JP7475696B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技場等に設置される遊技機に関するものである。
従来、制御基板等を収容するケースが筐体内部に設けられた遊技機があった(例えば特許文献1)。
特許5575426号公報
しかし、従来の遊技機は、改善の余地があった。
発明の一形態は、遊技機の筐体に固定されたケース部である筐体固定部と、遊技機の制御基板を収容し、前記筐体固定部に対して回動可能に設けられた基板ケース部とを備え、前記基板ケース部が回動する状態の回転軸は、遊技機の左右方向に平行であり、前記基板ケース部の端部に設けられ、前記基板ケース部よりも前側に設けられた内部ユニットを備え、前記基板ケース部は、前側に回動した状態で前記内部ユニットの当接部に当接することにより、当接した状態から前側に回動しないように規制する規制部を備え、前記規制部及び前記内部ユニットの前記当接部が当接した状態で、さらに前側に回動するように力が加えられることにより、前記規制部の前記当接部への当接位置が移動して、前記筐体固定部に対して回動しながらスライドすることを特徴とする遊技機である。
実施形態の遊技機1の全体を示す図である。 実施形態の基板ケース部60近傍を前側Y1から見た図である。 実施形態の基板ケース部60近傍の斜視図である。 実施形態の基板ケース部60近傍の構成を、筐体側ケース部20、中間ケース部40、基板ケース部60に分離した状態の斜視図である。 実施形態の基板ケース部60が回転した状態、スライドした状態の基板ケース部60近傍を示す斜視図である。 実施形態の基板ケース部60が回動した状態を左側X1から見た図である。 実施形態のロック部62近傍の構成を説明する図である。 実施形態の回転軸63及び筐体側ケース部20のガード部23の位置関係を示す拡大斜視図、回転軸63及び中間ケース部40のガイド穴42の位置関係を示す拡大斜視図である。 実施形態の回転軸63近傍の構成の横断面を拡大した図である。 実施形態の基板ケース部60が規制部61bに規制されながら回動する状態を説明する縦断面である。 実施形態の中間ケース部40を前側Y1から見た図である。 実施形態の中間ケース部40の斜視図である。 実施形態の中間ケース部40の分解斜視図である。 実施形態の右側X2の側壁ケース部47単体を示す図である。 実施形態の下部引掛接続部70の構成を説明する図である。 実施形態の下分断部40Dが筐体側ケース部20に対して回動した状態を示す斜視図である。 実施形態の上分断部40U、下分断部40Dが筐体側ケース部20に対して回動した状態を、右側X2から見た模式図である。 実施形態の上部回転接続部75近傍の斜視図(左下側から見た図)である。 実施形態の筐体側ケース部20に対して、中間ケース部40、支持部材77を取り付ける態様を説明する斜視図(右上から見た図)である。 実施形態の筐体側ケース部20の支持部材取付部76近傍を示す図である。 実施形態の支持部材77を示す図である。 実施形態の爪カバー部材78を示す図である。 実施形態の上部回転接続部75近傍を示す図である。 実施形態の上部回転接続部75近傍を示す図である。 実施形態の基板ケース部60の分解斜視図である。 実施形態の基板ケース部60の分解斜視図である。 実施形態の回転軸63の取り付け部近傍の構成を示す図である。 実施形態の基板ケース部60を回動状態にして、回転軸63の取り付け部近傍を拡大した斜視図である。 実施形態の基板ケース部60(前ケース部81、後ケース部82)の識別情報印字部94,95を示す図である。
(実施形態)
本発明に係る遊技機の好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、実施形態の遊技機1の全体を示す図である。
図1(A)は、遊技機1を前側Y1から見た図である。
図1(B)は、前扉2aを開いた状態の斜視図である。
図1に示すように、遊技機1は、複数のリール8L,8C,8Rを回転させることによって遊技媒体であるメダルを払い出す回胴式遊技機(スロットマシン)である。
遊技機1は、筐体2に対して前扉2aが開閉可能に設けられている。
遊技機1は、例えば、所定数(例えば、3枚)のメダルをメダル投入口3から投入されることで、ゲーム開始可能な状態となる。また、ベットボタン4の操作に応じて、内部的に記憶したクレジットメダルからデータ形式のメダルを投入することもできる。
ゲーム開始可能な状態において、遊技者によってスタートレバー5が操作されることで、遊技が開始され、ドラムユニット6がリール8L,8C,8Rの回転を開始する。遊技者により各停止ボタン7L,7C,7Rが押下操作されることで、回転している各リール8L,8C,8Rが停止する。また、停止した図柄の組み合わせに応じてメダルが、メダル払出口10から払い出され、遊技者に提供される。
遊技機1の遊技は、主制御部、副制御部が制御する。主制御部、副制御部は、それぞれ、主制御基板11、副制御基板12に実装されたCPU等を備える。主制御部は、小役、ボーナス等の当選役を抽選により決定する内部抽選処理、図柄の組み合わせに応じたメダル払い出しの処理等を行う。副制御部は、主制御部から送信される制御コマンドに基づいてスピーカ13、ランプ14、表示部15等の演出出力手段を制御して、遊技に同期した演出を行う。
図1(B)に示すように、主制御基板11は、基板ケース部60(回動ケース部)に収容される。
基板ケース部60は、筐体2の背面板2cのうち上側Z2の範囲に固定されている。
[基板ケース部60近傍の構成]
以下、図2から図29を参照しながら基板ケース部60近傍の構成について説明する。
実施形態、図面では、説明と理解を容易にするために、適宜XYZ直交座標系を用いる。この座標系は、遊技機1を正面から見た状態における左右方向X(左側X1、右側X2)、前後方向Y(前側Y1、後側Y2)、鉛直方向Z(下側Z1、上側Z2)に対応している(図1(A)等参照)。基板ケース部60の方向の説明では、定位置に配置された状態(図3の状態)とする。
基板ケース部60近傍の構成の説明する図では、筐体2等の図示を適宜省略する。
基板ケース部60近傍の構成は、ほぼ左右対称である。以下の説明では、主に右側X2部分の構成を説明し、左側X1部分の説明を適宜省略する。
また、実施形態では、「分離不可能」とは、部品の破壊をしなければ部品同士を分解、分離等できない構成であることをいう。つまり、「分離不可能」に接続された部品同士を、分解、分離等する際には、部品を破壊する必要がある。例えば、不正目的、不正改造等の目的で、分離不可能に接続された部品が分離された場合には、痕跡が残る。これにより、不正改造されること等を抑制できる。
また、素手、ドライバー等の工具T(図9等参照)等を用いて構成部品等に接触することを、「アクセス」ともいう。
[基板ケース部60を保持、回動、スライドする構成]
基板ケース部60を保持、回動、スライドする構成等について説明する。
図2は、実施形態の基板ケース部60近傍を前側Y1から見た図である。
図3は、実施形態の基板ケース部60近傍の斜視図である。
図4は、実施形態の基板ケース部60近傍の構成を、筐体側ケース部20、中間ケース部40、基板ケース部60に分離した状態の斜視図である。
図5は、実施形態の基板ケース部60が回転した状態、スライドした状態の基板ケース部60近傍を示す斜視図である。
図6は、実施形態の基板ケース部60が回動した状態を左側X1から見た図である。
図7は、実施形態のロック部62近傍の構成を説明する図である。
図7(A)は、ロック部62近傍の斜視図である。
図7(B)は、ロック状態におけるロック部62近傍の縦断面図である。
図7(C)は、ロック解除状態におけるロック部62近傍の縦断面図である。
図8は、実施形態の回転軸63及び筐体側ケース部20のガード部23の位置関係を示す拡大斜視図、回転軸63及び中間ケース部40のガイド穴42の位置関係を示す拡大斜視図である。
