JP7457422B1 - 工業炉循環ファン - Google Patents

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JP7457422B1 JP2023140251A JP2023140251A JP7457422B1 JP 7457422 B1 JP7457422 B1 JP 7457422B1 JP 2023140251 A JP2023140251 A JP 2023140251A JP 2023140251 A JP2023140251 A JP 2023140251A JP 7457422 B1 JP7457422 B1 JP 7457422B1
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Abstract

【課題】熱処理空間が1000℃以上であっても効果的に回転軸を支持するラジアル軸受を冷却することができる工業炉循環ファンを提供する。【解決手段】工業炉循環ファン10は、1000℃以上の熱処理空間Rhの内部で回転して気流を形成するインペラ14と、インペラ14に一端が接続され、駆動部によって軸線C1回りに回転させられる回転軸12と、回転軸12を支持する第1ラジアル軸受41と、第1ラジアル軸受41とインペラ14との間を仕切る断熱層17と、断熱層17と第1ラジアル軸受41との間に位置し、回転軸12と共に回転する第1放熱フィン43と、を備え、第1放熱フィン43は、半径方向に延在する複数の羽根43bと、隣り合う羽根43bの間を接続する板体43aとを備えている。【選択図】図4

Description

本発明は、工業炉の熱処理空間の内部の気流の循環に用いて好適な工業炉循環ファンに関するものである。
熱処理空間で各種製品の熱処理を行う工業炉には、炉内の温度を均一にするために、炉内に配置されたインペラによって気流を形成する工業炉循環ファンが設けられている。
工業炉循環ファンは、インペラを先端で支持する回転軸を回転支持するラジアル軸受を備えており、このラジアル軸受を高熱から保護することが重要となる。特許文献1には、ラジアル軸受を冷却する構造として、空冷式が採用されている(特許文献1参照)。空冷式は、水冷式に比べて水設備が不要でメンテナンスが容易という点で有利である。
特許文献1では、回転軸に取り付けたプロペラ形状の回転翼によって気流を発生させてラジアル軸受を冷却する構成となっている。
特開2012-229878号公報
特許文献1では、炉内温度が900℃~1000℃とされているが、炉内温度が1000℃以上となった場合には更なる冷却が必要とされる。特許文献1では、プロペラファンによって形成された気流によってラジアル軸受を冷却する構成とされているが、炉内温度が1000℃以上となった場合にはプロペラファンによって形成された気流による冷却だけでは冷却能力に限界がある。特に、特許文献1ではラジアル軸受の内輪が回転軸に接触している構成となっているため、回転軸を介してインペラから熱伝導によって高温の熱が伝わり、ラジアル軸受が損傷するおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、熱処理空間が1000℃以上であっても効果的に回転軸を支持するラジアル軸受を冷却することができる工業炉循環ファンを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る工業炉循環ファンは、1000℃以上の熱処理空間の内部で回転して気流を形成するインペラと、前記インペラに一端が接続され、駆動部によって軸線回りに回転させられる回転軸と、前記回転軸を支持する第1ラジアル軸受と、前記第1ラジアル軸受と前記インペラとの間を仕切る断熱壁部と、前記断熱壁部と前記第1ラジアル軸受との間に位置し、前記回転軸と共に回転する第1放熱フィンと、を備え、前記第1放熱フィンは、半径方向に延在する複数の羽根と、隣り合う該羽根の間を接続する板体とを備えている。
インペラが1000℃以上の熱処理空間の内部で回転することによって熱処理空間に気流を形成し熱処理空間の温度を均一にする。インペラと第1ラジアル軸受との間に断熱壁部が設けられているので、1000℃以上とされた熱処理空間の輻射熱が第1ラジアル軸受側に伝達されることを遮ることができる。しかし、インペラに伝達された高温の熱が熱伝導によって回転軸を介して第1ラジアル軸受まで伝達されるおそれがある。そこで、断熱壁部と第1ラジアル軸受との間に第1放熱フィンを設けることとし、回転軸に伝達された熱を、第1ラジアル軸受に伝達される前に第1放熱フィンを介して放出することとした。そして、第1放熱フィンを、半径方向に延在する羽根と、隣り合う羽根の間を接続する板体とで構成することとした。これにより、羽根によって気流を形成して放熱性を向上させるだけでなく、板体を付加することによって第1放熱フィンの熱容量を大きくするとともに比表面積を増加させて放熱量を増大させた。このように第1放熱フィンによる放熱性を向上させることによって、第1ラジアル軸受の寿命低下ないし損傷を抑制することができる。
