JP7494451B2 - 処理液付与装置、印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は処理液付与装置、印刷装置に関する。
印刷装置として、印刷前にシート材に対して処理液を付与(塗布)する前処理手段(塗布装置)を備えるものがある。
従来、処理液を被記録媒体に塗布する塗布ローラと、塗布ローラに被記録媒体を圧着する加圧ローラを有し、処理液の塗布開始時、被記録媒体の加速搬送中に塗布ローラと加圧ローラを圧着して塗布を開始したときに、被記録媒体の搬送速度V3は塗布ローラの周速V2より大きい関係(V3>V2)にあるようにした処理液塗布装置が知られている(特許文献1)。
特開2013-022874号公報
ところで、処理液付与装置(処理液付与装置)においては、例えばシート材の種別によって搬送速度が変化し、塗布回転体と上流側搬送回転体及び下流側搬送回転体との間で速度差が生じてジャムが発生するという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、シート材のジャムの発生を抑制することを目的とする
上記の課題を解決するため、本発明に係る処理液付与装置は、
シート材に処理液を付与する塗布回転体と、
前記塗布回転体の上流側に配置され、前記シート材を搬送する上流側搬送回転体と、
前記塗布回転体の下流側に配置され、前記シート材を搬送する下流側搬送回転体と、
前記塗布回転体の線速を前記上流側搬送回転体の線速以上とし、前記下流側搬送回転体の線速を前記塗布回転体の線速以上とする制御を行う手段と、を備え、
前記制御を行う手段は、最初の1枚目を基準として所定数の前記シート材が前記塗布回転体を通過するまでの間は前記上流側搬送回転体の線速を基準として前記制御を行い、所定数の前記シート材が前記塗布回転体を通過した後は前記下流側搬送回転体の線速を基準として前記制御を行う
構成とした。
本発明によれば、シート材のジャムの発生を抑制できる。
本発明の第1実施形態に係る印刷装置の概略説明図である。 同印刷装置の吐出ユニットの平面説明図である。 同実施形態における前処理部(塗布装置)の説明図である。 同実施形態におけるローラの回転制御に係る部分のブロック説明図である。 シート材Pの厚さと線速の関係の説明に供する説明図である。 加圧力の大小と線速の関係の説明に供する説明図である。 片面塗布及び両面塗布と線速の関係の説明に供する説明図である。 塗布量の大小と線速の関係の説明に供する説明図である。 シート材の厚さ、加圧力、塗布量の組合せの説明に供する説明図である。 塗布ローラの線速を補正(変更)する場合のテーブルの説明図である。 上流側搬送ローラ対の線速を補正(変更)する場合のテーブルの説明図である。 上流側搬送ローラ対の線速を補正(変更)する場合のテーブルの説明図である。 線速補正A~Hの程度の説明に供する説明図である。 塗布ローラの線速を補正する場合の補正量の一例の説明に供する説明図である。 本発明の第2実施形態におけるローラの回転制御に係る部分のブロック説明図である。 同じく回転数制御(線速補正制御)の説明に供するフロー図である。 本発明の第3実施形態における塗布ローラと加圧ローラの軸間距離の変化の説明に供する説明図である。 軸間距離と塗布ローラの線速の関係の一例の説明に供する説明図である。 同実施形態におけるローラの回転制御に係る部分のブロック説明図である。
本発明の第1実施形態に係る液体を吐出する装置としての印刷装置について図1を参照して説明する。図1は同印刷装置の概略説明図である。
印刷装置1は、シート材Pを搬入する搬入部10と、前処理部20と、印刷部30と、乾燥部40と、搬出部50と、反転機構部60を備えている。印刷装置1は、搬入部10から搬入(供給)されるシート材Pに対し、前処理手段である前処理部20で必要に応じて前処理液を付与(塗布)し、印刷部30で液体を付与して所要の印刷を行い、乾燥部40でシート材Pに付着した液体を乾燥させた後、シート材Pを搬出部50に排出する。
