JP7452030B2 - 光硬化性樹脂組成物およびそれを用いた基材の加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光硬化性樹脂組成物およびそれを用いた基材の加工方法に関する。
近年、様々な表面加工処理が開発されている。一例として、半導体装置の製造工程におけるバックグラインドが挙げられる。
この種の技術としては、特許文献1に記載の技術がある。同文献には、半導体ウェハの一面に形成された複数の突起電極を埋め込むように絶縁性樹脂層(保護膜)を形成した状態で、当該絶縁性樹脂層が形成された面とは反対側の半導体ウェハの裏面を研削(バックグラインド)することが記載されている。
特許文献2には、アクリルオリゴマー、アクリルモノマー、チオール化合物、および光開始剤を所定の量で含むアクリル樹脂組成物および当該組成物からなる保護膜が開示されている。同文献には、LED光源からの照射により、当該アクリル樹脂組成物が硬化することが記載されている。
特許文献3には、光硬化性樹脂および光ラジカル重合開始剤と、所定量の液状樹脂とを含む光硬化性樹脂組成物および当該組成物からなる保護膜が開示されている。液状樹脂としては、エポキシ樹脂が記載されている。
特開2009-260219号公報 国際公開第2013/073364号 特開2017-160397号公報
しかしながら、特許文献1に記載の従来の技術においては、半導体ウェハに対する密着性と剥離性の両立の点で改善の余地があった。
特許文献2は、硬化収縮率が高く密着性に改善の余地があり、依然として半導体ウェハに対する密着性と剥離性の両立の点で改善の余地があった。
また、LEDを光源とする照射装置は照度が低いため、LED照射装置を用いた場合、特許文献3の光硬化性樹脂組成物は十分に硬化せず、所望の保護膜を得ることができなかった。
本発明者らは、所定の配合において、トレードオフの関係にある基材に対する密着性と剥離性とを両立することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、
基材の裏面の研磨時に、前記裏面とは反対側の前記基材の表面を保護する保護膜に用いる、液状の光硬化性樹脂組成物であって、
(A)ウレタン(メタ)アクリレート樹脂と、
(B)液状エポキシ樹脂と、
(C)2官能以上のチオール化合物と、
を含む、光硬化性樹脂組成物が提供される。
本発明によれば、
基材の表面上に、請求項1~6のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物を載置する工程と、
活性エネルギー線を透過する光透過性膜を用いて、前記光硬化性樹脂組成物を前記表面全体に押し広げることにより、前記表面上に前記光硬化性樹脂組成物からなる平坦化膜を形成する工程と、
前記光透過性膜側から、前記活性エネルギー線を照射することにより、前記平坦化膜を光硬化させる工程と、
前記保護膜により前記基材の表面を保護した状態で、前記表面と反対側の前記基材の裏面を研磨する工程と、
を含む、基材の加工方法が提供される。
本発明によれば、密着性と剥離性とを両立できる保護膜を得ることができる光硬化性樹脂組成物およびそれを用いた保護膜を備える基材の加工方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、「~」は特に断りがなければ「以上」から「以下」を表す。
本実施形態の光硬化性樹脂組成物は、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)と、液状エポキシ樹脂(B)と、2官能以上のチオール化合物(C)と、を含む、光硬化性を有する液状樹脂組成物である。
本実施形態の光硬化性樹脂組成物は、基材の裏面の加工時に、裏面とは反対側の基材の表面を保護する保護膜に用いるものである。つまり、保護膜は、加工時に基材を固定するが、加工後に基材から剥離することができる固定部材として利用することができる。なお、このような保護膜は、光硬化性樹脂組成物の硬化物からなる固定部材である。
本実施形態によれば、液状の光硬化性樹脂組成物を用いることにより、基材の表面構造を維持した状態で、基材表面を保護する保護膜を形成することができる。
また、本実施形態の光硬化性樹脂組成物は、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)と、液状エポキシ樹脂(B)とを含むことから硬化収縮率が小さく、硬化時における基板表面との追随性に優れるため、当該基板との密着性に優れた保護膜を得ることができる。本実施形態の光硬化性樹脂組成物は、これら(A)成分および(B)成分に加え、さらに2官能以上のチオール化合物(C)を含むことから、LED光源からの微弱な活性化エネルギーによっても硬化することができ、さらに密着性と剥離性に優れた保護膜を得ることができる。
ここで、保護膜は物理的な剥離手段を用いて基材から剥離する用途に好適に用いることができる。
[ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)]
ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)は、ウレタン骨格を有することから強靱性かつ柔軟性を備え、低硬化収縮の観点から好ましい。
