JP7473412B2 - 曲面ガラスの搬送コンベア構造 - Google Patents
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Description
また、曲面ガラスの下方凸状曲面の中央部を中央突起で支持する構成としたため、受渡しコンベアから仲介コンベアに受け渡す際、また仲介コンベアから受取りコンベアに受け渡す際に水平回転モーメントが曲面ガラスに発生することを防止し、その結果曲面ガラスの姿勢が変わって進行方向に対して傾斜姿勢となる虞を解消し、また、受け渡し時における曲面ガラスの傾き変位を抑制して受取りコンベアへの受け渡し位置や姿勢のばらつきを抑制してガラスの正確な規定姿勢を保持して次の工程への受渡しと所定の作業を円滑に遂行することができる効果がある。
また、受渡しコンベアの終端部においては曲面ガラスの搬送時に受渡しコンベアの終端部に立設した左右の支持突起と仲介コンベアの中央突起とが略横一直線に並ぶように各コンベアの始動のタイミングを制御し、また、受取りコンベアの始端部においては受取りコンベアの始端部における左右の支持突起と仲介コンベアの中央突起とが略横一直線に並ぶように各コンベアの始動のタイミングを制御したことにも特徴を有する。
図1は本発明の実施形態にかかる搬送コンベア構造全体を示す斜視図であり、左右側の各搬送コンベアを1ユニットとして各ユニットの各種搬送コンベアを搬送方向に直列に接続配置した状態を示している。なお、本実施形態にかかる各種搬送コンベアのうち、仲介コンベアは受渡しコンベアの駆動部と駆動源を同一とするコンベアベルトのことを指し、厳密にはコンベアユニットを指し示すものではない。ただし、仲介コンベアは、自己駆動部を有するコンベアユニットとして構成されている場合も想定しているため、本発明においては仲介コンベアと称する。
また、本実施形態における被搬送物は、自動車車体に組付けられる湾曲形状を有したフロントガラス、又はリアガラスを例にして説明する。なお、図中白抜き矢印は、曲面ガラスGが搬送される搬送方向を示している。
かかる搬送コンベア構造100は、各コンベア構造を支持するための機枠としての支持枠体10を機体フレームとし、その内方左右側に配設した各コンベア単体を1ユニットとして各ユニットのコンベアが2ユニット直列方向に連続して配設されており、2ユニットのコンベアの間に仲介コンベアが介在して全部で3種のコンベアにより曲面ガラスGの姿勢が乱れないようにして搬送受渡しするように構成している。
なお、受渡しコンベア30と受取りコンベア40の表面には後述するように一定間隔で立設した複数の支持突起33、43と、仲介コンベア50の表面中心に位置する中央突起53とが設けられている。
図中、符号26、126はコンベア枠体20の前後に配設した歯付きプーリ35、135の駆動軸36と従動軸136を取付け支持するための支持体であり、コンベア枠体20外側面に付設されている。また、従動側に位置する支持体126は、その取付位置を前後方向に調整できるように構成している。この構成により、駆動側の歯付きプーリ35と受動側の歯付きプーリ135に懸架した歯付きベルト31の張り具合を調整できる。
なお、左右側のコンベア枠体20、20の側面には後述するようにブラケット60(図5(a)参照)とリミットスイッチ70と光電センサ80が突設されており、各コンベア上を搬送される曲面ガラスGの有無をセンシングすると共にセンシングの結果で駆動モータ37、47を制御して受渡しコンベア30、受取りコンベア40及び仲介コンベア50の搬送制御を行うように構成している。
すなわち、一枚の曲面ガラスGを前後左右の隅部で四点支持することができるように歯付きベルト31表面に支持突起33が突設され複数枚のガラスが一列に並んで載置されるように四点支持の支持突起33は一定間隔で連続して配設されている。
なお、支持突起33は、支持突起固定用台座32を介して歯付きベルト31の表面に突設されており、支持突起33を支持していない支持突起固定用台座32には歯付きベルト31の半周位置ごとに検知部34が設けられ、コンベア枠体20に懸架された歯付きベルト31の回転作動及び停止作動の制御に利用される。