搬入部10は、複数のシート材Pを収容する搬入トレイ11(下段搬入トレイ11A、上段搬入トレイ11B)と、搬入トレイ11からシート材Pを1枚ずつ分離して送り出す給送装置12(12A、12B)とを備え、シート材Pを前処理部20に供給する。
前処理部20は、例えばインクの色材を凝集させ、裏写りを防止する作用効果を有する処理液をシート材Pの印刷面に付与する処理液付与手段である塗布部21などを備えている。
印刷部30は、シート材Pを周面に担持して回転する担持部材(回転体)であるドラム31と、ドラム31に担持されたシート材Pに向けて液体を吐出する液体吐出部32を備えている。
また、印刷部30は、前処理部20から送り込まれたシート材Pを受け取ってドラム31との間でシート材Pを渡す渡し胴34と、ドラム31によって搬送されたシート材Pを受け取って反転機構部60に渡す受け渡し胴35を備えている。
前処理部20から印刷部30へ搬送されてきたシート材Pは、渡し胴34に設けられた把持手段(シートグリッパ)によって先端が把持され、渡し胴34の回転に伴って搬送される。渡し胴34により搬送されたシート材Pは、ドラム31との対向位置でドラム31へ受け渡される。
ドラム31の表面にも把持手段(シートグリッパ)が設けられており、シート材Pの先端が把持手段(シートグリッパ)によって把持される。ドラム31の表面には、複数の吸引穴が分散して形成され、吸引手段によってドラム31の所要の吸引穴から内側へ向かう吸い込み気流を発生させる。
そして、渡し胴34からドラム31へ受け渡されたシート材Pは、シートグリッパによって先端が把持されるとともに、吸引手段による吸い込み気流によってドラム31上に吸着担持され、ドラム31の回転に伴って搬送される。
液体吐出部32は、液体吐出手段である吐出ユニット33(33A~33D)を備えている。例えば、吐出ユニット33Aはシアン(C)の液体を、吐出ユニット33Bはマゼンタ(M)の液体を、吐出ユニット33Cはイエロー(Y)の液体を、吐出ユニット33Dはブラック(K)の液体を、それぞれ吐出する。また、その他、白色、金色(銀色)などの特殊な液体の吐出を行う吐出ユニットを使用することもできる。
液体吐出部32の各吐出ユニット33は、印刷情報に応じた駆動信号によりそれぞれ吐出動作が制御される。ドラム31に担持されたシート材Pが液体吐出部32との対向領域を通過するときに、吐出ユニット33から各色の液体が吐出され、当該印刷情報に応じた画像が印刷される。
反転機構部60は、受け渡し胴35から渡されたシート材Pに対して両面印刷を行うときに、スイッチバック方式で、シート材Pを反転する機構であり、反転されたシート材Pは印刷部30の搬送経路61を通じて渡し胴34よりも上流側に逆送される。
乾燥部40は、印刷部30でシート材P上に付着した液体を乾燥させる。これにより液体中の水分等の液分が蒸発し、シート材P上に液体中に含まれる着色剤が定着し、また、シート材Pのカールが抑制される。
搬出部50は、複数のシート材Pが積載される搬出トレイ51を備えている。乾燥部40から搬送されてくるシート材Pは、搬出トレイ51上に順次積み重ねられて保持される。
次に、吐出ユニットを構成するヘッドユニットの一例について図2を参照して説明する。図2は同ヘッドユニットをノズル面側から見た平面説明図である。
ヘッドユニット300は、液体を吐出する複数のヘッド100を千鳥状にヘッド取付け部材302に並べて配置したものである。
各ヘッド100は、液体を吐出する複数のノズル104が配列されたノズル列を複数列(ここでは4列を例にしているが、限定されない。)有している。
なお、本実施形態では印刷手段が液体吐出手段を備える例で説明しているが、液体吐出以外の手段で印刷を行うこともできる。
