JP7442360B2 - 検知部材セット - Google Patents

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Description

本発明は、被検知体の状態を検知して非接触送信する検知部材セットに関する。
近年、被着体となる構造物の亀裂を検知するために、非接触通信が可能なRFIDラベルが利用されている。このようなRFIDラベルにおいては、被着体に貼着された状態で被着体に亀裂が生じた場合にアンテナや配線が断線することになることを利用して、アンテナや配線の導通状態に基づいて、被着体に亀裂が生じているかどうかが判断されている。特許文献1には、周波数が互いに異なる2つのアンテナを用い、被着体に亀裂が生じた場合に一方のアンテナが断線することを利用してその周波数の変化を検出することで被着体に亀裂が生じているかどうかを検知する構成が開示されている。
特許第4812095号公報
しかしながら、上述したようにアンテナや配線の導通状態を非接触通信するためには、通信用アンテナとそれに接続されたICチップとからなる非接触通信手段を有する構成となるため、亀裂の検知箇所の近傍に非接触通信手段を設置するのに十分なスペースが必要であり、亀裂の検知箇所の近傍に障害物が存在する場合、ラベル自体を貼着することができない。また、亀裂の検知箇所の近傍に、金属体等のように、非接触通信を妨害する障害物がある場合、アンテナや配線の導通状態を正確に非接触通信することができず、被着体に亀裂が生じたことを正確に検知することができなくなってしまう。
上述したようにラベルの貼着箇所に制約が生じる場合、亀裂を検知するためのラベルと、検知結果を非接触送信するラベルとを別体とすることで、上述したような問題を解決することが考えられるが、ラベルを別体とした場合、別体となったラベルどうしを貼着してこれらを電気的に接合する必要がある。そのような場合、特に、上記のような障害物の存在によって作業箇所が狭いと、ラベルどうしを貼着する際のラベルの貼着箇所への手や器具等のアプローチ方向が制限され、ラベルどうしを貼着しにくくなってしまい、ラベルどうしを貼着した後、貼着位置を微修正したい事象が生じやすい。
このような問題点は、亀裂箇所にラベルを貼着して亀裂を検知するものに限らず、被検知体の状態を検知するための部材と、その検知結果を非接触送信するための部材とを貼着して電気的に接合する検知部材セットにおいては、同様に生じるものである。
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、被検知体の状態を検知するための部材と、その検知結果を非接触送信するための部材とを貼着して電気的に接合する検知部材セットにおいて、これらの部材の貼着位置の微調整を容易にすることができる検知部材セットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、
被検知体に取り付けられ、当該被検知体の状態を検知するための第1の部材と、
前記第1の部材と電気的に接合され、前記第1の部材にて検知された被検知体の状態を非接触送信する第2の部材とを有し、
前記第1の部材は、
両端が開放された金属配線層と、
前記金属配線層の少なくとも両端に積層された導電性接着層とを有し、
前記第2の部材は、
ベース基材と、
前記ベース基材に形成された通信用アンテナ及び2本の補助配線と、
前記ベース基材に前記通信用アンテナ及び補助配線と接続されて配置され、前記金属配線層の導通状態を前記補助配線を介して検出し、その検出結果を前記通信用アンテナを介して非接触送信する検出手段とを有し、
前記2本の補助配線のそれぞれは、前記検出手段と接続された端部とは反対側の端部が表出した接合部となり、
前記金属配線層の両端と、前記2本の補助配線の前記接合部とが前記導電性接着層を介して電気的に接合されることで、前記第1の部材と前記第2の部材とが電気的に接合され、
前記第2の部材はさらに、
前記接合部またはその周囲に、該接合部の少なくとも一部が露出する形状で積層され、前記導電性接着層に対して貼着後の剥離が可能な材料から構成された仲介層を有し、
前記第1の部材と前記第2の部材とは、前記金属配線層の両端と前記2本の補助配線の前記接合部とが前記導電性接着層を介して電気的に接合されていない状態において前記導電性接着層と前記仲介層とによって互いに貼着されている場合、前記仲介層が前記導電性接着層に対して貼着後の剥離が可能な材料から構成されていることで互いに離隔可能となっている
上記のように構成された本発明においては、金属配線層の両端と2本の補助配線の接合部とが導電性接着層を介して電気的に接合されることで、被検知体の状態を検知するための第1の部材と、第1の部材にて検知された被検知体の状態を非接触送信する第2の部材とが貼着されて電気的に接合されることになるが、2本の補助配線の接合部またはその周囲に、接合部の少なくとも一部が露出する形状で積層され、導電性接着層によって貼着された後に導電性接着層から剥離可能となる仲介層が設けられているので、金属配線層の両端と2本の補助配線の接合部とを導電性接着層を介して電気的に接合するためにこれら金属配線層の両端と2本の補助配線の接合部とを重ね合わせただけでは、第1の部材と第2の部材とは導電性接着層と仲介層とによって剥離可能に貼着された状態となっている。そのため、第1の部材と第2の部材とを剥離することでそれらの貼着位置を微調整することができる。その後、第1の部材と第2の部材との貼着部分に対してこれらの重ね合わせ方向に圧力をかけると、仲介層が、接合部の少なくとも一部が露出する形状で積層されていることで、接合部の露出した部分と導電性接着層とが貼着され、金属配線層の両端と2本の補助配線の接合部とが導電性接着層を介して電気的に接合され、第1の部材と第2の部材とが貼着されて電気的に接合されることになる。