本実施形態のウレタン(メタ)アクリレート(A)としては、たとえば、ポリエステル型またはポリエーテル型等のポリオール化合物と、多価イソシアナート化合物を反応させて得られる末端イソシアナートウレタンプレポリマーに、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートを反応させて得られたものが挙げられる。具体的には、2個のアクリロイル基を有する2官能ウレタン(メタ)アクリレートを用いることができる。これらは1種または2種以上使用してもよい。なお、本実施形態のウレタン(メタ)アクリレートは、2以上の官能基を有していてもよい。
多価イソシアナート化合物としては、たとえば、2,4-トリレンジイソシアナート、2,6-トリレンジイソシアナート、1,3-キシリレンジイソシアナート、1,4-キシリレンジイソシアナート、ジフェニルメタン4,4-ジイソシアナートが挙げられる。また、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートとしては、たとえば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレートが挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)の分子量の下限値は、例えば、700以上、であり、好ましくは800以上であり、より好ましくは900以上である。これにより、光非反応性成分(B)のブリードアウトを適切に制御することができる。また、ウレタン(メタ)アクリレートの分子量の上限値は,特に限定されないが、例えば、6000以下であり、好ましくは3500以下であり、より好ましくは3000以下である。これにより、光硬化性樹脂組成物の粘度を適切に制御することができる。本実施形態において、前記分子量は、数平均分子量とすることができる。なお、数平均分子量を測定する方法としては、例えば、ゲルクロマグラフィー法が挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)の官能基数の上限値は、例えば、5以下であり、好ましくは4以下であり、より好ましくは3以下である。これにより、官能基密度の低いウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)を使用することができるため、低収縮率を優れたものとすることができる。なお、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)の官能基数の下限値は、特に限定されないが、例えば、1以上であり、好ましくは2以上である。これにより、硬化性を高めることができる。
本実施形態のウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)の含有量の下限値は、特に限定されないが、例えば、光硬化性樹脂組成物全体に対して、10重量%以上であり、好ましくは15重量%以上であり、より好ましくは20重量%以上である。これにより、本実施形態の光硬化性樹脂組成物の硬化物の収縮率を低く抑えることができる。また、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)の含有量の上限値は、例えば、60重量%以下であり、好ましくは55重量%以下であり、より好ましくは50重量%以下である。これにより、密着性を制御することができる。
[液状エポキシ樹脂(B)]
本実施形態の液状エポキシ樹脂(B)は室温(25℃)で液状であり、例えば、単官能エポキシ樹脂、2官能エポキシ樹脂または3官能エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは1種または2種以上使用してもよい。例えば、単官能エポキシ樹脂と2官能エポキシ樹脂とを併用してもよい。また、粘度の異なるエポキシ樹脂を組み合わせて使用することで、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)の硬化物に起因する材料特性を維持したまま、光硬化性樹脂組成物の粘度を制御することができる。これらの中でも、粘度希釈効率がよく、比重が近いアクリレートとの相溶性が良好である観点から、少なくとも単官能エポキシ樹脂を用いることができる。
本実施形態の単官能エポキシ樹脂としては、室温(25℃)で液状であり、分子中に1個のエポキシ基を有するエポキシ化合物であればとくに限定されないが、例えば、n-ブチルグリシジルエーテル、バーサティック酸グリシジルエステル、スチレンオキサイド、エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、ブチルフェニルグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルまたは、これらのベンゼン環に水素添加を行った化合物等、が挙げられる。光硬化性樹脂組成物の粘度の制御性や相溶性を高める観点から、ブチルフェニルグリシジルエーテル等を用いることができる。これらは1種または2種以上使用してもよい。
