JP7480733B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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Description

この明細書における開示は、アンテナ装置に関する。
特許文献1は、パッチ部と地板を備えるアンテナが基板に形成されたアンテナ装置を開示している。先行技術文献の記載内容は、この明細書における技術的要素の説明として、参照により援用される。
特開2014-107746号公報
基板は、たとえば多数個取り用の基板、いわゆる母基板を切断して形成される。各基板の導体は、母基板において形成される。導体は切断箇所と重ならないようにパターニングされるため、基板は外周端から所定の範囲に導体が配置されない非配置領域を有する。
このように、基板において地板よりも外側に非配置領域が存在すると、パッチ部から放射された電波が非配置領域を通じて地板の下方に漏れ、アンテナ利得や指向性などのアンテナ特性が劣化する虞がある。上述の観点において、または言及されていない他の観点において、アンテナ装置にはさらなる改良が求められている。
開示されるひとつの目的は、アンテナ特性の劣化を抑制できるアンテナ装置を提供することにある。
ここに開示されたアンテナ装置は、
絶縁基材(21)と、絶縁基材に配置された導体(22)と、を有する基板(20)と、
導体の少なくとも一部として絶縁基材に配置されており、接地電位を提供する地板(31)と、基板の板厚方向において地板に対向するように配置されたパッチ部(32)と、を備えるアンテナ(30)と、
導体とは別に設けられた金属部材(41、412、421、436)と、
を備え、
基板は、平面視において、基板の外周端(24、241、242)から地板までの領域であって、導体が配置されない非配置領域(25、251、252)を有し、
金属部材は、基板の板厚方向における一面(20a)または一面とは反対の裏面(20b)において、非配置領域に接触している。
開示されたアンテナ装置によれば、基板が、地板を導体の端部とする非配置領域を有している。そして、金属部材が、基板の一面または裏面において、非配置領域に接触している。金属部材は、パッチ部から放射された電波を反射する。これにより、パッチ部から放射された電波が、地板の外側に存在する非配置領域を通じて、地板の下方に漏れるのを抑制することができる。この結果、アンテナ特性の劣化を抑制することができる。
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
第1実施形態に係るアンテナ装置を示す断面図である。 非配置領域と支持部との位置関係を示す平面図である。 参考例の放射特性を示す図である。 参考例の放射特性を示す図である。 参考例の放射特性を示す図である。 放射特性を示す図である。 放射特性を示す図である。 放射特性を示す図である。 参考例のアンテナ装置を示す断面図である。 支持部の効果を示す断面図である。 変形例を示す断面図である。 別の変形例を示す側面図である。 図12のXIII-XIII線に沿う断面図である。 別の変形例を示す平面図である。 第2実施形態に係るアンテナ装置において、非配置領域の周辺を拡大した断面図である。 第3実施形態に係るアンテナ装置を示す断面図である。 非配置領域とガイド部との位置関係を示す平面図である。 変形例を示す断面図である。 第4実施形態に係るアンテナ装置において、非配置領域の周辺を拡大した断面図である。 非配置領域と支持部との位置関係を示す平面図である。 第5実施形態に係るアンテナ装置を示す断面図である。
以下、図面に基づいて複数の実施形態を説明する。なお、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
(第1実施形態)
本実施形態のアンテナ装置は、所定の動作周波数の電波を送信および/または受信するように構成されている。アンテナ装置は、たとえば近距離無線通信で使用される周波数帯の電波を、送信および/または受信可能に構成されている。本実施形態の動作周波数は、2.44GHzである。動作周波数は適宜設計されればよく、他の周波数(たとえば5GHz)としてもよい。
<アンテナ装置の基本構造>
先ず、図1および図2に基づき、アンテナ装置の基本構造について説明する。図1は、本実施形態のアンテナ装置を示す断面図である。図2は、基板を裏面側から見た平面図である。図2では、基板の非配置領域と筐体の支持部との位置関係を示すために、支持部についても図示している。図2では、便宜上、基板の保護膜を省略して図示している。
図1および図2に示すように、アンテナ装置10は、基板20と、アンテナ30と、筐体40を備えている。以下においては、基板20の板厚方向をZ方向とし、Z方向に直交する一方向をX方向とする。Z方向およびX方向に直交する方向をY方向とする。特に断りのない限り、Z方向から平面視した形状、すなわちX方向およびY方向により規定されるXY平面に沿う形状を、平面形状と示す。Z方向からの平面視を、単に平面視と示すことがある。
基板20は、基材21と、導体22を有している。基板20は、プリント基板、配線基板と称されることがある。基板20は、一面20aと、一面20aとはZ方向において反対の面である裏面20bを有している。基材21は、樹脂などの誘電体を含む。基材21により、誘電体による波長短縮効果が期待できる。基材21としては、たとえば樹脂のみからなるもの、樹脂とガラス布、不織布などとを組み合わせたもの、セラミックを含むものなどを採用することができる。基材21は、誘電体を含む絶縁層をひとつのみ含んで構成されてもよいし、絶縁層を多層に積層して構成されてもよい。基材21が、絶縁基材に相当する。
導体22は、基材21に配置されている。導体22は、プリント基板において、一般的な配線技術を用いて形成されている。導体22は、導体パターンと、ビア導体を含む。導体パターンは、導体層と称されることがある。導体パターンは、基材21に多層に配置されている。つまり、基板20は、多層基板である。導体パターンは、銅箔などの金属箔を、パターニングすることで形成されている。ビア導体は、基材21を構成する絶縁層に形成された貫通孔(ビア)に、めっきなどの導体を配置することで形成されている。
