JP7475622B2 - 運動機能評価装置、運動機能評価方法、及びプログラム - Google Patents

運動機能評価装置、運動機能評価方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、運動機能評価装置運動機能評価方法、及びプログラムに関する。
特許文献1には、利用者の足の下に測定台が配置され、利用者が膝を曲げた状態から立ち上がるまでの荷重の変化に基づいて利用者の運動機能を評価する運動機能評価装置が開示されている。
特開2014-176439号公報
しかしながら、特許文献1の装置では、測定台が利用者の足の下に配置されているため、利用者は足が完全に伸び切るような立ち上がり動作を行わなければ、精度よく利用者の運動機能を評価することができず、評価精度を確保するにあたり利用者の負担が大きかった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、利用者の負担を軽減しつつ利用者の運動機能を精度よく評価する運動機能評価装置を提供することを目的とする。
この態様によれば、利用者が座るための座面に加わる荷重を測定する測定手段から、座面に加わる荷重を示す荷重データを取得する取得手段と、荷重データにより示される荷重の変化に基づいて利用者の運動機能を評価する評価手段と、を含む。
本発明の一つの態様によれば、利用者の臀部から座面に加わる荷重データを利用することにより、利用者の負担を軽減しつつ利用者の運動機能を精度よく評価する運動機能評価装置を提供することができる。
図1は、第1の実施形態に係る運動機能評価装置の外観を示す図である。 図2は、運動機能評価装置の機能構成の一例を示す図である。 図3は、制御部の機能構成の一例を示す図である。 図4は、運動機能評価方法の一例を示すフローチャートである。 図5は、評価時の利用者の動作の一例を示す模式図である。 図6は、立ち上がり動作時の荷重データの一例を示すグラフである。 図7Aは、運動機能のレベルが高い利用者の荷重データの一例を示す図である。 図7Bは、運動機能のレベルが低い利用者の荷重データの一例を示す図である。 図8は、第2の実施形態に係る運動機能評価方法の流れの一例を示す図である。 図9は、座面における分割領域の構成の一例を示す図である。 図10Aは、利用者Aの重心位置が適切な位置にある場合の荷重分布と表示画面との関係の一例を示す図である。 図10Bは、利用者Aの重心位置が後方にある場合の荷重分布と表示画面との関係の一例を示す図である。 図10Cは、利用者Aの重心位置が右側にある場合の荷重分布と表示画面との関係の一例を示す図である。 図10Dは、利用者Aの重心位置が前方にある場合の荷重分布と表示画面との関係の一例を示す図である。 図11は、重心位置検出処理の一例を示すフローチャートである。 図12は、立ち上がり動作時の荷重の波形の一例を示す図である。 図13Aは、荷重分布の変化率の一例を示す図である。 図13Bは、座面に対する利用者の重心の移動の一例を示す図である。 図14は、第3の実施形態に係る運動機能評価方法の流れの一例を示すフローチャートである。 図15は、立ち上がり動作に伴う荷重の最大変化率の経時変化の一例を示す図である。 図16は、運動メニュー表示処理の一例を示すフローチャートである。 図17は、立ち上がり動作のカウント方法の一例を示す図である。 図18は、第4の実施形態に係る立ち上がり動作の準備処理の一例を示すフローチャートである。 図19は、第6の実施形態に係る運動機能評価装置の処理の一例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態における運動機能評価装置1の外観を示す図である。
運動機能評価装置1は、運動機能を評価する対象者(以下、利用者という。)の動作を測定し、測定した利用者の動作に応じて利用者の運動機能を評価する装置である。ここにいう利用者の運動機能に含まれるものとしては、例えば体幹筋機能、下肢筋機能、及びバランス機能が挙げられる。
本実施形態の運動機能評価装置1は、測定部10と処理部20とを備える。
測定部10は、利用者が座るための座面11を有し、利用者の臀部から座面11に加えられる荷重の変化を測定する。測定部10は、測定した荷重の変化を示す荷重データを処理部20に出力する。測定部10は、本実施形態では椅子40の台座41に設けられる。
処理部20は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などの記憶装置と、CPU(Central Processing Unit)24と、入出力インターフェイスと、これらを相互に接続するバスと、により構成される。処理部20は、記憶装置に格納されている制御プログラムを読み出してCPU24に実行させることにより、入出力インターフェイスを介して運動機能評価装置1の動作を制御する。
処理部20は、測定部10から有線又は無線を介して荷重データを受信し、受信した荷重データを用いて利用者の運動機能の評価値を演算する。本実施形態の処理部20は、ケーブル25を介して測定部10に接続されている。処理部20は、例えば携帯電話、スマートフォン、又はサーバなどによって構成されてもよい。
運動機能評価装置1においては、測定部10と処理部20とを一体化してもよく、又は測定部10と椅子40とを一体化してもよい。また、測定部10は、椅子40の足42の下に配置されてもよく、又は、測定部10を構成する少なくとも一つの荷重センサが足42の下に配置されてもよい。このような場合でも、足42に加わる荷重を測定することにより、利用者Aが座るための座面としての台座41に加わる荷重を求めることができる。また、他の例として、測定部10の荷重センサはトイレの便座に配置されてもよい。
このように、測定部10が椅子40の台座41に設けられているため、利用者は、立ち座りといった日常生活で行われる単純な動作を行うだけで、自身の運動機能を把握することが可能となる。また、利用者が離席するたびに荷重データを取得することができることから、一日のうちに複数の荷重データが取得されるため、これらの荷重データを用いることにより運動機能の評価精度を高めることができる。
図2は、本実施形態における運動機能評価装置1の機能構成を示すブロック図である。
測定部10は、座面11に加えられる荷重を検出する荷重センサ12と、荷重センサ12の検出値を用いて荷重を算出する荷重算出回路13と、を備える。
荷重センサ12は、本実施形態では四角形の測定部10の四隅に配置されている。荷重センサ12の各々は、座面11のうち荷重センサ12が配置された部位において垂直に作用する荷重に応じた検出信号を生成する。荷重センサ12は、力を測定するロードセルを含んで構成される。このロードセルは、入力された荷重に応じて変形する起歪体と、起歪体に貼り付けられた歪ゲージと、を含む。そして、歪ゲージが、起歪体の変形に応じた値を荷重の検出値として出力する。
荷重センサ12については、複数の荷重センサ12を測定部10に内蔵するのがよい。これにより、荷重算出回路13で算出された荷重が座面11上の荷重が加わる位置によってばらつくことを抑制することができる。
荷重センサ12は、荷重算出回路13に接続されている。利用者が測定部10の座面11に座ると、その座面11に加わる荷重は荷重センサ12の各々によって検出される。荷重センサ12の各々は、座面11に加わる荷重に応じた検出信号を荷重算出回路13へ出力する。