本実施形態の多官能エポキシ樹脂としては、室温(25℃)で液状であり、分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(2官能エポキシ樹脂)または分子中に3個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(3官能エポキシ樹脂)であればとくに限定されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂、多塩基酸のグリシジルエステル型エポキシ樹脂、アミノグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等、が挙げられる。この中でも、強度を高める観点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等を用いることができる。これらは1種または2種以上使用してもよい。
また、本実施形態の液状エポキシ樹脂(B)は、上述の(メタ)アクリレートと共通の骨格を有していてもよい。このような骨格としては、例えば、ビスフェノールA型などの骨格が挙げられる。これにより、光硬化性樹脂組成物の硬化物について強度と低収縮性と一層向上させることができる。
本実施形態の液状エポキシ樹脂(B)の含有量の下限値は、例えば、光硬化性樹脂組成物全体に対して、1重量%以上であり、好ましくは5重量%以上であり、より好ましくは8重量%以上である。これにより、本実施形態の光硬化性樹脂組成物の硬化物の剥離性をより高めることができる。また、前記液状樹脂の含有量の例えば、光硬化性樹脂組成物全体に対して、例えば、50重量%以下であり、好ましくは45重量%以下であり、より好ましくは40重量%以下である。これにより、本実施形態の光硬化性樹脂組成物の硬化物における剥離性と密着性のバランスをより高めることができる。
[2官能以上のチオール化合物(C)]
本実施形態の2官能以上のチオール化合物(C)は、メルカプト基の数が2以上であれば特に限定することなく用いることができる。2官能以上のチオール化合物(C)を含むことにより、LED照射装置からの照度が低い場合であっても光硬化性樹脂組成物の硬化促進を図ることができ反応率が向上する。
チオール化合物(C)としては、メタンジチオール、1,2-エタンジチオール、1,1-プロパンジチオール、1,2-プロパンジチオール、1,3-プロパンジチオール、2,2-プロパンジチオール、1,6-ヘキサンジチオール、ビス(メルカプトエチル)スルフィド、1,1-シクロヘキサンジチオール、1,2-シクロヘキサンジチオール、2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジチオール、3,4-ジメトキシブタン-1,2-ジチオール、2-メチルシクロヘキサン-2,3-ジチオール、1,1-ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、チオリンゴ酸ビス(2-メルカプトエチルエステル)、ジエチレングリコールビス(2-メルカプトアセテート)、ジエチレングリコールビス(3-メルカプトプロピオネート)、1,2-ジメルカプトプロピルメチルエーテル、2,3-ジメルカプトプロピルメチルエーテル、2,2-ビス(メルカプトメチル)-1,3-プロパンジチオール、ビス(2-メルカプトエチル)エーテル、エチレングリコールビス(2-メルカプトアセテート)、エチレングリコールビス(3-メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパンビス(2-メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパンビス(3-メルカプトプロピオネート)、1,2-ジメルカプトベンゼン、1,3-ジメルカプトベンゼン、1,4-ジメルカプトベンゼン、1,2-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2-ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3-ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,4-ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、2,5-トルエンジチオール、3,4-トルエンジチオール、1,3-ジ(p-メトキシフェニル)プロパン-2,2-ジチオール、1,3-ジフェニルプロパン-2,2-ジチオール、フェニルメタン-1,1-ジチオール、2,4-ジ(p-メルカプトフェニル)ペンタン等の2官能のチオール化合物、
