JP7479316B2 - 観測衛星 - Google Patents

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Description

本開示は、地球ないし宇宙物体を観測する観測衛星に関するものである。
静止軌道を飛翔する衛星といった宇宙物体は地球の自転と同期して地球を周回する。そのため、その衛星を地表面から見ると、その衛星はあたかも静止しているように見える。
地球ないし宇宙物体を観測する観測衛星においては、高分解能で精細な観測情報を取得することが求められている。
特許文献1には、太陽光が逆光になる空間でスペースデブリを観測するための方法が開示されている。
特開2011-218834号公報
特許文献1の方法では、カメラの他に、スペースデブリにレーザ光を照射するためのレーザ送信装置が必要となる。さらに、カメラのレンズの前に、太陽光をカットするための光学フィルタを配置する必要がある。
そのため、特許文献1の方法では、観測衛星の費用を抑えることが困難である。
本開示は、観測衛星の推進装置を適切に制御することにより高分解能で精細な観測情報を取得可能とすることを目的とする。
本開示に係る観測衛星は、
静止衛星と同じ軌道周期を持つ楕円軌道を飛翔し、
地球ないし宇宙物体を観測する観測装置と推進装置を具備する観測衛星であって、
前記楕円軌道の近地点が、観測対象の位置する経度帯上空において地球自転と同期するよう前記推進装置を動作させる。
本開示に係る観測衛星では、楕円軌道の近地点が観測対象の位置する経度帯上空において地球自転と同期するように推進装置を動作させる。よって、本開示に係る観測衛星によれば、高分解能で精細な観測情報を取得することができる。
実施の形態1に係る観測システムの構成例を示す図。 静止軌道を3方向から見た図。 実施の形態1に係る観測衛星の構成例を示す図。 実施の形態1に係る地上設備の構成例を示す図。 実施の形態1に係る楕円軌道を示す図。 実施の形態1に係る楕円軌道を飛翔する観測衛星200の例1を示す図。 実施の形態1に係る楕円軌道を飛翔する観測衛星200の例2を示す図。 実施の形態2に係る傾斜軌道を示す図。 実施の形態2に係る傾斜軌道を飛翔する観測衛星の例を示す図。 実施の形態3に係る傾斜楕円軌道を示す図。 実施の形態3に係る傾斜楕円軌道を飛翔する観測衛星の例を示す図。 実施の形態4に係る地球を1日に2周回する楕円軌道を飛翔する観測衛星の例を示す図。
以下、本開示の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一または相当する部分については、説明を適宜省略または簡略化する。また、以下の図面では各構成の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、実施の形態の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「表」、「裏」といった方向あるいは位置が示されている場合がある。それらの表記は、説明の便宜上、そのように記載しているだけであって、装置、器具、あるいは部品といった構成の配置および向きを限定するものではない。
***構成の説明***
実施の形態1.
