JP7472005B2 - 自動走行システム、自動走行方法、及び自動走行プログラム - Google Patents

自動走行システム、自動走行方法、及び自動走行プログラム Download PDF

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Description

本発明は、作業車両を自動走行させる自動走行システム、自動走行方法、及び自動走行プログラムに関する。
作業車両は、赤外線センサ、超音波センサなどの障害物センサを搭載し、自動走行中に検出エリア内の障害物を検出する。前記検出エリアは、例えば平面視で障害物センサから前方に所定距離(例えば10m)の範囲に扇形状に設定される。例えば特許文献1には、障害物センサを作業車両の前部だけでなく後部及び側部にも設置することにより、広範囲に障害物を検出することが可能な構成が開示されている。
特開2018-174890号公報
しかし、従来の技術では、隣り合う前記検出エリア同士が所定距離だけ離れている場合に、当該所定距離の領域は死角となり障害物を検出しない非検出エリアとなる。このため、例えば作業車両が、一方の第1検出エリアで障害物を検出して減速走行に移行した後に、障害物が第1検出エリアから前記非検出エリアに進入すると、減速走行が解除されて通常走行に移行する。その後、障害物がさらに前記非検出エリアから他方の第2検出エリアに進入すると、作業車両は再び減速走行に移行する。このように、前記検出エリアと前記非検出エリアと障害物との位置関係に起因して作業車両の走行が不安定になる問題が生じる。
本発明の目的は、作業車両の安全性を確保しつつ、障害物を検出した場合の作業車両の走行安定性を向上させることが可能な自動走行システム、自動走行方法、及び自動走行プログラムを提供することにある。
本発明に係る自動走行システムは、取得処理部と検出処理部と走行処理部と判定処理部とを備える。前記取得処理部は、作業車両の周囲に設定される第1検出エリア内の障害物を検出する第1検出部と、前記第1検出エリアとの間の少なくとも一部に非検出エリアを介在して設定される第2検出エリア内の障害物を検出する第2検出部とから検出情報をそれぞれ取得する。前記検出処理部は、前記取得処理部により取得される前記検出情報に基づいて前記障害物を検出する。前記走行処理部は、前記検出処理部により前記第1検出エリアにおいて前記障害物が検出された場合に前記作業車両の走行制限を実行する。前記判定処理部は、前記作業車両が前記走行処理部により前記走行制限された状態で前記障害物が前記第1検出エリアから前記非検出エリアに進入した場合に、前記障害物がさらに前記非検出エリアから前記第2検出エリアに進入するか否かを判定する。また、前記走行処理部は、前記判定処理部により前記障害物が前記非検出エリアから前記第2検出エリアに進入すると判定された場合に、前記作業車両の前記走行制限を継続する。
本発明に係る自動走行方法は、一又は複数のプロセッサーが、作業車両の周囲に設定される第1検出エリア内の障害物を検出する第1検出部と、前記第1検出エリアとの間の少なくとも一部に非検出エリアを介在して設定される第2検出エリア内の障害物を検出する第2検出部とから検出情報をそれぞれ取得することと、前記検出情報に基づいて前記障害物を検出することと、前記第1検出エリアにおいて前記障害物が検出された場合に前記作業車両の走行制限を実行することと、前記作業車両が前記走行制限された状態で前記障害物が前記第1検出エリアから前記非検出エリアに進入した場合に、前記障害物がさらに前記非検出エリアから前記第2検出エリアに進入するか否かを判定することと、前記障害物が前記非検出エリアから前記第2検出エリアに進入すると判定された場合に、前記作業車両の前記走行制限を継続することと、を実行する方法である。
本発明に係る自動走行プログラムは、作業車両の周囲に設定される第1検出エリア内の障害物を検出する第1検出部と、前記第1検出エリアとの間の少なくとも一部に非検出エリアを介在して設定される第2検出エリア内の障害物を検出する第2検出部とから検出情報をそれぞれ取得することと、前記検出情報に基づいて前記障害物を検出することと、前記第1検出エリアにおいて前記障害物が検出された場合に前記作業車両の走行制限を実行することと、前記作業車両が前記走行制限された状態で前記障害物が前記第1検出エリアから前記非検出エリアに進入した場合に、前記障害物がさらに前記非検出エリアから前記第2検出エリアに進入するか否かを判定することと、前記障害物が前記非検出エリアから前記第2検出エリアに進入すると判定された場合に、前記作業車両の前記走行制限を継続することと、を一又は複数のプロセッサーに実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、作業車両の安全性を確保しつつ、障害物を検出した場合の作業車両の走行安定性を向上させることが可能な自動走行システム、自動走行方法、及び自動走行プログラムを提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る自動走行システムの構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施形態に係る作業車両の一例を示す外観図である。 図3は、本発明の実施形態に係る作業車両の走行経路の一例を示す図である。 図4は、本発明の実施形態に係る作業車両に設置される障害物センサの位置及び検出エリアの一例を示す図である。 図5は、本発明の実施形態に係る自動走行システムにおいて利用されるセンサ情報の一例を示す図である。 図6は、本発明の実施形態に係る自動走行システムにおいて利用される検出情報の一例を示す図である。 図7Aは、本発明の実施形態に係る障害物センサの検出エリアと障害物との位置関係の一例を示す図である。 図7Bは、本発明の実施形態に係る障害物センサの検出エリアと障害物との位置関係の一例を示す図である。 図8は、本発明の実施形態に係る自動走行システムによって実行される自動走行処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図9は、本発明の実施形態に係る作業車両に設置される障害物センサの位置及び検出エリアの一例を示す図である。 図10は、本発明の実施形態に係る作業車両に設置される障害物センサの位置及び検出エリアの一例を示す図である。 図11は、本発明の実施形態に係る作業車両に設置される障害物センサの位置及び検出エリアの一例を示す図である。
以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1に示されるように、本発明の実施形態に係る自動走行システム1は、作業車両10と操作端末20とを含んでいる。作業車両10及び操作端末20は、通信網N1を介して通信可能である。例えば、作業車両10及び操作端末20は、携帯電話回線網、パケット回線網、又は無線LANを介して通信可能である。
本実施形態では、作業車両10がトラクタである場合を例に挙げて説明する。なお、他の実施形態として、作業車両10は、田植機、コンバイン、建設機械、又は除雪車などであってもよい。作業車両10は、圃場F(図3参照)内を予め設定された走行経路Rに沿って自動走行(自律走行)可能な構成を備える、所謂ロボットトラクタである。例えば、作業車両10は、測位装置17により算出される作業車両10の現在位置の位置情報に基づいて、圃場Fに対して予め生成された走行経路Rに沿って自動走行することが可能である。
例えば、作業車両10は、図3に示す圃場Fの作業領域において、作業開始位置Sから作業終了位置Gに向けて平行に往復走行する。圃場Fの外周側は例えば枕地領域であり、作業車両10は旋回走行する。走行経路Rは、図3に示す経路に限定されず、作業内容に応じて適宜設定される。
[作業車両10]
