JP7463069B2 - 導電性粒子、導電材料、接続構造体及び接続構造体の製造方法 - Google Patents

導電性粒子、導電材料、接続構造体及び接続構造体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電極間の電気的な接続等に用いることができる導電性粒子に関する。また、本発明は、上記導電性粒子を用いた導電材料、接続構造体及び接続構造体の製造方法に関する。
異方性導電ペースト及び異方性導電フィルム等の異方性導電材料が広く知られている。該異方性導電材料では、バインダー樹脂中に導電性粒子が分散されている。また、上記導電性粒子として、基材粒子と、該基材粒子の表面上に配置された導電部とを有する導電性粒子が用いられることがある。
上記異方性導電材料は、各種の接続構造体を得るために用いられている。上記異方性導電材料を用いる接続としては、フレキシブルプリント基板とガラス基板との接続(FOG(Film on Glass))、半導体チップとフレキシブルプリント基板との接続(COF(Chip on Film))、半導体チップとガラス基板との接続(COG(Chip on Glass))、並びにフレキシブルプリント基板とガラスエポキシ基板との接続(FOB(Film on Board))等が挙げられる。
また、上記導電性粒子として、磁性を有する導電性粒子が用いられることがある。下記の特許文献1には、局所的に磁界を付与して、導電性粒子を磁界に向かって引き寄せることにより、所定の位置に導電性粒子が配置された異方導電性シートが開示されている。また、特許文献1の実施例1では、磁性を有する導電性粒子として、全体がニッケルにより形成されたニッケル粒子が用いられている。
特許文献2には、樹脂粒子と、該樹脂粒子の表面に形成された金属メッキ層と、該金属メッキ層の外表面に形成された絶縁層とを備える導電性粒子が開示されている。上記金属メッキ層は、Fe、Ni、及びCoの少なくともいずれかを含む磁性金属メッキ層であってもよい。
特開2006-093020号公報 特開2013-045565号公報
特許文献1では、異方導電性シートを得る際に、磁界を付与し、シート中の所定の位置に導電性粒子を配置している。しかしながら、このような異方導電性シートでは、導電接続時に、導電性粒子の位置に対して、電極を精度よく位置合わせする必要がある。
さらに、特許文献1に記載のような全体がニッケルにより形成されたニッケル粒子では、磁界をかけた際に、粒子の重さから導電性粒子の移動速度が遅いことがある。さらに、ニッケル粒子により導電接続した接続構造体において、電極が損傷することがある。例えば、ニッケル粒子の移動時や、ニッケル粒子を介した電極間の圧着時に、電極が損傷することがある。結果として、導電接続後の接続抵抗が高くなることがある。
また、特許文献2に記載のように、Fe、Ni、及びCoの少なくともいずれかを用いて、磁性金属メッキ層を形成し、着磁した場合、粒子同士が凝集してしまい、磁界をかけた際に、電極に精度よく位置合わせできないことがある。結果として、導電接続が十分に取れないことがある。
本発明の目的は、磁力を用いて電極部を形成する際に導電性粒子が容易に移動し位置合わせしやすく、また、導電接続後の接続抵抗を低くすることができる導電性粒子を提供することである。また、本発明の目的は、上記導電性粒子を用いた導電材料、接続構造体及び接続構造体の製造方法を提供することである。
本発明の広い局面によれば、基材粒子と、前記基材粒子の表面上に配置された導電部とを備え、飽和磁化量が、10emu/g以上である、導電性粒子が提供される。
本発明に係る導電性粒子のある特定の局面では、前記基材粒子が、金属粒子ではない。
本発明に係る導電性粒子のある特定の局面では、前記基材粒子が、樹脂粒子又は有機無機ハイブリッド粒子である。
本発明に係る導電性粒子のある特定の局面では、前記導電部が、ニッケル、コバルト又は鉄を含む。
本発明に係る導電性粒子のある特定の局面では、前記導電部100重量%中、ニッケル、コバルト及び鉄の合計の含有量が90重量%以上である。
本発明に係る導電性粒子のある特定の局面では、前記導電部が、ニッケル、コバルト及び鉄の内の少なくとも2種を含み、前記導電部100重量%中、ニッケルの含有量、コバルトの含有量及び鉄の含有量の内の1種の含有量が51重量%以上である。
本発明に係る導電性粒子のある特定の局面では、前記基材粒子を25℃で10%圧縮したときの圧縮弾性率が、1000N/mm以上30000N/mm以下である。
本発明に係る導電性粒子のある特定の局面では、前記基材粒子の粒子径が1μm以上10μm以下である。
本発明に係る導電性粒子のある特定の局面では、前記基材粒子の比重が、前記導電部の比重よりも低い。
本発明に係る導電性粒子のある特定の局面では、前記導電性粒子は、磁界又は磁力を適用する導電接続に用いられる。
本発明に係る導電性粒子のある特定の局面では、前記導電性粒子は、前記導電部の外表面に突起を有する。
本発明に係る導電性粒子のある特定の局面では、前記導電性粒子は、前記導電部の外表面上に配置された絶縁性物質を備える。
本発明の広い局面によれば、上述した導電性粒子と、バインダー樹脂とを含む、導電材料が提供される。
本発明の広い局面によれば、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材と、前記第1の接続対象部材と前記第2の接続対象部材とを接続している接続部とを備え、前記接続部の材料が、上述した導電性粒子であるか、又は前記導電性粒子とバインダー樹脂とを含む導電材料であり、前記第1の電極と前記第2の電極とが前記導電性粒子により電気的に接続されている、接続構造体が提供される。
本発明の広い局面によれば、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材の表面上に、上述した導電性粒子を配置するか、又は前記導電性粒子とバインダー樹脂とを含む導電材料を配置する第1の配置工程と、前記導電性粒子又は前記導電材料の前記第1の接続対象部材側とは反対の表面上に、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材を配置する第2の配置工程と、前記第2の配置工程の前又は後に、磁界又は磁力を適用する工程とを備え、前記第1の電極と前記第2の電極とが前記導電性粒子により電気的に接続されている接続構造体を得る、接続構造体の製造方法が提供される。
本発明に係る導電性粒子は、基材粒子と、上記基材粒子の表面上に配置された導電部とを備える。本発明に係る導電性粒子では、飽和磁化量が、10emu/g以上である。本発明に係る導電性粒子では、上記の構成が備えられているので、導電接続後の接続抵抗を低くすることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る導電性粒子を示す断面図である。 図2は、本発明の第2の実施形態に係る導電性粒子を示す断面図である。 図3は、本発明の第3の実施形態に係る導電性粒子を示す断面図である。 図4は、本発明の第4の実施形態に係る導電性粒子を示す断面図である。 図5は、本発明の第1の実施形態に係る導電性粒子を用いた接続構造体を模式的に示す正面断面図である。 図6は、図5に示す接続構造体を製造する方法を説明するための正面断面図である。 図7は、図5に示す接続構造体を製造する他の方法を説明するための正面断面図である。
以下、本発明の詳細を説明する。
(導電性粒子)
本発明に係る導電性粒子は、基材粒子と、上記基材粒子の表面上に配置された導電部とを備える。本発明に係る導電性粒子では、飽和磁化量が、10emu/g以上である。
本発明に係る導電性粒子では、上記の構成が備えられているので、導電接続後の接続抵抗を低くすることができる。
本発明に係る導電性粒子では、飽和磁化量が、10emu/g以上であるので、磁界又は磁力を適用することで、導電性粒子を効果的に移動させることができる。例えば、電極部分にて磁界又は磁力を適用することで、電極上又は電極間に、導電性粒子を効果的に移動させることができる。この結果、本発明に係る導電性粒子では、接続されるべき上下の電極間に配置される導電性粒子の数が多くなり、接続抵抗が低くなる。また、接続されるべきではない横方向に隣接する電極間が、電気的に接続され難く、ショートの問題が生じ難くなる。
また、単に飽和磁化量が高い導電性金属粒子を用いただけでは、接続抵抗が高くなることがある。本発明に係る導電性粒子では、上記基材粒子が備えられているので、上記導電性粒子の移動時に、電極が損傷し難くなる。さらに、本発明に係る導電性粒子では、上記基材粒子が備えられているので、上下の電極間で導電性粒子が圧縮されても、電極が損傷し難くなる。結果として、接続抵抗を低くすることができる。
導電性粒子をより一層効果的に移動させる観点からは、上記導電性粒子の飽和磁化量は、好ましくは15emu/g以上、より好ましくは20emu/g以上である。上記飽和磁化量は高いほどよい。上記導電性粒子を容易に作製する観点からは、上記導電性粒子の上記飽和磁化量は300emu/g以下であってもよく、100emu/g以下であってもよい。
上記飽和磁化量は、上記導電部に用いる金属の種類及びその含有量、及び導電部の厚み等によって、制御することができる。
上記飽和磁化量は、以下のようにして測定される。
磁化量は、導電性粒子の磁気ヒステリシス曲線を測定することで算出することができる。装置としては、振動試料型磁力計(理研電子社製「BHV-50」)等が用いられる。また、乾燥した導電性粒子15mgを、サンプルホルダーに圧縮せずに密閉することで試料調整を行い、測定を実施することができる。
上記基材粒子を25℃で10%圧縮したときの圧縮弾性率(10%K値)は、好ましくは1000N/mm以上、より好ましくは3000N/mm以上であり、好ましくは30000N/mm以下、より好ましくは20000N/mm以下である。上記基材粒子の10%K値が、上記下限以上及び上記上限以下であると、電極の損傷をより一層抑えることができ、接続抵抗を効果的に低くすることができる。さらに、表面上に導電部を形成する際に、凝集をより一層効果的に抑制することができ、めっき割れやめっき剥がれの発生をより一層効果的に抑制することができる。
上記基材粒子における上記圧縮弾性率(10%K値)は、以下のようにして測定できる。
微小圧縮試験機を用いて、円柱(直径50μm、ダイヤモンド製)の平滑圧子端面で、25℃、圧縮速度0.3mN/秒、及び最大試験荷重20mNの条件下で1個の基材粒子を圧縮する。このときの荷重値(N)及び圧縮変位(mm)を測定する。得られた測定値から、上記基材粒子の圧縮弾性率(10%K値)を下記式により求めることができる。上記微小圧縮試験機として、例えば、フィッシャー社製「フィッシャースコープH-100」等が用いられる。上記基材粒子における上記圧縮弾性率(10%K値)は、任意に選択された50個の粒子の上記圧縮弾性率(10%K値)を算術平均することにより、算出することが好ましい。
10%K値(N/mm)=(3/21/2)・F・S-3/2・R-1/2
F:基材粒子が10%圧縮変形したときの荷重値(N)
S:基材粒子が10%圧縮変形したときの圧縮変位(mm)
R:基材粒子の半径(mm)
上記圧縮弾性率は、粒子の硬さを普遍的かつ定量的に表す。上記圧縮弾性率の使用により、基材粒子の硬さを定量的かつ一義的に表すことができる。
