JP7485063B2 - 閾値算出システム、閾値算出方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents

閾値算出システム、閾値算出方法、及びコンピュータプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP7485063B2
JP7485063B2 JP2022553343A JP2022553343A JP7485063B2 JP 7485063 B2 JP7485063 B2 JP 7485063B2 JP 2022553343 A JP2022553343 A JP 2022553343A JP 2022553343 A JP2022553343 A JP 2022553343A JP 7485063 B2 JP7485063 B2 JP 7485063B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
matching
threshold
threshold calculation
attribute information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022553343A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2022070349A5 (ja
JPWO2022070349A1 (ja
Inventor
雅一 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Publication of JPWO2022070349A1 publication Critical patent/JPWO2022070349A1/ja
Publication of JPWO2022070349A5 publication Critical patent/JPWO2022070349A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7485063B2 publication Critical patent/JP7485063B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06VIMAGE OR VIDEO RECOGNITION OR UNDERSTANDING
    • G06V40/00Recognition of biometric, human-related or animal-related patterns in image or video data
    • G06V40/10Human or animal bodies, e.g. vehicle occupants or pedestrians; Body parts, e.g. hands
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F21/00Security arrangements for protecting computers, components thereof, programs or data against unauthorised activity
    • G06F21/30Authentication, i.e. establishing the identity or authorisation of security principals
    • G06F21/31User authentication
    • G06F21/32User authentication using biometric data, e.g. fingerprints, iris scans or voiceprints
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06VIMAGE OR VIDEO RECOGNITION OR UNDERSTANDING
    • G06V10/00Arrangements for image or video recognition or understanding
    • G06V10/70Arrangements for image or video recognition or understanding using pattern recognition or machine learning
    • G06V10/74Image or video pattern matching; Proximity measures in feature spaces
    • G06V10/75Organisation of the matching processes, e.g. simultaneous or sequential comparisons of image or video features; Coarse-fine approaches, e.g. multi-scale approaches; using context analysis; Selection of dictionaries
    • G06V10/751Comparing pixel values or logical combinations thereof, or feature values having positional relevance, e.g. template matching
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06VIMAGE OR VIDEO RECOGNITION OR UNDERSTANDING
    • G06V10/00Arrangements for image or video recognition or understanding
    • G06V10/70Arrangements for image or video recognition or understanding using pattern recognition or machine learning
    • G06V10/74Image or video pattern matching; Proximity measures in feature spaces
    • G06V10/761Proximity, similarity or dissimilarity measures
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06VIMAGE OR VIDEO RECOGNITION OR UNDERSTANDING
    • G06V40/00Recognition of biometric, human-related or animal-related patterns in image or video data
    • G06V40/50Maintenance of biometric data or enrolment thereof

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Software Systems (AREA)
  • Databases & Information Systems (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • Computing Systems (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Evolutionary Computation (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Artificial Intelligence (AREA)
  • Computer Security & Cryptography (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Collating Specific Patterns (AREA)
  • Image Analysis (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Description