1,2,3-プロパントリチオール、2,3-ジメルカプト-1-プロパノール(2-メルカプトアセテート)、2,3-ジメルカプト-1-プロパノール(3-メルカプトプロピオネート)、1,2,3-トリメルカプトベンゼン、1,2,4-トリメルカプトベンゼン、1,3,5-トリメルカプトベンゼン、1,2,3-トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,4-トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5-トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,3-トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,4-トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3,5-トリス(メルカプトエチル)ベンゼン等の3官能のチオール化合物、
ペンタエリスリトールテトラキス(2-メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート)、テトラキス(メルカプトメチル)メタン等の4官能のチオール化合物を挙げることができる。
2官能以上のチオール化合物(C)はこれらから選択される少なくとも1種を含むことができ、本発明の効果の観点から、2官能以上4官能以下のチオール化合物を含むことが好ましく、4官能のチオール化合物を含むことがより好ましい。さらに、2官能以上のチオール化合物(C)は、これらのチオール化合物の中でも2級チオール化合物を含むことが好ましい。
本実施形態の2官能以上のチオール化合物(C)の含有量の下限値は、例えば、光硬化性樹脂組成物全体に対して、0.5重量%以上であり、好ましくは1重量%以上であり、より好ましくは2重量%以上である。これにより、LED光源からの活性エネルギー線に対する本実施形態の光硬化性樹脂組成物の反応率を高めることができる。また、2官能以上のチオール化合物(C)の含有量の上限値は、例えば、光硬化性樹脂組成物全体に対して、例えば、20重量%以下であり、好ましくは15重量%以下であり、より好ましくは10重量%以下である。これにより、本実施形態の光硬化性樹脂組成物の硬化物における剥離性と密着性のバランスを高めることができる。
[(メタ)アクリレートモノマー(D)]
本実施形態の光硬化性樹脂組成物は、基材との密着性、低硬化収縮率、ハンドリング性(低粘度)の観点から、必要に応じて、(メタ)アクリレートモノマー(D)を含むことができる。本実施形態において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレートまたはこれらの混合物を表し、(メタ)アクリル基を有するとは、アクリル基を1以上有する、またはメタクリル基を1以上有することを表す。
(メタ)アクリレートモノマー(D)としては、特に限定されないが、例えば、単官能、2官能または3官能(メタ)アクリレート、3官能以上の多官能(メタ)アクリレートを挙げることができる。
本実施形態において、単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、s-ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチルヘプチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートのような脂肪族(メタ)アクリレート;
シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、3-メチル-3-オキセタニルメチル(メタ)アクリレート、1-アダマンチル(メタ)アクリレートのような脂環式(メタ)アクリレート;
フェニル(メタ)アクリレート、ノニルフェニル(メタ)アクリレート、p-クミルフェニル(メタ)アクリレート、o-ビフェニル(メタ)アクリレート、1-ナフチル(メタ)アクリレート、2-ナフチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-(o-フェニルフェノキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-(1-ナフトキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-(2-ナフトキシ)プロピル(メタ)アクリレートのような芳香族(メタ)アクリレート;
2-テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、N-(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、2-(メタ)アクリロイルオキシエチル-N-カルバゾールのような複素環式(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、2官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、2-メチル-1,3-プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、3-メチル-1,5-ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレートのような脂肪族(メタ)アクリレート;
シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールFジ(メタ)アクリレートのような脂環式(メタ)アクリレート;
ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAFジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、フルオレン型ジ(メタ)アクリレートのような芳香族(メタ)アクリレート;
イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレートのような複素環式(メタ)アクリレート等が挙げられる。
3官能以上の多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセリントリ(メタ)アクリレートのような脂肪族(メタ)アクリレート;イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレートのような複素環式(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリレートモノマー(D)は、これらから選択される少なくとも1種を含むことができる。また、反応性等の観点から、アクリレート、メタクリレート、またはこれらの混合物を選択することが好ましい。また、低収縮性の観点から、ビスフェノールA型の(メタ)アクリレートを用いることができる。
また、本実施形態の(メタ)アクリレートモノマー(D)は、単官能(メタ)アクリレートまたは2官能(メタ)アクリレートを含むことができる。これらは1種または2種以上使用してもよい。また、硬化性の観点から、2官能(メタ)アクリレートを1種以上使用してもよい。また、基材の被着面における粗面度が緻密である観点から、単官能(メタ)アクリレートを1種以上使用してもよい。
(メタ)アクリレートモノマー(D)は、脂環式(メタ)アクリレートを含む。これにより、基材との密着性、低硬化収縮率、ハンドリング性(低粘度)がより改善される。
[光ラジカル重合開始剤]
本実施形態の光ラジカル重合開始剤を含むことができる。
光ラジカル重合開始剤は、紫外線などの活性エネルギー線によってラジカル種を発生するものであれば、特に限定されない。光ラジカル重合開始剤を使用することにより、前記光硬化性官能基の不飽和二重結合による付加反応が起こり、光硬化性官能基同士が連結し、結果として、光硬化性樹脂同士の重合が進行する。
本実施形態の光ラジカル重合開始剤としては、例えば、フェニルケトン類、フォスフィンオキサイド類、アミノベンゾエート類、チオキサントン類等が挙げられる。これらは1種または2種以上使用してもよい。
フェニルケトン類の具体例として、例えば、アントラキノン、ベンゾフェノン、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン等のアセトフェノン等が挙げられる。
フォスフィンオキサイド類の具体例として、例えば、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
アミノベンゾエート類の具体例として、例えば、2-ベンジル2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1等が挙げられる。
チオキサントン類の具体例として、例えば、2,4-ジエチルチオキサトン等が挙げられる。
これらの中でも、フェニルケトン類、フォスフィンオキサイド類およびアミノベンゾエート類が好ましく、より好ましくはフェニルケトン類、特にアントラキノンまたはベンゾフェノンである。これにより、安価かつ高速度で硬化膜を形成することができる。
前記活性エネルギー線の照射源がLED光源である場合、光ラジカル重合開始剤としては、特に限定されず用いることができ、例えば上述の光ラジカル重合開始剤を挙げることができる。
本実施形態の光ラジカル重合開始剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、光硬化性樹脂組成物全体に対して、0.01重量%以上5重量%以下であり、好ましくは0.05重量%以上3重量%以下であり、より好ましくは0.1重量%以上2重量%以下である。このような範囲内とすることにより、光硬化性を高めるとともに、保存安定性を維持することができる。
[その他の成分]
本実施形態の光硬化性樹脂組成物は、本発明の特性を損なわない範囲において、種々の添加剤を適量配合しても良い。当該添加剤としては、特に限定されないが、例えば、無機充填材や有機充填材などの充填材、顔料や染料などの着色剤、消泡剤、レベリング剤、発泡剤、酸化防止剤、難燃剤、イオン捕捉剤、可塑剤等が挙げられる。これらは1種または2種以上使用してもよい。
本実施形態の光硬化性樹脂組成物の硬化物において、25℃における弾性率の下限値は、特に限定されないが、例えば、5MPa以上が好ましく、5.5MPa以上がより好ましく、6MPa以上がさらに好ましい。これにより、剥離時の樹脂裂けや表面への樹脂残りを抑制することができる。また、25℃における弾性率の上限値は、特に限定されないが、例えば、50MPa以下が好ましく、45MPa以下がより好ましく、40MPa以下がさらに好ましい。これにより、剥離時に基材の表面構造の破壊を抑制することができる。
