[実施形態1]
以下に、本実施形態1に係るリース車両管理システム及びリース車両管理方法について詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態では、企業によりリースされたリース車両を単に「車両」と記載することとする。
<実施形態1に係るリース車両管理システムの概要>
まず、本実施形態1に係るリース車両管理システムの概要について説明する。図1は、本実施形態1に係るリース車両管理システムの概要を説明するための説明図である。
本実施形態1に係るリース車両管理システムでは、リースされた車両を業務目的及び私的目的に利用することができる。私的利用については、利用の都度、クレジットカード決済により利用料金を徴収し、1か月の利用料金の総額が車両維持管理費用を超えない範囲で利用可能とする。法的共同使用者間における料金負担は、誰かに利益がでるような料金負担としてはならないため、企業が車両をリースするために車両維持管理費用を超える料金を従業員に負担させるのは望ましくないためである。
車両の予約時において、従業員Aは、利用者端末30から利用を希望する車両のA車の空き時間を確認し、利用目的を私的利用として予約操作を行い、利用者端末30は管理装置10に対して予約内容を通知する(S1)。管理装置10は、予約月の利用料金の総額がA車の車両維持管理費用以下であることを確認して予約を承認し、利用者端末30に予約完了の旨を通知する(S2)。
車両の利用後において、利用者端末30は、従業員Aの操作により利用終了の旨を管理装置10に通知する(S3)。管理装置10は、受け取った利用内容を基にして利用料金を算定し、利用者端末30に通知する(S4)。
利用者端末30は、受け取った利用料金を表示し、従業員Aの操作により、従業員A個人としてのクレジットカード決済の依頼を決済代行センタ40に通知する(S5)。決済代行センタ40は、クレジットカード決済の依頼に基づいて決済を行い、所定の期日に利用料金を従業員Aが所属する企業の銀行口座に振り込む(S6)。
このように、本実施形態1に係るリース車両管理システムは、企業のリース車両を従業員に私的利用させる場合に、従業者に適切な私的利用をさせることができる。
<システム構成>
次に、本実施形態1に係るリース車両管理システムのシステム構成について説明する。図2は、本実施形態1に係るリース車両管理システムのシステム構成を示す図である。図2に示すように、リース車両を使用する企業には、当該リース車両の運用を管理する管理装置10が設置される。管理装置10は、インターネットを介して、管理者端末20、利用者端末30及び決済代行センタ40と通信可能に接続される。
管理装置10は、車両の予約、運行及び利用料金の管理、並びに、私的利用状況の分析等を行う装置である。管理装置10は、管理者端末20から受け取った営業時間、従業員、駐車場、車両及び料金に関する情報を記憶する。
管理装置10は、利用者端末30又は管理者端末20から車両の予約情報又は予約変更情報を受け取ったならば、利用が許可された時間帯であり、かつ、他の予約がされていなく、かつ、私的利用においては、利用日と同一月の利用料金の総額が利用車両の車両維持管理費用以下であることを条件として予約又は予約変更を受け付け、その旨を該利用者端末30又は該管理者端末20に対して通知する。管理装置10は、利用者端末30又は管理者端末20から車両の予約取消情報を受け取ったならば予約を取り消し、その旨を該利用者端末30又は該管理者端末20に対して通知する。
管理装置10は、車両ごとの駐車場料金、リース料金及び保険料金を月別に抽出し、経費情報として記憶する。管理装置10は、利用者端末30から利用開始情報及び利用終了情報を受け取ったならば、開始日時、終了日時、利用走行距離等を運行情報として記憶する。管理装置10は、該利用終了情報の車両の利用目的が私的利用であったならば、利用料金を算出し、課金情報として記憶する。
管理装置10は、管理者端末20から分析指示を受け取ったならば、運行情報、経費情報及び課金情報を用いて、車両別の業務利用稼働率、拠点別の業務利用稼働率、私的利用状況等の分析を行い、分析結果を管理者端末20に通知する。
管理者端末20は、車両の予約、運行及び利用料金の管理、並びに、私的利用状況の分析の指示及び表示を行う装置である。管理者端末20は、営業時間、従業員、駐車場、車両及び料金に関する情報を受け付け、該情報を管理装置10に通知する。管理者端末20は、管理装置10から営業時間、従業員、駐車場、車両及び料金に関する情報を受け取ったならば、該情報を表示する。
管理者端末20は、予約情報、予約変更情報又は予約取消情報(以下、「予約関連情報」と言う)を受け付けたならば、該予約関連情報を管理装置10に通知する。管理者端末20は、管理装置10から予約の完了、変更又は取消の通知を受け取ったならば、該通知を表示する。
管理者端末20は、登録された予約状況(以下、「予約登録情報」と言う)の表示指示を受け付けたならば、予約登録情報の通知指示を管理装置10に通知する。管理者端末20は、管理装置10から予約登録情報を受け取ったならば、該予約登録情報を表示する。
管理者端末20は、車両に係る経費及び利用料金の状況に関する分析の指示を受け付けたならば、該指示を管理装置10に通知する。管理者端末20は、管理装置10から分析結果を受け取ったならば、該分析結果を表示する。
利用者端末30は、車両の予約、運行情報の通知及び課金情報等の表示、並びに、クレジットカード決済の依頼を行う装置である。利用者端末30は、従業員情報、予約関連情報、利用開始情報及び利用終了情報を受け付け、該情報を管理装置10に通知する。利用者端末30は、管理装置10から予約の完了、変更又は取消の通知を受け取ったならば、該通知を表示する。
利用者端末30は、予約登録情報又は車両情報の表示指示を受け付けたならば、該予約登録情報又は該車両情報の通知指示を管理装置10に通知する。利用者端末30は、管理装置10から予約登録情報又は車両情報を受け取ったならば、該予約登録情報又は該車両情報を表示する。