この開示は、生体認証に関する閾値を算出する閾値算出システム、閾値算出方法、及びコンピュータプログラムの技術分野に関する。
この種のシステムとして、生体認証を行うために、特徴量の類似度分布(照合度分布)を用いて閾値を決定するものが知られている。例えば特許文献1では、登録データ毎の照合度分布に基づいて、各登録データの閾値を生成することが開示されている。特許文献2では、本人同士の類似度分布と、他人との間の類似度分布とに基づいて、直接閾値を決定するか、更に統計的な処理を行うかを決定することが開示されている。特許文献3では、類似度の分布の平均値及び標準偏差を用いて閾値を算出することが開示されている。
特開2000-215313号公報 特開2011-044101号公報 特開2004-046697号公報
上述した特許文献では、未知の他人(即ち、照合対象として登録されていない生体)について考慮されておらず、改善の余地がある。
この開示は、上述した課題を解決することが可能な閾値算出システム、閾値算出方法、及びコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
この開示の閾値算出システムの一の態様は、生体の照合に用いる照合情報を取得する第1取得手段と、前記生体又は前記照合情報の属性を示す属性情報を取得する第2取得手段と、前記生体毎に前記照合情報及び前記属性情報を記憶する記憶手段と、前記属性情報に関する所定の条件に基づいて、前記記憶手段から複数の前記照合情報を標本データとして抽出する標本抽出手段と、前記標本データから母集団を推定する母集団推定手段と、前記推定された母集団の分布に基づいて、前記照合情報に関する閾値を算出する閾値算出手段とを備える。
この開示の閾値算出方法の一の態様は、生体の照合に用いる照合情報を取得し、前記生体又は前記照合情報の属性を示す属性情報を取得し、前記生体毎に前記照合情報及び前記属性情報を記憶手段に記憶し、前記属性情報に関する所定の条件に基づいて、前記記憶手段から複数の前記照合情報を標本データとして抽出し、前記標本データから母集団を推定し、前記推定された母集団の分布に基づいて、前記照合情報に関する閾値を算出する。
この開示のコンピュータプログラムの一の態様は、生体の照合に用いる照合情報を取得し、前記生体又は前記照合情報の属性を示す属性情報を取得し、前記生体毎に前記照合情報及び前記属性情報を記憶手段に記憶し、前記属性情報に関する所定の条件に基づいて、前記記憶手段から複数の前記照合情報を標本データとして抽出し、前記標本データから母集団を推定し、前記推定されたの母集団の分布に基づいて、前記照合情報に関する閾値を算出するようにコンピュータを動作させる。
第1実施形態に係る閾値算出システムのハードウェア構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る閾値算出システムの機能的構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る閾値算出システムにおける登録動作の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態に係る閾値算出システムにおける閾値算出動作の流れを示すフローチャートである。 閾値と他人許容率及び本人拒否率との関係を示すグラフである。 標本分布の違いによる理想閾値の違いを示すグラフである。 第2実施形態に係る閾値算出システムの機能的構成を示すブロック図である。 第2実施形態に係る閾値算出システムにおける登録動作の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態に係る閾値算出システムの変形例の機能的構成を示すブロック図である。 第2実施形態に係る閾値算出システムの変形例による認証動作の流れを示すフローチャートである。 想定される母集団分布に沿って標本を抽出した場合の閾値変動を示すグラフである。 画素輝度差による影響を排除して標本を抽出した場合の閾値変動を示すグラフである。 第5実施形態に係る閾値算出システムの機能的構成を示すブロック図である。 第5実施形態に係る閾値算出システムによる母集団条件の変動動作の流れを示すフローチャートである。 第6実施形態に係る閾値算出システムにおける閾値算出動作の流れを示すフローチャートである。 第7実施形態に係る閾値算出システムにおける閾値算出動作の流れを示すフローチャートである。 第8実施形態に係る閾値算出システムの変形例による認証動作の流れを示すフローチャートである。 未登録者データを記憶する場合のUI表示例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、閾値算出システム、閾値算出方法、及びコンピュータプログラムの実施形態について説明する。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る閾値算出システムについて、図1から図6を参照して説明する。
(ハードウェア構成)
まず、図1を参照しながら、第1実施形態に係る閾値算出システムのハードウェア構成について説明する。図1は、第1実施形態に係る閾値算出システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
図1に示すように、第1実施形態に係る閾値算出システム10は、プロセッサ11と、RAM(Random Access Memory)12と、ROM(Read Only Memory)13と、記憶装置14とを備えている。閾値算出システム10は更に、入力装置15と、出力装置16とを備えていてもよい。プロセッサ11と、RAM12と、ROM13と、記憶装置14と、入力装置15と、出力装置16とは、データバス17を介して接続されている。
プロセッサ11は、コンピュータプログラムを読み込む。例えば、プロセッサ11は、RAM12、ROM13及び記憶装置14のうちの少なくとも一つが記憶しているコンピュータプログラムを読み込むように構成されている。或いは、プロセッサ11は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体が記憶しているコンピュータプログラムを、図示しない記録媒体読み取り装置を用いて読み込んでもよい。プロセッサ11は、ネットワークインタフェースを介して、閾値算出システム10の外部に配置される不図示の装置からコンピュータプログラムを取得してもよい(つまり、読み込んでもよい)。プロセッサ11は、読み込んだコンピュータプログラムを実行することで、RAM12、記憶装置14、入力装置15及び出力装置16を制御する。本実施形態では特に、プロセッサ11が読み込んだコンピュータプログラムを実行すると、プロセッサ11内には、生体認証に関する閾値算出するための機能ブロックが実現される。また、プロセッサ11として、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(field-programmable gate array)、DSP(Demand-Side Platform)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)のうち一つを用いてもよいし、複数を並列で用いてもよい。
RAM12は、プロセッサ11が実行するコンピュータプログラムを一時的に記憶する。RAM12は、プロセッサ11がコンピュータプログラムを実行している際にプロセッサ11が一時的に使用するデータを一時的に記憶する。RAM12は、例えば、D-RAM(Dynamic RAM)であってもよい。
ROM13は、プロセッサ11が実行するコンピュータプログラムを記憶する。ROM13は、その他に固定的なデータを記憶していてもよい。ROM13は、例えば、P-ROM(Programmable ROM)であってもよい。
記憶装置14は、閾値算出システム10が長期的に保存するデータを記憶する。記憶装置14は、プロセッサ11の一時記憶装置として動作してもよい。記憶装置14は、例えば、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、SSD(Solid State Drive)及びディスクアレイ装置のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。
入力装置15は、閾値算出システム10のユーザからの入力指示を受け取る装置である。入力装置15は、例えば、キーボード、マウス及びタッチパネルのうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。
出力装置16は、閾値算出システム10に関する情報を外部に対して出力する装置である。例えば、出力装置16は、閾値算出システム10に関する情報を表示可能な表示装置(例えば、ディスプレイ)であってもよい。
(機能的構成)
次に、図2を参照しながら、第1実施形態に係る閾値算出システム10の機能的構成について説明する。図2は、第1実施形態に係る閾値算出システムの機能的構成を示すブロック図である。
図2に示すように、第1実施形態に係る閾値算出システム10は、その機能を実現するための処理ブロックとして、照合情報取得部110と、属性情報取得部120と、個人情報記憶部130と、標本抽出部140と、母集団推定部150と、閾値算出部160とを備えている。なお、照合情報取得部110、属性情報取得部120、標本抽出部140、母集団推定部150、及び閾値算出部160の各々は、上述したプロセッサ11(図1参照)によって実現されてよい。また、個人情報記憶部130は、上述した記憶装置14(図1参照)によって実現されてよい。
照合情報取得部110は、生体の認証動作(具体的には、登録されているデータとの照合動作)に用いる照合情報を取得可能に構成されている。照合情報取得部110は、照合情報を直接取得するものであってもよいし、取得した情報を用いて照合情報を算出するものであってもよい。照合情報の具体例については、後述する他の実施形態において説明する。照合情報取得部110で取得された照合情報は、個人情報記憶部130に出力される構成となっている。
属性情報取得部120は、生体又は照合情報の属性を示す属性情報を取得可能に構成されている。属性情報取得部110は、属性情報を直接取得するものであってもよいし、取得した情報から属性を判定して取得するものであってもよい。属性情報の具体例については、後述する他の実施形態において説明する。属性情報取得部120で取得された照合情報は、個人情報記憶部130に出力される構成となっている。