図8(A)は、筐体側ケース部20のみ図示し、基板ケース部60(回転軸63を除く)、中間ケース部40の図示を省略した。
図8(B)は、回転軸63、筐体側ケース部20及び中間ケース部40のみ図示し、基板ケース部60(回転軸63を除く)の図示を省略した。
図9は、実施形態の回転軸63近傍の構成の横断面を拡大した図である。
図9(A)は、基板ケース部60が定位置に配置された状態における断面図(図2、図8(A)の9A-9A断面図に相当する図)である。
図9(B)は、中間ケース部40の切り欠き40a(図9(B)参照)を通る断面図(図2、図8(B)の9B-9B断面図に相当する図)である。
図2から図4に示すように、基板ケース部60近傍は、筐体側ケース部20、中間ケース部40、基板ケース部60の3つのアッセンブリを備える。
遊技機1の製品出荷時には、筐体側ケース部20は、筐体2の背面板2cに対して、ネジ固定される。筐体側ケース部20及び中間ケース部40は、分離不可能に一体的に結合された状態である。このように、筐体側ケース部20及び中間ケース部40が分離不可能に結合された状態を、筐体側アッセンブリ19(筐体固定部)ともいう。
遊技機1が店舗(遊技場)に出荷されてから、店舗での使用を終了して回収されるまでの間、遊技機1が適正に使用された状態(不正な改造等が行われることなく使用された状態)では、筐体側アッセンブリ19は、筐体側ケース部20及び中間ケース部40に分離されることがない。
図3等に示すように、基板ケース部60は、遊技機1の通常使用時(店舗営業中における稼働時等)には、筐体側アッセンブリ19に対して移動しないように保持される。このような通常使用時の配置を、定位置ともいう。基板ケース部60が定位置に配置された状態において、筐体側ケース部20、中間ケース部40、基板ケース部60の全体の外形は、高さ(前後方向Yの長さ)が小さい直方体状である。
一方、図5等に示すように、店舗でのメンテナンス時等には、基板ケース部60は、筐体側アッセンブリ19に対して左右方向Xに平行な回転軸63の軸回りに、前後方向Yに回動可能である。このように回動された状態を、回動状態ともいう。また、基板ケース部60は、回動状態において、筐体側アッセンブリ19に対して鉛直方向Zにスライド可能である。このようにスライドされた状態を、スライド状態ともいう。
(筐体側ケース部20)
図4に示すように、筐体側ケース部20は、前側Y1に開口した凹部を有する箱状の部材である。筐体側ケース部20の主要部分は、例えば、透明樹脂の成形品等である。筐体側ケース部20は、筐体2の背面板2cに対して、4つのネジ2d(固定部材)でネジ固定される。
筐体側ケース部20は、収容凹部21、ロック穴22、ガード部23を備える。
図4、図5等に示すように、収容凹部21は、中間ケース部40及び基板ケース部60を収容する凹部状の部分である。
図4、図7(B)、図7(C)等に示すように、ロック穴22は、基板ケース部60を定位置に保持するための穴である。ロック穴22は、基板ケース部60のラッチ62a(図7(B)参照)と係合する。ロック穴22は、収容凹部21の内側面のうち、上側Z2の左右2ヵ所に設けられている。
図8(A)に示すように、ガード部23は、収容凹部21の内側面の左右にそれぞれ設けられている(図面には、右側X2の構成についてのみ図示する)。ガード部23は、回転軸63の頭部63bがスライドして移動する範囲に設けられている。図9(B)に示すように、ガード部23は、回転軸63の頭部63bのつば部を、前側Y1から覆う断面U字状の部分を有する。
(中間ケース部40)
図4等に示すように、中間ケース部40は、上側Z2及び前側Y1に開口した箱状の部材である。
中間ケース部40は、収容凹部41、ガイド穴42(ガイド部)を備える。
収容凹部41は、定位置に配置された基板ケース部60を収容する凹部状の部分である。
ガイド穴42は、収容凹部41の内側部の左右にそれぞれ設けられている。なお、左右のガイド穴42は、左右方向Xにおいてほぼ対称の構成である。図面では、右側X2のガイド穴42の構成を図示し、左側X1のガイド穴42の構成を適宜省略する。
図6、図8(B)、図9等に示すように、ガイド穴42は、基板ケース部60が鉛直方向Zにスライドする際に、基板ケース部60をガイドする部分である。ガイド穴42は、収容凹部41の内側部を、左右方向Xに貫通した貫通穴である(図9参照)。ガイド穴42は、回転軸63の軸部63aが挿通されている。ガイド穴42及び回転軸63は、カム穴及びカムフォロアのような構成である。
ガイド穴42は、基板ケース部60が鉛直方向Zにスライドする場合に、回転軸63の軸部63aが移動する範囲に設けられている。このため、ガイド穴42の外形は、鉛直方向Zに細長い(図6の破線参照)。
(基板ケース部60)
図4等に示すように、基板ケース部60は、高さ(前後方向Yの長さ)が小さい箱状の部材である。
基板ケース部60は、ケース部材61、ロック部62、回転軸63を備える。
ケース部材61は、主制御基板11を収容する透明樹脂の成形品等である。ケース部材61は、後述するように、前ケース部81、後ケース部82(図25等参照)を備える。
ケース部材61は、取手61a、規制部61bを備える。
取手61aは、基板ケース部60を回動する際、スライドする際に、作業者(店舗の作業者等)が持つ部分である。取手61aは、ケース部材61の左右にそれぞれ設けられている。
規制部61bは、基板ケース部60が前側Y1に回動した状態でドラムユニット6(内部ユニット)の当接部16(図10参照)に当接する部分である。つまり、規制部61bは、ケース部材61の表面のうち前側面及び下側面のコーナ部分(図10(A)参照)、前側面の中央かつ下側Z1の部分(図10(B)参照)を含む。
ロック部62は、定位置に配置された基板ケース部60を、回動しないようにロックする部分である。ロック部62は、基板ケース部60の上側Z2かつ左右にそれぞれ1組ずつ設けられている。ロック部62は、取手61aに対応した位置に配置されている。
実施形態では、基板ケース部60が定位置に配置された状態で、回動しないようにロックされた状態をロック状態ともいう。また、このロックが解除されて基板ケース部60が筐体側ケース部20に対して回動可能な状態をロック解除状態ともいう。
図7に示すように、ロック部62は、ラッチ62a、バネ62dを備える。
ラッチ62aは、鉛直方向Zにスライド可能に、基板ケース部60に保持されている。
ラッチ62aは、爪部62b、レバー部62cを備える。
爪部62bは、上側Z2に向けて突出した部分である。
図7(B)に示すように、ロック状態では、ラッチ62aが上側Z2に配置されることにより、爪部62bは、筐体側ケース部20のロック穴22内に配置される。
図7(C)に示すように、ロック解除状態では、ラッチ62aが下側Z1に配置されることにより、爪部62bは、筐体側ケース部20のロック穴22から退避する。
レバー部62cは、作業者が下側Z1にスライドさせるように操作する部分である。レバー部62cは、ケース部材61の前面から前側Y1に突出している。
バネ62dは、ラッチ62aを上側Z2に付勢する引張コイルバネである。
回転軸63は、金属製の軸体である。
図4等に示すように、回転軸63は、基板ケース部60の左右にそれぞれ設けられ、基板ケース部60の左右側面から左右方向Xの外側に突出するように設けられている。回転軸63は、基板ケース部60の下端近傍に配置され、つまり、基板ケース部60のうち、主制御基板11のコネクタが設置された側の端部近傍に設けられている。
図8、図9に示すように、回転軸63は、軸部63a、頭部63bを備える。
軸部63aは、円柱状の部分である。回転軸63の軸方向(中心軸の方向)は、左右方向Xに平行である。軸部63aは、中間ケース部40のガイド穴42に挿通される。後述するように、軸部63aの一端部(左右方向Xの内側端部)は、基板ケース部60に固定されている。
