JP7463787B2 - 空調システム - Google Patents

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Description

本開示は、空調システムに関するものである。
人が作業中である場合に当該人の上部と下部に向けて異なる風速で送風する空気調和装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2018/154660号
このように、特許文献1に示されるような空調システムは、知的生産作業等の作業中の人に向けて送風することで、当該人の作業性を向上させようとするものである。しかしながら、人に風を当て続けることで、当該人が温熱的に不快となるおそれがある。
本開示は、このような課題を解決するためになされたものである。その目的は、空調の対象空間内にいる対象者の知的生産作業等の支援と、対象空間内の温度環境の調節との両立を図ることができる空調システムを提供することにある。
本開示に係る空調システムは、対象空間内に送風し、送風する気流の温度及び風向を変更可能な空調手段と、前記空調手段の動作を制御し、前記空調手段により前記対象空間内の空気の温度環境を調節させる第1制御と、前記空調手段に前記対象空間内の人の上半身に向けて送風させる第2制御とを行う制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記第2制御において予め設定された第1制御切換条件が成立した場合に、前記第1制御に切り換え、前記第1制御切換条件は、前記対象空間内の人の温冷感が、中立から一定以上暑い側又は寒い側になることであり、前記対象空間内の人の前記温冷感は、前記対象空間内の人の表面温度及び前記対象空間内の空気の温度の少なくともいずれかにより決定される。
本開示に係る空調システムによれば、空調の対象空間内にいる対象者の知的生産作業等の支援と、対象空間内の温度環境の調節との両立を図ることができるという効果を奏する。
実施の形態1に係る空調システムの対象空間の構成を模式的に示す側面図である。 実施の形態1に係る空調機器の室内機の構成を模式的に示す断面図である。 実施の形態1に係る空調システムの制御系統の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る空調システムの夏季における制御例を示す図である。 実施の形態1に係る空調システムの冬季における制御例を示す図である。 実施の形態1に係る空調システムの動作の一例を示すフロー図である。
本開示に係る空調システムを実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一又は相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化又は省略する。以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。なお、本開示は以下の実施の形態に限定されることなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、各実施の形態の自由な組み合わせ、各実施の形態の任意の構成要素の変形、又は各実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
実施の形態1.
図1から図6を参照しながら、本開示の実施の形態1について説明する。図1は空調システムの対象空間の構成を模式的に示す側面図である。図2は空調機器の室内機の構成を模式的に示す断面図である。図3は空調システムの制御系統の構成を示すブロック図である。図4は空調システムの夏季における制御例を示す図である。図5は空調システムの冬季における制御例を示す図である。そして、図6は空調システムの動作の一例を示すフロー図である。
この実施の形態に係る空調システムは、図1に示すように、空調機器10を備えている。空調機器10は、同図に示すような対象空間1を空気調和の対象としている。対象空間1は、例えば1つの部屋の内部空間である。空調機器10は、対象空間1に係る部屋の壁面又は天井面に設置される。ここで説明する構成例では、空調機器10は、壁面に設置されている。
空調機器10は、対象空間1内の空気の温度を調節することで対象空間1内の空気調和を行う機器である。空調機器10は、冷房運転及び暖房運転の一方又は両方を含む空調運転が可能である。また、空調機器10は、除湿運転、加湿運転、送風運転のいずれか1つ以上の運転を可能としてもよい。
この実施の形態の空調機器10は、空気調和装置の室内機である。次に、図2を参照しながら、この実施の形態の空調機器10の構成について説明する。同図に示すように、空調機器10は、筐体11を備えている。筐体11は、中空箱状の部材である。筐体11は、横長で前面から下面にかけて斜めに切り欠かれた略直方体状に形成されている。
筐体11の上面部には、吸込口12が形成されている。吸込口12は、外部から筐体11の内部に空気を取り込むための開口である。空調機器10の下面には、吹出口13が形成されている。吹出口13は、筐体11の内部から外部へと空気を排出するための開口である。筐体11の前面側は、前面パネル19で覆われている。
筐体11の内部には、吸込口12から吹出口13へと通じる風路が形成されている。吸込口12には、プレフィルタ18が設置されている。プレフィルタ18は、吸込口12から空調機器10の内部へと入る空気から、比較的大きなごみ、塵、埃等を取り除くためのものである。