基板20は、一面20aおよび裏面20bのそれぞれに、保護膜23を有している。保護膜23は、レジストと称されることがある。保護膜23の一例は、フォトレジストである。表層に配置された導体22のうち、パッドなどの外部との電気的な接続部位を除く部分は、保護膜23によって覆われている。
基板20は、平面略矩形状をなしている。基板20は、平面視において基板20の外形輪郭を規定する外周端24を有している。外周端24は、基板20において、一面20aと裏面20bとをつなぐ側面である。基板20は、外周端24として、第1外周端241と、第1外周端241とはX方向において反対の第2外周端242を有している。第1外周端241および第2外周端242は、外周端24の一部分であり、基板20の端部と称されることがある。基板20は、第1外周端241と地板31との間に、非配置領域25を有している。非配置領域25については、後述する。
アンテナ30は、地板31と、パッチ部32と、短絡部33を有している。アンテナ30を構成する各要素は、導体22の一部として基材21に配置されている。アンテナ30は、導体22を用いて構成されている。つまり、アンテナ30は、基板20に形成されている。基板20は、導体22として、アンテナ30の構成要素のみを含んでもよいし、アンテナ30の構成要素とは別の回路要素をさらに含んでもよい。
地板31は、アンテナ30におけるグランド電位(接地電位)を提供する。地板31は、銅などを材料とする導体である。地板31の板面に垂直な方向は、Z方向に略平行である。平面視において、地板31の面積は、パッチ部32の面積よりも大きい。地板31は、パッチ部32の全体を内包する大きさを有している。地板31は、アンテナ30を安定して動作させるために必要な大きさを備えていることが好ましい。地板31は、図示しない給電回路に接続されて、グランド電位を提供する。
本実施形態の地板31は、X方向を長手方向、Y方向を短手方向とする平面略長方形をなしている。地板31の各辺は、たとえば動作周波数の電波の波長の1倍以上、すなわち1波長以上の長さを有している。地板31は、基板20の裏面20bに配置されている。地板31は、基材21の表面に配置された金属箔、たとえば銅箔をパターニングすることで形成されている。地板31は、基板20の裏面20b側の表層に配置された導体パターンの少なくとも一部である。地板31は、保護膜23によって覆われている。
なお、地板31の平面形状については適宜変更可能である。本実施形態では、一例として地板31の平面形状を長方形状とするが、その他の例として、正方形状でもよいし、その他の多角形状でもよい。また、円形状でもよい。円形状は、真円でもよいし、楕円でもよい。地板31は、直径が1波長の円よりも大きく形成されていることが好ましい。地板31は、裏面20b側の表層配置に限定されない。たとえば、内層導体の一部として、基板20の内部に配置されてもよい。
パッチ部32は、銅などを材料とする導体である。パッチ部32は、Z方向において地板31との間に所定の間隔を有するように、地板31に対向配置された導体である。パッチ部32は、放射素子と称されることがある。平面視において、パッチ部32の全体が地板31と重なっている。つまり、パッチ部32の板面(下面)全体が、Z方向において地板31に対向している。パッチ部32は、地板31に対して略平行に配置されている。略平行とは、完全に平行に限らない。たとえば、数度から十度程度傾いていてもよい。
本実施形態のパッチ部32は、基板20の一面20a側の表層に配置された導体パターンの少なくとも一部である。パッチ部32は、基材21の表面に配置された金属箔をパターニングすることで形成されている。パッチ部32は、保護膜23によって覆われている。パッチ部32の基本形状は、平面略正方形である。基本形状は、平面視においてパッチ部32の外形輪郭である。パッチ部32は、外形輪郭に開口するスリットを有してもよい。たとえば、平面略正方形に2つのスリットを設けた、平面略H字状のパッチ部32を採用することもできる。パッチ部32は、一面20a側の表層配置に限定されない。たとえば、内層導体の一部として、基板20の内部に配置されてもよい。
パッチ部32は、地板31に対向配置されることで、パッチ部32の面積や地板31との間隔に応じたキャパシタを形成する。パッチ部32は、短絡部33が備えるインダクタと対象周波数において並列共振するキャパシタを形成する大きさとされている。パッチ部32の面積は、所望のキャパシタを提供するように、ひいては動作周波数で動作するように、適宜設計される。
本実施形態では、一例としてパッチ部32の基本形状(外形輪郭)を正方形状とするが、その他の構成として、パッチ部32の平面形状は、円形や、正八角形、正六角形などでもよい。パッチ部32の基本形状は、互いに直交する2つの直線のそれぞれを対称の軸として線対称な形状、すなわち2方向線対称形状であることが好ましい。2方向線対称形状とは、ある直線を対称の軸として線対称であって、かつ、その直線と直交する他の直線についても線対称な図形を指す。2方向線対称形状とは、たとえば楕円形、長方形、円形(真円)、正方形、正六角形、正八角形、ひし形などが該当する。また、パッチ部32は、円形、正方形、長方形、平行四辺形など、点対称な図形であることがより好ましい。
パッチ部32は、図示しない給電線を介して、給電回路に接続される。給電線は、パッチ部32と同一面に配置された導体パターンを含む構成としてもよいし、ビア導体を含む構成としてもよい。給電回路から給電線に入力された電流は、パッチ部32に伝搬し、パッチ部32を励振させる。なお、給電方式は、直結給電方式に限定されない。給電線とパッチ部32とを電磁結合させる給電方式を採用してもよい。
短絡部33は、地板31とパッチ部32とを電気的に接続、すなわち短絡している。短絡部33は、一端が地板31に接続され、他端がパッチ部32に接続された柱状の導体である。短絡部33は、たとえば平面略円形をなしている。短絡部33の径や長さを調整することによって、短絡部33が備えるインダクタンスを調整することができる。短絡部33は、平面視においてパッチ部32の略中心に接続されている。パッチ部32の中心は、パッチ部32の重心に相当する。