本発明の一態様に係る工業炉循環ファンでは、前記第1放熱フィンの前記板体は、前記軸線に直交する方向に延在する円板とされ、前記第1放熱フィンの前記羽根は、前記円板の一面に立設するように設けられている。
円板の一面に立設するように羽根を設けた第1放熱フィンとしたので、簡便な形状で板体と羽根を組み合わせた構成を実現することができる。
本発明の一態様に係る工業炉循環ファンでは、前記第1放熱フィン及び前記第1ラジアル軸受を収容する冷却空間が前記断熱壁部によって仕切られた状態で形成され、前記冷却空間には、外気が流通可能な開口部が、前記第1放熱フィンを挟んで前記断熱壁部の反対側に位置するように形成され、前記第1放熱フィンは、前記円板が前記断熱壁部側に位置し、かつ、前記羽根が前記開口部側に位置するように設けられている。
断熱壁部によって仕切られた冷却空間が形成され、この冷却空間の内部に第1放熱フィンと第1ラジアル軸受が配置される。冷却空間には、第1放熱フィンを挟んで断熱壁部の反対側に開口部が形成され、この開口部から外気が出入りする。すなわち冷却のための外気が開口部から冷却空間に入り、冷却した後の外気が開口部から排出される。
第1放熱フィンの円板を断熱壁部側に位置させ、かつ羽根を開口部側に位置させるようにした。これにより、開口部から流入した外気は円板によって受け止められた後に円板及び羽根から熱を奪うとともに羽根によって遠心力が与えられて半径方向に流れる。半径方向に流れた冷却後の外気は、冷却空間の外周側から開口部へと向かって冷却空間の外部に排出される。このように、円板に立設した羽根を開口部側に位置させることによって、開口部から取り込んだ外気を冷却空間の内部で効率的に循環させることで、冷却効率を向上させることができる。
本発明の一態様に係る工業炉循環ファンでは、前記冷却空間は、外周が前記軸線を中心とする円筒面とされた円筒形状とされている。
冷却空間を円筒形状とすることによって可及的に大きな空間を形成することとした。これにより、冷却空間に流れ込んだ外気を大きく循環させることで冷却効率を向上させることができる。
本発明の一態様に係る工業炉循環ファンでは、前記第1ラジアル軸受と前記駆動部との間に、該第1ラジアル軸受側から順に、前記回転軸と共に回転する第2放熱フィンと、前記回転軸を支持する第2ラジアル軸受と、が設けられている。
第1ラジアル軸受側に第2放熱フィンを設けることによって、第2放熱フィンによって形成された気流を第1ラジアル軸受側へ向かわせて冷却を促進することができる。また、第2放熱フィンで回転軸の熱を放出することができるので、第2ラジアル軸受への入熱をさらに抑制することができる。
本発明の一態様に係る工業炉循環ファンでは、前記第1放熱フィンは、前記第2放熱フィンよりも外径が大きい。
第1放熱フィンの外径を第2放熱フィンよりも大きくすることで、熱的に厳しい環境にある第1放熱フィンの放熱量を増大させることとした。これにより、第1ラジアル軸受の冷却をより効果的に実現できる。
本発明の一態様に係る工業炉循環ファンでは、前記第1放熱フィンは、前記回転軸の外周側からアクセスして組み立て可能に複数の分割体によって構成されている。
第1放熱フィンを複数の分割体で構成し、回転軸の外周側からアクセスして組み立てできるようにした。これにより、メンテナンスが容易となるとともに、必要な冷却能力に応じて異なる外径の第1放熱フィンを容易に取り換えることができる。
熱処理空間が1000℃以上であっても効果的に回転軸を支持するラジアル軸受を冷却することができる。
本発明の一実施形態に係る工業炉循環ファンが取り付けられた工業炉を示した全体図である。 図1の工業炉循環ファンを示した斜視図である。 図2の工業炉循環ファンを示した平面図である。 図2の工業炉循環ファンを示した縦断面図である。 第1放熱フィンを示した平面図である。 図5の第1放熱フィンの縦断面図である。