荷重算出回路13は、荷重センサ12の各々から出力される検出信号を用いて座面11に加わる荷重の大きさ及び荷重の分布を算出する。荷重算出回路13は、算出した荷重の大きさ及び荷重の分布を時系列に示す荷重データを生成して処理部20に出力する。
処理部20は、操作スイッチ21と、表示画面22と、出力ポート23と、CPU24と、を備える。
操作スイッチ21は、運動機能評価装置1のオン/オフ、利用者情報、及び測定開始の指示などを入力する複数のスイッチにより構成される。ここにいう利用者情報としては、例えば利用者の年齢、性別、体重、及び身長などが挙げられる。
表示画面22には、利用者Aから操作スイッチ21を介して入力された指令、情報又は評価結果などが表示される。
出力ポート23は、図示しないPC及びスマートフォンなどの端末に対して利用者の運動機能の評価結果を送信することが可能である。
CPU24は、運動機能評価装置1の全体を制御する制御装置である。CPU24には、操作スイッチ21と表示画面22と出力ポート23とが接続される。また、CPU24は、ケーブル25を介して測定部10内の荷重算出回路13と接続される。
図3は、本実施形態におけるCPU24の機能構成を示すブロック図である。
CPU24は、荷重データ取得部241と、運動機能評価部242と、情報生成部243と、を備える。
荷重データ取得部241は、利用者の荷重データを取得する取得手段を構成する。本実施形態の荷重データ取得部241は、荷重算出回路13から出力される荷重データを取得するとともに、操作スイッチ21を介して入力される利用者情報を取得する。
運動機能評価部242は、利用者の荷重データに基づいて利用者の運動機能を評価する評価手段を構成する。本実施形態の運動機能評価部242は、評価指標演算部242Aと、運動機能判定部242Bと、を備えている。
評価指標演算部242Aは、利用者の荷重データを用いて、利用者が座面11から立ち上がる動作から得られる利用者固有の運動指標を演算する。具体的には、評価指標演算部242Aは、利用者が座面11に座った時点から立ち上がる動作を終えるまでの間のうちの所定期間に得られる荷重データを用いて利用者の運動指標を演算する。ここにいう、所定期間の一例は、利用者が座面11から立ち上がる動作を開始した時点から利用者の臀部が座面11から離れるまでの間の期間である。また、この立ち上がる動作を開始した時点とは、利用者が動作の開始を指示された時点、利用者が動作の開始を意識した時点、及び荷重が上昇した時点のうちのいずれの時点でもよい。
上記の運動指標としては、例えば、利用者が座面11から立ち上がる動作を行う際に使用する体幹筋機能のレベルを示す運動指標、立ち上がる動作のパワー及びスピードに寄与する下肢筋機能のレベルを示す運動指標、又は、立ち上がる動作の安定性に寄与するバランス機能を示すバランス指標が挙げられる。
運動機能判定部242Bは、上記の運動指標を用いて、利用者の運動機能を判定する。例えば、運動機能判定部242Bは、運動指標が所定の基準を超えるか否かを判定する。ここにいう基準の一例としては、所定の閾値が用いられ、この所定の閾値は、例えば、利用者が座面11から立ち上がる動作を試験的に行い、又はシミュレーションを行うことによりあらかじめ定められる。運動機能判定部242Bは、運動指標が所定の閾値を上回る場合には、利用者の運動機能が高いと判定し、運動指標が所定の閾値を下回る場合には、利用者の運動機能が低いと判定する。なお、この基準は一つの値としての閾値に限られず、一定の数値範囲であってもよい。
また、運動機能判定部242Bは、利用者の運動指標と所定の閾値との差分に基づいて利用者の運動機能の程度を示す評価値を演算してもよい。例えば、運動機能判定部242Bは、運動指標と運動機能の評価値との関係を示す変換マップをあらかじめ記憶し、その変換マップを用いて利用者の運動機能の評価値を算出してもよい。
本実施形態の運動機能判定部242Bは、さらに上記の利用者情報に応じて所定の閾値を補正する。例えば、利用者の筋力が高いほど筋機能の運動指標の数値が大きくなる場合においては、運動機能判定部242Bは、利用者の年齢が高くなるほど所定の閾値を大きくする。これにより、利用者の年齢、又は性別を考慮したうえで、利用者の運動機能を精度よく測定することが可能となる。また、所定の閾値は、利用者の目的などを考慮して設定されてもよい。具体的には、高齢者に対する所定の閾値は若年者に対する所定の閾値よりも高く設定されてもよい。
情報生成部243は、運動機能判定部242Bの判定結果に基づいて種々の情報を生成する情報生成手段を構成する。本実施形態の情報生成部243は、例えば、利用者Aに対する立ち上がり動作の開始指示、利用者の動作に基づく判定結果、又は、判定結果に応じた運動メニューを利用者に対して提示するためのガイダンス情報を生成する。
本実施形態では、処理部20が一つのCPU24において荷重データ取得部241、運動機能評価部242、及び情報生成部243の各機能を実行するが、処理部20は、複数のCPU24を用いて各機能を実行してもよい。また、運動機能判定部242Bが利用者情報に応じて所定の閾値を補正するとともに、又は代わりに、評価指標演算部242Aが利用者情報に応じて利用者の運動指標を補正してもよい。
次に、運動機能評価装置1による利用者の運動機能の評価方法について、図4を参照して説明する。
図4は、利用者の運動機能を評価するための運動機能評価手法の一例を示すフローチャートである。
本実施形態の運動機能評価方法では、ステップS10において処理部20が測定部10から利用者の荷重データを取得し、ステップS20において処理部20が、取得した荷重データに示される荷重の変化に基づいて利用者の運動機能を評価する。以下、本実施形態の運動機能評価装置1が、荷重の変化の一例としての荷重の大きさの変化に基づいて利用者の運動機能を評価する例を説明する。
[荷重データの取得]
続いて、図5を参照して、ステップS10において取得される荷重データについて説明する。図5は、利用者Aの運動機能を評価する際に行われる利用者Aの動作を示す図である。
図5(a)には、利用者Aが椅子40に座った状態が示されている。図5(b)には、利用者Aが座った状態から立ち上がるまでの間において、利用者Aの臀部が座面11から離れる直前の状態が示されている。図5(c)には、利用者Aの臀部が座面11から離れてわずかに浮いた状態が示されている。
図5(a)に示すように、まず、運動機能評価装置1の測定部10は椅子40の台座41に配置され、利用者Aは、測定部10の座面11に座る。続いて、利用者Aは、図5(b)及び図5(c)に示すように、椅子40に座った状態から立ち上がり動作を行う。
図5(c)に示した立ち上がり動作を利用者Aが行っている間、荷重算出回路13(図2参照)は、利用者Aの荷重を測定する。具体的には、荷重算出回路13は、荷重センサ12からの検出信号を用いて利用者Aの立ち上がり動作に伴う荷重の大きさの変化を求め、その荷重データをCPU24に出力する。
このように、利用者Aは、座面11に座った状態から臀部が座面11から離れるまでの動作を行えばよいので、足が完全に伸び切るような立ち上がり動作まで行う必要がない。このため、運動機能を評価するために必要となる荷重データを取得するにあたり、利用者Aの身体的な負担が軽減される。また、運動機能評価装置1は、利用者Aの足が完全に伸び切る時点まで測定を行わなくてもよいので、測定時間を相対的に短縮することができる。