また、被検知体に取り付けられ、当該被検知体の状態を検知するための第1の部材と、
前記第1の部材と電気的に接合され、前記第1の部材にて検知された被検知体の状態を非接触送信する第2の部材とを有し、
前記第1の部材は、
両端が開放された金属配線層と、
前記金属配線層の少なくとも両端に積層された導電性接着層とを有し、
前記第2の部材は、
ベース基材と、
前記ベース基材に形成された通信用アンテナ及び2本の補助配線と、
前記ベース基材に前記通信用アンテナ及び補助配線と接続されて配置され、前記金属配線層の導通状態を前記補助配線を介して検出し、その検出結果を前記通信用アンテナを介して非接触送信する検出手段とを有し、
前記2本の補助配線のそれぞれは、前記検出手段と接続された端部とは反対側の端部が表出した接合部となり、
前記金属配線層の両端と、前記2本の補助配線の前記接合部とが前記導電性接着層を介して電気的に接合されることで、前記第1の部材と前記第2の部材とが電気的に接合され、
前記第1の部材はさらに、
前記金属配線層の両端またはその周囲に、前記導電性接着層の少なくとも一部が露出する形状で積層され、前記第2の部材に対して貼着力を有さない、または、前記第2の部材に対して貼着後の剥離が可能な材料から構成された仲介層を有し、
前記第1の部材と前記第2の部材とは、前記金属配線層の両端と前記2本の補助配線の前記接合部とが前記導電性接着層を介して電気的に接合されていない状態で前記金属配線層の両端と前記2本の補助配線の前記接合部とが重ね合わされている場合、前記仲介層が、前記第2の部材に対して貼着力を有さない、または、前記第2の部材に対して貼着後の剥離が可能な材料から構成されていることで互いに離隔可能となっている

上記のように構成された本発明においては、金属配線層の両端と2本の補助配線の接合部とが導電性接着層を介して電気的に接合されることで、被検知体の状態を検知するための第1の部材と、第1の部材にて検知された被検知体の状態を非接触送信する第2の部材とが貼着されて電気的に接合されることになるが、金属配線層の両端またはその周囲に、接合部の少なくとも一部が露出する形状で積層され、貼着力を有さない、または、第1の部材と第2の部材とを貼着した後にこれらを剥離可能とする仲介層が設けられているので、金属配線層の両端と2本の補助配線の接合部とを導電性接着層を介して電気的に接合するためにこれら金属配線層の両端と2本の補助配線の接合部とを重ね合わせただけでは、第1の部材と第2の部材とは仲介層によって、非貼着または剥離可能に貼着された状態となっている。そのため、第1の部材と第2の部材とをずらしたり剥離したりすることでそれらの貼着位置を微調整することができる。その後、第1の部材と第2の部材との貼着部分に対してこれらの重ね合わせ方向に圧力をかけると、仲介層が、導電性接着層の少なくとも一部が露出する形状で積層されていることで、導電性接着層の露出した部分と接合部とが貼着され、金属配線層の両端と2本の補助配線の接合部とが導電性接着層を介して電気的に接合され、第1の部材と第2の部材とが貼着されて電気的に接合されることになる。
また、仲介層が非導電性接着層であれば、第1の部材と第2の部材とが導電性接着層ではなく仲介層によって剥離可能に貼着された状態では、第1の部材と第2の部材とが電気的に接合された状態とはならず、それにより、第1の部材と第2の部材とが仲介層によって剥離可能に貼着されているにもかかわらずに導電性接着層によって貼着されたものであると判断されてしまう虞がない。そのため、使用状態において第1の部材と第2の部材とが容易に剥離してしまうことが回避される。
本発明によれば、補助配線の接合部またはその周囲に、接合部の少なくとも一部が露出する形状で積層され、導電性接着層によって貼着された後に導電性接着層から剥離可能となる仲介層が設けられているため、金属配線層の両端と2本の補助配線の接合部とを導電性接着層を介して電気的に接合するためにこれら金属配線層の両端と2本の補助配線の接合部とを重ね合わせただけでは、第1の部材と第2の部材とは導電性接着層と仲介層とによって剥離可能に貼着された状態となり、それにより、被検知体の状態を検知するための部材と、その検知結果を非接触送信するための部材とを貼着して電気的に接合する検知部材セットにおいて、これらの部材の貼着位置の微調整を容易にすることができる。
また、金属配線層の両端またはその周囲に、導電性接着層の少なくとも一部が露出する形状で積層され、貼着力を有さない、または、第1の部材と第2の部材とを貼着した後にこれらを剥離可能とする仲介層が設けられているため、金属配線層の両端と2本の補助配線の接合部とを導電性接着層を介して電気的に接合するためにこれら金属配線層の両端と2本の補助配線の接合部とを重ね合わせただけでは、第1の部材と第2の部材とは仲介層によって、非貼着または剥離可能に貼着された状態となり、それにより、被検知体の状態を検知するための部材と、その検知結果を非接触送信するための部材とを貼着して電気的に接合する検知部材セットにおいて、これらの部材の貼着位置の微調整を容易にすることができる。