図1及び図2に示すように、作業車両10は、車両制御装置11、記憶部12、走行装置13、作業機14、カメラ15、通信部16、測位装置17、障害物センサ18、及び検出処理装置19などを備える。車両制御装置11は、記憶部12、走行装置13、作業機14、及び測位装置17などに電気的に接続されている。なお、車両制御装置11及び測位装置17は、無線通信可能であってもよい。また、カメラ15及び障害物センサ18は、検出処理装置19に電気的に接続されている。
記憶部12は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)などの不揮発性の記憶部である。記憶部12には、車両制御装置11に後述の自動走行処理(図8参照)を実行させるための自動走行プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記自動走行プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、所定の読取装置(不図示)で読み取られて記憶部12に記憶される。なお、前記自動走行プログラムは、サーバー(不図示)から通信網N1を介して作業車両10にダウンロードされて記憶部12に記憶されてもよい。また、記憶部12には、操作端末20において生成される走行経路Rのデータなどが記憶される。また、記憶部12には、後述するセンサ情報D1(図5参照)及び検出情報D2(図6参照)のデータが記憶される。
走行装置13は、作業車両10を走行させる駆動部である。図2に示すように、走行装置13は、エンジン131、前輪132、後輪133、トランスミッション134、フロントアクスル135、リアアクスル136、ハンドル137などを備える。なお、前輪132及び後輪133は、作業車両10の左右にそれぞれ設けられている。また、走行装置13は、前輪132及び後輪133を備えるホイールタイプに限らず、作業車両10の左右に設けられるクローラを備えるクローラタイプであってもよい。
エンジン131は、不図示の燃料タンクに補給される燃料を用いて駆動するディーゼルエンジン又はガソリンエンジンなどの駆動源である。走行装置13は、エンジン131とともに、又はエンジン131に代えて、電気モーターを駆動源として備えてもよい。なお、エンジン131には、不図示の発電機が接続されており、当該発電機から作業車両10に設けられた車両制御装置11等の電気部品及びバッテリー等に電力が供給される。なお、前記バッテリーは、前記発電機から供給される電力によって充電される。そして、作業車両10に設けられている車両制御装置11及び測位装置17等の電気部品は、エンジン131の停止後も前記バッテリーから供給される電力により駆動可能である。
エンジン131の駆動力は、トランスミッション134及びフロントアクスル135を介して前輪132に伝達され、トランスミッション134及びリアアクスル136を介して後輪133に伝達される。また、エンジン131の駆動力は、PTO軸(不図示)を介して作業機14にも伝達される。作業車両10が自動走行を行う場合、走行装置13は、車両制御装置11の命令に従って走行動作を行う。また、走行装置13は、車両制御装置11の命令に従って作業車両10を減速走行させたり、停止させたりする。
作業機14は、例えば耕耘機、草刈機、プラウ、施肥機、スプレーヤ(薬剤散布機)、代掻き機、又は播種機などであって、作業車両10に着脱可能である。これにより、作業車両10は、作業機14各々を用いて各種の作業を行うことが可能である。図2では、作業機14が耕耘機である場合を示している。例えば、作業機14は、作業車両10の後方に装着される。作業車両10は、後方に作業機14を装着して圃場内を走行することにより耕耘作業を行う。
障害物センサ18は、赤外線、超音波などを利用して所定の検出エリアの障害物を検出するセンサである。例えば、障害物センサ18は、レーザを用いて測定対象物(障害物)までの距離を3次元で測定可能なライダーセンサ(距離センサ)であってもよいし、超音波を用いて測定対象物までの距離を測定可能な複数のソナーを有するソナーセンサであってもよい。障害物センサ18は、作業車両10の機体の中央前部、中央後部、右側部、左側部などに設置され(図2及び図4参照)、作業車両10の周囲を監視して障害物を検出する。障害物センサ18は、障害物として物体、人などを検出する。
また、障害物センサ18は、予め設定された所定の検出エリアの障害物を検出可能に構成されている。例えば図4に示すように、障害物センサ18に対して、扇形の所定角度(例えば90度)の範囲の検出可能エリアK0のうち、作業車両10の走行を制御するための監視対象のエリア(検出エリア)を設定することが可能である。例えば、検出処理装置19は、後述する所定の条件に基づいて前記検出エリアを設定する。また例えば、検出処理装置19は、オペレータの設定操作に基づいて前記検出エリアを設定することも可能である。
例えば、検出処理装置19は、作業車両10の中央前部に設置される障害物センサ18Fに対して、検出可能エリアK0から監視対象の検出エリアK1を設定し、作業車両10の中央後部に設置される障害物センサ18Bに対して、検出可能エリアK0から監視対象の検出エリアK2を設定し、作業車両10の左側部に設置される障害物センサ18Lに対して、検出可能エリアK0から監視対象の検出エリアK3を設定し、作業車両10の右側部に設置される障害物センサ18Rに対して、検出可能エリアK0から監視対象の検出エリアK4を設定する。図4に示す例では、障害物センサ18Fに対応する検出可能エリアK0全体が検出エリアK1に設定され、障害物センサ18Bに対応する検出可能エリアK0全体が検出エリアK2に設定され、障害物センサ18Lに対応する検出可能エリアK0全体が検出エリアK3に設定され、障害物センサ18Rに対応する検出可能エリアK0全体が検出エリアK4に設定されている。なお、各検出エリアK1~K4は、各検出可能エリアK0の一部に設定されてもよい。
検出エリアK1には、作業車両10に最も近い検出エリア(以下「停止エリアK11」という。)と、停止エリアK11よりも前方側の検出エリア(以下「減速エリアK12」という。)と、減速エリアK12よりもさらに前方側の検出エリア(以下「報知エリアK13」という。)とが含まれる。例えば、停止エリアK11は作業車両10から前方約2mの範囲であり、減速エリアK12は停止エリアK11から前方約6mの範囲であり、報知エリアK13は減速エリアK12から前方約2mの範囲である。同様に、検出エリアK2には、作業車両10に最も近い検出エリア(以下「停止エリアK21」という。)と、停止エリアK21よりも後方側の検出エリア(以下「減速エリアK22」という。)と、減速エリアK22よりもさらに後方側の検出エリア(以下「報知エリアK23」という。)とが含まれる。また、検出エリアK3には、作業車両10に最も近い検出エリア(以下「停止エリアK31」という。)と、停止エリアK31よりも左側方側の検出エリア(以下「減速エリアK32」という。)と、減速エリアK32よりもさらに左側方側の検出エリア(以下「報知エリアK33」という。)とが含まれる。また、検出エリアK4には、作業車両10に最も近い検出エリア(以下「停止エリアK41」という。)と、停止エリアK41よりも右側方側の検出エリア(以下「減速エリアK42」という。)と、減速エリアK42よりもさらに右側方側の検出エリア(以下「報知エリアK43」という。)とが含まれる。
各障害物センサ18は、測定情報(本発明の検出情報の一例)を検出処理装置19に送信する。検出処理装置19は、各障害物センサ18から取得する測定情報に基づいて障害物を検出するとともに障害物の位置を特定する。検出処理装置19は、作業車両10が自動走行中に報知エリアK13,K23,K33,K43において障害物を検出した場合に、警報を外部に報知させる。また、検出処理装置19が、作業車両10が自動走行中に減速エリアK12,K22,K32,K42において障害物を検出した場合に、車両制御装置11は、作業車両10を減速させる走行制限を実行する。また、検出処理装置19が、作業車両10が自動走行中に停止エリアK11,K21,K31,K41において障害物を検出した場合に、車両制御装置11は、作業車両10を停止させる走行制限を実行する。