図6は、図5に示した利用者Aの動作に伴う座面11での荷重の時間変化を示した図である。図6においては、説明の便宜上、荷重の変化に対応するように図5で示した測定時の利用者Aの動作が示されている。
まず、利用者Aが座面11に座った状態から立ち上がる動作を開始するポイントSまでの荷重は、座位荷重fからほとんど変化しない。
そして、ポイントSから時間の経過とともに荷重が増加し、その後、ポイントMaxにおいて荷重がピーク値Fとなる。このように荷重が増加する理由は、利用者Aが立ち上がる直前において、利用者Aが主に体幹を使って臀部で座面11を押すことにより、座面11に対して大きな荷重が加わるためである。
ポイントMaxで荷重がピーク値Fに達した後、利用者Aが主に足の筋力を使って立ち上がろうとするため、利用者Aの臀部が座面11から離れるにつれて利用者Aの荷重は座っていた状態での座位荷重fよりも減少する。そして、利用者Aの臀部が座面11から離れる瞬間のポイントMinで荷重が最小値「0」となる。
このように、本実施形態では、利用者Aが座面11から立ち上がる際の荷重の変化に着目し、座面11に加わる荷重データから人の運動機能のレベルと相関性の高い運動指標を抽出する。座面11に加わる荷重データについては、利用者Aにとって利用者Aの臀部を座面11から離すまでの動作は負荷の小さい動作であるため、例えば、筋力が衰えている老齢者であっても、ふらつくことなく安定した動作を行いやすい。具体的には、特に筋力が衰えている老齢者等による立ち上がり動作において、足が伸び切った時点の荷重データを用いる場合にはふらつきによって生じる荷重の変化が含まれてしまう一方で、臀部が座面11から離れるまでの荷重データを用いる場合にはこのような荷重の変化が含まれる可能性は低い。したがって、上記の立ち上がり動作が行われる所定期間と、荷重データのポイントMaxとの測定期間のばらつきが小さくなるため、運動機能評価装置1は運動機能を精度よく評価することができる。
[運動機能の評価]
続いて、図7を参照して、図4のステップS20において実行される運動機能の評価手法について説明する。
図7Aは、運動機能の高い利用者Aの荷重の変化の一例を示す図であり、図7Bは、運動機能の低い利用者Aの荷重データの一例を示す図である。図7A及び図7Bには、評価指標演算部242Aによって抽出される運動指標として、荷重の変化量αと荷重の最大変化率Rmaxとが示されている。以下に、評価指標演算部242Aにより変化量α及び最大変化率Rmaxを算出する方法について説明する。
(1)体幹筋機能
本実施形態では、評価指標演算部242Aは、利用者Aが座面11から立ち上がる動作における利用者Aの体幹筋機能を示す運動指標として、図7A及び図7Bに示したような変化量αを演算する。この変化量αは、立ち上がり動作において体幹の筋肉が好適に使用されているか否かを示す指標であり、期間T1における荷重のピーク値Fを用いて演算される。
変化量αは、利用者Aが座面11に座った状態(図5(a)参照)の座位荷重fと、立ち上がる直前の荷重のピーク値Fとの差分に相当し、変化量α=F-fにより求められる。すなわち、変化量αは、荷重がポイントSからポイントMaxにかけて増加する過程における変化量αである。
この変化量αについては、利用者Aの体幹筋機能が高いほど変化量αは大きくなる。具体的には、運動機能の高い利用者Aの荷重の 変化量α(図7A参照)は、運動機能の低い利用者Aの荷重の変化量α(図7B参照)よりも大きい値となる。
したがって、運動機能判定部242Bは、利用者Aの体幹筋機能を評価するために変化量αが予め定められた閾値Thaを上回るか否かを判定する。そして、運動機能判定部242Bは、変化量αが閾値Thaを上回る場合には利用者Aの体幹筋機能が高いと判定する一方で、変化量αが閾値Thaを下回る場合には利用者Aの体幹筋機能が低いと判定する。または、運動機能判定部242Bは、ポイントMaxにかけて増加する荷重の変化の傾きが大きいほど体幹機能が高いと判定してもよい。
このように、本実施形態では、評価指標演算部242Aは、利用者Aが座面11から立ち上がる際の荷重の変化量αを演算することによって、利用者Aの体幹筋機能に関する運動機能を評価することができる。
(2)下肢筋機能
さらに、本実施形態では、評価指標演算部242Aは、利用者Aの下肢筋機能を示す運動指標として図7A及び図7Bに示したような最大変化率Rmaxを演算する。この最大変化率Rmaxは、立ち上がり動作において下肢の筋肉が好適に使用されているか否かを示す指標であり、期間T1における荷重の大きさの変化率を用いて演算される。
換言すれば、最大変化率Rmaxは、図中のグラフの傾きに相当し、Rmax=Δg/ΔTにより求められる。最大変化率Rmaxは、荷重が最大となるポイントMaxから荷重が減少する過程における最大の変化率である。すなわち、最大変化率Rmaxは、単位時間当たりの荷重の変化量が最大となる時の荷重の変化率である。
この最大変化率Rmaxについては、下肢筋機能が高いほど最大変化率Rmaxは大きくなる。具体的には、運動機能の高い利用者Aの荷重データのRmax(図7A参照)は、運動機能の低い利用者Aの荷重データのRmax(図7B参照)よりも大きい値となる。
そして、運動機能判定部242Bは、利用者Aの下肢筋機能を評価するために最大変化率Rmaxが予め定められた閾値Thbを超えるか否かを判定する。運動機能判定部242Bは、最大変化率Rmaxが閾値Thbを上回る場合には利用者Aの下肢筋機能が高いと判定する一方で、最大変化率Rmaxが閾値Thb以下である場合には利用者Aの下肢筋機能が低いと判定する。なお、下肢筋機能を示す指標として、最大変化率Rmaxは一例であり、荷重の変化の程度を表す指標であれば、任意の期間の荷重の変化率又は変化の傾きが用いられてもよい。
このように、本実施形態では、評価指標演算部242Aは、図6に示された利用者Aが立ち上がり動作を行っている期間T1において、体幹筋機能及び下肢筋機能のレベルを示す運動指標として、それぞれ荷重の変化量α及び最大変化率Rmaxを抽出する。そして、運動機能判定部242Bは、これらの運動指標を利用して利用者Aの運動機能を評価する。
なお、運動機能判定部242Bは、変化量αと最大変化率Rmaxとの一方のみを個別に判定してもよく、又は、変化量αと最大変化率Rmaxを所定の数式に代入して総合的に判定してもよい。また、運動機能判定部242Bは、変化量α及び最大変化率Rmaxを利用者Aの体重で正規化した値を判定に用いてもよい。
次に、本実施形態における作用効果について詳細に説明する。
本実施形態によれば、運動機能評価装置1は、利用者Aが座るための座面11に加わる荷重を測定する荷重センサ12から、座面11に加わる荷重を示す荷重データを取得する荷重データ取得部241と、荷重データにより示される荷重の変化に基づいて利用者Aの運動機能を評価する運動機能評価部242と、を含む。
図7A及び図7Bで説明したように、利用者Aの臀部から座面11に加わる荷重の変化は、利用者Aの運動機能レベルに応じて変化する。このため、運動機能評価装置1は、利用者Aの臀部から座面11に加わる荷重の変化をモニタすることにより、荷重変化のパターンが特定されるので、そのパターンの違いから利用者Aの運動機能を評価することができる。さらに、座面11に加わる荷重の変化を取得するには、利用者Aは日常生活で行われる簡単に立ち座りする動作を行えばよいので、運動機能の評価において、利用者Aに対する身体的な負担が軽減される。