以下に、本発明に係る工業炉循環ファンの一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、工業炉1は、熱処理空間Rhが内部に形成された本体3と、本体を下方から設置面B上で支持する脚部5とを備えている。本体3には、バーナ7が設けられている。バーナ7は、例えば水素を燃料とし、その燃焼ガスによって熱処理空間を1000℃以上1300℃以下、例えば1200℃程度まで加熱する。なお、バーナ7を用いた燃焼炉に代えて電熱線等によって加熱する電気炉としても良い。
工業炉1の本体3の上部に形成された開口に対して、工業炉循環ファン10が取り付けられている。工業炉循環ファン10は、軸線C1回りに回転する回転軸12と、インペラ14とを備えている。回転軸12は、SUS316等のステンレス製とされている。インペラ14は、熱処理空間Rhの内部に位置している。なお、本実施形態では、回転軸12が回転する軸線C1が鉛直方向に向いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、鉛直方向に対して傾斜していても良いし、水平方向に向いていても良い。
図2に示すように、工業炉循環ファン10は、工業炉1の本体3に対して、矩形状の外板15が複数の取付穴16を介してボルト等によって固定されるようになっている。
外板15の下面に接するように複数の断熱層(断熱壁部)17が積層されている。断熱層17はインペラ14の上方に位置している。
外板15の中央位置には、上方に向かって第1円筒部18及び第2円筒部19がこの順番で取り付けられている。第1円筒部18の円筒面には、複数の開口18aが形成されている。第2円筒部19の円筒面にも、複数の開口19aが形成されている。各開口18a,19aには、多数の穴が形成されたパンチングメタル21が取り付けられている。
第1円筒部18と外板15との間には4枚のリブ22が固定されている。各リブ22は正面視した場合に略直角三角形状とされており、等角度(90°)間隔で外板15上に立設されている。これにより、第1円筒部18が外板に対して強固に固定される。
第2円筒部19の上方には、電動モータ20が取り付けられている。電動モータ20は、図示しない制御部の指令によって運転が制御させる。電動モータ20によって、回転軸12(図1参照)が800rpm以上、好ましくは1000rpmで回転する。
外板15には、第1円筒部18の周囲に所定間隔を空けて扇形状の開口部24が形成されている。開口部24には、金属製のグレーチング25が取り付けられている。図3に示すように、開口部24は、等角度間隔に4つ設けられている。開口部24を介して外板15の下方に形成された冷却空間Rc(図4参照)との間で外気(空気)が流通する。
図4には、上述した工業炉循環ファン10の縦断面が示されている。同図に示すように、鉛直方向に延在する軸線C1を共通軸線とするように上から下方に向かって順に電動モータ20、回転軸12及びインペラ14が設けられている。第1円筒部18及び第2円筒部19についても、軸線C1を中心軸線としている。
電動モータ20の主軸と回転軸12の上端とはフランジ形カップリング29によって接続されている。回転軸12の下端とインペラ14の軸部14aとは固定部31において固定されている。固定部31では、埋込ボルト等によって回転軸12と軸部14aとが同等の外径の円筒面となるように接続されている。なお、本発明における回転軸とは、回転軸12に加えて軸部14aも含む。
インペラ14は、半径方向に延在する複数の羽根14bを備えており、例えば軸流ファンとされている。インペラ14が軸線C1回りに回転することによって、熱処理空間Rh内に気流を発生させて攪拌する。インペラ14は、鋳造によって一体成形されている。インペラ14の材質としては、SUS304,SUS316,SUS310Sといったオーステナイト系ステンレスとされた回転軸12とは異なり、1000℃以上の高温に耐えられる耐熱合金が用いられる。
複数層の断熱層17の上方には冷却空間Rcが形成されている。冷却空間Rcは、上方の外板15と下方の底板33との間で囲まれている。冷却空間Rcの側部は、上方の断熱層17によって囲まれており、円筒面とされている。これにより、冷却空間Rcの外形は、軸線C1を中心軸線とするとともに、下方の底板33から上方の外板15までにわたって同径とされた円筒形状とされている。この円筒形状は、例えば、軸線C1方向の寸法よりも外径の方が大きい偏平形状となっている。複数層の断熱層17は、外板15に上端が固定された吊りボルト35によって外板15に対して固定されている。