本実施形態の光硬化性樹脂組成物において、25℃における粘度の下限値は、特に限定されないが、例えば、1mPa・s以上が好ましく、10mPa・s以上がより好ましく、100mPa・s以上がさらに好ましい。これにより、過剰な樹脂流れを抑制できるため、液状の光硬化性樹脂組成物の取り扱い性を向上させることができる。また、25℃における粘度の上限値は、特に限定されないが、例えば、2000mPa・s以下が好ましく、1800mPa・s以下がより好ましく、1600mPa・s以下がさらに好ましい。これにより、半導体ウェハ等の基材の表面構造に影響を与えずに、平坦化膜を形成することができる。
[光硬化性樹脂組成物の製造方法]
本実施形態の光硬化性樹脂組成物の製造方法は、特に限定されないが、次のような混合方法を用いることができる。具体的には、前記の各成分((A)、(B)および(C)成分、必要に応じて添加される(D)成分、光ラジカル重合開始剤、およびその他の成分)を、超音波分散方式、高圧衝突式分散方式、高速回転分散方式、ビーズミル方式、高速せん断分散方式、および自転公転式分散方式などの各種混合機を用いて溶解、混合、撹拌して、液状の光硬化性樹脂組成物を得ることができる。たとえば、攪拌羽根により、前記の各成分を含む溶液を攪拌することにより、本実施形態の光硬化性樹脂組成物を得ることができる。適宜、加温して溶解してもよい。
本実施形態の光硬化性樹脂組成物を用いた基材の加工方法について説明する。
本実施形態に係る基材の加工方法は、例えば、次のような配置工程、平坦化工程、光硬化工程、加工工程を有することができる。さらに、前記基材の加工方法は、剥離工程を有することができる。前記配置工程は、所定の基材の表面上に、液状の光硬化性樹脂組成物を配置する工程を含む。
前記平坦化工程は、活性エネルギー線を透過する光透過性膜を用いて、前記光硬化性樹脂組成物を前記表面全体に押し広げることにより、前記表面上に前記光硬化性樹脂組成物からなる平坦化膜を形成する工程を含む。
前記光硬化工程は、前記光透過性膜側から、前記活性エネルギー線を照射することにより、前記平坦化膜を光硬化させて保護膜を形成する工程を含む。
前記加工工程は、前記保護膜により前記基材の表面を保護した状態で、前記表面と反対側の前記基材の裏面を加工する工程を含む。
前記剥離工程は、前記保護膜を前記基材から剥離する工程を含む。
本実施形態の光硬化性樹脂組成物を用いることにより、所定の基材に対して、密着性と剥離性のバランスに優れた保護膜を固定部材として利用できる。このため、本実施形態の加工方法は、製造安定性に優れた方法とすることが可能である。また、光硬化性樹脂組成物の硬化物の強度を高くすることができるため、物理的手段による剥離方法に最適な保護膜を実現することができる。
本実施形態の加工方法については、バックグラインド処理である一例を用いて具体的に説明する。この場合の基材としては、表面に電極が形成された半導体ウェハを用いることができるが、これに限定されない。
まず、表面に回路が形成されており、当該回路から突出する複数の電極を有する半導体ウェハを用意する。つまり、前記基材として、このような半導体ウェハなどのウェハ形状を有する基板が用いられる。
次いで、電極が形成された半導体ウェハの表面に、本実施形態の光硬化性樹脂組成物を所定量ポッティングする。本実施形態において、光硬化性樹脂組成物の配置方法としては、ポッティング方法に限定されず、例えば、スピンコート、ダイコーター、スプレーなどの塗工方法や、スクリーン印刷などの印刷方法を用いてもよい。
次いで、PETフィルムを用いて、前記光硬化性樹脂組成物を半導体ウェハの表面全体に押し広げる。そして、半導体ウェハの表面上の全体に、光硬化性樹脂組成物からなる平坦化膜を形成する。液状の光硬化性樹脂組成物を用いるため、当該平坦化膜は、微細な凹凸面を有する表面を良好に埋め込むことができる。また、上方から荷重せずに、PETフィルムの自重により、光硬化性樹脂組成物を押し広げてもよい。このため、半導体ウェハの表面構造に影響を与えずに、平坦化膜を形成することができる。
本実施形態において、PETフィルムに限定されず、紫外線などの活性エネルギー線を透過し、かつ、平坦面を有する光透過性膜を用いてもよい。
次いで、PETフィルム側から、活性エネルギー線を照射する。そして、PETフィルムを透過した紫外線によって前記平坦化膜を光硬化させ、保護膜を形成する。保護膜は、光硬化性樹脂組成物の硬化物であり、半導体ウェハの表面を覆うように保護することができる。本実施形態の光硬化性樹脂組成物は2官能以上のチオール化合物(C)を含むことから、活性エネルギー線の照射源がLED光源であっても硬化し、保護膜を形成することができる。
次いで、半導体ウェハを裏返す。つまり、半導体ウェハの裏面を上方側に、PETフィルムを下方側に向ける。そして、PETフィルムをステージ台に固定する。固定方法としては、たとえば、ウェハリングなどの固定治具や真空チャックなどの吸着方法を用いてもよい。
次いで、半導体ウエアの裏面をバックグラインド処理する。例えば、研削装置を用いて研削・研磨を行う。これにより、半導体ウェハの裏面側を平坦化するとともに薄膜化することができる。このような加工工程時において、保護膜は、半導体ウェハの表面構造を維持するように保護しているため、表面への影響を抑制することができる。また、保護膜は、PETフィルムと半導体ウェハとを接着することで、加工時に互いの位置ずれが抑制されるように、半導体ウェハの位置を固定することができる。
