JP7454934B2 - 蒸着マスク及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態の一つは、蒸着マスクに関する。特に、本発明の実施形態の一つは、テーパー形状を備えた蒸着マスク及びその製造方法に関する。
フラットパネル型表示装置の一例として、液晶表示装置や有機EL(Electroluminescence)表示装置が挙げられる。これらの表示装置は、絶縁体、半導体、導電体などの様々な材料を含む薄膜が基板上に積層された構造体である。これらの薄膜が適宜パターニングされ、接続されることで、表示装置としての機能が実現される。
薄膜を形成する方法は、大別すると気相法、液相法、固相法に分類される。気相法は物理的気相法と化学的気相法に分類される。物理的気相法の代表的な例として蒸着法が知られている。蒸着法のうち最も簡便な方法が真空蒸着法である。真空蒸着法は、高真空下において材料を加熱することで、材料を昇華又は蒸発させて材料の蒸気を生成する(以下、これらを総じて気化という)。この材料を堆積させるための領域(以下、蒸着領域)において、気化していた材料が固化し、堆積することで材料の薄膜が得られる。蒸着領域に対して選択的に薄膜が形成され、それ以外の領域(以下、非蒸着領域)には材料が堆積しないようにするために、マスク(蒸着マスク)を用いて真空蒸着が行われる(特許文献1及び2参照)。
特開2009-87840号公報 特開2013-209710号公報
特許文献1及び特許文献2では、蒸着領域が薄膜で形成された蒸着マスクが開示されている。蒸着工程においてマージンを確保するために、蒸着マスクは、蒸着源側から見てテーパー形状を有していることが好ましい。蒸着マスクをテーパー状に形成するためには、蒸着マスクを作製する際に用いるレジストパターンにテーパー角度を付ける必要がある。しかしながら、フォトマスクを用いてレジストパターンをテーパー状に加工することは困難である。
本発明の実施形態の一つは、テーパー形状を備えた蒸着用の蒸着マスク及びその製造方法を提供することを課題の一つとする。
本発明の一実施形態に係る蒸着マスクは、複数の開口が設けられた、薄膜状のマスク本体を備え、前記複数の開口の各々は、前記マスク本体の第1面から第2面をその厚み方向に貫通し、前記複数の開口の各々における、前記第1面と前記第2面との間の側壁が45°以上85°以下のテーパー形状の部分を有する。
本発明の一実施形態に係る蒸着マスクに製造方法は、基板を準備し、前記基板の第1面上にフォトレジストを塗布し、前記フォトレジストの一部に第1波長及び前記第1波長とは異なる第2波長を含む光を照射し、露光された前記フォトレジストの一部を除いた他部を除去してレジストパターンを形成し、前記基板の前記第1面上であって、前記レジストパターンから露出した領域に金属層を形成し、前記レジストパターンを除去し、前記基板を除去すること、を含む。
本発明の一実施形態に係る蒸着装置の上面図である。 本発明の一実施形態に係る蒸着装置の側面図である。 本発明の一実施形態に係る蒸着源の断面図である。 本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの上面図である。 本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの拡大図である。 本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの断面図である。 本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの断面図である。 本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの拡大断面図である。 本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す上面図である。 レジストパターンのSEM断面図である。 レジストパターンのSEM断面図である。 レジストパターンのSEM断面図である。 レジストパターンのSEM断面図である。 レジストパターンのSEM断面図である。 レジストパターンのSEM断面図である。 レジストパターンのSEM断面図である。 レジストパターンのSEM断面図である。 本発明の一実施形態に係る表示装置の上面図である。 本発明の一実施形態に係る表示装置の断面図である。 本発明の一実施形態に係る表示装置の断面図である。 本発明の一実施形態に係る表示装置の断面図である。 本発明の一実施形態に係る表示装置の断面図である。 本発明の一実施形態に係る表示装置の断面図である。 本発明の一実施形態に係る表示装置の断面図である。 本発明の一実施形態に係る表示装置の断面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。但し、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において様々な態様で実施することができ、以下に例示する実施形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合がある。しかし図面に示す例は、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一又は類似の構成には、同一の符号を付して、詳細な説明を省略することがある。