個人情報記憶部130は、照合情報取得部110で取得された照合情報、及び属性情報取得部120で取得された属性情報を記憶可能に構成されている。個人情報記憶部130は、複数の照合情報及び属性情報を、生体毎に記憶可能に構成されている(例えば、図2では、個人A、個人B、個人Xの照合情報及び属性情報が、それぞれ別々に記憶されている例が示されている)。個人情報記憶部130に記憶された照合情報及び属性情報は、標本抽出部140によって適宜読み出し可能とされている。また、個人情報記憶部130は、記憶している照合情報及び属性情報を部分的に(例えば、生体単位で)削除する機能を有していてもよい。
標本抽出部140は、個人情報記憶部130に記憶された照合情報の一部又は全部を、母集団を推定するための標本データとして抽出可能に構成されている。標本抽出部140は、属性情報に関する所定の条件(以下、適宜「母集団条件」と称する)に基づいて、標本データを抽出可能に構成されている。母集団条件は、例えば認証対象として想定される母集団等に基づいて設定される条件である。母集団条件として設定されるパラメータは、例えば母平均の信頼区間を算出するための信頼係数(1-αμ)、又は母集団の信頼区間を算出するための信頼係数(1-ασ)であってよい。母集団条件のより具体的な例については、後述する実施形態において説明する。標本抽出部140で抽出された標本データは、母集団推定部150に出力される構成となっている。
母集団推定部150は、標本抽出部140で抽出された標本データを用いて、母集団を推定可能に構成されている。ここでの母集団は、個人情報記憶部130には記憶されていない未知の他人を含むものであり、照合情報に関する閾値を算出可能なものとして算出される。母集団推定部150で推定された母集団に関する情報は、閾値算出部160に出力される構成となっている。
母集団推定部150は、例えば信頼係数(1-ασ)に応じた区間上限値を算出するようにしてもよい。具体的には、母集団推定部150は、標本データの要素数nとし、標本データから標本平均xAVE、不偏分散U、普遍標準偏差Uを算出する。続いて、母集団推定部150は、算出した標本平均xAVE、不偏分散U、要素数n、及び信頼係数(1-αμ)から、母平均μの信頼区間を算出する。この際、要素数nが十分大きければ、母平均μは標本平均xAVEとしてもよい。そして、母集団推定部150は、母平均μと母標準偏差σの不偏推定量である不偏標準偏差Uを用いて、信頼係数(1-ασ)に応じた区間上限値を算出する。
閾値算出部160は、母集団推定部150で推定された母集団の分布に基づいて、照合情報を用いた生体認証に用いる閾値を算出可能に構成されている。例えば、母集団推定部150が信頼係数(1-ασ)に応じた区間上限値を算出している場合、閾値算出部160は、算出された区間上限値以上の値を閾値として設定するようにしてもよい。閾値算出部160は、算出した閾値を個人情報記憶部130に記憶するようにしてもよい。閾値算出部160は、すでに閾値が個人情報記憶部130に記憶されている場合、新たな閾値で書き換える(即ち、更新する)ようにしてもよい。また、閾値算出部160は、閾値を算出(更新)したことをシステム管理者に通知する機能を有していてもよい。
(登録動作)
次に、図3を参照しながら、第1実施形態に係る閾値算出システム10による個人情報の登録動作(即ち、個人情報記憶部130に生体の照合情報及び属性情報を記憶する動作)の流れについて説明する。図3は、第1実施形態に係る閾値算出システムにおける登録動作の流れを示すフローチャートである。
図3に示すように、第1実施形態に係る閾値算出システム10による登録動作では、まず照合情報取得部110が、生体の照合情報を取得する(ステップS11)。そして、照合情報取得部110は、取得した照合情報を個人情報記憶部130に記憶する(ステップS12)。
上述したステップS11及びS12の処理と並行して、属性情報取得部120が、生体又は照合情報の属性を示す属性情報を取得する(ステップS13)。そして、属性情報取得部120は、取得した属性情報を個人情報記憶部130に記憶する(ステップS14)。なお、照合情報と属性情報は、生体毎に紐付けられた状態で記憶される。
上述した一連の処理は、登録する生体毎に繰り返し実行される。この結果、個人情報記憶部130には、複数の生体の照合情報及び属性情報が、生体単位で記憶されることになる。
(閾値算出動作)
次に、図4を参照しながら、第1実施形態に係る閾値算出システム10による閾値算出動作の流れについて説明する。図4は、第1実施形態に係る閾値算出システムにおける閾値算出動作の流れを示すフローチャートである。
図4に示すように、第1実施形態に係る閾値算出システム10による閾値算出動作では、まず標本抽出部140が、母集団条件に基づいて、個人情報記憶部に記憶された照合情報を標本データとして抽出する(ステップS101)。続いて、母集団推定部150が、抽出された標本データを用いて、母集団を推定する(ステップS102)。
続いて、閾値算出部160が、推定された母集団の分布から閾値を算出する(ステップS103)。閾値算出部160は、典型的には生体毎に閾値を算出する。ただし、閾値算出部160は、特定の属性単位でクラスタを作成し、クラスタに所属する生体の閾値の最大値や平均値を算出してクラスタ単位で閾値を設定してもよい。また、閾値算出部160は、個人情報記憶部130全体で1つの閾値を設定してもよい。
その後、第1実施形態に係る閾値算出システム10は、すべての登録者(即ち、個人情報記憶部に記憶された全ての生体)について閾値が算出されたか否かを判定する(ステップS104)。そして、すべての登録者について閾値が算出されていないと判定した場合(ステップS104:NO)、閾値算出システム10は、ステップS101から処理を繰り返す。一方、すべての登録者について閾値が算出されたと判定した場合(ステップS104:YES)、閾値算出システム10は、一連の処理を終了する。
(技術的効果)
次に、図5及び図6を参照しながら、第1実施形態に係る閾値算出システム10によって得られる技術的効果について説明する。図5は、閾値と他人許容率及び本人拒否率との関係を示すグラフである。図6は、標本分布の違いによる理想閾値の違いを示すグラフである。
図5に示すように、生体認証に用いる閾値を小さくするほど、FAR(他人許容率)は高くなる。一方、生体認証に用いる閾値を大きくするほど、FRR(本人拒否率)は高くなる。よって、生体認証を行う上では、適切な閾値を設定することが重要である。
一方、図6に示すように、標本データの分布によって算出される閾値は異なる。例えば、図6(a)に示す標本データからは、理想的な閾値として閾値Xが算出される。他方、図6(b)に示す標本データからは、閾値Yが算出される。図6(c)に示す標本データからは、閾値Zが算出される。よって、閾値を算出するために用いる標本データを適切に抽出しなければ、算出される閾値は不適切な値となってしまうおそれがある。
しかるに本実施形態に係る閾値算出システム10によれば、図1から図4で説明したように、属性情報に関する母集団条件に基づいて、閾値を算出するための標本データが抽出される。即ち、属性情報を考慮した上で適切な標本データが抽出される。適切な標本データを用いれば、適切に母集団を推定することができる。母集団を適切に推定することは、記憶されていない未知の他人を含む母集団の分布も適切に推定できることを意味する。この結果、推定された母集団の分布から、未知の他人を想定した適切な閾値を算出することができる。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る閾値算出システム10について、図7及び図8を参照して説明する。なお、第2実施形態は、上述した第1実施形態と比べて一部の構成及び動作が異なるのみであり、例えばハードウェア構成については第1実施形態(図1参照)と同一であってよい。このため、以下では、第1実施形態と重複する部分については適宜説明を省略するものとする。
(機能的構成)
まず、図7を参照しながら、第2実施形態に係る閾値算出システム10の機能的構成について説明する。図7は、第2実施形態に係る閾値算出システムの機能的構成を示すブロック図である。なお、図7では、図2で示した構成要素と同様の要素に同一の符号を付している。
図7に示すように、第2実施形態に係る閾値算出システム10は、画像取得部50と、特徴量抽出部111と、照合スコア算出部112と、属性情報取得部120と、個人情報記憶部130と、標本抽出部140と、母集団推定部150と、閾値算出部160とを備えている。即ち、第2実施形態に係る閾値算出システム10は、第1実施形態の構成(図2参照)に加えて、画像取得部50を更に備えて構成されている。また、第2実施形態に係る閾値算出システム10は、第1実施形態に係る照合情報取得部110に代えて、特徴量抽出部111、及び照合スコア算出部112を備えて構成されている。なお、画像取得部50、特徴量抽出部111、及び照合スコア算出部112の各々は、上述したプロセッサ11(図1参照)によって実現されてよい。
画像取得部50は、例えばカメラ等から生体を含む画像を取得可能に構成されている。画像取得部50は、生体を含む画像として、例えば顔画像、虹彩画像、指紋画像等を取得する。画像取得部50で取得された画像データは、特徴量抽出部111及び属性情報取得部120に出力される構成となっている。
特徴量抽出部111は、画像取得部50で取得された画像から、生体の特徴量を抽出可能に構成されている。なお、特徴量の抽出方法については、既存の技術を適宜採用することができるため、ここでの詳細な説明は省略する。特徴量抽出部111で抽出された特徴量は、個人情報記憶部130に記憶される。
なお、第2実施形態に係る属性情報取得部120は、画像取得部50で取得された画像から属性を判定して取得する。ただし、属性情報取得部120は、画像以外から属性情報を取得してもよい。例えば、属性情報取得部120は、生体の個人データとして明示的に入力された定性的・定量的な情報を属性情報として取得してもよい。
照合スコア算出部112は、個人情報記憶部130に記憶された特徴量(言い換えれば、特徴量抽出部111で抽出された特徴量)を用いて、照合スコアを算出可能に構成されている。ここでの照合スコアは、新たに登録された生体の特徴量と、すでに登録されている生体の特徴量との類似度(又は一致度)を示すスコアであり、新たに登録された生体の1人の特徴量と、すでに登録されたn人の特徴量とを比較して算出される。照合スコア算出部112で算出された照合スコアは、生体毎に個人情報記憶部130に記憶される構成となっている。即ち、照合スコアは、すでに記憶されている特徴量及び属性情報に紐付けられた状態で個人情報記憶部130に記憶される。
(登録動作)
次に、図8を参照しながら、第2実施形態に係る閾値算出システム10による個人情報の登録動作の流れについて説明する。図8は、第2実施形態に係る閾値算出システムにおける登録動作の流れを示すフローチャートである。なお、図8では、図3で示した処理と同様の処理に同一の符号を付している。