本実施形態のパッチ部32は平面正方形をなしているため、中心とは、パッチ部32の2つの対角線の交点に相当する。短絡部33は、基材21の貫通孔に配置されたビア導体である。短絡部33を構成するビア導体の数は特に限定されない。地板31とパッチ部32との間に並列配置された複数のビア導体により、短絡部33を構成してもよい。
なお、アンテナ30と給電回路(無線回路)との接続は、同軸ケーブル、フィーダ線などの通信ケーブルを用いてもよい。給電回路を基板20に実装してもよい。この場合、給電線を、導体22によって構成することもできる。
筐体40は、アンテナ装置10の他の要素を収容し、保護する。筐体40の一部は、金属材料を用いて形成されている。筐体40の他の一部は、パッチ部32から筐体40の外部電波を放射するおよび/または筐体40の外部からの電波を受信するために、樹脂材料を用いて形成されている。
本実施形態において、筐体40は、Z方向に分割された2つの部材、具体的にはケース41およびカバー42を備えている。ケース41は、金属材料を用いて形成されている。カバー42は、樹脂材料を用いて形成されている。筐体40は、Z方向においてケース41とカバー42とを組み付けることで形成される。ケース41とカバー42との組み付け方法は、特に限定されない。ねじ締結、接着などの組み付け方法を用いることができる。
ケース41は、Z方向において一面が開口する箱状をなしている。ケース41は、開口を取り囲む外周縁部にフランジ部410を有している。ケース41の底壁部411は、たとえば平面略矩形状をなしている。ケース41は、底壁部411の一部分からZ方向に突出する支持部412を有している。支持部412は、基板20を筐体40内に固定するために、裏面20bを支持している。基板20は、支持部412に支持された状態で、ケース41に固定されている。ケース41は、複数の支持部412を有している。複数の支持部412は、ケース41において分散配置されている。本実施形態では、支持部412がフランジ部410に連なっているが、支持部412をフランジ部410とは離れた位置に設けてもよい。たとえば、支持部412の突起高さを図1に示す例よりも低くし、Z方向において基板20の少なくとも一部がケース41内に配置される構成としてもよい。
カバー42も、Z方向において一面が開口する箱状をなしている。カバー42は、開口を取り囲む外周縁部にフランジ部420を有している。ケース41とカバー42とは、お互いのフランジ部410、420が重なるように位置決めされて、組付けられている。
<アンテナの動作>
次に、アンテナ30の動作について説明する。上記したように、アンテナ30は、互いに対向する地板31およびパッチ部32が、短絡部33によって接続された構造を有している。この構造は、いわゆるマッシュルーム構造であり、メタマテリアルの基本構造と同じである。アンテナ30は、メタマテリアル技術を応用したアンテナであるため、メタマテリアルアンテナと称されることがある。
本実施形態のアンテナ30は、所望の動作周波数において、0次の共振モードで動作するように設計されているため、0次共振アンテナと称されることがある。メタマテリアルの分散特性のうち、位相定数βがゼロ(0)となる周波数で共振する現象が0次共振である。位相定数βは、伝送線路を伝搬する波の伝搬係数γの虚部である。アンテナ30は、0次共振が発生する周波数を含む所定帯域の電波を良好に送信および/または受信することができる。
アンテナ30は、概略的には、地板31とパッチ部32との間に形成されるキャパシタと、短絡部33が備えるインダクタとの、LC並列共振によって動作する。パッチ部32は、その中央領域に設けられた短絡部33で地板31に短絡されている。また、パッチ部32の面積は、短絡部33が備えるインダクタと所望の周波数(動作周波数)において並列共振するキャパシタを形成する面積となっている。なお、インダクタの値(インダクタンス)は、短絡部33の各部寸法、たとえば径およびZ方向長さに応じて定まる。
このため、動作周波数の電力が給電されると、インダクタとキャパシタとの間のエネルギー交換によって並列共振が生じ、地板31とパッチ部32との間には、地板31に対して垂直な電界が発生する。すなわち、Z方向の電界が発生する。この垂直電界は、短絡部33からパッチ部32の縁部に向かって伝搬していき、パッチ部32の縁部において垂直偏波となって空間を伝搬していく。なお、ここでの垂直偏波とは、電界の振動方向が地板31やパッチ部32に対して垂直な電波を指す。また、アンテナ30は、LC並列共振により、アンテナ装置10の外部から到来する垂直偏波を受信する。
なお、0次共振は、共振周波数がアンテナサイズによらない。よって、パッチ部32の一辺の長さを0次共振周波数の1/2波長よりも短くすることができる。たとえば、一辺を1/4波長相当の長さにしても、0次共振を生じさせることができる。たとえば動作周波数が2.44GHzの場合、基板20を備える構成において波長λεは、(300[mm/s]/2.44[GHz])/基板20の誘電率の平方根、により求まる。一辺を1/4波長より短くすることも可能であるが、たとえばゲイン(アンテナ利得)が低下する。
<非配置領域および金属部材>
次に、図1および図2に基づき、基板20の非配置領域25、金属部材であるケース41の支持部412、およびそれらの位置関係について説明する。
本実施形態のアンテナ30は、X方向において基板20の外周端24の近傍、具体的には第1外周端241の近傍に設けられている。パッチ部32は、第1外周端241と第2が242との間において、第1外周端241の近くに配置されている。つまり、パッチ部32は、X方向において第1外周端241側に偏って配置されている。第1外周端241は、基板20が有する外周端24の4辺(端部)のうち、アンテナ30にもっとも近い辺である。平面視において、地板31の外形輪郭とパッチ部32の外形輪郭との間隔は、パッチ部32に対して第1外周端241側の間隔がもっとも短い。アンテナ30は、基板20に形成される別の回路要素や基板20に実装される電子部品などとの兼ね合いで、このような偏った配置をとることがある。