利用者端末30は、管理装置10から課金情報を受け取ったならば、該課金情報を表示する。該課金情報の表示画面には、クレジットカード決済を行うための手続き画面が含まれている。
利用者端末30は、クレジットカード決済の指示を受け付けたならば、該指示内容に含まれる金額に対するクレジットカード決済の依頼を決済代行センタ40に通知する。利用者端末30は、決済代行センタ40からクレジットカード決済の結果を受け取ったならば、該決済結果を表示する。
決済代行センタ40は、クレジットカード決済を行うセンタである。決済代行センタ40は、クレジットカード決済の依頼を受け付けたならば、該依頼に基づいてクレジットカード決済を行う。決済代行センタ40は、クレジットカード決済の依頼主の所属する企業の銀行口座に対して、決済した金額を所定の期日に振り込む。
<管理装置10の構成>
次に、図2に示した管理装置10の構成について説明する。図3は、図2に示した管理装置10の構成を示すブロック図である。図3に示すように、管理装置10は、表示部11、入力部12、通信部13、記憶部14及び制御部15を有する。
表示部11は、液晶パネルやディスプレイ装置等の表示デバイスである。入力部12は、キーボードやマウス等の入力デバイスである。通信部13は、インターネットを介して利用者端末30等とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部14は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、業務時間データ14a、従業員データ14b、駐車場データ14c、車両データ14d、料金データ14e、予約データ14f、運行データ14g、経費データ14h及び課金データ14iを記憶する。
業務時間データ14aは、業務時間を設定するデータである。業務時間データ14aに設定された業務時間以外の時間帯において、車両の私的利用が可能となる。従業員データ14bは、従業員に関する従業員ID、氏名、所属する支店名、部署名等を関連付けたデータである。
駐車場データ14cは、駐車場に関する駐車場名、住所、月額駐車場維持費用等を関連付けたデータである。車両データ14dは、車両に関する車両情報、カーシェア運用、コスト、料金、車両クラス等を関連付けたデータである。料金データ14eは、車両クラス、利用料金、燃料料金等を関連付けたデータである。
予約データ14fは、車両の予約に関する予約番号、予約日時、利用者、利用目的等を関連付けたデータである。運行データ14gは、車両の運行に関する予約番号、開始日時、終了日時、利用走行距離、利用料金等を関連付けたデータである。
経費データ14hは、リース車両の経費に関する車両ID、駐車場料金、リース料金、保険料金等を関連付けたデータである。課金データ14iは、私的利用の利用料金に関する車両ID、対象月、私的利用課金等を関連付けたデータである。
制御部15は、管理装置10の全体制御を行う制御部であり、設定管理部15a、予約管理部15b、予約判定部15c、運行管理部15d、経費管理部15e、課金部15f及び分析部15gを有する。実際には、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、設定管理部15a、予約管理部15b、予約判定部15c、運行管理部15d、経費管理部15e、課金部15f及び分析部15gにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
設定管理部15aは、業務時間等の設定情報の管理を行う処理部である。設定管理部15aは、管理者端末20から受け取った営業時間、従業員、駐車場、車両及び料金に関する情報を業務時間データ14a、従業員データ14b、駐車場データ14c、車両データ14d及び料金データ14eに記憶する。
予約管理部15bは、予約データ14fの管理を行う処理部である。予約管理部15bは、利用者端末30又は管理者端末20から車両の予約情報を受け取ったならば、予約判定部15cに処理を受け渡す。予約管理部15bは、予約判定部15cから予約可能の判定を受け取ったならば、利用者端末30又は管理者端末20から受け取った予約情報を予約データ14fに記憶し、該利用者端末30又は該管理者端末20に対して予約が完了した旨を通知する。予約管理部15bは、予約判定部15cから予約不可の判定を受け取ったならば、該利用者端末30又は該管理者端末20に対して予約不可である旨を通知する。
予約管理部15bは、利用者端末30又は管理者端末20から車両の予約変更情報を受け取ったならば、予約判定部15cに処理を受け渡す。予約管理部15bは、予約判定部15cから予約可能の判定を受け取ったならば、利用者端末30又は管理者端末20から受け取った予約変更情報を予約データ14fの該当するデータを更新し、該利用者端末30又は該管理者端末20に対して予約変更が完了した旨を通知する。予約管理部15bは、予約判定部15cから予約不可の判定を受け取ったならば、該利用者端末30又は該管理者端末20に対して予約変更不可である旨を通知する。
予約管理部15bは、利用者端末30又は管理者端末20から車両の予約取消情報を受け取ったならば、予約データ14fの該当するデータを更新し、該利用者端末30又は該管理者端末20に対して予約取消が完了した旨を通知する。
予約管理部15bは、利用者端末30又は管理者端末20から予約データ14fの通知指示を受け取ったならば、該利用者端末30又は該管理者端末20に対して予約データ14fを通知する。
予約判定部15cは、予約が可能か否かの判定を行う処理部である。予約判定部15cは、利用者端末30又は管理者端末20から受け取った予約情報又は予約変更情報が、利用が許可された時間帯であり、かつ、他の予約がされていなく、かつ、私的利用においては、利用日と同一月の利用料金の総額が利用車両の車両維持管理費用以下であることを条件として、予約が可能か否かの判定を行い、可能であれば予約可能である旨を予約管理部15bに受け渡し、不可能であれば予約不可である旨を予約管理部15bに受け渡す。