磁界又は磁力により導電性粒子を効果的に移動させ、接続抵抗をより一層低くする観点からは、上記基材粒子の比重が、上記導電部の比重よりも低いことが好ましい。上記基材粒子の比重が、上記導電部の比重よりも3g/cm以上低いことがより好ましい。上記基材粒子の比重が、上記導電部の比重よりも5g/cm以上低いことがさらに好ましい。一般的に、樹脂粒子又は有機ハイブリッド粒子の比重は、金属により形成された導電部の比重よりも低い。
上記導電性粒子は、磁界又は磁力を適用する導電接続に好適に用いられる。導電接続時に磁界又は磁力を適用することで、上記導電性粒子を電極上又は電極間に効果的に移動させることができる。
上記導電性粒子の粒子径は、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは1μm以上であり、好ましくは1000μm以下、より好ましくは100μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。上記導電性粒子の粒子径が、上記下限以上及び上記上限以下であると、上記導電性粒子を用いて電極間を接続した場合に、導電性粒子と電極との接触面積が十分に大きくなり、かつ導電部を形成する際に凝集した導電性粒子が形成され難くなる。また、導電性粒子を介して接続された電極間の間隔が大きくなりすぎず、かつ導電部が基材粒子の表面から剥離し難くなる。
上記導電性粒子の粒子径は、平均粒子径であることが好ましく、数平均粒子径であることが好ましい。上記導電性粒子の粒子径は、例えば、任意の導電性粒子50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、各導電性粒子の粒子径の平均値を算出したり、粒度分布測定装置を用いたりして求められる。電子顕微鏡又は光学顕微鏡での観察では、1個当たりの導電性粒子の粒子径は、円相当径での粒子径として求められる。電子顕微鏡又は光学顕微鏡での観察において、任意の50個の導電性粒子の円相当径での平均粒子径は、球相当径での平均粒子径とほぼ等しくなる。粒度分布測定装置では、1個当たりの導電性粒子の粒子径は、球相当径での粒子径として求められる。上記導電性粒子の平均粒子径は、粒度分布測定装置を用いて算出することが好ましい。測定の精度の高さから、粒度分布測定装置は、レーザー回折式粒度分布測定装置であることが好ましい。
上記導電性粒子の粒子径の変動係数(CV値)は、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下である。上記導電性粒子の粒子径の変動係数が、上記上限以下であると、電極間の導通信頼性及び絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができる。
上記変動係数(CV値)は、以下のようにして測定できる。
CV値(%)=(ρ/Dn)×100
ρ:導電性粒子の粒子径の標準偏差
Dn:導電性粒子の粒子径の平均値
上記導電性粒子の形状は特に限定されない。上記導電性粒子の形状は、球状であってもよく、球状以外の形状であってもよく、扁平状等であってもよい。
以下、図面を参照しつつ、本発明を具体的に説明する。なお、図1及び後述する図において、異なる箇所は互いに置き換え可能である。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る導電性粒子を示す断面図である。
図1に示す導電性粒子1は、基材粒子2と、導電部3とを有する。導電部3は、基材粒子2の表面上に配置されている。第1の実施形態では、導電部3は、基材粒子2の表面に接している。導電性粒子1は、基材粒子2の表面が導電部3により被覆された被覆粒子である。
導電性粒子1では、導電部3は、単層の導電層である。上記導電性粒子では、上記導電部が上記基材粒子の表面の全体を覆っていてもよく、上記導電部が上記基材粒子の表面の一部を覆っていてもよい。上記導電性粒子では、上記導電部は、単層の導電層であってもよく、2層以上の層から構成される多層の導電層であってもよい。
導電性粒子1は、後述する導電性粒子11,21とは異なり、芯物質を有さない。導電性粒子1は表面に突起を有さない。導電性粒子1は球状である。導電部3は外表面に突起を有さない。このように、本発明に係る導電性粒子は導電性の表面に突起を有していなくてもよく、球状であってもよい。また、導電性粒子1は、後述する導電性粒子11,21とは異なり、絶縁性物質を有さない。但し、導電性粒子1は、導電部3の外表面上に配置された絶縁性物質を有していてもよい。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る導電性粒子を示す断面図である。
図2に示す導電性粒子11は、基材粒子2と、導電部12と、複数の芯物質13と、複数の絶縁性物質14とを有する。導電部12は、基材粒子2の表面上に基材粒子2に接するように配置されている。
導電性粒子11では、導電部12は、単層の導電層である。上記導電性粒子では、上記導電部が上記基材粒子の表面の全体を覆っていてもよく、上記導電部が上記基材粒子の表面の一部を覆っていてもよい。上記導電性粒子では、上記導電部は、単層の導電層であってもよく、2層以上の層から構成される多層の導電層であってもよい。
導電性粒子11は導電性の表面に、複数の突起11aを有する。導電部12は外表面に、複数の突起12aを有する。複数の芯物質13が、基材粒子2の表面上に配置されている。複数の芯物質13は、導電部12内に埋め込まれている。芯物質13は、突起11a,12aの内側に配置されている。導電部12は、複数の芯物質13を被覆している。複数の芯物質13により導電部12の外表面が***されており、突起11a,12aが形成されている。
導電性粒子11は、導電部12の外表面上に配置された絶縁性物質14を有する。導電部12の外表面の少なくとも一部の領域が、絶縁性物質14により被覆されている。絶縁性物質14は絶縁性を有する材料により形成されており、絶縁性粒子である。このように、本発明に係る導電性粒子は、導電部の外表面上に配置された絶縁性物質を有していてもよい。但し、本発明に係る導電性粒子は、絶縁性物質を必ずしも有していなくてもよい。
図3は、本発明の第3の実施形態に係る導電性粒子を示す断面図である。
図3に示す導電性粒子21は、基材粒子2と、導電部22と、複数の芯物質13と、複数の絶縁性物質14とを有する。導電部22は全体で、基材粒子2側に第1の導電部22Aと、基材粒子2側とは反対側に第2の導電部22Bとを有する。
導電性粒子11と導電性粒子21とでは、導電部のみが異なっている。すなわち、導電性粒子11では、1層構造の導電部12が形成されているのに対し、導電性粒子21では、2層構造の第1の導電部22A及び第2の導電部22Bが形成されている。第1の導電部22Aと第2の導電部22Bとは別の導電部として形成されている。
第1の導電部22Aは、基材粒子2の表面上に配置されている。基材粒子2と第2の導電部22Bとの間に、第1の導電部22Aが配置されている。第1の導電部22Aは、基材粒子2に接している。第2の導電部22Bは、第1の導電部22Aに接している。従って、基材粒子2の表面上に第1の導電部22Aが配置されており、第1の導電部22Aの表面上に第2の導電部22Bが配置されている。導電性粒子21は導電性の表面に、複数の突起21aを有する。導電部22は外表面に複数の突起22aを有する。第1の導電部22Aは外表面に、複数の突起22Aaを有する。第2の導電部22Bは外表面に、複数の突起22Baを有する。
図4は、本発明の第4の実施形態に係る導電性粒子を示す断面図である。
図4に示す導電性粒子31は、図3に示す導電性粒子21における絶縁性粒子14が備えられていない導電性粒子である。導電性粒子31は、絶縁性粒子が無いことを除いて、導電性粒子21と同様に構成されている。導電性粒子は、絶縁性物質を必ずしも有していなくてもよい。
以下、導電性粒子の他の詳細について説明する。
(基材粒子)
上記基材粒子の材料は特に限定されない。上記基材粒子の材料は、有機材料であってもよく、無機材料であってもよい。上記有機材料のみより形成された基材粒子としては、樹脂粒子等が挙げられる。上記無機材料のみにより形成された基材粒子としては、金属を除く無機粒子等が挙げられる。上記有機材料と上記無機材料との双方により形成された基材粒子としては、有機無機ハイブリッド粒子等が挙げられる。初期の接続抵抗をより一層低くし、導通信頼性をより一層高める観点からは、上記基材粒子は、樹脂粒子又は有機無機ハイブリッド粒子であることが好ましく、樹脂粒子であることがより好ましい。
電極の損傷をより一層抑え、接続抵抗を効果的に低くする観点からは、上記基材粒子は、金属粒子ではないことが好ましい。
上記有機材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン樹脂;ポリメチルメタクリレート及びポリメチルアクリレート等のアクリル樹脂;ポリカーボネート、ポリアミド、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ジビニルベンゼン重合体、並びにジビニルベンゼン共重合体等が挙げられる。上記ジビニルベンゼン共重合体等としては、ジビニルベンゼン-スチレン共重合体及びジビニルベンゼン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。上記基材粒子の圧縮特性を好適な範囲に容易に制御できるので、上記基材粒子の材料は、エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を1種又は2種以上重合させた重合体であることが好ましい。
上記基材粒子を、エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を重合させて得る場合、上記エチレン性不飽和基を有する重合性単量体としては、非架橋性の単量体と架橋性の単量体とが挙げられる。
上記非架橋性の単量体としては、ビニル化合物として、スチレン、α-メチルスチレン、クロルスチレン等のスチレン単量体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル等のビニルエーテル化合物;酢酸ビニル、酪酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等の酸ビニルエステル化合物;塩化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン含有単量体;(メタ)アクリル化合物として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート化合物;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の酸素原子含有(メタ)アクリレート化合物;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル含有単量体;トリフルオロメチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート等のハロゲン含有(メタ)アクリレート化合物;α-オレフィン化合物として、ジイソブチレン、イソブチレン、リニアレン、エチレン、プロピレン等のオレフィン化合物;共役ジエン化合物として、イソプレン、ブタジエン等が挙げられる。