また、仲介層が非導電性接着層であるものにおいては、第1の部材と第2の部材とが導電性接着層ではなく仲介層によって剥離可能に貼着された状態では、第1の部材と第2の部材とが電気的に接合された状態とはならず、それにより、第1の部材と第2の部材とが仲介層によって剥離可能に貼着されているにもかかわらずに導電性接着層によって貼着されたものであると判断されてしまう虞がなく、使用状態において第1の部材と第2の部材とが容易に剥離してしまうことを回避することができる。
本発明の検知部材セットの第1の実施の形態を示す図であり、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)はRFラベル単体の構成図、(d)は検知ラベル単体の上面図である。 図1に示したRFラベルと検知ラベルとが電気的に接合されている状態を詳細に示す接合部近傍の断面図である。 図1に示した亀裂検知ラベルセットの被着体への貼着方法を説明するための側面図である。 図1に示した亀裂検知ラベルセットの被着体への貼着方法を説明するための上面図である。 図1に示したRFラベルと検知ラベルとを導電性接着層を介して電気的に接合する際の状態を示す接合部近傍の断面図である。 図1に示した亀裂検知ラベルセットが図3~図5に示したように台車に貼着された状態において検知エリアに亀裂が生じた際の作用を説明するための図である。 図1に示した亀裂検知ラベルセットを用いて台車に生じた亀裂を検知するためのシステムの一例を示す図である。 図7に示したシステムにおいて図1に示した亀裂検知ラベルセットを用いて台車に生じた亀裂を検知する方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の検知部材セットの第2の実施の形態を示す図であり、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)はRFラベル単体の構成図、(d)は検知ラベル単体の上面図である。 図9に示したRFラベルと検知ラベルとが電気的に接合されている状態を詳細に示す接合部近傍の断面図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の検知部材セットの第1の実施の形態を示す図であり、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)はRFラベル20単体の構成図、(d)は検知ラベル10単体の上面図である。図2は、図1に示したRFラベル20と検知ラベル10とが電気的に接合されている状態を詳細に示す接合部25近傍の断面図である。
本形態は図1に示すように、検知ラベル10とRFラベル20とが導電性接着層30によって貼着されて構成された亀裂検知ラベルセット1である。
検知ラベル10は、本願発明の第1の部材となるものである。検知ラベル10は、金属配線層となるメアンダ状の配線層11の一方の面の全面に非導電性接着層12が積層されて構成されている。配線層11は、銅箔等から構成され、両端が接合部15となって接合部15間を結ぶように一定の幅を具備してメアンダ状に延びている。配線層11には、非導電性接着層12も含めて表裏貫通したスリット13a,13bが形成されている。スリット13a,13bは、スリット13aが配線層11の一方の側縁部を始点として延び、スリット13bが配線層11の他方の側縁部を始点として延び、それらの終点側の端部が互いに繋がらない状態で空隙14を介して対向するように形成されている。配線層11の接合部15には、非導電性接着層12が積層された面とは反対側の面に導電性接着層30が積層されており、この導電性接着層30によって検知ラベル10にRFラベル20が貼着されている。
RFラベル20は、本願発明の第2の部材となるものである。RFラベル20は、フィルム等から構成されたベース基材21の一方の面に、非導電性材料からなる保護層27及びスペーサー40が積層されるとともに、保護層27及びスペーサー40を覆うように非導電性接着層28aが積層されて構成されている。ベース基板21の保護層27との積層面には、2つの通信用のアンテナ23及び2本の補助配線24が銅箔等によって形成されているとともに、これらアンテナ23及び補助配線24に接続されたICチップ22が搭載されている。
ICチップ22は、本願発明における検出手段となるものである。ICチップ22は、2つのアンテナ端子(不図示)と、2つの亀裂検知用端子(不図示)とが設けられており、これらアンテナ端子及び亀裂検知用端子が設けられた面が搭載面となって、ベース基材21の保護層27との積層面に搭載されている。ICチップ22のアンテナ端子はそれぞれ、アンテナ23に接続されており、ICチップ22の亀裂検知用端子は、2本の補助配線24のそれぞれの一方の端部に接続されている。補助配線24は、ICチップ22と接続された端部から延び、反対側の端部が接合部25となっている。ICチップ22は、アンテナ23を介した非接触通信によって得た電力による電流を、補助配線24を介して配線層11に流すことで配線層11及び補助配線24の抵抗値を検出し、その抵抗値に基づいて配線層11の導通状態を検出し、その検出結果をデジタル情報に変換してアンテナ23を介して非接触送信する。ICチップ22としては、例えば、NXP社のUCODE G2iM+が挙げられる。
ベース基材21には、保護層27及び非導電性接着層28aも含めて表裏貫通したスリット26a,26bが、一つの端辺からこれに対向する端辺に向かって補助配線24を避けて形成されている。