運行管理部15dは、運行データ14gの管理を行う処理部である。運行管理部15dは、利用者端末30から受け取った利用開始情報及び利用終了情報を用いて、開始日時、終了日時、利用走行距離等を運行データ14gに記憶する。運行管理部15dは、課金部15fから利用料金情報を受け取ったならば、運行データ14gに記憶する。
経費管理部15eは、経費データ14hの管理を行う処理部である。経費管理部15eは、車両データ14dを用いて、車両ごとの駐車場料金、リース料金及び保険料金を月別に抽出し、経費データ14hに記憶する。
課金部15fは、車両の私的利用時における利用料金を算出するとともに、課金データ14iの管理を行う処理部である。課金部15fは、利用者端末30から利用終了情報を受け取り、該利用終了情報の車両の利用目的が私的利用であったならば、車両データ14d、料金データ14e及び運行データ14gを用いて、車両の私的利用時における利用料金を算出し、算出結果を利用料金情報として運行管理部15dに受け渡す。
分析部15gは、車両に係る経費及び利用料金の状況を分析する処理部である。分析部15gは、管理者端末20から分析指示を受け取ったならば、運行データ14g、経費データ14h及び課金データ14iを用いて、車両別の業務利用稼働率、拠点別の業務利用稼働率、私的利用状況等の分析を行い、分析結果を管理者端末20に通知する。
次に、図3に示した管理装置10の記憶部14が記憶するデータの一例について説明する。図4~図7は、図3に示した業務時間データ14a、従業員データ14b、駐車場データ14c、車両データ14d、料金データ14e、予約データ14f、運行データ14g、経費データ14h及び課金データ14iの一例を示す図である。
図4(a)に示す業務時間データ14aは、年月日「2020/11/01」、「日」曜日に対して、業務時間「-」を関連付け、年月日「2020/11/02」、「月」曜日に対して、業務時間「9:00-18:00」を関連付け、年月日「2020/11/03」、「火」曜日に対して、業務時間「9:00-18:00」を関連付けている。
図4(b)に示す従業員データ14bは、従業員ID「12345」に対して、メールアドレス「abc@xyz.・・・.jp」、予備メールアドレス「def@xyz.・・・.jp」、氏名「特許太郎」、携帯電話「09012345678」、オフィス番号「1001」、支店名「新宿支店」、支店住所「東京都新宿区・・・」、部署コード「2010」、部署名「第1営業課」、肩書「課長」及び権限「拠点別権限」を関連付けている。
図4(c)に示す駐車場データ14cは、駐車場名「新宿第1駐車場」に対して、住所「東京都新宿区・・・」、場所の説明「新宿支店に隣接」、車庫番号「11」及び月額駐車場維持費用「20000円」を関連付けている。
図5に示す車両データ14dは、車両ID「201」に対して、車両情報としての車両ナンバー「練馬00-00」、名称「車両A」、グレード「S」、装備情報「ETC」、カーシェア運用としての拠点「新宿支店」、駐車場「新宿第1駐車場」、駐車スペース「11」、運用としての配置場所「新宿支店」、鍵「新宿支店」、私的利用日制限「平日を除く」、私的利用料金「クラス1」、コスト・料金としての駐車場料金「20000円」、リース料金「50000円」、保険料金「5000円」、私的利用上限額「50000円」、保守としての登録年月日「2019/05/01」、車検満了日「2022/04/30」、点検通知スケジュール「2021/04/01」、車検通知スケジュール「2022/04/01」、リース満了日「2022/03/31」、リース会社「リースABC(株)」、管理としての管理部署「新宿支店」、管理責任者「東京次郎」、車両クラス「クラス1」及びエンジンコード「ガソリン」を関連付けている。
図6(a)に示す料金データ14eは、クラス「クラス1」に対して、平日夜間「550円」、12時間「1650円」、24時間「2200円」、以後1日「1650円」、ガソリン「8円/L」、HV「5円/L」及びディーゼル「6円/L」を関連付け、クラス「クラス2」に対して、平日夜間「800円」、12時間「2000円」、24時間「2800円」、以後1日「2000円」、ガソリン「10円/L」、HV「7円/L」及びディーゼル「8円/L」を関連付けている。
図6(b)に示す予約データ14fは、予約番号「100123」に対して、予約日時「2020/11/01」、車両ID「201」、車両ナンバー「練馬00-00」、利用者「特許太郎」、従業員ID「12345」、利用目的「私的利用」、業務内容「-」及びキャンセル日時「-」を関連付けている。
図6(c)に示す運行データ14gは、予約番号「100123」に対して、開始日時「2020/11/08 10:00」、終了日時「2020/11/08 17:00」、開始走行距離「5000km」、終了走行距離「5100km」、利用走行距離「100km」及び利用料金「3300円」を関連付けている。
図7(a)に示す経費データ14hは、車両ID「201」に対して、車両ナンバー「練馬00-00」、名称「車両A」、駐車場「新宿第1駐車場」、駐車スペース「11」、対象月「2020/10」、駐車場料金「20000円」、リース料金「50000円」、保険料金「5000円」及び合計額「75000円」を関連付けている。
図7(b)に示す課金データ14iは、車両ID「201」に対して、車両ナンバー「練馬00-00」、名称「車両A」、対象月「2020/10」及び私的利用課金「35000円」を関連付けている。
<管理者端末20の構成>
次に、図2に示した管理者端末20の構成について説明する。図8は、図2に示した管理者端末20の構成を示すブロック図である。図8に示すように、管理者端末20は、表示部21、入力部22、通信部23、記憶部24及び制御部25を有する。