上記架橋性の単量体としては、ビニル化合物として、ジビニルベンゼン、1,4-ジビニロキシブタン、ジビニルスルホン等のビニル単量体;(メタ)アクリル化合物として、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート化合物;アリル化合物として、トリアリル(イソ)シアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジアリルフタレート、ジアリルアクリルアミド、ジアリルエーテル;シラン化合物として、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、n-ヘキシルトリメトキシシラン、n-オクチルトリエトキシシラン、n-デシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、トリメトキシシリルスチレン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサン、メチルフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン等のシランアルコキシド化合物;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ジメトキシメチルビニルシシラン、ジメトキシエチルビニルシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、ジエトキシエチルビニルシラン、エチルメチルジビニルシラン、メチルビニルジメトキシシラン、エチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン、エチルビニルジエトキシシラン、p-スチリルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の重合性二重結合含有シランアルコキシド;デカメチルシクロペンタシロキサン等の環状シロキサン;片末端変性シリコーンオイル、両末端シリコーンオイル、側鎖型シリコーンオイル等の変性(反応性)シリコーンオイル;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基含有単量体等が挙げられる。
上記基材粒子は、上記エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を重合させることによって得ることができる。上記の重合方法としては特に限定されず、ラジカル重合、イオン重合、重縮合(縮合重合、縮重合)、付加縮合、リビング重合、及びリビングラジカル重合等の公知の方法が挙げられる。また、他の重合方法としては、ラジカル重合開始剤の存在下での懸濁重合が挙げられる。
上記無機材料としては、シリカ、アルミナ、チタン酸バリウム、ジルコニア、カーボンブラック、ケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、鉛ガラス、ソーダ石灰ガラス及びアルミナシリケートガラス等が挙げられる。
上記基材粒子は、有機無機ハイブリッド粒子であってもよい。上記基材粒子は、コアシェル粒子であってもよい。上記基材粒子が有機無機ハイブリッド粒子である場合に、上記基材粒子の材料である無機物としては、シリカ、アルミナ、チタン酸バリウム、ジルコニア及びカーボンブラック等が挙げられる。上記無機物は金属ではないことが好ましい。上記シリカにより形成された基材粒子としては特に限定されないが、加水分解性のアルコキシシリル基を2つ以上持つケイ素化合物を加水分解して架橋重合体粒子を形成した後に、必要に応じて焼成を行うことにより得られる基材粒子が挙げられる。上記有機無機ハイブリッド粒子としては、架橋したアルコキシシリルポリマーとアクリル樹脂とにより形成された有機無機ハイブリッド粒子等が挙げられる。
上記有機無機ハイブリッド粒子は、コアと、該コアの表面上に配置されたシェルとを有するコアシェル型の有機無機ハイブリッド粒子であることが好ましい。上記コアが有機コアであることが好ましい。上記シェルが無機シェルであることが好ましい。上記基材粒子は、有機コアと上記有機コアの表面上に配置された無機シェルとを有する有機無機ハイブリッド粒子であることが好ましい。
上記有機コアの材料としては、上述した有機材料等が挙げられる。
上記無機シェルの材料としては、上述した基材粒子の材料として挙げた無機物が挙げられる。上記無機シェルの材料は、シリカであることが好ましい。上記無機シェルは、上記コアの表面上で、金属アルコキシドをゾルゲル法によりシェル状物とした後、該シェル状物を焼成させることにより形成されていることが好ましい。上記金属アルコキシドはシランアルコキシドであることが好ましい。上記無機シェルはシランアルコキシドにより形成されていることが好ましい。
上記基材粒子の粒子径は、上記導電性粒子の粒子径を考慮して、選択することができる。上記基材粒子の粒子径は、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは1μm以上である。上記基材粒子の粒子径は、好ましくは1000μm以下、より好ましくは500μm以下、より一層好ましくは300μm以下、さらに好ましくは50μm以下、さらに一層好ましくは10μm以下、特に好ましくは3μm以下である。上記基材粒子の粒子径が上記下限以上であると、導電性粒子と電極との接触面積が大きくなるため、電極間の導通信頼性をより一層高めることができ、導電性粒子を介して接続された電極間の接続抵抗をより一層低くすることができる。さらに、基材粒子の表面に導電部を無電解めっきにより形成する際に、凝集した導電性粒子を形成され難くすることができる。上記基材粒子の粒子径が上記上限以下であると、導電性粒子が十分に圧縮されやすく、電極間の接続抵抗をより一層低くすることができ、さらに電極間の間隔をより小さくすることができる。
上記基材粒子の粒子径は、1μm以上3μm以下であることが特に好ましい。上記基材粒子の粒子径が、1μm以上3μm以下の範囲内であると、基材粒子の表面に導電部を形成する際に凝集し難くなり、凝集した導電性粒子が形成され難くなる。
上記基材粒子の粒子径は、平均粒子径であることが好ましく、数平均粒子径であることが好ましい。上記基材粒子の粒子径は、任意の基材粒子50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、各基材粒子の粒子径の平均値を算出したり、粒度分布測定装置を用いたりして求められる。電子顕微鏡又は光学顕微鏡での観察では、1個当たりの基材粒子の粒子径は、円相当径での粒子径として求められる。電子顕微鏡又は光学顕微鏡での観察において、任意の50個の基材粒子の円相当径での平均粒子径は、球相当径での平均粒子径とほぼ等しくなる。粒度分布測定装置では、1個当たりの基材粒子の粒子径は、球相当径での粒子径として求められる。上記基材粒子の平均粒子径は、粒度分布測定装置を用いて算出することが好ましい。測定の精度の高さから、粒度分布測定装置はレーザー回折式粒度分布測定装置であることが好ましい。導電性粒子において、上記基材粒子の粒子径を測定する場合には、例えば、以下のようにして測定できる。
導電性粒子の含有量が30重量%となるように、Kulzer社製「テクノビット4000」に添加し、分散させて、導電性粒子検査用埋め込み樹脂を作製する。検査用埋め込み樹脂中に分散した導電性粒子の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、導電性粒子の断面を切り出す。そして、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE-SEM)を用いて、画像倍率を25000倍に設定し、50個の導電性粒子を無作為に選択し、各導電性粒子の基材粒子を観察する。各導電性粒子における基材粒子の粒子径を計測し、それらを算術平均して基材粒子の粒子径とする。
(導電部)
本発明に係る導電性粒子は、基材粒子と、上記基材粒子の表面上に配置された導電部とを備える。上記導電部は、金属を含むことが好ましい。上記飽和磁化量を好適な範囲に制御するために、上記導電部を構成する適宜の金属が用いられる。
上記導電部を構成する金属としては、金、銀、パラジウム、銅、白金、亜鉛、鉄、錫、鉛、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、タリウム、ゲルマニウム、カドミウム、ケイ素、タングステン、モリブデン及びこれらの合金等が挙げられる。また、上記導電部を構成する金属としては、錫ドープ酸化インジウム(ITO)及びはんだ等が挙げられる。上記導電部を構成する金属は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記飽和磁化量をより一層容易に好適な範囲に制御する観点からは、上記導電部が、ニッケル、コバルト又は鉄を含むことが好ましい。この場合に、上記導電層は、ニッケル、コバルト及び鉄の内の1種のみを含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。上記導電部は、ニッケルを含んでいてもよく、ニッケルを含んでいなくてもよい。上記導電部は、ニッケル、コバルト及び鉄の内の少なくとも2種を含むことが好ましい。上記導電部は、コバルトを含んでいてもよく、コバルトを含んでいなくてもよい。上記導電部は、鉄を含んでいてもよく、鉄を含んでいなくてもよい。
上記飽和磁化量をより一層容易に好適な範囲に制御する観点からは、上記導電部100重量%中、ニッケル、コバルト及び鉄の合計の含有量は好ましくは90重量%以上、より好ましくは95重量%以上、さらに好ましくは98重量%以上であり、好ましくは100重量%以下である。
上記飽和磁化量をより一層容易に好適な範囲に制御する観点からは、上記導電部がニッケルを含む場合に、上記導電部100重量%中、ニッケルの含有量は好ましくは5重量%以上、より好ましくは50重量%以上、さらに好ましくは98重量%以上であり、好ましくは100重量%以下である。
上記飽和磁化量をより一層容易に好適な範囲に制御する観点からは、上記導電部がコバルトを含む場合に、上記導電部100重量%中、コバルトの含有量は好ましくは5重量%以上、より好ましくは50重量%以上、さらに好ましくは98重量%以上であり、好ましくは100重量%以下である。
上記飽和磁化量をより一層容易に好適な範囲に制御する観点からは、上記導電部が鉄を含む場合に、上記導電部100重量%中、鉄の含有量は好ましくは5重量%以上、より好ましくは50重量%以上、さらに好ましくは98重量%以上であり、好ましくは100重量%以下である。
上記飽和磁化量をより一層容易に好適な範囲に制御する観点からは、上記導電部がニッケル、コバルト及び鉄の内の少なくとも2種を含む場合、上記導電部100重量%中、ニッケルの含有量、コバルトの含有量及び鉄の含有量の内の1種の含有量を、含有量(A)とする。上記飽和磁化量をより一層容易に好適な範囲に制御する観点からは、上記含有量(A)は、好ましくは51重量%以上、より好ましくは55重量%以上、さらに好ましくは60重量%以上であり、好ましくは100重量%未満、より好ましくは99重量%以下である。含有量(A)には、上記導電部100重量%中、ニッケルの含有量、コバルトの含有量及び鉄の含有量の内の最も多い含有量が当てはまる。
なお、導電部の表面には、酸化により水酸基が存在することが多い。一般的に、ニッケルにより形成された導電部の表面には、酸化により水酸基が存在する。このような水酸基を有する導電部の表面(導電性粒子の表面)に、化学結合を介して、絶縁性物質を配置できる。