なお、オペレータは、作業内容に応じて障害物センサ18を所望の位置に設置することができる。障害物センサ18は、本発明の検出部の一例である。
検出処理装置19は、障害物センサ18が作業車両10に電気的に接続されることにより障害物センサ18と通信可能になる。検出処理装置19は、障害物センサ18と通信可能になると、障害物センサ18の個数、各障害物センサ18の識別情報(機器情報)、設置位置情報などを取得する。検出処理装置19は、障害物センサ18から取得する前記各情報を含むセンサ情報D1を記憶部12に記憶する。
図5にはセンサ情報D1の一例を示している。センサ情報D1には、障害物センサID、設置位置、設置座標などの情報が含まれる。前記障害物センサIDは、障害物センサ18の識別情報である。前記設置位置は、作業車両10における障害物センサ18の設置位置である。前記設置座標は、平面視のXY座標平面における作業車両10の基準点(例えば中心点)に対する障害物センサ18の位置座標である。図5において、障害物センサID「SS1」は障害物センサ18Fを示し、障害物センサID「SS2」は障害物センサ18Bを示し、障害物センサID「SS3」は障害物センサ18Lを示し、障害物センサID「SS4」は障害物センサ18Rを示している。
カメラ15は、被写体の画像を撮像してデジタル画像データとして出力するデジタルカメラである。カメラ15は、被写体を所定のフレームレートで連続して撮像し、所定の解像度のフレーム画像を生成して逐次、検出処理装置19に送信する。
ハンドル137は、オペレータ又は車両制御装置11によって操作される操作部である。例えば走行装置13では、車両制御装置11によるハンドル137の操作に応じて、不図示の油圧式パワーステアリング機構などによって前輪132の角度が変更され、作業車両10の進行方向が変更される。
また、走行装置13は、ハンドル137の他に、車両制御装置11によって操作される不図示のシフトレバー、アクセル、ブレーキ等を備える。そして、走行装置13では、車両制御装置11による前記シフトレバーの操作に応じて、トランスミッション134のギアが前進ギア又はバックギアなどに切り替えられ、作業車両10の走行態様が前進又は後進などに切り替えられる。また、車両制御装置11は、前記アクセルを操作してエンジン131の回転数を制御する。また、車両制御装置11は、前記ブレーキを操作して電磁ブレーキを用いて前輪132及び後輪133の回転を制動する。
測位装置17は、測位制御部171、記憶部172、通信部173、及び測位用アンテナ174などを備える通信機器である。例えば、測位装置17は、図2に示すように、オペレータが搭乗するキャビン138の上部に設けられている。また、測位装置17の設置場所はキャビン138に限らない。さらに、測位装置17の測位制御部171、記憶部172、通信部173、及び測位用アンテナ174は、作業車両10において異なる位置に分散して配置されていてもよい。なお、前述したように測位装置17には前記バッテリーが接続されており、当該測位装置17は、エンジン131の停止中も稼働可能である。また、測位装置17として、例えば携帯電話端末、スマートフォン、又はタブレット端末などが代用されてもよい。
測位制御部171は、一又は複数のプロセッサーと、不揮発性メモリ及びRAMなどの記憶メモリとを備えるコンピュータシステムである。記憶部172は、測位制御部171に測位処理を実行させるためのプログラム、及び測位情報、移動情報などのデータを記憶する不揮発性メモリなどである。例えば、前記プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、所定の読取装置(不図示)で読み取られて記憶部172に記憶される。なお、前記プログラムは、サーバー(不図示)から通信網N1を介して測位装置17にダウンロードされて記憶部172に記憶されてもよい。
通信部173は、測位装置17を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して基地局サーバーなどの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
測位用アンテナ174は、衛星から発信される電波(GNSS信号)を受信するアンテナである。
測位制御部171は、測位用アンテナ174が衛星から受信するGNSS信号に基づいて作業車両10の現在位置を算出する。例えば、作業車両10が圃場F内を自動走行する場合に、測位用アンテナ174が複数の衛星のそれぞれから発信される電波(発信時刻、軌道情報など)を受信すると、測位制御部171は、測位用アンテナ174と各衛星との距離を算出し、算出した距離に基づいて作業車両10の現在位置(緯度及び経度)を算出する。また、測位制御部171は、作業車両10に近い基地局(基準局)に対応する補正情報を利用して作業車両10の現在位置を算出する、リアルタイムキネマティック方式(RTK-GPS測位方式(RTK方式))による測位を行ってもよい。このように、作業車両10は、RTK方式による測位情報を利用して自動走行を行う。
車両制御装置11及び検出処理装置19は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、車両制御装置11及び検出処理装置19は、前記ROM又は記憶部12に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより作業車両10を制御する。車両制御装置11は、作業車両10に対する各種のユーザー操作に応じて当該作業車両10の動作を制御する。また、車両制御装置11は、測位装置17により算出される作業車両10の現在位置と、予め生成される走行経路Rとに基づいて、当該作業車両10の自動走行処理を実行する。
図1に示すように、検出処理装置19は、取得処理部111、検出処理部112、判定処理部114などの各種の処理部を含む。車両制御装置11は、走行処理部113などの各種の処理部を含む。なお、車両制御装置11及び検出処理装置19は、前記CPUで前記自動走行プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、一部又は全部の前記処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記自動走行プログラムは、複数のプロセッサーを前記処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
取得処理部111は、複数の障害物センサ18から測定情報を取得する。例えば、取得処理部111は、作業車両10の中央前部に設置された障害物センサ18Fから検出エリアK1の測定情報を取得する。例えば、検出エリアK1に障害物が進入した場合に、取得処理部111は、障害物センサ18Fにより測定される測定距離(障害物センサ18Fから障害物までの距離)を取得する。同様に、取得処理部111は、作業車両10の中央後部に設置された障害物センサ18Bから検出エリアK2の測定情報を取得し、作業車両10の左側部に設置された障害物センサ18Lから検出エリアK3の測定情報を取得し、作業車両10の右側部に設置された障害物センサ18Rから検出エリアK4の測定情報を取得する。
また、取得処理部111は、一又は複数のカメラ15から撮像画像を取得する。取得処理部111は、取得した前記撮像画像を撮像時刻とともに記憶部12に記憶する。また、取得処理部111は、取得した前記撮像画像の画像データを操作端末20に出力する。
検出処理部112は、取得処理部111により取得される前記測定情報に基づいて障害物を検出する。具体的には、検出処理部112は、前記測定情報に基づいて検出エリアに障害物が含まれるか否かを判定する。検出処理部112は、検出結果を操作端末20に出力する。