表示部21は、液晶パネルやディスプレイ装置等の表示デバイスである。入力部22は、キーボードやマウス等の入力デバイスである。通信部23は、インターネットを介して管理装置10とデータ通信するためのインタフェース部である。記憶部24は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、制御部25に必要なデータを記憶する。
制御部25は、管理者端末20の全体制御を行う制御部であり、車両情報管理部25a、駐車場情報管理部25b、従業員情報管理部25c、料金情報管理部25d、予約情報管理部25e及び分析部25fを有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、車両情報管理部25a、駐車場情報管理部25b、従業員情報管理部25c、料金情報管理部25d、予約情報管理部25e及び分析部25fにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
車両情報管理部25aは、車両情報を通知及び表示する処理部である。車両情報管理部25aは、入力部22から車両情報を受け取ったならば、該車両情報を管理装置10に通知する。車両情報管理部25aは、入力部22から車両情報の表示指示を受け取ったならば、車両情報の通知指示を管理装置10に通知する。車両情報管理部25aは、管理装置10から車両情報を受け取ったならば、該車両情報を表示部21に表示する。
駐車場情報管理部25bは、駐車場情報を通知及び表示する処理部である。駐車場情報管理部25bは、入力部22から駐車場情報を受け取ったならば、該駐車場情報を管理装置10に通知する。駐車場情報管理部25bは、入力部22から駐車場情報の表示指示を受け取ったならば、駐車場情報の通知指示を管理装置10に通知する。駐車場情報管理部25bは、管理装置10から駐車場情報を受け取ったならば、該駐車場情報を表示部21に表示する。
従業員情報管理部25cは、従業員情報を通知及び表示する処理部である。従業員情報管理部25cは、入力部22から従業員情報を受け取ったならば、該従業員情報を管理装置10に通知する。従業員情報管理部25cは、入力部22から従業員情報の表示指示を受け取ったならば、従業員情報の通知指示を管理装置10に通知する。従業員情報管理部25cは、管理装置10から従業員情報を受け取ったならば、該従業員情報を表示部21に表示する。
料金情報管理部25dは、料金情報を通知及び表示する処理部である。料金情報管理部25dは、入力部22から料金情報を受け取ったならば、該料金情報を管理装置10に通知する。料金情報管理部25dは、入力部22から料金情報の表示指示を受け取ったならば、料金情報の通知指示を管理装置10に通知する。料金情報管理部25dは、管理装置10から料金情報を受け取ったならば、該料金情報を表示部21に表示する。
予約情報管理部25eは、予約情報を通知及び表示する処理部である。予約情報管理部25eは、入力部22から予約関連情報を受け取ったならば、該予約関連情報を管理装置10に通知する。予約情報管理部25eは、管理装置10から予約の完了、変更又は取消の通知を受け取ったならば、該通知を表示部21に表示する。予約情報管理部25eは、入力部22から、予約登録情報の表示指示を受け取ったならば、予約登録情報の通知指示を管理装置10に通知する。予約情報管理部25eは、管理装置10から予約登録情報を受け取ったならば、該予約登録情報を表示部21に表示する。
分析部25fは、車両に係る経費及び利用料金の状況に関する分析の指示、並びに、表示を行う処理部である。分析部25fは、入力部22から車両に係る経費及び利用料金の状況に関する分析の指示を受け取ったならば、該指示を管理装置10に通知する。分析部25fは、管理装置10から分析結果を受け取ったならば、該分析結果を表示部21に表示する。
<利用者端末30の構成>
次に、図2に示した利用者端末30の構成について説明する。図9は、図2に示した利用者端末30の構成を示すブロック図である。図9に示すように、利用者端末30は、表示操作部31、通信部32、記憶部33及び制御部34を有する。
表示操作部31は、液晶タッチパネル等の表示及び入力デバイスである。通信部32は、無線通信を介してインターネットに接続し、管理装置10とデータ通信するためのインタフェース部である。記憶部33は、不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、制御部34に必要なデータを記憶する。
制御部34は、利用者端末30の全体制御を行う制御部であり、従業員情報管理部34a、予約情報管理部34b、運行情報登録部34c、車両情報表示部34d、課金情報表示部34e及び決済制御部34fを有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、従業員情報管理部34a、予約情報管理部34b、運行情報登録部34c、車両情報表示部34d、課金情報表示部34e及び決済制御部34fにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
従業員情報管理部34aは、従業員情報を通知及び表示する処理部である。従業員情報管理部34aは、表示操作部31から従業員情報を受け取ったならば、該従業員情報を管理装置10に通知する。従業員情報管理部34aは、表示操作部31から従業員情報の表示指示を受け取ったならば、従業員情報の通知指示を管理装置10に通知する。従業員情報管理部34aは、管理装置10から従業員情報を受け取ったならば、該従業員情報を表示操作部31に表示する。