上記導電部は、1つの層により形成されていてもよい。上記導電部は、複数の層により形成されていてもよい。すなわち、上記導電部は、2層以上の積層構造を有していてもよい。上記導電部が複数の層により形成されている場合には、最外層を構成する金属が、ニッケル、コバルト又は鉄を含むことが好ましい。
上記基材粒子の表面上に導電部を形成する方法は特に限定されない。上記導電部を形成する方法としては、無電解めっきによる方法、電気めっきによる方法、物理的な衝突による方法、メカノケミカル反応による方法、物理的蒸着又は物理的吸着による方法、並びに金属粉末もしくは金属粉末とバインダーとを含むペーストを基材粒子の表面にコーティングする方法等が挙げられる。上記導電部を形成する方法は、無電解めっき、電気めっき又は物理的な衝突による方法であることが好ましい。上記物理的蒸着による方法としては、真空蒸着、イオンプレーティング及びイオンスパッタリング等の方法が挙げられる。また、上記物理的な衝突による方法としては、シーターコンポーザ(徳寿工作所社製)等が用いられる。
上記導電部の厚みは、好ましくは0.005μm以上、より好ましくは0.01μm以上であり、好ましくは10μm以下、より好ましくは1μm以下、さらに好ましくは0.3μm以下である。上記導電部の厚みは、導電部が多層である場合には導電部全体の厚みである。導電部の厚みが、上記下限以上及び上記上限以下であると、十分な導電性が得られ、かつ導電性粒子が硬くなりすぎずに、電極間の接続の際に導電性粒子を十分に変形させることができる。
上記飽和磁化量をより一層容易に好適な範囲に制御する観点からは、上記導電部の厚みは、好ましくは0.01μm以上、より好ましくは0.05μm以上であり、好ましくは5μm以下、より好ましくは1μm以下である。
上記導電部が複数の層により形成されている場合に、最外層の導電部の厚みは、好ましくは0.001μm以上、より好ましくは0.01μm以上であり、好ましくは0.5μm以下、より好ましくは0.1μm以下である。上記最外層の導電部の厚みが、上記下限以上及び上記上限以下であると、最外層の導電部による被覆が均一になり、耐腐食性が十分に高くなり、かつ電極間の接続抵抗を十分に低くすることができる。
上記導電部の厚みは、例えば透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、導電性粒子の断面を観察することにより測定できる。上記導電部の厚みについては、任意の導電部の厚み5箇所の平均値を1個の導電性粒子の導電部の厚みとして算出することが好ましく、導電部全体の厚みの平均値を1個の導電性粒子の導電部の厚みとして算出することがより好ましい。上記導電部の厚みは、任意の導電性粒子10個について、各導電性粒子の導電部の厚みの平均値を算出することにより求めることが好ましい。
なお、上記ニッケル、コバルト、及び鉄の含有量は、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析装置(堀場製作所社製「ICP-AES」)、又は蛍光X線分析装置(島津製作所社製「EDX-800HS」)等を用いて測定可能である。
(芯物質及び突起)
上記導電性粒子は、上記導電部の外表面に突起を有することが好ましい。上記突起は、複数であることが好ましい。導電性粒子により接続される電極の表面には、酸化被膜が形成されていることが多い。導電部の表面に突起を有する導電性粒子を用いた場合には、電極間に導電性粒子を配置して圧着させることにより、突起により上記酸化被膜を効果的に排除できる。このため、電極と導電部とがより一層確実に接触し、電極間の接続抵抗がより一層低くなる。さらに、導電性粒子が絶縁性物質を備える場合に、又は導電性粒子がバインダー樹脂に分散されて導電材料として用いられる場合に、導電性粒子の突起によって、導電性粒子と電極との間の絶縁性物質又はバインダー樹脂をより一層効果的に排除できる。このため、電極間の接続抵抗をより一層低くすることができる。
上記導電性粒子は、上記導電部内において、複数の上記突起を形成するように、上記導電部内において、上記導電部の表面を***させている複数の芯物質を備えることが好ましい。
上記突起を形成する方法としては、基材粒子の表面に芯物質を付着させた後、無電解めっきにより導電部を形成する方法、並びに基材粒子の表面に無電解めっきにより導電部を形成した後、芯物質を付着させ、さらに無電解めっきにより導電部を形成する方法等が挙げられる。また、上記突起を形成するために、上記芯物質を用いなくてもよい。
上記突起を形成する他の方法としては、基材粒子の表面上に導電部を形成する途中段階で、芯物質を添加する方法等が挙げられる。また、突起を形成するために、上記芯物質を用いずに、基材粒子に無電解めっきにより導電部を形成した後、導電部の表面上に突起状にめっきを析出させ、さらに無電解めっきにより導電部を形成する方法等を用いてもよい。
基材粒子の表面に芯物質を付着させる方法としては、基材粒子の分散液中に、芯物質を添加し、基材粒子の表面に芯物質を、ファンデルワールス力により集積させ、付着させる方法、並びに基材粒子を入れた容器に、芯物質を添加し、容器の回転等による機械的な作用により基材粒子の表面に芯物質を付着させる方法等が挙げられる。付着させる芯物質の量を制御する観点からは、基材粒子の表面に芯物質を付着させる方法は、分散液中の基材粒子の表面に芯物質を集積させ、付着させる方法であることが好ましい。
上記芯物質を構成する物質としては、導電性物質及び非導電性物質が挙げられる。上記導電性物質としては、金属、金属の酸化物、黒鉛等の導電性非金属及び導電性ポリマー等が挙げられる。上記導電性ポリマーとしては、ポリアセチレン等が挙げられる。上記非導電性物質としては、シリカ、アルミナ及びジルコニア等が挙げられる。酸化被膜をより一層効果的に排除する観点からは、上記芯物質は硬い方が好ましい。電極間の接続抵抗をより一層効果的に低くする観点からは、上記芯物質は、金属であることが好ましい。
上記金属は特に限定されない。上記金属としては、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、鉛、錫、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム及びカドミウム等の金属、並びに錫-鉛合金、錫-銅合金、錫-銀合金、錫-鉛-銀合金及び炭化タングステン等の2種類以上の金属で構成される合金等が挙げられる。電極間の接続抵抗をより一層効果的に低くする観点からは、上記金属は、ニッケル、銅、銀又は金であることが好ましい。上記金属は、上記導電部(導電層)を構成する金属と同じであってもよく、異なっていてもよい。
上記芯物質の形状は特に限定されない。芯物質の形状は塊状であることが好ましい。芯物質としては、粒子状の塊、複数の微小粒子が凝集した凝集塊、及び不定形の塊等が挙げられる。
上記芯物質の粒子径は、好ましくは0.001μm以上、より好ましくは0.05μm以上であり、好ましくは0.9μm以下、より好ましくは0.2μm以下である。上記芯物質の粒子径が、上記下限以上及び上限以下であると、電極間の接続抵抗をより一層効果的に低くすることができる。
上記芯物質の粒子径は、平均粒子径であることが好ましく、数平均粒子径であることがより好ましい。芯物質の粒子径は、任意の芯物質50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、各芯物質の粒子径の平均値を算出することや、粒度分布測定装置を用いて求められる。電子顕微鏡又は光学顕微鏡での観察では、1個当たりの芯物質の粒子径は、円相当径での粒子径として求められる。電子顕微鏡又は光学顕微鏡での観察において、任意の50個の芯物質の円相当径での平均粒子径は、球相当径での平均粒子径とほぼ等しくなる。粒度分布測定装置では、1個当たりの芯物質の粒子径は、球相当径での粒子径として求められる。上記芯物質の平均粒子径は、粒度分布測定装置を用いて算出することが好ましい。測定の精度の高さから、粒度分布測定装置は、レーザー回折式粒度分布測定装置であることが好ましい。
初期の接続抵抗をより一層低くし、高温高湿下での導通信頼性をより一層高める観点からは、上記導電部の外表面の全表面積100%中、上記突起がある部分の表面積は好ましくは25%以上、より好ましくは30%以上、さらに好ましくは50%以上である。上記突起がある部分の表面積は、95%以下であってもよく、90%以下であってもよく、80%以下であってもよい。
上記導電性粒子1個当たりの上記突起の数は、好ましくは3個以上、より好ましくは5個以上である。上記突起の数の上限は特に限定されない。上記突起の数の上限は導電性粒子の粒子径等を考慮して適宜選択できる。上記突起の数が、上記下限以上であると、電極間の接続抵抗をより一層効果的に低くすることができる。
上記突起の数は、任意の導電性粒子を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察して算出することができる。上記突起の数は、任意の導電性粒子50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、各導電性粒子における突起の数の平均値を算出することにより求めることが好ましい。
上記突起の高さは、好ましくは0.001μm以上、より好ましくは0.05μm以上であり、好ましくは0.9μm以下、より好ましくは0.2μm以下である。上記突起の高さが、上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間の接続抵抗をより一層効果的に低くすることができる。
上記突起の高さは、任意の導電性粒子における突起を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察して算出することができる。上記突起の高さは、導電性粒子1個当たりのすべての突起の高さの平均値を1個の導電性粒子の突起の高さとして算出することが好ましい。上記突起の高さは、任意の導電性粒子50個について、各導電性粒子の突起の高さの平均値を算出することにより求めることが好ましい。
(絶縁性物質)
導通性をより一層高める観点からは、上記導電性粒子は、上記導電部の外表面上に配置された絶縁性物質を備えていなくてもよい。絶縁信頼性をより一層高める観点からは、上記導電性粒子は、上記導電部の外表面上に配置された絶縁性物質を備えることが好ましい。この場合には、上記導電性粒子を電極間の接続に用いると、隣接する電極間の短絡をより一層効果的に防止できる。具体的には、複数の導電性粒子が接触したときに、複数の電極間に絶縁性物質が存在するので、上下の電極間ではなく横方向に隣り合う電極間の短絡を防止できる。なお、電極間の接続の際に、2つの電極で導電性粒子を加圧することにより、導電性粒子の導電部と電極との間の絶縁性物質を容易に排除できる。さらに、導電部の外表面に突起を有する導電性粒子である場合には、導電性粒子の導電部と電極との間の絶縁性物質をより一層容易に排除できる。
上記絶縁性物質としては、絶縁層及び絶縁性粒子等が挙げられる。電極間の圧着時に上記絶縁性物質をより一層容易に排除できることから、上記絶縁性物質は、絶縁性粒子であることが好ましい。
上記絶縁性物質の材料としては、上述した有機材料、上述した無機材料、及び上述した基材粒子の材料として挙げた無機物等が挙げられる。上記絶縁性物質の材料は、上述した有機材料であることが好ましい。