前述した風路におけるプレフィルタ18の風下側には、熱交換器14が設置されている。熱交換器14は、前述の風路を流れる空気と熱交換を行って、前述の風路を流れる空気を加熱又は冷却する。空気を加熱するか冷却するかは、空調機器10が暖房運転であるか冷房運転であるかによる。
筐体11の内部には、ドレンパン17が設けられている。ドレンパン17は、熱交換器14の下方に配置されている。ドレンパン17は、熱交換器14のフィンの表面で生じた凝縮水を受けるためのものである。
前述した風路における熱交換器14の風下側には、送風ファン15が設置されている。送風ファン15は、吸込口12から吹出口13へと向かう空気流を、前述の風路中に生成するためのものである。
吹出口13には、ルーバ16が設けられている。ルーバ16は、吹出口13から吹き出す空気の吹き出し角度を調整するためのものである。図2の断面図では、ルーバ16として、上下風向板が表れている。ルーバ16の上下風向板は、筐体11の前面側から見て、手前側と奥側とに設置されている。また、手前側と奥側の各上下風向板は、それぞれ左右に分割されている。そして、ルーバ16の上下風向板の向きを変えることで、空調機器10は、送風方向を上下に変更可能である。
また、ここでは図示が省略されているが、ルーバ16は、左右風向板も備えている。左右風向板は、吹出口13から吹き出す空気の左右方向の吹き出し角度を調整するためのものである。
送風ファン15が動作すると、吸込口12から吹出口13へと向かう空気流が前述の風路中に生成され、吸込口12から空気が吸い込まれ、吹出口13から空気が吹き出される。吸込口12から吸い込まれた空気は、筐体11内部の前述した風路を、プレフィルタ18、熱交換器14、送風ファン15の順に通過する空気流となり、吹出口13から吹き出す。この際、送風ファン15の風下側に配置されたルーバ16の上下風向板及び左右風向板により、吹出口13から吹き出される風の方向すなわち送風方向が調整される。
以上のように構成された空調機器10は、対象空間1内に送風する。そして、空調機器10は、送風する気流の温度及び風向を変更可能である。また、室内機である空調機器10は、空気調和装置の図示しない室外機と接続されている。そして、空気調和装置の室外機は、図1及び図2では図示しない圧縮機20等を備えている。この実施の形態の空調機器10の特に送風ファン15、ルーバ16、並びに、熱交換器14及び圧縮機20を含む冷媒回路は、対象空間1内に送風し、送風する気流の温度及び風向を変更可能な空調手段を構成している。
ここで説明する構成例では、空調システムは、換気装置30をさらに備えている。換気装置30は、対象空間1に係る部屋の壁面又は天井面に設置される。ここで説明する構成例では、換気装置30は、壁面に設置されている。換気装置30は、対象空間1の外部から取り入れた空気を対象空間1内に送風する。換気装置30は、換気ファン31を備えている。換気ファン31が動作すると、換気装置30は、対象空間1の外部の空気を対象空間1内に送風する。この実施の形態の換気装置30は、対象空間1の外部から取り入れた空気を対象空間1内に送風する換気手段である。なお、空調システムは換気装置30を備えていなくともよい。
次に、図3も参照しながら、この実施の形態に係る空調システムの構成について説明を続ける。この実施の形態の空調システムは、制御装置200を備えている。制御装置200は、情報取得部201、環境状態取得部211、在室者状態取得部212及び制御部220を備えている。制御装置200は、例えばマイクロコンピュータ等を備えた電気回路により構成されている。制御装置200がマイクロコンピュータを備えている場合、制御装置200は、プロセッサ及びメモリを備えている。メモリには、制御用のプログラムが記憶されている。プロセッサは、メモリに記憶されているプログラムを読み出して実行する。
プロセッサが制御用のプログラムを実行することで、制御装置200は予め設定された処理を実行して空調システムの動作を制御する。また、特に、メモリに記憶されているプログラムをプロセッサが実行することで、後述する情報取得部201、環境状態取得部211、在室者状態取得部212及び制御部220の各部の機能が実現される。
情報取得部201は情報源から、必要な情報を取得する。ここで説明する構成例では、情報取得部201の情報源として、環境情報センサ110がある。環境情報センサ110は、空調システムの対象空間1の内外の環境に関する情報を検出するセンサである。環境情報センサ110には、室温センサ111と外気温センサ112が含まれている。室温センサ111は、環境情報として対象空間1内の空気の温度を検出する第1温度検出手段である。外気温センサ112は、環境情報として対象空間1の外部の温度を検出する第2温度検出手段である。外気温センサ112が検出する対象空間1の外部の空気の温度(外気温)は、換気装置30により対象空間1内に取り込まれる空気の温度である。環境情報センサ110として、他に例えば、対象空間1内の空気の湿度を検出する湿度センサ、対象空間1内の空気の二酸化炭素濃度を検出する二酸化炭素センサ等を備えてもよい。情報取得部201は、検出された環境情報を環境情報センサ110から取得する。