予約情報管理部34bは、予約情報等を通知及び表示する処理部である。予約情報管理部34bは、表示操作部31から予約関連情報を受け取ったならば、該予約関連情報を管理装置10に通知する。予約情報管理部34bは、管理装置10から予約の完了、変更又は取消の通知を受け取ったならば、該通知を表示操作部31に表示する。予約情報管理部34bは、表示操作部31から予約登録情報の表示指示を受け取ったならば、予約登録情報の通知指示を管理装置10に通知する。予約情報管理部34bは、管理装置10から予約登録情報を受け取ったならば、該予約登録情報を表示操作部31に表示する。
運行情報登録部34cは、運行情報を通知する処理部である。運行情報登録部34cは、表示操作部31から利用開始情報又は利用終了情報を受け取ったならば、該利用開始情報又は該利用終了情報を管理装置10に通知する。
車両情報表示部34dは、車両情報の表示を行う処理部である。車両情報表示部34dは、管理装置10から車両情報を受け取ったならば、該車両情報を表示操作部31に表示する。
課金情報表示部34eは、課金情報の表示を行う処理部である。課金情報表示部34eは、管理装置10から課金情報を受け取ったならば、該課金情報を表示操作部31に表示する。該課金情報の表示画面には、クレジットカード決済を行うための手続き画面が含まれている。
決済制御部34fは、クレジットカード決済の依頼を行う処理部である。決済制御部34fは、表示操作部31からクレジットカード決済の指示を受け取ったならば、該指示内容に含まれる金額に対するクレジットカード決済の依頼を決済代行センタ40に通知する。決済制御部34fは、決済代行センタ40からクレジットカード決済の結果を受け取ったならば、該決済結果を表示操作部31に表示する。
<従業員の権限>
次に、本実施形態1に係る従業員の権限の一例について説明する。図10は、実施形態1に係る従業員の権限の一例を示す図である。図10に示すように、従業員の権限は権限1から権限8に区分される。
権限1は、マスター権限であり、全ての権限が付与される。権限2は、アカウント編集権限であり、アカウントの作成、編集及び削除ができる。権限3は、稼働状況閲覧権限であり、稼働及び支払い状況の確認ができる。権限4は、業務時間設定権限であり、業務時間の設定ができる。
権限5は、権限管理権限であり、アカウント(従業員)がどの拠点で権限6~権限8の権限を持つか制御できる。権限6は、拠点別権限であり、拠点内で車両の登録、編集、削除、受渡方法の変更、非稼働予約及びキーボックスの管理、並びに、駐車場の作成、編集及び削除ができる。権限7は、業務利用権限であり、業務利用ができる。権限8は、私的利用権限であり、私的利用ができる。
<管理者端末20における業務時間等の設定>
次に、本実施形態1に係る管理者端末20における業務時間の設定について説明する。図11は、管理者端末20における業務時間設定画面の一例を示す図である。図11に示すように、業務時間の設定は、日ごとに時間帯を設定する。具体的には、設定する年月を指定し、日ごとに営業日であるか否かを指定し、営業日であるならば、業務時間の時間帯を指定する。
例えば、2020年10月において、平日を営業日とし、業務時間を「08:30~18:00」と設定する。この際、日ごとにそれぞれ設定することもできるし、業務時間が同一であるならば、複数の日を一括して設定することもできる。
また、別途作成したCSV形式等のデータに業務時間を記憶し、該データを読み込むことにより、年単位、月単位等で一括して設定することもできる。
また、従業員、駐車場、車両及び料金に関する情報も同様に、個別で設定することもできるし、別途作成したCSV形式等のデータを読み込むことにより、一括して設定することもできる。
<利用者端末30における私的利用の予約及び利用>
次に、本実施形態1に係る利用者端末30における私的利用の予約及び利用について説明する。まず、従業員が車両を私的利用する場合には、道路運送法に基づいて共同使用契約を締結する必要がある。
図12は、本実施形態1に係る利用者端末30における共同使用契約画面の一例を示す図である。利用者端末30において初めて車両の私的利用を予約する場合に、図12に示す共同使用契約画面が表示される。図12(a)は、共同使用契約画面の初期画面であり、画面をスクロールすることにより共同使用契約書を順次表示することが可能である。
図12(b)は、共同使用契約書を表示し終えた場合の表示画面であり、この時点で、「共同使用契約に基づく利用に同意する」の項目が選択可能となる。この項目を選択して「次へ」をタップすることにより、共同使用契約に同意して締結することになる。
次に、本実施形態1に係る利用者端末30における車両予約について説明する。図13及び図14は、本実施形態1に係る利用者端末30における車両予約画面の一例を示す図である。図13(a)は、車両の予約状況を表示する画面を示している。
具体的には、車両名が「車両A」で車両ナンバーが「品川01-01」の車両、車両名が「車両A」で車両ナンバーが「品川01-02」の車両、車両名が「車両B」で車両ナンバーが「品川02-01」の車両及び車両名が「車両B」で車両ナンバーが「品川02-02」の車両が表示され、2020年11月1日においては、いずれの車両も予約が入っていない状況を示している。
また、図13(b)は、車両名が「車両B」で車両ナンバーが「品川02-01」の車両を選択した場合に、該車両の情報を表示する画面を示している。
具体的には、私的利用負担額について、車両クラスがクラス1であり、12時間料金が「1650円」、24時間料金が「2200円」、プラス1日料金が「1650円」、平日夜間パックが「550円」及び燃料費が「8円/1km」であることを示している。
また、車両の受取場所及び鍵の受取方法は双方ともに、「新宿支店」であり、住所は「東京都新宿区・・・」であることを示している。また、車両の保守について、次回点検日が「2021年02月27日」、次回車検期限が「2022年02月26日」であることを示している。画面の最下部に表示されている「予約する」のボタンをタップすることにより、表示されている車両の予約画面に遷移する。