例えば、利用者Aに負荷の高い動作を指示して利用者Aのパワー及びスピードに関する運動機能を評価する一般的な手法に対して、本実施形態では、利用者Aが座面11から立ち上がるだけで利用者Aの運動機能を評価できる。すなわち、運動機能評価装置1は、利用者Aが無拘束の状態で、利用者Aのパワーやスピードに関する運動機能を測定することができる。
このように、運動機能評価装置1は、簡易な構成で運動機能を評価することができるとともに、利用者Aに対する負荷を低減することが可能となる。また、測定部10が座面11に配置されるため、図6で説明したように利用者Aの動作を測定するたびに検出されるポイントMaxとポイントMinのばらつきが小さい。したがって、本実施形態によれば、利用者Aの負担を軽減しつつ利用者Aの運動機能を精度よく評価する運動機能評価装置1を提供することができる。
また、本実施形態によれば、運動機能評価部242は、利用者Aが座面11に座った時点から座面11から立ち上がる動作を終えるまでの間の期間T1の荷重データに基づいて、利用者Aの運動機能を評価する。
利用者Aの運動機能の評価に用いられる荷重データのうち、利用者Aが立ち上がる際の座面11に加わる荷重データには、利用者Aの運動機能を示す特徴が特に表れやすい。このため、上記期間の荷重データを解析することにより、利用者Aの運動機能を適切に評価することができる。
また、利用者Aは、椅子40から立ち上がる日常的な簡単な動作を行うだけで利用者A自身の運動機能の評価結果を把握することが可能となる。これにより、運動機能評価装置1は、利用者Aの日常的な動作に伴って頻繁に測定データを取得できるため、運動機能の評価精度を向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、運動機能評価部242は、利用者Aが座面11から立ち上がる動作を開始した時点から利用者Aの臀部が座面11から離れるまでの荷重データを用いて、利用者Aの運動機能を評価する。
このように、利用者Aは、運動機能を評価するにあたり臀部が座面11から離れるまでの動作を行えばよいため、足が伸び切るまで立ち上がる必要がない。これにより、測定部10を利用者Aの足の下に配置して足が伸び切るまでの動作を測定する場合と比較して、利用者Aの足腰などに対する負荷が軽減される。さらに、運動機能の評価に必要なる利用者Aの動作時間が短いため、運動機能評価装置1の評価時間の短縮が可能となる。例えば、利用者Aは、座面11からわずかに臀部を浮かすような座り直し動作を行うだけで運動機能の評価結果を得ることができる。
また、本実施形態において運動機能評価装置1は、座面11に加わる荷重データを用いて運動機能として利用者Aの筋機能を評価する。このように、運動機能評価装置1は、利用者Aに対して負担の少ない動作により利用者Aの筋力の機能を評価することができる。
また、本実施形態によれば、運動機能評価部242は、図7A及び図7Bに示したように荷重データのうち荷重の大きさがピーク値Fから減少する過程における荷重の大きさの変化の程度としての最大変化率Rmaxに基づいて利用者Aの運動機能を評価する。このように、運動機能評価装置1は、荷重の大きさの最大変化率Rmaxを演算することによって、利用者Aの足の筋力を評価することができる。
(第2の実施形態)
次に、図8を参照して、第2の実施形態に係る運動機能評価装置1について説明する。なお、以下のすべての実施形態において、第1の実施形態と同様の構成には同一の符号を付すとともに説明を省略する。
図8は、第2の実施形態に係る運動機能評価方法の一例を示すフローチャートである。第2の実施形態では、ステップS10とステップS20との間にステップS15が追加されている。なお、ステップS15の処理が行われている間においても、ステップS10の処理が行われるものとする。
ステップS15において、処理部20は、荷重データ取得部241(図3参照)によって取得された荷重データから利用者Aについての荷重分布を取得する。ここにいう荷重分布とは、利用者Aの臀部から座面11に加えられた荷重の水平面における荷重の分布である。
そして、運動機能評価装置1は、ステップS20において、荷重データに示される荷重の大きさ及び荷重分布に基づいて利用者Aの運動機能を評価する。
[荷重分布の取得]
続いて、図8のステップS15において実行される荷重分布の取得方法について、図9を参照して説明する。図9は、座面11の荷重分布を表すための分割領域の構成の一例を示す図である。図9では、利用者Aは、矢印Dの方向を向いて座面11に座ることを想定して説明する。
座面11は、四つの領域FR,RL,RR,RLに分けられており、領域FR,FLが前方の領域であり、領域RR,RLが後方の領域である。また、説明の便宜上、領域FR,RRが右側の領域であり、領域FL,RLが左側の領域であるものとする。
このように、座面11における四つの領域FR,RL,RR,RLの荷重成分を検出することにより、利用者Aが座ったときの利用者Aの重心の位置を把握することが可能となる。
続いて、図10を参照して荷重分布の一例を説明する。図10は、荷重分布と表示画面22(図1参照)との関係の一例を示す図である。領域FR,RL,RR,RLのそれぞれに記載されている数値は、荷重の四つの成分を示す値である。
図10Aは、運動機能を評価するにあたり、利用者Aの重心が適切な位置にある場合の荷重分布を示す図である。この例では、領域RLの荷重は「15」であり、領域RRの荷重は「20」であり、領域FLの荷重は「30」であり、及び領域FRの荷重は「35」である。
この場合、図3に示した評価指標演算部242Aは、上記の各領域の荷重の検出結果を運動機能判定部242Bに送信する。運動機能判定部242Bは、隣り合う領域間の荷重の差分が所定の値を超えない場合には、利用者Aの重心の位置は正しいと判定する。ここでは、所定の値は、利用者Aが立ち上がる際にバランスを崩さないようにあらかじめ定められた値であり、例えば「15」としている。
そして、運動機能判定部242Bは、利用者Aの重心が適切な位置にあることを示す信号を情報生成部243に送信する。情報生成部243は、この信号を受信すると、「立ち上がりを開始してください」というメッセージを生成する。その後、このメッセージは、表示画面22に表示される。
このように、利用者Aは、表示画面22を視認することにより、利用者Aの重心の位置が適切であることを確認することができる。
一方、図10Bは、利用者Aの重心が後方にある場合における荷重分布を示す図である。この例では、領域RLの荷重は「34」であり、領域RRの荷重は「42」であるため、後方の荷重の合計は「76」である。また、領域FLの荷重は「9」であり、領域FRの荷重は「15」であり、前方の荷重の合計は「24」である。
この場合、評価指標演算部242Aは、各領域の荷重の検出結果を運動機能判定部242Bに送信する。運動機能判定部242Bは、前方の荷重「24」よりも後方の荷重「76」の方が大きいため、利用者Aの重心が相対的に後方に位置していると判定する。