非配置領域25は、基板20において、外周端24から地板31までの領域であって、導体22が配置されていない領域である。本実施形態の基板20は、地板31の辺31aと第1外周端241との間に、非配置領域25を有している。辺31aは、平面視において地板31の外形輪郭をなす4辺(端部)のひとつであり、第1外周端241と対向する辺である。辺31aは、Y方向に略平行である。非配置領域25は、地板31の辺31aと第1外周端241との対向領域である。地板31の辺31aは、基板20における導体22の形成可能領域の端部と略一致している。つまり、本実施形態の非配置領域25は、多数個取り用の母基板を切断する際に切断箇所と重ならないように導体22が非配置とされた領域である。
支持部412のひとつは、基板20の裏面20bにおいて、非配置領域25に接触している。支持部412は、平面視において、地板31の辺31aに対して隙間なく隣接している。支持部412は、辺31aのY方向の全長において、辺31aに対して隙間なく隣接している。つまり、支持部412は、平面視において非配置領域25の全域と重なっている。支持部412は、Y方向の長さが非配置領域25よりも若干長く設定されており、非配置領域25をY方向に跨いでいる。支持部412のひとつ、ひいてはケース41が、導体22とは別に設けられた金属部材に相当する。
<指向性およびアンテナ利得>
以下、電磁界シミュレーションにて本例と参考例とを評価した結果を示す。図3、図4、および図5は、参考例のシミュレーション結果(放射特性)を示している。図6、図7、および図8は、本例のシミュレーション結果(放射特性)を示している。図3と図6、図4と図7、図5と図8がそれぞれ対応関係にある。図3~図8では、X方向、Y方向、およびZ方向のそれぞれについて、プラス(+)方向とマイナス(-)方向を示している。図1および図2では、厳密には、X(+)方向、Y(+)方向、Z(+)方向を示している。本例は、本実施形態に係るアンテナ装置10の一例を示している。参考例では、本実施形態の要素と同一または関連する要素の参照符号を、本実施形態の符号の末尾にrを付け加えたものとしている。
本例は、非配置領域25に接触する金属製の支持部412を備えている。一方、参考例は、支持部を備えていない。本例と参考例とは、支持部(金属部材)の有無を除けば、その他は同じ条件とした。動作周波数は、2.44GHzとした。アンテナ30、30rは、互いに同一の構成とし、基板20、20rの第1外周端241、241rの近傍に配置した。つまり、地板31,31rと第1外周端241、241rとの間に非配置領域25、25rを有する構成とした。
参考例では、図3に示すように、基板20rの非配置領域25rを通じて電界がZ(-)方向にも広がっている。つまり、パッチ部32rから放射された電波が、地板31rの外側に存在する非配置領域25rを通じて地板31rの下方に漏れている。このように、放射電力が、地板31rよりも下方に漏れている。図3に示す実線矢印は、電波(電力)の漏れを示している。非配置領域25rを通じて放射電力が地板31rの下方に漏れるため、図4および図5に示すように、指向性はZ(+)方向に対してX(-)方向よりに傾いている。図5に示す矢印は、指向性を示している。また、最大利得は、-9.3dBiであった。
本例では、図6に示すように、非配置領域25に支持部412が接触しているため、パッチ部32から放射された電波が、実線矢印で示すように、支持部412にて反射される。これにより、非配置領域25を通じたZ(-)方向への電界の広がりが抑制されている。つまり、地板31より下方への放射電力の漏れが抑制されている。下方へ漏れる電力を抑制できるため、図7および図8に示すように、指向性はZ(+)方向に対してX(+)方向よりに傾いている。図8に示す矢印は、指向性を示している。また、最大利得は、-3.5dBiであった。
<第1実施形態のまとめ>
図9は、参考例のアンテナ装置10rを示す断面図である。図9は、図1に対応している。図9に示す実線の白抜き矢印は、アンテナ30の指向性を示している。上記したように、参考例では、地板31rと第1外周端241rとの間の非配置領域25rに、金属部材が接触していない。このため、実線矢印で示すように、パッチ部32rから放射された電波(電力)が、非配置領域25rを通じて地板31rの下方に漏れる。これにより、電界に偏りが生じ、破線の白抜き矢印で示す指向性の狙い方向に対して、指向性にずれが生じる。また、最大利得も、シミュレーション結果で示したように低くなる。このように、電波が非配置領域25rを通じて地板31rの下方に漏れると、アンテナ利得や指向性などのアンテナ特性が劣化してしまう。
図10は、本実施形態のアンテナ装置10において、支持部412の効果を示す図である。図10は、図1に対応している。図10に示す実線の白抜き矢印は、アンテナ30の指向性を示している。破線の白抜き矢印は、図9同様、指向性の狙い方向を示している。本実施形態では、基板20の裏面20bにおいて、地板31と第1外周端241との間の非配置領域25に、ケース41の支持部412が接触している。このため、実線矢印で示すように、パッチ部32から放射された電波が支持部412で反射される。つまり、放射された電波(電力)が、地板31の外側に存在する非配置領域25を通じて、地板31の下方に漏れるのを抑制することができる。これにより、電界の偏りが緩和され、破線の白抜き矢印で示す狙い方向に指向性を有することができる。また、最大利得も、シミュレーション結果で示したように向上する。このように、本実施形態によれば、アンテナ利得や指向性などのアンテナ特性の劣化を抑制することができる。
本実施形態では、支持部412が、平面視において地板31の辺31aに対して隙間なく隣接している。よって、地板31と支持部412との隙間から、電波が漏れ出るのを効果的に抑制することができる。これにより、アンテナ特性の劣化を効果的に抑制することができる。
本実施形態では、支持部412が、裏面20bに接触しつつ、平面視において非配置領域25の全域と重なっている。つまり、平面視で非配置領域25の全域を覆っている。このように、支持部412によって、非配置領域25を通じた電波の伝搬経路が完全に遮断されているため、電波が漏れるのをより効果的に抑制することができる。