図8に示すように、第2実施形態に係る閾値算出システム10の登録動作では、まず画像取得部50が生体を含む画像を取得する(ステップS21)。画像取得部50は、画像データに対して各種処理(例えば、特徴量や属性情報を取得しやすくするための画像処理等)を実行するようにしてもよい。
続いて、特徴量抽出部111が、画像データから生体の特徴量を抽出する(ステップS22)。そして、特徴量抽出部111は、抽出した特徴量を個人情報記憶部130に記憶する(ステップS23)。その後、照合スコア算出部112が、特徴量から照合スコアを算出する(ステップS24)。そして、照合スコア算出部112は、算出した照合スコアを個人情報記憶部130に記憶する(ステップS25)。
上述したステップS22からS25の処理と並行して、属性情報取得部120が、生体又は照合情報の属性を示す属性情報を取得する(ステップS13)。そして、属性情報取得部130は、取得した属性情報を個人情報記憶部130に記憶する(ステップS14)。
以上の結果、第2実施形態に係る閾値算出システム10では、照合スコアが照合情報として個人情報記憶部130に記憶される。なお、照合スコアは、照合スコアの算出に用いた生体の属性情報とセットで記憶されてよい。例えば、Aさんとの比較で算出された照合スコアは、Aさんの属性情報とセットで記憶されてよい。この場合、N人(Nは自然数)と比較して照合スコアを算出した場合は、N個のセット(即ち、照合スコアと属性情報とのセット)が記憶されてよい。ただし、照合スコアは特徴量から算出することができるため、個人情報記憶部130は、特徴量を照合情報として記憶してもよい。この場合、照合スコアは、個人情報記憶部130に記憶されずともよい。
(閾値算出動作)
次に、第2実施形態に係る閾値算出システム10による閾値算出動作の流れについて説明する。なお、第2実施形態に係る閾値算出動作は、第1実施形態に係る閾値算出動作(図4参照)と同様のフローである。このため、新たな図については割愛し、適宜図4を参照して説明を進める。
第2実施形態に係る閾値算出システム10の閾値算出動作では、標本抽出部140が、母集団条件に基づいて、個人情報記憶部130に記憶された照合スコアを対応する属性情報を参照しながら標本データとして抽出する(ステップS101)。なお、個人情報記憶部130に照合スコアが記憶されていない場合(例えば、特徴量を照合情報として記憶している場合)には、この段階で特徴スコアを算出すればよい。続いて、母集団推定部150が、抽出された標本データを用いて、母集団を推定する(ステップS102)。続いて、閾値算出部160が、推定された母集団の分布から閾値を算出する(ステップS103)。閾値算出部160は、生体毎に閾値を算出する。
その後、第1実施形態に係る閾値算出システム10は、すべての登録者(即ち、個人情報記憶部に記憶された全ての生体)について閾値が算出されたか否かを判定する(ステップS104)。そして、すべての登録者について閾値が算出されていないと判定した場合(ステップS104:NO)、閾値算出システム10は、ステップS101から処理を繰り返す。一方、すべての登録者について閾値が算出されたと判定した場合(ステップS104:YES)、閾値算出システム10は、一連の処理を終了する。
(技術的効果)
次に、第2実施形態に係る閾値算出システム10によって得られる技術的効果について説明する。
図7及び図8で説明したように、第2実施形態に係る閾値算出システム10では、生体の画像から特徴量が抽出され、その特徴量を用いて照合スコアが算出される。よって、生体認証に用いる照合情報を容易に取得して記憶することが可能である。また、生体の画像から属性情報を判定して取得することもできるため、属性情報が直接入力されない場合であっても適切に属性情報を取得することが可能である。
(変形例)
次に、第2実施形態に係る閾値算出システム10の変形例について、図9及び図10を参照して説明する。なお、以下で説明する変形例は、上述した第2実施形態で算出した閾値を用いて、生体認証動作を行うものである。
(機能的構成)
まず、図9を参照しながら、第2実施形態の変形例に係る閾値算出システム10の機能的構成について説明する。図9は、第2実施形態に係る閾値算出システムの変形例の機能的構成を示すブロック図である。なお、図9では、図7で示した構成要素と同様の要素に同一の符号を付している。
図9に示すように、第2実施形態の変形例に係る閾値算出システム10は、画像取得部50と、特徴量抽出部111と、照合スコア算出部112と、属性情報取得部120と、個人情報記憶部130と、標本抽出部140と、母集団推定部150と、閾値算出部160と、照合判定部170とを備えている。即ち、第2実施形態に係る閾値算出システム10は、第2実施形態の構成(図7参照)に加えて、照合判定部170を更に備えて構成されている。なお、照合判定部170は、上述したプロセッサ11(図1参照)によって実現されてよい。
また、変形例に係る個人情報記憶部130は、生体毎に閾値算出部160で算出された閾値を記憶可能に構成されている。即ち、閾値算出部160で算出された閾値は、すでに記憶されている特徴量、属性情報、及び照合スコアに紐付けられた状態で、個人情報記憶部130に記憶される。
(認証動作)
続いて、図10を参照しながら、第2実施形態の変形例に係る閾値算出システム10による認証動作について説明する。図10は、第2実施形態に係る閾値算出システムの変形例による認証動作の流れを示すフローチャートである。なお、図10では、図8で示した処理と同様の処理に同一の符号を付している。
図10に示すように、第2実施形態の変形例に係る閾値算出システム10では、まず画像取得部50が認証対象である生体を含む画像を取得する(ステップS21)。
続いて、特徴量抽出部111が、画像データから生体の特徴量を抽出する(ステップS22)。そして、特徴量抽出部111は、抽出した特徴量を個人情報記憶部130に記憶する(ステップS23)。その後、照合スコア算出部112が、特徴量から照合スコアを算出する(ステップS24)。そして、照合スコア算出部112は、算出した照合スコアを個人情報記憶部130に記憶する(ステップS25)。
上述したステップS22からS25の処理と並行して、属性情報取得部120が、生体又は照合情報の属性を示す属性情報を取得する(ステップS13)。そして、属性情報取得部130は、取得した属性情報を個人情報記憶部130に記憶する(ステップS14)。なお、認証時に属性情報を用いない場合には、必ずしも属性情報を並行して取得せずともよい。例えば、システムの処理負荷等に応じて、認証動作完了後に属性情報を取得するようにしてもよい。
続いて、照合判定部170は、照合スコアと閾値とを比較して、閾値を超える照合スコアがあるか否かを判定する(ステップS201)。そして、閾値を超える照合スコアがある場合(ステップS201:YES)、照合判定部170は、生体認証が成功した(即ち、認証対象である生体が、閾値を超えた照合スコアに対応する生体と一致する)と判定する(ステップS202)。この場合、照合判定部170は、生体認証の成功に伴う処理を行うよう指示を出力してもよい。例えば、生体認証が成功した対象者が通過しようとするゲートを開く(即ち、通過可能とする)処理を行うように指示してもよい。
なお、認証対象の照合スコアが、登録された複数の生体について閾値を上回った場合、より照合スコアが高い方の生体と一致すると判定すればよい。なお、閾値を上回る生体が複数存在する状態は好ましくないため、閾値を上回る生体が複数検知された場合に、母集団を推定して閾値を再設定する(例えば、閾値が高くなるように変更する)という処理を実行するようにしてもよい。また、登録された生体毎に閾値が設定されている場合は、照合スコアと閾値との乖離度(即ち、どの程度閾値を上回ったか)を考慮するようにしてもよい。
生体認証が成功した場合には、データの品質に応じて、すでに個人情報記憶部130に記憶されている情報(即ち、特徴量、属性情報、照合スコア)の一部又は全部を、新たに取得したデータに書き換えてもよい。
他方、閾値を超える照合スコアがない場合(ステップS201:YES)、照合判定部170は、生体認証が失敗した(即ち、認証対象である生体が、登録されたいずれの生体とも一致しない)と判定する(ステップS203)。この場合、照合判定部170は、生体認証の失敗に伴う処理を行うよう指示を出力してもよい。例えば、生体認証が失敗した対象者が通過しようとするゲートを閉じる(即ち、通過不能とする)処理を行うように指示してもよい。
なお、上述した認証動作において用いられる閾値は、図4で説明した閾値算出動作によって予め算出されている。よって、認証動作が開始してから閾値を算出する必要がないため、認証動作における処理負荷の増加を抑制することができる。
<第3実施形態>
第3実施形態に係る閾値算出システム10について、図11を参照して説明する。なお、第3実施形態は、属性情報に関する具体例を説明するものであり、システムの構成や動作については、上述した第1及び第2実施形態と同一であってよい(図1から図10参照)。このため、以下では、第1及び第2実施形態と重複する部分については適宜説明を省略するものとする。
(個人属性情報)
まず、第3実施形態に係る閾値算出システム10で用いられる個人属性情報について説明する。
第3実施形態に係る閾値算出システム10は、生体の個人の属性を示す個人属性情報を属性情報として用いてもよい。個人属性情報の一例としては、人種、年齢、性別、肌の色等が挙げられる。第3実施形態に係る閾値算出システム10は、複数の個人属性情報を組み合わせて利用してもよい。個人属性情報を用いれば、システム運用時に想定される母集団に含まれる各個人の属性を考慮した母集団分布から、適切な閾値を算出することができる。
(個人属性情報に関する条件)
続いて、図11を参照しながら、個人属性情報に関する母集団条件について説明する。図11は、想定される母集団分布に沿って標本を抽出した場合の閾値変動を示すグラフである。
個人属性情報を用いる場合、母集団条件は、システムの運用時に想定される母集団の割合に応じたものとして設定されてよい。例えば、システムの認証対象の男性と女性の比率がほぼ等しいことが想定される場合には、「男性50%、女性50%」という母集団条件を設定すればよい。このケースにおいて、個人情報記憶部130に登録されている生体が男性に偏っている場合、標本抽出部140は、男性の抽出を一部の要素のみにして、母集団条件に合致した標本データを抽出すればよい。或いは、標本抽出部140は、女性の要素に重み付けをして複数個分の要素として抽出し、母集団条件に合致した標本データを抽出してもよい。なお、該当する属性の標本データが少なく、重み付けを行う場合、同標本データの偏りを考慮し、該当する属性の標本データのみを用いた母集団推定を行い、その結果を複数個分の要素として抽出するようにしてもよい。即ち、少ないデータをそのまま複数個分として使うのではなく、上述した母集団の推定を応用して不足データ分を補うようにしてもよい。より具体的には、標本数3人(平均照合スコア0.4)を10人分のデータとして使用する場合、母集団の分布に従って、例えば、照合スコア0.30が1人、 照合スコア0.35が2人、照合スコア0.40が4人、照合スコア0.45が2人、照合スコア0.45が2人、照合スコア0.50が1人のように扱ってもよい。