図1を用いて、本実施の形態に係る観測システム100の構成例について説明する。
観測システム100は、地球101あるいは宇宙物体110を観測するためのシステムである。
「観測」は「監視」または「撮影」といった概念を含む。
宇宙物体110は、宇宙に存在する物体である。例えば、宇宙物体110は、静止軌道103を飛行して地球101を周回する。
観測システム100は、観測衛星200を備える。
観測衛星200は、地球101を周回する人工衛星である。
観測衛星200は、静止軌道103または静止軌道103の近傍を飛行して地球101を周回する。例えば、観測衛星200は、静止衛星と同じ軌道周期を持つ、楕円軌道104、傾斜軌道105、および傾斜楕円軌道106といった軌道を飛翔する。あるいは、観測衛星200は、地球を1日に2周回する楕円軌道107を飛翔する。これらの楕円軌道104、傾斜軌道105、傾斜楕円軌道106、および楕円軌道107については後述する。
観測衛星200は、宇宙物体110が位置する高度と異なる高度から宇宙物体110を光学で撮影する。また、観測衛星200は、地球101を光学で撮影する。
図2は、静止軌道103を3方向から見た図である。
静止軌道103の高度は、約36000キロメートルである。
静止衛星と呼ばれる人工衛星は、地球101の自転と同期して静止軌道103を周回する。つまり、静止衛星は、静止軌道103を1日あたり1周回する。言い換えると、静止衛星は、24時間で静止軌道103を1周する。
宇宙物体110は、静止衛星と同じく、静止軌道103を1日あたり1周回する。
観測衛星200は、静止軌道103または静止軌道103の近傍を1日あたり1周回する。
宇宙物体110と観測衛星200とのそれぞれが周回する方向は、静止衛星が周回する方向と同じである。
太陽102からの光を、太陽光と称する。
地球101のうち太陽光が当たる側を、地球101の表側と称する。
地球101のうち太陽光が当たらない側を、地球101の裏側と称する。
図1において、宇宙物体110と観測衛星200とのそれぞれは、地球101の表側を周回している。
図3を用いて、本実施の形態に係る観測衛星200の構成例を説明する。
観測衛星200は、観測装置201と衛星制御装置202と通信装置203と推進装置204と姿勢制御装置205と電源装置206とを備える。
観測装置201は、宇宙から地球101あるいは宇宙物体110を観測するための装置である。
観測装置201は、地球101、あるいは観測衛星200の軌道高度と異なる高度を飛行する宇宙物体110を光学で撮影する。具体的には、観測装置201は可視光学センサである。観測装置201は光学観測装置ともいう。
観測装置201は、観測データを生成する。観測データは、観測装置201が行う観測によって得られるデータである。例えば、観測データは、地球101あるいは宇宙物体110が映った画像を表すデータに相当する。観測データは観測情報ともいう。
衛星制御装置202は、観測衛星200を制御するコンピュータである。
衛星制御装置202は、既定の手順、または、後述する地上設備500から送信される各種コマンドにしたがって、観測装置201と推進装置204と姿勢制御装置205とを制御する。
通信装置203は、地上設備500と通信する装置である。
通信装置203は、観測データを地上設備500へ送信する。また、通信装置203は、地上設備500から送信される各種コマンドを受信する。
推進装置204は、観測衛星200に推進力を与える装置であり、観測衛星200の速度を変化させる。
具体的には、推進装置204は電気推進機である。例えば、推進装置204は、イオンエンジンまたはホールスラスタである。
姿勢制御装置205は、観測衛星200の姿勢要素を制御するための装置である。
姿勢制御装置205は、観測衛星200の姿勢要素を所望の方向に変化させる。もしくは、姿勢制御装置205は、観測衛星200の姿勢要素を所望の方向に維持する。
具体的には、観測衛星200の姿勢要素は、観測衛星200の姿勢、観測衛星200の角速度、および、観測装置201の視線方向(Line Of Sight)である。
姿勢制御装置205は、姿勢センサとアクチュエータとコントローラとを備える。姿勢センサは、ジャイロスコープ、地球センサ、太陽センサ、スター・トラッカ、スラスタ、あるいは磁気センサといった装置である。アクチュエータは、姿勢制御スラスタ、モーメンタムホイール、リアクションホイールまたはコントロール・モーメント・ジャイロといった装置である。コントローラは、姿勢センサによって得られる計測データに基づいて、または、地上設備500からの制御コマンドにしたがって、制御プログラムを実行することによって、アクチュエータを制御する。
電源装置206は、太陽電池、バッテリおよび電力制御装置などを備え、観測衛星200の各装置に電力を供給する。
衛星制御装置202について補足する。
衛星制御装置202は処理回路を備える。
処理回路は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサであってもよい。処理回路は、推進装置204を制御する観測制御部として機能する。