情報取得部201の情報源として、さらに、表面温度センサ121及び生体情報センサ122がある。図1に示すように、表面温度センサ121は、例えば空調機器10に設けられている。表面温度センサ121は、例えば、一方向に並べた複数のサーモパイルを備えている。複数のサーモパイルのそれぞれは、赤外線の受光及び温度の検出を個別に実行可能な素子を有している。そして、表面温度センサ121は、複数のサーモパイルの前述の一方向と直交する方向の向きを変えることができる。このようにすることで、表面温度センサ121は、一方向に並んだ複数のサーモパイルのそれぞれを走査させて、予め設定された対象範囲内について表面温度を検出することができる。この対象範囲は、対象空間1内の全体をカバーすることが望ましい。
表面温度センサ121は、サーモパイルに代えて、SOI(Silicon on Insulator)ダイオード方式の非冷却赤外線イメージセンサを備えていてもよい。SOIダイオード方式の場合、センサ部にシリコンダイオードを使用しているため、シリコン半導体ラインのみで製造可能であり、生産コストが安いというメリットがある。
表面温度センサ121は、このような構成により、前述した対象範囲内を走査して当該範囲内の表面温度分布を非接触で取得する。表面温度センサ121の検出結果、すなわち、表面温度センサ121により取得した表面温度分布データを、後述する制御装置200等で処理することで、例えば背景との温度差から、室内における人(対象者2)を含む熱源の有無及びその位置、人体の表面皮膚温度、人の身体の部位(肌の露出部と非露出部、頭部等)等を検出することができる。
また、表面温度センサ121の検出結果に基づいて、室内の人の体感温度も得ることができる。この場合、肌を露出している人体ほど体感温度を検出しやすい。さらに、表面温度センサ121により取得した表面温度分布データを、制御装置200等で処理することで、対象空間1内の対象者2の人数も検出できる。さらに、対象空間1内の対象者2の人数の変化から、対象空間1への対象者2の入退出も検知できる。
生体情報センサ122は、対象空間1内の対象者2の生体情報を検出する例えばウェアラブルセンサである。生体情報センサ122が検出する生体情報として具体的に例えば、心拍数、血圧、活動量、眼(瞳)の大きさ等が挙げられる。情報取得部201は、検出された情報を表面温度センサ121及び生体情報センサ122から取得する。
環境状態取得部211は、情報取得部201が取得した環境情報センサ110及び表面温度センサ121の検出結果から環境状態に関する情報を取得する。環境状態取得部211が取得する環境状態に関する情報には、例えば、対象空間1の室温及び湿度、対象空間1外の外気温、対象空間1内の空気中の二酸化炭素濃度、対象空間1内の床、壁面、家具等の表面温度等がある。
在室者状態取得部212は、情報取得部201が取得した環境情報センサ110、表面温度センサ121及び生体情報センサ122の検出結果から対象者2の人体状態に関する情報を取得する。在室者状態取得部212は、表面温度センサ121の検出結果に基づいて、表面温度センサ121の温度検出対象範囲内に存在する対象者2の人体を検出する。人体の検出は、例えば、表面温度センサ121により検出された表面温度が予め設定された基準温度以上の各領域の形状、分布(相対位置関係)、面積等を用いて行うことができる。この際の基準温度は、人の体温を考慮して具体的に例えば30℃等に設定される。
また、在室者状態取得部212は、対象者2を検出するのみならず、検出した対象者2の各部位も検出することができる。特に在室者状態取得部212は、少なくとも、検出した人の上部と下部とを特定することができる。人の上部とは、当該人の頭部を含む上半身側の部分である。人の下部とは、当該人の足部を含む下半身側の部分である。在室者状態取得部212が人の上部及び下部を特定する際には、まず、人体の全体の形状を特定した後に、人体の全体の形状から人体の一部を特定するようにしてもよいし、直接的に人体の一部を特定するようにしてもよい。
人体の全体の形状を特定する場合には、まず、人体が存在する領域を特定する。人体が存在する領域は、例えば、表面温度が一定温度以上の各領域の形状、分布(相対位置関係)、面積、各領域の温度の相対的な大小関係等を用いて特定することができる。
また、人体の全体の形状を特定する場合に、人体が存在する領域全体を一度に特定してもよいし、人体が存在する領域を、当該人体の部位毎に個別に特定してもよい。人体の部位毎に存在する領域を個別に特定する場合、例えば、人体の頭部、胸部、腕部、上脚部、下脚部、手及び足の各部位について、各部位が存在する領域をそれぞれ特定する。なお、ここでいう「手」とは、手首よりも先端側の部分を指している。また、ここでいう「足」とは、足首よりも先端側の部分を指している。
この際、特に、表面温度センサ121より検出された表面温度が予め設定された温度以上である部分を、当該人体の頭部、胸部及び腹部の少なくともいずれかが存在する領域として特定するようにしてもよい。また、人体の各部位が存在する領域を特定する際に、それぞれの部位の温度、位置及び着衣状態についても特定するようにしてもよい。「着衣状態」とは、当該部位の肌が衣服等により覆われているのか、それとも露出されているのかに関する状態のことである。
また、在室者状態取得部212は、環境情報センサ110及び表面温度センサ121の検出結果に基づき、対象者2の人体情報として当該対象者2の温冷感についても取得する。対象者2の温冷感として、具体的に例えば、暑い、やや暑い、中立、やや寒い、寒いの5段階で評価したものを用いる。対象者2の温冷感は、当該対象者2の表面温度及び対象空間1内の空気の温度すなわち室温の少なくともいずれかを用いて決定される。