底板33の中央には、軸シールとしてグランドパッキン37が設けられている。グランドパッキン37は、回転軸12の下部の高さに位置し、例えば180℃程度の耐熱性を有する無機繊維とされる。グランドパッキン37の上方には、フッ素ゴムを用いたオイルシール39が上下に2つ設けられている。グランドパッキン37と2つのオイルシール39によって、熱処理空間Rhからインペラ14の軸部14a及び回転軸12の外周面を伝って冷却空間Rcへ流れ込む高温ガスをシールする。
外板15の中央には、回転軸12を回転自由に支持する第1ラジアル軸受41が設けられている。第1ラジアル軸受41は、玉軸受とされており、内輪が回転軸12に固定されている。第1ラジアル軸受41に対して、給油管41aによって給油可能となっている。
第1ラジアル軸受41と上方のオイルシール39との間には、第1放熱フィン43が設けられている。第1放熱フィン43は、冷却空間Rc内に配置されている。すなわち、第1放熱フィン43は、インペラ14と第1ラジアル軸受41との間に配置されている。第1放熱フィン43は、回転軸12に固定されることによって回転軸12とともに回転する。第1放熱フィン43の材質は、鋳鉄よりも高い熱伝導率を有する材料が用いられ、例えばアルミ合金が用いられる。
第1放熱フィン43は、図5及び図6に示すように、半径方向に延在する複数の羽根43bと、各羽根43bを下方から支持する板体43aとを備えている。板体43aは、円板とされており、隣り合う羽根43bの間を接続する。各羽根43bは、ボス部43cから半径方向に延在するように設けられ、板体43aの上面から上方に立設するように設けられている。羽根43bの枚数は、図5では6枚とされているが、7枚以上でも、5枚以下でも良い。なお、好ましくは、4~6枚とされるが、コストと鋳物精度によって適宜決定される。
図5から分かるように、第1放熱フィン43は2つに分割できる分割構造とされている。図5において第1放熱フィン43の分割面は鉛直方向に設けられている。羽根43bに形成された孔部43b1にボルトを挿通させてナットで固定することによって、2つの分割体を一体構造とすることができる。
第1放熱フィン43は、平面視して(図5のように見て)中央に位置する中央部43Aに加えて、中央部43Aの外周側に位置する延長部43Bを追加することができる。中央部43Aと延長部43Bとは、円周方向に複数形成された延長用孔部43dを用いてボルト及びナット43e(図6参照)によって接続される。延長部43Bを用いることによって、第1放熱フィン43の羽根43bを半径方向に長くし、板体43aの直径を拡大することができる。なお、図4に示した第1放熱フィン43は、延長部43Bが取り付けられていない中央部43Aのみの第1放熱フィン43が示されている。
図4に示すように、第1放熱フィン43は、板体43aが下方で羽根43bが上方となるように取り付けられている。
第1ラジアル軸受41の上方には、第2放熱フィン45が設けられている。第2放熱フィン45は、第1放熱フィン43と同様の材質及び形状とされ、回転軸12に対して固定されて回転軸12とともに回転する。第2放熱フィン45は、第1円筒部18の内部に位置している。
第2放熱フィン45は、板体45aが上方で羽根45bが下方となるように取り付けられている。すなわち、第2放熱フィン45の羽根45bと第1放熱フィン43の羽根43bとが向き合うように設けられている。
第2放熱フィン45が回転して気流を発生することによって、第1円筒部18の側壁に設けられた開口18a(図2参照)を介して空気が出入りする。また、外板15には、第1円筒部18の内部に位置する領域に、複数の開口部15aが形成されている。この開口部15aによって、第1円筒部18の内部と冷却空間Rcとが連通している。開口部15aを介して、第2放熱フィン45の作用によって第1円筒部18の内部と冷却空間Rcとの間で空気が出入りする。
第2放熱フィン45の上方には、第2ラジアル軸受47が設けられている。第2ラジアル軸受47は、玉軸受とされており、内輪が回転軸12に固定されている。第2ラジアル軸受47は、第2円筒部19内に位置しており、給油管47aを介して給油可能となっている。第2ラジアル軸受47によって、回転軸12の上端が回転可能に支持されている。
次に、上記構成の工業炉循環ファン10の動作について説明する。
工業炉1の熱処理空間Rhの内部は、バーナ7によって、1000℃以上、例えば1200℃程度の高温となる。このとき、図示しない制御部の指令によって電動モータ20が駆動されており、回転軸12が回転させられることによってインペラ14が回転する。インペラ14が回転することによって、工業炉1の熱処理空間Rhの内部に気流が発生し、攪拌される。これにより、熱処理空間Rh内の温度が均一化され、処理物の熱処理が行われる。