処理回路において、一部の機能が専用のハードウェアで実現されて、残りの機能がソフトウェアまたはファームウェアで実現されてもよい。つまり、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらの組み合わせで実現することができる。
専用のハードウェアは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGAまたはこれらの組み合わせである。
ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略称である。
FPGAは、Field Programmable Gate Arrayの略称である。
観測衛星200のポインティング機能について補足する。
観測衛星200は、観測方向を観測対象へ向けるためのポインティング機能を有する。
例えば、観測衛星200はリアクションホイールを備える。リアクションホイールは、観測衛星200の姿勢を制御するための装置である。リアクションホイールによって観測衛星200の姿勢が制御され、ボディポインティングが実現される。
例えば、観測装置201はポインティング機構を備える。ポインティング機構は、観測装置201の視線方向を変えるための機構である。ポインティング機構には、例えば、駆動ミラーが利用される。
観測装置201の観測機能について補足する。
観測装置201は、分解能可変機能およびオートフォーカス機能を有する。
分解能可変機能は、観測時の分解能を変える機能である。
オートフォーカス機能は、観測対象に焦点を合わせる機能である。
図4を用いて、本実施の形態に係る地上設備500の構成例を説明する。
地上設備500は、例えば、観測衛星200をプログラム制御する。地上設備500は、地上装置の例である。地上装置は、地上アンテナ装置、地上アンテナ装置に接続された通信装置、あるいは電子計算機といった地上局と、地上局にネットワークで接続されたサーバあるいは端末としての地上設備から構成される。また、地上装置には航空機、自走車両、あるいは移動端末といった移動体に搭載された通信装置を含んでも良い。
地上設備500は、観測衛星200と通信することによって観測衛星200を制御するコンピュータである。地上設備500は、プロセッサ910を備えるとともに、メモリ921、補助記憶装置922、入力インタフェース930、出力インタフェース940、および通信装置950といった他のハードウェアを備える。プロセッサ910は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
地上設備500は、例えば、機能要素として、軌道制御コマンド生成部510と、解析予測部520を備える。軌道制御コマンド生成部510および解析予測部520の機能は、ハードウェアあるいはソフトウェアにより実現される。
通信装置950は、観測衛星200を追跡管制する信号を送受信する。また、通信装置950は、軌道制御コマンド55を観測衛星200に送信する。
解析予測部520は、観測衛星200の軌道を解析予測する。
軌道制御コマンド生成部510は、観測衛星200に送信する軌道制御コマンド55を生成する。
地上設備500は、プロセッサ910を備えるとともに、メモリ921、補助記憶装置922、入力インタフェース930、出力インタフェース940、および、通信装置950といった他のハードウェアを備える。プロセッサ910は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
プロセッサ910は、制御プログラムを実行する装置である。制御プログラムは、観測衛星200を制御する機能を実現するプログラムである。
プロセッサ910は、演算処理を行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ910の具体例は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)である。
メモリ921は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ921の具体例は、SRAM(Static Random Access Memory)、あるいはDRAM(Dynamic Random Access Memory)である。
補助記憶装置922は、データを保管する記憶装置である。補助記憶装置922の具体例は、HDDである。また、補助記憶装置922は、SD(登録商標)メモリカード、CF、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVDといった可搬の記憶媒体であってもよい。なお、HDDは、Hard Disk Driveの略語である。SD(登録商標)は、Secure Digitalの略語である。CFは、CompactFlash(登録商標)の略語である。DVDは、Digital Versatile Diskの略語である。
入力インタフェース930は、マウス、キーボード、あるいはタッチパネルといった入力装置と接続されるポートである。入力インタフェース930は、具体的には、USB(Universal Serial Bus)端子である。なお、入力インタフェース930は、LAN(Local Area Network)と接続されるポートであってもよい。
