JP7486911B2 - 電動機、圧縮機、冷凍サイクル装置、着磁方法および着磁装置 - Google Patents

電動機、圧縮機、冷凍サイクル装置、着磁方法および着磁装置 Download PDF

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Description

本開示は、電動機、圧縮機、冷凍サイクル装置、着磁方法および着磁装置に関する。
電動機の永久磁石の着磁方法として、着磁前の永久磁石を電動機に組み込み、電動機のコイルに着磁電流を流して永久磁石を着磁する方法が知られている。このような着磁方法を、組み込み着磁と称する。
永久磁石の着磁工程ではコイルに大きな着磁電流を流すため、コイルに電磁力が作用して変形が生じ、コイルの損傷につながる可能性がある。そこで、特許文献1には、コイルを周方向に分散して配置することにより、着磁工程でのコイルの損傷を抑制することが開示されている。
国際公開WO2020/089994号公報(段落0115~0121参照)
近年、電動機の高効率化の要請から、永久磁石をより均一に着磁できるようにすることが求められている。すなわち、電動機のコイルの損傷を抑制しながら、永久磁石をより均一に着磁することが求められている。
本開示は、電動機のコイルの損傷を抑制すると共に、永久磁石をより均一に着磁できるようにすることを目的とする。
本開示による電動機は、永久磁石で構成されるP個の磁極を有し、軸線を中心として回転可能なロータと、ロータを軸線を中心とする径方向の外側から囲むステータコアと、ステータコアに分布巻で巻かれた3相のコイルとを有するステータとを備える。ステータコアは、軸線を中心とする周方向に複数のスロットを有する。3相のコイルは、径方向において、最も外側に配置される第1相のコイルと、最も内側に配置される第2相のコイルと、第1相のコイルと第2相のコイルとの間に配置される第3相のコイルとを有する。第1相のコイル、第2相のコイルおよび第3相のコイルはいずれも、P個の巻線部を有し、当該P個の巻線部のうち隣り合う2つの巻線部は、複数のスロットのうちの1つのスロットに挿入されて当該スロットから周方向の両側に延在する。永久磁石は、ロータを基準位置から第1の方向に角度θだけ回転させた状態で行われる第1の着磁工程と、ロータを基準位置から第2の方向に角度θだけ回転させた状態で行われる第2の着磁工程とによって着磁されたものである。第1の着磁工程および第2の着磁工程はいずれも、第3相のコイルを開放し、第1相のコイルと第2相のコイルとを直列接続して、第1相のコイルと第2相のコイルに着磁電流を流すことによって行われる。
本開示によれば、第1相のコイル、第2相のコイルおよび第3相のコイルが径方向の内側から順に配置されており、各相のコイルの隣り合う巻線部が1スロットから周方向の両側に延在している。また、ロータを第1の方向および第2の方向に角度θだけ回転させて2回の着磁工程を行い、各着磁工程では第1相のコイルと第2相のコイルとを直列接続して着磁電流を流す。そのため、各相のコイルに作用する電磁力を抑えて損傷を抑制し、なお且つ、永久磁石をより均一に着磁することができる。
実施の形態1の電動機を示す断面図である。 実施の形態1のロータを示す断面図である。 実施の形態1のロータの一部を拡大して示す断面図である。 実施の形態1のステータを示す上面図である。 実施の形態1のステータを示す斜視図である。 実施の形態1の着磁装置を示す模式図である。 実施の形態1の着磁装置を示す図(A)および着磁電流を示すグラフ(B)である。 実施の形態1の着磁方法を示すフローチャートである。 実施の形態1の着磁方法を示す模式図(A),(B),(C)である。 実施の形態1の着磁装置の電源部を示す模式図(A)、並びに第1および第2の着磁工程を説明するための模式図(B),(C)である。 一般的な着磁ヨークを示す図(A)および着磁ヨークを備えた着磁装置を示す図(B)である。 比較例のステータを示す上面図である。 比較例のステータを示す斜視図である。 比較例の着磁装置の電源部を示す模式図(A)および着磁工程を説明するための模式図(B)である。 着磁電流によってコイルに作用する電磁力を説明するための模式図(A),(B),(C)である。 比較例のステータにロータを組み込み、3相のコイルに通電して1回着磁を行った場合の着磁磁束を示す図(A)、および永久磁石の磁化分布を示す図(B)である。 実施の形態1の電動機において、2相のコイルに通電して1回着磁を行った場合の着磁磁束を示す図(A)、および永久磁石の磁化分布を示す図(B)である。 実施の形態1の電動機において、2相のコイルに通電して2回着磁を行った場合の着磁磁束を示す図(A),(B)、および永久磁石の磁化分布を示す図(C)である。 着磁工程におけるロータの基準位置からの角度と、着磁率99.7%を得るために必要な起磁力との関係を示すグラフである。 比較例のステータにロータを組み込み、3相のコイルに通電して1回着磁を行った場合(A)、2相のコイルに通電して2回着磁を行った場合(B)、および実施の形態1の電動機で2相のコイルに通電して2回着磁を行った場合(C)について、各相のコイルに作用する電磁力を示すグラフである。 実施の形態1の着磁工程でコイルに作用する電磁力を示す模式図である。 実施の形態1による電磁力の低減効果を示す表である。 実施の形態2のロータを示す断面図である。 実施の形態2のロータの一部を拡大して示す図(A)およびロータコアの一部を拡大して示す図(B)である。 実施の形態2の永久磁石の端部の周囲を拡大して示す図である。 実施の形態2および比較例について、永久磁石の幅と、着磁率99.7%を得るために必要な起磁力との関係を示すグラフである。 実施の形態のロータの永久磁石の端部を示す図(A)、3相のコイルに通電して1回着磁を行った場合の永久磁石の端部の磁化分布を示す図(B)、および2相のコイルに通電して2回着磁を行った場合の永久磁石の端部の磁化分布を示す図(C)である。 実施の形態2のロータの永久磁石の端部を示す図(A)、3相のコイルに通電して1回着磁を行った場合の永久磁石の端部の磁化分布を示す図(B)、および2相のコイルに通電して2回着磁を行った場合の永久磁石の端部の磁化分布を示す図(C)である。 各実施の形態の電動機が適用可能な圧縮機を示す図である。 図29の圧縮機を有する冷凍サイクル装置を示す図である。
実施の形態1.