図14(a)は、選択した車両の予約を行う画面を示している。この画面においては、開始日時、終了日時、利用目的、運転者及び備考を入力する。具体的には、開始が「2020/11/01 10:00」、終了が「2020/11/01 16:00」、利用目的が「業務利用」、運転者が「特許太郎」及び備考が「池袋、ABC(株)、打ち合わせ」と設定されている状況を示している。備考には業務利用の場合に、その利用内容を入力することができる。
図14(b)は、予約を入力した場合の入力内容を表示する画面である。この画面を表示することにより、入力内容の確認を行うことができる。具体的には、「2020年11月1日」において、車両名が「車両B」で車両ナンバーが「品川02-01」の車両を「10:00」から「16:00」まで予約しており、運転者は「特許太郎」、利用内容は「池袋、ABC(株)、打ち合わせ」であることを示している。また、予約した車両の走行距離が「10,200km」であることも示している。
次に、本実施形態1に係る利用者端末30における予約状況の確認について説明する。図15は、実施形態1に係る利用者端末30における予約状況確認画面の一例を示す図である。図15に示すように、利用者端末30において予約した予約状況を一覧形式で表示する。
具体的には、車両名が「車両A」で車両ナンバーが「品川01-01」の車両を「2020/10/30(金)12:00」から「2020/10/30(金)18:00」の間、利用目的を「業務利用」として予約しており、車両名が「車両B」で車両ナンバーが「品川02-01」の車両を「2020/11/1(日)10:00」から「2020/11/1(日)16:00」の間、利用目的を「業務利用」として予約しており、車両名が「車両A」で車両ナンバーが「品川01-02」の車両を「2020/11/20(金)18:00」から「2020/11/23(月)8:30」の間、利用目的を「私的利用」、利用料金が「5500円」、燃料費が「8円/1km」として予約している状況を示している。
次に、本実施形態1に係る利用者端末30における利用開始及び利用終了の確認、並びに、利用時間延長の通知について説明する。
まず、予約開始時間になったならば、管理装置10から利用者端末30に対して、利用開始メールが通知される。図16は、実施形態1に係る利用者端末30における利用開始メール画面の一例を示す図である。このメールでは、予約内容及び利用開始時刻になった旨を通知する。
具体的には、予約内容として、車両名が「車両A」で車両ナンバーが「品川01-01」、予約日時が「10/30(金)12:00~10/30(金)18:00」であることを示している。また、予約の詳細を確認するリンク先が「https://abcd・・・」であることを示している。
また、予約終了時間になったならば、管理装置10から利用者端末30に対して、利用終了メールが通知される。図17は、実施形態1に係る利用者端末30における利用終了メール画面の一例を示す図である。このメールでは、予約内容及び利用終了時刻になった旨を通知する。
具体的には、予約内容として、車両名が「車両A」で車両ナンバーが「品川01-01」、予約日時が「10/30(金)12:00~10/30(金)18:00」であることを示している。また、予約の詳細を確認するリンク先が「https://abcd・・・」であることを示している。
また、私的利用時の場合は、利用終了後に管理装置10から利用者端末30に対して、利用料金確認メールが通知される。図18は、実施形態1に係る利用者端末30における利用料金確認画面の一例を示す図である。このメールでは、利用料金の内容及びクレジットカード決済を促す旨を通知する。
具体的には、利用した車両の車両クラスが「クラス1」、「ディーゼル」であり、利用料金は、時間料金が「2200円」、距離料金が「800円」、合計が「3300円」であることを示している。また、クレジットカード決済を行うリンク先が「https://efgh・・・」であることを示している。
また、利用中に予約時間の延長が必要になった場合には、利用者端末30から管理装置10に対して予約時間の延長を通知する。該通知を受け取った管理装置10は、延長される時間が、利用が許可された時間帯であり、かつ、他の予約がされていないことを条件として予約時間の延長を受け付ける。
図19は、実施形態1に係る利用者端末における予約時間延長画面の一例を示す図である。この画面では、対象車両に対して次に入っている予約時間にかからない範囲で延長終了日時を設定する。
具体的には、次の予約が「10/28(水)15:00~」であるので、その時刻以前となる「2020/10/28 13:00」が延長終了日時として設定されている。また、延長後の合計利用負担額として、車両クラスが「クラス1」、時間負担額が「2200円」、燃料費が「8円/1km」であることを示している。
<管理者端末20における車両利用状況の分析結果の表示>
次に、本実施形態1に係る管理者端末20における車両利用状況の分析結果の表示について説明する。まず、管理者端末20は、車両の利用状況の分析指示を受け付けたならば、該分析指示を管理装置10に通知し、管理装置10から受け取った分析結果を表示する。
車両の利用状況の分析には、車両維持管理費用と私的利用の利用料金額とを比較する私的利用状況、車両別に車両の業務稼働率を示す車両別業務稼働率、拠点別に車両の業務稼働率を示す拠点別業務稼働率等がある。
図20は、実施形態1に係る私的利用状況の一例を示す図である。図20に示すように、私的利用状況は、経費である車両維持管理費用と、収入である私的利用料金とを対比し、その差額から、実質の車両維持管理費用をグラフを用いて表示している。
具体的には、新宿支店の2018年6月から2019年5月までの一年間において、各月の料金に関して、車両維持管理費用をマイナス方向に、私的利用料金をプラス方向に棒グラフで示している。また、車両維持管理費用と私的利用料金との差額を折れ線グラフで示している。