また、検出処理部112は、障害物センサ18から取得する前記測定情報を含む検出情報D2を記憶部12に記憶する。図6には検出情報D2の一例を示している。検出情報D2には、時刻情報、障害物検出位置、障害物位置などの情報が含まれる。前記時刻情報は、障害物センサ18の検出時刻を示す情報であり、前記測定情報に含まれる。前記障害物検出位置は、前記測定情報に含まれる測定距離から特定される障害物の検出位置を示す位置座標である。例えば、「X11,Y11」は、障害物センサ18F(「SS1」)の設置座標「X1,Y1」を基準とした障害物の位置座標である。また例えば、「X41,Y41」は、障害物センサ18R(「SS4」)の設置座標「X4,Y4」を基準とした障害物の位置座標である。すなわち、前記障害物検出位置は、各障害物センサ18から見た障害物の位置を表している。
また、検出処理部112は、作業車両10から見た障害物の相対的な位置を特定(算出)する。具体的には、検出処理部112は、平面視のXY座標平面における作業車両10の前記基準点(例えば中心点)に対する障害物の位置座標を特定する。例えば、検出処理部112は、障害物センサ18F(「SS1」)の設置座標「X1,Y1」と障害物センサ18Fにより検出された障害物の検出位置「X11,Y11」とに基づいて、作業車両10の前記基準点に対する障害物の位置座標「Xb1,Yb1」を特定する。同様に、例えば、検出処理部112は、障害物センサ18R(「SS4」)の設置座標「X4,Y4」と障害物センサ18Rにより検出された障害物の検出位置「X41,Y41」とに基づいて、作業車両10の前記基準点に対する障害物の位置座標「Xb8,Yb8」を特定する。
走行処理部113は、作業車両10の走行を制御する。具体的には、走行処理部113は、操作端末20から作業開始指示を取得すると作業車両10の自動走行を開始させる。例えば、操作端末20の操作画面においてオペレータが作業開始ボタンを押下すると、操作端末20は作業開始指示を作業車両10に出力する。走行処理部113は、操作端末20から作業開始指示が取得すると、作業車両10の自動走行を開始させる。これにより、作業車両10は、走行経路Rに従って自動走行を開始し、作業機14による作業を開始する。なお、作業車両10が走行する走行経路Rは、例えば操作端末20により生成される。作業車両10は、操作端末20から走行経路Rを取得して、走行経路Rに従って圃場F内を自動走行する。
また、走行処理部113は、操作端末20から走行停止指示を取得すると作業車両10の自動走行を停止させる。例えば、操作端末20の操作画面においてオペレータが走行停止ボタンを押下すると、操作端末20は走行停止指示を作業車両10に出力する。
また、走行処理部113は、検出処理部112が障害物を検出した場合に作業車両10の自動走行を制限させる走行制限を実行する。例えば、検出処理部112が減速エリアK12において障害物を検出した場合に、走行処理部113は、作業車両10を減速走行させる。また検出処理部112が停止エリアK11において障害物を検出した場合に、走行処理部113は、作業車両10を停止(緊急停止)させる。なお、検出処理部112が報知エリアK13において障害物を検出した場合には、走行処理部113は走行制限を実行せず、検出処理装置19が警報を外部に報知させる。
ところで、従来の技術では、隣り合う検出エリア同士が所定距離だけ離れている場合に、当該所定距離の領域は死角となり障害物を検出しない非検出エリアとなる。このため、例えば作業車両10が、一方の第1検出エリアで障害物を検出して減速走行に移行した後に、障害物が第1検出エリアから前記非検出エリアに進入すると、減速走行が解除されて通常走行に移行する。その後、障害物がさらに前記非検出エリアから他方の第2検出エリアに進入すると、作業車両10は再び減速走行に移行する。このように、前記検出エリアと前記非検出エリアと障害物との位置関係に起因して作業車両10の走行が不安定になる問題が生じる。特に、作業車両10の走行速度が速いと、作業車両10が障害物を検出した場合に、作業車両10が減速→加速→再減速の動作を行うことにより、作業車両10の減速や停止が遅れるなど応答処理が遅れ安全性が低下する問題が生じる。これに対して、本実施形態に係る自動走行システム1は、作業車両10の安全性を確保しつつ、障害物を検出した場合の作業車両10の走行安定性を向上させることが可能である。
具体的には、例えば図4に示すように、隣り合う検出エリアK1と検出エリアK4との間には所定距離の非検出エリアR1が存在する。例えば、障害物センサ18Fは本発明の第1検出部の一例であり、障害物センサ18Rは本発明の第2検出部の一例である。また、検出エリアK1は本発明の第1検出エリアの一例であり、検出エリアK4は本発明の第2検出エリアの一例である。図7Aには、説明を簡便化するために、障害物センサ18Fの検出エリアK1と、障害物センサ18Rの検出エリアK4と、検出エリアK1及び検出エリアK4の間の非検出エリアR1とを示している。図7Aにおいて、減速エリアK12は本発明の第1検出エリアの一例であり、減速エリアK42は本発明の第2検出エリアの一例である。なお、本発明の第1検出エリアは、検出エリアK1全体であってもよいし、停止エリアK11、減速エリアK12、及び報知エリアK13のいずれかであってもよい。また、本発明の第2検出エリアは、検出エリアK4全体であってもよいし、停止エリアK41、減速エリアK42、及び報知エリアK43のいずれかであってもよい。
ここで、例えば、作業車両10が自動走行中に検出処理部112が障害物センサ18Fの減速エリアK12において障害物Bを検出すると、走行処理部113は、作業車両10の走行制限を実行して減速走行させる。その後、例えば障害物Bが減速エリアK12内に留まっている間に作業車両10が停止した場合には、オペレータは、障害物を除去したり、作業車両10を移動させて障害物を回避したりすることにより、作業車両10の走行を再開させることができる。
これに対して、例えば図7Bに示すように、作業車両10が減速走行したまま障害物Bが減速エリアK12から非検出エリアR1に進入することが考えられる。この場合に、本実施形態では、走行処理部113は、減速走行を解除せず、減速走行を継続する処理を行う。具体的には、作業車両10が走行処理部113により走行制限された状態で障害物Bが減速エリアK12から非検出エリアR1に進入した場合に、判定処理部114は、障害物Bがさらに非検出エリアR1から減速エリアK42に進入するか否か(進入する可能性があるか否か)を判定する。
具体的には、判定処理部114は、作業車両10から見た障害物Bの相対的な移動方向に検出エリアが存在する場合に、障害物Bが非検出エリアR1から当該検出エリアに進入すると判定する。一方、判定処理部114は、作業車両10から見た障害物Bの相対的な移動方向に検出エリアが存在しない場合に、障害物Bが非検出エリアR1から当該検出エリアに進入しないと判定する。例えば図7Bに示す例では、作業車両10から見た障害物Bの相対的な移動方向(後方)に減速エリアK42が存在するため、判定処理部114は、障害物Bが非検出エリアR1から減速エリアK42に進入すると判定する。一方、例えば障害物Bが減速エリアK42の後方側の非検出エリアに存在している場合には、作業車両10から見た障害物Bの相対的な移動方向(後方)に他の検出エリアが存在しないため、判定処理部114は、障害物Bが非検出エリアから他の検出エリアに進入しないと判定する。
ここで、例えば、判定処理部114は、検出処理部112により特定される障害物の位置座標「Xb1,Yb1」、「Xb2,Yb2」、「Xb3,Yb3」と、時刻情報と、作業車両10の走行速度とに基づいて、作業車両10に対する相対的な障害物の移動速度を算出して、非検出エリアR1に進入した障害物の位置(障害物位置)を算出する。判定処理部114は、算出した非検出エリアR1内の障害物の位置を検出情報D2に登録する(図6参照)。図6に示す期間Tr1の障害物位置「Xb4,Yb4」~「Xb7,Yb7」は、障害物が非検出エリアR1内に位置する期間の位置座標を示している。期間Tr1では、障害物位置は、判定処理部114により算出される。判定処理部114は、非検出エリアR1における前記障害物位置の情報に基づいて、作業車両10から見た障害物Bの相対的な移動方向を特定することができる。