本発明において、ある一つの膜に対してエッチングや光照射を行うことで複数の膜を形成した場合、これら複数の膜は異なる機能、役割を有することがある。しかしながら、これら複数の膜は同一の工程で同一層として形成された膜に由来し、同一の層構造、同一の材料を有する。したがって、これら複数の膜は同一層に存在しているものと定義する。
本明細書および特許請求の範囲において、ある構造体の上に他の構造体が配置された態様を表現する際に、単に「上に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある構造体に接するように、その構造体の直上に他の構造体が配置される場合と、ある構造体の上方に、さらに別の構造体を介して他の構造体が配置される場合と、の両方を含むものと定義される。
<第1実施形態>
図1~図23を用いて、本発明の一実施形態に係る蒸着マスク及び蒸着マスクの製造方法、及び当該蒸着マスクを用いる蒸着装置について説明する。
[蒸着装置10の構成]
図1~図3を用いて、本発明の一実施形態に係る蒸着装置10の構成について説明する。蒸着装置10は多様な機能を有する複数のチャンバを備えている。以下に示す例は複数のチャンバのうち1つの蒸着チャンバ100を示す例である。図1は、本発明の一実施形態に係る蒸着装置の上面図である。図2は、本発明の一実施形態に係る蒸着装置の側面図である。
図1に示すように、蒸着チャンバ100は、隣接するチャンバとロードロック扉102で仕切られている。蒸着チャンバ100は、蒸着チャンバ100の内部を高真空の減圧状態、又は窒素やアルゴンなどの不活性ガスで満たされた状態に維持することができる。したがって、図示しない減圧装置やガス吸排気機構などが蒸着チャンバ100に接続される。
蒸着チャンバ100は、蒸着膜が形成される対象物を収納可能な構成を有する。以下、この対象物として板状の被蒸着基板104が用いられる例について説明する。図1及び図2に示すように、被蒸着基板104の下に蒸着源112が配置される。蒸着源112は、概ね長方形の形状を有し、被蒸着基板104の一つの辺に沿って配置されている。このような蒸着源112をリニアソース型という。リニアソース型の蒸着源112が用いられる場合、蒸着チャンバ100は被蒸着基板104と蒸着源112とが相対的に移動する構成を有する。図1では、蒸着源112が固定され、その上を被蒸着基板104が移動する例が示されている。
蒸着源112には蒸着される材料が充填される。蒸着源112は、当該材料を加熱する加熱部122(後述する図3を参照)を有する。蒸着源112の加熱部122によって材料が加熱されると、加熱された材料は気化し、蒸気となって蒸着源112から被蒸着基板104に向かう。材料の蒸気が被蒸着基板104の表面へ到達すると、当該蒸気は冷却されて固化し、被蒸着基板104の表面に材料が堆積する。このようにして被蒸着基板104の上(図2では被蒸着基板104の下側の面上)に当該材料の薄膜が形成される。
図2に示すように、蒸着チャンバ100は、被蒸着基板104及び蒸着用の蒸着マスク300を保持するためのホルダ108、ホルダ108を移動させるための移動機構110、及びシャッタ114などをさらに備える。ホルダ108によって被蒸着基板104及び蒸着マスク300の互いの位置関係が維持される。移動機構110によって被蒸着基板104及び蒸着マスク300が蒸着源112の上を移動する。シャッタ114は、蒸着源112の上に移動可能に設けられている。シャッタ114が蒸着源112の上に移動することで、シャッタ114は蒸着源112によって加熱された材料の蒸気を遮蔽する。シャッタ114が蒸着源112と重畳しない位置に移動することで、当該材料の蒸気はシャッタ114によって遮蔽されずに被蒸着基板104に到達する。シャッタ114の開閉は、図示しない制御装置によって制御される。
図1に示す例では、リニアソース型の蒸着源112を示したが、蒸着源112は上記の形状に限定されず、任意の形状を有することができる。例えば、蒸着源112の形状は、蒸着に用いられる材料が被蒸着基板104の重心及びその付近に選択的に配置された、いわゆるポイントソース型と呼ばれる形状であってもよい。ポイントソース型の場合には、被蒸着基板104と蒸着源112との相対的な位置が固定され、被蒸着基板104を回転させるための機構が蒸着チャンバ100に設けられてもよい。また、図1及び図2に示す例では、基板の主面が水平方向と平行になるように基板を配置する横型蒸着装置を示したが、蒸着マスク300は、基板の主面が水平方向に対して垂直になるように基板を配置する縦型蒸着装置に用いることもできる。
図3は、本発明の一実施形態に係る蒸着源の断面図である。蒸着源112は、収納容器120、加熱部122、蒸着ホルダ124、メッシュ状の金属板128、及び一対のガイド板132を有する。