本実施形態では、筐体40を構成するケース41の支持部412のひとつを、意図的に、裏面20bにおいて非配置領域25と接触する位置に設けている。これにより、支持部412のひとつは、基板20を支持するとともに、非配置領域25を通じた電波の漏れを抑制する。このように、簡素な構成で、アンテナ特性の劣化を抑制することができる。
<変形例>
ケース41の一部分を裏面20bにおいて非配置領域25に接触させる構成は、上記した例に限定されない。たとえば、図11に示す構成を採用してもよい。図11は、アンテナ装置10の変形例を示す断面図であり、図1に対応している。この変形例では、ケース41の側壁部413に対して、フランジ部410が外側に延び、支持部412がフランジ部410とは反対側、つまり内側に延びている。側壁部413は、底壁部411とフランジ部410とをつなぐ壁部である。ケース41は、複数の支持部412を有している。そして、複数の支持部412のひとつが、非配置領域25に接触している。したがって、図1および図2に示した構成と同様に、アンテナ特性の劣化を抑制することができる。なお、図示を省略するが、フランジ部410が支持部412を兼ねる構成としてもよい。つまり、フランジ部410、420の間に基板20の非配置領域25を挟む構成としてもよい。
筐体40は、Z方向に分割可能な構成に限定されない。たとえば、図12および図13に示す構成を採用してもよい。図12は、アンテナ装置10の別の変形例を示す側面図である。図13は、図12のXIII-XIII線に沿う断面図である。図12では、本体部43と蓋部44とを区別しやすくするために、意図的に両者を離して図示している。この変形例では、いわゆる袋構造の筐体40を採用している。筐体40は、本体部43と、蓋部44を備えている。本体部43は、Z方向の壁部である上壁部430および底壁部431と、側壁部432、433、434を有している。本体部43は、側壁部のひとつ、図に示す例ではY方向において側壁部432とは反対側の端部に開口部435を有している。蓋部44は、本体部43の開口部435を閉塞するように、本体部43に取り付けられる。
図13に示すように、本体部43は、基板20を本体部43の奥側、つまり側壁部432側に誘導するためのガイド部436、437を有している。ガイド部436、437は、それぞれ対をなして設けられている。ガイド部436、437は、側壁部433、434の内壁から内側に突出している。対をなすガイド部436は、X方向の側壁部433、434のそれぞれにおいて、Z方向のほぼ同じ位置に設けられている。ガイド部436は、金属片をインサート部品として本体部43を成形することで、本体部43と一体的に形成されている。対をなすガイド部437は、X方向の側壁部433、434のそれぞれにおいて、Z方向のほぼ同じ位置に設けられている。ガイド部437は、ガイド部436との間に、基板20の厚みよりも若干長い間隔を有するように設けられている。ガイド部437は、樹脂材料を用いて形成されている。ガイド部437は、たとえば本体部43を成形する際に、本体部43と同一材料を用いて一体的に成形される。
上記した構成において、金属製のガイド部436が、基板20の裏面20bにおいて、非配置領域25に接触している。したがって、図1および図2に示した構成と同様に、アンテナ特性の劣化を抑制することができる。この変形例では、本体部43が、金属製のガイド部436と樹脂製のガイド部437を有する例を示したが、金属製のガイド部436のみを有する構成としてもよい。ガイド部436が、金属部材に相当する。
支持部412(金属部材)が、平面視において地板31に隙間なく隣接する例を示したが、これに限定されない。たとえば、図14に示す構成を採用してもよい。図14は、アンテナ装置10の別の変形例を示す図であり、図2に対応している。図14は、基板20の非配置領域25と支持部412との位置関係を示している。図14でも、便宜上、保護膜23を省略して図示している。この変形例では、支持部412が、平面視において地板31と重なるように配置されている。これによれば、組付け時などに、製造公差の範囲内でケース41と基板20との位置がばらついても、地板31と支持部412との間に隙間が生じにくい。よって、アンテナ特性の劣化を効果的に抑制することができる。
さらに、図14に示す例では、支持部412が、平面視において、非配置領域25の全域と重なるとともに、地板31のうち、辺31aからX方向に所定範囲の部分と重なっている。支持部412は、平面視において、地板31の一部分をY方向に跨いでいる。これによれば、上記したようにケース41と基板20との位置がばらついても、非配置領域25を通じた電波の伝搬経路を完全に遮断することが可能となる。
(第2実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例であり、先行実施形態の記載を援用できる。先行実施形態では、金属部材を、基板の裏面において非配置領域に接触させていた。これに代えて、金属部材を、裏面において非配置領域に接触させるとともに、地板に電気的に接続させてもよい。
図15は、本実施形態に係るアンテナ装置10を示す断面図である。図15では、アンテナ装置10のうち、非配置領域25の周辺を拡大して図示している。本実施形態では、基板20が、締結部材50によってケース41の支持部412に固定されている。基板20は、支持部412に支持された状態で、締結部材50により支持部412に固定されている。締結部材50は、金属材料を用いて形成されている。締結部材50は、たとえばボルトや螺子である。
基板20は、一面20aから裏面20bにわたって基板20を貫通する貫通孔26を有している。貫通孔26は、平面視においてパッチ部32と重ならず、かつ、地板31と重なる位置に設けられている。支持部412は、図14に示したように、平面視において地板31の一部と重なるように配置されている。ケース41は支持部412に形成された孔414を有している。孔414は、未貫通の孔でもよいし、貫通孔でもよい。未貫通の孔414の場合、締結部材50を固定するための部位、たとえば雌螺子部やナット部が孔414に形成される。貫通孔の場合、ケース41の外部にナットなどが配置される。孔414は、平面視において貫通孔26と重なる位置に設けられている。