出力インタフェース940は、ディスプレイといった表示機器のケーブルが接続されるポートである。出力インタフェース940は、具体的には、USB端子またはHDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)端子である。ディスプレイは、具体的には、LCD(Liquid Crystal Display)である。
通信装置950は、レシーバとトランスミッタを有する。通信装置950は、具体的には、通信チップまたはNIC(Network Interface Card)である。
制御プログラムは、プロセッサ910に読み込まれ、プロセッサ910によって実行される。メモリ921には、制御プログラムだけでなく、OS(Operating System)も記憶されている。プロセッサ910は、OSを実行しながら、制御プログラムを実行する。制御プログラムおよびOSは、補助記憶装置922に記憶されていてもよい。補助記憶装置922に記憶されている制御プログラムおよびOSは、メモリ921にロードされ、プロセッサ910によって実行される。なお、制御プログラムの一部または全部がOSに組み込まれていてもよい。
地上設備500は、プロセッサ910を代替する複数のプロセッサを備えていてもよい。これら複数のプロセッサは、プログラムの実行を分担する。それぞれのプロセッサは、プロセッサ910と同じように、プログラムを実行する装置である。
プログラムにより利用、処理または出力されるデータ、情報、信号値および変数値は、メモリ921、補助記憶装置922、または、プロセッサ910内のレジスタあるいはキャッシュメモリに記憶される。
地上設備の各部の「部」を「処理」、「手順」、「手段」、「段階」、「工程」、あるいは「サーキットリ」に読み替えてもよい。また制御処理の「処理」を「プログラム」、「プログラムプロダクト」または「プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体」に読み替えてもよい。
制御プログラムは、地上設備の各部の「部」を「処理」、「手順」、「手段」、「段階」、「工程」、あるいは「サーキットリ」に読み替えた各処理、各手順、各手段、各段階、各工程、各サーキットリを、コンピュータに実行させる。また、制御方法は、地上設備が制御プログラムを実行することにより行われる方法である。
制御プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に格納されて提供されてもよい。また、各プログラムは、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
次に、本実施の形態に係る観測衛星200について、さらに詳しく説明する。
本実施の形態では、静止衛星と同じ軌道周期を持つ楕円軌道104を飛翔する観測衛星200が、推進装置204を適切に制御することにより高分解能で精細な観測情報を取得可能とする態様について説明する。
図5は、本実施の形態に係る楕円軌道104を示す図である。
楕円軌道104は長径が面内で回転する。慣性空間で回転を止めるのが凍結軌道である。
図6は、本実施の形態に係る楕円軌道104を飛翔する観測衛星200の例1を示す図である。
観測衛星200は、静止衛星と同じ軌道周期を持つ楕円軌道104を飛翔する。観測衛星200は、地球101ないし宇宙物体110を観測する観測装置201と、推進装置204を具備する。
観測衛星200は、楕円軌道104の近地点が、観測対象の位置する経度帯上空において地球自転と同期するよう推進装置204を動作させる。
近地点では、対地速度が高いため、観測衛星200が西から東に相対的に移動する。観測衛星200は、近地点において楕円軌道104の長径の面内回転を地球自転と同期制御しつつ観測を行う。
観測衛星200は、観測対象を近地点から観測することにより、高分解能で精細な観測情報を取得できるという効果がある。
図7は、本実施の形態に係る楕円軌道104を飛翔する観測衛星200の例2を示す図である。
観測衛星200は、楕円軌道104の遠地点が、観測対象の位置する経度帯上空において地球自転と同期するよう推進装置204を動作させる。
遠地点では、対地速度が低いため、観測衛星200が東から西に相対的に移動する。観測衛星200は、遠地点において楕円軌道104の長径の面内回転を地球自転と同期制御しつつ観測を行う。
観測対象を遠地点から観測することにより、観測衛星200が軌道面を飛翔する角速度が地球の自転速度よりも遅くなり、相対的に観測衛星200が東から西へ相対的に移動しながら観測ができる。このため、日照領域の変化に応じて観測対象を移動させることができ、一日の日照下での長時間観測ができるという効果がある。
また、観測衛星200が、観測領域通過後に地球の裏側で近地点を通過して経度方向の相対角速度が地球自転より高速となるため、翌日には再び東から西への観測領域の観測が可能となる。
このため日本から中国あるいはインドにかけてアジア域全域を毎日観測できるという効果がある。
実施の形態2.