対象者2の表面温度を用いて当該対象者2の温冷感を決定する場合、例えば、対象者2の表面温度の低下が予め設定された一定時間以上継続した場合に、当該対象者2の温冷感を「寒い」とする。また、この際の表面温度の低下継続時間又は表面温度の低下量に応じて、温冷感が「寒い」のか「やや寒い」のかを判定する。この場合、低下継続時間が基準より長いときに「寒い」とし、短いときに「やや寒い」とする。また、低下量が基準より多いときに「寒い」とし、少ないときに「やや寒い」とする。
そして、対象者2の表面温度の上昇が予め設定された一定時間以上継続した場合に、当該対象者2の温冷感を「暑い」とする。また、この際の表面温度の上昇継続時間又は表面温度の上昇量に応じて、温冷感が「暑い」のか「やや暑い」のかを判定する。この場合、上昇継続時間が基準より長いときに「暑い」とし、短いときに「やや暑い」とする。また、上昇量が基準より多いときに「暑い」とし、少ないときに「やや暑い」とする。さらに、対象者2の頭部の表面温度と手足の表面温度との差が予め設定した基準値以上であれば、当該対象者2の温冷感を「暑い」又は「寒い」と推定することもできる。
次に、対象空間1内の空気の温度すなわち室温を用いて対象者2の温冷感を決定する場合、例えば、室温と当該対象者2の近傍の温度との差が予め設定した基準値以上であれば、当該対象者2の温冷感を「暑い」又は「寒い」と推定することが考えられる。この場合、具体的に例えば、室温と対象者2の近傍の温度との差が3℃以上であれば、当該対象者2の温冷感を「暑い」又は「寒い」と判定する。また、室温と対象者2の近傍の温度との差が1℃以内であれば、当該対象者2の温冷感を「中立」と判定する。この場合、室温として、例えば環境情報センサ110の室温センサ111の検出結果を用いる。また、対象者2近傍の温度としては、表面温度センサ121が検出した床面温度、又は、対象者2が着用するウェアラブルセンサの温度計の検出結果等を用いることが考えられる。
さらに、在室者状態取得部212は、情報取得部201が取得した各種の検出結果から、対象者2の人体情報として以下の要素について取得してもよい。また、取得した以下の要素に基づいて、対象者2の温冷感を推定してもよい。
・対象者2の表面皮膚温度
・対象者2の心拍に関する情報(心拍数、心電、脈波、LF/HF(低周波成分/高周波成分)等)
・対象者2の活動量
・対象者2の体質(暑がり・寒がり等)
なお、対象者2が例えば空調機器10のリモコン、PC(パーソナル・コンピュータ)、スマートフォン、タブレット端末等を用いて、人体情報を入力できるようにしてもよい。対象者2が入力する人体情報としては、具体的に例えば、温冷感、温熱的快適感、気流感、気流快適感、乾燥感等の申告内容、作業性、眠気感、疲労感等の作業性に関する申告内容、暑がり、寒がり等の体質・体調に関する申告内容等を挙げることができる。この場合、在室者状態取得部212は、このようにして入力された申告内容から対象者2の人体情報を取得してもよい。
以上のような、環境情報センサ110、表面温度センサ121、生体情報センサ122、情報取得部201及び在室者状態取得部212により、対象空間1内の人(対象者2)の人体情報を取得する人体情報取得手段が構成されている。
制御部220は、空調機器10及び換気装置30の動作を制御する制御手段である。制御部220は、空調機器10の送風ファン15、ルーバ16及び圧縮機20等の動作を制御することで、空調機器10の動作を制御する。また、制御部220は、換気ファン31等の動作を制御することで、換気装置30の動作を制御する。制御部220は、環境状態取得部211が取得した対象空間1の内外に係る環境情報と、在室者状態取得部212が取得した対象空間1内の対象者2の人体情報とに基づいて、空調機器10及び換気装置30の動作を制御する。
制御部220が空調機器10の動作を制御する制御モードには、温調モードと知的生産モードの2つのモードがある。温調モードは、空調機器10により対象空間1内の空気の温度環境を調節させる第1制御を制御部220が行うモードである。知的生産モードは、空調機器10により空調機器10に対象空間1内の人である対象者2の上半身に向けて送風させる第2制御を制御部220が行うことで、対象者2の知的生産活動を支援するモードである。
温調モードで第1制御を行うとき、制御部220は、主に環境状態取得部211が取得した対象空間1の内外に係る環境情報に基づいて、対象空間1の室温が目標値になるように空調機器10の動作を制御する。また、知的生産モードで第2制御を行うとき、制御部220は、前述した人体情報取得手段により取得された対象空間1内の人(対象者2)の人体情報から、対象空間1内における対象者2の上半身の位置を特定する。そして、制御部220は、特定した対象者2の上半身の位置に向けて送風するように空調機器10のルーバ16等を制御する。
知的生産モードの第2制御においては、空調機器10から冷風・温風を送るのではなく、空調機器10での熱交換を伴わない「送風運転」を行うのが好ましい。前述したように、第2制御では、特定した対象者2の上半身の位置に向けて空調機器10から送風する。空調機器10から冷風・温風を対象者2の上半身に当てると、対象者2の温冷感が「中立」から逸脱しやすくなる。そこで、空調機器10での熱交換を伴わない「送風運転」にすることで、対象者2の温冷感が「中立」である状態を長時間にわたって継続させることが可能である。ただし、対象者2の体質(暑がり・寒がり)、対象空間1内にいる複数の対象者2の配置等によっては、知的生産モードの第2制御においては、空調機器10から冷風・温風を送ってもよい。