<第2実施形態のまとめ>
本実施形態によれば、固定された状態で、締結部材50が、貫通孔26の壁面の一部をなす地板31に接触する。また、締結部材50は、孔414の壁面をなす支持部412に接触する。つまり、支持部412、ひいてはケース41は、締結部材50を介して、地板31と電気的に接続される。これにより、ケース41が、地板31と同電位(接地電位)となり、地板31として機能する。地板31が広がるため、アンテナ利得を向上することができる。
<変形例>
ケース41と地板31とを電気的に接続する構成は、上記した例に限定されない。たとえば、裏面20bの保護膜23を局所的に削除し、地板31の一部を裏面20bに露出させてもよい。この場合、地板31の露出部分に、ケース41を電気的に接続させることができる。
(第3実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例であり、先行実施形態の記載を援用できる。先行実施形態では、金属部材を、基板の裏面において非配置領域に接触させていた。これに代えて、金属部材を、基板の一面において非配置領域に接触させてもよい。
図16は、本実施形態に係るアンテナ装置10を示す断面図である。図16は、図13に対応している。図17は、図16に示すアンテナ装置10において、基板20を一面20a側から見た平面図である。図17では、非配置領域25とガイド部436との位置関係を示すために、ガイド部436についても図示している。図17では、便宜上、保護膜23を省略して図示している。
図16に示すように、本実施形態のアンテナ装置10は、図13に示したアンテナ装置10とほぼ同じ構造を有している。本実施形態では、ガイド部436、437が、図13に示した構成とは逆の配置となっている。つまり、基板20の一面20a側に金属製のガイド部436が設けられ、裏面20b側に樹脂製のガイド部437が設けられている。ガイド部436は、基板20の一面20aにおいて、非配置領域25に接触している。ガイド部436は、第1実施形態に示した支持部412同様、平面視において、地板31の辺31aに対して隙間なく隣接している。ガイド部436は、辺31aのY方向の全長において、辺31aに対して隙間なく隣接している。支持部412は、平面視において非配置領域25の全域と重なっている。その他の構成については、図12および図13に示した構成と同じである。
<第3実施形態のまとめ>
ガイド部436が存在しない場合、図16に二点鎖線の矢印で示すように、パッチ部32の放射した電波(電力)は、非配置領域25を通じて、地板31の下方に漏れる。本実施形態によれば、金属製のガイド部436が一面20aにおいて非配置領域25に接触している。このため、実線矢印で示すように、パッチ部32から放射された電波を、ガイド部436で反射することができる。つまり、放射された電波(電力)が、地板31の外側に存在する非配置領域25を通じて、地板31の下方に漏れるのを抑制することができる。これにより、金属部材が裏面20bにおいて非配置領域25に接触する構成と同様に、アンテナ利得や指向性などのアンテナ特性の劣化を抑制することができる。
<変形例>
図16および図17では、一例として、ガイド部436が、地板31に対して隙間なく隣接する例を示したが、これに限定されるものではない。たとえば、図14に示した例のように、ガイド部436を地板31と重なる配置としてもよい。また、ガイド部436、437をともに金属製としてもよい。
一面20aに接触する金属部材としてガイド部436の例を示したが、これに限定されない。つまり、ガイド機能を有する金属部材に限定されない。たとえば、図18に示す例を採用してもよい。図18は、アンテナ装置10の変形例を示す断面図であり、図1に対応している。この変形例では、カバー42に金属片421が一体化されている。金属片421は、たとえばインサート部品として、カバー42と一体的に形成されている。ケース41とカバー42を組み付ける際に、金属片421が基板20の一面20aにおいて非配置領域25に接触する。よって、図16に示すガイド部436と同等の効果を奏することができる。金属片421が、金属部材に相当する。
(第4実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例であり、先行実施形態の記載を援用できる。先行実施形態では、金属部材を、地板に対して隙間なく隣接または重なるように配置していた。これに代えて、金属部材と地板との間に隙間を有してもよい。
図19は、本実施形態に係るアンテナ装置10において、非配置領域25の周辺を拡大した断面図である。図20は、図19に示すアンテナ装置10において、地板31と支持部412との位置関係を示す平面図である。図20は、図2に対応している。図20では、便宜上、保護膜23の図示を省略している。
本実施形態では、第1実施形態同様、ケース41の支持部412のひとつが、基板20の裏面20bにおいて、非配置領域25に接触している。支持部412は、地板31との間、詳しくは、地板31の辺31aとの間に、距離Dの隙間を有している。距離Dは、平面視において、地板31と支持部412との間の対向距離のうち、もっとも長い距離である。支持部412は、X方向において、非配置領域25の一部のみに接触している。支持部412は、Y方向において、非配置領域25よりも短い。支持部412は、Y方向において、非配置領域25の一部のみに接触している。
一例として、本実施形態では、アンテナ30の動作周波数の電波の波長をλとすると、D≦λ×1/4を満たすように、支持部412が配置されている。なお、波長λは、上記した波長λεである。その他の構成について、先行実施形態に記載の構成と同様である。
<第4実施形態のまとめ>
本実施形態では、支持部412が、地板31との間に隙間を有して配置されている。金属部材である支持部412(ケース41)は、非配置領域25の一部分のみに接触している。支持部412は、非配置領域25を通じて地板31の下方に漏れようとする電波(電力)を少なからず反射する。したがって、支持部412が非配置領域25に接触しない構成に較べて、アンテナ特性の劣化を抑制することができる。