次に、本発明に係る処理液付与装置で構成される前処理部(塗布装置)について図3を参照して説明する。図3は前処理部の説明図である。
前処理部20は、シート材Pに塗布液である処理液201を塗布して付与する処理液付与手段(塗布手段)である塗布部21と、上流側搬送経路22と、下流側搬送経路23と、反転搬送経路24と、直進搬送経路25などを備えている。
上流側搬送経路22は、前処理部20に送られてきたシート材Pを塗布部21に向けて搬送する経路であり、シート材Pを搬送する複数の搬送ローラ対を搬送方向と直交する方向に配置した搬送ローラ対221、222が配置されている。
下流側搬送経路23は、塗布部21で処理液201が塗布されたシート材Pを下流側の印刷部30に向けて搬送する経路であり、複数の搬送ローラ対231が配置されている。
反転搬送経路24は、シート材Pの両面に処理液201を塗布するときに、下流側搬送経路23の途中から、一面に処理液201が塗布されたシート材Pを受け入れて反転して、再度、上流側搬送経路22の搬送ローラ対222に向けて送る経路であり、複数の搬送ローラ対241が配置されている。
なお、下流側搬送経路23の途中には、反転搬送経路24の入口との切り替えを行う分岐爪26が設けられている。
直進搬送経路25は、搬入部10から送られてくるシート材Pに塗布部21で処理液201を塗布しないでそのまま下流側搬送経路23の途中で合流させる経路である。なお、塗布部21として、塗布しない状態をとれるときには、直進搬送経路25を別途設けないで、上流側搬送経路22から下流側搬送経路23を通じて処理液201を付与しないシート材Pを搬送する構成とすることもできる。
塗布部21は、処理液201を収容した処理液収容槽(供給パン)202と、処理液201を汲み上げる汲み上げローラ203と、膜厚制御などを行う中間ローラ204、205と、シート材Pに処理液201を塗布する塗布回転体である塗布ローラ206を備えている。また、塗布部21は、塗布ローラ206に対向する加圧回転体である加圧ローラ207と、加圧ローラ207に押し付ける押し付けローラ208を備えている。
この塗布部21は、汲み上げローラ203で処理液201を汲み上げ、中間ローラ204、205で膜厚制御を行って、塗布ローラ206に処理液201を移送し、塗布ローラ206の周面に所要の厚みの処理液201の液膜を形成する。
そして、上流側搬送回転体である上流側搬送ローラ対222を介して搬送されるシート材Pが塗布ローラ206と加圧ローラ207のニップ部を通過することで、シート材Pに処理液201が塗布される。上流側搬送ローラ対222は、上流側搬送駆動ローラ222aと従動ローラ222bの対である。
処理液201が塗布されたシート材Pは、下流側搬送経路23の下流側搬送回転体である下流側搬送ローラ対231と、複数の搬送ローラ対232、233を経て更に下流側に搬送され、あるいは、反転搬送経路24に搬送される。下流側搬送ローラ対231は、下流側搬送駆動ローラ231aと従動ローラ231bの対である。
本実施形態では、搬送ローラ対231、232の2つのローラの内、処理液201が塗布されたシート材Pの塗布面に接触する側の回転体である搬送ローラを駆動ローラとし、周面に微粒子が設けられたビーズローラを使用している。これにより、シート材Pに付与された処理液201が搬送ローラ対231、232によって掻き取られることを低減できる。
次に、本実施形態におけるローラの回転制御に係る部分について図4のブロック説明図を参照して説明する。
回転制御手段801は、ローラ駆動部811を介して塗布ローラ206の回転を制御する。回転制御手段801は、ローラ駆動部812を介して上流側搬送駆動ローラ222aを駆動制御して上流側搬送ローラ対222の回転を制御する。回転制御手段801は、ローラ駆動部813を介して下流側搬送駆動ローラ231aを駆動制御して下流側搬送ローラ対231の回転を制御する。