なお、制御部220は、知的生産モードの第2制御において、時間の経過に伴い空調機器から送風する風向を特定した対象者2の上半身の位置を中心して変化させる、いわゆる「ゆらぎ気流」制御を行うようにしてもよい。このようにすることで、対象者2に気流変化により適度な刺激を与え、作業効率向上を図ることができる。また、対象空間1内の空気を過剰に冷却又は加熱することを抑制し、消費エネルギー量の低減を図ることも可能である。
通常、空調システムが動作を開始すると、制御部220は、まず、温調モードで第1制御を行い、空調機器10により対象空間1内の空気の温度環境を調節させる。そして、制御部220は、温調モードの第1制御において予め設定された第2制御切換条件が成立した場合に、知的生産モードの第2制御に切り換える。また、制御部220は、前述の第2制御切換条件が成立して温調モード(第1制御)から知的生産モード(第2制御)に切り換えた後に予め設定された第1制御切換条件が成立した場合に、再び温調モード(第1制御)に切り換える。
ここで、モードの切り換えを行う前述の第2制御切換条件及び第1制御切換条件は、対象空間1内の人である対象者2の温冷感に関する条件を含んでいる。ここでは、前述の第2制御切換条件は、対象者2の温冷感が「やや暑い」又は「やや寒い」から「中立」になることである。すなわち、第2制御切換条件は、対象者2の温冷感が「暑い」側又は「寒い」側から「中立」になることである。そして、前述の第1制御切換条件は、対象者2の温冷感が「中立」から「やや暑い」又は「やや寒い」になることである。すなわち、第1制御切換条件は、対象者2の温冷感が「中立」から一定以上「暑い」側又は「寒い」側になることである。
このように、この実施の空調システムにおいては、制御部220は、空調機器10により対象空間1内の空気の温度環境を調節させる温調モード(第1制御)と、空調機器10に対象空間1内の人の上半身に向けて送風させる知的生産モード(第2制御)とを行う。また、制御部220は、温調モード(第1制御)において第2制御切換条件が成立した場合に知的生産モード(第2制御)に切り換え、温調モード(第1制御)から知的生産モード(第2制御)に切り換えた後に第1制御切換条件が成立した場合に温調モード(第1制御)に切り換える。そして、制御モードを切り換える第2制御切換条件及び第1制御切換条件は、対象空間1内の対象者2の温冷感に関する条件を含んでいる。このため、対象者2の温冷感に応じて、温調モード(第1制御)と知的生産モード(第2制御)に切り換え、空調の対象空間1内にいる対象者2の知的生産作業等の支援と、対象空間1内の温度環境の調節との両立を図ることができる。
次に、図4を参照しながら、この実施の形態の空調システムの夏季における制御例について説明する。同図の表において、上側の行から下側の行にいくに従って時間が経過している。まず、同図の表の上側半分を参照しながら、夏季における制御の第1の例について説明する。前述したように、空調システムが動作を開始すると、制御部220は、まず、温調モードで第1制御を行い、空調機器10により対象空間1内の空気の温度環境を調節させる。
対象空間1内の対象者2の温冷感が「中立」になると前述の第2制御切換条件が成立し、制御部220は、知的生産モードに切り換えて第2制御を開始する。この際の知的生産モードの開始時おいては、対象者2の温冷感が「中立」である。また、この例では、対象空間1の室温は28℃、湿度は50%である。そして、対象者2の位置は、空調機器10の吹出口の近く(吹出口から2m以内)である。知的生産モードである第2制御においては、空調機器10から送風する風向は、対象者2の上半身を中心とした「ゆらぎ気流」とする。また、この際の空調機器10から送風する風量は、大中小の3段階のうちの「中」とする。この場合、風向は「ゆらぎ気流」であるため、対象者2の近傍における平均的な風量は「小」から「中」程度になる。そして、空調機器10から送風する気流の温度すなわち風温は、室温と同じである。つまり、空調機器10は「送風運転」とする。
このような知的生産モードである第2制御を継続すると、空調機器10は「送風運転」であるため、対象空間1内の温度及び湿度の一方又は両方は次第に上昇する。この制御例では、対象空間1内の湿度が上昇し60%になった時に、対象空間1内の対象者2の温冷感が「やや暑い」になり前述の第1制御切換条件が成立した。このため、制御部220は、知的生産モードである第2制御を終了し、温調モードである第1制御を再び開始する。
この第2制御から移行した第1制御においては、空調機器10から吹き出す気流の風温は、室温より低い冷風とする。また、対象者2の体質が暑がりである又は気流感を好む場合には、空調機器10から送風する風向を対象者2に向ける「気流あて」とする。この場合、空調機器10から送風する風量は、大中小の3段階のうちの「中」とする。この際の風向は「気流あて」であるため、対象者2の近傍における風量も「中」である。そして、空調機器10から吹き出す気流の風温の単位時間当たりの変化量は、大中小の3段階のうちの「大」とする。