収納容器120は蒸着する材料を保持する部材である。収納容器120として、例えば坩堝などの部材を用いることができる。収納容器120は加熱部122の内部において、取り外し可能に保持されている。収納容器120は、例えばタングステンやタンタル、モリブデン、チタン、ニッケルなどの金属やその合金を含むことができる。又は、収納容器120は、アルミナや窒化ホウ素、酸化ジルコニウムなどの無機絶縁物を含むことができる。
加熱部122は蒸着ホルダ124の内部において、取り外し可能に保持されている。加熱部122は、抵抗加熱方式で収納容器120を加熱する構成を有する。具体的には、加熱部122はヒータ126を有する。ヒータ126に通電することで、加熱部122が加熱され、収納容器120内の材料が加熱されて気化する。気化した材料は、収納容器120の開口部130から収納容器120の外に出射される。開口部130を覆うように配置されたメッシュ状の金属板128は、突沸した材料が収納容器120の外に放出されることを抑制する。加熱部122及び蒸着ホルダ124は、収納容器120と同様の材料を含むことができる。
一対のガイド板132は、蒸着源112の上部に設けられる。ガイド板132の少なくとも一部は、収納容器120の側面又は鉛直方向に対して傾いている。ガイド板132の傾きによって、材料の蒸気の広がる角度(以下、射出角度)が制御され、蒸気の飛翔方向に指向性を持たせることができる。射出角度は二つのガイド板132のなす角度θe(単位°)によって決まる。角度θeは被蒸着基板104の大きさ及び蒸着源112と被蒸着基板104との距離などによって適宜調整される。角度θeは、例えば40°以上80°以下、50°以上70°以下、典型的には60°である。ガイド板132の傾いた表面によって形成される面が臨界面160a、160bである。材料の蒸気は、ほぼ臨界面160a、160bに挟まれる空間を飛翔する。図示しないが、蒸着源112がポイントソースの場合、ガイド板132は円錐の表面の一部であってもよい。
蒸着する材料はさまざまな材料から選択することができ、有機化合物又は無機化合物のいずれであってもよい。有機化合物としては、例えば発光性の材料又はキャリア輸送性の有機化合物を用いることができる。無機化合物としては、金属、その合金、又は金属酸化物などを用いることができる。一つの収納容器120に複数の材料を充填し、成膜を行ってもよい。図示しないが、複数の蒸着源を用い、異なる材料を同時に加熱できるよう、蒸着チャンバ100を構成してもよい。
[蒸着マスク300の構成]
図4~図8を用いて、本発明の一実施形態係る蒸着マスク300の構成について説明する。図4は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの上面図である。蒸着マスク300は薄膜状のマスク本体310、保持枠330、及び第1接続部材350を有する。マスク本体310には、複数のパネル領域315が配置される。それぞれのパネル領域315には、マスク本体310の上面(第1面)から下面(第2面)までをその厚さ方向に貫通する複数の開口311が表示装置の画素ピッチに合わせて設けられている。マスク本体310の開口311以外の領域を非開口部という。非開口部は各々の開口311を囲む。なお、マスク本体310の厚みは1μm以上30μm以下であってもよい。
蒸着時には、蒸着対象の被蒸着基板104における蒸着領域と開口311が重なり、被蒸着基板104における非蒸着領域と非開口部が重なるように蒸着マスク300と被蒸着基板104が位置合わせされる。材料の蒸気が開口311を通過し、被蒸着基板104の蒸着領域に材料が堆積する。
(マスク本体310の構成)
図5は、マスク本体310の一部拡大図であり、マスク本体310をマスク本体310の下面(第2面)310b側から見た平面図である。マスク本体310の上面(第1面)310a及び下面(第2面)310bについては後述する。図6は、図5に示したB-B’線に沿った断面図である。
マスク本体310は、薄膜状の蒸着マスクである。マスク本体310は、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、インバー(Fe-Ni合金)、ニッケル、ニッケル-コバルト合金などの金属から構成される。上述したように、マスク本体310に配置された複数のパネル領域315には、マスク本体310の上面(第1面)310aから下面(第2面)310bまでを貫通する複数の開口311がそれぞれ設けられている。
複数の開口311の各々は、テーパー形状の部分を有する。複数の開口311の各々において、開口311の第1面310a側の開口端の面積a1と第2面310b側の開口端の面積a2とが異なっており、a1<a2の関係を満たす。ここで、マスク本体310の上面(第1面)310aは被蒸着基板104に対向する面であり、下面(第2面)310bは蒸着源112に対向する面である。つまり、複数の開口311の各々は、第1面310a側から第2面310b側に向かって開口端が広くなる。下面(第2面)310bを含む平面と開口311の内壁とがなす角(以降、テーパー角度という)θtは、45°以上85°以下であり、60°以上70°以下であることが好ましい。