このように、判定処理部114は、取得処理部111が各障害物センサ18から取得するそれぞれの前記検出情報から特定される、作業車両10から見た障害物Bの位置に基づいて、作業車両10から見た障害物Bの相対的な移動方向に検出エリアが存在するか否か判定する。また、検出処理装置19は、作業車両10の前記基準点(中心点)に対する障害物の位置座標を特定する。すなわち、検出処理装置19は、検出エリア内外に亘って障害物のトラッキング処理を実行することが可能である。
走行処理部113は、検出処理部112により減速エリアK12において障害物Bが検出された場合に、作業車両10を減速させる走行制限を実行する(図7A参照)。また、走行処理部113は、判定処理部114により障害物Bが非検出エリアR1から減速エリアK42に進入すると判定された場合に、作業車両10の走行制限(減速走行)を継続する(図7B参照)。なお、走行処理部113は、検出処理部112により停止エリアK11において障害物Bが検出された場合に、作業車両10を停止させる走行制限を実行する。また、走行処理部113は、判定処理部114により障害物Bが非検出エリアR1から停止エリアK41に進入すると判定された場合に、作業車両10の走行制限(停止)を継続する。
また、走行処理部113は、判定処理部114により障害物Bが非検出エリアから他の検出エリアに進入しないと判定された場合には、作業車両10の前記走行制限を解除する。具体的には、走行処理部113は、判定処理部114により障害物Bが非検出エリアから他の検出エリアに進入しないと判定された場合に、作業車両10を走行制限を実行する前の走行状態に戻す。例えば、作業車両10が自動走行中に検出処理部112が障害物センサ18Rの減速エリアK42において障害物Bを検出すると、走行処理部113は、作業車両10を減速走行させる。その後、例えば障害物Bが減速エリアK42外(非検出エリア)に移動し、後方に他の検出エリアが存在しない場合には、走行処理部113は、作業車両10の減速走行を解除して通常走行に復帰させる。
上記構成によれば、障害物Bが隣り合う検出エリアの間の非検出エリアを通過する場合に、作業車両10の走行状態が変化(減速→加速→再減速など)することを防ぐことができるため、走行安定性を向上させることができる。図7A及び図7Bに例によれば、作業車両10は、減速エリアK12において障害物Bを検出した場合に、その後の障害物Bの位置に関わらず、減速走行を継続することができる。
なお、他の実施形態として、センサ情報D1及び検出情報D2などの情報の一部又は全部が、作業車両10からアクセス可能な操作端末20又はサーバー(不図示)に記憶されてもよい。この場合、車両制御装置11及び検出処理装置19は、操作端末20又は前記サーバーから前記情報を取得して、後述の自動走行処理(図8参照)などの各処理を実行してもよい。
上述のように、検出処理装置19は、車両制御装置11とは別体の装置で構成される。検出処理装置19は、各障害物センサ18を統括制御し、各障害物センサ18からの測定情報を取得して障害物の検出処理を実行する。検出処理装置19は、作業車両10を基準とした障害物の位置を把握することが可能となる。また、検出処理装置19は、検出結果を車両制御装置11及び操作端末20に出力する。他の実施形態として、検出処理装置19の各機能(取得処理部111、検出処理部112、及び判定処理部114)は、車両制御装置11に含まれてもよい。
[操作端末20]
図1に示すように、操作端末20は、操作制御部21、記憶部22、操作表示部23、及び通信部24などを備える情報処理装置である。操作端末20は、タブレット端末、スマートフォンなどの携帯端末で構成されてもよい。
通信部24は、操作端末20を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して一又は複数の作業車両10などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるタッチパネル、マウス、又はキーボードのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。オペレータは、前記表示部に表示される操作画面において、前記操作部を操作して各種情報(後述の作業車両情報、圃場情報、作業情報など)を登録する操作を行うことが可能である。また、オペレータは、前記操作部を操作して作業車両10に対する作業開始指示、走行停止指示などを行うことが可能である。さらに、オペレータは、作業車両10から離れた場所において、操作端末20に表示される走行軌跡により、圃場F内を走行経路Rに従って自動走行する作業車両10の走行状態を把握することが可能である。
記憶部22は、各種の情報を記憶するHDD又はSSDなどの不揮発性の記憶部である。記憶部22には、操作制御部21に各種制御処理を実行させるための制御プログラムが記憶されている。例えば、前記制御プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、所定の読取装置(不図示)で読み取られて記憶部22に記憶される。なお、前記制御プログラムは、サーバー(不図示)から通信網N1を介して操作端末20にダウンロードされて記憶部22に記憶されてもよい。
操作制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、操作制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより操作端末20を制御する。
図1に示すように、操作制御部21は、車両設定処理部211、圃場設定処理部212、作業設定処理部213、経路生成処理部214、出力処理部215などの各種の処理部を含む。なお、操作制御部21は、前記CPUで前記制御プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、一部又は全部の前記処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記制御プログラムは、複数のプロセッサーを前記処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
車両設定処理部211は、作業車両10に関する情報(以下、作業車両情報という。)を設定する。車両設定処理部211は、作業車両10の機種、作業車両10において測位用アンテナ174が取り付けられている位置、作業機14の種類、作業機14のサイズ及び形状、作業機14の作業車両10に対する位置、作業車両10の作業中の車速及びエンジン回転数、作業車両10の旋回中の車速及びエンジン回転数等の情報について、オペレータが操作端末20において登録する操作を行うことにより当該情報を設定する。
圃場設定処理部212は、圃場Fに関する情報(以下、圃場情報という。)を設定する。圃場設定処理部212は、圃場Fの位置及び形状、作業を開始する作業開始位置S及び作業を終了する作業終了位置G(図3参照)、作業方向等の情報について、操作端末20において登録する操作を行うことにより当該情報を設定する。
なお、作業方向とは、圃場Fから枕地、非耕作地等の非作業領域を除いた領域である作業領域において、作業機14で作業を行いながら作業車両10を走行させる方向を意味する。
圃場Fの位置及び形状の情報は、例えばオペレータが作業車両10に搭乗して圃場Fの外周に沿って一回り周回するように運転し、そのときの測位用アンテナ174の位置情報の推移を記録することで、自動的に取得することができる。また、圃場Fの位置及び形状は、操作端末20に地図を表示させた状態でオペレータが操作端末20を操作して当該地図上の複数の点を指定することで得られた多角形に基づいて取得することもできる。取得された圃場Fの位置及び形状により特定される領域は、作業車両10を走行させることが可能な領域(走行領域)である。