そして、運動機能判定部242Bは、重心が相対的に後方に位置していることを示す信号を情報生成部243に送信する。情報生成部243は、この信号を受信すると、「少し前に重心を移動させてください」というメッセージを生成する。その後、このメッセージは表示画面22に表示される。
利用者Aは、表示画面22を視認すると、自身の重心の位置を前に移動させる。これにより、利用者Aの体勢が立ち上がり動作に適した体勢に修正されるため、運動機能評価装置1は精度よく運動機能を評価することができる。
同様に、図10Cは、利用者Aの重心が右側にある場合に、評価指標演算部242Aによって検出される荷重分布を示す図である。右側の領域FR,RRの荷重の合計が「76」であり、左側の領域FL,RLの荷重の合計が「24」である。この場合、評価指標演算部242Aは、左側の荷重「24」よりも右側の荷重「76」の方が大きいため、利用者Aの重心が相対的に右側に位置していると判定する。そして、情報生成部243が「少し左に重心を移動させてください」というメッセージを生成すると、このメッセージが表示画面22に表示される。これにより、利用者Aは、メッセージに従って重心の位置を適切な位置に修正することができる。
また、図10Dは、利用者Aの重心が前方にある場合に、評価指標演算部242Aによって検出される荷重分布を示す図である。図10A~図10Cにおいて説明したように、評価指標演算部242Aが各領域の荷重を演算すると、運動機能判定部242Bは重心の位置が前方にあると判定する。この場合、情報生成部243は、利用者Aに「少し後ろに重心を移動させてください」というメッセージを生成する。
このように、評価指標演算部242Aは、座面11の荷重分布を取得することによって、利用者Aの運動機能が正確に評価されるように、利用者Aの体勢の修正を促すことができる。
[評価開始の指示]
次に、本実施形態の運動機能評価部242の動作について説明する。図11は、図8のステップS15において実行される重心位置検出処理の流れを示す図である。具体的には、図11は運動機能評価部242が、利用者Aについての荷重分布を取得してから利用者Aに対して立ち上がり動作を指示するまでの流れを説明するフローチャートである。
ステップS41において、評価指標演算部242Aは、図10を用いて説明したように、荷重データから荷重分布を取得する。そして、ステップS42において、評価指標演算部242Aが利用者Aの重心位置を検出すると、運動機能判定部242BはステップS43の処理に進む。
ステップS43において、運動機能判定部242Bは、評価指標演算部242Aの検出結果を用いて利用者Aの重心位置が適切か否かを判定する。運動機能判定部242Bは、利用者Aの重心位置が適切であると判定すると(図10A参照)、ステップS44の処理に進む。ステップS44において、情報生成部243は、表示画面22に対して立ち上がりの開始を指示する情報を表示させる。
一方、ステップS43において、運動機能判定部242Bは、利用者Aの重心位置が適切でないと判定すると(図10B~D参照)、ステップS41の処理に戻る。または、情報生成部243が図10B及び図10Cにおいて示したメッセージを生成した後、運動機能判定部242BはステップS41の処理に戻ってもよい。そして、利用者Aの重心の位置が適切な位置になるまで、ステップS41からステップS44までの一連の処理が繰り返される。
このように、本実施形態では、運動機能評価部242は、利用者Aの重心位置が適切な位置にあるか否かを判定し、利用者Aの重心位置が適切な位置にある場合に利用者Aの立ち上がり動作を指示する。これにより、運動機能評価装置1は、利用者Aの体勢が立ち上がり動作をスムーズに行える体勢にある場合に限り、荷重データを解析して利用者Aの運動機能を評価することが可能となる。
続いて、図11で説明した立ち上がり動作の可否を判定する処理が行われる期間について説明する。図12は、荷重分布の各成分を示す波形の一例である。
体勢判定期間W1は、利用者Aが座っている状態において、利用者Aが立ち上がり動作をするのに適した体勢であるか否かを判定するための期間である。
全荷重波形51は、座面11全体に加えられる荷重のトータルの値の変化を示す波形である。左側荷重波形52は座面11の左側領域に加わる荷重の変化を示す波形であり、右側荷重波形53は座面11の右側領域に加わる荷重の変化を示す波形である。
体勢判定期間W1において、左側荷重波形52の値は右側荷重波形53の値よりも大きい値を示している。これは、利用者Aが座っている状態において利用者Aの臀部から座面11に加わる荷重が、座面11の左側の領域に偏っていることを意味する。
このように、荷重の各成分が安定する体勢判定期間W1において、荷重の成分同士の大小関係から利用者Aの重心位置を特定することにより、立ち上がり動作の可否を適切に判定することができる。
続いて、上記のような荷重分布を用いて利用者Aの運動機能を評価する運動機能評価部242の動作を説明する。
本実施形態では、評価指標演算部242Aは、荷重データ取得部241から、全荷重波形51、左側荷重波形52及び右側荷重波形53を取得する。運動機能判定部242Bは、各波形について荷重の変動がほぼ一定となる体勢判定期間W1を決定する。
運動機能判定部242Bは、その体勢判定期間W1における全荷重波形51、左側荷重波形52、及び右側荷重波形53に基づいて、利用者Aの重心位置が適切な位置にあるか否かを判定し、利用者Aに立ち上がり動作の開始指示を行う。そして、運動機能判定部242Bは、評価指標演算部242Aから全荷重波形51を受信すると、全荷重波形51の荷重の大きさの変化を判定する。
[バランス機能の評価]
次に、本実施形態では、図12で説明したような荷重の各成分の変化に基づいて、利用者Aのバランス機能を評価する。利用者Aのバランス機能の評価は、図12に示した期間T1において行われる。
図13Aは、利用者Aが立ち上がり動作を行ったときの期間T1における荷重の各成分の変化率を示す図である。図13Aに示される左側荷重57は、座面11の左側領域に加わる荷重の変化率の変動を示し、右側荷重波形58は、座面11の右側領域に加わる荷重の変化率の変動を示している。また、同一時刻における左側荷重波形57と右側荷重波形58との差分γは、利用者Aのバランス機能を示すバランス指標として用いられる。
利用者Aが立ち上がり動作を行う期間T1において、左側荷重波形57は右側荷重波形58よりも大きく変化する。このことから、利用者Aは左側に体重をかけて立ち上がることがわかる。
一方、利用者Aの臀部から座面11に加わる力は右側と左側とでほぼ等しい場合は、左側荷重波形57と右側荷重波形58とが期間T1において互いに重なるので、差分γはほぼ「0」となり、利用者Aのバランス機能は高いと判定される。
このように、左側荷重57と右側荷重58との差分γを演算することによって、利用者Aのバランス機能を判定することができる。
図13Bは、期間T1における利用者Aの重心の位置の推移を示す図である。横軸は座面11の左右方向を示し、縦軸は座面11の前後方向を示す。図13Bに示される左右幅Hは、利用者Aの重心が座面11に対して左右方向にどの程度動いたかを示すバランス指標である。また、前後幅Vは、利用者Aの重心が座面11に対して前後方向にどの程度動いたかを示すバランス指標である。