本実施形態では、マスク本体310に設けられた複数の開口311の各々がテーパー形状を有し、被蒸着基板104に対向する第1面310a側の開口端の面積a1が、蒸着源112に対向する第2面310b側の開口端の面積a2よりも小さい。これにより、蒸着源112から気化した材料が被蒸着基板104に付着して薄膜層をする際に、画素ピッチ間のマージンをより確実に確保することができる。
(保持枠330の構成)
再び図4を参照し、保持枠330の構成について説明する。保持枠330は、マスク本体310の周囲に設けられている。第1接続部材350はマスク本体310と保持枠330との間に設けられ、マスク本体310と保持枠330とを接続する。保持枠330に接する領域における第1接続部材350の第1外縁353は、第1接続部材350に接する領域におけるマスク本体310の第2外縁313の外周に配置されている。つまり、平面視において、マスク本体310と保持枠330とは重なっていない。しかしながら、マスク本体310と保持枠330との位置関係はこれに限定されず、平面視において、マスク本体310と保持枠330とは重畳してもよい。
図7は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの断面図である。図7に示す断面図は、図4のA-A’線に沿った断面図である。図7に示すように、第1接続部材350は、マスク本体310の上方において、マスク本体310の端部に沿って設けられている。第1接続部材350は、マスク本体310の端部からマスク本体310の外側に向かって突出している。
保持枠330は、マスク本体310の上面よりもさらに上方に設けられている。つまり、鉛直方向において、保持枠330の下端(下面331)はマスク本体310の上端よりも上方に設けられている。また、保持枠330は、マスク本体310の第2外縁313よりもさらに外側に設けられている。つまり、水平方向において、保持枠330はマスク本体310よりも外側に設けられている。なお、上記の鉛直方向は、マスク本体310の主面に対して直交する方向である。水平方向は、マスク本体310の主面に平行な方向である。
第1接続部材350は、保持枠330の側面335に接している。一方、保持枠330の上面333及び下面331には第1接続部材350は設けられていない。第1接続部材350は、保持枠330の側面335の下端から上端まで接している。ただし、第1接続部材350は、保持枠330の上面333及び下面331と接していてもよい。
保持枠330は、第1層360及び第2層370を有する積層構造であってもよい。第2層370は第1層360の上方に設けられている。第1層360は、第2層370よりもマスク本体310に近い。
図7の点線で囲まれた領域の拡大図を図8に示す。第1接続部材350は、第1層360の側面365及び第2層370の側面375に接している。第1接続部材350は、側面365、375だけでなく、第1層360と第2層370とが対向する領域にも設けられている。つまり、第1接続部材350は、第2層370の下面371の一部に接している。換言すると、第1接続部材350は、第2層370の鉛直下方に入り込んでいる。第1接続部材350は、マスク本体310の第2外縁313付近に設けられた複数の開口317の内部に入り込んでいる。
第1層360と第2層370との間には接着層500が設けられている。つまり、接着層500によって第1層360と第2層370とが接続されている。平面視において、接着層500のパターンは第2層370のパターンと概略同じである。ただし、接着層500のパターンは第2層370のパターンの僅かに内側に位置している。換言すると、第2層370の下面の一部は接着層500から露出されている。図8では、第2層370の下面371のうち、接着層500から露出された領域の下面371は、及び第1接続部材350と接している。
本実施形態に係る保持枠330の構成は、以上に説明した構成に限定されるわけではなく、マスク本体310を保持することができる構成を有していればよい。
[蒸着マスク300の製造方法]
図9~図16を用いて、本発明の一実施形態に係る蒸着マスク300の製造方法について説明する。図9~図15は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す断面図である。図16は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す平面図である。以下では、特に、蒸着マスク300のマスク本体310の製造方法について説明する。
図9に示すように、基板901を準備する。基板901は、例えばSUS基板であってもよい。次に、図10に示すように、基板901の一面上にフォトレジスト1001を塗布する。本実施形態では、フォトレジスト1001としてネガレジストを使用する。
次に、図11に示すように、フォトレジスト1001を露光する。この際、マスクを使用せずに光源からの光をフォトレジスト1001に直接描画する直接描画装置が用いられる。露光に用いる光の光源としては、高圧水銀ランプを使用する。露光に用いる光は、第1波長と、第1波長とは異なる波長の第2波長とを含む混合波長の光である。ここで、第1波長はi線(波長365nm)であり、第2波長はh線(波長405nm)である。フォトレジスト1001に対する第2波長の透過率は、フォトレジストの対する第1波長の透過率よりも高い。混合波長における第1波長及び第2波長の混合比率は、3:1~3:2であることが好ましい。混合波長における第1波長及び第2波長の混合比率を調整することにより、後述するレジストパターンのテーパー形状を調整することができる。