図11に示すように、想定される母集団分布に沿って標本データを抽出すると、属性未考慮で算出された閾値とは異なる閾値が算出される。例えば、属性を考慮せずに図11(a)に示す標本分布が抽出されているとする。そして、想定される母集団分布を考慮すると図11(b)の破線で示すような標本分布が抽出されたとする。この場合、想定される母集団分布を考慮した標本分布からは、図11(c)に示すような母集団分布が得られる(即ち、属性未考慮の標本分布とは異なる分布が得られる)。従って、このケースでは、属性未考慮の場合と比較して、算出される閾値が上がることになる。
以上のように、属性の割合に関する条件を母集団条件として設定すれば、母集団における各属性の割合を考慮して、より適切な閾値を算出することができる。
また、母集団条件として、曜日や時間帯を用いてもよい。上述した属性の割合に関する条件と曜日に関する条件を組み合わせた場合、例えば、月曜日は男女比40:60、土曜日は男女比60:40等のように、曜日毎に異なる割合が母集団条件として設定されてよい。また、上述した属性の割合に関する条件と時間帯に関する条件を組み合わせた場合、例えば、10:00~12:00は男女比40:60、12:00~14:00は男女比60:40等のように、時間帯毎に異なる割合が母集団条件として設定されてよい。なお、時間帯と曜日とを組みわせて母集団条件を設定してもよい。曜日や時間帯を母集団条件として用いれば、実運用に応じた適切な母集団条件を設定することが可能である。
<第4実施形態>
第4実施形態に係る閾値算出システム10について、図12を参照して説明する。なお、第4実施形態は、第3実施形態と同様に属性情報に関する具体例を説明するものであり、システムの構成や動作については、上述した第1及び第2実施形態と同一であってよい(図1から図10参照)。このため、以下では、第1及び第2実施形態と重複する部分については適宜説明を省略するものとする。
(環境属性情報)
まず、第4実施形態に係る閾値算出システム10で用いられる環境属性情報について説明する。
第4実施形態に係る閾値算出システム10は、照合情報が取得された環境を示す環境属性情報を属性情報として用いてもよい。環境属性情報の一例としては、生体の画像が撮影された際の環境(例えば、生体の写り込み方、カメラのスペック、撮像パラメータ情報、光源の有無や強度、背景の種類、画像の品質、色味及び画素輝度等)が挙げられる。第4実施形態に係る閾値算出システム10は、複数の環境属性情報を組み合わせて利用してもよい。環境属性情報を用いれば、適切な環境で取得された標本データのみを抽出することができるため、不適切な環境で取得されたデータの影響を排除し、適切な閾値を算出することができる。
(環境属性情報に関する条件)
続いて、図12を参照しながら、環境属性情報に関する母集団条件について説明する。図12は、画素輝度差による影響を排除して標本を抽出した場合の閾値変動を示すグラフである。
環境属性情報を用いる場合、母集団条件は、生体の画像が撮像された環境の類似度が近いものだけを抽出するものとして設定されてもよい。言い換えれば、生体の画像が撮像された環境が大きく異なるものについては抽出対象外としてもよい。また、撮像された環境や画像の品質を示す指標が極端に悪いものから得られたものを抽出対象外としてもよい。即ち、環境属性情報(例えば、撮像パラメータ、環境パラメータ、解像度等)が一定の水準に満たないものを抽出対象外としてよい。
図12に示すように、画素輝度差の大きく異なる標本データを抽出対象外にすると、属性未考慮で算出された閾値とは異なる閾値が算出される。例えば、属性を考慮せずに図12(a)に示す標本分布が抽出されているとする。そして、画素輝度差の大きく異なるものを排除することで図12(b)の破線で示すような標本分布が抽出されたとする。この場合、想画素輝度差の大きく異なるものを排除した標本分布からは、図12(c)に示すような母集団分布が得られる(即ち、属性未考慮の標本分布とは異なる分布が得られる)。従って、このケースでは、属性未考慮の場合と比較して、算出される閾値が下がることになる。
以上のように、環境情報属性の類似度や、環境情報属性の水準を母集団条件として設定すれば、照合情報に与える不適切な影響を排除することができ、より適切な閾値を算出することができる。
また、上述した第3実施形態と同様に、母集団条件として、曜日や時間帯を用いてもよい。例えば、生体の画像をカメラで取得する場合、配置の関係で、午前中はカメラに直射日光が当たるが、午後は当たらなくなるという条件(即ち、時間帯に関する条件)を設定することができる。また、母集団の分布の形状を履歴として記憶しておき、特定の時間帯や曜日で同じような分布が算出される場合は、その特定の時間帯や曜日においては以降の閾値更新を停止したり、閾値更新の頻度を下げるようにしてもよい。
<第5実施形態>
第5実施形態に係る閾値算出システム10について、図13及び14を参照して説明する。なお、第4実施形態は、上述した第1から第4実施形態と比べて一部の構成及び動作が異なるものであり、ハードウェア構成、及び上述した各動作(登録動作、閾値算出動作、認証動作)については、すでに説明した各実施形態と同一であってよい。このため、以下では、上述した第1から第4実施形態と重複する部分については適宜説明を省略するものとする。
(機能的構成)
図13に示すように、第5実施形態に係る閾値算出システム10は、画像取得部50と、特徴量抽出部111と、照合スコア算出部112と、属性情報取得部120と、個人情報記憶部130と、標本抽出部140と、母集団推定部150と、閾値算出部160と、照合判定部170と、認証状況記憶部180と、条件変更部190とを備えている。即ち、第5実施形態に係る閾値算出システム10は、第2実施形態の変形例の構成(図9参照)に加えて、認証状況記憶部180、及び条件変更部190を更に備えて構成されている。なお、認証状況記憶部180は、上述した記憶装置14(図1参照)によって実現されてよい。また、条件変更部190は、上述したプロセッサ11(図1参照)によって実現されてよい。
認証状況記憶部180は、照合判定部170における認証結果を記憶可能に構成されている。認証状況記憶部180は、例えば登録された生体の数、未登録と判定された生体の数、及び属性情報別の割合等を記憶する。認証状況記憶部180に記憶された各種情報は、条件変更部190によって、適宜読み出し可能な状態とされている。
条件変更部190は、認証状況記憶部180に十分に情報が蓄積されていることを条件に、母集団条件を変更可能に構成されている。条件変更部190は、例えば認証状況記憶部180に記憶された情報をフィードバックすることで、システムの実運用状況に合わせた母集団条件を設定する。例えば、認証状況記憶部180に蓄積された情報から、母集団の割合が変化していると判断できるような場合には、条件変更部190は、母集団条件を変化後の割合に応じたものに変更する。
(条件変更動作)
次に、図14を参照しながら、第5実施形態に係る閾値算出システム10による条件変更動作について説明する。図14は、第5実施形態に係る閾値算出システムによる母集団条件の変動動作の流れを示すフローチャートである。
図14に示すように、第5実施形態に係る閾値算出システム10では、まず条件変更部190が、認証状況記憶部180に十分な認証履歴が蓄積されているか否かを判定する(ステップS301)。具体的には、条件変更部190は、実運用上の母集団の推定ができる程度に多くの認証履歴が蓄積されているか否かを判定すればよい。
十分な認証履歴が蓄積されていないと判定した場合(ステップS301:NO)、以降の処理には進まず、認証状況記憶部180が認証履歴の蓄積を継続する(ステップS302)。一方、十分な認証履歴が蓄積されていると判定した場合(ステップS301:YES)、条件変更部190は、蓄積された認証履歴に応じて母集団条件を変更する(ステップS303)。
なお、条件変更部190は、手動で(例えば、システム管理者等の操作等によって)条件を変更可能に構成されてもよい。例えば、条件変更部190は、今すぐに母集団条件を変更するような指示が入力された場合、十分な認証履歴が蓄積されていなくとも、認証履歴に応じて母集団条件を変更してもよい。また、条件変更部190は、母集団条件の具体的な条件が入力された場合、蓄積された認証履歴を用いずに、入力された母集団条件をそのまま採用してもよい。
(技術的効果)
次に、第5実施形態に係る閾値算出システム10によって得られる技術的効果について説明する。
図13及び図14で説明したように、第5実施形態に係る閾値算出システム10では、母集団条件が適宜変更されるため、変更された母集団条件から新たに標本データが抽出され、閾値が更新される。よって、母集団条件を変更しない場合と比べて、より適切な閾値の更新を行うことができる。具体的には、実運用上の母集団に応じた閾値更新を実現することが能である。
<第6実施形態>
第6実施形態に係る閾値算出システム10について、図15を参照して説明する。なお、第6実施形態は、閾値算出動作を実行するタイミングの具体例を説明するものであり、システム構成やその他の動作については、上述した第1から第5実施形態と同一であってよい。このため、以下では、すでに説明した部分と重複する部分については適宜説明を省略するものとする。
(条件変更に伴う閾値算出)
まず、図15を参照しながら、母集団条件の変更に伴う閾値算出動作について説明する。図15は、第6実施形態に係る閾値算出システムにおける閾値算出動作の流れを示すフローチャートである。なお図15では、図4に示した処理と同様の処理に同一の符号を付している。また、図15に示す例は、第4実施形態のように条件変更部190を備えた構成を前提としている。
図15に示すように、第6実施形態に係る閾値算出システム10は、まず条件変更部190によって母集団条件が変更されたか否かを判定する(ステップS401)。なお、母集団条件が変更されていないと判定された場合(ステップS401:NO)、以降の処理は省略され、一連の処理は終了する。
一方、母集団条件が変更されたと判定された場合(ステップS401:YES)、閾値算出システム10は、図4で説明した閾値算出動作(即ち、ステップS101~S104の処理)を実行する。よって、母集団条件が変更されたタイミングで、閾値の算出(更新)が行われることになる。このようにすれば、実運用上で想定すべき母集団の変化に合わせて、適切なタイミングで閾値を更新することができる。