保護層27は、フィルム等から構成され、ベース基材21のアンテナ23及び補助配線24が形成された面に、補助配線24の接合部25が表出するように積層されている。
スペーサー40は、本願発明における非導電性部材となるものである。スペーサー40は、例えば、発泡性アクリル樹脂等のように柔らかい非金属の材料から構成され、保護層27のベース基材21との積層面とは反対側の面のうち、アンテナ23及びICチップ22に対向する領域に積層されることで、ベース基材21と非導電性接着層28aとの間に介在している。
ベース基材21の補助配線24が形成された面には、補助配線24の接合部25となる領域に仲介層となる非導電性接着層28bが積層されている。非導電性接着層28bは、導電性接着層30によって貼着された後でも剥離可能となる材料から構成され、中心部に孔部を有し、その孔部から接合部25が露出する形状で積層されている。非導電性接着層28bの厚さとしては、例えば5μm程度が考えられるが、1~200μmが好ましく、1~50μmがより好ましい。
このように構成された検知ラベル10とRFラベル20とは、RFラベル20の補助配線24の接合部25が表出しているため、この接合部25と、配線層11の両端部となる接合部15とが、接合部15上に積層された導電性接着層30によって貼着され、それにより、補助配線24と配線層11とが電気的に接合された状態となるが、補助配線24の接合部25となる領域に、接合部25が露出する孔部を有する形状の非導電性接着層28bが積層されているため、図2に示すように、接合部25が非導電性接着層28bの孔部を介して導電性接着層30と電気的に接合されることになる。
以下に、上記のように構成された亀裂検知ラベルセット1の使用方法及びその際の作用について説明する。
図3は、図1に示した亀裂検知ラベルセット1の被着体への貼着方法を説明するための側面図であり、図4は、図1に示した亀裂検知ラベルセット1の被着体への貼着方法を説明するための上面図である。なお、図3及び図4においては、検知ラベル10やRFラベル20の構成部材の相互の位置関係をわかりやすくするために、ベース基材21を透明とする等して、側面や上面から見えない、または見にくい部材についても明記している。
図1に示した亀裂検知ラベルセット1は、亀裂を検知する被着体に貼着される前の状態においては、図3(a)に示すように、検知ラベル10とRFラベル20とは導電性接着層30によって貼着されておらずに別体となっており、検知ラベル10の表裏に剥離紙16a,16bが剥離可能に貼着されているとともに、RFラベル20の裏面に剥離紙29が剥離可能に貼着されている。
その状態から亀裂検知ラベルセット1を用いて被着体の亀裂を検知する場合は、まず、検知ラベル10の剥離紙16bを剥離し、図3(b)及び図4(a)に示すように、被着体となる台車2のうち亀裂の検知箇所となる検知エリア2aを、配線層11のスリット13a,13bが形成された領域が跨ぐように検知ラベル10を非導電性接着層12によって貼着する。この際、検知ラベル10は銅箔からなる配線層11を有しているが、配線層11の台車2との貼着面の全面に非導電性接着層12が積層されているため、台車2の検知ラベル1の貼着面が金属からなるものである場合や、塗膜が薄くなっている場合であっても、配線層11が台車2と導通してしまうことが回避される。
次に、図3(c)及び図4(b)に示すように、台車2に貼着された検知ラベル10から剥離紙16aを剥離し、導電性接着層30を表出させる。
次に、RFラベル20の剥離紙29を剥離し、図3(d)及び図4(c)に示すように、検知ラベル10における配線層11の接合部15と、RFラベル20における補助配線24の接合部25とが対向するように、台車2に貼着された検知ラベル10にRFラベル20を重ね合わせる。
図5は、図1に示したRFラベル20と検知ラベル10とを導電性接着層30を介して電気的に接合する際の状態を示す接合部25近傍の断面図である。
RFラベル20のうち補助配線24の接合部25となる領域には、接合部25が露出する形状で積層され、導電性接着層30によって貼着された後でも剥離可能となる非導電性接着層28bが設けられている。そのため、検知ラベル10における配線層11の接合部15と、RFラベル20における補助配線24の接合部25とを導電性接着層30を介して電気的に接合するためにこれらが対向するように検知ラベル10にRFラベル20を重ね合わせただけでは、図5(a)に示すように、接合部25が導電性接着層30と接しておらず、検知ラベル10とRFラベル20とは導電性接着層30と非導電性接着層28bとによって剥離可能に貼着された状態となっている。
そのため、台車2に貼着された検知ラベル10に導電性接着層30と非導電性接着層28bとによってRFラベル20を貼着した後、これらを剥離することでそれらの貼着位置を微調整することができる。
その後、図5(b)に示すように、検知ラベル10とRFラベル20との貼着部分となる接合部15,25に対してこれらの重ね合わせ方向Aに圧力をかけると、非導電性接着層28bには、接合部25が表出する孔部が設けられていることにより、接合部25が非導電性接着層28bの孔部を介して導電性接着層30と電気的に接合されることになる。そして、検知ラベル10とRFラベル20との重ね合わせ方向Aに圧力をかけるとともに、RFラベル20を非導電性接着層28aによって台車2に貼着することになる。