次に、図12に示すように、現像を行って未露光部分のフォトレジスト1001を除去し、レジストパターン1201を形成する。図13は、図12における点線で囲んだ部分の拡大図である。レジストパターン1201の各々は、基板901の表面側に向かって、基板901の表面に対して水平な断面積が小さくなるテーパー形状の部分を有する。基板901の表面とレジストパターン1201の側壁とがなす角度θrは、45°以上85°以下であり、60°以上70°以下であることが好ましい。角度θrは、フォトレジスト1001を露光する際の第1波長及び第2波長の混合比率を調整することにより調節することができる。
具体的には、第1波長であるi線は、フォトレジスト1001の表面側、即ち、露光面側を硬化させる。一方、第2波長であるh線は、フォトレジスト1001の奥側、即ち、基板901側を硬化させる。つまり、レジストパターン1201の表面側、即ち、露光面側の表面積は、第1波長の強度に依存する。これに対し、レジストパターン1201の奥側、即ち、基板901側の表面積は、第2波長の強度に依存する。基板901の表面とレジストパターン1201の側壁とがなす角度θrは、レジストパターン1201の奥側、即ち、基板901側の表面積によって決定される。即ち、角度θrは、混合波長における第1波長及び第2波長の混合比率に依存する。
次に、図14に示すように、電解めっき法(又は、電鋳めっき法)によって基板901上に金属層を形成する。金属層1401は、例えば、インバー(Fe-Ni合金)を含んでもよい。この場合、めっき液として、ニッケル化合物を含む溶液と、鉄化合物を含む溶液との混合溶液を用いることができる。例えば、スルファミン酸ニッケルや臭化ニッケルを含む溶液と、スルファミン酸第一鉄を含む溶液との混合溶液を用いてもよい。めっき液には、様々な添加剤が含まれていてもよい。尚、金属層1401に含まれる金属は、ニッケル-鉄合金に限定されず、ニッケル、ニッケル-コバルト合金、銅(Cu)、アルミニウム(Al)などであってもよい。金属層1401の厚さは、3μm~20μmであってもよい。
次に、図15に示すように、レジストパターン1201を基板901上から除去する。レジストパターン1201の各々が除去されたスペースは、マスク本体310の開口311に対応する。例えば、水酸化ナトリウム水溶液や水酸カリウム水溶液などのアルカリ系剥離液を用いてレジストパターン1201を除去することができる。複数の開口311の各々は、その開口端の面積が基板901の表面側に向かって大きくなるテーパー形状の部分を有する。最後に、金属層1401と基板901とを分離し、図16に示すように、複数の開口311を有するマスク本体310を形成することができる。
マスク本体310とは別途に保持枠330が形成される。マスク本体310を保持枠330に取り付けて、蒸着マスク300を作製することができる。保持枠330の形成工程について、ここでは詳細な説明は省略するが、保持枠330はマスク本体310に比べて板厚が大きいため、前述の図7、図8に示したように、薄板材の積層として形成されても良い。また、保持枠330には高い平坦性が求められるため、圧延材を用いる場合には、所望の板厚の1/2程度のものを背中合わせに積層し、圧延材の反りを相殺する等の構成が好ましい。
本実施形態においては、基板901の表面とレジストパターン1201の側壁とがなす角度θrは、フォトレジスト1001を露光する際に用いる光の第1波長及び第2波長の混合比率に依存する。ここで、基板901の表面とレジストパターン1201の側壁とがなす角度θrは、マスク本体310の開口311のテーパー角度θtに対応している。したがって、フォトレジスト1001の露光に用いる光の第1波長及び第2波長の混合比率を調整することにより、開口311のテーパー角度θtをより細かく制御することができる。薄膜形成の際、蒸着工程において本実施形態に係る蒸着マスク300を蒸着マスクとして使用することにより、画素ピッチ間のマージンを確実に確保することができる。
図17~図23は、フォトレジストを第1波長及び第2波長を含む光で露光した後のレジストパターンのSEM断面図である。フォトレジストの露光に用いた光の第1波長及び第2波長の混合比率、開口のテーパー角度θtに対応する、基板の表面とレジストパターンの側壁とがなす角度θr及びを以下の表1に示す。

図17~図19に示すように、フォトレジストを露光する際、光に第2波長(h線)が含まれない場合、フォトレジストの表面側、即ち、露光面側(図17~図19に示したレジストパターンの上側)の硬化は十分であっても、フォトレジストの奥側、即ち、基板側(図17~図19に示したレジストパターンの下側)の硬化が不足するため、レジストパターンの下側の幅が不十分となる。また、図20に示すように、混合波長における第1波長及び第2波長の混合比率が3:0.5の場合、角度θrは45°以上であるものの、フォトレジストの奥側、即ち、基板側(図20に示したレジストパターンの下側)の硬化が不足するため、レジストパターンの下側の幅が不十分である。