<第7実施形態>
第7実施形態に係る閾値算出システム10について、図16を参照して説明する。なお、第7実施形態は、閾値算出動作を実行するタイミングの具体例を説明するものであり、システム構成やその他の動作については、上述した第1から第5実施形態と同一であってよい。このため、以下では、すでに説明した部分と重複する部分については適宜説明を省略するものとする。
(個人情報記憶に伴う閾値算出)
図16を参照しながら、新たな個人情報の記憶に伴う閾値算出動作について説明する。図16は、第7実施形態に係る閾値算出システムにおける閾値算出動作の流れを示すフローチャートである。なお図16では、図4に示した処理と同様の処理に同一の符号を付している。
図16に示すように、第7実施形態に係る閾値算出システム10は、まず個人情報記憶部に新たな生体の情報が記憶されたか否かを判定する(ステップS501)。即ち、閾値算出システム10は、図3や図8等で説明した登録動作が実行されたか否かを判定する。なお、新たな生体の情報が記憶されていないと判定された場合(ステップS501:NO)、以降の処理は省略され、一連の処理は終了する。
一方、新たな生体の情報が記憶されたと判定された場合(ステップS501:YES)、閾値算出システム10は、図4で説明した閾値算出動作(即ち、ステップS101~S104の処理)を実行する。よって、新たな生体の情報が記憶されたタイミングで、閾値の算出(更新)が行われることになる。このようにすれば、標本データとして抽出可能な要素が増加したタイミングで閾値を更新することが可能となる。また、生体の情報を登録する段階で閾値が算出されるため、生体認証を実行する際の処理負荷の増加を抑制できる(即ち、照合時に閾値を算出する処理を実行せずに済む)。
<第8実施形態>
第8実施形態に係る閾値算出システム10について、図17及び図18を参照して説明する。なお、第8実施形態は、上述した第1から第7実施形態と比べて一部の動作(具体的には、未登録者データを登録する動作)が異なるのみであり、システム構成やその他の動作については、すでに説明した各実施形態と同一であってよい。このため、以下では、第1から第5実施形態と重複する部分については適宜説明を省略するものとする。
(認証動作)
まず、図17を参照しながら、第8実施形態に係る閾値算出システム10による認証動作について説明する。図17は、第8実施形態に係る閾値算出システムの変形例による認証動作の流れを示すフローチャートである。なお、図17では、図10で示した処理と同様の処理に同一の符号を付している。
図17に示すように、第8実施形態に係る閾値算出システム10は、図10で説明した認証動作を実行する。即ち、閾値算出システム10は、図10のステップS21~S25、及びステップS201~S203の処理を実行する。
第8実施形態では特に、生体認証が失敗したと判定された場合(ステップS203)、照合判定部170が、認証対象である生体の照合スコアが第2閾値以下であるか否かを判定する(ステップS601)。ここでの「第2閾値」は、認証対象である生体が未登録者(即ち、個人情報記憶部130にデータが記憶されていない生体)であるか否かを判定するための閾値であり、生体認証に用いられる閾値よりも低い値として設定されている。第2閾値は、例えば母平均の値であってもよい。
照合スコアが第2閾値以下であると判定した場合(ステップS601:YES)、照合判定部170は、その生体が未登録者であると判定し、個人情報記憶部130に属性情報及び照合スコアを記憶する。また、未登録者の同意がある場合には、照合判定部170は、特徴量等の個人情報を個人情報記憶部130に記憶するようにしてもよい。なお、照合スコアが第2閾値以下でないと判定した場合(ステップS601:YES)、照合判定部170は、その生体が未登録者ではないと判定し、上述した情報の記憶は行わない。
なお、上述の第2閾値を用いた判定はあくまで一例であり、その他の手法を用いて未登録者であるか否かを判定してもよい。例えば、照合スコアが全ての閾値を下回る場合には、その生体が未登録者であると判定するようにしてもよい。即ち、上述した例では照合スコアがすべての閾値を下回る場合に第2閾値を用いた判定処理を行うようにしているが、照合スコアがすべての閾値を下回る場合には、第2閾値を用いた判定処理を省略して、その生体が未登録者であると判定するようにしてもよい。
(UI表示例)
次に、図18を参照しながら、未登録者データを記憶する場合のUI(User Interface)の表示例について説明する。図18は、未登録者データを記憶する場合のUI表示例を示す図である。なお、UIは、上述した出力装置16(図1参照)によって実現されてよい。
図18に示すように、未登録者の個人情報を記憶する際には、未登録者の同意を求める表示をUIのディスプレイに表示させてもよい。図に示す例では、未登録者が「はい」をタッチすると、個人情報の利用に対する同意が得られたと判定し、未登録者の個人情報が個人情報記憶部130に記憶される。一方で、未登録者が「いいえ」をタッチすると、個人情報の利用に対する同意が得られなかったと判定し、未登録者の個人情報は個人情報記憶部130に記憶されない。
上述した例では、未登録者に対して同意の有無だけを判断させているが、例えば、情報の種別ごとに利用(記憶)してよいか否かを判断させてもよい。この場合、利用対象となる情報の一覧をUIに表示させ、未登録者に利用してもよい情報を選択してもらうようにしてもよい。
(技術的効果)
次に、第8実施形態に係る閾値算出システム10によって得られる技術的効果について説明する。
図17及び図18で説明したように、第8実施形態に係る閾値算出システム10では、未登録者の情報が個人情報記憶部130に記憶される。この結果、未登録者の情報についても標本データとして利用することが可能となるため、母集団の推定をより正確に行うことが可能となる。
<付記>
以上説明した実施形態に関して、更に以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
付記1に記載の閾値算出システムは、生体の照合に用いる照合情報を取得する第1取得手段と、前記生体又は前記照合情報の属性を示す属性情報を取得する第2取得手段と、前記生体毎に前記照合情報及び前記属性情報を記憶する記憶手段と、前記属性情報に関する所定の条件に基づいて、前記記憶手段から複数の前記照合情報を標本データとして抽出する標本抽出手段と、前記標本データから母集団を推定する母集団推定手段と、前記推定された母集団の分布に基づいて、前記照合情報に関する閾値を算出する閾値算出手段とを備えることを特徴とする閾値算出システムである。
(付記2)
付記2に記載の閾値算出システムは、生体を含む画像を取得する画像取得手段と、前記画像から前記生体の特徴量を抽出する特徴量抽出手段とを更に備え、前記記憶手段は、前記特徴量及び前記特徴量を前記生体間で比較することで得られる照合スコアの少なくとも一方を、前記照合情報として記憶することを特徴とする付記1に記載の閾値算出システムである。
(付記3)
付記3に記載の閾値算出システムは、前記属性情報は、前記生体の個人の属性を示す個人属性情報を含むことを特徴とする付記1又は2に記載の閾値算出システムである。
(付記4)
付記4に記載の閾値算出システムは、前記所定の条件は、前記個人属性情報が示す属性に割合に関するものであることを特徴とする付記3に記載の閾値算出システムである。
(付記5)
付記5に記載の閾値算出システムは、前記照合情報が取得された環境を示す環境属性情報を含むことを特徴とする付記1から4のいずれか一項に記載の閾値算出システムである。
(付記6)
付記6に記載の閾値算出システムは、前記所定の条件は、前記環境属性情報の類似度、又は前記環境属性情報の水準に関するものであることを特徴とする付記5に記載の閾値算出システムである。
(付記7)
付記7に記載の閾値算出システムは、前記照合情報と前記閾値との比較による認証処理の結果を蓄積する蓄積手段と、前記蓄積された結果に基づいて、前記所定の条件を変更することが可能な条件変更手段とを更に備えることを特徴とする付記1から6のいずれか一項に記載の閾値算出システムである。
(付記8)
付記8に記載の閾値算出システムは、前記標本抽出手段は、前記所定の条件が変更された場合に、前記標本データを抽出することを特徴とする付記7に記載の閾値算出システムである。
(付記9)
付記9に記載の閾値算出システムは、前記標本抽出手段は、前記記憶手段に新たな前記照合情報及び属性情報が記憶された場合に、前記標本データを抽出することを特徴とする付記1から8のいずれか一項に記載の閾値算出システムである。
(付記10)
付記10に記載の閾値算出システムは、前記記憶手段は、前記照合情報と前記閾値との比較による認証処理が失敗した前記生体について、前記照合情報及び前記属性情報を記憶することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の閾値算出システムである。
(付記11)
付記11に記載の閾値算出方法は、生体の照合に用いる照合情報を取得し、前記生体又は前記照合情報の属性を示す属性情報を取得し、前記生体毎に前記照合情報及び前記属性情報を記憶手段に記憶し、前記属性情報に関する所定の条件に基づいて、前記記憶手段から複数の前記照合情報を標本データとして抽出し、前記標本データから母集団を推定し、前記推定された母集団の分布に基づいて、前記照合情報に関する閾値を算出することを特徴とする閾値算出方法である。
(付記12)
付記12に記載のコンピュータプログラムは、生体の照合に用いる照合情報を取得し、前記生体又は前記照合情報の属性を示す属性情報を取得し、前記生体毎に前記照合情報及び前記属性情報を記憶手段に記憶し、前記属性情報に関する所定の条件に基づいて、前記記憶手段から複数の前記照合情報を標本データとして抽出し、前記標本データから母集団を推定し、前記推定された母集団の分布に基づいて、前記照合情報に関する閾値を算出するようにコンピュータを動作させることを特徴とするコンピュータプログラムである。
(付記13)
付記13に記載の記録媒体は、付記12に記載のコンピュータプログラムが記録されていることを特徴とする記録媒体である。
この開示は、請求の範囲及び明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う閾値算出システム、閾値算出方法、及びコンピュータプログラムもまたこの開示の技術思想に含まれる。
10 閾値算出システム
11 プロセッサ
14 記憶装置
16 出力装置
50 画像取得部
110 照合情報取得部
111 特徴量取得部
112 照合スコア算出部
120 属性情報取得部
130 個人情報記憶部
140 標本抽出部
150 母集団推定部
160 閾値算出部
170 照合判定部
180 認証状況記憶部
190 条件変更部