<電動機の構成>
図1は、実施の形態1の電動機100を示す断面図である。実施の形態1の電動機100は、回転可能なロータ3と、ロータ3を囲むステータ1とを有する。ステータ1とロータ3との間には、0.25~1.25mmのエアギャップが設けられている。
以下では、ロータ3の回転中心である軸線Axの方向を「軸方向」と称する。また、軸線Axを中心とする周方向を「周方向」と称し、図1等に矢印Rで示す。軸線Axを中心とする径方向を「径方向」と称する。なお、図1は、軸方向に直交する断面である。
図2は、ロータ3を示す断面図である。ロータ3は、ロータコア30と、ロータコア30に取り付けられた永久磁石40とを有する。ロータコア30は、軸線Axを中心とする円筒形状を有する。ロータコア30は、電磁鋼板を軸方向に積層し、カシメまたはリベット等により一体的に固定したものである。電磁鋼板の板厚は、例えば厚さ0.1~0.7mmである。
ロータコア30は、外周30aおよび内周30bを有する。ロータコア30の内周30bには、シャフト45が圧入によって固定されている。シャフト45の中心軸は、上述した軸線Axと一致する。
ロータコア30は、外周30aに沿って複数の磁石挿入孔31を有する。ここでは、6個の磁石挿入孔31が、周方向に等間隔に配置されている。それぞれの磁石挿入孔31には、永久磁石40が1つずつ配置されている。
1つの永久磁石40は、1磁極を構成する。永久磁石40の数は6個であるため、ロータ3の極数Pは6である。但し、ロータ3の極数Pは6に限らず、2以上であればよい。なお、1つの磁石挿入孔31に2つ以上の永久磁石40を配置して、当該2つ以上の永久磁石40によって1磁極を構成してもよい。
各磁石挿入孔31の周方向中心は、極中心である。極中心を通る径方向の直線を、磁極中心線Cとする。磁極中心線Cは、ロータ3のd軸である。隣り合う磁石挿入孔31の間は、極間部Nである。
永久磁石40は、周方向に幅を有し、径方向に厚さを有する平板状の部材である。永久磁石40は、ネオジム(Nd)、鉄(Fe)およびボロン(B)を含有するネオジム希土類磁石であり、さらにディスプロシウム(Dy)またはテルビウム(Tb)等の重希土類元素を含有してもよい。永久磁石40は、その厚さ方向すなわち径方向に着磁されている。周方向に隣り合う永久磁石40は、磁化方向が互いに反対方向である。
図3は、ロータ3の一部を拡大して示す図である。永久磁石40は、径方向外側の磁極面40aと、径方向内側の裏面40bと、周方向両側の側端面40cとを有する。磁極面40aおよび裏面40bは、いずれも磁極中心線Cに直交する面である。永久磁石40の厚さは、磁極面40aと裏面40bとの間隔であり、例えば2.0mmである。
磁石挿入孔31は、磁極中心線Cに直交する方向に直線状に延在している。磁石挿入孔31は、径方向外側の外側端縁31aと、径方向内側の内側端縁31bとを有する。磁石挿入孔31の外側端縁31aは永久磁石40の磁極面40aに対向し、磁石挿入孔31の内側端縁31bは永久磁石40の裏面40bに対向している。
磁石挿入孔31の内側端縁31bの周方向両端には、永久磁石40の側端面40cに当接する凸部31cが形成されている。凸部31cは、内側端縁31bから磁石挿入孔31の内側に突出している。磁石挿入孔31の凸部31cにより、永久磁石40の磁石挿入孔31内における位置が規制される。
磁石挿入孔31の周方向の両端には、フラックスバリア32がそれぞれ形成されている。フラックスバリア32は、磁石挿入孔31の周方向端部からロータコア30の外周に向けて径方向に延在する空隙である。フラックスバリア32は、隣り合う磁極間の漏れ磁束を抑制する作用を奏する。
磁石挿入孔31の径方向外側には、スリット33が形成されている。ここでは、径方向に長い8つのスリット33が、磁極中心線Cに対して対称に形成されている。また、8つのスリット33に対して周方向両側に、周方向に長い2つのスリット34が形成されている。但し、スリット33,34の数および配置は任意である。また、ロータコア30がスリット33,34を有さない場合もある。
図2に示すように、ロータコア30を構成する電磁鋼板を一体的に固定するカシメ部39は、極間部の径方向内側に形成されている。但し、カシメ部39の配置は、この位置に限定されるものではない。
磁石挿入孔31の径方向内側には貫通穴36が形成され、カシメ部39の径方向内側には貫通穴37が形成されている。また、カシメ部39の周方向両側には、貫通穴38が形成されている。貫通穴36,37,38はいずれも、ロータコア30の軸方向一端から他端まで延在し、冷媒流路またはリベット穴として用いられる。貫通穴36,37,38の配置は、これらの位置に限定されるものではない。また、ロータコア30が貫通穴36,37,38を有さない場合もある。
図1に示すように、ステータ1は、ステータコア10と、ステータコア10に巻き付けられたコイル2とを有する。ステータコア10は、軸線Axを中心とする環状に形成されている。ステータコア10は、複数の電磁鋼板を軸方向に積層し、カシメ等により一体的に固定したものである。電磁鋼板の板厚は、例えば0.1~0.7mmである。
ステータコア10は、環状のコアバック11と、コアバック11から径方向内側に延在する複数のティース12とを有する。コアバック11は、軸線Axを中心とする円筒面である外周面14を有する。コアバック11の外周面14は、円筒状のシェル80の内周面に嵌合している。シェル80は、圧縮機8(図6)の一部であり、磁性材料で形成されている。
ティース12は、周方向に等間隔に形成されている。ティース12の径方向内側の先端には、周方向の幅の広い歯先部が形成されている。ティース12の歯先部は、ロータ3に対向している。ティース12には、コイル2が分布巻で巻き付けられている。ティース12の数は、ここでは18であるが、2以上であればよい。
隣り合うティース12の間には、スロット13が形成されている。スロット13の数は、ティース12の数と同じであり、ここでは18個である。スロット13には、コイル2が収容される。
コアバック11の外周面14には、軸線Axに平行な平面部としてのDカット部15が形成されている。Dカット部15は、ステータコア10の軸方向の一端から他端まで延在している。Dカット部15は、軸線Axを中心として90度間隔の4か所に形成されている。Dカット部15とシェル80の内周面との間には隙間が生じ、この隙間は冷媒を軸方向に流す流路となる。
図4は、ステータ1を示す上面図である。コイル2U,2V,2Wは、第1相のコイルとしてのU相のコイル2Uと、第2相のコイルとしてのW相のコイル2Wと、第3相のコイルとしてのV相のコイル2Vとを有する。コイル2U,2V,2Wはいずれも、アルミニウムまたは銅で形成された導体と、導体を覆う絶縁被膜とを有する。
コイル2U,2V,2Wはいずれも、軸線Axを中心とする環状に配置されている。また、コイル2U,2V,2Wは、径方向位置が互いに異なる。より具体的には、コイル2Uは最も径方向内側に位置し、コイル2Vは最も径方向外側に位置し、コイル2Wは径方向においてコイル2U,2Vの間に位置している。そのため、コイル2Uを内層コイル、コイル2Vを外層コイル、コイル2Wを中層コイルと称する場合もある。コイル2U,2V,2Wは、特に区別する必要がない場合には、コイル2とも称する。
コイル2Uは、周方向に配列された6個の巻線部20Uを有する。巻線部20Uの数は、ロータ3の極数Pと同じである。各巻線部20Uは、スロット13に挿入される2つのコイルサイド21Uと、ステータコア10の端面に沿って延在する2つのコイルエンド22Uとを有する。
巻線部20Uは、3スロットピッチで、言い換えると3スロットおきに、巻かれている。すなわち、巻線部20Uの1つのコイルサイド21Uが挿入されたスロット13から数えて3つ目のスロットに、巻線部20Uのもう1つのコイルサイド21Uが挿入される。さらに言い換えると、巻線部20Uは、2つのスロット13を跨ぐように巻かれている。
隣り合う2つの巻線部20Uは、各1つのコイルサイド21Uが共通のスロット13に挿入され、当該スロット13から周方向両側にコイルエンド22Uが延在している。
同様に、コイル2Vは、周方向に配列された6個の巻線部20Vを有する。各巻線部20Vは、スロット13に挿入される2つのコイルサイド21Vと、ステータコア10の端面に沿って延在する2つのコイルエンド22Vとを有する。