作業設定処理部213は、作業を具体的にどのように行うかに関する情報(以下、作業情報という。)を設定する。作業設定処理部213は、作業情報として、作業車両10(無人トラクタ)と有人の作業車両10の協調作業の有無、作業車両10が枕地において旋回する場合にスキップする作業経路の数であるスキップ数、枕地の幅、及び非耕作地の幅等を設定可能に構成されている。
経路生成処理部214は、前記設定情報に基づいて、作業車両10を自動走行させる経路である走行経路Rを生成する。走行経路Rは、例えば作業開始位置Sから作業終了位置Gまでの作業経路である(図3参照)。図3に示す走行経路Rは、圃場Fの作業領域において作業車両10を平行に往復走行させる経路である。経路生成処理部214は、車両設定処理部211、圃場設定処理部212及び作業設定処理部213で設定された前記各設定情報に基づいて、作業車両10の走行経路Rを生成して記憶することができる。
具体的には、経路生成処理部214は、圃場設定で登録した作業開始位置S及び作業終了位置Gに基づいて走行経路R(図3参照)を生成する。走行経路Rは、図3に示す経路に限定されない。
出力処理部215は、経路生成処理部214により生成された走行経路Rのデータを作業車両10に出力する。例えば、オペレータが操作画面において所望の走行経路Rを選択して作業開始指示を行うと、出力処理部215は、選択された走行経路Rのデータを作業車両10に出力する。
作業車両10は、操作端末20において生成された走行経路Rのデータが作業車両10に転送され、記憶部12に記憶されるとともに、測位用アンテナ174により作業車両10の現在位置を検出しつつ走行経路Rに沿って自律的に走行可能に構成されている。なお、作業車両10の現在位置は、通常は測位用アンテナ174の位置と一致している。
作業車両10は、現在位置が圃場F内に位置している場合に自動走行できるように構成されており、現在位置が圃場F外(公道等)に位置している場合には自動走行できないように構成されている。また、作業車両10は、例えば現在位置が作業開始位置Sと一致している場合に、自動走行できるように構成されている。
作業車両10は、現在位置が作業開始位置Sと一致している場合に、オペレータにより操作画面において作業開始ボタンが押されて作業開始指示が与えられると、走行処理部113によって、自動走行を開始し、作業機14(図2参照)による作業を開始する。すなわち、操作制御部21は、現在位置が作業開始位置Sと一致していることを条件に作業車両10の自動走行を許可する。なお、作業車両10の自動走行を許可する条件は、前記条件に限定されない。
作業車両10の走行処理部113は、操作端末20から取得する走行経路Rに基づいて、作業車両10を作業開始位置Sから作業終了位置Gまで自動走行させる。また、走行処理部113は、作業車両10が作業を終了すると、作業終了位置Gから圃場Fの入口まで自動走行させてもよい。作業車両10が自動走行している場合、操作制御部21は、作業車両10の状態(位置、走行速度等)を作業車両10から受信して操作表示部23に表示させることができる。
また、操作制御部21は、作業車両10から障害物が検出されたことを示す検出結果を取得すると、操作端末20に障害物の検出位置をカメラ15が撮像した撮像画像を表示させる。これにより、オペレータは、操作端末20において、作業車両10が障害物を検出したこと、作業車両10が減速走行又は停止したこと、障害物の様子などを確認することができる。
なお、操作端末20は、サーバー(不図示)が提供する農業支援サービスのウェブサイト(農業支援サイト)に通信網N1を介してアクセス可能であってもよい。この場合、操作端末20は、操作制御部21によってブラウザプログラムが実行されることにより、前記サーバーの操作用端末として機能することが可能である。そして、前記サーバーは、上述の各処理部を備え、各処理を実行する。
他の実施形態として、上述した車両制御装置11及び検出処理装置19の各機能は、操作端末20の操作制御部21に含まれてもよい。すなわち、例えば操作制御部21は、作業車両10の各障害物センサ18から測定情報を取得して障害物を検出する処理、作業車両10の走行状態を制御する処理を実行してもよい。
[自動走行処理]
以下、図8を参照しつつ、車両制御装置11及び検出処理装置19によって実行される前記自動走行処理の一例について説明する。例えば、前記自動走行処理は、作業車両10が自動走行を開始した場合に車両制御装置11及び検出処理装置19によって開始される。
なお、本願発明は、車両制御装置11及び検出処理装置19が前記自動走行処理の一部又は全部を実行する自動走行方法の発明、又は、当該自動走行方法の一部又は全部を車両制御装置11及び検出処理装置19に実行させるための自動走行プログラムの発明として捉えてもよい。また、一又は複数のプロセッサーが前記自動走行処理を実行してもよい。
ステップS1において、車両制御装置11は、作業車両10に作業を開始させる。例えば、操作端末20の操作画面においてオペレータが作業開始ボタンを押下すると、操作制御部21は、作業開始指示を作業車両10に出力する。車両制御装置11は、操作端末20から作業開始指示が取得すると、作業車両10の自動走行を開始させる。これにより、作業車両10は、走行経路Rに従って自動走行を開始し、作業機14による作業を開始する。
ステップS2において、検出処理装置19は、作業車両10に設置された各障害物センサ18から測定情報を取得する。
次にステップS3において、検出処理装置19は、取得した前記測定情報に基づいて障害物を検出する。具体的には、検出処理装置19は、前記測定情報に含まれる測定距離に基づいて検出エリアに障害物が含まれるか否かを判定する。検出処理装置19が障害物を検出した場合(S3:Yes)、処理はステップS4に移行する。一方、検出処理装置19が障害物を検出しない場合(S3:No)、処理はステップS31に移行する。
ステップS31では、車両制御装置11は、作業車両10が作業を終了したか否かを判定する。作業車両10が作業を終了した場合(S31:Yes)、前記自動走行処理は終了する。一方、作業車両10が作業を終了していない場合(S31:No)処理はステップS2に戻る。このように、車両制御装置11及び検出処理装置19は、障害物を検出しない場合には所定の作業が終了するまで測定情報を取得しながら走行及び作業を行う。
また、検出処理装置19は、検出結果を操作端末20に出力する。操作制御部21は、作業車両10から障害物を検出した結果を取得すると、操作端末20に障害物の撮像画像を表示させる。
ステップS4では、検出処理装置19は、障害物の位置を特定する。具体的には、検出処理装置19は、平面視のXY座標平面における作業車両10の前記基準点(例えば中心点)に対する障害物の位置座標(障害物位置)を特定する(図6参照)。
次にステップS5において、車両制御装置11は、作業車両10の自動走行を制限させる走行制限を実行する。例えば、車両制御装置11は、減速エリアK12(図7A参照)において障害物Bを検出した場合に、作業車両10を減速走行させる。
ステップS6において、検出処理装置19は、障害物Bが非検出エリアR1に進入したか否かを判定する。障害物Bが非検出エリアR1に進入した場合(図7B参照)(S6:Yes)、処理はステップS7に移行する。障害物が非検出エリアR1に進入しない場合(S6:No)、処理はステップS5に戻る。
ステップS7において、検出処理装置19は、障害物Bが非検出エリアR1から減速エリアK42に進入するか否かを判定する。検出処理装置19は、作業車両10を基準とした障害物Bの位置座標(図6の障害物位置)に基づいて、障害物Bが非検出エリアR1から減速エリアK42に進入するか否かを判定する。具体的には、検出処理装置19は、作業車両10から見た障害物Bの相対的な移動方向に検出エリアが存在する場合に、障害物Bが非検出エリアR1から当該検出エリアに進入すると判定する。一方、検出処理装置19は、作業車両10から見た障害物Bの相対的な移動方向に検出エリアが存在しない場合に、障害物Bが非検出エリアR1から当該検出エリアに進入しないと判定する。障害物Bが非検出エリアR1から減速エリアK42に進入する場合(図7B参照)(S7:Yes)、処理はステップS8に移行する。一方、障害物Bが非検出エリアR1から他の検出エリアに進入しない場合(S7:No)、処理はステップS71に移行する。