Claims (10)

  1. 生体の照合に用いる照合情報を取得する第1取得手段と、
    前記生体又は前記照合情報の属性を示す属性情報を取得する第2取得手段と、
    前記生体毎に前記照合情報及び前記属性情報を記憶する記憶手段と、
    前記属性情報に関する所定の条件に基づいて、前記記憶手段から複数の前記照合情報を標本データとして抽出する標本抽出手段と、
    前記標本データから母集団を推定する母集団推定手段と、
    前記推定された母集団の分布に基づいて、前記照合情報に関する閾値を算出する閾値算出手段と
    を備えることを特徴とする閾値算出システム。
  2. 生体を含む画像を取得する画像取得手段と、
    前記画像から前記生体の特徴量を抽出する特徴量抽出手段と
    を更に備え、
    前記記憶手段は、前記特徴量及び前記特徴量を前記生体間で比較することで得られる照合スコアの少なくとも一方を、前記照合情報として記憶する
    ことを特徴とする請求項1に記載の閾値算出システム。
  3. 前記属性情報は、前記生体の個人の属性を示す個人属性情報を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の閾値算出システム。
  4. 前記所定の条件は、前記個人属性情報が示す属性に割合に関するものであることを特徴とする請求項3に記載の閾値算出システム。
  5. 前記属性情報は、前記照合情報が取得された環境を示す環境属性情報を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の閾値算出システム。
  6. 前記所定の条件は、前記環境属性情報の類似度、又は前記環境属性情報の水準に関するものであることを特徴とする請求項5に記載の閾値算出システム。
  7. 前記照合情報と前記閾値との比較による認証処理の結果を蓄積する蓄積手段と、
    前記蓄積された結果に基づいて、前記所定の条件を変更することが可能な条件変更手段と
    を更に備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の閾値算出システム。
  8. 前記標本抽出手段は、前記所定の条件が変更された場合に、前記標本データを抽出することを特徴とする請求項7に記載の閾値算出システム。
  9. 少なくとも1つのコンピュータによって、
    生体の照合に用いる照合情報を取得し、
    前記生体又は前記照合情報の属性を示す属性情報を取得し、
    前記生体毎に前記照合情報及び前記属性情報を記憶手段に記憶し、
    前記属性情報に関する所定の条件に基づいて、前記記憶手段から複数の前記照合情報を標本データとして抽出し、
    前記標本データから母集団を推定し、
    前記推定された母集団の分布に基づいて、前記照合情報に関する閾値を算出する
    ことを特徴とする閾値算出方法。
  10. 生体の照合に用いる照合情報を取得し、
    前記生体又は前記照合情報の属性を示す属性情報を取得し、
    前記生体毎に前記照合情報及び前記属性情報を記憶手段に記憶し、
    前記属性情報に関する所定の条件に基づいて、前記記憶手段から複数の前記照合情報を標本データとして抽出し、
    前記標本データから母集団を推定し、
    前記推定された母集団の分布に基づいて、前記照合情報に関する閾値を算出する
    ようにコンピュータを動作させることを特徴とするコンピュータプログラム。
JP2022553343A 2020-09-30 2020-09-30 閾値算出システム、閾値算出方法、及びコンピュータプログラム Active JP7485063B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2020/037286 WO2022070349A1 (ja) 2020-09-30 2020-09-30 閾値算出システム、閾値算出方法、及びコンピュータプログラム