支持部412が裏面20bにおいて非配置領域25の一部分に接触する例を示したが、これに限定されない。導体22とは別に設けられた金属部材が、基板20の一面20aまたは裏面20bにおいて、非配置領域25の少なくとも一部に接触していればよい。非配置領域25の少なくとも一部に接触していれば、金属部材により、非配置領域25を通じて地板31の下方に漏れようとする電波(電力)を反射することができる。これにより、金属部材が非配置領域25に接触しない構成に較べて、アンテナ特性の劣化を抑制することができる。
本実施形態では、隙間の距離Dが、D≦λ×1/4を満たすように、支持部412が配置されている。これにより、平面視において地板31と支持部412(金属部材)との間に隙間を有しても、波長に対して隙間が十分に小さい。したがって、隙間から電波が漏れるのを抑制することができる。
(第5実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例であり、先行実施形態の記載を援用できる。先行実施形態では、基板がひとつの非配置領域を有していた。これに代えて、基板が複数の非配置領域を有してもよい。
図21は、本実施形態に係るアンテナ装置10を示す断面図である。図21は、図1に対応している。図21では、X方向において基板20を二等分する仮想的な線、つまり中心線CLを二点鎖線で示している。
図21に示すように、アンテナ30は、X方向において線対称配置とされている。アンテナ30は、中心線CLに対して対称配置されている。X方向において、地板31の中心は、中心線CLに重なっている。X方向において、パッチ部32の中心は、中心線CLに重なっている。X方向において、短絡部33の中心は、中心線CLに重なっている。地板31は、4辺のひとつとして、辺31bを有している。辺31bは、X方向において、辺31aとは反対の辺である。辺31bは、基板20の第2外周端242と対向する辺である。辺31bは、Y方向に略平行である。地板31の辺31bも、辺31a同様、基板20における導体22の形成可能領域の端部と略一致している。
基板20は、2つの非配置領域25を有している。基板20は、非配置領域25として、地板31と第1外周端241との間に設けられた第1非配置領域251と、地板31と第2外周端242との間に設けられた第2非配置領域252を有している。第1非配置領域251が、先行実施形態に記載の非配置領域25に相当する。第2非配置領域252は、X方向において第1非配置領域251とは反対の非配置領域25である。X方向が、所定の方向に相当する。
また、ケース41が、複数の支持部412のうちの一部として、第1支持部4121と、第2支持部4122を有している。第1支持部4121は、基板20の裏面20bにおいて、第1非配置領域251に接触している。第2支持部4122は、同じく裏面20bにおいて、第2非配置領域252に接触している。
図21では、第1実施形態同様、第1支持部4121が、平面視において地板31の辺31aに対して隙間なく隣接し、第1非配置領域251の全域と重なっている。同様に、第2支持部4122が、平面視において地板31の辺31bに対して隙間なく隣接し、第2非配置領域252の全域と重なっている
<第5実施形態のまとめ>
本実施形態によれば、金属部材であるケース41が、基板20の裏面20bにおいて、第1非配置領域251および第2非配置領域252のそれぞれに接触している。具体的には、ケース41の第1支持部4121が、第1非配置領域251に接触している。このため、パッチ部32から放射された電波が第1支持部4121で反射される。したがって、放射された電波(電力)が、地板31の外側に存在する第1非配置領域251を通じて、地板31の下方に漏れるのを抑制することができる。
また、ケース41の第2支持部4122が、第2非配置領域252に接触している。このため、パッチ部32から放射された電波が第2支持部4122で反射される。したがって、放射された電波(電力)が、地板31の外側に存在する第2非配置領域252を通じて、地板31の下方に漏れるのを抑制することができる。以上により、アンテナ特性の劣化を効果的に抑制することができる。
このように、2つの非配置領域25を有する構成において、ひとつの非配置領域25のみに支持部412(金属部材)を接触させてもよい。しかしながら、電界のバランスを考えると、非配置領域25のそれぞれに支持部412を接触させるのが好ましい。
地板31と支持部412との位置関係は、図21に示す例に限定されない。上記した種々の構成、つまり各実施形態に記載の構成や変形例として記載の構成との組み合わせが可能である。また、非配置領域25の数も2つに限定されない。たとえば、基板20が3つの非配置領域25を有し、非配置領域25のそれぞれに金属部材が接触する構成としてもよい。
(他の実施形態)
この明細書および図面等における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。たとえば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものと解されるべきである。
明細書および図面等における開示は、請求の範囲の記載によって限定されない。明細書および図面等における開示は、請求の範囲に記載された技術的思想を包含し、さらに請求の範囲に記載された技術的思想より多様で広範な技術的思想に及んでいる。よって、請求の範囲の記載に拘束されることなく、明細書および図面等の開示から、多様な技術的思想を抽出することができる。
ある要素または層が「上にある」、「連結されている」、「接続されている」または「結合されている」と言及されている場合、それは、他の要素、または他の層に対して、直接的に上に、連結され、接続され、または結合されていることがあり、さらに、介在要素または介在層が存在していることがある。対照的に、ある要素が別の要素または層に「直接的に上に」、「直接的に連結されている」、「直接的に接続されている」または「直接的に結合されている」と言及されている場合、介在要素または介在層は存在しない。要素間の関係を説明するために使用される他の言葉は、同様のやり方で(例えば、「間に」対「直接的に間に」、「隣接する」対「直接的に隣接する」など)解釈されるべきである。この明細書で使用される場合、用語「および/または」は、関連する列挙されたひとつまたは複数の項目に関する任意の組み合わせ、およびすべての組み合わせを含む。