記憶手段802には、加圧ローラ207による加圧力、シート材Pの種別、塗布量と、塗布ローラ206、上流側搬送ローラ対222、下流側搬送ローラ対231の回転数(線速)との関係を予め規定したテーブルが格納されている。
回転制御手段801は、加圧力、シート材Pの厚さ、塗布量の各情報を入力し、記憶手段802に格納されたテーブルから塗布ローラ206、上流側搬送ローラ対222、下流側搬送ローラ対231の各回転数(線速)を読み出す。
そして、回転制御手段801は、読み出した回転数(線速)に従って、塗布ローラ206、上流側搬送ローラ対222、下流側搬送ローラ対231の回転数(線速)の回転を制御して、塗布ローラ206の線速を上流側搬送ローラ対222の線速以上とし、下流側搬送ローラ対231の線速を塗布ローラ206の線速以上とする制御を行う。
なお、加圧力、シート材Pの厚さ、塗布量の各情報を記憶手段802のテーブルに与えることで、記憶手段802から対応する塗布ローラ206、上流側搬送ローラ対222、下流側搬送ローラ対231の各回転数(線速)の情報が回転制御手段801に与えられる構成とすることもできる。
次に、前処理部における搬送速度の変動について図5ないし図10を参照して説明する。図5はシート材Pの厚さと線速の関係の説明に供する説明図、図6は加圧力の大小と線速の関係の説明に供する説明図、図7は片面塗布(付与)及び両面塗布(付与)と線速の関係の説明に供する説明図、図8は塗布量の大小と線速の関係の説明に供する説明図である。
線速は、線速(m/s)=回転数(rps)×周長(通常πd)、で表すことができるので、回転体の周長が伸びると、線速は増加する関係にある。
また、ゴムローラで構成した塗布ローラ206に金属ローラで構成した加圧ローラ207を押し付けている(加圧している)構成とする。
図5(a)に示すように、シート材Pの厚さが薄い薄紙Paのときには、シート材Pが加圧力を吸収せず、加圧力が直接塗布ローラ206にかかり、塗布ローラ206の変形量が大きくなる。そのため、塗布ローラ206の周長の伸び量が多く、線速が速くなる。
これに対し、図5(b)に示すように、シート材Pの厚さが厚い厚紙Pbのときには、シート材Pが加圧力を吸収し、塗布ローラ206にかかる加圧力を低減するので、塗布ローラ206の変形量は相対的に少なくなる。そのため、塗布ローラ206の周長の伸び量が少なく、相対的に線速が遅くなる。
図6(a)に示すように、加圧力が大きいときには、塗布ローラ206の変形量が大きくなる。そのため、塗布ローラ206の周長の伸び量が多く、線速が速くなる。
これに対し、図6(b)に示すように、加圧力が小さいときには、塗布ローラ206が変形量は相対的に少なくなる。そのため、塗布ローラ206の周長の伸び量が少なく、相対的に線速が遅くなる。
図7(a)に示すように、厚紙の一面に塗布するときには、シート材Pが加圧力を吸収し、塗布ローラ206が変形量は相対的に少なくなる。そのため、塗布ローラ206の周長の伸び量が少なく、相対的に線速が遅くなる。
これに対し、図7(b)に示すように、一面に処理液が塗布された厚紙の他面に塗布するときには、シート材Pがすでに塗布された処理液により剛性が低下して容易に変形し、加圧力を吸収しないので、塗布ローラ206の変形量は相対的に多くなる。そのため、塗布ローラ206の周長の伸び量が少なく、相対的に線速が速くなる。
図8(a)に示すように、塗布量(付与量)が小さい(少ない)ときには、シート材Pの剛性への影響が少なく、シート材Pが加圧力を吸収し、塗布ローラ206が変形量は相対的に少なくなる。そのため、塗布ローラ206の周長の伸び量が少なく、相対的に線速が遅くなる。
これに対し、図8(b)に示すように、塗布量(付与量)が大きい(多い)ときには、シート材Pの剛性が低下して容易に変形し、加圧力を吸収しないので、塗布ローラ206が変形量は相対的に多くなる。そのため、塗布ローラ206の周長の伸び量が少なく、相対的に線速が速くなる。