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JPWO2022070349A1 JPWO2022070349A1 (ja) 2022-04-07
JPWO2022070349A5 JPWO2022070349A5 (ja) 2023-05-24
JP7485063B2 true JP7485063B2 (ja) 2024-05-16

Family

ID=80949933

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022553343A Active JP7485063B2 (ja) 2020-09-30 2020-09-30 閾値算出システム、閾値算出方法、及びコンピュータプログラム

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20240029466A1 (ja)
JP (1) JP7485063B2 (ja)
WO (1) WO2022070349A1 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010108074A (ja) 2008-10-28 2010-05-13 Hitachi Ltd 生体認証システム及び方法
JP2013122679A (ja) 2011-12-12 2013-06-20 Hitachi Ltd 安全性の高い生体認証システム
JP2016072836A (ja) 2014-09-30 2016-05-09 株式会社日立製作所 逐次バイオメトリック暗号システムおよび逐次バイオメトリック暗号処理方法
US20170286746A1 (en) 2016-03-31 2017-10-05 Synaptics Incorporated Efficient determination of biometric attribute for fast rejection of enrolled templates and other applications
JP2018028815A (ja) 2016-08-18 2018-02-22 富士通株式会社 評価装置、評価方法および評価プログラム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010108074A (ja) 2008-10-28 2010-05-13 Hitachi Ltd 生体認証システム及び方法
JP2013122679A (ja) 2011-12-12 2013-06-20 Hitachi Ltd 安全性の高い生体認証システム
JP2016072836A (ja) 2014-09-30 2016-05-09 株式会社日立製作所 逐次バイオメトリック暗号システムおよび逐次バイオメトリック暗号処理方法
US20170286746A1 (en) 2016-03-31 2017-10-05 Synaptics Incorporated Efficient determination of biometric attribute for fast rejection of enrolled templates and other applications
JP2018028815A (ja) 2016-08-18 2018-02-22 富士通株式会社 評価装置、評価方法および評価プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
WO2022070349A1 (ja) 2022-04-07
US20240029466A1 (en) 2024-01-25
JPWO2022070349A1 (ja) 2022-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3076320B1 (en) Individual identification device, and identification threshold setting method
Kuru et al. Biomedical visual data analysis to build an intelligent diagnostic decision support system in medical genetics
US9542543B2 (en) Biometric authentication device, biometric authentication method and computer readable, non-transitory medium
US20170311864A1 (en) Health care assisting device and health care assisting method
EP2530645B1 (en) Authentication device, authentication system and authentication method
US20120173576A1 (en) Patient identification
US20080240515A1 (en) Method of adjusting reference information for biometric authentication and apparatus
JP5287333B2 (ja) 年令推定装置
WO2012132418A1 (ja) 属性推定装置
JP2015116319A (ja) 診断支援装置、診断支援方法、および診断支援プログラム
US10540599B2 (en) Behavior prediction
US9679109B2 (en) Interview system, server system, server device, information terminal, interview method, information processing method, and program
WO2019062186A1 (zh) 糖尿病分析方法、应用服务器和计算机可读存储介质
JP7485063B2 (ja) 閾値算出システム、閾値算出方法、及びコンピュータプログラム
Aris et al. Separating algorithms from questions and causal inference with unmeasured exposures: an application to birth cohort studies of early body mass index rebound
JP6570978B2 (ja) クラスタ選択装置
CN114529962A (zh) 图像特征处理方法、装置、电子设备及存储介质
WO2022254575A1 (ja) ストレス要因推定装置、ストレス要因推定方法及び記憶媒体
US20200294651A1 (en) Sleep improvement assistance system, method, and program
JP7459931B2 (ja) ストレス管理装置、ストレス管理方法、及びプログラム
CN111291645A (zh) 身份识别方法及装置
CN111523501A (zh) 体重指数预测方法及装置
JP5737435B2 (ja) 生体認証装置、生体認証方法、および記憶媒体
JP5970579B2 (ja) 混合モデル決定用の装置、方法、およびプログラム
WO2021260835A1 (ja) ストレス対策管理装置、ストレス対策管理方法、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230301

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230301

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240327

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240415

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7485063

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150