ステップS8において、車両制御装置11は、前記走行制限を継続する。例えば、車両制御装置11は、作業車両10の減速走行を継続する。その後、処理はステップS9に移行する。
これに対して、ステップS71では、車両制御装置11は、前記走行制限を解除する。例えば、車両制御装置11は、作業車両10の減速走行を解除して通常走行に復帰させる。その後、処理はステップS2に戻る。
ステップS9では、車両制御装置11は、作業車両10が停止したか否かを判定する。作業車両10が停止した場合(S9:Yes)、処理はステップS7に戻る。作業車両10が停止しない場合(S9:No)、処理はステップS8に戻る。
車両制御装置11及び検出処理装置19は、作業車両10が作業を終了するまで上述のの処理を繰り返し実行する。
以上説明したように、本実施形態に係る自動走行システム1は、作業車両10の周囲に設定される第1検出エリア内の障害物を検出する第1障害物センサと、前記第1検出エリアとの間の少なくとも一部に非検出エリアを介在して設定される第2検出エリア内の障害物を検出する第2障害物センサとから検出情報をそれぞれ取得し、前記検出情報に基づいて前記障害物を検出する。また、自動走行システム1は、前記第1検出エリアにおいて前記障害物が検出された場合に前記作業車両の走行制限を実行し、作業車両10が前記走行制限された状態で前記障害物が前記第1検出エリアから前記非検出エリアに進入した場合に、前記障害物がさらに前記非検出エリアから前記第2検出エリアに進入するか否かを判定する。また、自動走行システム1は、前記障害物が前記非検出エリアから前記第2検出エリアに進入すると判定すると、作業車両10の前記走行制限を継続する。
これにより、障害物が隣り合う検出エリアの間の非検出エリアを通過する場合に、作業車両10の走行状態が変化(減速→加速→再減速など)することを防ぐことができるため、走行安定性を向上させることができる。また、作業車両10から見た障害物の位置を把握(追跡)することができるため、作業車両10の安全性を確保することができる。また、各障害物センサ18は、障害物の位置をリアルタイムに共有することもできる。
本発明は上述の実施形態に限定されず、以下の実施形態であってもよい。
本発明の他の実施形態として、検出処理装置19は、所定の条件に基づいて各障害物センサ18の検出エリアを設定してもよい。具体的には、検出処理装置19は、前記検出エリアを、作業車両10に装着される作業機14の位置、作業機14の作業車両10の進行方向に直交する方向の幅(横幅)、及び作業車両10の走行速度の少なくともいずれかに基づいて設定する。
図9には、作業機14が耕耘機である場合を示している。作業機14には、左前部、右前部、及び中央後部のそれぞれに障害物センサ18が設置されている。検出処理装置19は、作業車両10の横幅に対応する前方の検出エリアK1と、作業機14の横幅に対応する後方の検出エリアK2と、作業機14の左端部に対応する左前方の検出エリアK3と、作業機14の右端部に対応する右前方の検出エリアK4とを設定する。
図10には、作業機14が代掻き機である場合を示している。図9に示す耕耘機と同様に、検出処理装置19は、作業車両10の横幅に対応する検出エリアK1と、作業機14の横幅に対応する検出エリアK2,K3,K4とを設定する。
図11には、作業機14が作業車両10に対して左右一方側にオフセットして装着される草刈機である場合を示している。作業車両10は、左右一方側にオフセットして直装型の作業機14を装着して圃場内を走行することにより草刈作業などを行う。なお、作業機14は、作業車両10に固定される直装型の草刈機に限定されず、作業車両10に牽引される牽引型の草刈機であってもよい。作業機14には、中央前部に障害物センサ18が設置されている。検出処理装置19は、作業車両10の横幅に対応する前方の検出エリアK1と、作業機14の横幅に対応する前方の検出エリアK2とを設定する。なお、図11に示す作業車両10は、圃場Fの外周から内周に向かって右回りに走行する場合の例を示している。
上述した作業機14は一例であって、本発明の作業機には、他の作業機も含まれる。障害物センサ18は、作業機14の種別に応じて設置され、検出処理装置19は、作業機14の種別に応じて各障害物センサ18に対応する検出エリアを設定する。
また、検出処理装置19は、作業車両10の走行速度に基づいて検出エリアを設定してもよい。例えば、検出処理装置19は、作業車両10の走行速度が速い程、検出エリアの横幅が広くなるように検出エリアを設定する。
また、検出処理装置19は、作業車両10が走行する直進経路及び旋回経路のそれぞれにおいて異なる検出エリアを設定してもよい。例えば、検出処理装置19は、前記直進経路では前方側に広い検出エリアを設定し、前記旋回経路では旋回方向に広い検出エリアを設定する。このような場合には、散布作業機のように作業時と非作業時とでは作業機幅が異なるものが想定される。
また、検出処理装置19は、作業車両10が第1方向に走行する第1直進経路及び前記第1方向とは異なる第2方向に走行する第2直進経路のそれぞれにおいて異なる検出エリアを設定してもよい。例えば、検出処理装置19は、往復走行する直進経路において往路側の前記第1直進経路では右側に広い検出エリアを設定し、復路側の前記第2直進経路では左側に広い検出エリアを設定する。このような場合には、リバーシブルプラウのように往復直進路における往路と復路にて、作業機14の位置が左右で異なるようなものが想定される。
このように、検出処理装置19は、一つの障害物センサ18に複数の検出エリアを設定し、作業車両10の自動走行中に走行経路の種別に応じて検出エリアを切り替えてもよい。
[参考形態]
上述した、所定の条件に基づいて各障害物センサ18の検出エリアを設定する構成(図9~図11参照)は、障害物が非検出エリアを通過する場合に作業車両10の走行状態が変化(減速→加速→再減速など)する問題を解消する上述の構成を含まない自動走行システムに適用することも可能である。
ここで、従来のシステムにおいて生じ得る問題点について説明する。例えば作業車両10が異なる作業を行う際には、作業ごとに作業機14を付け替える必要がある。しかし、作業機14は機種によってその大きさや取り付け位置が異なるため、障害物センサ18の検出エリア(検出エリアK1等)が作業機14の機種に関わらず一定の範囲に設定されていると、不必要に走行制限が実行されることになり作業効率の低下を招く問題が生じる。
参考形態に係る自動走行システムは、前記問題を解決する構成を備える。以下、参考形態に係る自動走行システムの具体的構成を列挙する。
<付記1>
前記自動走行システムは、
作業車両10に設置される、障害物を検出する検出部(障害物センサ18)の検出可能エリアK0のうち、作業車両10の走行を制御するための検出エリア(例えば検出エリアK1)を設定する設定処理部(検出処理装置19)と、
前記検出部から検出情報を取得する取得処理部111と、
取得処理部111により取得される前記検出情報に基づいて前記障害物を検出する検出処理部112と、
検出処理部112により前記検出エリアにおいて前記障害物が検出された場合に作業車両10の走行制限を実行する走行処理部113と、
を備え、
前記設定処理部は、作業車両10に装着される作業機14の位置、作業機14の作業車両10の進行方向に直交する方向の幅、及び作業車両10の走行速度の少なくともいずれかに基づいて前記検出エリアを設定する。
<付記2>
前記検出エリアは、作業車両10が走行する直進経路及び旋回経路のそれぞれにおいて異なるように設定される、付記1に記載の自動走行システム。
<付記3>