一方、図21~図23に示すように、混合波長における第1波長及び第2波長の混合比率が3:1~3:2の場合、角度θrは50°以上であり、さらにフォトレジストの奥側、即ち、基板側(図21~図23に示したレジストパターンの下側)の硬化も十分であり、本実施形態に係る蒸着マスク300のマスク本体310を製造する際のレジストパターンとして好適である。
<第2実施形態>
以下では、図24~図32を参照して、蒸着マスク300を用いた薄膜形成法を応用した表示装置の製造方法について説明する。第2実施形態に係る表示装置200として、それぞれ有機発光素子(以下、発光素子)を有する複数の画素が絶縁基板202上に形成された有機EL表示装置の製造方法について説明する。尚、第1実施形態で述べた内容について、重複する説明が省略する。
図24は、本発明の一実施形態に係る表示装置の上面図である。表示装置200は絶縁基板202を有し、その上に複数の画素204及び画素204を駆動するための駆動回路206(ゲート側駆動回路206a、ソース側駆動回路206b)が設けられている。絶縁基板202は、例えば、ガラス基板や樹脂基板である。複数の画素204は周期的に配置され、これらによって表示領域205が定義される。後述するように、各画素204には発光素子260が設けられる。
駆動回路206は、表示領域205の周囲の周辺領域に配置される。パターニングされた導電膜で形成される種々の配線(図示しない)が、表示領域205及び駆動回路206から絶縁基板202の一辺へ延び、絶縁基板202の端部付近で表面に露出されることで、端子207が形成される。これらの端子207は図示しないフレキシブル印刷回路基板(FPC)と電気的に接続される。表示装置200を駆動するための各種信号が端子207を介して駆動回路206及び画素204に入力される。図示しないが、駆動回路206とともに、あるいはその一部の替わりに集積回路を有する駆動ICがさらに搭載されてもよい。
図25は、隣接する二つの画素204(204a及び204b)にわたる断面模式図である。各画素204には画素回路が形成される。画素回路の構成は任意であり、図25では駆動トランジスタ210、保持容量230、付加容量250、及び発光素子260が示されている。
画素回路に含まれる各素子はアンダーコート208を介して絶縁基板202の上に設けられる。駆動トランジスタ210は、半導体膜212、ゲート絶縁膜214、ゲート電極216、ソース電極220、及びドレイン電極222を含む。ゲート電極216は、ゲート絶縁膜214を介して半導体膜212の少なくとも一部と交差するように配置される。半導体膜212は、ドレイン領域212a、ソース領域212b、及びチャネル212cを有する。チャネル212cは、半導体膜212とゲート電極216とが重なる領域である。チャネル212cはドレイン領域212aとソース領域212bとの間に設けられる。
容量電極232はゲート電極216と同一の層に存在し、ゲート絶縁膜214を介してドレイン領域212aと重なる。ゲート電極216及び容量電極232の上には層間絶縁膜218が設けられる。層間絶縁膜218及びゲート絶縁膜214には、ソース領域212b及びドレイン領域212aに達する開口がそれぞれ形成されている。これらの開口の内部にソース電極220及びドレイン電極222が配置される。ドレイン電極222は、層間絶縁膜218を介して容量電極232と重なる。ドレイン領域212a、容量電極232、及びそれらの間のゲート絶縁膜214、並びに、容量電極232、ドレイン電極222、及びそれらの間の層間絶縁膜218によって保持容量230が形成される。
駆動トランジスタ210及び保持容量230の上には平坦化膜240が設けられる。平坦化膜240は、ドレイン電極222に達する開口を有している。この開口と平坦化膜240の上面の一部を覆う接続電極242がドレイン電極222と接するように設けられる。平坦化膜240上には付加容量電極252が設けられている。接続電極242及び付加容量電極252を覆うように容量絶縁膜254が設けられている。容量絶縁膜254は、平坦化膜240の開口において接続電極242の一部を露出する。これにより、接続電極242を介し、発光素子260の画素電極262とドレイン電極222とが電気的に接続される。容量絶縁膜254には開口256が設けられている。容量絶縁膜254の上に設けられた隔壁258と平坦化膜240とは、開口256を介して接触する。この構成によって、開口256を通して平坦化膜240中の不純物を除去することができ、画素回路や発光素子260の信頼性を向上させることができる。なお、接続電極242や開口256の形成は任意である。
容量絶縁膜254の上には、接続電極242及び付加容量電極252を覆うように、画素電極262が設けられる。容量絶縁膜254は付加容量電極252と画素電極262との間に設けられている。この構造によって付加容量250が構成される。画素電極262は、付加容量250及び発光素子260によって共有される。画素電極262の上には、画素電極262の端部を覆う隔壁258が設けられる。絶縁基板202及びアンダーコート208から隔壁258までの構造をアレイ基板ということがある。アレイ基板の製造は、公知の材料や方法を適用することで行うことができるため、その説明は省略する。