すなわち、受渡しコンベア30の駆動軸となる左右側のコンベア枠体20、20の歯付きプーリ35の駆動軸36は、駆動モータ37から直接に動力を伝達され、その後の仲介コンベア50への動力伝達は駆動軸36からの動力伝達経路による。
具体的には後述するように、受渡しコンベア30の駆動軸36が仲介コンベア50の駆動軸を兼用している。
なお、仲介コンベア50の従動部近傍に位置する従動軸156と受取りコンベア40の従動部側に位置する従動軸146とは連動することなく個別に動作し、特に受取りコンベア40の駆動軸46は独立して左右側のコンベア枠体20に軸架されている。
図4(c)中、符号Bは固定用ボルトを示す。また、符号33bは弾性体よりなる半球部、符号33cは円柱部33aの底面に穿設した規制孔、符号33dは固定孔32aと対向する位置に穿設した座繰り部を示す。
従って、歯付きベルト31とともに移動する検知部34は、歯付きベルト31の回転に同期して移動する。検知部34の基部34aは、支持突起固定用台座32に突設している。基部34a先端部の90度折曲形成した先端プレートは光電センサ80の投光部82と受光部83との間を通過しながら光電センサ80によるセンシング機能を果たす遮蔽部34bとして機能している。
このように光電センサ80による検知部34のセンシング信号を受取りコンベア40のアクチュエータ(駆動モータ47)にシーケンサ(PLC)を介して送信することによって、受渡しコンベア30と仲介コンベア50、及び受取りコンベア40の駆動タイミングを調整し、各コンベア間における曲面ガラスGの受渡しが確実に行われるように制御構成している。
すなわち、歯付きベルト31、51、41は左右側の受渡しコンベア30、30、仲介コンベア50、左右側の受取りコンベア40、40のそれぞれの搬送機能の一部を構成しており、各コンベア30、50、40の駆動部と従動部に設けられた歯付きプーリ35、135、55、155、45、145間に懸架されている。
各コンベア30、50、40の駆動部と従動部に設けられた歯付きプーリ35、135、55、155、45、145は、各コンベア30、50、40の左右側のコンベア枠体20、20間に架設した駆動軸36、56、46と、左右側のコンベア枠体20、20に突設した従動軸136、156、146に軸架され、それぞれの歯付きプーリ間に懸架した歯付きベルト31、51、41を支持している。
なお、受取りコンベア40の駆動は、コンベア枠体20の駆動部近傍の側壁に設けた駆動モータ47を介し稼働するように構成している。駆動モータ47は、受渡しコンベア30を支持する左右側のコンベア枠体20、20の左右いずれかの外側面に取り付けた光電センサ80によって制御している。すなわち、光電センサ80が検知部34を検知すると駆動モータ47が作動するように構成している。これにより、駆動モータ47は、駆動モータ37の動作と連動して駆動できる。
すなわち、曲面ガラスGが受渡しコンベア30に載置された際にリミットスイッチ70をON状態とした上で図示しない起動釦を押下すると、駆動モータ37が作動して左右側の歯付きベルト31、31を回転作動させて曲面ガラスGを受渡しコンベア30の駆動側に搬送する搬送動作が開始される。その後、支持突起固定用台座32に取り付けた検知部34が左右側のコンベア枠体20、20の左右いずれかの外側面に取り付けた光電センサ80に検知されると光電センサ80から検知信号が駆動モータ47にシーケンサ(PLC)を介して送信され、駆動モータ47を駆動させる。これにより、各歯付きベルト31、51、41の回転作動が連動し、曲面ガラスGを支持する各突起33、53、43が曲面ガラスGを受け渡す際に横一直線に並ばせることができる。
仲介コンベア50は他のコンベアの構成と同じように歯付きベルト51と、表面側に突設した中央突起固定用台座52と、コンベア表面の中央突起53とより構成しており、受渡しコンベア30の左右側に設けたコンベア枠体20、20に駆動側の歯付きプーリ55の駆動軸36が軸架され、従動側の歯付きプーリ155は従動軸156に軸支されている。