頭部63bは、円盤状の部分であり、軸部63aの他端部(左右方向Xの外側端部)に設けられている。
(基板ケース部60の回動動作、スライド動作)
基板ケース部60が定位置に配置された状態、基板ケース部60の回動状態、基板ケース部60のスライド状態について、説明する。
(定位置に配置された状態)
図3等に示すように、基板ケース部60が定位置に配置された状態では、基板ケース部60の外側面は、収容凹部21の内側面、又は収容凹部41の内側面に囲まれる。このため、基板ケース部60は、鉛直面(ZX平面)において移動しないように規制される。
基板ケース部60は、回転軸63が下端付近に位置するので、前側Y1に倒れるように回動しようとするが、ロック部62がロック状態であるので、このように回動しないように規制される。
すなわち、図7(B)に示すように、ロック部62は、ラッチ62aの爪部62b及びロック穴22が係合している。また、ラッチ62aは、バネ62dによって上側Z2に付勢されているので、爪部62b及びロック穴22が係合した状態が維持される。これにより、基板ケース部60は、回転軸63回りに、前後方向Yに回動しないように規制される。
図9(A)に示すように、回転軸63の軸部63aの前側Y1は、中間ケース部40(側壁ケース部47)によってカバーされている。回転軸63の軸部63aの頭部63bの右側X2(軸体の突出方向側)には、筐体側ケース部20の収容凹部21の内側部21a(頭部カバー部)が配置されている(図8(A)参照)。つまり、内側部21aは、回転軸63の頭部63bを右側X2から覆う。かつ、さらに右側X2には、筐体側ケース部20の外郭部20aが配置される。
これにより、回転軸63の軸部63a及び頭部63bは、外部からアクセスできないように保護される。
また、回転軸63の頭部63b及び収容凹部21の内側部21aの隙間S21aが十分に小さいため、回転軸63を右側X2に引き抜くためのスペースがない。このため、仮に、回転軸63にアクセスできてしまったとしても、回転軸63を基板ケース部60から回転軸63を取り外すことはできない。
(回動状態)
基板ケース部60を回動状態にする際には、最初に、作業者は、ロック部62のレバー部62cを操作することにより、ロック部62をロック解除状態にする(図7(B)参照)。この場合、作業者は、親指及び人差し指等で、レバー部62c及び取手61aを挟みながら近付けるように操作すればよい。また、作業者は、左右のロック部62を、それぞれ左手及び右手でそれぞれ操作することができる。このように、ロック部62は、ロック解除の操作性がよい。
そして、作業者は、基板ケース部60を前側Y1に倒すように回動させる。これにより、基板ケース部60は、ガイド穴42に挿通された回転軸63の軸部63a回りに回動される。
この際、作業者は、ロック解除する際に掴んだ取手61aを、前側Y1に引っ張るように作業すればよい。このため、ロック解除から基板ケース部60の回動の動作まで、指を持ち替えることなく一連の操作で行うことができるので、作業性がよい。
回動状態においても、上記「定位置に配置された状態」と同様に、回転軸63は、外部からアクセスできないように保護され、基板ケース部60から回転軸63を取り外すことはできない。
(スライド状態)
基板ケース部60を回動状態にすることにより、基板ケース部60の上部は、筐体側ケース部20の収容凹部21から出た状態となる。このため、基板ケース部60の上側Z2への移動規制が解除される。これにより、基板ケース部60は、ガイド穴42にガイドされて、鉛直方向Zにスライド可能な状態となる。
基板ケース部60がスライド可能な範囲は、回転軸63が移動可能な範囲であるので、ガイド穴42の鉛直方向Zの長さに対応した範囲である。
基板ケース部60が上側Z2の上限にスライドした状態では、基板ケース部60の前側Y1の空間は、大きく空いており、ドラムユニット6等の部品が存在しない。
このため、基板ケース部60は、90度回動した状態(図5(B)に示す状態)から、さらに大きな開角度(例えば120度程度)まで回動できる。これにより、主制御基板11の裏面の視認性が向上する。また、遊技機外部から照明等の光が主制御基板11の裏面に届きやすくなるので、さらに視認性が向上する。
ここで、中間ケース部40は、設計条件(内部スペースの制限等)の事情等によって、外形の一部に切り欠き40a(図4、図14(B)参照)を設ける場合がある。
図9(B)に示すように、このような切り欠き40aを有する部分では、中間ケース部40は、回転軸63の頭部63bを覆うことができない。このような場合でも、筐体側ケース部20のガード部23は、回転軸63の頭部63bが移動する範囲に設けられ、スライド状態において、回転軸63の頭部63bを前側Y1から覆う。これにより、スライド状態において、ガード部23は、回転軸63の頭部63bに対して、外部からアクセスできないようにガードできる。
また、ガイド穴42の設置範囲に対応した範囲には、筐体側ケース部20の収容凹部21の内側部21aが存在している。つまり、この内側部21aは、ガイド穴42に沿って設けれている。このため、スライド状態においても、回転軸63の頭部63bの右側X2には、筐体側ケース部20の収容凹部21の内側部21aが配置され、かつ、さらに右側X2には、筐体側ケース部20の外郭部20aが配置される。これにより、左右方向Xの外側から、回転軸63の頭部63bにアクセスすることはできない。
図9(B)に示すように、さらに、筐体側ケース部20の板状の天板20c(前側Y1の板部)も、回転軸63の頭部63bの右側X2に配置されている。天板20cは、ZX平面上に配置されているので、回転軸63の中心軸に平行であるため、回転軸63を引き抜く方向に延在する。このため、天板20cは、回転軸63を引き抜くことを、さらに困難にすることができる。
このように、スライド状態においても、上記「定位置に配置された状態」と同様に、回転軸63は、外部からアクセスできないように保護され、基板ケース部60から回転軸63を取り外すことはできない。
さらに、回転軸63の頭部63b及び収容凹部21の内側部21aの隙間S21aが十分に小さいことに加えて、回転軸63の頭部63b及びガード部23間の隙間も十分に小さい。
図5(B)に示すように、このため、回動状態の基板ケース部60は、前後方向Yの軸回りのガタつき、つまり左右方向Xに回転すること(図5の矢印θ60X参照)が抑制されて、鉛直方向Zにスライドできる。これは、回転軸63の頭部63bの周囲の隙間が十分に小さいので、基板ケース部60が左右方向Xに大きく回転すると、頭部63bが、ガード部23、収容凹部21の内側部21aに当接するためである。
このガタが大きいと、中間ケース部40及び基板ケース部60間の隙間S20a(図9(B)参照)が大きくなってしまうという問題がある。実施形態では、このガタを小さくできるので、隙間S20aが大きくならない。これにより、遊技機1は、スライド状態において、この隙間S20aから回転軸63にアクセスすることを抑制できる。
(規制部61bによるガイド)
上記説明では、基板ケース部60の回動状態、スライド状態を個別に説明したが、以下説明するように、基板ケース部60は、定位置に配置された状態から、回動しながらスライドすることができる。
図10は、実施形態の基板ケース部60が規制部61bに規制されながら回動する状態を説明する縦断面である。
図1(B)、図10(A)に示すように、遊技機1は、基板ケース部60よりも前側Y1に設けられたドラムユニット6を備える。ドラムユニット6の上部には、当接部16が取り付けられている。
当接部16は、左右方向Xにおいて、基板ケース部60の規制部61bに対応した位置に設けられている。
当接部16の上面は、規制部61bとの当接面16aであり、水平面(XY平面)とほぼ平行である。