一方、対象者2の体質が寒がりである又は気流感を好まない場合には、空調機器10から送風する風向を対象者2以外に向ける「気流よけ」とする。この場合、空調機器10から送風する風量は、大中小の3段階のうちの「大」とする。このようにすることで、風向は「気流よけ」であっても対象者2の近傍における風量を「小」程度にできる。そして、空調機器10から吹き出す気流の風温の単位時間当たりの変化量は、大中小の3段階のうちの「中」とする。
このような温調モードである第1制御を継続すると、空調機器10の冷房運転により、対象空間1内の温度及び湿度が次第に低下する。この制御例では、対象空間1内の温度が27℃で湿度が50%になった時に、対象空間1内の対象者2の温冷感が「中立」になり前述の第2制御切換条件が再び成立した。このため、制御部220は、温調モードである第1制御を終了して知的生産モードに切り換え、第2制御を再び開始する。
次に、図4の表の下側半分を参照しながら、夏季における制御の第2の例について説明する。この第2の例は、知的生産モードである第2制御の開始時及び終了時の状況は第1の例と同じである。また、第2制御で第1制御切換条件が成立して再び開始された温調モードである第1制御において、対象者2の体質が暑がりである又は気流感を好む場合の制御内容についても、前述した第1の例と同じである。
一方、対象者2の体質が寒がりである又は気流感を好まない場合に、この第2の例では、第1の例とは異なり、空調機器10から送風する風向を対象者2に向ける「気流あて」とする。そして、空調機器10から送風する風量を、大中小の3段階のうちの「小」とする。このようにすることで、対象者2に風を当てつつも対象者2の近傍における風量を「小」程度にできる。この際、空調機器10から吹き出す気流の風温の単位時間当たりの変化量を、大中小の3段階のうちの「大」とすることで、対象空間1の室温を速やかに低下させ、対象者2の温冷感が再び「中立」になるまでに必要な時間を低減できる。
以上で説明した制御例は、温調モード及び知的生産モードにおいて空調機器10の動作を制御するものであった。この実施の形態の空調システムにおいては、温調モード及び知的生産モードにおいて空調機器10だけでなく換気装置30の動作も同時に制御してもよい。
次に、図5を参照しながら、この実施の形態の空調システムの冬季における空調機器10及び換気装置30の制御例について説明する。同図の表においても図4と同様に、上側の行から下側の行にいくに従って時間が経過している。図5に示すのは、冬季の晴れた日において対象者2が窓際にいる場合の制御例である。
まず、同図の表の上側半分を参照しながら、冬季における制御の第1の例について説明する。空調システムが動作を開始すると、制御部220は、まず、温調モードで第1制御を行い、空調機器10により対象空間1内の空気の温度環境を調節させる。対象空間1内の対象者2の温冷感が「中立」になると前述の第2制御切換条件が成立し、制御部220は、知的生産モードに切り換えて第2制御を開始する。
この際の知的生産モードの開始時おいては、対象者2の温冷感が「中立」である。また、この例では対象空間1の室温は24℃、湿度は40%である。そして、対象者2の位置は、空調機器10の吹出口の近く(吹出口から2m以内)である。知的生産モードである第2制御においては、空調機器10から送風する風向は、対象者2の上半身を中心とした「ゆらぎ気流」とする。また、この際の空調機器10から送風する風量は、大中小の3段階のうちの「中」とする。この場合、風向は「ゆらぎ気流」であるため、対象者2の近傍における平均的な風量は「小」から「中」程度になる。そして、空調機器10から送風する気流の温度すなわち風温は、室温と同じである。つまり、空調機器10は「送風運転」とする。また、第2制御においては、制御部220は換気装置30の動作を停止させる。
このような知的生産モードである第2制御を継続し、窓から射し込む太陽光により特に対象者2がいる窓際を中心に室温が上昇して、対象空間1の室温は26℃、湿度は60%になったとする。この時、対象空間1内の対象者2の温冷感が「やや暑い」になり前述の第1制御切換条件が成立した。このため、制御部220は、知的生産モードである第2制御を終了し、温調モードである第1制御を再び開始する。
この第2制御から移行した第1制御においては、制御部220は、空調機器10の動作を知的生産モードと同じ「送風運転」で継続させる。そして、制御部220は、換気装置30を動作させ、冷たい外気を対象空間1内に導入させることで、対象空間1内の空気の温度及び湿度の低下を図る。また、対象者2の体質が暑がりである又は気流感を好む場合には、空調機器10から送風する風向を対象者2に向ける「気流あて」とする。そして、換気装置30の風量は、大中小の3段階のうちの「中」とする。
一方、対象者2の体質が寒がりである又は気流感を好まない場合には、空調機器10から送風する風向を対象者2以外に向ける「気流よけ」とする。そして、換気装置30の風量は、大中小の3段階のうちの「小」とする。このように、対象空間1内の空気の温度環境を調節させる温調モードにおいて、空調機器10でなく換気装置30による外気の導入で対象空間1内の空気の温度環境を調節することで、消費エネルギー量を低減しつつ対象空間1内の温調が可能である。