これにより、配線層11の接合部15と補助配線24の接合部25とが、配線層11の接合部15上に積層された導電性接着層30を介して貼着され、配線層11と補助配線24とが電気的に接合された状態となる。
なお、上述したようにして亀裂検知ラベルセット1を台車2に貼着した後、台車2の亀裂検知ラベルセット1が貼着された領域に亀裂検知ラベルセット1を覆って保護用の塗料を塗布すれば、台車2を有する車両の走行時に亀裂検知ラベルセット1が台車2から剥離して段落してしまうことが回避されることになる。
図6は、図1に示した亀裂検知ラベルセット1が図3~図5に示したように台車2に貼着された状態において検知エリア2aに亀裂が生じた際の作用を説明するための図である。
図1に示した亀裂検知ラベルセット1が図3~図5に示したように台車2に貼着された状態において検知エリア2aに亀裂が生じていない場合は、図6(a)に示すように、配線層11は断線しておらず、配線層11が2つの接合部15間にて導通状態となっている。
図1に示した亀裂検知ラベルセット1が図3~図5に示したように台車2に貼着された状態において、図6(b)に示すように、金属疲労や外部から加わる振動等によって台車2の検知エリア2aに亀裂2bが生じた場合、検知エリア2aに貼着された検知ラベル10には、亀裂2bを介して両側に引っ張られる力が加わる。すると、検知ラベル10の配線層11のうち検知エリア2aに対向する領域には、配線層11の一方の側縁部を始点として延びたスリット13aと、配線層11の他方の側縁部を始点として延びたスリット13bが、それらの終点側の端部が互いに繋がらない状態で空隙14を介して対向するように形成されているため、スリット13a,13bのそれぞれの終点側の端部から配線層11の空隙14の部分が亀裂2bに追従して非導電性接着層12とともに破断し、それにより、配線層11が2つの接合部15間にて断線して非導通状態となる。
以下に、上述した作用を利用して台車2に生じた亀裂2bを検知する具体的な方法について説明する。
図7は、図1に示した亀裂検知ラベルセット1を用いて台車2に生じた亀裂2bを検知するためのシステムの一例を示す図である。
図1に示した亀裂検知ラベルセット1を用いて台車2に生じた亀裂2bを検知するためのシステムとしては、図7に示すように、亀裂検知ラベルセット1に対して非接触通信が可能な読取手段となるリーダライタ5と、リーダライタ5と有線または無線を介して接続された処理手段となる管理用パソコン6とを有するシステムが考えられる。なお、読取手段のみならず処理手段が内蔵されたハンディターミナルをリーダライタとして用いることも考えられ、その場合、管理用パソコンが不要となる。
図8は、図7に示したシステムにおいて図1に示した亀裂検知ラベルセット1を用いて台車2に生じた亀裂2bを検知する方法を説明するためのフローチャートである。
図1に示した亀裂検知ラベルセット1においては、リーダライタ5が亀裂検知ラベルセット1に近接され、リーダライタ5にて亀裂検知ラベルセット1が検出されると(ステップ1)、まず、リーダライタ5から、亀裂検知ラベルセット1に電力が供給されるとともに、配線層11の導通状態の検出及びその検出結果の送信をする旨の命令が亀裂検知ラベルセット1に対して送信される(ステップ2)。この際、保護層27のベース基材21との積層面とは反対側の面のうち、アンテナ23及びICチップ22と対向する領域に、非金属からなるスペーサー40が積層されているため、アンテナ23及びICチップ22と台車2との間隔をスペーサー40によって広げることができ、亀裂検知ラベルセット1が金属からなる台車2に貼着された場合でも、リーダライタ5にて亀裂検知ラベルセット1との間にて非接触通信を行う際に、台車2による影響が及びにくくすることができる。
リーダライタ5から供給された電力が亀裂検知ラベルセット1にて得られるとともに、リーダライタ5から送信された命令が亀裂検知ラベルセット1を構成するRFラベル20のアンテナ23を介してICチップ22にて受信されると(ステップ3)、リーダライタ5から供給された電力によって補助配線24に電流が供給される。
補助配線24には、上述したように導電性接着層30を介して検知ラベル10の配線層11が電気的に接合されているため、リーダライタ5から供給された電力によって補助配線24を介して配線層11に電流が供給される。
ICチップ22においては、配線層11及び補助配線24の抵抗値が検出されることで、配線層11の導通状態が検出されることになる(ステップ4)。ここで、亀裂検知ラベルセット1が図3~図5に示したように台車2に貼着され、台車2の検知エリア2aに亀裂が生じていない場合は、配線層11が破断していないことで配線層11の接合部15間が電気的に接続されて導通状態となっているため、ICチップ22においては、配線層11と補助配線24とからなる抵抗値が検出されることになる。
ICチップ22においては、検出された抵抗値が、配線層11と補助配線24とからなる抵抗値である場合は、配線層11が導通状態にあると判断され、その判断結果が配線層11の導通状態の検出結果としてデジタル情報に変換されてアンテナ23を介してリーダライタ5に非接触送信される(ステップ5)。なお、配線層11が非導通状態となっている場合にICチップ22にて検出される抵抗値が、後述するようにほぼ無限大となることから、ICチップ22において、配線層11が導通状態にあると判断するための抵抗値として、配線層11と補助配線24とからなる抵抗値ではなく、一定の閾値以下のものを用いてもよい。