図10(A)に示すように、定位置に配置されていた基板ケース部60を前側Y1に回動させると、ケース部材61の規制部61b(基板ケース部60の稜線部分)と、ドラムユニット6の当接部16の当接面16aとが当接する。規制部61bが当接面16aに当接することにより、基板ケース部60は、前側Y1に回動しないように規制される。
但し、ケース部材61の規制部61b及び当接部16が当接した状態で、さらに前側Y1に回動させるように力を加えると、基板ケース部60は、回転軸63がガイド穴42に沿って上側Z2に移動し、回動角度が大きくなる。つまり、基板ケース部60は、筐体側アッセンブリ19に対して回動しながらスライドする(この場合、回転軸63は、ガイド穴42の下端付近からガイド穴42に沿って若干上側Z2に移動する)。基板ケース部60がこのように移動する過程において、規制部61bは、当接部16の当接面16aへの当接位置が変化する。
図10(B)に示すように、そして、基板ケース部60がほぼ90度回動した状態で、基板ケース部60は、当接部16上に載置された状態となり、基板ケース部60の裏面は、上側Z2を向いた状態となる。作業者は、この状態で、透明なケース部材61(後ケース部82)を通して、主制御基板11の裏面を詳細に確認することができる。
また、作業者が基板ケース部60から手を離しても、基板ケース部60は、当接部16に載置された状態が維持される。このため、作業者は、他の作業を行うことができたり、空いた手で懐中電灯を持てたりするので、利便性がよい。
なお、基板ケース部60を、図10(B)に示す状態からさらに上側Z2にスライドしてもよい。この場合には、前述したように、基板ケース部60を、さらに大きな開角度に回動できる。
ここで、図3等に示すように、主制御基板11に接続される電気ケーブル11a(例えば、副制御基板12及び主制御基板11間を接続する電気ケーブル、ドラムユニット6及び主制御基板11間を接続する電気ケーブル等)は、一般的に、主制御基板11の下端近傍に配置されたコネクタに接続されている。本実施形態では、基板ケース部60は、下端近傍の回転軸63回りに回動する。このため、回転軸63及びコネクタ間の距離が、十分に短い。そのため、主制御基板11の回動時におけるコネクタの回転半径が小さい。このため、電気ケーブル11aをコネクタに接続したままの状態で、基板ケース部60を回動させることができる。
また、作業者が主制御基板11の裏面を視認する際には、鉛直方向Zにスライドするように操作しなくても、基板ケース部60を前側Y1に倒すように回転すればよい。このため、作業時において、基板ケース部60のスライドする範囲は、十分に小さい。そのため、電気ケーブル11aをコネクタに接続したままの状態で、基板ケース部60を鉛直方向Zにスライドすることができる。
このように、電気ケーブル11a及び主制御基板11を接続するコネクタを挿抜することなく、主制御基板11の裏面を視認できるので、ケーブル、コネクタの損傷を抑制できる。
以上説明したように、本実施形態の遊技機1は、基板ケース部60を前後方向Yに倒れるように回動可能とすることにより、主制御基板11への不正改造の有無を確認するための作業性を向上できる。また、基板ケース部60の回動、スライドにともなうコネクタ、電気ケーブル11a等の損傷を抑制できる。さらに、基板ケース部60の回転軸63への不正なアクセスを抑制できる。
これに対して、従来の遊技機の基板ケースは、回転軸が左右の一端側に設けられ、また、回転軸の方向が鉛直方向Zに平行である。このため、回転軸とは反対側に配置されたコネクタは、回動時の回転半径が大きくなる。そのため、コネクタは、ストレスがケーブルにかからないように、挿抜する必要がある。また、コネクタの挿抜の耐久回数は、数十回以下(例えば30回以下等)であるものもあり、基板の確認作業毎にコネクタの挿抜をしてしまえば、コネクタを損傷してしまう可能性がある。
[中間ケース部40の構成、中間ケース部40を筐体側ケース部20に分離不可能に固定する構成]
中間ケース部40(回動部材)の構成、中間ケース部40を分離不可能に筐体側ケース部20(固定部材)に固定する構成等について、詳細に説明する。なお、これらの構成を説明する図では、理解を容易するために、基板ケース部60の図示等を適宜省略する。
図11は、実施形態の中間ケース部40を前側Y1から見た図である。
図12は、実施形態の中間ケース部40の斜視図である。
図13は、実施形態の中間ケース部40の分解斜視図である。
図14は、実施形態の右側X2の側壁ケース部47単体を示す図である。
図14(A)は、右側X2の側壁ケース部47の左側面図である。
図14(B)は、右側X2の側壁ケース部47を前側Y1から見た図である。
図14(C)は、図14(D)のC-C断面図である。
図14(D)は、右側X2の側壁ケース部47の右側面図である。
図14(E)は、図14(B)のE-E断面図である。
図15は、実施形態の下部引掛接続部70の構成を説明する図である。
図15(A)は、筐体側ケース部20の係合穴72a,72bを示す拡大斜視図である。
図15(B)、図15(C)は、下部引掛接続部70を通る断面による縦断面図の拡大図である。
図15(C)は、中間ケース部40が下部引掛接続部70回りに回動する状態を示す図である。
図16は、実施形態の下分断部40Dが筐体側ケース部20に対して回動した状態を示す斜視図である。
図17は、実施形態の上分断部40U、下分断部40Dが筐体側ケース部20に対して回動した状態を、右側X2から見た模式図である。
前述したように、中間ケース部40は、筐体側ケース部20の収容凹部21に収容される(図4等参照)。
図11から図13に示すように、中間ケース部40は、上部ケース部45(第1ケース部)、補強板46、側壁ケース部47、下部ケース部48を備える。
上部ケース部45(第1ケース部)、側壁ケース部47、下部ケース部48は、樹脂の成形品等であり、補強板46は、金属板のプレス品等である。
上部ケース部45は、中間ケース部40の上部に配置される。
補強板46は、中間ケース部40のほぼ中央に配置される。補強板46は、中間ケース部40の強度を向上する。
側壁ケース部47は、左右にそれぞれ設けられている。左右の側壁ケース部47は、主要な構成がほぼ左右対称である。
下部ケース部48は、中間ケース部40の下部に配置される。
中間ケース部40の収容凹部41の底部は、上部ケース部45(第1ケース部)、補強板46、下部ケース部48によって構成される。また、中間ケース部40の左右の壁部は、それぞれ2つの側壁ケース部47によって構成される。中間ケース部40の下側Z1の壁部は、下部ケース部48によって構成される。
図13に示すように、中間ケース部40の部材間は、ネジ止め、係合部等によって、一体的に結合されている。つまり、上部ケース部45及び補強板46は、ネジ43aによってネジ結合されて一体にされる。また、側壁ケース部47及び下部ケース部48は、ネジ43bによってネジ結合されて一体にされる。そして、このように一体にされた2つの部材が、さらに、ネジ43cによってネジ結合されて一体にされる。
中間ケース部40が筐体側ケース部20の収容凹部21に収容された状態では、これらのネジ43a~42cの頭部は、収容凹部21の底部、壁部によって覆われた状態となり、外部からアクセスすることはできない。また、筐体側ケース部20を筐体2の背面板2cに固定するネジ2d(図4参照)の頭部は、中間ケース部40によって覆われた状態となり、外部からアクセスできない。
図14等に示すように、側壁ケース部47は、前述したガイド穴42を有するケース部材である(図14(A)には、ガイド穴42を太線で示す)。
図14(A)、図14(C)に示すように、ガイド穴42の下端は、大きく開口した開口部42aを有する。
図14(C)に示すように、基板ケース部60を中間ケース部40に取り付ける工程では、最初に基板ケース部60の回転軸63の頭部63bを、側壁ケース部47のガイド穴42の開口部42aに挿通した後、基板ケース部60を上側Z2にスライドすればよい(矢印A42a参照)。そして、回転軸63を挿通した状態の側壁ケース部47、及び他の部材(上部ケース部45(第1ケース部)、補強板46、下部ケース部48)を、前述したようにネジ結合して、中間ケース部40の状態に組み付ければよい。