巻線部20Vは、3スロットピッチで巻かれている。隣り合う2つの巻線部20Vは、各1つのコイルサイド21Vが共通のスロット13に挿入され、当該スロット13から周方向両側にコイルエンド22Vが延在している。
同様に、コイル2Wは、周方向に配列された6個の巻線部20Wを有する。各巻線部20Wは、スロット13に挿入される2つのコイルサイド21Wと、ステータコア10の端面に沿って延在する2つのコイルエンド22Wとを有する。
巻線部20Wは、3スロットピッチで巻かれている。隣り合う2つの巻線部20Wは、各1つのコイルサイド21Wが共通のスロット13に挿入され、当該スロット13から周方向両側にコイルエンド22Wが延在している。
なお、巻線部20Wのコイルサイド21Wが挿入されたスロット13は、巻線部20Uのコイルサイド21Uが挿入されたスロット13に対して反時計回りに隣接している。巻線部20Vのコイルサイド21Vが挿入されたスロット13は、巻線部20Wのコイルサイド21Wが挿入されたスロット13に対して反時計回りに隣接している。そのため、ステータコア10の全スロット13に、2つのコイルサイドが挿入される。
図5は、ステータ1を示す斜視図である。ステータコア10の軸方向の一端面10aには、コイルエンド22U,22W,22Vが配置されている。コイルエンド22Uの径方向外側にコイルエンド22Wが位置し、コイルエンド22Wの径方向外側にコイルエンド22Vが位置する。図5では隠れているが、ステータコア10の軸方向の他端面10bにも、同様にコイルエンド22U,22W,22Vが配列されている。
ここで、実施の形態1のステータ1のコイル2U,2V,2Wの上記配置による作用について説明する。コイル2U,2V,2Wの共通の特徴について説明する際には、U,V,Wを省略する。巻線部20U,20V,20W、コイルサイド21U,21V,21Wおよびコイルエンド22U,22V,22Wについても同様である。
上記の通り、ステータコア10は18個のスロット13を有し、コイル2は6個の巻線部20を有する。そのため、巻極毎相スロット数は、1である。すなわち、1磁極に対して、3相のコイル2U,2V,2Wが、3つのスロット13に収納されている。
コイル2の巻線部20の数は、極数Pと同数である。また、巻線部20は、3スロットピッチで巻き付けられている。スロットピッチは、機械角で360°×3/18=60°である。また、ロータ3の磁極ピッチは、機械角60°である。スロットピッチと磁極ピッチが一致するため、巻線係数は1である。
コイル2の隣り合う2つの巻線部20は、各1つのコイルサイド21が共通のスロット13に収納されており、当該スロット13から周方向両側(時計回りおよび反時計回り)にコイルエンド22が延在している。
一般に、コイル2が分布巻で巻かれた電動機で3相6極を実現するためには、後述する図12,13に示すように、コイル2の巻線部20の数を極数Pの半数の3個とする。この場合も、ステータ1のスロットピッチは60°であるため、巻線係数は1となり、永久磁石40の磁束を有効に利用することができる。しかしながら、コイル2の巻線部20の数が3個であるため、それぞれの巻線部20が大きくなり、コイル2の平均周長も長くなる。
これに対して、実施の形態1では、ステータ1のスロットピッチは同じでコイル2が6個の巻線部20に分散されているため、巻線係数1を維持したまま、巻線部20を小さくすることができる。そのため、コイル2の平均周長が短くなり、巻線抵抗を低減することができる。また、巻線抵抗の低減により、コイル2での損失が低減し、電動機100の効率が向上する。
また、コイル2の平均周長が短くなるため、巻線抵抗を増加させずにコイル2の導体(導線)を細くすることも可能になり、導体の使用量を低減することができる。そのため、電動機100の性能を維持したまま、材料コストを低減することができる。また、コイル2を6個の巻線部20に分散しているため、巻線部20の組み合わせ方によって、コイル2の様々な仕様に対応することができる。
<着磁装置>
図6は、永久磁石40を着磁するための着磁装置6を示す図である。実施の形態1では、着磁前の永久磁石40を有するロータ3をステータ1に組み込んで電動機100を構成し、電動機100を圧縮機8に組み込んだ状態で、永久磁石40を着磁する。なお、着磁前の永久磁石(すなわち磁性材料)も、説明の便宜上、「永久磁石」と称する。
着磁装置6は、着磁用電源としての電源部60を有する。電源部60は、配線L1,L2により、圧縮機8内の電動機100のコイル2に接続されている。
図7(A)は、電源部60の構成を示す図である。電源部60は、制御回路61と、昇圧回路62と、整流回路63と、コンデンサ64と、スイッチ65とを有する。
制御回路61は、商用電源である交流電源PSから供給される交流電圧の位相を制御する。昇圧回路62は、制御回路61の出力電圧を昇圧する。整流回路63は、交流電圧を直流電圧に変換する。コンデンサ64は、電荷を蓄積する。スイッチ65は、コンデンサ64に蓄積した電荷を放電するためのスイッチである。
電源部60で生成された着磁電流は、配線L1,L2を介して、電動機100のコイル2に供給される。電源部60からコイル2に供給される着磁電流の波形は、図7(B)に示すように、スイッチ65のONの直後に、例えば数kAの高いピークを有する波形となる。
<着磁方法>
次に、実施の形態1の着磁方法について説明する。図8は、実施の形態1の着磁方法を示すフローチャートである。図8の処理を実行する前に、着磁前の永久磁石40を有するロータ3をステータ1に組み込んで電動機100を構成し、電動機100を圧縮機8に組み込む。また、電源部60の配線L1,L2を、電動機100のコイル2に接続する。
図9(A),(B),(C)は、ステータ1とロータ3との位置関係を示す模式図である。図9(A)は、ロータ3が基準位置にある状態を示している。
図9(A)において、符号Tで示す直線は、着磁磁束の中心を通る径方向の直線であり、着磁磁束中心線Tと称する。着磁磁束は、後述するように、コイル2Wを開放し、コイル2U,2Vを直列接続して着磁電流を流すことによって発生する(図10(A))。
そのため、着磁磁束中心線Tは、コイル2U,2Vの互いに近い方のコイルサイド21U,21Vが挿入された2つのスロット13の周方向の中間位置を通る。言い換えると、直線Tは、コイル2Wのコイルサイド21Wが挿入されたスロット13の周方向の中心位置を通る。
ロータ3が図9(A)の基準位置にあるときには、永久磁石40の周方向中心すなわち極中心が、着磁電流によって生じる着磁磁束の中心に対向する。言い換えると、ロータ3が基準位置にあるときには、磁極中心線C(d軸)が着磁磁束中心線Tと一致する。
永久磁石40の着磁は、第1の着磁工程と第2の着磁工程とにより行う。第1の着磁工程では、図9(B)に示すように、ロータ3を基準位置から第1の方向に角度θだけ回転させる(図8に示すステップS101)。第1の方向は、ここでは、図中反時計回りである。角度θは、例えば5~10度である。
この状態で、電源部60からコイル2U,2Vに着磁電流を流す(ステップS102)。コイル2に流れる着磁電流によって着磁磁束が発生し、この着磁磁束が永久磁石40に流れて永久磁石40を着磁する。
第2の着磁工程では、図9(C)に示すように、ロータ3を基準位置から第2の方向に角度θだけ回転させる(図8に示すステップS103)。第2の方向は、ここでは、図中時計回りである。角度θは、第1の着磁工程の角度θと同じであり、例えば5~10度である。
この状態で、電源部60からコイル2U,2Vに着磁電流を流す(ステップS104)。コイル2に流れる着磁電流によって着磁磁束が発生し、この着磁磁束が永久磁石40に流れて永久磁石40を着磁する。
永久磁石40の着磁が完了すると、電源部60の配線L1,L2を電動機100のコイル2から取り外す。これにより、図8に示した処理が完了する。
図10(A)は、着磁装置6の電源部60とコイル2U,2W,2Vとの接続状態を示す図である。上述した第1の着磁工程および第2の着磁工程では、中層コイルであるコイル2Wを開放し、内層コイルであるコイル2Uと外層コイルであるコイル2Vとを直列接続して着磁電流を流す。このようなコイル2U,2Vの直列接続、およびコイル2Wの開放は、例えば、圧縮機8の端子部で行うことができる。端子部は、例えば図29に示すガラス端子309である。