一方、亀裂検知ラベルセット1が台車2に貼着され、図6(b)に示したように台車2の検知エリア2aにて亀裂2bが生じている場合は、配線層11が破断することで、配線層11の2つの接合部15間が電気的に接続されていない状態となり、配線層11が非導通状態となっている。その状態においては、リーダライタ5から供給された電力によって配線層11に補助配線24を介して電流が供給されても、配線層11が非導通状態となっていることから配線層11には電流が流れず、それにより、ICチップ22において検出される抵抗値は、ほぼ無限大となる。
ICチップ22においては、検出された抵抗値がほぼ無限大である場合は、配線層11が非導通状態になっている判断され、その判断結果が配線層11の導通状態の検出結果としてデジタル情報に変換されてアンテナ23を介してリーダライタ5に非接触送信される。なお、配線層11が非導通状態である場合にICチップ22にて検出される抵抗値がほぼ無限大となることから、ICチップ22において、配線層11が非導通状態であると判断するための抵抗値としてほぼ無限大ではなく、配線層11と補助配線24とからなる抵抗値よりも大きな一定の閾値以上のものを用いてもよい。
このように、リーダライタ5においては、亀裂検知ラベルセット1にて検出された配線層11の導通状態を、アンテナ23を介して非接触送信させることになる。
上記のようにして亀裂検知ラベルセット1からリーダライタ5に非接触送信された検出結果がリーダライタ5にて受信されると(ステップ6)、リーダライタ5にて受信された検出結果は管理用パソコン6に転送される(ステップ7)。
リーダライタ5から転送されてきた検出結果が管理用パソコン6にて受信されると(ステップ8)、管理用パソコン6において、亀裂検知ラベルセット1からリーダライタ5に非接触送信され、管理用パソコン6に転送されてきた検出結果に基づいて、台車2の検知エリア2aに亀裂2bが生じているかが判断されることになる(ステップ9)。具体的には、リーダライタ5から管理用パソコン6に転送されてきた検出結果において、配線層11が導通状態である場合は台車2の検知エリア2aに亀裂2bが生じていないと判断され、配線層11が非導通状態である場合は台車2の検知エリア2aに亀裂2bが生じていると判断されることになる。
このように構成された亀裂検知ラベルセット1は、例えば、鉄道車両の台車2において、台車2における亀裂検知に用いることができる。その場合、スペーサー40が発泡性アクリル樹脂等のように柔らかい材料から構成されていれば、鉄道車両が走行中に亀裂検知ラベルセット1が風で飛ばされたり振動で脱落したりした場合でも、亀裂検知ラベルセット1が人体等に当たることによる被害を小さくすることができる。
このように本形態においては、台車2に亀裂が生じた場合に断線する配線層11を有する検知ラベル10と、配線層11の導通状態を非接触送信するアンテナ23及びICチップ22を有するRFラベル20とが別体として構成され、これらが導電性接着剤30を介して電気的に接合される構成としたため、亀裂の検知箇所の近傍に障害物が存在する場合でも、作業現場等においてその配置に応じた形状及び配線層11のパターンを有する検知ラベル10を用いれば、アンテナ23及びICチップ22を有するRFラベル20を、障害物によって通信や物理的な障害を受けない領域に貼着することができ、台車2に亀裂が生じたことを正確にかつ早期に検知することができる。また、亀裂の検知箇所における障害物等の配置に応じた形状及び配線層11のパターンを有する検知ラベル10を用意することで、亀裂の検知箇所における障害物等の配置がどのようなものであっても、RFラベル20は一種類のものとすることができ、それにより、リーダライタとの間における非接触通信の通信特性がばらついてしまって共振周波数等を調整する作業が発生しにくくなる。また、検知ラベル10とRFラベル20とが、検知ラベル10の配線層11に積層された導電性接着層30を介して電気的に接合される構成であるため、検知ラベル10とRFラベル20とを作業現場で容易に接合することができる。
さらに、補助配線24の接合部25となる領域に、接合部25が露出する形状で積層され、導電性接着層30によって貼着された後に剥離可能となる非導電性接着層28bが設けられているため、配線層11の両端と2本の補助配線24の接合部25とを導電性接着層30を介して電気的に接合するためにこれら配線層11の両端と2本の補助配線24の接合部25とを重ね合わせただけでは、検知ラベル10とRFラベル20とは導電性接着層30と非導電性接着層28bとによって剥離可能に貼着された状態となり、それにより、検知ラベル10とRFラベル20とを貼着して電気的に接合する亀裂検知ラベルセット1において、検知ラベル10とRFラベル20との貼着位置の微調整を容易にすることができる。
なお、本形態においては、仲介層として非導電性接着層28bを例に挙げて説明したが、導電性接着層30によって貼着された後でも剥離可能となる材料から構成されたものであれば、それ自体に貼着力を有さないものであってもよい。
(第2の実施の形態)
図9は、本発明の検知部材セットの第2の実施の形態を示す図であり、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)はRFラベル120単体の構成図、(d)は検知ラベル110単体の上面図である。図10は、図9に示したRFラベル120と検知ラベル110とが電気的に接合されている状態を詳細に示す接合部125近傍の断面図である。
