繊維の評価方法。
  3. 前記引張荷重を検出する検出部を変位させ、前記検出部に接続された紐部によって前記載置部材を引っ張り、所定の範囲内を引っ張る間における前記振幅の平均値に基づいて、前記樹脂繊維を評価することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の樹脂繊維の評価方法。
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