図10(B)は、第1の着磁工程における着磁電流と着磁磁束を示す模式図である。上記の通り、コイル2U,2Vには着磁電流が流れ、コイル2Wには着磁電流は流れない。1つの永久磁石40に対向しているコイル2U,2Vの巻線部20U,20Vには同じ向きの着磁電流Iが流れる。着磁電流Iによって着磁磁束が発生して永久磁石40に流れる。
図10(C)は、第2の着磁工程における着磁電流と着磁磁束を示す模式図である。第1の着磁工程と同様、コイル2U,2Vには着磁電流が流れ、コイル2Wには着磁電流は流れない。1つの永久磁石40に対向しているコイル2U,2Vの巻線部20U,20Vには同じ向きの着磁電流Iが流れる。着磁電流Iによって着磁磁束が発生して永久磁石40に流れる。
第1の着磁工程と第2の着磁工程とでは、着磁磁束中心線Tに対する永久磁石40の角度が反対である。第1の着磁工程では、永久磁石40の一方の端部側(ここでは図中右側)の領域が特に着磁され、第2の着磁工程では、永久磁石40の他方の端部側(ここでは図中左側)の領域が特に着磁される。
これにより、永久磁石40の一端部側および他端部側の両方において、着磁磁束の方向と永久磁石40の磁化容易方向とを平行に近づけて着磁を行うことができる。なお、永久磁石40の磁化容易方向は、永久磁石40の厚さ方向である。また、端部側とは、永久磁石40の幅方向の中央から端部までの範囲を言う。
図9(B),(C)に示したようにロータ3の回転位置を変えて第1の着磁工程と第2の着磁工程とを行うことを、2回着磁と称する。これに対し、ロータ3を図9(A)の基準位置に位置させて1回だけ着磁工程を行うことを、1回着磁と称する。
<一般的な着磁装置>
実施の形態1の作用を説明する前に、一般的な着磁装置について説明する。図11(A)は、一般的な着磁装置9の着磁ヨーク90を示す断面図であり、図11(B)は、着磁装置9の全体を示す図である。
着磁装置9は、ステータ1のコイル2ではなく、図11(A)に示す専用の着磁ヨーク90のコイル92を用いて永久磁石40を着磁する。着磁ヨーク90は、磁性材料で形成された環状の磁性材料であり、周方向に6つのスロット91を有する。着磁ヨーク90には、コイル92が巻かれている。
着磁装置9は、また、図11(B)に示すように、電源部93と、電源部93とコイル92とを接続するリード線94と、基台95と、基台95上で着磁ヨーク90を支持する支持部96とを有する。
永久磁石40を着磁する際には、着磁前の永久磁石40を有するロータ3を、着磁ヨーク90の内側に配置する。電源部93からコイル92に着磁電流を流すことにより、着磁ヨーク90に着磁磁界を生じさせ、ロータ3の永久磁石40を着磁する。
着磁ヨーク90は、永久磁石40の着磁専用に設計されているため、コイル92を十分に太くして強度を高めることができる。そのため、コイル92に着磁電流が流れることで電磁力が発生しても、コイル92の損傷は生じにくい。
但し、着磁ヨーク90を用いた場合、永久磁石40を着磁した後でロータ3をステータ1に組み込む必要があり、その際に、ロータ3とステータ1との間に強い磁気吸引力が作用する。この磁気吸引力のため、ロータ3のステータ1への組み込みが難しくなり、電動機100の組立性が低下する。
また、永久磁石40の磁力によりロータ3に鉄粉等が付着する可能性もある。鉄粉等が付着した状態でロータ3がステータ1に組み込まれると、電動機100の性能低下の原因となる。
<比較例>
図12は、比較例のステータ1Cを示す上面図である。ステータ1Cは、ステータコア10と、ステータコア10に分布巻で巻かれたコイル2U,2V,2Wとを有する。ステータコア10の構成は、実施の形態1のステータコア10と同様である。
コイル2U,2V,2Wは、U相のコイル2Uと、W相のコイル2Wと、V相のコイル2Vとを有する。コイル2Uは最も径方向内側すなわち内周側に位置し、コイル2Vは最も径方向外側すなわち外周側に位置する。コイル2Wは、コイル2Uの外周側からコイル2の内周側に引き回されている。
コイル2Uは、3個の巻線部20Uを有する。巻線部20Uの数は、ロータ3の極数Pの半数である。巻線部20Uは、スロット13に挿入される2つのコイルサイド21Uと、ステータコア10の端面に沿って延在する2つのコイルエンド22Uとを有する。
また、コイル2Vは、3個の巻線部20Vを有する。巻線部20Vは、スロット13に挿入される2つのコイルサイド21Vと、ステータコア10の端面に沿って延在する2つのコイルエンド22Vとを有する。
同様に、コイル2Wは、3個の巻線部20Wを有する。巻線部20Wは、スロット13に挿入される2つのコイルサイド21Wと、ステータコア10の端面に沿って延在する2つのコイルエンド22Wとを有する。
図13は、ステータ1Cを示す斜視図である。ステータコア10の端面10a,10bには、コイルエンド22U,22W,22Vが配置されている。コイルエンド22Uは内周側に配置され、コイルエンド22Vは外周側に配置され、コイルエンド22Wはコイルエンド22Uの外周側からコイルエンド22Vの内周側に引き回されている。
図14(A)は、比較例の着磁装置の電源部60とコイル2U,2V,2Wとの接続状態を示す図である。ステータ1Cにロータ3(図2)を組み込んだ状態で、永久磁石40の着磁を行う。
着磁工程では、ステータ1Cのコイル2V,2Wを並列接続し、これをコイル2Uと直列接続する。そのため、コイル2Uに流れる着磁電流をIとすると、コイル2Vに流れる着磁電流はI/2となり、コイル2Wに流れる着磁電流もI/2となる。
図14(B)は、比較例の着磁工程における電流と磁束の流れを示す図である。比較例では、コイル2Uに永久磁石40が対向した状態、すなわちコイル2Uの周方向中心と永久磁石40の周方向中心(極中心)とが対向している状態で、永久磁石40の着磁を行う。
上記の通り、コイル2Uには着磁電流Iが流れ、コイル2V,2Wには着磁電流I/2が流れる。コイル2Uに対向している永久磁石40の中央部には、多くの磁束が流れる。コイル2V,2Wに対向している永久磁石40の端部には、比較的少ない磁束が流れる。
比較例では、ステータ1Cにロータ3(図2)を組み込んだ状態で永久磁石40の着磁を行うことができるため、着磁ヨーク90(図11(A))を用いた場合と比較して、生産性が向上する。但し、ステータ1Cのコイル2U,2V,2Wは、着磁ヨーク90のコイル92よりも細いため、着磁電流によって生じる電磁力で損傷する可能性がある。
<着磁電流によって生じる電磁力>
次に、着磁工程でコイル2に発生する電磁力について説明する。図15(A),(B)は、電磁力の発生原理を示す模式図である。ここでは、2本の導体2A,2Bが平行に並んでおり、導体2Aに電流I[A]が流れ、導体2Bに電流I[A]が流れているものとし、導体2A,2B間の距離をD[m]とする。
導体2A,2Bには、単位長さ当たり、以下の式(1)で示すローレンツ力である電磁力F[N/m]が作用する。
F=μ×I×I/(2π×D)…(1)
μは真空の透磁率であり、μ=4π×10-7[H/m]である。
図15(A)に示すように、電流Iと電流Iが同一方向に流れる場合、導体2Aと導体2Bには互いに吸引される方向に電磁力Fが作用する。一方、図15(B)に示すように、電流Iと電流Iとが逆方向に流れる場合、導体2Aと導体2Bには互いに反発する方向に電磁力Fが作用する。
図15(C)は、比較例においてコイル2U,2V,2W(図12)に作用する電磁力を示す模式図である。コイル2Uとコイル2Vとが対向している部分、およびコイル2Uとコイル2Wとが対向している部分では、電流が反対方向に流れるため、互いに反発する方向に大きな電磁力が作用する。コイル2Vとコイル2Wとが対向している部分では、電流が同一方向に流れるため、互いに吸引される方向に小さな電磁力が作用する。
着磁工程では、これらの電磁力が瞬間的にコイル2に作用するため、コイル2を構成する導体の損傷または変形を生じ、また、導体を覆う被膜の損傷による絶縁不良を生じる可能性がある。
上記の式(1)から、電磁力は、図15(A)に示した導体2A,2Bの間隔Dを広げるか、または電流I,Iを少なくすることで低減可能である。しかしながら、導体2A,2Bの間隔Dを広げると、コイル2の相互の間隔を広げることになるため、スロット13内の占積率の低下あるいはコイル2の周長増加を招き、実用的でない。そのため、電流I,I、すなわちコイル2に流れる着磁電流を少なく抑えることが望まれる。