上記絶縁性物質の他の材料としては、ポリオレフィン化合物、(メタ)アクリレート重合体、(メタ)アクリレート共重合体、ブロックポリマー、熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂の架橋物、熱硬化性樹脂及び水溶性樹脂等が挙げられる。上記絶縁性物質の材料は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ポリオレフィン化合物としては、ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体及びエチレン-アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。上記(メタ)アクリレート重合体としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリドデシル(メタ)アクリレート及びポリステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。上記ブロックポリマーとしては、ポリスチレン、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、SB型スチレン-ブタジエンブロック共重合体、及びSBS型スチレン-ブタジエンブロック共重合体、並びにこれらの水素添加物等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂としては、ビニル重合体及びビニル共重合体等が挙げられる。上記熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及びメラミン樹脂等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂の架橋物としては、ポリエチレングリコールメタクリレート、アルコキシ化トリメチロールプロパンメタクリレートやアルコキシ化ペンタエリスリトールメタクリレート等の導入が挙げられる。上記水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド及びメチルセルロース等が挙げられる。また、重合度の調整に、連鎖移動剤を使用してもよい。連鎖移動剤としては、チオールや四塩化炭素等が挙げられる。
上記導電部の表面上に上記絶縁性物質を配置する方法としては、化学的方法、及び物理的もしくは機械的方法等が挙げられる。上記化学的方法としては、界面重合法、粒子存在下での懸濁重合法及び乳化重合法等が挙げられる。上記物理的もしくは機械的方法としては、スプレードライ、ハイブリダイゼーション、静電付着法、噴霧法、ディッピング及び真空蒸着による方法等が挙げられる。電極間を電気的に接続した場合に、絶縁信頼性及び導通信頼性をより一層効果的に高める観点からは、上記導電部の表面上に上記絶縁性物質を配置する方法は、物理的方法であることが好ましい。
上記導電部の外表面、及び上記絶縁性物質の外表面はそれぞれ、反応性官能基を有する化合物によって被覆されていてもよい。上記導電部の外表面と上記絶縁性物質の外表面とは、直接化学結合していなくてもよく、反応性官能基を有する化合物によって間接的に化学結合していてもよい。上記導電部の外表面にカルボキシル基を導入した後、該カルボキシル基がポリエチレンイミン等の高分子電解質を介して絶縁性物質の外表面の官能基と化学結合していても構わない。
上記絶縁性物質が絶縁性粒子である場合、上記絶縁性粒子の粒子径は、導電性粒子の粒子径及び導電性粒子の用途等によって適宜選択できる。上記絶縁性粒子の粒子径は、好ましくは10nm以上、より好ましくは100nm以上、さらに好ましくは300nm以上、特に好ましくは500nm以上であり、好ましくは4000nm以下、より好ましくは2000nm以下、さらに好ましくは1500nm以下、特に好ましくは1000nm以下である。絶縁性粒子の粒子径が上記下限以上であると、導電性粒子がバインダー樹脂中に分散されたときに、複数の導電性粒子における導電部同士が接触し難くなる。絶縁性粒子の粒子径が上記上限以下であると、電極間の接続の際に、電極と導電性粒子との間の絶縁性粒子を排除するために、圧力を高くしすぎる必要がなくなり、高温に加熱する必要もなくなる。
上記絶縁性粒子の粒子径は、平均粒子径であることが好ましく、数平均粒子径であることが好ましい。絶縁性粒子の粒子径は、任意の絶縁性粒子50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、各絶縁性粒子の粒子径の平均値を算出したり、粒度分布測定装置を用いたりして求められる。電子顕微鏡又は光学顕微鏡での観察では、1個当たりの絶縁性粒子の粒子径は、円相当径での粒子径として求められる。電子顕微鏡又は光学顕微鏡での観察において、任意の50個の絶縁性粒子の円相当径での平均粒子径は、球相当径での平均粒子径とほぼ等しくなる。粒度分布測定装置では、1個当たりの絶縁性粒子の粒子径は、球相当径での粒子径として求められる。上記絶縁性粒子の平均粒子径は、粒度分布測定装置を用いて算出することが好ましい。上記導電性粒子において、上記絶縁性粒子の粒子径を測定する場合には、例えば、以下のようにして測定できる。
導電性粒子を含有量が30重量%となるように、Kulzer社製「テクノビット4000」に添加し、分散させて、導電性粒子検査用埋め込み樹脂を作製する。その検査用埋め込み樹脂中の分散した導電性粒子の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、導電性粒子の断面を切り出す。そして、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE-SEM)を用いて、画像倍率5万倍に設定し、50個の導電性粒子を無作為に選択し、各導電性粒子の絶縁性粒子を観察する。各導電性粒子における絶縁性粒子の粒子径を計測し、それらを算術平均して絶縁性粒子の粒子径とする。
上記導電性粒子の粒子径の、上記絶縁性粒子の粒子径に対する比(導電性粒子の粒子径/絶縁性粒子の粒子径)は、好ましくは4以上、より好ましくは8以上であり、好ましくは200以下、より好ましくは100以下である。上記比(導電性粒子の粒子径/絶縁性粒子の粒子径)が、上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間を電気的に接続した場合に、絶縁信頼性及び導通信頼性をより一層効果的に高めることができる。
(導電材料)
本発明に係る導電材料は、上述した導電性粒子と、バインダー樹脂とを含む。上記導電性粒子は、バインダー樹脂中に分散されて用いられることが好ましく、バインダー樹脂中に分散されて導電材料として用いられることが好ましい。上記導電材料は、異方性導電材料であることが好ましい。上記導電材料は、電極間の電気的な接続に用いられることが好ましい。上記導電材料は回路接続用導電材料であることが好ましい。上記導電材料では、上述した導電性粒子が用いられているので、電極間の接続抵抗をより一層効果的に低くすることができ、導電性粒子同士の凝集の発生をより一層効果的に抑制することができる。上記導電材料では、上述した導電性粒子が用いられているので、電極間の絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができる。
上記バインダー樹脂は特に限定されない。上記バインダー樹脂として、公知の絶縁性の樹脂が用いられる。上記バインダー樹脂は、熱可塑性成分(熱可塑性化合物)又は硬化性成分を含むことが好ましく、硬化性成分を含むことがより好ましい。上記硬化性成分としては、光硬化性成分及び熱硬化性成分が挙げられる。上記光硬化性成分は、光硬化性化合物及び光重合開始剤を含むことが好ましい。上記熱硬化性成分は、熱硬化性化合物及び熱硬化剤を含むことが好ましい。
上記バインダー樹脂としては、ビニル樹脂、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂、熱可塑性ブロック共重合体及びエラストマー等が挙げられる。上記バインダー樹脂は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ビニル樹脂としては、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂及びスチレン樹脂等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体及びポリアミド樹脂等が挙げられる。上記硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられる。なお、上記硬化性樹脂は、常温硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、光硬化型樹脂又は湿気硬化型樹脂であってもよい。上記硬化性樹脂は、硬化剤と併用されてもよい。上記熱可塑性ブロック共重合体としては、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体の水素添加物、及びスチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体の水素添加物等が挙げられる。上記エラストマーとしては、スチレン-ブタジエン共重合ゴム、及びアクリロニトリル-スチレンブロック共重合ゴム等が挙げられる。
導電性粒子の配置精度を高め、接続抵抗を効果的に低くする観点からは、上記バインダー樹脂は、グリシジル基又は(メタ)アクリロイル基を有する熱硬化性化合物を含むことが好ましい。上記熱硬化性化合物は、グリシジル基を有していてもよく、(メタ)アクリロイル基を有していてもよい。
上記導電材料は、上記導電性粒子及び上記バインダー樹脂の他に、例えば、充填剤、増量剤、軟化剤、可塑剤、重合触媒、硬化触媒、着色剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤及び難燃剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
上記バインダー樹脂中に上記導電性粒子を分散させる方法は、従来公知の分散方法を用いることができ、特に限定されない。上記バインダー樹脂中に上記導電性粒子を分散させる方法としては、以下の方法等が挙げられる。上記バインダー樹脂中に上記導電性粒子を添加した後、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法。上記導電性粒子を水又は有機溶剤中にホモジナイザー等を用いて均一に分散させた後、上記バインダー樹脂中に添加し、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法。上記バインダー樹脂を水又は有機溶剤等で希釈した後、上記導電性粒子を添加し、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法。
上記導電材料の25℃での粘度(η25)は、好ましくは30Pa・s以上、より好ましくは50Pa・s以上であり、好ましくは400Pa・s以下、より好ましくは300Pa・s以下である。上記導電材料の25℃での粘度が、上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間の絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができ、電極間の導通信頼性をより一層効果的に高めることができる。上記粘度(η25)は、配合成分の種類及び配合量により適宜調整することができる。