次に、シート材Pの紙種(厚さ)、加圧力、塗布量の関係について図9も参照して説明する。図9はシート材の厚さ、加圧力、塗布量の組合せの説明に供する説明図である。
まず、加圧力を変更する条件は、次のとおりである。つまり、シート材Pの厚さが厚いときには加圧力を大きくし、厚さが薄いときには加圧力を小さくする。塗布量を小さくする場合は加圧力を大きくし、塗布量を増加させる場合は加圧力を小さくする。
また、塗布量を変更する条件は、次のとおりである。つまり、塗布量は、シート材Pのコート層の成分によって変わるが、同じ紙種(種別)であれば塗布装置の通紙条件を同じにすることで塗布量は一定となる。塗布量が増える傾向が予め分かっている紙種Aでは、加圧力を大きくし、塗布量を低下させる。一方、塗布量が減る傾向が予め分かっている紙種Bでは、加圧力を小さくし、塗布量を増加する。
これにより、目標塗布量内に収まるように制御することができる。
そこで、シート材Pの紙種(厚紙、薄紙:厚さ)、加圧力、塗布量について、それぞれ大、小とする場合、図9に示すようにNO1~NO8の組み合わせが成り立つ。
ここで、塗布ローラ206の線速への影響度の度合いとしては、厚紙、薄紙の別が最も顕著に現れ、次に、加圧力の大小、次に、塗布量の大小となる。
そして、シート材Pが厚紙であるときには、シート材Pが加圧力を吸収するため、総じて塗布ローラ206の線速は遅くなる。加圧力が小さいときは、更に塗布ローラ206の線速は遅くなる。塗布量が少ないときは、さらに塗布ローラ206の線速は遅くなる。
したがって、図9のNO3の「厚紙、加圧小、塗布量小」の組み合わせのとき、最も塗布ローラ206の線速が遅くなる。以下、NO3→NO4→NO1→NO2の順となる。
一方、シート材Pが薄紙であるときには、シート材Pは加圧力を吸収しないため、総じて塗布ローラ206の線速は速くなる、加圧力が大きいときは、さらに塗布ローラ206の線速は速くなる。さらに塗布量が多いときは塗布ローラ206の線速は速くなる。
したがって、図9のNO6の「薄紙、加圧大、塗布量大」の組み合わせのとき、最も塗布ローラ206の線速が速くなる。以下、NO6→NO5→NO8→NO7の順となる。
次に、塗布ローラ206、上流側搬送ローラ対222、下流側搬送ローラ対231の回転数(線速)の制御について図10ないし図13も参照して説明する。図10は塗布ローラの線速を補正(変更)する場合、図11は上流側搬送ローラ対の線速を補正(変更)する場合、図12は上流側搬送ローラ対の線速を補正(変更)する場合の各テーブルの説明に供する説明図である。図13は線速補正A~Hの程度の説明に供する説明図である。
まず、塗布ローラ206、上流側搬送ローラ対222、下流側搬送ローラ対231の各線速の関係が、塗布ローラ206の線速は上流側搬送ローラ対222の線速以上であり、下流側搬送ローラ対231の線速は塗布ローラ206の線速以上になる制御を行う。つまり、線速が、上流側搬送ローラ対≦塗布ローラ≦下流側搬送ローラ対、の関係になるように塗布ローラ206、上流側搬送ローラ対222、下流側搬送ローラ対231の回転数を制御する。
これにより、安定したシート材の搬送と処理液の付与(塗布)を行うことができる。
この場合、上流側搬送ローラ対222の線速と下流側搬送ローラ対231の線速との差は10%以内とすることが好ましい。
そこで、塗布ローラ206の線速を補正する場合には、図10に示すようなテーブルを使用して線速を制御する。このとき、上流側搬送ローラ対222の線速と下流側搬送ローラ対231の線速は、上流側搬送ローラ対≦塗布ローラ≦下流側搬送ローラ対、の関係を満たす線速であればよい。
また、上流側搬送ローラ222の線速を補正する場合には、図11に示すようなテーブルを使用して線速を制御する。このとき、塗布ローラ206の線速と下流側搬送ローラ対231の線速は、上流側搬送ローラ対≦塗布ローラ≦下流側搬送ローラ対、の関係を満たす線速であればよい。