本実施の形態では、主に、実施の形態1との相違点あるいは追加点について説明する。なお、実施の形態1と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
本実施の形態では、静止衛星と同じ軌道周期を持つ傾斜軌道105を飛翔する観測衛星200が、推進装置204を適切に制御することにより高分解能で精細な観測情報を取得可能とする態様について説明する。
図8は、本実施の形態に係る傾斜軌道105を示す図である。
傾斜軌道105は、軌道面の法線ベクトルが南北軸回りに回転する。傾斜軌道105は、公転と同期すると太陽同期軌道となる。
図9は、本実施の形態に係る傾斜軌道105を飛翔する観測衛星200の例を示す図である。
観測衛星200は、静止衛星と同じ軌道周期を持つ傾斜軌道105を飛翔する。
観測衛星200は、傾斜軌道105の法線ベクトルが、地球101の自転と同期して経度方向に回転するよう推進装置204を動作させる。
図9に示すように、観測衛星200は、北半球の観測対象を常に軌道面最北端で監視する。観測衛星200は、傾斜軌道105の法線ベクトルの南北軸回り回転を地球自転と同期制御しつつ観測を行う。
傾斜軌道105を採用して、軌道面最北端が観測領域の経度帯に常時位置するよう推進装置204をさせることにより、観測領域の斜視効果を抑制して高分解能で精細な観測情報を取得できるという効果がある。
軌道傾斜角に応じて推進装置204の推力と推薬が必要となるが、小さな軌道傾斜角であれば、電気推進装置でも法線ベクトルを地球自転と同期させることが可能である。
実施の形態3.
本実施の形態では、主に、実施の形態1,2との相違点あるいは追加点について説明する。なお、実施の形態1,2と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
本実施の形態では、静止衛星と同じ軌道周期を持つ傾斜楕円軌道106を飛翔する観測衛星200が、推進装置204を適切に制御することにより高分解能で精細な観測情報を取得可能とする態様について説明する。
図10は、本実施の形態に係る傾斜楕円軌道106を示す図である。
傾斜楕円軌道106は、長径が面内で回転する。また、傾斜楕円軌道106は、軌道面の法線ベクトルが南北軸回りに回転する。これらの両回転を同期するには人為制御が必要である。
図11は、本実施の形態に係る傾斜楕円軌道106を飛翔する観測衛星200の例を示す図である。
観測衛星200は、静止衛星と同じ軌道周期を持つ傾斜楕円軌道106を飛翔する。
観測衛星200は、傾斜楕円軌道106の法線ベクトルと楕円の長軸が、地球101の自転と同期して経度方向に回転するよう推進装置204を動作させる。
観測衛星200は、長径の面内回転と法線ベクトルの南北軸回り回転とを、地球自転と同期制御しつつ観測を行う。
赤道上空楕円軌道では、軌道高度が静止衛星と同じになる領域において、他の静止衛星と衝突するリスクがある。しかし、傾斜楕円軌道106とすることにより赤道面通過時の高度が静止衛星とは異なるため、衝突リスクを回避できるという効果がある。
実施の形態4.