例えば、利用者Aは、身体を左右に揺らさずに立ち上がった場合は、利用者Aの重心は左右に振れないため、左右幅Hは小さくなる。したがって、左右幅Hが小さいほど利用者Aのバランス機能は高いと判定される。同様に、利用者Aが身体を前後に揺らさずに立ち上がった場合には前後幅Vは小さくなるため、前後幅Vが小さいほど利用者Aのバランス機能は高いと判定される。
このように、本実施形態の運動機能判定部242Bは、図13Aに示した差分γ、図13Bに示した左右幅H、又は前後幅Vを用いて利用者Aのバランス機能を判定する。
なお、運動機能判定部242Bは、差分γ、左右幅H、及び前後幅Vのいずれか一つを組み合わせてバランス機能を判定してもよく、又は、差分γ、左右幅H、及び前後幅Vのうちの少なくとも一つを所定の数式に代入して総合的にバランス機能を判定してもよい。
また、バランス機能を判定する際には、第1の実施形態と同様に所定の閾値を用いてもよい。これらのバランス指標についての閾値は、利用者情報に応じて調節されてもよいし、バランス指標の数値を利用者情報に応じて調節してもよい。
次に、本実施形態における作用効果について詳細に説明する。
本実施形態によれば、運動機能は利用者Aのバランス機能を含み、運動機能評価部242は、荷重データにより示される座面11にかかる荷重分布を用いて利用者Aのバランス機能を評価する。
このように、運動機能評価部242は、利用者Aが座面11に離着席する際に利用者Aの荷重分布を取得することにより、利用者Aの重心位置の変動を特定することができるので、利用者Aのバランス機能を適切に評価することができる。
具体的には、運動機能評価部242は、荷重分布の変化の程度が表れやすいバランス指標として、例えば、図12、図13A及び図13Bに示した差分γ、左右幅V、及び前後幅Vを検出することにより、利用者Aのバランス機能を精度良くかつ多面的に判定することが可能となる。また、運動機能評価部242は、荷重分布の変化のみならず、例えば、ピーク時等の一時点の荷重分布を用いてバランス機能を評価することもできる。
本実施形態における運動機能評価装置1は、座面11の荷重分布に基づいて立ち上がる動作に関する指示情報を生成する情報生成部243をさらに含む。
利用者Aの運動機能を評価するにあたり、利用者Aの立ち上がり動作が正しく行われることが重要である。そのため、本実施形態では、利用者Aが立ち上がり動作を行う前において、座面11の荷重分布を検出することにより利用者Aの重心位置が特定されるので、利用者Aに対して立ち上がり動作に適した体勢を指示することが可能となる。このため、利用者Aの運動機能の評価精度を高めることができる。
具体的には、図12に示した体勢判定期間W1において利用者Aの荷重分布が取得されるため、立ち上がり動作が行われる期間T1以前に、利用者Aが立ち上がり動作に適した体勢であるか否かを判定することができる。このため、運動機能の評価において、利用者Aが評価に適した体勢で運動機能を判定することが可能となる。
(第3の実施形態)
次に、図14を参照して、第3の実施形態に係る運動機能評価装置1の動作について説明する。
第3の実施形態は、第1の実施形態の処理に加えてステップS30の処理が実行される。具体的には、運動機能評価部242は、取得した荷重データに基づいて利用者Aの運動機能を評価すると、ステップS30において評価結果に基づく種々の情報を生成する。本実施形態では、運動機能の評価結果に基づいて、運動機能の改善を促す情報を生成する例を説明する。
図15は、第1の実施形態において評価指標演算部242Aが演算した利用者Aの最大変化率Rmaxを日ごとにプロットした図である。図示のとおり、今日測定した最大変化率Rmaxは値D0で最小であり、1日前は値D1であり、2日前は値D2であり、3日前は値D3であり、4日前は値D4であり、5日前は値D5である。
評価指標演算部242Aは、図15に示したような値D1から値D5までの過去5日間の最大変化率Rmaxの平均値AV及び標準偏差SDを算出し、これらの値を運動機能判定部242Bに送信する。運動機能判定部242Bは、平均値AV及び標準偏差SDを用いて利用者Aのコンディションを判定するための状態閾値Thcを演算する。状態閾値Thcは、例えば、Thc=AV-2*SDにより求められる。
運動機能判定部242Bは、今日の測定結果である値D0が状態閾値Thcを下回ると判定した場合には、図16に示す運動メニュー表示処理を実行する。なお、表示される運動メニューは、運動機能の改善を促す情報の一例である。
図16は、運動メニュー表示処理の流れを説明するためのフローチャートである。運動メニュー表示処理は、情報生成部243において実行される。ステップS41において、情報生成部243は「連続立ち上がりプログラムを開始します」というメッセージを表示画面22に表示する。
そして、ステップS42において、情報生成部243は「立ち上がり訓練を開始してください」というメッセージを表示画面22に表示する。利用者Aは、このメッセージを視認すると立ち上がり訓練を開始する。
ステップS43において、評価指標演算部242Aは、利用者Aの立ち上がり動作の回数のカウントを行う。ステップS44において、情報生成部243は、カウントされた立ち上がり動作の回数を表示する。これにより、利用者Aは、表示画面22に表示された回数を視認することにより立ち上がり訓練の進捗を確認することができる。
評価指標演算部242Aは、ステップS45の処理に進むと、カウントした回数が所定の回数に達したか否かを判定する。ここにいう所定の回数は、利用者Aのコンディションに適した回数である。例えば、値D0が極端に小さくなるような場合、利用者Aのコンディションが悪いことが想定される。このように利用者Aのコンディションが悪い場合には、運動メニューによって利用者Aに過度な負担がかからないようにするために、所定の回数は低く設定されてもよい。
ステップS45において、評価指標演算部242Aは、利用者Aの立ち上がり動作の回数が所定の回数に達したと判定する。ステップS46において、情報生成部243は「立ち上がり訓練を終了してください」というメッセージを表示画面22に表示する。
ステップS47において、情報生成部243は、訓練結果を表示画面22に表示する。ここにいう訓練結果とは、例えば「しっかりした立ち上がり動作ができています」、「立ち上がり動作が少し不安定です」、及び利用者Aの立ち上がり動作の状態を示すメッセージである。情報生成部243は、この訓練結果を表示画面22に表示すると、運動メニュー表示処理を終了する。
続いて、図17を参照して、上記の運動メニュー表示処理において行われる立ち上がり回数のカウント方法について説明する。
図17には、利用者Aが5回の立ち上がり動作を行った場合の荷重データが示されている。上記のように、最大変化率Rmaxは利用者Aの下肢筋機能を示す運動指標であるため、荷重データから最大変化率Rmaxを抽出することで利用者Aの立ち上がり動作がしっかりと行われた否かがわかる。例えば、最大変化率Rmaxが所定の値を上回る場合は、利用者Aはしっかりとした立ち上がり動作を行っていることになる。
したがって、評価指標演算部242Aは、利用者Aの立ち上がり動作の回数をカウントするために、荷重の最大変化率Rmaxを演算する。評価指標演算部242Aは、演算した最大変化率Rmaxを運動機能判定部242Bに送信する。運動機能判定部242Bは、受信した最大変化率Rmaxが訓練閾値Thdを上回るか否かを判定する。