なお、図示等は省略するが、基板ケース部60及び中間ケース部40を一体にした状態では、基板ケース部60を下側Z1にスライドすると、基板ケース部60の下端と、中間ケース部40の収容凹部41の内側面のうち下側Z1とが当接することにより、回転軸63の頭部63bは、開口部42a内に配置されることはない。このため、基板ケース部60は、中間ケース部40から分離することはない。
図14(B)に示すように、側壁ケース部47は、切断部47aを備える。
切断部47aは、側壁ケース部47の上部に設けられ、一部的に薄肉に形成された部分である。
切断部47aが工具等で切断されることにより、側壁ケース部47は、上部片47U、下部片47Dに分断される。
上部片47Uは、側壁ケース部47及び上部ケース部45をネジ結合するためのネジ穴47bを備える。上部片47Uは、このネジ穴47bを含む程度に、十分に小さい部分である。
下部片47Dは、側壁ケース部47及び下部ケース部48をネジ結合するためのネジ穴47cを備える。下部片47Dは、側壁ケース部47の主要部分であり、上部片47Uよりも十分に小さい。
また、中間ケース部40は、側壁ケース部47の切断部47aが切断されることにより、中間ケース部40の全体が、上分断部40U(第1ケース部)、下分断部40D(第2ケース部)(図16、図17参照)の2つの部材に分断される。すなわち、切断される前の切断部47aは、上分断部40U、下分断部40Dを一体に連結する部分である。
上分断部40Uは、側壁ケース部47の上部片47U、上部ケース部45及び補強板46を備える。下分断部40Dは、側壁ケース部47の下部片47D及び下部ケース部48を備える。
図11、図15に示すように、遊技機1は、中間ケース部40を筐体側ケース部20に固定する構成、つまり、筐体側ケース部20及び中間ケース部40間を接続する構成として下部引掛接続部70(第2接続部)、上部回転接続部75(第1接続部)を備える。
下部引掛接続部70は、筐体側ケース部20及び中間ケース部40を下部で接続する部分である。
下部引掛接続部70は、係合突起71a,71b、係合穴72a,72bを備える。
係合突起71a,71bは、中間ケース部40の下側Z1の側面から、下側Z1に向けて突出するように設けられている。係合突起71bは、下部ケース部48の下部の左右にそれぞれ設けられている。係合突起71bは、2つの側壁ケース部47の下部にそれぞれ設けられている。
図15(B)に示すように、係合突起71aの縦断面形状は、L字状である。係合突起71bも同様な形状である(図14(A)等参照)。
図15(A)に示すように、係合穴72a,72bは、筐体側ケース部20の収容凹部21の内側面のうち下側Z1に設けられている。
図15(B)に示すように、係合突起71a,71bが係合穴72a,72bに挿入され引っ掛けられることにより、筐体側ケース部20及び中間ケース部40は、下部で接続される。
なお、左右方向Xにおいて、係合突起71a、係合穴72aの大きさは、十分に大きい。このため、下部引掛接続部70は、筐体側ケース部20及び中間ケース部40を、強固に接続できる。
中間ケース部40が筐体側ケース部20の収容凹部21に収容された状態では、中間ケース部40の外側面と、収容凹部21の内側面との隙間が十分に小さい(図15(B)等参照)。このため、係合突起71a,71b、係合穴72a,72bには、外部からアクセスすることはできない。
上部回転接続部75は、筐体側ケース部20及び中間ケース部40を上部で、分離不可能に接続する部分である。
図12等に示すように、上部回転接続部75は、円筒穴75aを備える。
円筒穴75aは、上部ケース部45の上部に設けられている。円筒穴75aは、上部ケース部45の上部の両端部から、左右方向Xの内側に向けて凹む穴である。円筒穴75aの中心軸方向は、左右方向Xに平行である。
図4等に示すように、円筒穴75aには、筐体側ケース部20に固定される支持部材77が挿入される。これにより、中間ケース部40(上部ケース部45)は、筐体側ケース部20に対して、前後方向Yに回動可能に支持される。
なお、上部回転接続部75の詳細な構造は、後述する。
(切断部47aが切断されていない状態)
中間ケース部40は、上記構成により、側壁ケース部47の切断部47aが切断されていない状態では、一体構造である。
このため、中間ケース部40は、上部回転接続部75によって筐体側ケース部20に対して回動可能であっても、下部引掛接続部70によって回動しないように規制される。
これにより、中間ケース部40は、筐体側ケース部20の収容凹部21に収容された状態で、筐体側ケース部20に保持される。つまり、中間ケース部40は、筐体側ケース部20、筐体2に対して固定される。
このように下部引掛接続部70、上部回転接続部75は、中間ケース部40が筐体側ケース部20の収容凹部21に収容された状態で、中間ケース部40を筐体側ケース部20に対して、ガタつき等を少なくして確実に固定でき、かつ、分離不可能に固定できる。
(切断部47aが切断された状態)
遊技機1を店舗から回収した際等には、作業者(遊技機1の製造メーカの従業員等)は、前述したように、側壁ケース部47の切断部47aを切断する。これにより、中間ケース部40は、上分断部40U(第1ケース部)、下分断部40D(第2ケース部)の2つの部材に分断される。
図15(C)、図16に示すように、下分断部40Dは、下部引掛接続部70(係合突起71a,71bと、係合穴72a,72bの縁部とが当接する部分)を回転支点として、前側Y1に倒れるように回動可能である。
この場合、回動時の回転軸(第2回転軸)の方向は、左右方向Xに平行である。
さらに、係合突起71a,71bを係合穴72a,72bから引き抜くことにより、下分断部40Dを、筐体側ケース部20から分離し、取り外すことができる。なお、この場合において、基板ケース部60の回転軸63及び側壁ケース部47のガイド穴42が係合した状態では、基板ケース部60及び下分断部40Dを一体で、筐体側ケース部20から取り外すことができる。
図17に示すように、上分断部40Uは、上部回転接続部75の回転軸回りに、筐体側ケース部20に対して回動可能である。このため、上分断部40Uは、下側Z1から上側Z2に持ち上げるように、前後方向Yに回動できる。この場合、回動時の回転軸(第1回転軸)の方向は、左右方向Xに平行である。
このように、上分断部40U、下分断部40Dは、それぞれ前後方向Yに回動可能であり、観音扉のように開閉可能な状態となる。
上分断部40Uを回動することにより、筐体側ケース部20及び筐体2の背面板2c間を結合するネジ2d(図4参照)が露出し、アクセス可能となる。作業者は、このネジ2dを取り外すことにより、筐体側ケース部20を背面板2cから取り外すことができる。
以上説明したように、本実施形態の遊技機1の基板ケース部60は、中間ケース部40を介して筐体側ケース部20に取り付けられる構造である。これにより、基板ケース部60を筐体側アッセンブリ19に対して回動、スライド可能な構成としても、基板ケース部60が不正に取り外されることを抑制できる。また、遊技機1を回収した際には、中間ケース部40の切断部47aを切断し観音開きのように開くことにより、筐体側ケース部20を筐体2の背面板2cを容易に取り外すことができる。
これに対して、従来の遊技機は、基板ケースを筐体に対して回動可能にした構成であっても、中間ケース部40のような部品を備えていない。このため、従来の遊技機は、本実施形態の遊技機1を比較すると、基板ケースを不正に取り外すことの抑制効果が低かった。
[上部回転接続部75の構成]
図18は、実施形態の上部回転接続部75近傍の斜視図(左下側から見た図)である。