<着磁電流>
次に、実施の形態1において永久磁石40の着磁に必要な着磁電流について、比較例と対比して説明する。図16(A)は、図14(A),(B)を参照して説明した比較例の着磁工程における着磁磁束を、有限要素法により解析した結果を示す図である。磁束線が密集している部分では磁束密度が高く、磁束線が疎の部分では磁束密度が低い。
比較例では、図14(A)を参照して説明した通り、コイル2Uに永久磁石40が対向している状態で、永久磁石40の着磁を行う。そのため、永久磁石40には、3つのティース12が対向している。永久磁石40の中央部には、3つのうちの中央のティース12から着磁磁束が流入する。永久磁石40の両端部には、3つのうちの両端のティース12から着磁磁束が流入する。
図16(B)は、永久磁石40の磁化分布を有限要素法で解析した結果を示す図である。図16(B)では、矢印の向きが磁化方向を示し、矢印の長さが磁化の強さを示している。矢印Wは、永久磁石40の幅方向を示している。永久磁石40は、幅方向の全域に亘って均等に着磁されていることが分かる。
図17(A)は、実施の形態1の電動機100において、ロータ3を図9(A)に示した基準位置に位置させて1回着磁を行った場合の着磁磁束を、有限要素法により解析した結果を示す図である。
実施の形態1の電動機100が基準位置にある場合、永久磁石40の中央部には、電流が流れていないコイル2W(図9(A))が収容されたスロット13が対向している。永久磁石40には、当該スロット13の両側のティース12から、着磁磁束が流入する。
図17(B)は、永久磁石40の磁化分布を有限要素法で解析した結果を示す図である。矢印Wは、永久磁石40の幅方向を示している。永久磁石40は、幅方向の中央部では十分に着磁されているが、幅方向の端部(図17(B)に符号Eで示す)では着磁が不十分であることが分かる。
図18(A),(B)は、実施の形態1の電動機100において、ロータ3を図9(B),(C)に示した回転位置に位置させて2回着磁を行った場合の着磁磁束を、有限要素法により解析した結果を示す図である。
図18(A)に示すように、第1の着磁工程では、ロータ3は基準位置から角度θだけ反時計回りに回転した回転位置にある。この状態では、永久磁石40の一端部側(ここでは図中右側)において、永久磁石40の磁化容易方向と平行に近い方向に、着磁磁束が流れる。なお、永久磁石40の磁化容易方向は、上記の通り、永久磁石40の厚さ方向である。
図18(B)に示すように、第2の着磁工程では、ロータ3は基準位置から角度θだけ時計回りに回転した回転位置にある。この状態では、永久磁石40の他端部側(ここでは図中左側)において、永久磁石40の磁化容易方向と平行に近い方向に、着磁磁束が流れる。
このように第1の着磁工程と第2の着磁工程を行うことで、永久磁石40の一端部側と他端部側の両方において、着磁磁束の方向と磁化容易方向とを平行に近づけて着磁を行うことができる。
図18(C)は、永久磁石40の磁化分布を有限要素法で解析した結果を示す図である。矢印Wは、永久磁石40の幅方向を示している。永久磁石40は、幅方向の全域に亘って均等に着磁されていることが分かる。
図19は、第1の着磁工程と第2の着磁工程における角度θと、永久磁石40の着磁率99.7[%]を得るために必要な起磁力との関係を示すグラフである。着磁率[%]は、完全着磁を100[%]とした場合の着磁の程度を示す。起磁力[kA・T]は、コイル2に流れる電流[kA]とコイル2の巻数[T]との積であり、ここではU相のコイル2Uを流れる電流[kA]と当該コイル2Uの巻数[T]との積である。以下では、永久磁石40の着磁率99.7[%]を得るために必要な起磁力を、着磁起磁力と称する。
図19において、実施の形態1のデータは、実施の形態1の電動機100を用い、ロータ3を基準位置から第1の方向と第2の方向に角度θだけ回転させた状態で、図10(A)に示したようにコイル2U,2Vに着磁電流を流した場合、すなわち2相通電で2回着磁を行った場合のデータである。なお、角度θ=0のデータは、1回着磁を行った場合のデータである。
また、比較例のデータは、比較例のステータ1C(図12)にロータ3を組み込み、ロータ3を基準位置から第1の方向と第2の方向に角度θだけ回転させた状態で、図14(A)に示したようにコイル2U,2V,2Wに着磁電流を流した場合、すなわち3相通電で2回着磁を行った場合のデータである。なお、角度θ=0の場合のデータは、1回着磁を行った場合のデータである。
図19から、1回着磁の場合(すなわち角度θ=0の場合)には、実施の形態1における着磁起磁力は、比較例における着磁起磁力よりも大きい。しかしながら、角度θが増加すると、実施の形態1における着磁起磁力は小さくなり、角度θが5度以上になると、比較例における着磁起磁力を下回る。
比較例における着磁起磁力は、角度θが7.5度のときに最も小さく、50.8kATである。これに対し、実施の形態1における着磁起磁力は、角度θが10度のときに最も小さく、44.1kATである。すなわち、実施の形態1における着磁起磁力は、比較例の着磁起磁力に対して13.2%減少している。
着磁起磁力が13.2%減少することは、着磁電流が13.2%減少することを意味する。上記の通り、コイル2間に作用する電磁力は着磁電流の2乗に比例する。着磁電流が13.2%減少すると、(100-13.2)=75.3より、コイル2間に作用する電磁力は24.7%減少する。
<着磁工程で発生する電磁力>
次に、永久磁石40の着磁のための着磁電流によってコイル2U,2V,2Wに生じる電磁力の解析結果について説明する。電磁力は、図15(A),(B)を参照して説明した電磁力、すなわちローレンツ力である。
図20(A)は、比較例のステータ1C(図12)にロータ3を組み込み、ロータ3を基準位置に位置させた状態でコイル2U,2V,2Wの3相に着磁電流を流した場合、すなわち3相通電で1回着磁を行った場合に生じる電磁力の解析結果を示す。ここでは、着磁率99.7を得るために必要な起磁力を、69.8kATしている。
図20(A)の横軸において、U-VW通電は、コイル2V,2Wを並列接続してコイル2Uと直列接続した場合(図14(A))を示す。同様に、V-UW通電は、コイル2U,2Wを並列接続してコイル2Vと直列接続した場合を示す。W-UV通電は、コイル2U,2Vを並列接続してコイル2Wと直列接続した場合を示す。縦軸は、コイル2U,2V,2Wに生じる電磁力を示す。
コイル2V,2Wを並列接続してコイル2Uと直列接続した場合には、コイル2Uに着磁電流Iが流れ、コイル2V,2Wに着磁電流I/2がそれぞれ流れる(図14(A)参照)。この場合、コイル2Uに生じる電磁力が最も大きく、3000Nである。
同様に、コイル2U,2Wを並列接続してコイル2Vと直列接続した場合には、コイル2Vに生じる電磁力が最も大きく、3696Nである。コイル2U,2Vを並列接続してコイル2Wと直列接続した場合には、コイル2Wに生じる電磁力が最も大きく、3043Nである。
図20(B)は、比較例のステータ1C(図12)にロータ3を組み込み、ロータ3を基準位置から第1の方向と第2の方向に角度θだけ回転させた状態で、コイル2U,2V,2Wのうちの2相に着磁電流を流した場合、すなわち2相通電で2回着磁を行った場合に生じる電磁力の解析結果を示す。ここでは、着磁率99.7を得るための起磁力を、44.1kATとしている。
図20(B)の横軸において、VW通電は、コイル2Uを開放してコイル2V,2Wを直列接続した場合を示す。同様に、UV通電は、コイル2Wを開放してコイル2U,2Vを直列接続した場合(図10(A))を示す。UW通電は、コイル2Vを開放してコイル2U,2Wを直列接続した場合を示す。縦軸は、コイル2U,2V,2Wに生じる電磁力を示す。
コイル2Uを開放してコイル2V,2Wを直列接続した場合には、コイル2Vに生じる電磁力が最も大きく、1647Nである。この値は、図20(A)のU-VW通電における電磁力3000Nと比較すると、45.1%減少している。
同様に、コイル2Wを開放してコイル2U,2Vを直列接続した場合には、コイル2Vに生じる電磁力が最も大きく、1578Nである。コイル2Vを開放してコイル2U,2Wを直列接続した場合には、コイル2Wに生じる電磁力が最も大きく、1515Nである。いずれの場合も、3相通電で1回着磁を行った場合(図20(A))に対して、着磁起磁力が大幅に低減している。