例えば、2019年5月においては、車両維持管理費用が-9500円、私的利用合計額が6300円、実質車両維持管理費用は-3200円である。私的利用は、車両維持管理費用以下で運用されるため、2019年5月においては、更に3200円までの私的利用が可能であったことが分かる。
図21は、実施形態1に係る車両別業務稼働率の一例を示す図である。図21に示すように、車両別業務稼働率は、操作により指定された月における営業時間の合計に対する業務利用時間を稼働率として棒グラフで示している。合わせて、業務利用時間と私的利用時間を加えた稼働時間の合計時間を数値で示している。
具体的には、2020年10月における営業時間合計が180時間であり、車両名が「車両A」で車両ナンバーが「品川01-01」の車両の業務利用時間は18時間、稼働率は10%、私的利用時間は12時間及び稼働合計時間は30時間であり、車両名が「車両A」で車両ナンバーが「品川01-02」の車両の業務利用時間は43.2時間、稼働率は24%、私的利用時間は8時間及び稼働合計時間は51.2時間であり、車両名が「車両B」で車両ナンバーが「品川02-01」の車両の業務利用時間は93.6時間、稼働率は52%、私的利用時間は12時間及び稼働合計時間は105.6時間であり、車両名が「車両B」で車両ナンバーが「品川02-02」の車両の業務利用時間は108時間、稼働率は60%、私的利用時間は11時間及び稼働合計時間は119時間であり、車両名が「車両C」で車両ナンバーが「品川03-01」の車両の業務利用時間は142時間、稼働率は78.9%、私的利用時間は2時間及び稼働合計時間は144時間であり、車両名が「車両C」で車両ナンバーが「品川03-02」の車両の業務利用時間は144時間、稼働率は80%、私的利用時間は0時間及び稼働合計時間は144時間であることを示している。
図22は、実施形態1に係る拠点別業務稼働率の一例を示す図である。図22に示すように、拠点別業務稼働率は、操作により指定された月における営業時間の合計に対する業務利用時間を稼働率として棒グラフで示している。
具体的には、2020年8月における営業時間合計が180時間であり、拠点平均の車両の業務利用時間は72時間、稼働率は40%であり、新宿支店の車両の業務利用時間は45時間、稼働率は25%であり、池袋支店の車両の業務利用時間は86.4時間、稼働率は48%であることを示している。
<実施形態1に係る管理装置10における車両利用予約の処理手順>
次に、本実施形態1に係る管理装置10における車両利用予約の処理手順について説明する。図23は、本実施形態1に係る管理装置10における車両利用予約の処理手順を示すフローチャートである。
管理装置10は、利用者端末30又は管理者端末20から予約情報を受信したならば(ステップS101;Yes)、予約情報に含まれる予約時間が予約可能時間か否かを判定する(ステップS102)。予約情報が私的利用の場合は、業務時間以外の時間帯が予約可能である。
予約時間が予約可能時間でないならば(ステップS102;No)、予約情報を受信した利用者端末30又は管理者端末20に対して、予約不可の旨の通知を送信し(ステップS108)、そのまま処理を終了する。予約時間が予約可能時間であるならば(ステップS102;Yes)、予約時間に既に予約が入っているか否かを判定する(ステップS103)。
予約時間に既に予約が入っているならば(ステップS103;Yes)、予約情報を受信した利用者端末30又は管理者端末20に対して、予約不可の旨の通知を送信し(ステップS108)、そのまま処理を終了する。予約時間に予約が入っていないならば(ステップS103;No)、予約情報が私的利用か否かを判定する(ステップS104)。
予約情報が私的利用であり(ステップS104;Yes)、予約対象車両の利用日と同一月の利用料金の合計金額が予約対象車両の車両維持管理費用を超える場合は(ステップS105;No)、予約情報を受信した利用者端末30又は管理者端末20に対して、予約不可の旨の通知を送信し(ステップS108)、そのまま処理を終了する。
予約情報が業務利用である(ステップS104;No)、又は、予約情報が私的利用で(ステップS104;Yes)、予約対象車両の利用日と同一月の利用料金の合計金額が予約対象車両の車両維持管理費用以下の場合は(ステップS105;Yes)、予約を受け付けて予約情報を記憶し(ステップS106)、予約情報を受信した利用者端末30又は管理者端末20に対して、予約完了した旨の通知を送信し(ステップS107)、処理を終了する。
<実施形態1に係る私的利用料金に対するクレジットカード決済の処理手順>
次に、本実施形態1に係る私的利用料金に対するクレジットカード決済の処理手順について説明する。図24は、本実施形態1に係る私的利用料金に対するクレジットカード決済の処理手順を示すフローチャートである。
車両の利用が終了したならば(ステップS201;Yes)、利用者端末30は、利用終了通知を管理装置10に送信する(ステップS202)。
管理装置10は、利用終了通知を受信したならば(ステップS203)、私的利用に対する利用料金を算定し(ステップS204)、算定した利用料金を利用者端末30に送信する(ステップS205)。
利用者端末30は、利用料金を受信したならば(ステップS206)、クレジットカード決済の依頼を決済代行センタ40に送信する(ステップS207)。
決済代行センタ40は、クレジットカード決済の依頼を受信したならば(ステップS208)、決済処理を行い(ステップS209)、決済完了した旨の通知を利用者端末30に送信する(ステップS210)。
利用者端末30は、決済完了通知を受信したならば(ステップS211)、該決済完了通知を表示する(ステップS212)。決済代行センタ40は、所定の期日にクレジットカード決済の依頼主の所属する企業の銀行口座に対して、決済した利用料金を所定の期日に振り込む(ステップS213)。