なお、図18は、中間ケース部40の図示を省略した。
図19は、実施形態の筐体側ケース部20に対して、中間ケース部40、支持部材77を取り付ける態様を説明する斜視図(右上から見た図)である。
図20は、実施形態の筐体側ケース部20の支持部材取付部76近傍を示す図である。
図20(A)、図20(C)、図20(E)は、支持部材取付部76近傍を前側Y1、左側X1、後側Y2から見た図である。
図20(B)は、図20(A)のB-B断面図である。
図20(D)は、図20(C)のD-D断面図である。
図20(F)、図20(G)は、軸受取付部近傍を左下、右上から見た斜視図である。
図21は、実施形態の支持部材77を示す図である。
図21(A)から図21(D)は、支持部材77をそれぞれ左側X1、前側Y1、右側X2、上側Z2から見た図である。
図21(E)は、支持部材77の斜視図である。
図22は、実施形態の爪カバー部材78を示す図である。
図22(A)から図22(E)は、支持部材77をそれぞれ左側X1、前側Y1、右側X2、後側Y2、下側Z1から見た図である。
図23、図24は、実施形態の上部回転接続部75近傍を示す図である。
図23(A)は、上部回転接続部75近傍を前側Y1から見た図である。なお、図23(A)は、中間ケース部40(上部ケース部45)の図示を省略した。
図23(B)は、図23(A)のB-B断面図である。
図24(A)、図24(B)は、爪カバー部材78を取り付けていない状態の上部回転接続部75近傍を示す図である。
図24(A)は、図24(B)のB-B断面図である。
図24(B)は、爪カバー部材78を取り付けていない状態の上部回転接続部75近傍を後側Y2から見た図である。
図24(C)、図24(D)は、爪カバー部材78を取り付けた状態の上部回転接続部75近傍を示す図である。
図24(C)は、図24(D)のC-C断面図である。
図24(D)は、爪カバー部材78を取り付けた状態の上部回転接続部75近傍を後側Y2から見た図である。
図18、図19に示すように、上部回転接続部75は、支持部材取付部76、支持部材77、爪カバー部材78(係合部カバー部材)、前述した中間ケース部40(上部ケース部45)の円筒穴75aを備える。支持部材77、爪カバー部材78は、樹脂の成形品等である。
図20に示すように、支持部材取付部76は、筐体側ケース部20のうち、支持部材77を取り付けるための構造である。支持部材取付部76は、取付穴部76a、爪係合部76b、U字溝76c、爪目隠部76dを備える。
取付穴部76aは、左右方向Xに貫通した穴である。取付穴部76aには、支持部材77が挿通されて、取り付けられる。取付穴部76aの底部は、筐体側ケース部20の側面の縁部開口よりも、一回り小さい開口穴を備える。
図20(D)、図20(G)に示すように、爪係合部76bは、取付穴部76aの底部の上記開口部によって形成されるつば状の部分である。爪係合部76bは、支持部材77の爪部77eが係合する(図20(D)参照)。
U字溝76cは、取付穴部76aよりも左側X1(左右方向Xの内側)に設けられた断面U字状の溝である。U字溝76cは、前側Y1が有底であり、また、後側Y2に開口するU字開口部を有する。U字開口部の開口幅は、爪係合部76bの内寸よりも大きい。このため、爪係合部76bよりも左側X1には、爪係合部76bよりも一回り大きいスペースを有する。このスペースには、支持部材77の爪部77eが収容される(図20(D)参照)。
図20(D)、図20(F)に示すように、爪目隠部76dは、U字溝76cよりも左側X1に設けられ、爪係合部76bと同様なつば状の部分である。
支持部材77は、支持部材取付部76に取り付けられることにより、中間ケース部40を回動可能に支持する部材である。
図21に示すように、支持部材77は、蓋部77a、筒部77b、爪部77eを備える。
蓋部77aは、四角形の板状の部分である。蓋部77aの大きさは、支持部材取付部76の取付穴部76aに丁度収まる程度の大きさである。蓋部77aは、取付穴部76aに取り付けられることにより、取付穴部76aに蓋をする。
筒部77bは、上部ケース部45の円筒穴75aに挿入される筒状の部分である。筒部77bの外径、円筒穴75aの内径は、十分に大きい。このため、上部回転接続部75は、筐体側ケース部20及び中間ケース部40を、強固に接続できる。
筒部77bの中心軸の方向、つまり、上部回転接続部75の回転軸の方向は、左右方向Xである。筒部77bの外周面は、2つの円筒面77c、2つのフラット面77dを備える。2つの円筒面77cは、前側Y1及び後側Y2に向かい合って配置され、フラット面77dは、下側Z1及び上側Z2に向かい合って配置される。
円筒面77cは、上部ケース部45の円筒穴75aの内周面が摺接する部分である(図23(B)参照)。
爪部77eは、筒部77bの2つのフラット面77dから、それぞれ下側Z1及び上側Z2に突出するように設けられている。前述したように、爪部77eは、支持部材取付部76の爪係合部76bに係合する。
図22に示すように、爪カバー部材78は、左右方向Xに細長い板状の部材である。後述するように、爪カバー部材78は、U字溝76cのU字開口部を覆う。
爪カバー部材78は、突起78a,78b、支持部材受部78cを備える。
突起78a,78bは、爪カバー部材78を、筐体側ケース部20に取り付けるための部分である。突起78aは、前側Y1に突出し、また、内部が中空であり(図23(B)参照)、つまり、断面形状が下側Z1に開口するU字状である。突起78bは、右側X2につば状に突出する部分である。
図22(B)、図22(C)に示すように、支持部材受部78cは、爪カバー部材78の前側Y1の面に設けられた凹状の円筒面を備える。図23(B)に示すように、この円筒面は、支持部材77の筒部77bの円筒面77cを後側Y2から受けることにより、支持部材受部78cのガタを抑制する。
図18の矢印A76に示すように、爪カバー部材78は、左右方向Xの内側から外側に向けてスライドさせるようにして、筐体側ケース部20の取付穴部76aに取り付ける。
図23(B)に示すように、突起78aの中空部分には、筐体側ケース部20の突起76fが挿入され、また、突起78bは、筐体側ケース部20の穴部76gに挿入される。これにより、爪カバー部材78は、筐体側ケース部20に保持される。
また、突起78a及び支持部材受部78cによって形成される凹部78e(噛み合い部)には、上部ケース部45の筒部75bが収容される。このため、爪カバー部材78は、上部ケース部45と噛み合った態様となり、左右方向Xに移動しないよう規制され、筐体側ケース部20に対して確実に保持される。また、爪カバー部材78は、筐体側ケース部20に対して分離不可能に取り付けられる。
図24(A)、図24(B)に示すように、筐体側ケース部20のU字溝76cのU字開口部は、後側Y2に開口している。このため、爪カバー部材78を備えない形態であると、筐体側ケース部20が背面板2cから不正に取り外されてしまった場合に、支持部材77の爪部77eが後側Y2に露出する。そのため、工具T等によって爪部77eにアクセスできてしまう。この場合には、支持部材77を筐体側ケース部20から取り外すことができてしまい、中間ケース部40及び基板ケース部60は、遊技機1から不正に取り外される可能性がある。
図23(C)、図23(D)に示すように、本実施形態では、爪カバー部材78が筐体側ケース部20のU字溝76cのU字開口部を覆っている。爪カバー部材78は、筐体側ケース部20に分離不可能な形態で取り付けられているので、爪部77eにアクセスするためには、この爪カバー部材78を破壊する必要がある。
このため、遊技機1は、中間ケース部40及び基板ケース部60が、不正に取り外されることを抑制できる。
なお、図18、図20(D)に示すように、支持部材77の筒部77bのうち爪部77eよりも左側X1(左右方向Xの内側)には、爪目隠部76dが配置される上、中間ケース部40の筒部75bが配置される。このため、支持部材77の筒部77bの先端側からは、爪部77eにアクセスできない。