上記粘度(η25)は、例えば、E型粘度計(東機産業社製「TVE22L」)等を用いて、25℃及び5rpmの条件で測定することができる。
本発明に係る導電材料は、導電ペースト及び導電フィルム等として使用され得る。本発明に係る導電材料が、導電フィルムである場合には、導電性粒子を含む導電フィルムに、導電性粒子を含まないフィルムが積層されていてもよい。上記導電ペーストは、異方性導電ペーストであることが好ましい。上記導電フィルムは、異方性導電フィルムであることが好ましい。
上記導電材料100重量%中、上記バインダー樹脂の含有量は、好ましくは10重量%以上、より好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上であり、好ましくは99.99重量%以下、より好ましくは99.9重量%以下である。上記バインダー樹脂の含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間に導電性粒子が効率的に配置され、導電材料により接続された接続対象部材の接続信頼性をより一層高めることができる。
また、バインダー樹脂と粒子を混合する際に磁界又は磁力Xを適用することで任意の位置に導電性粒子を集めることで特定の箇所に導電性粒子を配置した導電材料を作製できる。
上記磁界又は磁力を適用する工程は、バインダー樹脂と粒子を混合した後に行われてもよい。
上記導電材料100重量%中、上記導電性粒子の含有量は、好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上であり、好ましくは80重量%以下、より好ましくは60重量%以下、さらに好ましくは40重量%以下、特に好ましくは20重量%以下、最も好ましくは10重量%以下である。上記導電性粒子の含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間の接続抵抗をより一層効果的に低くすることができる。上記導電性粒子の含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間の導通信頼性及び絶縁信頼性をより一層高めることができる。
(接続構造体及び接続構造体の製造方法)
本発明に係る接続構造体は、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材と、上記第1の接続対象部材と上記第2の接続対象部材とを接続している接続部とを備える。本発明に係る接続構造体では、上記接続部の材料が、上述した導電性粒子であるか、又は上記導電性粒子とバインダー樹脂とを含む導電材料である。本発明に係る接続構造体では、上記第1の電極と上記第2の電極とが上記導電性粒子により電気的に接続されている。
上記接続構造体は、上記第1の接続対象部材と上記第2の接続対象部材との間に、上記導電性粒子又は上記導電材料を配置する工程と、熱圧着することにより導電接続する工程とを経て、得ることができる。上記導電性粒子が上記絶縁性物質を有する場合には、上記熱圧着時に、上記絶縁性物質が上記導電性粒子から脱離することが好ましい。
上記導電性粒子が単独で用いられた場合には、接続部自体が導電性粒子である。即ち、上記第1の接続対象部材と上記第2の接続対象部材とが上記導電性粒子により接続される。上記接続構造体を得るために用いられる上記導電材料は、異方性導電材料であることが好ましい。
本発明に係る接続構造体の製造方法は、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材の表面上に、上述した導電性粒子を配置するか、又は上記導電性粒子とバインダー樹脂とを含む導電材料を配置する第1の配置工程を備える。本発明に係る接続構造体の製造方法は、上記導電性粒子又は上記導電材料の上記第1の接続対象部材側とは反対の表面上に、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材を配置する第2の配置工程を備える。本発明に係る接続構造体の製造方法は、上記第2の配置工程の前又は後に、磁界又は磁力を適用する工程を備える。本発明に係る接続構造体の製造方法では、上記第1の電極と上記第2の電極とが上記導電性粒子により電気的に接続されている接続構造体を得る。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る導電性粒子を用いた接続構造体を模式的に示す正面断面図である。
図5に示す接続構造体51は、第1の接続対象部材52と、第2の接続対象部材53と、第1,第2の接続対象部材52,53を接続している接続部54とを備える。接続部54は、導電性粒子1を含む導電材料を硬化させることにより形成されている。なお、図5では、導電性粒子1は、図示の便宜上、略図的に示されている。導電性粒子1に代えて、導電性粒子11,21等の他の導電性粒子を用いてもよい。
第1の接続対象部材52は表面(上面)に、複数の第1の電極52aを有する。第2の接続対象部材53は表面(下面)に、複数の第2の電極53aを有する。第1の電極52aと第2の電極53aとが、1つ又は複数の導電性粒子1により電気的に接続されている。従って、第1,第2の接続対象部材52,53が導電性粒子1により電気的に接続されている。
接続構造体51は、例えば、以下のようにして得ることができる。
第1の電極52aを表面(上面)に有する第1の接続対象部材52を用意する。図6(a)に示すように、第1の接続対象部材52の第1の電極52aが設けられた表面上に、導電材料61を配置する(第1の配置工程)。導電材料61は導電性粒子1を含む。導電材料61の配置の後に、導電性粒子1は、第1の電極52a(ライン)上と、第1の電極52aが形成されていない領域(スペース)上との双方に配置されている。
上記導電材料の配置方法としては、特に限定されないが、ディスペンサーによる塗布、スクリーン印刷、及びインクジェット装置による吐出等が挙げられる。
また、第2の電極53aを表面(下面)に有する第2の接続対象部材53を用意する。次に、図6(b)に示すように、第1の接続対象部材52の表面上の導電材料61において、導電材料61(又は導電性粒子1)の第1の接続対象部材52側とは反対側の表面上に、第2の接続対象部材53を配置する(第2の配置工程)。導電材料61の表面上に、第2の電極53a側から、第2の接続対象部材53を配置する。このとき、第1の電極52aと第2の電極53aとを対向させる。
図6(c)に示すように、上記第2の配置工程に、磁界又は磁力Xを適用する。第1の電極52a部分にて、磁界又は磁力を適用することが好ましい。第2の電極53a部分にて、磁界又は磁力を適用することが好ましい。磁界又は磁力の適用によって、導電性粒子1が、第1の電極52a上に集まる。また、磁界又は磁力の適用によって、導電性粒子1が、第1の電極52aと第2の電極53aとの間に集まる。この結果、第1の電極52aと第2の電極53aとの間に配置される導電性粒子1の数が多くなる。
図6(c)に示す状態から、熱圧着工程を行うことにより、図5に示す接続構造体51を得ることができる。
別法として、接続構造体51は、例えば、以下のようにして得ることができる。
第1の電極52aを表面(上面)に有する第1の接続対象部材52を用意する。図7(a)に示すように、第1の接続対象部材52の第1の電極52aが設けられた表面上に、導電材料61を配置する(第1の配置工程)。導電材料61は導電性粒子1を含む。導電材料61の配置の後に、導電性粒子1は、第1の電極52a(ライン)上と、第1の電極52aが形成されていない領域(スペース)上との双方に配置されている。
図7(b)に示すように、上記第1の配置工程に、磁界又は磁力Xを適用する。磁界又は磁力の適用によって、導電性粒子1が、第1の電極52a上に集まる。この結果、第1の電極52a上に配置される導電性粒子1の数が多くなる。
また、第2の電極53aを表面(下面)に有する第2の接続対象部材53を用意する。次に、図7(c)に示すように、第1の接続対象部材52の表面上の導電材料61において、導電材料61(又は導電性粒子1)の第1の接続対象部材52側とは反対側の表面上に、第2の接続対象部材53を配置する(第2の配置工程)。導電材料61の表面上に、第2の電極53a側から、第2の接続対象部材53を配置する。このとき、第1の電極52aと第2の電極53aとを対向させる。
図7(c)に示す状態から、熱圧着工程を行うことにより、図5に示す接続構造体51を得ることができる。
上記磁界又は磁力を適用する工程は、上記第1の配置工程前又は上記第2の配置工程前に行われてもよく、上記第2の配置工程後に行われてもよい。導電性粒子の配置精度をより一層高める観点からは、上記磁界又は磁力を適用する工程は、上記第1の配置工程前又は上記第2の配置工程後に行われることが好ましい。
上記第2の配置工程後、かつ、上記磁界又は磁力を適用する工程の後、熱圧着工程が行われることが好ましい。上記第1の接続対象部材と、導電性粒子又は導電材料と、上記第2の接続対象部材との積層体を熱圧着することにより、接続信頼性に優れた接続構造体を得ることができる。
上記熱圧着の圧力は好ましくは40MPa以上、より好ましくは60MPa以上であり、好ましくは90MPa以下、より好ましくは70MPa以下である。上記熱圧着の加熱の温度は、好ましくは80℃以上、より好ましくは100℃以上であり、好ましくは140℃以下、より好ましくは120℃以下である。上記熱圧着の圧力及び温度が、上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間の導通信頼性及び絶縁信頼性をより一層高めることができる。また、上記導電性粒子が上記絶縁性粒子を有する場合には、導電接続時に導電性粒子の表面から絶縁性粒子が容易に脱離できる。
上記導電性粒子が上記絶縁性粒子を有する場合には、上記積層体を加熱及び加圧する際に、上記導電性粒子と、上記第1の電極及び上記第2の電極との間に存在している上記絶縁性粒子を排除することができる。例えば、上記加熱及び加圧の際には、上記導電性粒子と、上記第1の電極及び上記第2の電極との間に存在している上記絶縁性粒子が、上記導電性粒子の表面から容易に脱離する。なお、上記加熱及び加圧の際には、上記導電性粒子の表面から一部の上記絶縁性粒子が脱離して、上記導電部の表面が部分的に露出することがある。上記導電部の表面が露出した部分が、上記第1の電極及び上記第2の電極に接触することにより、上記導電性粒子を介して第1の電極と第2の電極とを電気的に接続することができる。
上記第1の接続対象部材及び第2の接続対象部材は、特に限定されない。上記第1の接続対象部材及び第2の接続対象部材としては、具体的には、半導体チップ、半導体パッケージ、LEDチップ、LEDパッケージ、コンデンサ及びダイオード等の電子部品、並びに樹脂フィルム、プリント基板、フレキシブルプリント基板、フレキシブルフラットケーブル、リジッドフレキシブル基板、ガラスエポキシ基板及びガラス基板等の回路基板等の電子部品等が挙げられる。上記第1の接続対象部材及び第2の接続対象部材は、電子部品であることが好ましい。