また、下流側搬送ローラ対231の線速を補正する場合には、図13に示すようなテーブルを使用して線速を制御する。このとき、上流側搬送ローラ対222の線速と塗布ローラ206の線速は、上流側搬送ローラ対≦塗布ローラ≦下流側搬送ローラ対、の関係を満たす線速であればよい。
なお、各テーブルにおける線速補正のA~Hは、図13に示すように、Aが最速、Hを最遅として、A>B>C>D>E>F>G>H、とする。
次に、塗布ローラ206の線速を補正する場合の補正量の一例について図14を参照して説明する。図14は同説明に供する説明図である。
ここでは、紙種として、厚紙、薄紙、中厚紙の3分類とし、中厚紙、加圧力:大、塗布量:小のときの線速を基準(補正量0%)として、基準の線速に対する補正量(%)で示している。
これらのテーブルは、前述したように、記憶手段802に記憶されており、シート材の厚さ、加圧力、塗布量の各情報に応じて、テーブルに従って、塗布ローラ206、上流側搬送ローラ対222、下流側搬送ローラ対231の少なくともいずれかの回転数を制御して線速を補正する。
このように、上流側搬送ローラ対≦塗布ローラ≦下流側搬送ローラ対、の関係に線速が制御されることにより、シート材のジャムの発生が抑制される。
次に、本発明の第2実施形態について図15及び図16を参照して説明する。図15は同実施形態におけるローラの回転制御に係る部分のブロック説明図、図16は同じく回転数制御(線速補正制御)の説明に供するフロー図である。
本実施形態では、上流側搬送ローラ対222の線速を検出する上流側線速検出手段822と、下流側搬送ローラ対231の線速を検出する下流側線速検出手段823とを備えている。
回転制御手段801は、上流側線速検出手段822で検出された上流側搬送ローラ対222の線速、下流側線速検出手段823で検出された下流側搬送ローラ対231の線速に基づいて、塗布ローラ206の線速を補正して、線速を、上流側搬送ローラ対≦塗布ローラ≦下流側搬送ローラ対、の関係に制御する。
図16を参照して、まず、シート材Pの塗布部21への搬送(通紙)が開始されると、最初の1枚目のシート材Pか否かを判別する(ステップS1、以下、単に「S1」というように表記する。)。
ここで、最初の1枚目のシート材Pであれば、上流側搬送ローラ対222の線速を基準にして塗布ローラ206の線速を、上流側搬送ローラ対≦塗布ローラ≦下流側搬送ローラ対、の関係になるように補正する。
これに対し、最初の1枚目のシート材Pでなければ、下流側搬送ローラ対231の線速を基準にして塗布ローラ206の線速を、上流側搬送ローラ対≦塗布ローラ≦下流側搬送ローラ対、の関係になるように補正する。
つまり、塗布後のシート材Pの線速、即ち、下流側搬送ローラ対231の線速を基準とする(処理液が塗布されたシート材Pの搬送速度を基準とする)。しかしながら、最初の1枚目のときは下流側搬送ローラ対231の線速はシート材Pの実線速ではないので、最初の1枚目は上流側搬送ローラ対222の線速を基準に塗布ローラ206の線速を補正している。この場合、所定枚数(例えば、2~3枚)のシート材Pの通紙後に、即ち、下流側搬送ローラ対231の線速を基準とする制御に切り替えることもできる。
これにより、前記第1実施形態のようなテーブルを用いることなく、線速が、上流側搬送ローラ対≦塗布ローラ≦下流側搬送ローラ対、の関係に制御することができ、制御が簡単になる。
次に、本発明の第3実施形態について図17ないし図19を参照して説明する。図17は同実施形態の説明に供する塗布ローラと加圧ローラの軸間距離の変化の説明に供する説明図、図18は軸間距離と塗布ローラの線速の関係の一例の説明に供する説明図、図19は同実施形態におけるローラの回転制御に係る部分のブロック説明図である。