前記検出エリアは、作業車両10が第1方向に走行する第1直進経路及び前記第1方向とは異なる第2方向に走行する第2直進経路のそれぞれにおいて異なるように設定される、付記1又は2に記載の自動走行システム。
このように、参考形態に係る自動走行システムは、障害物センサ18の検出可能エリアK0のうち作業車両10の走行を制御するための検出エリアを、作業機14に応じた範囲に設定することが可能である。なお、検出処理装置19は、車両設定処理部211により設定される前記作業車両情報に含まれる作業機14の種類、作業機14のサイズ及び形状、作業機14の作業車両10に対する位置などの情報に基づいて、前記検出エリアを設定することが可能である。
前記付記1の構成によれば、作業車両10に装着された作業機14の位置、大きさ(幅)に応じて前記検出エリアが設定されるため、作業ごとに作業機14を付け替えた場合であっても不必要に作業車両10の走行制限が実行されなくなり、作業効率の低下を防ぐことができる。また、装着する作業機14ごとに作業車両10の走行速度が異なる場合であっても、走行速度に応じて前記検出エリアが設定されるため、安全性を高めることができる。
また、前記付記2の構成によれば、例えば旋回時における作業機14の幅を直進時における作業機14の幅よりも小さくする場合に、旋回時の前記検出エリアを狭くすることにより走行制限する範囲を必要最低限に留めつつ、誤検知を少なくすることができるため、安全性を高めることができる。
また、前記付記3の構成によれば、リバーシブルプラウのような走行経路ごとに作業機14の方向が変わる場合に、走行経路に応じて前記検出エリアが設定されるため、走行制限する範囲を必要最低限に留めつつ、誤検知を少なくすることができるため、安全性を高めることができる。
なお、参考形態に係る前記構成は、上述した実施形態に係る自動走行システム1に付加されてもよい。
1 :自動走行システム
10 :作業車両
11 :車両制御装置
13 :走行装置
14 :作業機
15 :カメラ
17 :測位装置
18 :障害物センサ(検出部)
19 :検出処理装置
20 :操作端末
21 :操作制御部
23 :操作表示部
111 :取得処理部
112 :検出処理部
113 :走行処理部
114 :判定処理部
211 :車両設定処理部
212 :圃場設定処理部
213 :作業設定処理部
214 :出力処理部
K1~K4:検出エリア(第1検出エリア、第2検出エリア)
K11,K21,K31,K41:停止エリア
K12,K22,K32,K42:減速エリア
K13,K23,K33,K43:報知エリア
R1 :非検出エリア
R2 :重畳検出エリア

Claims (11)

  1. 作業車両の周囲に設定される第1検出エリア内の障害物を検出する第1検出部と、前記第1検出エリアとの間の少なくとも一部に非検出エリアを介在して設定される第2検出エリア内の障害物を検出する第2検出部とから検出情報をそれぞれ取得する取得処理部と、
    前記取得処理部により取得される前記検出情報に基づいて前記障害物を検出する検出処理部と、
    前記検出処理部により前記第1検出エリアにおいて前記障害物が検出された場合に前記作業車両の走行制限を実行する走行処理部と、
    前記作業車両が前記走行処理部により前記走行制限された状態で前記障害物が前記第1検出エリアから前記非検出エリアに進入した場合に、前記障害物がさらに前記非検出エリアから前記第2検出エリアに進入するか否かを判定する判定処理部と、
    を備え、
    前記走行処理部は、前記判定処理部により前記障害物が前記非検出エリアから前記第2検出エリアに進入すると判定された場合に、前記作業車両の前記走行制限を継続する、
    自動走行システム。
  2. 前記走行処理部は、前記検出処理部により前記第1検出エリアにおいて前記障害物が検出された場合に、前記作業車両を減速又は停止させる前記走行制限を実行する、
    請求項1に記載の自動走行システム。
  3. 前記走行処理部は、前記判定処理部により前記障害物が前記非検出エリアから前記第2検出エリアに進入しないと判定された場合に、前記作業車両の前記走行制限を解除する、
    請求項1又は2に記載の自動走行システム。
  4. 前記走行処理部は、前記判定処理部により前記障害物が前記非検出エリアから前記第2検出エリアに進入しないと判定された場合に、前記作業車両を前記走行制限を実行する前の走行状態に戻す、
    請求項3に記載の自動走行システム。
  5. 前記判定処理部は、前記作業車両から見た前記障害物の相対的な移動方向に前記第2検出エリアが存在する場合に、前記障害物が前記非検出エリアから前記第2検出エリアに進入すると判定し、前記作業車両から見た前記障害物の相対的な移動方向に前記第2検出エリアが存在しない場合に、前記障害物が前記非検出エリアから前記第2検出エリアに進入しないと判定する、
    請求項1~4のいずれかに記載の自動走行システム。
  6. 前記判定処理部は、前記取得処理部が前記第1検出部及び前記第2検出部から取得するそれぞれの前記検出情報から特定される、前記作業車両から見た前記障害物の位置に基づいて、前記作業車両から見た前記障害物の相対的な移動方向に前記第2検出エリアが存在するか否か判定する、
    請求項5に記載の自動走行システム。
  7. 前記第1検出エリア及び前記第2検出エリアは、前記作業車両に装着される作業機の位置、前記作業機の前記作業車両の進行方向に直交する方向の幅、及び前記作業車両の走行速度の少なくともいずれかに基づいて設定される、
    請求項1~6のいずれかに記載の自動走行システム。
  8. 前記第1検出エリア及び前記第2検出エリアは、前記作業車両が走行する直進経路及び旋回経路のそれぞれにおいて異なるように設定される、
    請求項1~7のいずれかに記載の自動走行システム。
  9. 前記第1検出エリア及び前記第2検出エリアは、前記作業車両が第1方向に走行する第1直進経路及び前記第1方向とは異なる第2方向に走行する第2直進経路のそれぞれにおいて異なるように設定される、
    請求項1~8のいずれかに記載の自動走行システム。
  10. 一又は複数のプロセッサーが、
    作業車両の周囲に設定される第1検出エリア内の障害物を検出する第1検出部と、前記第1検出エリアとの間の少なくとも一部に非検出エリアを介在して設定される第2検出エリア内の障害物を検出する第2検出部とから検出情報をそれぞれ取得することと、
    前記検出情報に基づいて前記障害物を検出することと、
    前記第1検出エリアにおいて前記障害物が検出された場合に前記作業車両の走行制限を実行することと、
    前記作業車両が前記走行制限された状態で前記障害物が前記第1検出エリアから前記非検出エリアに進入した場合に、前記障害物がさらに前記非検出エリアから前記第2検出エリアに進入するか否かを判定することと、
    前記障害物が前記非検出エリアから前記第2検出エリアに進入すると判定された場合に、前記作業車両の前記走行制限を継続することと、
    を実行する自動走行方法。
  11. 作業車両の周囲に設定される第1検出エリア内の障害物を検出する第1検出部と、前記第1検出エリアとの間の少なくとも一部に非検出エリアを介在して設定される第2検出エリア内の障害物を検出する第2検出部とから検出情報をそれぞれ取得することと、
    前記検出情報に基づいて前記障害物を検出することと、
    前記第1検出エリアにおいて前記障害物が検出された場合に前記作業車両の走行制限を実行することと、
    前記作業車両が前記走行制限された状態で前記障害物が前記第1検出エリアから前記非検出エリアに進入した場合に、前記障害物がさらに前記非検出エリアから前記第2検出エリアに進入するか否かを判定することと、
    前記障害物が前記非検出エリアから前記第2検出エリアに進入すると判定された場合に、前記作業車両の前記走行制限を継続することと、
    を一又は複数のプロセッサーに実行させるための自動走行プログラム。
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