運動機能判定部242Bは、最大変化率Rmaxが訓練閾値Thdを上回る場合に、立ち上がり動作の回数のカウントを増加させる。一方、最大変化率Rmaxが訓練閾値Thdを下回る場合、しっかりとした立ち上がり動作が行われなかったものとみなされて、回数のカウントは増加させない。訓練閾値Thdは、利用者情報に応じて調節されてもよい。また、最大変化率Rmaxの値を利用者情報に応じて調節してもよい。
なお、本実施形態では情報生成部243は、運動メニューの代わりに利用者Aの運動機能の判定結果に応じて、他の運動に関する情報、食事に関する情報、及び生活における習慣に関する情報の少なくとも一つを表示してもよい。例えば、筋機能が低いと判定された利用者Aに対しては、筋機能の向上を促す食事の情報などが表示される。
次に、本実施形態における作用効果について詳細に説明する。
本実施形態における運動機能評価装置1は、運動機能評価部242が評価した結果に基づいて運動機能の改善を促す情報を生成する情報生成部243をさらに含む。
このように、運動機能評価装置1は、図16に示したように、利用者Aの立ち上がり動作に伴う最大変化率Rmaxに基づいて、利用者Aに適した運動メニューを生成する。これにより、利用者Aは、生成された運動メニューに従って運動することで評価結果が悪かった運動機能を高めることができる。または、利用者Aは、運動機能を促すための食事のメニューなどを参照することにより自身の運動機能を高めることができる。
本実施形態における運動機能評価装置1の運動機能評価部242は、利用者Aの運動機能の評価結果に基づいて利用者Aのコンディションを判定する。
このように、運動機能判定部242Bは、図15に示したように、利用者Aの立ち上がり動作に伴う最大変化率Rmaxの経時変化に基づいて、利用者Aのコンディションを判定する。また、図10B及び図10Cに示すような左右の荷重分布のバランスが悪い測定結果が継続すると、運動機能判定部242Bは、利用者Aのいずれかの下肢のコンディションが悪いと判定してもよい。例えば、左右の荷重分布のうち荷重が小さい領域に対応する利用者Aの下肢に痛みが生じていると考えられる。このように、利用者Aにとって負担の小さい立ち上がり動作を行うだけで、利用者Aは自身のコンディションを把握することができる。
また、図15に示すような連続する荷重の変化の程度の測定結果を用いて、下肢筋機能を評価してもよい。例えば、連続して安定した測定結果が得られる場合、運動機能判定部242Bは、利用者Aの下肢筋機能が高いと判定してもよい。または、測定結果が安定していない場合であっても、測定結果が悪化傾向ではない場合には、運動機能判定部242Bは利用者Aの下肢筋機能が高いと判定してもよい。また、この結果は上記の下肢筋機能の評価を補足する指標として用いられても良い。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態では、利用者Aの心拍数に基づいて立ち上がる動作の開始の指示を行う点において第2の実施形態と異なる。図18は、第4の実施形態に係る評価開始の指示の流れを説明するフローチャートである。
ステップS51において、荷重データ取得部241は、荷重データを取得すると評価指標演算部242Aへ荷重データを送信する。ステップS52において、評価指標演算部242Aは、荷重データにより示される荷重の大きさの変化を演算し、その変化を用いて利用者Aの心拍数を推定する。
詳細には、座面11に加えられる荷重を検出することにより、検出した荷重のうち特定の変動成分を抽出し、その変動周期から利用者Aの心拍数を推定することができる。例えば、利用者Aの心拍が生じるたびにほぼ10グラムの荷重が増減する場合、1分間に10グラム程度の増減が生じる回数を検出することで利用者Aの心拍数が推定される。評価指標演算部242Aは、このように利用者Aの心拍数を推定するとステップS53の処理に進む。
ステップS53において、評価指標演算部242Aはこの心拍数が所定の範囲内であるか否かを判定する。そして、ステップS54において、評価指標演算部242Aは、心拍数が所定の範囲内である期間が一定時間経過したと判定すると、ステップS55において情報生成部243に評価を開始する旨の開始信号を送信する。情報生成部243は、評価開始信号を受信すると、第2の実施形態と同様に表示画面22に評価を開始する旨のメッセージを表示する。
このように、利用者Aの心拍数が所定の範囲内である時間が一定時間保たれている場合、すなわち利用者Aの体調が評価に適した状態である場合に、運動機能の評価が開始される。これにより、本実施形態の運動機能評価装置1は、運動機能の評価精度を高めることができる。
また、第4の実施形態の変形例として、評価指標演算部242Aは、荷重データにより示される荷重の変動周期から利用者Aの呼吸の状態を推定することができる。例えば、利用者Aが呼吸をするたびに荷重が所定量だけ変化するような場合、評価指標演算部242Aは荷重が所定量だけ変化する変動周期を求めることにより利用者Aの呼吸の状態を推定する。なお、運動機能の評価は、利用者Aの呼吸が穏やかな状態であるときに行われることが望ましい。
具体的には、所定量だけ変化する荷重変動の周期が短い場合、利用者Aの呼吸が荒い状態であることが想定される。一方、所定量だけ変化する荷重変動の周期が長い場合、利用者Aの呼吸が穏やかな状態であることが推定される。
このように、運動機能評価装置1は、荷重データにより示される荷重の変動周期が長い状態が一定時間維持された場合に、利用者Aの運動機能の評価を開始する。これにより、本実施形態では運動機能評価装置1が、利用者Aの体調が評価に適した状態である場合に利用者Aの運動機能の評価処理を実行するので、運動機能の評価精度を高めることができる。
次に、本実施形態における作用効果を詳細に説明する。
本実施形態における運動機能評価装置1は、座面11の荷重変化に基づいて利用者Aの呼吸の状態又は心拍数を推定し、推定結果に応じて立ち上がり動作の開始を指示する情報を生成する情報生成部243を含む。
例えば、利用者Aの体調が悪いときに運動機能の評価が行われると、運動機能の評価精度が低下することが想定される。このため、本実施形態では、情報生成部243は、座面11に加わる荷重の変化から利用者Aの呼吸の状態又は心拍数を推定し、利用者Aの呼吸の状態又は心拍数が運動機能の評価に適している場合、立ち上がり動作の開始を指示する。
これにより、運動機能評価装置1は、利用者Aの体調が適切な場合に評価を実行できるので、運動機能の評価精度を高めることができる。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態について説明する。第5の実施形態では、運動機能判定部242Bは、図10Dに示す荷重分布に基づいて利用者Aのコンディションを判定する。
図10Dは、利用者Aの重心が前方にある場合に、評価指標演算部242Aによって検出される荷重分布を示す図である。上記の図10Dにおいて説明したように、評価指標演算部242Aが各領域の荷重を演算すると、運動機能判定部242Bは重心の位置が前方にあると判定する。このような荷重分布の場合、情報生成部243は、利用者Aが、例えば腹痛などにより前かがみの体勢になっていることを想定したメッセージを生成する。メッセージの一例として、情報生成部243は、「大丈夫ですか?お大事にしてください。」というメッセージを生成する。