空間的に相対的な用語「内」、「外」、「裏」、「下」、「低」、「上」、「高」などは、図示されているような、ひとつの要素または特徴の他の要素または特徴に対する関係を説明する記載を容易にするためにここでは利用されている。空間的に相対的な用語は、図面に描かれている向きに加えて、使用または操作中の装置の異なる向きを包含することを意図することができる。例えば、図中の装置をひっくり返すと、他の要素または特徴の「下」または「真下」として説明されている要素は、他の要素または特徴の「上」に向けられる。したがって、用語「下」は、上と下の両方の向きを包含することができる。この装置は、他の方向に向いていてもよく(90度または他の向きに回転されてもよい)、この明細書で使用される空間的に相対的な記述子はそれに応じて解釈される。
アンテナ30として、0次共振アンテナの例を示したが、これに限定されるものではない。また、メタマテリアルアンテナに限定されるものでもない。たとえば、地板31とパッチ部32を有し、短絡部33を有さない構造のアンテナ、いわゆるパッチアンテナにも適用することができる。
非配置領域25が、多数個取り用の母基板を切断する際に切断箇所と重ならないように導体22が非配置とされた領域と略一致する例を示した。つまり、地板31の辺31a、31bが、基板20における導体22の形成可能領域の端部と略一致する例を示した。しかしながら、地板31の端部(辺)が導体22の形成可能領域の端部よりも内側に設けられ、平面視において地板31と外周端24との間に導体22が配置されていない非配置領域が存在する構成にも適用が可能である。この場合も、基板20の一面20aまたは裏面20bにおいて、非配置領域に金属部材を接触させることで、非配置領域を通じた地板31の下方への電波(電力)の漏れを抑制することができる。
基板20の一面20aまたは裏面20bにおいて、非配置領域25に接触する金属部材として、筐体40の一部分の例を示したが、これに限定されるものではない。たとえば基板20と筐体40との間に介在し、基板20を筐体40に固定するための金属部材を、非配置領域25に接触させてもよい。また、筐体に収容された、ヒートシンクなどの放熱部材の一部分を、非配置領域25に接触させてもよい。
10…アンテナ装置、20…基板、20a…一面、20b…裏面、21…基材、22…導体、23…保護膜、24…外周端、241…第1外周端、242…第2外周端、25…非配置領域、251…第1非配置領域、252…第2非配置領域、26…貫通孔、30…アンテナ、31…地板、31a、31b…辺、32…パッチ部、33…短絡部、40…筐体、41…ケース、410…フランジ部、411…底壁部、412…支持部、4121…第1支持部、4122…第2支持部、413…側壁部、414…孔、42…カバー、420…フランジ部、421…突出片、43…本体部、430…上壁部、431…底壁部、432、433、434…側壁部、435…開口部、436、437…ガイド部、44…蓋部、50…締結部材

Claims (9)

  1. 絶縁基材(21)と、前記絶縁基材に配置された導体(22)と、を有する基板(20)と、
    前記導体の少なくとも一部として前記絶縁基材に配置されており、接地電位を提供する地板(31)と、前記基板の板厚方向において前記地板に対向するように配置されたパッチ部(32)と、を備えるアンテナ(30)と、
    前記導体とは別に設けられた金属部材(41、412、421、436)と、
    を備え、
    前記基板は、前記板厚方向からの平面視において、前記基板の外周端(24、241、242)から前記地板までの領域であって、前記導体が配置されない非配置領域(25、251、252)を有し、
    前記金属部材は、前記基板の前記板厚方向における一面(20a)または前記一面とは反対の裏面(20b)において、前記非配置領域に接触している、アンテナ装置。
  2. 前記金属部材は、前記平面視において、前記地板に対して隙間なく隣接または重なるように配置されている、請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記地板は、前記基板において前記裏面側の表層に配置されており、
    前記金属部材は、前記裏面において前記非配置領域に接触するとともに、前記地板に電気的に接続されている、請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記アンテナの動作周波数の電波の波長をλとすると、
    前記金属部材は、前記平面視において、前記地板との間にλ×1/4以下の隙間を有している、請求項1に記載のアンテナ装置。
  5. 前記基板は、前記外周端として、第1外周端(241)と、所定の方向において前記第1外周端とは反対の第2外周端(242)と、を有し、
    前記パッチ部は、前記所定の方向において、前記第1外周端と前記第2外周端との間であって前記第1外周端の近くに配置され、
    前記非配置領域は、前記第1外周端と前記地板との間に設けられている、請求項1~4いずれか1項に記載のアンテナ装置。
  6. 前記基板は、前記非配置領域として、第1非配置領域(251)と、所定の方向において前記第1非配置領域とは反対の第2非配置領域(252)と、を有しており、
    前記金属部材は、前記第1非配置領域および前記第2非配置領域のそれぞれに接触している、請求項1~4いずれか1項に記載のアンテナ装置。
  7. 前記基板は、前記非配置領域を少なくともひとつ有し、
    前記金属部材は、前記平面視において、少なくともひとつの前記非配置領域の全域と重なっている、請求項1~6いずれか1項に記載のアンテナ装置。
  8. 前記アンテナは、前記パッチ部と前記地板とを電気的に接続する短絡部(33)をさらに有している、請求項1~7いずれか1項に記載のアンテナ装置。
  9. 前記金属部材は、前記基板および前記アンテナを収容する筐体の一部分である、請求項1~8いずれか1項に記載のアンテナ装置。
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