その後、半導体ウェハ(被着体)から保護膜を剥離する。たとえば、物理的手段を用いて、剥離を行うことができる。具体的には、PETフィルムを引っ張ることにより、保護膜を被着体から剥離する。本実施形態において、光硬化性樹脂組成物の硬化物である保護膜の接着面は、光非反応性成分(B)である液状樹脂のブリードアウトにより、剥離性に優れている。このため、保護膜を被着体から物理的に引きはがすことが容易となる。なお、本実施形態において、光硬化性樹脂組成物との密着性に優れたPETフィルム等の光透過性膜を使用している。
また、前記PETフィルムにおいて、光硬化性樹脂組成物との接着面に易接着処理がなされていてもよい。つまり、易接着PETフィルムを用いてもよい。これより、光硬化性樹脂組成物の硬化物との密着力をより高めることができる。たとえば、表面にアクリル層を有する易接着PETフィルムとウレタンアクリレートを含む光硬化性樹脂組成物の硬化物とを併用することで、これら間の密着力をさらに一層高めることができる。
また、本実施形態において、光硬化性樹脂組成物の硬化物を物理的剥離用途に用いる観点から、次のような特性を有することが好ましい。例えば、引きはがし強さ(例えば、ガラス基板に対する180度ピール強度)を10N/m以下とすることにより、基材剥離時に表面構造物に硬化物が残存したり硬化物が剥離時に裂けやすくなることを抑制できる。
さらに、光硬化性樹脂組成物の硬化収縮率を7%以下とすることにより、当該組成物が硬化する際に基板表面との追随性に優れるため、当該基板との密着性に優れた保護膜を得ることができる。硬化収縮率は、JIS K 6911に準じて測定することができる。
また、弾性率を5MPa以上とすることにより、剥離時に表面構造物に硬化物が残存したり裂けやすくなることを抑制できる。さらに、弾性率を50MPa以下とすることにより、剥離時に表面構造物を破壊することを抑制できる。
本実施形態において、前記の半導体ウェハ以外の被着体としては、例えば、ガラス、水晶、サファイアガラスなどの光学材料、磁性材料、セラミックス材料などの、表面の加工が求められる基材が挙げられる。ガラスの用途としては、たとえば、光学レンズ、プリズム、アレイ等の光学用ガラス、基板、振動子、フィルター等が挙げられる。サファイアガラスの用途としては、例えば、LED基板、プロジェクター用ヒートシンク、腕時計カバーガラス、極環境窓、ノズル・ガイドなどの機械部品、検査治具、研究・実験装置部品等が挙げられる。磁性材料の用途としては、例えば、電磁波遮蔽収材、電磁波吸収材等が挙げられる。セラミックス材料(とくにファインセラミックス材料)の用途としては、絶縁、誘電、圧電、半導体、永久磁石、磁気記録材料などの電磁気的機能を有する材料、耐摩耗、切削、耐熱材料などの機械的機能を有する材料、人工骨、人工歯根材料などの整体適合機能を有するもの、透光性材料などの光学的機能を有する材料、超電導線材、素子などの超電導機能を有する材料、等が挙げられる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、前記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、本発明について実施例を参照して詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。特に記載しない限り、以下に記載の「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を示す。
各実施例および各比較例の光硬化性樹脂組成物の製造方法は次の通りである。
表1~3に記載の各成分を混合し、攪拌羽根により攪拌した。これにより、光硬化性樹脂組成物が得られた。
(ウレタン(メタ)アクリレート樹脂)
・2官能ウレタンアクリレート樹脂1:品番:U200PA,新中村化学工業社製、分子量2700)
・2官能ウレタンアクリレート樹脂2:品番:UA4200,新中村化学工業社製)
((メタ)アクリレートモノマー)
・単官能芳香族アクリレート:フェノキシポリエチレングリコールアクリレート(品番:P-200A、共栄社化学社製)
・単官能脂環式アクリレート:イソボルニルアクリレート
・2官能芳香族アクリレート:エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(品番:A-BPE-10、新中村化学工業社製)
・3官能脂肪族メタクリレート:トリメチロールプロパントリメタクリレート
(液状エポキシ樹脂)
・液状エポキシ樹脂1:ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル
・液状エポキシ樹脂2:4-tert-ブチルフェニルグリシジルエーテル
(チオール化合物)
・4官能チオール化合物:ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート)
(光ラジカル重合開始剤)