本実施の形態では、主に、実施の形態1から3との相違点あるいは追加点について説明する。なお、実施の形態1から3と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
本実施の形態では、地球を1日に2周回する楕円軌道107を飛翔する観測衛星200が、推進装置204を適切に制御することにより高分解能で精細な観測情報を取得可能とする態様について説明する。
図12は、本実施の形態に係る地球を1日に2周回する楕円軌道107を飛翔する観測衛星200の例を示す図である。
観測衛星200は、地球を1日に2周回する楕円軌道107を飛翔する。
観測衛星200は、遠地点が軌道面最北端となるよう楕円軌道107の長軸を凍結軌道化させるよう推進装置204を動作させる。
観測衛星200は、遠地点が軌道面最北端となるよう凍結軌道化制御しつつ観測を行う。
本実施の形態に係る楕円軌道107では、日本近傍通過時に軌道面を飛翔する角速度が地球自転と近づく。よって、西から東に1日に2周回する際に、日本あるいは北半球に位置する主要都市の上空を長時間滞留して長時間監視が可能となるという効果がある。
また、楕円軌道107の法線ベクトルの経度方向離角が180°となる軌道面で同様の観測衛星を同期運用することにより、長時間の観測が可能になるという効果がある。
例えば、軌道高度約2万kmの円軌道が1日に2周回することがわかっており、軌道周期は概ね長径に依存する。このため、遠地点高度約36000km、近地点高度約4000kmの楕円軌道として、日本上空経度上で遠地点となる場合は、日本上空を通過する時間帯において、静止軌道と同様に疑似的に静止した観測が可能となる。
以上の実施の形態1から4では、各システムおよび各装置の構成は、上述した実施の形態のような構成でなくてもよい。各システムおよび各装置の機能ブロックは、上述した実施の形態で説明した機能を実現することができれば、どのような構成でもよい。また、各システムおよび各装置は、1つの装置でも、複数の装置から構成されたシステムでもよい。
また、実施の形態1から4のうち、複数の部分を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、1つの部分を実施しても構わない。その他、これらの実施の形態を、全体としてあるいは部分的に、どのように組み合わせて実施しても構わない。
すなわち、実施の形態1から4では、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
なお、上述した実施の形態は、本質的に好ましい例示であって、本開示の範囲、本開示の適用物の範囲、および本開示の用途の範囲を制限することを意図するものではない。上述した実施の形態は、必要に応じて種々の変更が可能である。
55 軌道制御コマンド、100 観測システム、101 地球、102 太陽、103 静止軌道、104,107 楕円軌道、105 傾斜軌道、106 傾斜楕円軌道、110 宇宙物体、200 観測衛星、201 観測装置、202 衛星制御装置、203 通信装置、204 推進装置、205 姿勢制御装置、206 電源装置、500 地上設備、510 軌道制御コマンド生成部、520 解析予測部、910 プロセッサ、921 メモリ、922 補助記憶装置、930 入力インタフェース、940 出力インタフェース、950 通信装置。

Claims (4)

  1. 静止衛星と同じ軌道周期を持つ楕円軌道を飛翔し、
    地球ないし宇宙物体を観測する観測装置と推進装置を具備する観測衛星であって、
    前記楕円軌道の遠地点において前記観測衛星が軌道面を飛翔する角速度が地球の自転速度よりも遅くなり、前記観測衛星が東から西へ相対的に移動するよう前記推進装置を動作させ、近地点において経度方向の相対角速度が地球自転より高速となるよう前記推進装置を動作させて翌日に再び東から西への観測領域の観測が可能とする観測衛星。
  2. 静止衛星と同じ軌道周期を持つ傾斜軌道を飛翔し、
    地球ないし宇宙物体を観測する観測装置と推進装置を具備する観測衛星であって、
    前記傾斜軌道の法線ベクトルが、地球の自転と同期して経度方向に回転するよう前記推進装置を動作させる
    観測衛星。
  3. 静止衛星と同じ軌道周期を持つ傾斜楕円軌道を飛翔し、
    地球ないし宇宙物体を観測する観測装置と推進装置を具備する観測衛星であって、
    前記傾斜楕円軌道の法線ベクトルと楕円の長軸が、地球の自転と同期して経度方向に回転するよう前記推進装置を動作させる
    観測衛星。
  4. 地球を1日に2周回する楕円軌道を飛翔し、
    地球ないし宇宙物体を観測する観測装置と推進装置を具備する観測衛星であって、
    遠地点が軌道面最北端となるよう楕円軌道の長軸を凍結軌道化させるよう前記推進装置を動作させる
    観測衛星。
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