このように、図10Dに示すような荷重分布が所定時間を超えて継続する場合には、情報生成部243は利用者Aの体調が良好ではない旨のメッセージを生成する。生活のなかで利用者Aが腰かける座面、例えば椅子又は便器の座面に対して、運動機能評価装置1を適用した場合、日常生活で行う動作により利用者Aの運動機能及び体調が評価される。これにより、運動機能評価における利用者Aの負担を軽減することができる。
(第6の実施形態)
次に、図19を参照して、第6の実施形態に係る運動機能評価装置1について説明する。図19は、第6の実施形態に係る運動機能評価装置1の処理の流れを説明するフローチャートである。
第6の実施形態は、第1の実施形態から第5の実施形態を組み合わせた実施形態である。例えば、運動機能評価装置1は、第1から第5の実施形態において説明したように、運動機能としての、下肢筋機能、体幹筋機能、及びバランス機能を判定する(ステップS10~ステップS20参照)。
そして、運動機能評価装置1は、判定結果を用いてバランス機能に関する情報を生成する(ステップS30)。生成される情報としては、例えば、図15に示した最大変化率Rmaxの経時的な変化を示す情報、又は図13Bに示した左右幅H及び前後幅Vの経時的な変化を示す情報などが挙げられる。
また、運動機能評価装置1は、判定結果に応じて、図16に示したような運動メニューを生成する。本実施形態で生成される運動メニューは、利用者Aの下肢筋機能及び体幹筋機能を強化するだけでなく、利用者Aのバランス機能についても強化する運動メニューである。
このように、第5の実施形態では、荷重の大きさの変化に加えて、荷重分布の変化を用いて運動機能を判定するとともに、その判定結果に基づいて上記のような情報を生成する。これにより、利用者Aは、バランス機能も向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記の実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
例えば、運動機能評価部242は、利用者Aが座面11に座った際に生じる荷重の大きさの変化に基づいて運動機能を評価してもよい。例えば、運動機能が高い利用者Aの荷重の変化量αは、運動機能が低い利用者Aの荷重の変化量αよりも大きいことが判っている場合には、運動機能評価部242は、利用者Aが座面11に座った際に生じる荷重の大きさの変化量α又は荷重のバランスの変化を取得することによって、利用者Aの運動機能を評価することができる。
この場合、情報生成部243は利用者Aに対して着座の仕方を指示してもよい。例えば、運動機能評価装置1は、利用者Aに対してゆっくりと静かに座ることを促す指示をした場合、変化量αが小さいほど運動機能を高く評価してもよい。一方、運動機能評価装置1は、利用者Aに対して勢いよく座ることを促す指示をした場合、変化量αが大きいほど運動機能を高く評価してもよい。このように、運動機能評価装置1は、着座の仕方を指示することによって、指示に応じた基準に則して変化量α判定することができるので、利用者Aが座面11に着座した際の利用者Aの運動機能の評価精度を高めることができる。

Claims (9)

  1. 利用者が座るための座面に加わる荷重を測定する測定手段から、前記座面に加わる荷重を示す荷重データを取得する取得手段と、
    前記荷重データにより示される荷重の変化に基づいて前記利用者の運動機能を評価する評価手段と、
    を含み、
    前記荷重データは、前記利用者が前記座面から立ち上がる動作を開始した時点から前記利用者の臀部が前記座面から離れるまでの期間の前記荷重データであり、
    前記評価手段は、前記期間の前記荷重データのうち荷重の大きさがピーク値から減少する過程において、単位時間当たりの荷重の変化量が最大となる時の荷重の変化率に基づいて、前記利用者の運動機能としての下肢筋機能を評価する、
    運動機能評価装置。
  2. 請求項1に記載の運動機能評価装置であって、
    前記評価手段は、前記単位時間当たりの荷重の変化量が最大となる時の荷重の変化率が閾値を超える場合には、下肢の筋肉が好適に使用されていると判定する、
    運動機能評価装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の運動機能評価装置であって、
    前記座面の荷重分布に基づいて前記立ち上がる動作に関する指示情報を生成する情報生成手段をさらに含む、
    運動機能評価装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の運動機能評価装置であって、
    前記運動機能は、前記利用者の筋機能を含む、
    運動機能評価装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の運動機能評価装置であって、
    前記運動機能は、前記利用者のバランス機能を含み、
    前記評価手段は、前記荷重データにより示される前記座面にかかる荷重分布を用いて前記バランス機能を評価する、
    運動機能評価装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の運動機能評価装置であって、
    前記評価手段が評価した結果に基づいて前記運動機能の改善を促す情報を生成する情報生成手段をさらに含む、
    運動機能評価装置。
  7. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の運動機能評価装置であって、
    前記評価手段は、前記利用者の運動機能の評価結果に基づいて前記利用者のコンディションを判定する、
    運動機能評価装置。
  8. 利用者が座るための座面に加わる荷重を測定する測定手段から、前記座面に加わる荷重を示す荷重データを取得する取得工程と、
    前記荷重データにより示される荷重の変化に基づいて前記利用者の運動機能を評価する評価工程と、
    を含み、
    前記荷重データは、前記利用者が前記座面から立ち上がる動作を開始した時点から前記利用者の臀部が前記座面から離れるまでの期間の前記荷重データであり、
    前記評価工程は、前記期間の前記荷重データのうち荷重の大きさがピーク値から減少する過程において、単位時間当たりの荷重の変化量が最大となる時の荷重の変化率に基づいて、前記利用者の運動機能としての下肢筋機能を評価する、
    運動機能評価方法。
  9. 運動機能を評価するコンピュータに、
    利用者が座るための座面に加わる荷重を測定する測定手段から、前記座面に加わる荷重を示す荷重データを取得する取得ステップと、
    前記荷重データにより示される荷重の変化に基づいて前記利用者の運動機能を評価する評価ステップと、
    を実行させるためのプログラムであって、
    前記荷重データは、前記利用者が前記座面から立ち上がる動作を開始した時点から前記利用者の臀部が前記座面から離れるまでの期間の前記荷重データであり、
    前記評価ステップは、前記期間の前記荷重データのうち荷重の大きさがピーク値から減少する過程において、単位時間当たりの荷重の変化量が最大となる時の荷重の変化率に基づいて、前記利用者の運動機能としての下肢筋機能を評価する、
    プログラム。
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