・光ラジカル重合開始剤:2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン
各実施例および各比較例について、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
(粘度)
E型粘度計RE550R(東機産業株式会社製)を用いてコーン1゜34′×R24を装着し25℃において、光硬化性樹脂組成物の粘度(mPa・s)を測定した。
(引きはがし強さ)
ガラス基板(スライドガラス)表面に、光硬化性樹脂組成物を塗布しPETフィルムにて押し広げ、LED照射装置(製品名:UV PITARI LED、ハイソル株式会社製)を用い1,000mJ/cmでUV照射して硬化する。PETフィルムを剥離し、これにより、100μmの光硬化膜を形成する。その後、テンシロン AG-IS(株式会社島津製作所製)を使用して、光硬化膜とガラス基板との密着力を引き剥がし速度300mm/minの180度ピール強度として測定した。
(収縮率)
光硬化性樹脂組成物をPETフィルムにて押し広げ、LED照射装置(製品名:UV PITARI LED、ハイソル株式会社製)を用い1,000mJ/cmでUV照射して硬化した光硬化膜からなるサンプルを準備する。JIS K6901に準拠して、上記サンプルの硬化収縮率を算出した。
(表面硬化性)
PETフィルム上に光硬化性樹脂組成物を0.1mLポッティングし、LED照射装置(製品名:UV PITARI LED、ハイソル株式会社製)を用い、大気中で1,000mJ/cmでUV照射し、以下の基準で表面硬化性を評価した。
〇:表面を指で触れても液状物の付着がない。
X:表面を指で触れると液状物の付着がある。
(密着性)
前記の方法で測定された引きはがし強さを、以下の基準で密着性として評価した。
○:引きはがし強さが7N/m以上
×:引きはがし強さが7N/m未満
(物理的剥離性)
前記の方法で測定された引きはがし強さを、以下の基準で物理的剥離性として評価した。
○:引きはがし強さが20N/m以下
×:引きはがし強さが20N/mより大きい、
Figure 0007452030000001

Claims (14)

  1. 基材の裏面の研磨時に、前記裏面とは反対側の前記基材の表面を保護する保護膜に用いる、液状の光硬化性樹脂組成物であって、
    (A)ウレタン(メタ)アクリレート樹脂と、
    (B)液状エポキシ樹脂と、
    (C)2官能以上のチオール化合物と、
    を含む、光硬化性樹脂組成物(ただし、ポリエステルアミド酸を含む場合を除く)。
  2. 2官能以上のチオール化合物(C)は2級チオール化合物を含む、請求項1に記載の光硬化性樹脂組成物。
  3. 2官能以上のチオール化合物(C)は4官能のチオール化合物を含む、請求項1または2に記載の光硬化性樹脂組成物。
  4. さらに、(メタ)アクリレートモノマー(D)を含む、請求項1~3のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物。
  5. (メタ)アクリレートモノマー(D)は、単官能または2官能(メタ)アクリレートを含む、請求項4に記載の光硬化性樹脂組成物。
  6. (メタ)アクリレートモノマー(D)は、脂環式(メタ)アクリレートを含む、請求項4に記載の光硬化性樹脂組成物。
  7. 基材の表面上に、(A)ウレタン(メタ)アクリレート樹脂と、(B)液状エポキシ樹脂と、(C)2官能以上のチオール化合物と、を含む光硬化性樹脂組成物を載置する工程と、
    活性エネルギー線を透過する光透過性膜を用いて、前記光硬化性樹脂組成物を前記表面全体に押し広げることにより、前記表面上に前記光硬化性樹脂組成物からなる平坦化膜を形成する工程と、
    前記光透過性膜側から、前記活性エネルギー線を照射することにより、前記平坦化膜を光硬化させて保護膜を形成する工程と、
    前記保護膜により前記基材の表面を保護した状態で、前記表面と反対側の前記基材の裏面を研磨する工程と、
    を含む、基材の加工方法。
  8. 前記平坦化膜を光硬化させて前記保護膜を形成する前記工程において、
    前記活性エネルギー線の照射源がLED光源である、請求項7に記載の基材の加工方法。
  9. 前記基材の裏面を研磨する前記工程の後に、
    前記保護膜を前記基材から物理的に剥離する剥離工程を含む、請求項7または8に記載の基材の加工方法。
  10. 2官能以上のチオール化合物(C)は2級チオール化合物を含む、請求項7~9のいずれかに記載の基材の加工方法。
  11. 2官能以上のチオール化合物(C)は4官能のチオール化合物を含む、請求項7~10のいずれかに記載の基材の加工方法。
  12. 前記光硬化性樹脂組成物は、さらに、(メタ)アクリレートモノマー(D)を含む、請求項7~11のいずれかに記載の基材の加工方法。
  13. (メタ)アクリレートモノマー(D)は、単官能または2官能(メタ)アクリレートを含む、請求項12に記載の基材の加工方法。
  14. (メタ)アクリレートモノマー(D)は、脂環式(メタ)アクリレートを含む、請求項12に記載の基材の加工方法。
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