図20(C)は、実施の形態1の電動機100において、ロータ3を基準位置から第1の方向と第2の方向に角度θだけ回転させた状態で、コイル2U,2V,2Wのうちの2相に着磁電流を流した場合、すなわち2相通電で2回着磁を行った場合に生じる電磁力の解析結果を示す。ここでは、着磁率99.7を得るための起磁力を、44.1kATとしている。
図20(C)の横軸において、VW通電は、コイル2Uを開放してコイル2V,2Wを直列接続した場合を示す。同様に、UV通電は、コイル2Wを開放してコイル2U,2Vを直列接続した場合(図10(A))を示す。UW通電は、コイル2Vを開放してコイル2U,2Wを直列接続した場合を示す。縦軸は、コイル2U,2V,2Wに生じる電磁力を示す。
コイル2Uを開放してコイル2V,2Wを直列接続した場合には、コイル2Wに生じる電磁力が最も大きく、787Nである。この値は、図20(B)のVW通電における電磁力1647Nと比較すると、52.2%減少している。
同様に、コイル2Wを開放してコイル2U,2Vを直列接続した場合には、コイル2Vに生じる電磁力が最も大きく、623Nである。コイル2Vを開放してコイル2U,2Wを直列接続した場合には、コイル2Uに生じる電磁力が最も大きく、722Nである。いずれの場合も、比較例(図20(A),(B))に対して、着磁起磁力が大幅に低減している。
図21は、実施の形態1におけるコイル2U,2V,2Wに作用する電磁力を説明するための模式図である。上述した図20(C)において、コイル2Wを開放してコイル2U,2Vを直列接続した場合、電磁力は最大でも623Nである。これは、コイル2Uを開放してコイル2V,2Wを直列接続した場合、およびコイル2Vを開放してコイル2U,2Wを直列接続した場合よりも小さい。
図5を参照して説明したように、コイル2U,2Vのコイルエンド22U,22Vの間には、コイル2Wのコイルエンド22Wが位置しており、従ってコイルエンド22U,22Vは互いに離間している。そのため、コイル2Wに電流を流さず、コイル2U,2Vに電流を流した場合には、電流が流れるコイルエンド22U,22Vの間隔(図21に符号Gで示す)が広いため、コイルエンド22U,22Vの間に発生する電磁力を小さくすることができる。
これに対し、コイル2U,2Wに電流を流した場合、あるいはコイル2V,2Wに電流を流した場合には、コイルエンド22U,22Wの間隔、あるいはコイルエンド22V,22Wの間隔が狭いため、発生する電磁力が大きくなる。
図22は、図20(A)~(C)に示した着磁起磁力の値を、図20(A)におけるU-VW通電の値(3000N)を基準とした相対値で示す表である。
図22に示されているように、比較例のステータ1Cにロータ3を組み込み、3相通電で1回着磁を行った場合のU-VW通電時の着磁起磁力(100%)に対し、2相通電で2回着磁を行った場合のVW通電時の着磁起磁力は55%まで低減する。さらに、実施の形態1の電動機において2相通電で2回着磁を行った場合には、VW通電時の着磁起磁力が26%まで低減する。さらに、UV通電時の着磁起磁力は21%まで低減する。
なお、実施の形態1では、図4を参照して説明したように、各相のコイル2U,2V,2Wの巻線部20U,20V,20Wの数は極数と同数であり、1つのスロット13に同一相の2つのコイルサイド21が挿入されている。そのため、コイル2U,2V,2Wのそれぞれのコイル断面積は、比較例の1/2である。
従って、実施の形態1における着磁起磁力が比較例(3相通電、1回着磁)に対して21%まで低減した場合、着磁電流による電磁力によってコイル2に生じる応力は、当該比較例に対して21%×2=42%まで低減することになる。その結果、着磁電流によってコイル2に生じる応力は、当該比較例に対して58%低減されることになる。
<永久磁石の構成材料>
次に、実施の形態1の永久磁石40の構成材料について説明する。永久磁石40は、鉄、ネオジムおよびボロンを含有するネオジム希土類磁石で構成されている。ネオジム希土類磁石には、保磁力を高めるため、ディスプロシウムを添加することが望ましい。但し、ディスプロシウムの含有量が多いと、製造コストの上昇につながる。そのため、製造コストを低減するために、ディスプロシウムの含有量は4重量%以下とすることが望ましい。
一般に、ネオジム希土類磁石におけるディスプロシウムの含有量を少なくすると、保磁力が低下する。そのため、永久磁石40は、ディスプロシウムの含有量を少なくしたことによる減磁を抑制するために、十分な厚さを有している。一方、永久磁石40は、厚さが増加するほど着磁しにくくなるため、永久磁石40の着磁に必要な電流が増加する。
実施の形態1では、永久磁石40の幅方向の一端部側および他端部側の両方で、着磁磁束の方向と磁化容易方向とを平行に近づけて着磁を行うことができる(図18(A)、(B)参照)。そのため、永久磁石40におけるディスプロシウムの含有量が4重量%以下であっても、永久磁石40の着磁に必要な着磁電流を低減することができる。
また、永久磁石40におけるディスプロシウムの含有量の低減に伴う保磁力の低下をできるだけ小さく抑えるためには、ディスプロシウムを拡散処理することが望ましい。但し、ディスプロシウムを拡散処理すると、着磁性が低下し、着磁に必要な電流が増加する。
実施の形態1では、永久磁石40の一端部側および他端部側の両方で、着磁磁束の方向と磁化容易方向とを平行に近づけて着磁を行うことができる。そのため、保磁力低下の抑制のためにディスプロシウムを拡散処理したロータにおいても、永久磁石40の着磁に必要な着磁電流を小さく抑えることができる。
また、永久磁石40には、ディスプロシウムの代わりに、テルビウムを添加してもよい。テルビウムの含有量が多いと製造コストの上昇につながるため、テルビウムの含有量は4重量%以下とすることが望ましい。また、テルビウムの含有量の低減に伴う保磁力低下をできるだけ小さく抑えるため、テルビウムを拡散処理することが望ましい。
この場合も、ディスプロシウムについて説明したように、永久磁石40の厚さを厚くし、またテルビウムを拡散処理することによって着磁電流が増加する。しかしながら、実施の形態1では永久磁石40の一端部側および他端部側の両方で着磁磁束の方向と磁化容易方向とを平行に近づけて着磁を行うことができるため、着磁電流を小さく抑えることができる。
<実施の形態の効果>
以上説明したように、実施の形態1では、P個の磁極を有するロータ3と、3相のコイル2U,2V,2Wを有するステータ1とを有する。3相のコイル2U,2V,2Wは、最も径方向内側の第1相(U相)のコイル2Uと、最も径方向外側の第2相(V相)のコイル2Vと、径方向においてコイル2U,2Vの間に配置される第3相(W相)のコイル2Wとを有する。コイル2U,2V,2Wはいずれも、P個の巻線部20U,20V,20Wを有し、これら巻線部20U,20V,20Wのうち隣り合う2つの巻線部は、1つのスロット13に挿入されて当該スロット13から周方向両側に延在する。永久磁石40は、ロータ3を基準位置から第1の方向に角度θだけ回転させた状態で行う第1の着磁工程と、ロータ3を基準位置から第2の方向に角度θだけ回転させた状態で行う第2の着磁工程によって着磁されている。第1の着磁工程および第2の着磁工程のいずれも、コイル2Wを開放し、コイル2U,2Vを直列接続して着磁電流を流すことによって行われる。
このように、コイル2U,2Vを直列接続して着磁電流を流し、両者の間のコイル2Wには着磁電流を流さないことにより、着磁電流によってコイル2U,2V,2Wに生じる電磁力を低減し、コイル2U,2V,2Wの損傷を抑制することができる。また、第1の着磁工程と第2の着磁工程により、永久磁石40の一端部側および他端部側の両方で、着磁磁束の方向と磁化容易方向とを平行に近づけて着磁を行うことができるため、永久磁石40を均一に着磁することができる。
また、巻線係数が1であり、各コイル2が極数Pと同数の巻線部20に分散されているため、永久磁石40の磁束を有効に利用することができ、また、各コイル2の平均周長を短くし、巻線抵抗を小さくして銅損を低減することができる。
また、永久磁石40を均一に着磁することができるため、永久磁石40のディスプロシウムまたはテルビウムの含有量を少なく抑えた場合であっても、着磁電流を小さく抑えることができる。
実施の形態2.