また、支持部材取付部76の取付穴部76aには、取付穴部76aと同様な大きさの蓋部77aによって蓋がされる。このため、取付穴部76aから支持部材77の筒部77bの先端側からは、爪部77eにアクセスできない。
以上説明したように、本実施形態の遊技機1の上部回転接続部75は、中間ケース部40を筐体側ケース部20に対して回動可能な形態で強固に接続できる。また、上部回転接続部75は、中間ケース部40及び筐体側ケース部20間を分離不可能に接続するので、不正改造等を抑制できる。
[回転軸63の取り付け構造]
前述した回転軸63を基板ケース部60に取り付ける構造について説明する。
図25、図26は、実施形態の基板ケース部60の分解斜視図である。
図27は、実施形態の回転軸63の取り付け部近傍の構成を示す図である。
図27(A)は、回転軸63の取り付け部近傍を前側Y1から見た図である。
図27(B)は、図27(A)から前ケース部81の図示を省略した図である。
図27(C)は、図27(A)のC-C断面図である。
図27(D)は、図27(A)のD-D断面図である。
図27(E)は、回転軸63の取り付け部近傍を拡大した斜視図(図25の矢印27E部)である。
図28は、実施形態の基板ケース部60を回動状態にして、回転軸63の取り付け部近傍を拡大した斜視図である。
図25、図26に示すように、基板ケース部60は、主制御基板11、前ケース部81、後ケース部82、設定鍵部83、ロック部材84、ネジガード85、前述した回転軸63を備える。
前ケース部81(表ケース部)、後ケース部82(裏ケース部)は、前述したように主制御基板11を収容するケース部材であり、主要部分が透明樹脂の成形品等である。
また、ロック部材84、ネジガード85は、樹脂の成形品等である。
前ケース部81は、主制御基板11の表側である前側Y1に配置されるケース部材であり、前ケース部81は、主制御基板11の裏側である後側Y2に配置されるケース部材である。主制御基板11は、前ケース部81にネジ固定される。前ケース部81、後ケース部82間は、ネジ、爪、ロック部材84等によって結合される。
設定鍵部83は、遊技機1の有利度の設定値を変更する際に操作される部材である。設定鍵部83は、後ケース部82に対してネジ固定される。なお、このネジは、設定鍵部83に対して分離不可能に取り付けられるカバー83aによってカバーされる。
ロック部材84は、2つ設けられている。詳細な説明は省略するが、ロック部材84は、後ケース部82の挿通穴84a、及び前ケース部81の挿通穴84bに挿通された状態で、前ケース部81に爪で係合する。このため、前ケース部81、後ケース部82間を分離するには、ロック部材84を破壊する必要がある。これにより、前ケース部81、後ケース部82間は、分離不可能に結合される。このように、ロック部材84でケース間を分離不可能に結合する構成を、遊技機の分野ではかしめともいう。
図27に示すように、回転軸63の軸部63aの先端部分は、後ケース部82に固定され、かつ、この先端部分の前側Y1は、前ケース部81によってカバーされる。
回転軸63は、フラット面63c、取付穴63dを備える。
フラット面63cは、軸部63aの先端を平面状に切削した部分である。2つフラット面63cがいわゆるダブルDカット状に設けられており、これらの面が平行である。
取付穴63dは、回転軸63を後ケース部82に固定するネジ80dの軸部が挿通される貫通穴である。取付穴63dは、フラット面63cに設けられている。
後ケース部82は、貫通穴82a、ネジ穴82d,82eを備える。
貫通穴82aは、回転軸63の軸部63aを挿通するために、後ケース部82の外郭を左右方向Xに貫通した穴である。貫通穴82aは、後ケース部82の下側Z1の2つのコーナ部にそれぞれ設けられている。なお、後ケース部82のうち貫通穴82aの周囲の部分は、径方向外側に突出するフランジ状のつば82bが形成されている。
図28に示すように、このつば82bは、基板ケース部60を筐体側アッセンブリ19(筐体側ケース部20及び中間ケース部40)に取り付けた状態において、回転軸63の軸部63aへのアクセスを困難にし、また、スライド状態における基板ケース部60のガタを抑制する。
図27に示すように、ネジ穴82d,82eは、鉛直方向Zに並べて配置されている。ネジ穴82dは、回転軸63を後ケース部82に固定するネジ80dの下穴である。ネジ穴82eは、ネジガード85を後ケース部82に固定するネジ80eの下穴である。
ネジガード85は、ガード部85a、取付穴85eを備える。
ガード部85aは、取付穴85eの直下に設けられた板状の部分である。ガード部85aは、回転軸63を後ケース部82に固定するネジ80dの頭部を、前側Y1からカバーする(覆う)位置に配置されている。このため、ガード部85aは、ネジ80dの頭部へアクセスできないように保護できる。
取付穴85eは、ネジガード85を後ケース部82にネジ固定するための貫通穴である。取付穴85eは、ネジガード85を後ケース部82に固定するネジ80eの軸部が挿通される。
上記構成により、回転軸63を取り外すためには、最初に、前ケース部81のうちガード部85aの前側Y1に配置された部分を破壊する必要がある(図27(A)、図27(C)に、この破壊における前ケース部81の破断線80jの一例を図示した)。次に、ネジガード85のガード部85aを破壊する必要がある(図27(B)、図27(C)に、この破壊におけるネジガード85の破断線80kの一例を図示した)。その上で、回転軸63を後ケース部82に固定するネジ80dの頭部にアクセスすることにより、ネジ80dを取り外す必要がある。
このように、回転軸63を取り外すためには、前ケース部81、ネジガード85を破壊する必要があるので、痕跡が残る。これにより、主制御基板11への不正なアクセスを抑制できる。
なお、ネジ80dを取り外せたとしても、前述したように筐体側ケース部20がネジガード85を備えるので、回転軸63を左右方向Xに引き抜くスペースがない(図9等参照)。
[識別情報印字部91~95]
図2、図29等を参照して、識別情報印字部91~95の構成を説明する。
図29は、実施形態の基板ケース部60(前ケース部81、後ケース部82)の識別情報印字部94,95を示す図である。
図29(A)、図29(C)は、前ケース部81、後ケース部82の識別情報印字部94,95を拡大して示す図である。図29(B)は、図29(A)のB-B断面図である。
図2に示すように、筐体側ケース部20、中間ケース部40、基板ケース部60は、それぞれ識別情報印字部91~95を備える。
識別情報印字部91~95は、主制御基板11の識別情報に対応付いた識別情報が印字された部分である。筐体側ケース部20、中間ケース部40、基板ケース部60には、遊技機毎に異なった識別情報が付与され、識別情報が印字される。
実施形態では、一例として、同一の遊技機は、同一の識別情報である「00000」の文字が全ての識別情報印字部91~95に印字される例を示すが、これに限定されず、互いに異なった形態でもよい。この場合には、トレーサビリティを確保するために、各識別情報印字部の識別情報、及び他の識別情報印字部の識別情報を対応付けて、遊技機の製造を管理する管理装置(コンピュータ等)等に記憶しておけばよい。
図2に示すように、識別情報印字部91~95の識別情報は、それぞれ各ケース部材の前側Y1の面に、レーザ印字されている。レーザ印字は、レーザ光を樹脂に照射して、樹脂の表面を焦がすことにより印字するものである。
識別情報印字部91は、筐体側ケース部20の左上の範囲に設けられている。
識別情報印字部92,93は、中間ケース部40の上部ケース部45の左上の範囲、右側X2の側壁ケース部47の(図11参照)の下側Z1の範囲に設けられている。