インペラ14は1200℃程度の高温に曝されるので、この高温の熱がインペラ14の軸部14aを介して回転軸12に熱伝導によって伝達される。回転軸12に伝達された熱は、冷却空間Rcにおいて回転する第1放熱フィン43によって放熱される。第1放熱フィン43は、熱伝導率が比較的大きいアルミ合金とされているので効果的に放熱することができる。
第1放熱フィン43が回転することによって、冷却空間Rcの空気が攪拌され、気流が発生する。そして、第1放熱フィン43の羽根43bが上側すなわち外板15側に向けられているので、矢印A1で示すように、外板15に設けられた開口部24を介して冷却空間Rc内の空気と外気とが出入りするようになる。このように第1放熱フィン43によって発生する気流による対流熱伝達によって、回転軸12に伝わった熱が放出される。
第1放熱フィン43は、羽根43bだけでなく板体43aを備えていることによって熱容量が増大されているので、回転軸12から伝達された熱量を多く受け入れることができる。また、第1放熱フィン43は、板体43aを備えていることで第1放熱フィン43の比表面積を増大させることができる。これにより、より多くの熱が対流熱伝達によって冷却空間Rcへと放出される。
冷却空間Rcを円筒形状とすることによって可及的に冷却空間Rcの容積を大きくしている。これにより、冷却空間Rc内で大きな循環流を形成することができ、より放熱が促進されるようになっている。
このように、第1放熱フィン43によって回転軸12の熱が冷却空間Rcを介して外部に放出されるので、回転軸12に伝わった高熱が第1ラジアル軸受41まで伝達されるのを抑制することができる。
第1円筒部18に設けられた第2放熱フィン45が回転軸12とともに回転する。これにより、第1円筒部18の内部で気流が発生し、第1円筒部18の開口18aを介して空気が出入りする。これとともに、下方に向けて取り付けられた第2放熱フィン45の羽根45bによって、矢印A2で示すように、外板15に形成された開口部15aを介して第1円筒部18から空気が冷却空間Rcへ流入する。これにより、更に回転軸12に伝達された熱の放出が促進される。
以上の通り、本実施形態による工業炉循環ファン10によれば、以下の作用効果を奏する。
インペラ14が1000℃以上の熱処理空間Rhの内部で回転することによって熱処理空間Rhに気流を形成し熱処理空間Rhの温度を均一にする。インペラ14と第1ラジアル軸受41との間に複数の断熱層17が設けられているので、1000℃以上とされた熱処理空間Rhの輻射熱が第1ラジアル軸受41側に伝達されることを遮ることができる。しかし、インペラ14に伝達された高温の熱が熱伝導によって回転軸12を介して第1ラジアル軸受41まで伝達されるおそれがある。そこで、断熱層17と第1ラジアル軸受41との間に第1放熱フィン43を設けることとし、回転軸12に伝達された熱を、第1ラジアル軸受41に伝達される前に第1放熱フィン43を介して放出することとした。そして、第1放熱フィン43を、半径方向に延在する羽根43bと、隣り合う羽根43bの間を接続する板体43aとで構成することとした。これにより、羽根43bによって気流を形成して放熱性を向上させるだけでなく、板体43aを付加することによって第1放熱フィンの熱容量を大きくするとともに比表面積を増加させて放熱量を増大させた。このように第1放熱フィン43による放熱性を向上させることによって、第1ラジアル軸受41の寿命低下ないし損傷を抑制することができる。
第1放熱フィン43の円板とされた板体43aの一面に立設するように羽根43bを設けた。これにより、簡便な形状で板体43aと羽根43bを組み合わせた第1放熱フィン43を実現することができる。
断熱層17によって仕切られた冷却空間Rcが形成され、この冷却空間Rcの内部に第1放熱フィン43と第1ラジアル軸受41が配置される。冷却空間Rcには、第1放熱フィン43を挟んで断熱層17の反対側に開口部15aが形成され、この開口部15aから外気が出入りする。すなわち冷却のための外気が開口部15aから冷却空間Rcに入り、冷却した後の外気が開口部15aから排出される。