次に、実施の形態2について説明する。図23は、実施の形態2の電動機のロータ3Aを示す断面図である。実施の形態2の電動機は、ロータ3Aの磁石挿入孔31および永久磁石40が、実施の形態1の電動機100と異なる。
図24(A)は、ロータ3Aの磁石挿入孔31および永久磁石40の周囲を拡大して示す断面図である。図24(B)は、ロータ3Aのロータコア30の磁石挿入孔31の周囲を拡大して示す断面図である。
図24(A)に示すように、永久磁石40は、径方向外側の磁極面40aと、径方向内側の裏面40bと、周方向両側の側端面40cとを有する。磁極面40aおよび裏面40bは、いずれも磁極中心線Cに直交する面である。永久磁石40の厚さは、磁極面40aと裏面40bとの間隔であり、例えば2.0mmである。
磁石挿入孔31は、磁極中心線Cに直交する方向に直線状に延在している。磁石挿入孔31は、径方向外側の外側端縁31aと、径方向内側の内側端縁31bとを有する。磁石挿入孔31の外側端縁31aは永久磁石40の磁極面40aに対向し、磁石挿入孔31の内側端縁31bは永久磁石40の裏面40bに対向している。
磁石挿入孔31の周方向の両側には、フラックスバリア32がそれぞれ形成されている。フラックスバリア32は、磁石挿入孔31の周方向端部からロータコア30の外周に向けて径方向に延在する空隙である。フラックスバリア32は、隣り合う磁極間の漏れ磁束を抑制するために設けられる。
磁石挿入孔31の内側端縁31bの周方向両側には、永久磁石40の側端面40cに当接する凸部51が形成されている。凸部51は、フラックスバリア32の磁石挿入孔31側の根元部に形成されている。磁石挿入孔31の凸部51により、永久磁石40の磁石挿入孔31内における位置が規制される。
磁石挿入孔31の内側端縁31bと凸部51との間には、半円形の溝部52が形成されている。溝部52は、電磁鋼板の打ち抜き加工時に内側端縁31bと凸部51との角部に丸みが生じないようにするためのものである。
図24(A)に示すように、永久磁石40の磁極中心線Cに直交する方向の幅を、幅W1とする。幅W1は、永久磁石40の一対の側端面40cの間隔でもある。図24(B)に示すように、磁石挿入孔31の外側端縁31aの磁極中心線Cに直交する方向の幅を、幅W2とする。
永久磁石40の幅W1と、磁石挿入孔31の幅W2とは、W1>W2を満足する。ここでは、永久磁石40の幅W1は39mmであり、磁石挿入孔31の幅W2は38.4mmである。
永久磁石40の幅W1が広いほど、ステータ1のコイル2に鎖交する磁束が増加し、電動機の出力が向上する。また、電動機の出力を向上する代わりに、コイル2に流れる電流の電流値を小さくし、銅損を低減することもできる。
図25は、磁石挿入孔31の端部の周囲を拡大して示す図である。図25に示すように、永久磁石40の幅方向端部は、磁石挿入孔31の外側端縁31aよりも外側にはみだしており、フラックスバリア32内に位置している。
永久磁石40の着磁方法は、実施の形態1で説明した通りである。すなわち、図10(A)に示したように、コイル2U,2V,2Wのうち、コイル2Wを開放し、コイル2U,2Vを直列接続して着磁電流を流す。また、図9(B),(C)を参照して説明したようにロータ3Aを基準位置から第1の方向と第2の方向に角度θだけ回転させて、第1の着磁工程と第2の着磁工程とを行う。
図26は、永久磁石40の幅W1と、着磁率99.7%を得るために必要な起磁力(着磁起磁力)との関係を示す図である。図26には、実施の形態2のロータ3Aを図4のステータ1の内側に組み込み、実施の形態1で説明した2相通電による2回着磁を行った場合のデータを示す。併せて、ロータ3Aを比較例のステータ1C(図12)の内側に組み込み、3相通電による1回着磁を行った場合のデータも示す。
ロータ3Aを比較例のステータ1C(図12)の内側に組み込み、3相通電による1回着磁を行った場合には、永久磁石40の幅が増加するにつれて、着磁起磁力が増加している。これは、永久磁石40の幅方向端部が磁石挿入孔31の外側端縁31aよりも外側にはみ出しているため、着磁磁束が永久磁石40の端部に到達しにくいためである。
これに対し、実施の形態2のロータ3Aを図4のステータ1の内側に組み込み、2相通電による2回着磁を行った場合には、永久磁石40の幅が増加しても、着磁起磁力の増加が見られない。これは、ロータ3Aを基準位置に対して第1の方向と第2の方向に角度θだけ回転させて第1の着磁工程と第2の着磁工程を行うことにより、永久磁石40の幅W1が増加しても、永久磁石40の幅方向端部に着磁磁束が到達しやすくなるためである。
図27(A)は、実施の形態1のロータ3における永久磁石40の端部の周囲を拡大して示す図である。図27(A)に示すように、実施の形態1のロータ3では、永久磁石40の幅は33mmであり、磁石挿入孔31の外側端縁31aの幅は38.4mmであるため、永久磁石40の幅の方が短い。そのため、永久磁石40の幅方向端部は、磁石挿入孔31の外側端縁31aからはみ出していない。
図27(B)は、実施の形態1のロータ3を比較例のステータ1C(図12)の内側に組み込み、3相通電による1回着磁を行った場合の永久磁石40の端部(図27(A)において円Aで囲まれた部分)の磁化分布の解析結果を示す模式図である。
図27(C)は、実施の形態1のロータ3を図4のステータ1の内側に組み込み、2相通電による2回着磁を行った場合の永久磁石40の端部(図27(A)において円Aで囲まれた部分)の磁化分布の解析結果を示す模式図である。
図27(B),(C)に示すように、いずれの着磁方法を用いた場合も、永久磁石40の幅方向端部まで均一に着磁されており、永久磁石40の着磁率は99.7%である。これは、永久磁石40の幅方向端部が磁石挿入孔31の外側端縁31aからはみ出していないため、着磁磁束が永久磁石40の端部まで到達しやすいことによる。
図28(A)は、実施の形態2のロータ3Aにおける永久磁石40の端部の周囲を拡大して示す図である。図28(A)に示すように、実施の形態2のロータ3Aでは、永久磁石40の幅は39mmであり、磁石挿入孔31の外側端縁31aの幅は38.4mmであるため、永久磁石40の幅の方が長い。そのため、永久磁石40の幅方向端部が、磁石挿入孔31の外側端縁31aからはみ出している。
図28(B)は、実施の形態2のロータ3Aを比較例のステータ1C(図12)の内側に組み込み、3相通電による1回着磁を行った場合の永久磁石40の端部(図28(A)において円Aで囲まれた部分)の磁化分布の解析結果を示す模式図である。
図28(B)に示すように、3相通電による1回着磁を行った場合、永久磁石40の端部の内周側の角部に、着磁が不十分な部分が生じる。永久磁石40の着磁率は、99.5%である。
図28(C)は、実施の形態2のロータ3Aを図4のステータ1の内側に組み込み、2相通電による2回着磁を行った場合の永久磁石40の端部(図28(A)において円Aで囲まれた部分)の磁化分布を示す模式図である。
図28(C)に示すように、2回着磁を行った場合、永久磁石40の端部における着磁が不十分な部分は減少している。永久磁石40の着磁率は、99.7%である。すなわち、2回着磁を行うことにより、永久磁石40の端部まで着磁磁束が到達しやすくなり、その結果、幅の広い永久磁石40であっても良好な着磁特性を得ることができる。
以上説明したように、実施の形態2では、永久磁石40の幅W1が磁石挿入孔31の外側端縁31aの幅W2よりも長いため(W1>W2)、ステータ1のコイル2に鎖交する磁束を増加させ、電動機の出力が向上することができる。また、電動機の出力を向上する代わりに、コイル2に流れる電流の電流値を小さくし、銅損を低減することもできる。
また、ロータ3Aの回転位置を変えて2回着磁を行うことにより、永久磁石40の幅W1を広くした場合であっても、永久磁石40の幅方向端部まで十分に着磁することができ、良好な着磁特性を得ることができる。
なお、実施の形態1,2では、磁石挿入孔31が磁極中心線Cに直交する方向に直線状に延在していたが、磁石挿入孔31は径方向内側に凸となるようにV字状に延在していてもよい。また、各磁石挿入孔31には、2つ以上の永久磁石を配置してもよい。その場合にも、1つの磁石挿入孔31が1磁極に対応する。
また、実施の形態1,2では、コイル2Uが最も径方向内側に配置され、コイル2Vが最も径方向外側に配置され、コイル2Wがコイル2U,2Vの間に配置されていたが、このような配置に限らず、第1相、第2相および第3相のコイルが径方向の異なる位置に配置されていればよい。
<圧縮機>
次に、上述した各実施の形態の電動機が適用可能な圧縮機300について説明する。図29は、圧縮機300を示す断面図である。圧縮機300は、図6に示した圧縮機8である。圧縮機300は、ここではスクロール圧縮機であるが、これに限定されるものではない。
圧縮機300は、シェル307と、シェル307内に配設された圧縮機構305と、圧縮機構305を駆動する電動機100と、圧縮機構305と電動機100とを連結するシャフト45と、シャフト45の下端部を支持するサブフレーム308とを備えている。