次に搬送コンベア構造100を用いて曲面ガラスGを搬送するための搬送動作について説明する。
歯付きプーリ35、55において、歯付きプーリ35は歯付きベルト31と噛合し、歯付きプーリ55は歯付きベルト51と噛合し、その結果、受渡しコンベア30と仲介コンベア50とは同期して回転し、曲面ガラスGを受渡しコンベア30から仲介コンベア50を仲介して受取りコンベア40へ受け渡す。
すなわち、受渡しコンベア30から仲介コンベア50への仲介移動時と仲介コンベア50から受取りコンベア40への最終受渡し時において上記した各突起の横一直線の並列態様を現出するように各コンベアの始動のタイミングを制御することに本件発明の要部がある。
以下、曲面ガラスGと3種のコンベアとの移動位置関係を支持突起の位置関係と関連して説明する。
なお、図9から図17は曲面ガラスGが受渡しコンベア30から仲介コンベア50を介して受取りコンベア40に受渡し移動する状態を支持突起33との関係で模式的に説明している。
曲面ガラスGは、このようにして左右側の受渡しコンベア30上に全面載置されてから受取りコンベア40の所定の位置まで搬送され、その後、組み立て現場に搬送されていく。
特に、曲面ガラスの搬送変位状態において、曲面ガラスは各コンベアの支持突起33によってある位置では3点支持となり、4点支持となり、5点支持となって支持搬送されることになるために曲面ガラスの搬送時に搬送姿勢のゆがみが生起しようとしてもこれらの支持突起の位置関係で歪みが矯正されて常時正しい進行方向に向いた姿勢で搬送される。
従ってその後の組付け作業などのロボットアーム作動位置に誤差を生起することなく適正な曲面ガラスの車体への組付けを正確に行うことができる。
11、12 支持支柱
20 コンベア枠体
21 側板
26 支持体
30 受渡しコンベア
31 歯付きベルト
31a 歯部
32 支持突起固定用台座
32a 固定孔
33 支持突起
34 検知部
35、35´歯付きプーリ
36 駆動軸
136 従動軸
37 駆動モータ
38 受渡し部
40 受取りコンベア
41 歯付きベルト
42 支持突起固定用台座
43 支持突起
44 検知部
45 歯付きプーリ
46 駆動軸
146 従動軸
47 駆動モータ
48 受取り部
50 仲介コンベア
51 歯付きベルト
52 中央突起固定用台座
53 中央突起
55 歯付きプーリ
156 従動軸
60 ブラケット
70 リミットスイッチ
71 スイッチ本体
72 ヘッド部
73 ローラ部
74 支軸
75 ブラケット
80 光電センサ
81 開口部
82 投光部
83 受光部
100 搬送コンベア構造
G 曲面ガラス
Claims (2)
- 受渡しコンベアと、
受取りコンベアと、
その間に介設した仲介コンベアと、
よりなり、
受渡しコンベアと受取りコンベアはそれぞれ平行した複数の単体コンベアより構成し、
各コンベアの受渡し部と受取り部とは所定間隔隔離して配設し、仲介コンベアは各コンベアの受渡し部と受取り部の中央部に配設し、しかも、
受渡しコンベアと受取りコンベアの表面側には少なくとも搬送対象たる曲面ガラスの前後及び左右の各幅員よりも短い間隔位置に曲面ガラスを支持するための前後左右の支持突起を立設すると共に、仲介コンベアの表面側には下方凸状曲面の中央部を支持するための中央突起を立設したことを特徴とする曲面ガラスの搬送コンベア構造。 - 受渡しコンベアの終端部においては曲面ガラスを支持するための受渡しコンベアにおける終端部左右の支持突起と中央突起とが略横一直線に並列し、受取りコンベアの始端部においては受取りコンベアにおける始端部左右の支持突起と中央突起とが略横一直線に並列すべく構成したことを特徴とする請求項1に記載の曲面ガラスの搬送コンベア構造。
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