識別情報印字部94(表ケース識別情報印字部)、識別情報印字部95(裏ケース識別情報印字部)は、基板ケース部60の前ケース部81の右上の範囲、後ケース部82の左下の範囲に設けられている(図25参照)。
このように、筐体側ケース部20、中間ケース部40、基板ケース部60にそれぞれ関連付いた識別情報印字部91~95を設けることにより、不正目的で部品交換されること等を抑制できる。
また、遊技機1を回収後に、さらに、筐体側ケース部20、中間ケース部40、基板ケース部60に個別に分離後にも、各部材のトレーサビリティを確保できる。
さらに、中間ケース部40は、前述したように上分断部40U、下分断部40Dに分離される。また、基板ケース部60は、ロック部材84等を破壊することにより、前ケース部81、後ケース部82に分解される。このように分離された後でも、上分断部40Uに含まれる識別情報印字部92、下分断部40Dに含まれる識別情報印字部93、前ケース部81に含まれる識別情報印字部94、後ケース部82に含まれる識別情報印字部95によって、トレーサビリティを確保できる。
図29(A)、図29(B)に示すように、基板ケース部60の前ケース部81の識別情報印字部94は、5個の文字の識別情報に対応して、5個の単位印字部94aを備える。各単位印字部94aには、1つの文字が印字される。なお、文字は、各種記号、数字等を含む概念である。
前ケース部81のうち単位印字部94aの縦断面形状は、前側Y1(ケース表面)が前側Y1に凸である円弧状であり、後側Y2(ケース裏面)が平面状である。このように、縦断面形状の前側Y1の面(表面)は、立体的形状である曲面(立体的形状部)である。
レーザ印字の工程では、レーザ光L(図29(B)参照)は、前後方向Yに平行に、前側Y1から各単位印字部94aの前側Y1の面に照射される。これにより、印字された文字は、識別情報印字部94を前側Y1から観察することにより、歪み等が生じないきれいな書体となる。
後ケース部82の識別情報印字部95は、後ケース部82のうち左側X1に突出したつば状の部分に設けられている(図25等参照)。つば状の部分は、基板ケース部60を前側Y1から見た状態で、前ケース部81の外形から突出した部分である。このため、前ケース部81、後ケース部82等が一体にされて基板ケース部60の状態にされた状態で、識別情報印字部95は、前側Y1に露出し、前側Y1から観察できる。
後ケース部82の識別情報印字部95は、縦断面図を省略するが、前ケース部81の識別情報印字部94と同様な構造である。つまり、識別情報印字部95は、5個の単位印字部95aを備え、また、縦断面形状の前側Y1が円弧状である。
上記形状により、識別情報印字部94,95は、改ざんの抑制効果が高い。
例えば、不正目的で、識別情報印字部94,95の印字を、研磨、切削等によって消去した後に、他の識別情報を印字するためには、レーザ印字を行う印字装置が必要である。このような、印字装置は、民生の用途では広く流通しておらず、また、高価であるために、入手が困難である。仮に、インクを転写、射出するような印字装置で印刷しようとしても、識別情報印字部94,95の表面は、曲面であるので、文字に歪み、にじみ等が生じてしまう。さらに、裏面側に他の識別情報を印字した場合にも、識別情報印字部94,95の曲面に起因するレンズ効果によって、やはり、文字に歪み等が生じてしまう。
図示は省略するが、識別情報印字部91~93の各部材20,40(45,47)の前側Y1の面(ケース表面)は、フラット面であり、このフラット面に前側Y1からレーザ印字される。なお、これら識別情報印字部91~93も、識別情報印字部94,95と同様な立体的形状としてもよい。
識別情報印字部91~95の印字工程では、各部材を個別に行うのではなく、筐体側ケース部20、中間ケース部40、基板ケース部60を一体にした状態(図2の状態)で行うことが好適である。この場合には、印字工程を一工程で行うことができるし、また、各部材の識別情報を確認しながら同じ識別情報の部材同士を組みわせるといった煩雑な作業が不要である。
なお、識別情報印字部91~95の印字工程では、筐体側ケース部20、中間ケース部40、基板ケース部60の一部を一体にした状態で行ってもよい。例えば、前述した部材同士を組み合わせの作業性の観点から、少なくとも、識別情報印字部92,93は、上部ケース部45、側壁ケース部47等を一体にした中間ケース部40に組み上げた状態で行うことが好適である。また、識別情報印字部94,95は、前ケース部81、後ケース部82等を一体にした基板ケース部60に組み上げた状態で、印字工程を行うことが好適である。
以上説明したように、本実施形態の遊技機1の識別情報印字部94,95は、立体的形状の表面に印字されることにより、改ざんの抑制効果を向上できる。また、識別情報印字部91~95は、筐体側ケース部20、中間ケース部40、基板ケース部60を分解後の部品のトレーサビリティを確保でき、さらに印字工程の工数が少ない。
これに対して、従来の遊技機の基板ケースの識別情報は、平面上に設けられているので、改ざん抑制効果が低く、また基板ケースを分解後の部品のトレーサビリティが不十分であった。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。なお、前述した実施形態の各構成及び後述する変形形態の各構成は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
(1)実施形態において、筐体内部に収容されるケース部材は、主制御基板を収容する基板ケースである例を示したが、これに限定されない。ケース部材は、筐体内部に収容される各種ケース部材であればよい。ケース部材は、例えば、副制御基板を収容する基板ケースであってもよい。
(2)実施形態において、基板ケース部は、左右方向の軸回りに前後方向に回動可能である例を示したが、これに限定されない。基板ケース部は、例えば、鉛直方向の軸回りに左右方向に回動可能に支持されていてもよい。
(3)実施形態において、遊技機は、スロットマシンである例を示したが、これに限定されない。遊技機は、例えば、パチンコ、玉スロなどその他の遊技機でもよい。
また、遊技機は、メダルなどの現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の擬似遊技媒体を用いてゲームを実行可能な、いわゆるメダルレス遊技機でもよい。さらに、遊技機は、遊技球などの遊技媒体を外部に払い出さず、内部循環させてゲームを実行可能な、いわゆる封入式遊技機でもよい。
1:遊技機
2:筐体
2a:前扉
2c:背面板
11:主制御基板
11a:電気ケーブル
19:筐体側アッセンブリ
20:筐体側ケース部
40:中間ケース部
60:基板ケース部
61:ケース部材
63:回転軸
70:下部引掛接続部
75:上部回転接続部
77:支持部材
78:爪カバー部材
91~95:識別情報印字部

Claims (1)

  1. 遊技機の筐体に固定されたケース部である筐体固定部と、
    遊技機の制御基板を収容し、前記筐体固定部に対して回動可能に設けられた基板ケース部とを備え、
    前記基板ケース部が回動する状態の回転軸は、
    遊技機の左右方向に平行であり、
    前記基板ケース部の端部に設けられ、
    前記基板ケース部よりも前側に設けられた内部ユニットを備え、
    前記基板ケース部は、
    前側に回動した状態で前記内部ユニットの当接部に当接することにより、当接した状態から前側に回動しないように規制する規制部を備え、
    前記規制部及び前記内部ユニットの前記当接部が当接した状態で、さらに前側に回動するように力が加えられることにより、前記規制部の前記当接部への当接位置が移動して、前記筐体固定部に対して回動しながらスライドする
    ことを特徴とする遊技機。
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