圧縮機構305は、渦巻部分を有する固定スクロール301と、固定スクロール301の渦巻部分との間に圧縮室を形成する渦巻部分を有する揺動スクロール302と、シャフト45の上端部を保持するコンプライアンスフレーム303と、シェル307に固定されてコンプライアンスフレーム303を保持するガイドフレーム304とを備える。
固定スクロール301には、シェル307を貫通する吸入管310が圧入されている。また、シェル307には、固定スクロール301から吐出される高圧の冷媒ガスを外部に吐出する排出管311が設けられている。この排出管311は、シェル307の圧縮機構305と電動機100との間に設けられた図示しない開口部に連通している。
電動機100は、ステータ1をシェル307に嵌め込むことによりシェル307に固定されている。電動機100の構成は、上述した通りである。シェル307には、電動機100に電力を供給するガラス端子309が溶接により固定されている。図6に示した配線L1,L2は、端子部としてのガラス端子309に接続される。
電動機100が回転すると、その回転が揺動スクロール302に伝達され、揺動スクロール302が揺動する。揺動スクロール302が揺動すると、揺動スクロール302の渦巻部分と固定スクロール301の渦巻部分とで形成される圧縮室の容積が変化する。そして、吸入管310から冷媒ガスを吸入し、圧縮して、排出管311から吐出する。
圧縮機300の電動機100は、コイル2の損傷抑制により高い信頼性を有する。そのため、圧縮機300の信頼性を向上することができる。
<冷凍サイクル装置>
次に、図29に示した圧縮機300を有する冷凍サイクル装置400について説明する。図30は、冷凍サイクル装置400を示す図である。冷凍サイクル装置400は、例えば空気調和装置であるが、これに限定されるものではない。
図30に示した冷凍サイクル装置400は、圧縮機401と、冷媒を凝縮する凝縮器402と、冷媒を減圧する減圧装置403と、冷媒を蒸発させる蒸発器404とを備える。圧縮機401、凝縮器402および減圧装置403は室内機410に設けられ、蒸発器404は室外機420に設けられる。
圧縮機401、凝縮器402、減圧装置403および蒸発器404は、冷媒配管407によって連結され、冷媒回路を構成している。圧縮機401は、図29に示した圧縮機300で構成される。冷凍サイクル装置400は、また、凝縮器402に対向する室外送風機405と、蒸発器404に対向する室内送風機406とを備える。
冷凍サイクル装置400の動作は、次の通りである。圧縮機401は、吸入した冷媒を圧縮して高温高圧の冷媒ガスとして送り出す。凝縮器402は、圧縮機401から送り出された冷媒と、室外送風機405により送られた室外空気との熱交換を行い、冷媒を凝縮して液冷媒として送り出す。減圧装置403は、凝縮器402から送り出された液冷媒を膨張させて、低温低圧の液冷媒として送り出す。
蒸発器404は、減圧装置403から送り出された低温低圧の液冷媒と室内空気との熱交換を行い、冷媒を蒸発(気化)させ、冷媒ガスとして送り出す。蒸発器404で熱が奪われた空気は、室内送風機406により、空調対象空間である室内に供給される。
冷凍サイクル装置400の圧縮機401には、各実施の形態で説明した電動機100が適用可能である。電動機100は、コイル2の損傷抑制により高い信頼性を有しているため、冷凍サイクル装置400の信頼性を向上することができる。
以上、望ましい実施の形態について具体的に説明したが、本開示は上記の実施の形態に限定されるものではなく、各種の改良または変形を行なうことができる。
1 ステータ、 2 コイル、 2U コイル(第1相のコイル)、 2V コイル(第2相のコイル)、 2W コイル(第3相のコイル)、 3,3A ロータ、 6 着磁装置、 8 圧縮機、 10 ステータコア、 11 コアバック、 12 ティース、 13 スロット、 20U,20V,20W 巻線部、 21,21U,21V,21W コイルサイド、 22,22U,22V,22W コイルエンド、 30 ロータコア、 31 磁石挿入孔、 31a 外側端縁、 31b 内側端縁、 32 フラックスバリア、 40 永久磁石、 40a 磁極面、 40b 裏面、 40c 側端面、 45 シャフト、 60 電源部、 61 制御回路、 62 昇圧回路、 63 整流回路、 64 コンデンサ、 65 スイッチ、 80 シェル、 100 電動機、 300 圧縮機、 305 圧縮機構、 307 シェル、 309 ガラス端子、 400 冷凍サイクル装置、 401 圧縮機、 402 凝縮器、 403 減圧装置、 404 蒸発器、 410 室内機、 420 室外機、 F 電磁力、 I 着磁電流、 N 極間中心線、 C 磁極中心線、 T 着磁磁束中心線、 θ 角度。

Claims (9)

  1. 電動機の永久磁石を着磁する着磁方法であって、
    前記電動機は、
    永久磁石で構成されるP個の磁極を有し、軸線を中心として回転可能なロータと、
    前記ロータを前記軸線を中心とする径方向の外側から囲むステータコアと、前記ステータコアに分布巻で巻かれた3相のコイルとを有するステータと
    を備え、
    前記ステータコアは、前記軸線を中心とする周方向に複数のスロットを有し、
    前記3相のコイルは、前記径方向において、最も外側に配置される第1相のコイルと、最も内側に配置される第2相のコイルと、前記第1相のコイルと前記第2相のコイルとの間に配置される第3相のコイルとを有し、
    前記第1相のコイル、前記第2相のコイルおよび前記第3相のコイルはいずれも、P個の巻線部を有し、前記P個の巻線部のうち隣り合う2つの巻線部は、前記複数のスロットのうちの1つのスロットに挿入されて当該スロットから前記周方向の両側に延在し、
    前記着磁方法は、
    前記ロータを基準位置から第1の方向に角度θだけ回転させた状態で行う第1の着磁工程と、
    前記ロータを前記基準位置から第2の方向に角度θだけ回転させた状態で行う第2の着磁工程と
    を有し、
    前記第1の着磁工程および前記第2の着磁工程のいずれにおいても、前記第3相のコイルを開放し、前記第1相のコイルと前記第2相のコイルとを直列接続して、前記第1相のコイルと前記第2相のコイルに着磁電流を流す
    着磁方法。
  2. 前記基準位置は、前記ロータの前記磁極の前記周方向の中心が、前記第1相のコイルおよび前記第2相のコイルに流れる着磁電流によって生じる着磁磁束の中心に対向するときの前記ロータの回転位置である
    請求項に記載の着磁方法。
  3. 前記電動機の巻線係数は、1である
    請求項またはに記載の着磁方法。
  4. 前記永久磁石は、鉄、ネオジム、ボロンを含有する希土類磁石であって、ディスプロシウムまたはテルビウムをさらに含有し、
    ディスプロシウムまたはテルビウムの含有量は4重量%以下である
    請求項からまでのいずれか1項に記載の着磁方法。
  5. 電動機の永久磁石を着磁する着磁装置であって、
    前記電動機は、
    永久磁石で構成されるP個の磁極を有し、軸線を中心として回転可能なロータと、
    前記ロータを前記軸線を中心とする径方向の外側から囲むステータコアと、前記ステータコアに分布巻で巻かれた3相のコイルとを有するステータと
    を備え、
    前記ステータコアは、前記軸線を中心とする周方向に複数のスロットを有し、
    前記3相のコイルは、前記径方向において、最も外側に配置される第1相のコイルと、最も内側に配置される第2相のコイルと、前記第1相のコイルと前記第2相のコイルとの間に配置される第3相のコイルとを有し、
    前記第1相のコイル、前記第2相のコイルおよび前記第3相のコイルはいずれも、P個の巻線部を有し、前記P個の巻線部のうち隣り合う2つの巻線部は、前記複数のスロットのうちの1つのスロットに挿入されて当該スロットから前記周方向の両側に延在し、
    前記着磁装置は、
    前記ロータを基準位置から第1の方向に角度θだけ回転させた状態で行う第1の着磁工程と、
    前記ロータを前記基準位置から第2の方向に角度θだけ回転させた状態で行う第2の着磁工程と
    を実行し、
    前記第1の着磁工程および前記第2の着磁工程のいずれにおいても、前記第3相のコイルを開放し、前記第1相のコイルと前記第2相のコイルとを直列接続して、前記第1相のコイルと前記第2相のコイルに着磁電流を流す
    着磁装置。
  6. 前記基準位置は、前記ロータの前記磁極の前記周方向の中心が、前記第1相のコイルおよび前記第2相のコイルに流れる着磁電流によって生じる着磁磁束の中心に対向するときの前記ロータの回転位置である
    請求項に記載の着磁装置。
  7. 前記電動機の巻線係数は、1である
    請求項またはに記載の着磁装置。
  8. 前記永久磁石は、鉄、ネオジム、ボロンを含有する希土類磁石であって、ディスプロシウムまたはテルビウムをさらに含有し、
    ディスプロシウムまたはテルビウムの含有量は4重量%以下である
    請求項からまでのいずれか1項に記載の着磁装置。
  9. 前記電動機の前記3相のコイルに接続され、着磁電流を発生する電源部を有する
    請求項からまでのいずれか1項に記載の着磁装置。
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