次に、図5の表の下側半分を参照しながら、冬季における制御の第2の例について説明する。この第2の例でも前述した第1の例と同様に空調システムが動作を開始すると、制御部220は、まず、温調モードで第1制御を行い、空調機器10により対象空間1内の空気の温度環境を調節させる。対象空間1内の対象者2の温冷感が「中立」になると前述の第2制御切換条件が成立し、制御部220は、知的生産モードに切り換えて第2制御を開始する。
この際の知的生産モードの開始時おいては、対象者2の温冷感が「中立」である。また、この例では対象空間1の室温は24℃、湿度は40%である。そして、対象者2の位置は、空調機器10の吹出口の近く(吹出口から2m以内)である。知的生産モードである第2制御においては、空調機器10から送風する風向は、対象者2の上半身を中心とした「ゆらぎ気流」とする。また、この際の空調機器10から送風する風量は、大中小の3段階のうちの「中」とする。この場合、風向は「ゆらぎ気流」であるため、対象者2の近傍における平均的な風量は「小」から「中」程度になる。そして、空調機器10から送風する気流の温度すなわち風温は、室温と同じである。つまり、空調機器10は「送風運転」とする。
また、この第2の例での第2制御においては、制御部220は換気装置30を風量「中」で動作させ、外気を対象空間1内に導入する。このようにすることで、対象空間1内の二酸化炭素濃度の上昇を抑制できるとともに、対象者2の上半身に外気由来の比較的冷たい気流を当てることで対象者2に刺激を与え生産性向上を支援することが可能である。
このような知的生産モードである第2制御を継続すると、換気装置30の外気導入により対象空間1内の温度は次第に低下する。この制御例では、対象空間1内の温度が低下し23℃になった時に、対象空間1内の対象者2の温冷感が「やや寒い」になり前述の第1制御切換条件が成立した。このため、制御部220は、知的生産モードである第2制御を終了し、温調モードである第1制御を再び開始する。
この第2制御から移行した第1制御においては、空調機器10から吹き出す気流の風温は、室温より高い温風とする。また、対象者2の体質が寒がりである又は気流感を好む場合には、空調機器10から送風する風向を対象者2に向ける「気流あて」とする。この場合、空調機器10から送風する風量は、大中小の3段階のうちの「中」とする。この際の風向は「気流あて」であるため、対象者2の近傍における風量も「中」である。そして、空調機器10から吹き出す気流の風温の単位時間当たりの変化量は、大中小の3段階のうちの「大」とする。なお、この際、制御部220は換気装置30の動作を停止させる。
一方、対象者2の体質が暑がりである又は気流感を好まない場合には、空調機器10から送風する風向を対象者2に向ける「気流あて」にしつつ、空調機器10から送風する風量は、大中小の3段階のうちの「小」とする。そして、空調機器10から吹き出す気流の風温の単位時間当たりの変化量は、大中小の3段階のうちの「大」とする。この場合にも、制御部220は換気装置30の動作を停止させる。
このような温調モードである第1制御を継続すると、空調機器10の暖房運転により、対象空間1内の温度が次第に上昇する。この制御例では、対象空間1内の温度が24℃になった時に、対象空間1内の対象者2の温冷感が「中立」になり前述の第2制御切換条件が再び成立した。このため、制御部220は、温調モードである第1制御を終了して知的生産モードに切り換え、第2制御を再び開始する。
なお、制御部220は、換気装置30の送風量を、第2温度検出手段である外気温センサ112の検出結果に応じて変更するようにしてもよい。このようにすることで、対象空間1外の空気の温度に応じて、対象空間1内に導入する外気の量を調整し、より効率的に対象空間1内の温度を調節したり、対象者2の作業性向上を支援したりすることが可能である。
次に、図6のフロー図を参照しながら、この実施の形態の空調システムの動作の一例について説明する。まず、ステップS1で空調システムが空調(例えば冷房)を開始すると、続くステップS2で、環境情報センサ110、室温センサ111、外気温センサ112、表面温度センサ121及び生体情報センサ122の各センサによる検出を行い、情報取得部201は、これらのセンサにより検出された環境情報及び人体情報を取得する。そして、ステップS31で、環境状態取得部211は、ステップS2で情報取得部201が取得した各種の情報に基づいて、対象空間1の内外の環境状態に関する情報を取得する。また、ステップS32で、在室者状態取得部212は、ステップS2で情報取得部201が取得した各種の情報に基づいて、対象空間1内の対象者2の状態に関する情報(人体情報)を取得する。
続くステップS4において、制御部220は、対象者2の温冷的な快適度が許容される範囲内であるか非許容であるかを判定する。ここで、対象者2の温冷的な快適度が許容される範囲内であるとは、対象者2の温冷感が「中立」であることである。したがって、対象者2の温冷的な快適度が許容される範囲内であれば前述の第2制御切換条件が成立する。また、対象者2の温冷的な快適度が非許容であるとは、対象者2の温冷感が「中立」から一定以上「暑い」側又は「寒い」側になることである。したがって、対象者2の温冷的な快適度が非許容であれば前述の第1制御切換条件が成立する。
ステップS4において、対象者2の温冷感が「中立」から一定以上「暑い」側又は「寒い」側に外れており、対象者2の温冷的な快適度が非許容であると制御部220が判定した場合、処理はステップS51へと進む。ステップS51においては、制御部220は、空調システムの制御モードを温調モードにする。そして、処理はステップS7へと進む。