上記接続対象部材に設けられている電極としては、金電極、ニッケル電極、錫電極、アルミニウム電極、銅電極、モリブデン電極、銀電極、SUS電極、及びタングステン電極等の金属電極が挙げられる。上記接続対象部材がフレキシブルプリント基板である場合には、上記電極は金電極、ニッケル電極、錫電極、銀電極又は銅電極であることが好ましい。上記接続対象部材がガラス基板である場合には、上記電極はアルミニウム電極、銅電極、モリブデン電極、銀電極又はタングステン電極であることが好ましい。なお、上記電極がアルミニウム電極である場合には、アルミニウムのみで形成された電極であってもよく、金属酸化物層の表面にアルミニウム層が積層された電極であってもよい。上記金属酸化物層の材料としては、3価の金属元素がドープされた酸化インジウム及び3価の金属元素がドープされた酸化亜鉛等が挙げられる。上記3価の金属元素としては、Sn、Al及びGa等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
(実施例1)
(1)導電性粒子の作製
基材粒子Aとして、ジビニルベンゼン共重合体樹脂粒子(積水化学工業社製「ミクロパールSP-203、粒子径3μm」)を用意した。
パラジウム触媒液5重量%を含むアルカリ溶液100重量部に、基材粒子A10重量部を超音波分散器により分散させた後、溶液をろ過することにより、基材粒子Aを取り出した。次いで、基材粒子Aをジメチルアミンボラン1重量%溶液100重量部に添加し、基材粒子Aの表面を活性化させた。表面が活性化された基材粒子Aを十分に水洗した後、蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、懸濁液(1A)を得た。
金属ニッケルスラリー(平均粒子径150nm)1重量部を3分間かけて上記懸濁液(1A)に添加し、芯物質が付着された基材粒子Aを含む粒子混合懸濁液(1B)を得た。
また、スルファミン酸ニッケル50g/L、グリシン70g/L、ホウ酸30g/L及び硫酸ヒドラジウム300g/Lを含むニッケルめっき液(2)(pH10)を用意した。
懸濁液(1B)を80℃にて攪拌しながら、上記ニッケルめっき液(2)を徐々に滴下し、無電解純ニッケルめっきを行った。その後、pHが安定するまで攪拌し、水素の発泡が停止するのを確認し、無電解純ニッケルめっき後の懸濁液(3)を得た。
その後、懸濁液(3)をろ過することにより、粒子を取り出し、水洗し、乾燥した。基材粒子の外表面に高純度Niの導電部(厚み51nm)が配置された導電性粒子を得た。この導電性粒子は、芯物質として、金属ニッケル粒子を備える。
(実施例2)
導電層の厚みを51nmから80nmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、導電性粒子を得た。
(実施例3)
実施例1と同様の懸濁液(1B)を、硫酸ニッケル25g/L、硝酸タリウム15ppm及び硝酸ビスマス10ppmを含む溶液中に入れ、粒子混合液(4)を得た。
また、硫酸ニッケル100g/L、ジメチルアミンボラン30g/L、クエン酸ナトリウム15g/L、硝酸タリウム25ppm、及び硝酸ビスマス10ppmを含むホウ素含有ニッケルめっき液(5)(pH8.0)を用意した。
粒子混合液(4)を60℃にて攪拌しながら上記ホウ素含有ニッケルめっき液(5)を徐々に滴下し、無電解ニッケルめっきを行った。その後、pHが安定するまで攪拌し、発泡が停止するのを確認し、無電解ホウ素含有ニッケルめっき後の懸濁液(6)を得た。
その後、懸濁液(6)をろ過し、水洗後、蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、ホウ素含有ニッケルめっき粒子の懸濁液(7)を得た。
さらに実施例1と同様にして、無電解純ニッケルめっきを行うことで、基材粒子の表面にホウ素含有Niの導電部(厚み19nm)が配置され、さらに外表面に高純度Niの導電部(厚み51nm)が配置された導電性粒子を得た。
(実施例4)
懸濁液(1A)を用いて無電解ニッケルめっきを行うことで芯物質を備えていない導電性粒子を得たこと、並びに導電層の厚みを51nmから55nmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、導電性粒子を得た。
(実施例5)
上記金属ニッケル粒子スラリーを酸化チタン粒子スラリー(平均粒子径150nm)に変更したこと、並びに導電層の厚みを51nmから52nmに変更した以外は、実施例1と同様にして、導電性粒子を得た。この導電性粒子は、芯物質として、酸化チタン粒子を備える。
(実施例6)
上記金属ニッケル粒子スラリーをアルミナ粒子スラリー(平均粒子径150nm)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、導電性粒子を得た。この導電性粒子は、芯物質として、アルミナ粒子を備える。
(実施例7)
実施例1と同様の懸濁液(1B)を、硫酸コバルト20g/L、クエン酸ナトリウム20g/Lを含む溶液中に入れ、粒子混合液(9)を得た。
また、硫酸コバルト70g/L、ジメチルアミンボラン50g/L、クエン酸ナトリウム60g/Lを含むホウ素含有コバルトめっき液(10)(pH8.0)を用意した。
粒子混合液(9)を60℃にて攪拌しながら上記ホウ素含有コバルトめっき液(10)を徐々に滴下し、無電解コバルトめっきを行った。その後、pHが安定するまで攪拌し、発泡が停止するのを確認し、無電解ホウ素含有コバルトめっき後の懸濁液(11)を得た。
その後、懸濁液(11)をろ過し、水洗後、乾燥することで基材粒子の外表面にCo-Bの導電部(厚み55nm)が配置された導電性粒子を得た。
(実施例8)
実施例1と同様の懸濁液(1B)を、硫酸ニッケル20g/L、クエン酸ナトリウム20g/Lを含む溶液中に入れ、粒子混合液(12)を得た。
また、硫酸ニッケル70g/L、硫酸コバルト70g/L、ジメチルアミンボラン70g/L、クエン酸ナトリウム10g/L、グルコン酸ナトリウム60g/Lを含むホウ素含有ニッケルコバルトめっき液(13)(pH9.0)を用意した。
粒子混合液(12)を60℃にて攪拌しながら上記ホウ素含有ニッケルコバルトめっき液(13)を徐々に滴下し、無電解ニッケルコバルトめっきを行った。その後、pHが安定するまで攪拌し、発泡が停止するのを確認し、無電解ホウ素含有ニッケルコバルトめっき後の懸濁液(14)を得た。
その後、懸濁液(14)をろ過し、水洗後、乾燥することで基材粒子の外表面にNi-Co-Bの導電部(厚み62nm)が配置された導電性粒子を得た。
(実施例9)
実施例1と同様の懸濁液(1B)を、硫酸ニッケル20g/L、クエン酸ナトリウム20g/Lを含む溶液中に入れ、粒子混合液(15)を得た。
また、硫酸ニッケル70g/L、硫酸鉄40g/L、ジメチルアミンボラン70g/L、クエン酸ナトリウム10g/L、グルコン酸ナトリウム100g/Lを含むホウ素含有ニッケル鉄めっき液(16)(pH10.0)を用意した。
粒子混合液(15)を60℃にて攪拌しながら上記ホウ素含有ニッケル鉄めっき液(16)を徐々に滴下し、無電解ホウ素含有ニッケル鉄めっきを行った。その後、pHが安定するまで攪拌し、発泡が停止するのを確認し、無電解ホウ素含有ニッケル鉄めっき後の懸濁液(17)を得た。
その後、懸濁液(17)をろ過し、水洗後、乾燥することで基材粒子の外表面にNi-Fe-Bの導電部(厚み54nm)が配置された導電性粒子を得た。
(実施例10)
実施例1と同様の懸濁液(1B)を、硫酸コバルト20g/L、クエン酸ナトリウム20g/Lを含む溶液中に入れ、粒子混合液(18)を得た。
また、硫酸コバルト80g/L、硫酸鉄30g/L、ジメチルアミンボラン70g/L、クエン酸ナトリウム10g/L、グルコン酸ナトリウム100g/Lを含むホウ素含有コバルト鉄めっき液(19)(pH9.0)を用意した。
粒子混合液(18)を60℃にて攪拌しながら上記ホウ素含有コバルト鉄めっき液(19)を徐々に滴下し、無電解ホウ素含有コバルト鉄めっきを行った。その後、pHが安定するまで攪拌し、発泡が停止するのを確認し、無電解ホウ素含有コバルト鉄めっき後の懸濁液(20)を得た。
その後、懸濁液(20)をろ過し、水洗後、乾燥することで基材粒子の外表面にCo-Fe-Bの導電部(厚み51nm)が配置された導電性粒子を得た。
(実施例11)
(1)シリコーンオリゴマーの作製
温浴槽内に設置した100mlのセパラブルフラスコに、1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサン1重量部と、0.5重量%p-トルエンスルホン酸水溶液20重量部とを入れた。40℃で1時間撹拌した後、炭酸水素ナトリウム0.05重量部を添加した。その後、ジメトキシメチルフェニルシラン10重量部、ジメチルジメトキシシラン49重量部、トリメチルメトキシシラン0.6重量部、及びメチルトリメトキシシラン3.6重量部を添加し、1時間撹拌を行った。その後、10重量%水酸化カリウム水溶液1.9重量部を添加して、85℃まで昇温してアスピレーターで減圧しながら、10時間撹拌、反応を行った。反応終了後、常圧に戻し40℃まで冷却して、酢酸0.2重量部を添加し、12時間以上分液漏斗内で静置した。二層分離後の下層を取り出して、エバポレーターにて精製することでシリコーンオリゴマーを得た。
(2)シリコーン粒子材料(有機ポリマーを含む)の作製
得られたシリコーンオリゴマー30重量部に、tert-ブチル-2-エチルペルオキシヘキサノアート(重合開始剤、日油社製「パーブチルO」)0.5重量部を溶解させた溶解液Aを用意した。また、イオン交換水150重量部に、ラウリル硫酸トリエタノールアミン塩40重量%水溶液(乳化剤)0.8重量部とポリビニルアルコール(重合度:約2000、けん化度:86.5~89モル%、日本合成化学社製「ゴーセノールGH-20」)の5重量%水溶液80重量部とを混合して、水溶液Bを用意した。温浴槽中に設置したセパラブルフラスコに、上記溶解液Aを入れた後、上記水溶液Bを添加した。その後、Shirasu Porous Glass(SPG)膜(細孔平均径約1μm)を用いることで、乳化を行った。その後、85℃に昇温して、9時間重合を行った。重合後の粒子の全量を遠心分離により水洗浄し、凍結乾燥を行った。乾燥後、粒子の凝集体が目的の比(平均2次粒子径/平均1次粒子径)になるまでボールミルにて粉砕して、粒子径が3.0μmのシリコーン粒子(基材粒子B)を得た。
上記基材粒子Aを上記基材粒子Bに変更したこと、並びに導電層の厚みを51nmから52nmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、基材粒子の外表面に高純度Niの導電部が配置された導電性粒子を得た。
(実施例12)
基材粒子Aと粒子径のみが異なり、粒子径が10.0μmである基材粒子Cを用意した。
上記基材粒子Aを上記基材粒子Cに変更したこと、並びに導電層の厚みを51nmから90nmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、基材粒子の外表面に高純度Niの導電部が配置された導電性粒子を得た。
(実施例13)
基材粒子Aと粒子径のみが異なり、粒子径が1.5μmである基材粒子Dを用意した。
上記基材粒子Aを上記基材粒子Dに変更したこと、並びに導電層の厚みを51nmから32nmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、基材粒子の外表面に高純度Niの導電部が配置された導電性粒子を得た。