本形態は図9に示すように、図1に示したものに対して、RFラベル120の接合部25に図1に示した非導電性接着層28bが積層されておらず、その代わりに検知ラベル110の接合部15に仲介層となる非導電性接着層31が積層されている点が異なる亀裂検知ラベルセット101である。
非導電性接着層31は、RFラベル120に貼着された後でも剥離可能となる材料から構成され、検知ラベル101の配線層11の両端となる接合部15において、中心部に孔部を有し、その孔部から導電性接着層30が露出する形状で積層されている。
本形態における検知ラベル110とRFラベル120とは、RFラベル120の補助配線24の接合部25が表出しているため、この接合部25と、配線層11の両端部となる接合部15とが、接合部15上に積層された導電性接着層30によって貼着され、それにより、補助配線24と配線層11とが電気的に接合された状態となるが、導電性接着層30上に、導電性接着層30が露出する孔部を有する形状の非導電性接着層31が積層されているため、図10に示すように、接合部25が非導電性接着層31の孔部を介して導電性接着層30と電気的に接合されることになる。
このように構成された亀裂検知ラベルセット101においても、図1に示した亀裂検知ラベルセット1と同様にして台車2に貼着された場合に亀裂を検知することができるが、配線層11の両端となる接合部15に、導電性接着層30が露出する形状で積層され、RFラベル120に貼着された後に剥離可能となる非導電性接着層31が設けられているため、配線層11の両端と2本の補助配線24の接合部25とを導電性接着層30を介して電気的に接合するためにこれら配線層11の両端と2本の補助配線24の接合部25とを重ね合わせただけでは、検知ラベル110とRFラベル120とは非導電性接着層31によって剥離可能に貼着された状態となり、それにより、検知ラベル110とRFラベル120とを貼着して電気的に接合する亀裂検知ラベルセット101において、検知ラベル110とRFラベル120との貼着位置の微調整を容易にすることができる。
その後、図1に示したものと同様に、検知ラベル110とRFラベル120との貼着部分となる接合部15,25に対してこれらの重ね合わせ方向に圧力をかけると、非導電性接着層31には、導電性接着層30が表出する孔部が設けられていることにより、接合部25が非導電性接着層31の孔部を介して導電性接着層30と電気的に接合されることになる。これにより、配線層11の接合部15と補助配線24の接合部25とが、配線層11の接合部15上に積層された導電性接着層30を介して貼着され、配線層11と補助配線24とが電気的に接合された状態となる。
なお、本形態においては、仲介層として、RFラベル120に貼着された後でも剥離可能となる材料から構成された非導電性接着層31を例に挙げて説明したが、貼着力を有さずに、検知ラベル110上にRFラベル120を重ね合わせただけでは、検知ラベル110とRFラベル120とが貼着されないものであってもよい。
また、上述した実施の形態においては、配線層11として銅箔を用いるものを例に挙げて説明したが、配線層11としては、銅箔以外の金属箔を用いたものであってもよい。配線層11として金属箔を用いた場合、導電性インク等で配線層11を形成した場合と比較して膜厚が均一であることで、検知ラベル10,110の貼着対象が立体形状等の場合でも、検知性能が安定する。特に、台車1の検知エリア2aは、鉄板の溶接箇所周辺が主であり、その周辺はほとんど立体形状である場合が多いので、金属箔であることが好ましい。
また、上述した実施の形態においては、配線層11の接合部15に導電性接着層30が積層されているものを例に挙げて説明したが、配線層11の非導電性接着層12が積層された面とは反対側の面の全面に導電性接着層30を積層してもよい。ただ、その場合、台車2に生じた亀裂2bに追従して配線層11が破断しにくくなるとともに、台車2を有する車両の走行に伴って生じる鉄粉等のごみが付着しやすくなってしまう。
また、上述した実施の形態においては、配線層11がメアンダ状であるものを例に挙げて説明したが、配線層11は、検知ラベル10,110が台車2の検知エリア2aに貼着された場合に、配線層11の両端の接合部15間の領域が検知エリア2aを跨ぐようになる形状であればよい。ただし、配線層11が、配線層11の両端の接合部15間を結ぶ方向に交差する方向に往復する線状のものであれば、亀裂を検知可能な領域を増やすことができる。
また、上述した実施の形態においては、仲介層となる非導電性接着層28b,31が、孔部を有する構成であることで、接合部25や導電性接着層30がこの孔部を介して露出した構成となっているが、非導電性接着層28b,31の形状は、接合部25や配線層11の両端またはその周囲において、接合部25や導電性接着層30を露出させるものであれば、孔部に限らず、ストライプ状やメッシュ状等のものであってもよい。
また、上述した実施の形態においては、仲介層として非導電性接着層28b,31を例に挙げて説明したが、非導電性接着層28b,31の代わりに導電性接着層を用いてもよい。ただし、仲介層として非導電性接着層を用いた方が、検知ラベル10,110とRFラベル20,120とが導電性接着層30ではなく仲介層によって剥離可能に貼着された状態では、検知ラベル10,110とRFラベル20,120とが電気的に接合された状態とはならず、それにより、検知ラベル10,110とRFラベル20,120とが仲介層によって剥離可能に貼着されているにもかかわらずに導電性接着層30によって貼着されたものであると判断されてしまう虞がなく、使用状態において検知ラベル10,110とRFラベル20,120とが容易に剥離してしまうことを回避することができる。