第1放熱フィン43の板体43aを断熱層17側に位置させ、かつ羽根43bを開口部15a側に位置させるようにした。これにより、開口部15aから流入した外気は板体43aによって受け止められた後に板体43a及び羽根43bから熱を奪うとともに羽根43bによって遠心力が与えられて半径方向に流れる。半径方向に流れた冷却後の外気は、冷却空間Rcの外周側から開口部15aへと向かって冷却空間Rcの外部に排出される。このように、板体43aに立設した羽根43bを開口部15a側に位置させることによって、開口部15aから取り込んだ外気を冷却空間Rcの内部で効率的に循環させることで、冷却効率を向上させることができる。
冷却空間Rcを円筒形状とすることによって可及的に大きな空間を形成することとした。これにより、冷却空間Rcに流れ込んだ外気を大きく循環させることで冷却効率を向上させることができる。
第1ラジアル軸受41側に第2放熱フィン45を設けることによって、第2放熱フィン45によって形成された気流を第1ラジアル軸受41側へ向かわせて冷却を促進することができる。また、第2放熱フィン45で回転軸12の熱を放出することができるので、第2ラジアル軸受47への入熱をさらに抑制することができる。
図5及び図6に示したように、延長部43Bを取り付けることによって、第1放熱フィン43の外径を第2放熱フィン45よりも大きくすることができる。これにより、熱的に厳しい環境にある第1放熱フィン43の放熱量を増大させることとした。これにより、第1ラジアル軸受41の冷却をより効果的に実現できる。
第1放熱フィン43を複数の分割体で構成し、回転軸12の外周側からアクセスして組み立てできるようにした。これにより、メンテナンスが容易となるとともに、必要な冷却能力に応じて異なる外径の第1放熱フィン43を容易に取り換えることができる。
1 工業炉
3 本体
5 脚部
7 バーナ
10 工業炉循環ファン
12 回転軸
14 インペラ
14a 軸部
14b 羽根
15 外板
15a 開口部
16 取付穴
17 断熱層(断熱壁部)
18 第1円筒部
18a 開口
19 第2円筒部
19a 開口
20 電動モータ
21 パンチングメタル
22 リブ
24 開口部
25 グレーチング
29 フランジ形カップリング
31 固定部
33 底板
35 吊りボルト
37 グランドパッキン
39 オイルシール
41 第1ラジアル軸受
41a 給油管
43 第1放熱フィン
43a 板体
43b 羽根
43b1 孔部
43c ボス部
43d 延長用孔部
43e ボルト及びナット
43A 中央部
43B 延長部
45 第2放熱フィン
45a 板体
45b 羽根
47 第2ラジアル軸受
47a 給油管
B 設置面
C1 軸線
Rc 冷却空間
Rh 熱処理空間

Claims (7)

  1. 1000℃以上の熱処理空間の内部で回転して気流を形成するインペラと、
    前記インペラに一端が接続され、駆動部によって軸線回りに回転させられる回転軸と、
    前記回転軸を支持する第1ラジアル軸受と、
    前記第1ラジアル軸受と前記インペラとの間を仕切る断熱壁部と、
    前記断熱壁部と前記第1ラジアル軸受との間に位置し、前記回転軸と共に回転する第1放熱フィンと、
    を備え、
    前記第1放熱フィンは、半径方向に延在する複数の羽根と、隣り合う該羽根の間を接続する板体とを備えている工業炉循環ファン。
  2. 前記第1放熱フィンの前記板体は、前記軸線に直交する方向に延在する円板とされ、
    前記第1放熱フィンの前記羽根は、前記円板の一面に立設するように設けられている請求項1に記載の工業炉循環ファン。
  3. 前記第1放熱フィン及び前記第1ラジアル軸受を収容する冷却空間が前記断熱壁部によって仕切られた状態で形成され、
    前記冷却空間には、外気が流通可能な開口部が、前記第1放熱フィンを挟んで前記断熱壁部の反対側に位置するように形成され、
    前記第1放熱フィンは、前記円板が前記断熱壁部側に位置し、かつ、前記羽根が前記開口部側に位置するように設けられている請求項2に記載の工業炉循環ファン。
  4. 前記冷却空間は、外周が前記軸線を中心とする円筒面とされた円筒形状とされている請求項3に記載の工業炉循環ファン。
  5. 前記第1ラジアル軸受と前記駆動部との間に、該第1ラジアル軸受側から順に、前記回転軸と共に回転する第2放熱フィンと、前記回転軸を支持する第2ラジアル軸受と、が設けられている請求項1に記載の工業炉循環ファン。
  6. 前記第1放熱フィンは、前記第2放熱フィンよりも外径が大きい請求項5に記載の工業炉循環ファン。
  7. 前記第1放熱フィンは、前記回転軸の外周側からアクセスして組み立て可能に複数の分割体によって構成されている請求項1に記載の工業炉循環ファン。
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