(実施例14)
4ツ口セパラブルカバー、攪拌翼、三方コック、冷却管及び温度プローブが取り付けられた1000mLのセパラブルフラスコを用意した。上記セパラブルフラスコ内に、イオン交換水を入れ、メタクリル酸メチル100mmolと、N,N,N-トリメチル-N-2-メタクリロイルオキシエチルアンモニウムクロライド1mmolと、2,2’-アゾビス(2-アミジノプロパン)二塩酸塩1mmolとを含むモノマー組成物を固形分率が5重量%となるように秤取した。その後、200rpmで攪拌し、窒素雰囲気下70℃で24時間重合を行った。反応終了後、凍結乾燥して、表面にアンモニウム基を有し、平均粒子径220nm及びCV値10%の絶縁性粒子を得た。
絶縁性粒子を超音波照射下でイオン交換水に分散させ、絶縁性粒子の10重量%水分散液を得た。
実施例1で得られた導電性粒子10gをイオン交換水500mLに分散させ、絶縁性粒子の水分散液4gを添加し、室温で6時間攪拌した。10μmのメッシュフィルターでろ過した後、更にメタノールで洗浄し、乾燥し、絶縁性粒子が付着した導電性粒子を得た。
走査型電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、導電性粒子の表面に絶縁性粒子による被覆層が1層のみ形成されていた。画像解析により導電性粒子の中心より2.5μmの面積に対する絶縁性粒子の被覆面積(即ち絶縁性粒子の粒子径の投影面積)を算出したところ、被覆率は30%であった。
(比較例1)
実施例1の懸濁液(1A)を、硫酸ニッケル25g/L、硝酸タリウム15ppm及び硝酸ビスマス10ppmを含む溶液中に入れ、粒子混合液(21)を得た。
また、硫酸ニッケル100g/L、次亜リン酸ナトリウム60g/L、クエン酸ナトリウム15g/L、硝酸タリウム25ppm、及び硝酸ビスマス10ppmを含むニッケル-リンめっき液(22)(pH5.5)を用意した。
粒子が分散している50℃の粒子混合液(21)に、上記ニッケル-リンめっき液(22)を徐々に滴下し、無電解ニッケル-リンめっきを行った。その後、pHが安定するまで攪拌し、発泡が停止するのを確認し、無電解ニッケル-リンめっき液後の懸濁液(23)を得た。その後、懸濁液(23)をろ過し、水洗後、乾燥することで基材粒子の外表面に芯物質を含まないNi-Pの導電部(厚み59nm)が配置された導電性粒子を得た。
(比較例2)
上記基材粒子Aを金属ニッケル-リン粒子(日立金属ネオマテリアル社製、平均粒子径20μm)に変更したこと、並びに導電層の厚みを51nmから49nmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、導電性粒子を得た。
(評価)
(1)基材粒子の10%K値
導電性粒子に用いた基材粒子(金属粒子を除く)について、フィッシャー社製「フィッシャースコープH-100」を用いて、上述した方法により、10%K値を測定した。
(2)飽和磁化量
得られた導電性粒子を用いて、飽和磁化量を測定した。磁化量は導電性粒子の磁気ヒステリシス曲線を測定することで算出した。装置として、振動試料型磁力計(理研電子社製「BHV-50」)を用いた。また、乾燥した導電性粒子15mgを、サンプルホルダーに圧縮せずに密閉することで試料調整を行い、測定を実施した。
(3)沈降速度(導電性粒子の移動特性)
30mLのバイアル瓶の中に0.5gの導電性粒子を入れた。さらに、バイアル瓶の中に純水30mLを充填して、バイアル瓶を超音波で30秒処理して、導電性粒子を分散させた。バイアル瓶の底面より大きな表面積の磁石上に、導電性粒子が分散されたバイアル瓶を設置し、導電性粒子が完全に沈降するまで放置した。
沈降後、磁石とバイアル瓶を密着させた状態で180°回転させ逆さにし、磁石面に保持されずに沈降する粒子が底面に到達するまでの時間を測定した。
[沈降速度の判定基準]
○○:粒子が10分以上経過しても沈降しない
○:沈降する粒子の底面到達時間が5分以上10分未満
×:沈降する粒子の底面到達時間が5分未満
(4)電極の損傷
異方性導電フィルムの作製:
熱硬化性化合物であるフェノキシ化合物(Inchem社製「PKHC」)30重量部をPGMEA35重量部とメチルエチルケトン35重量部との混合溶媒に入れ、24時間常温で撹拌してフェノキシ化合物の30重量%分散液を得た。次に、上記分散液30重量部と熱硬化性化合物であるエポキシ化合物(DIC社製「EPICLON HP-4032D」)30重量部と、潜在型熱硬化剤であるイミダゾールのマイクロカプセル硬化剤(旭化成社製「ノバキュアHXA3922」)30重量部と、シランカップリング剤(信越化学工業社製「KBM-403」)1重量部とを配合した。得られた配合物に導電性粒子を得られる導電フィルム100重量%中での含有量が10重量%となるように添加した後、固形分量が50重量%となるようにメチルエチルケトンをさらに添加し、遊星式攪拌機を用いて2000rpmで5分間攪拌することにより、導電ペーストを得た。得られた導電ペーストを剥離処理されたポリエチレンテレフタレート上に塗布し、溶媒を乾燥させて、厚みが20μmである異方性導電フィルムを得た。
接続構造体の作製:
L/Sが20μm/20μmの電極パターン(厚み0.35μmのTiO電極部分と、厚み1.0μmのAlTi電極部分と、厚み0.1μmのIZO電極部分とがこの順で積層された複合電極)を上面に有するガラス基板を用意した。また、L/Sが20μm/20μmの金電極パターン(金電極厚み20μm)を下面に有する半導体チップを用意した。
上記ガラス基板の上面に、異方性導電フィルムを配置し、異方性導電フィルム層を形成した。次に、異方性導電フィルム層の上面に上記半導体チップを、電極同士が対向するように積層した。その後、異方性導電フィルム層の温度が130℃となるようにヘッドの温度を調整しながら、半導体チップの上面に加圧加熱ヘッドを載せ、バンプ電極の接続部分の総面積当たり70MPaの圧力をかけて、接続構造体を得た。
得られた接続構造体を用いて、電極の損傷を以下の基準で判定した。なお、粒子の潰れの有無によって電極の損傷を比較したのは、粒子が潰れずに電極に接している場合には電極に食い込んでいる可能性が高く電極を傷つけている可能性が有るが、逆に粒子が潰れている場合には電極に食い込んでいる可能性が低く電極を傷つけている可能性が低いためである。
[電極の損傷の判定基準]
○:粒子が潰れて電極に接触している
×:粒子が潰れずに電極に接触している
(5)接続抵抗
上記の(4)の電極の損傷の評価で得られた接続構造体を用いて、電極間の接続抵抗を4端子法により測定した。また、初期の接続抵抗を下記の基準で判定した。接続抵抗は、10Ω以下が好ましく、5.0Ω以下がより好ましく、3.0Ω以下が更に好ましく、1.5Ω以下が特に好ましい。接続抵抗を以下の基準で判定した。
[接続抵抗の判定基準]
○○:接続抵抗が1.0Ω以下
○:接続抵抗が1.0Ωを超え、5.0Ω以下
×:接続抵抗が5.0Ωを超える
詳細及び結果を下記の表1,2に示す。
Figure 0007463069000001
Figure 0007463069000002
1…導電性粒子
2…基材粒子
3…導電部
11…導電性粒子
11a…突起
12…導電部
12a…突起
13…芯物質
14…絶縁性物質
21…導電性粒子
21a…突起
22…導電部
22a…突起
22A…第1の導電部
22Aa…突起
22B…第2の導電部
22Ba…突起
31…導電性粒子
51…接続構造体
52…第1の接続対象部材
52a…第1の電極
53…第2の接続対象部材
53a…第2の電極
54…接続部
61…導電材料
X…磁界又は磁力

Claims (13)

  1. 基材粒子と、
    前記基材粒子の表面上に配置された導電部とを備え、
    前記導電部が1つの層のみにより形成されており、かつ前記導電部の前記1つの層が、ニッケル、コバルト又は鉄を含む層であるか、又は、前記導電部が複数の層により形成されており、かつ前記導電部の最外層が、ニッケル、コバルト又は鉄を含む層であり、
    前記導電部100重量%中、ニッケル、コバルト及び鉄の合計の含有量が90重量%以上であり、
    飽和磁化量が、10emu/g以上である、導電性粒子(但し、ニッケル、コバルト又は鉄を含む層の外側に別の導電層を備える導電性粒子を除く)
  2. 前記基材粒子が、金属粒子ではない、請求項1に記載の導電性粒子。
  3. 前記基材粒子が、樹脂粒子又は有機無機ハイブリッド粒子である、請求項1に記載の導電性粒子。
  4. 前記導電部が、ニッケル、コバルト及び鉄の内の少なくとも2種を含み、
    前記導電部100重量%中、ニッケルの含有量、コバルトの含有量及び鉄の含有量の内の1種の含有量が51重量%以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載の導電性粒子。
  5. 前記基材粒子を25℃で10%圧縮したときの圧縮弾性率が、1000N/mm以上30000N/mm以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の導電性粒子。
  6. 前記基材粒子の粒子径が1μm以上10μm以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の導電性粒子。
  7. 前記基材粒子の比重が、前記導電部の比重よりも低い、請求項1~6のいずれか1項に記載の導電性粒子。
  8. 磁界又は磁力を適用する導電接続に用いられる、請求項1~7のいずれか1項に記載の導電性粒子。
  9. 前記導電部の外表面に突起を有する、請求項1~8のいずれか1項に記載の導電性粒子。
  10. 前記導電部の外表面上に配置された絶縁性物質を備える、請求項1~9のいずれか1項に記載の導電性粒子。
  11. 請求項1~10のいずれか1項に記載の導電性粒子と、バインダー樹脂とを含む、導電材料。
  12. 第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、
    第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材と、
    前記第1の接続対象部材と前記第2の接続対象部材とを接続している接続部とを備え、 前記接続部の材料が、請求項1~10のいずれか1項に記載の導電性粒子であるか、又は前記導電性粒子とバインダー樹脂とを含む導電材料であり、
    前記第1の電極と前記第2の電極とが前記導電性粒子により電気的に接続されている、接続構造体。
  13. 第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材の表面上に、請求項1~10のいずれか1項に記載の導電性粒子を配置するか、又は前記導電性粒子とバインダー樹脂とを含む導電材料を配置する第1の配置工程と、
    前記導電性粒子又は前記導電材料の前記第1の接続対象部材側とは反対の表面上に、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材を配置する第2の配置工程と、
    前記第2の配置工程の前又は後に、磁界又は磁力を適用する工程とを備え、
    前記第1の電極と前記第2の電極とが前記導電性粒子により電気的に接続されている接続構造体を得る、接続構造体の製造方法。
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