[発光素子260の構成]
図25に示すように、発光素子260は、画素電極262、EL層264、及び対向電極272を含む。EL層264及び対向電極272は、画素電極262及び隔壁258を覆うように設けられている。図25に示す例では、EL層264は、ホール注入・輸送層266、発光層268(発光層268a、268b)、及び電子注入・輸送層270を有している。ホール注入・輸送層266及び電子注入・輸送層270は複数の画素204に共通に設けられ、複数の画素204に共有される。同様に、対向電極272は複数の画素204を覆い、複数の画素204によって共有される。一方、発光層268は各画素204に対して個別に設けられている。
画素電極262及び対向電極272、並びに、EL層264の各々の構造及び材料としては、公知のものを適用することができる。例えばEL層264は、上記の構成以外にホールブロック層、電子ブロック層、及び励起子ブロック層など、種々の機能層を有していてもよい。
EL層264の構造は、複数の画素204間で同一でも良く、隣接する画素204間で構造の一部が異なっていてもよい。例えば隣接する画素204間で発光層268の構造又は材料が異なり、他の層は同一の構造を有するよう、画素204が構成されていてもよい。
[発光素子260の形成方法]
EL層264及び対向電極272は、第1及び第2実施形態の蒸着マスクを用いて形成することができる。以下、図26~図32を用いてEL層264及び対向電極272の形成方法を説明する。これらの図ではEL層264及び対向電極272が隔壁258及び画素電極262の上に形成されている。しかし、EL層264及び対向電極272の蒸着時には、絶縁基板202の下に蒸着源112が配置され、蒸着領域が蒸着源112に対面するように絶縁基板202が配置される。つまり、隔壁258や画素電極262が絶縁基板202よりもより蒸着源112に近くなるように配置される。
図26及び図27に示すように、アレイ基板上にホール注入・輸送層266を蒸着法を用いて形成する。ホール注入・輸送層266は全ての画素204によって共有されるため、ホール注入・輸送層266の蒸着に用いられる蒸着マスク300は、表示領域205全体と重なる一つの開口311を有する。詳細は省略するが、この開口311が表示領域205と重なるように蒸着マスク300をアレイ基板と蒸着源112の間に配置し、ホール注入・輸送層266に含まれる材料を蒸着源112において気化させることでホール注入・輸送層266が形成される。
次に、ホール注入・輸送層266の上に発光層268を形成する。フルカラー表示を行う場合、表示領域205には赤色に発光する画素204a、青色に発光する画素204b、及び緑色に発光する画素204cがそれぞれ複数配置される。なお、画素204a、204b、及び204cを特に区別しない場合、単に画素204という。画素204がマトリクス状に配列される場合、通常、発光色の異なる画素204が順に周期的に配列される。発光層268は発光色ごとに、異なる工程で形成される。例えば、赤色発光する画素204aを形成する場合、図28に示すように、蒸着マスク300(マスク本体310)の開口311が画素204aと重なり、非開口部が画素204b及び204cと重なるよう、蒸着マスク300が配置される。
このように、開口311が画素204aと重なり、非開口部が他の画素204b及び204cと重なる位置で、開口311が設けられた蒸着マスク300を、その下面148が上面150よりも絶縁基板202に近くなるように配置し(図28及び図29)、画素204aに発光層268aの材料を蒸着する。これにより、画素204aの画素電極262の上に発光層268aが選択的に形成される(図30)。なお、図31では、蒸着時に蒸着マスク300(マスク本体310)がホール注入・輸送層266に接するように配置されているが、蒸着マスク300は隔壁258と接するように配置されてもよく、又は隔壁258やホール注入・輸送層266から離れて配置されてもよい。
次に、発光層268aの形成と同様に、発光層268bが形成される。図31及び図32に示すように、開口311が画素204bと重なり、非開口部が他の画素204a及び204cと重なる位置で、蒸着マスク300を、その下面148が上面150よりも絶縁基板202に近くなるように配置し(図31)、画素204bに発光層268bの材料を蒸着する。これにより、画素204bの画素電極262の上に発光層268bが選択的に形成される(図32)。画素204c上における発光層268cの形成も同様の方法で行われる。
次に、電子注入・輸送層270及び対向電極272を形成する。電子注入・輸送層270及び対向電極272は全ての画素204によって共有されるため、ホール注入・輸送層266の蒸着と同様の蒸着マスク300を用いて形成することができる。これにより、図25に示した構造を得ることができる。図示しないが、対向電極272の上には、発光層268からの光を調整する光学調整層及び偏光板、並びに発光素子260を保護するための保護膜及び対向基板が設けられてもよい。