一方、ステップS4において、対象者2の温冷感が「中立」であり、対象者2の温冷的な快適度が許容される範囲内であると制御部220が判定した場合、処理はステップS52へと進む。ステップS52においては、制御部220は、空調システムの制御モードを知的生産モードにする。そして、ステップS52の後は、ステップS61、S62及びS63の各処理が実行される。
ステップS61では、在室者状態取得部212は、対象者2の温冷感の最新状態を取得する。ステップS62では、在室者状態取得部212は、情報取得部201が取得した各種の情報から対象者2の体質に関する情報を取得する。ステップS63では、在室者状態取得部212は、表面温度センサ121の検出結果から対象者2の位置、特に対象者2の上半身の位置に関する情報を取得する。そして、処理はステップS7へと進む。
ステップS7においては、制御部220は、空調機器10の風量、風向、風温、単位時間当たりの風温変化量を決定する。この決定は、ステップS51又はS52において設定された制御モード、並びに、ステップS31、S32、S61、S62及びS63で取得された各種の情報に基づいて行われる。ステップS7の後、処理はステップS8へと進む。ステップS8においては、制御部220は、ステップS7で決定した内容に従って、空調機器10の動作を制御する。
続くステップS9で、制御部220は、ステップS8の空調機器10の動作制御を開始してから、予め設定された一定時間が経過したか否かを判定する。そして、一定時間が経過していれば処理はステップS2へと戻り、制御モードを温調モードにするのか知的生産モードにするのかの判定を行って、空調機器10の制御を継続する。一方、一定時間が経過していなければ、処理はステップS10へと進む。
あるいは、制御部220は、ステップS8の空調機器10の動作制御を開始してから対象空間1に変化が生じたか否かを判定し、対象空間1に変化が生じていればステップS2に戻って制御を継続するようにしてもよい。ここでいう対象空間1の変化とは、例えば、対象空間1内にいる対象者2の人数変動等である。
ステップS10においては、制御部220は、空調機器10の動作制御を継続するか否かを判定する。例えば、空調機器10のリモコン操作、制御スケジュール設定等により、空調機器10の動作を継続させる状況である場合には、処理はステップS9へと戻る。一方、空調機器10の動作を継続させる状況でない場合には、一連の処理は終了となる。
なお、この実施の形態の空調システムが備える環境情報センサ110(室温センサ111、外気温センサ112)、表面温度センサ121、生体情報センサ122及び制御装置200等の全てを空調機器10に設け、空調機器10単体で空調システムが構成されていてもよい。また、例えば制御装置200等を空調機器10とは別に設けて空調システムを構成してもよい。
1 対象空間
2 対象者
10 空調機器
11 筐体
12 吸込口
13 吹出口
14 熱交換器
15 送風ファン
16 ルーバ
17 ドレンパン
18 プレフィルタ
19 前面パネル
20 圧縮機
30 換気装置
31 換気ファン
110 環境情報センサ
111 室温センサ
112 外気温センサ
121 表面温度センサ
122 生体情報センサ
200 制御装置
201 情報取得部
211 環境状態取得部
212 在室者状態取得部
220 制御部

Claims (4)

  1. 対象空間内に送風し、送風する気流の温度及び風向を変更可能な空調手段と、
    前記空調手段の動作を制御し、前記空調手段により前記対象空間内の空気の温度環境を調節させる第1制御と、前記空調手段に前記対象空間内の人の上半身に向けて送風させる第2制御とを行う制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記第2制御において予め設定された第1制御切換条件が成立した場合に、前記第1制御に切り換え、
    前記第1制御切換条件は、前記対象空間内の人の温冷感が、中立から一定以上暑い側又は寒い側になることであり
    前記対象空間内の人の前記温冷感は、前記対象空間内の人の表面温度及び前記対象空間内の空気の温度の少なくともいずれかにより決定される空調システム。
  2. 前記制御手段は、
    前記第1制御において予め設定された第2制御切換条件が成立した場合に、前記第2制御に切り換え、
    前記第2制御切換条件が成立して前記第1制御から前記第2制御に切り換えた後に前記第1制御切換条件が成立した場合に、前記第1制御に切り換え、
    前記第2制御切換条件は、前記対象空間内の人の前記温冷感に関する条件を含む請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記対象空間の外部から取り入れた空気を前記対象空間内に送風する換気手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記対象空間の外部の温度に応じて、前記換気手段の送風量を変更する請求項1又は請求項2に記載の空調システム。
  4. 前記制御手段は、前記第2制御において、時間の経過に伴い前記空調手段から送風する風向を変化させる請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の空調システム。
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