図17を参照して、塗布ローラ206と加圧ローラ207との軸間距離(軸芯間距離)Lは、例えば加圧していないときには、図17(a)に示すように、距離L1となる。これに対して、加圧ローラ207でシート材Pを介して塗布ローラ206を加圧しているときには、シート材Pの厚さ、加圧力、塗布量に応じて、図17(b)に示すように距離L2になったり、図17(c)に示すように距離L3になったり、変化する。
塗布ローラ206と加圧ローラ207との軸間距離Lの変化は、塗布ローラ206の変形量の変化に相関し、塗布ローラ206の変形量の変化によって線速が変化する。
ここで、軸間距離Lと速度の関係は図19に示すようになる。X軸は「加圧時の軸間距離-無負荷時の軸間距離+シート材厚さ」、Y軸は塗布ローラの線速を示している。
X軸の値がゼロのとき、塗布ローラ206の線速は、(回転数×直径×π)で表される。そして、X軸がマイナス側、つまり、塗布ローラ206の潰れ量が大きくなるほど、塗布ローラ206の線速は速くなる。
そこで、塗布ローラ206と加圧ローラ207との軸間距離Lを検出して、塗布ローラ206の線速を補正することで、上流側搬送ローラ対≦塗布ローラ≦下流側搬送ローラ対、の関係になるように制御することができる。
つまり、図19に示すように、制御を行う手段は、塗布ローラ206と加圧ローラ207との軸間距離を検出する軸間距離検出手段831を備えている。軸間距離検出手段831は、測距センサ、リニアエンコーダなどを構成することができる。
そして、回転制御手段801は、軸間距離検出手段831で検出された軸間距離に応じて塗布ローラ206、上流側搬送ローラ対222、下流側搬送ローラ対231の各線速が、上流側搬送ローラ対≦塗布ローラ≦下流側搬送ローラ対、の関係になるように制御する。
これにより、前記第1実施形態のようなテーブルを用いることなく、線速が、上流側搬送ローラ対≦塗布ローラ≦下流側搬送ローラ対、の関係に制御することができ、制御が簡単になる。
なお、第1実施形態と第2、第3実施形態とを組み合わせることもできる。
なお、本願における印刷は、画像形成、記録、印字、印写等とも同じ意味である。また、本願の処理液付与装置(処理液塗布装置)は、処理液(塗布液)を塗布したシート材に対して電子写真プロセスで印刷を施す装置に適用することもできる。
1 印刷装置
10 搬入部
20 前処理部(前処理手段)
30 印刷部
40 乾燥部
50 搬出部
21 塗布部(処理液付与手段)
22 上流側搬送経路
23 下流側搬送経路
24 反転搬送経路
25 直進搬送経路
31 ドラム
32 液体付与部
34 渡し胴
201 処理液
206 塗布ローラ(塗布回転体)
206 加圧ローラ(加圧回転体)
222 搬送ローラ対(上流側搬送回転体)
231 搬送ローラ対(下流側搬送回転体)
801 回転制御手段(制御を行う手段)

Claims (2)

  1. シート材に処理液を付与する塗布回転体と、
    前記塗布回転体の上流側に配置され、前記シート材を搬送する上流側搬送回転体と、
    前記塗布回転体の下流側に配置され、前記シート材を搬送する下流側搬送回転体と、
    前記塗布回転体の線速を前記上流側搬送回転体の線速以上とし、前記下流側搬送回転体の線速を前記塗布回転体の線速以上とする制御を行う手段と、を備え、
    前記制御を行う手段は、最初の1枚目を基準として所定数の前記シート材が前記塗布回転体を通過するまでの間は前記上流側搬送回転体の線速を基準として前記制御を行い、所定数の前記シート材が前記塗布回転体を通過した後は前記下流側搬送回転体の線速を基準として前記制御を行う
    ことを特徴とする処理液付与装置。
  2. 請求項1に記載の処理液付与装置と、
    前記処理液付与装置で前記処理液が付与された前記シート材に液体を付与して印刷する印刷手段と、を備えている
    ことを特徴とする印刷装置。
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