本発明の実施形態として上述した各実施形態は、相互に矛盾しない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。また、各実施形態の蒸着マスクを基にして、当業者が適宜構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略もしくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
本明細書においては、表示装置の例として主にEL表示装置の場合を例示したが、他の適用例として、その他の表示装置に適用されてもよい。また、中小型から大型まで、特に限定することなく適用が可能である。
10:蒸着装置、 100:蒸着チャンバ、 102:ロードロック扉、 104:被蒸着基板、 108:ホルダ、 110:移動機構、 112:蒸着源、 114:シャッタ、 120:収納容器、 122:加熱部、 124:蒸着ホルダ、 126:ヒータ、 128:金属板、 130:開口部、 132:ガイド板、 148:下面、 150:上面、 160:臨界面、 200:表示装置、 202:絶縁基板、 204:画素、 205:表示領域、 206:駆動回路、 207:端子、 208:アンダーコート、 210:駆動トランジスタ、 212:半導体膜、 212a:ドレイン領域、 212b:ソース領域、 212c:チャネル、 214:ゲート絶縁膜、 216:ゲート電極、 218:層間絶縁膜、 220:ソース電極、 222:ドレイン電極、 230:保持容量、 232:容量電極、 240:平坦化膜、 242:接続電極、 250:付加容量、 252:付加容量電極、 254:容量絶縁膜、 256:開口、 258:隔壁、 260:発光素子、 262:画素電極、 264:EL層、 266:ホール注入・輸送層、 268:発光層、 270:電子注入・輸送層、 272:対向電極、 300:蒸着マスク、 310:マスク本体、 311、317:開口、 313:第2外縁、 315:パネル領域、 330:保持枠、 331、361、371:下面、 333、363、373:上面、 335、365、375:側面、 350:第1接続部材、 353:第1外縁、 360:第1層、 367A:凹部、 370:第2層、 377:貫通孔、 378:内壁、 379:間隙、 901:基板、 1001:フォトレジスト、 1201:レジストパターン、 1401:金属層

Claims (11)

  1. 複数の開口が設けられた、薄膜状のマスク本体を備え、
    前記複数の開口の各々は、前記マスク本体の第1面から第2面をその厚み方向に貫通し、
    前記複数の開口の各々における、前記第1面と前記第2面との間の側壁が全体的にテーパー形状を有し、
    前記テーパー形状のテーパー角度は、60°以上70°以下である、、蒸着マスク。
  2. 前記薄膜状のマスク本体の膜厚は10μm以下である、請求項1に記載の蒸着マスク。
  3. 前記薄膜状のマスク本体を囲む保持枠をさらに有し、
    前記保持枠と前記薄膜状のマスク本体との間は、接続部材を介して接続されている、請求項1に記載の蒸着マスク。
  4. 前記薄膜状のマスク本体の外形は、平面視で前記保持枠の開口部よりも小さい、請求項3に記載の蒸着マスク。
  5. 基板を準備し、
    前記基板の第1面上にフォトレジストを塗布し、
    前記フォトレジストの一部に第1波長及び前記第1波長とは異なる第2波長を含む光を照射し、
    露光された前記フォトレジストの一部を除いた他部を除去してレジストパターンを形成し、
    前記基板の前記第1面上であって、前記レジストパターンから露出した領域に金属層を形成し、
    前記レジストパターンを除去し、
    前記基板を除去すること、
    を含み、
    前記レジストパターンを除去後の前記金属層は、前記レジストパターンに対応する開口を有し、
    前記開口の側壁は、全体的にテーパー形状を有し、
    前記テーパー形状のテーパー角度は、60°以上70°以下である、蒸着マスクの製造方法。
  6. 前記第1波長は365nmであり、前記第2波長は405nmである、請求項に記載の蒸着マスクの製造方法。
  7. 前記光における前記第1波長及び前記第2波長の比率は、3:1~3:2である、請求項に記載の蒸着マスクの製造方法。
  8. 前記レジストパターンは、少なくとも一部がテーパー形状である、請求項に記載の蒸着マスクの製造方法。
  9. 前記テーパー形状のテーパー角度は、60°以上70°以下である、請求項記載の蒸着マスクの製造方法。
  10. 前記レジストパターンの前記少なくとも一部は、前記基板に対してその断面積が小さくなるテーパー形状である、請求項に記載の蒸着マスクの製造方法。
  11. 前記金属層の形成は、前記基板の第1面を導体として電気鋳造法によって行われる、請求項に記載の蒸着マスクの製造方法。
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