また、検知ラベル10,110とRFラベル20,120とを導電性接着層30によって貼着する際の作業性を容易にするために、RFラベル20,120の検知ラベル10,110と重なる領域に、検知ラベル10,110の外形を視認可能となるような切り欠きを設けたり、RFラベル20,120自体の形状を、RFラベル20,120を検知ラベル10,110に重ね合わせた際に検知ラベル10の外形が視認可能となるようなものとすることが考えられる。
また、上述した実施の形態においては、検知部材セットとして、検知ラベル10,110とRFラベル20,120とを有し、被着体の亀裂箇所にラベルを貼着して亀裂を検知する亀裂検知ラベルセット1,101を例に挙げて説明したが、本発明は、これに限らず、被検知体の状態を検知するための部材と、その検知結果を非接触送信するための部材とを貼着して電気的に接合するものであれば適用することができる。
1,101 亀裂検知ラベルセット
2 台車
2a 検知エリア
2b 亀裂
5 リーダライタ
6 管理用パソコン
10,110 検知ラベル
11 配線層
11a 断線部
12,28a,28b,31 非導電性接着層
13a,13b,26a,26b スリット
14 空隙
15,25 接合部
16a,16b,29 剥離紙
20,120 RFラベル
21 ベース基材
22 ICチップ
23 アンテナ
24 補助配線
27 保護層
30 導電性接着層
40 スペーサー

Claims (2)

  1. 被検知体に取り付けられ、当該被検知体の状態を検知するための第1の部材と、
    前記第1の部材と電気的に接合され、前記第1の部材にて検知された被検知体の状態を非接触送信する第2の部材とを有し、
    前記第1の部材は、
    両端が開放された金属配線層と、
    前記金属配線層の少なくとも両端に積層された導電性接着層とを有し、
    前記第2の部材は、
    ベース基材と、
    前記ベース基材に形成された通信用アンテナ及び2本の補助配線と、
    前記ベース基材に前記通信用アンテナ及び補助配線と接続されて配置され、前記金属配線層の導通状態を前記補助配線を介して検出し、その検出結果を前記通信用アンテナを介して非接触送信する検出手段とを有し、
    前記2本の補助配線のそれぞれは、前記検出手段と接続された端部とは反対側の端部が表出した接合部となり、
    前記金属配線層の両端と、前記2本の補助配線の前記接合部とが前記導電性接着層を介して電気的に接合されることで、前記第1の部材と前記第2の部材とが電気的に接合され、
    前記第2の部材はさらに、
    前記接合部またはその周囲に、該接合部の少なくとも一部が露出する形状で積層され、前記導電性接着層に対して貼着後の剥離が可能な材料から構成された仲介層を有し、
    前記第1の部材と前記第2の部材とは、前記金属配線層の両端と前記2本の補助配線の前記接合部とが前記導電性接着層を介して電気的に接合されていない状態において前記導電性接着層と前記仲介層とによって互いに貼着されている場合、前記仲介層が前記導電性接着層に対して貼着後の剥離が可能な材料から構成されていることで互いに離隔可能となっている、検知部材セット。
  2. 被検知体に取り付けられ、当該被検知体の状態を検知するための第1の部材と、
    前記第1の部材と電気的に接合され、前記第1の部材にて検知された被検知体の状態を非接触送信する第2の部材とを有し、
    前記第1の部材は、
    両端が開放された金属配線層と、
    前記金属配線層の少なくとも両端に積層された導電性接着層とを有し、
    前記第2の部材は、
    ベース基材と、
    前記ベース基材に形成された通信用アンテナ及び2本の補助配線と、
    前記ベース基材に前記通信用アンテナ及び補助配線と接続されて配置され、前記金属配線層の導通状態を前記補助配線を介して検出し、その検出結果を前記通信用アンテナを介して非接触送信する検出手段とを有し、
    前記2本の補助配線のそれぞれは、前記検出手段と接続された端部とは反対側の端部が表出した接合部となり、
    前記金属配線層の両端と、前記2本の補助配線の前記接合部とが前記導電性接着層を介して電気的に接合されることで、前記第1の部材と前記第2の部材とが電気的に接合され、
    前記第1の部材はさらに、
    前記金属配線層の両端またはその周囲に、前記導電性接着層の少なくとも一部が露出する形状で積層され、前記第2の部材に対して貼着力を有さない、または、前記第2の部材に対して貼着後の剥離が可能な材料から構成された仲介層を有し、
    前記第1の部材と前記第2の部材とは、前記金属配線層の両端と前記2本の補助配線の前記接合部とが前記導電性接着層を介して電気的に接合されていない状態で前記金属配線層の両端と前記2本の補助配線の前記接合部とが重ね合わされている場合、前記仲介層が、前記第2の部材に対して貼着力を有さない、または、前記第2の部材に対して貼着後の剥離が可能な材料から構成されていることで互いに離隔可能となっている、検知部材セット。
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