このように、本実施形態1に係るリース車両管理システムは、企業のリース車両を従業員に私的利用させる場合に、従業者に適切な私的利用をさせることができる。
上述してきたように、本実施形態1では、所定の企業によりリース契約された車両に係る車両情報を管理する管理装置10と、前記組織に属する従業員の利用者端末30とを有するリース車両管理システムであって、管理装置10は、従業員による私的利用の制限情報を記憶して、車両の私的利用要求を受け付けた場合に、制限情報に基づいて、従業員の私的利用を制限するよう構成したので、従業者に適切な私的利用をさせることができる。
なお、上記の実施形態1では、車両の私的利用に関して、利用日と同一月の利用料金の合計金額が対象車両の車両維持管理費用以下であるように制限する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、車両の公的利用である業務利用と私的利用との所定の公私比率以下であるように制限するよう構成することもできる。
また、上記の実施形態1では、車両の私的利用に関して、利用日と同一月の利用料金の合計金額が対象車両の車両維持管理費用以下であるように制限する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、所定の勤続年数の利用者に限る等の所定の利用条件であるように制限するよう構成することもできる。
また、上記の実施形態1では、私的利用の利用料金をクレジットカードで決済する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、デビット決済又は電子マネーにより決済するよう構成することもできる。
また、上記の実施形態1では、車両の私的利用に関して、利用日と同一月の利用料金の合計金額が対象車両の車両維持管理費用以下であるように制限する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、私的利用要求を受けた場合に、管理者端末20による私的利用の許可を条件として、私的利用要求を許容するよう構成することもできる。
[実施形態2]
ところで、上記の実施形態1では、車検等の車両情報は、利用者端末30における予約画面において表示する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、車両の利用実績に基づいて点検時期を算定し、算定した点検時期を利用者に通知するよう構成することもできる。また、利用開始時及び利用終了時に日報を入力することにより運行日誌を自動生成する、利用中の事故対応のために緊急情報を通知する、又は、業務状況の監査を行えるようログ情報を出力するよう構成することもできる。本実施形態2では、車両の利用実績に基づいて算定した点検時期の通知、運行日誌の自動生成、緊急情報の通知及びログ情報の出力を行う構成について説明する。
<実施形態2に係るリース車両管理システムの概要>
まず、本実施形態2に係るリース車両管理システムの概要について説明する。図25は、本実施形態2に係るリース車両管理システムの概要を説明するための説明図である。
まず、利用開始時において、従業員Aは利用者端末300に出発前の日報を入力して、管理装置100に通知する(S11)。利用終了時には、利用者端末300に終了前の日報を入力して、管理装置100に通知する(S12)。管理装置100は、出発前及び終了前の日報を基にして運行日誌を自動生成する(S13)。
また、利用中において、車両事故などのトラブルが発生した場合は、従業員Bは利用者端末300に緊急情報を入力して、管理装置100に通知する(S14)。
また、車両点検前において、管理装置100は、車両の利用実績に基づいて点検時期を算定し(S15)、算定した点検時期を利用者端末300に通知する(S16)。また、管理装置100は、管理者の操作を受け付けてログ情報を出力する(S17)。
このように、実施形態2に係るリース車両管理システムは、車両の利用実績に基づいて算定した点検時期の通知、運行日誌の自動生成、緊急情報の通知及びログ情報の出力を行うことにより、リース車両の効率的利用を行うことができる。
<管理装置100の構成>
次に、図25に示した管理装置100の構成について説明する。図26は、図25に示した管理装置100の構成を示すブロック図である。なお、図3に示した管理装置10と同様の機能部についての説明は省略する。
図26に示すように、管理装置100は、表示部11、入力部12、通信部13、記憶部110及び制御部120を有する。
記憶部110は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、業務時間データ14a、従業員データ14b、駐車場データ14c、車両データ14d、料金データ14e、予約データ14f、運行データ111、日誌データ112、経費データ14h、課金データ14i、緊急情報データ113及びログデータ114を記憶する。
運行データ111は、車両の運行に関する予約番号、開始日時、終了日時、利用走行距離、給油量、事故、傷、不具合、利用料金等を関連付けたデータである。日誌データ112は、運行日誌に関する車両ID、車両ナンバー、利用者氏名、使用開始日時、使用終了日時、走行距離、給油量、日常点検、健康状態、飲酒状況等を関連付けたデータである。
緊急情報データ113は、利用時の緊急情報に関する車両ID、車両ナンバー、利用者氏名、緊急情報内容、使用終了予定日時等を関連付けたデータである。ログデータ114は、管理者による監査資料に関する日時、利用者氏名、アクション、備考等を関連付けたデータである。
制御部120は、管理装置100の全体制御を行う制御部であり、設定管理部15a、予約管理部15b、予約判定部15c、運行管理部121、経費管理部15e、課金部15f、分析部15g、日誌管理部122、点検時期管理部123、緊急情報管理部124及びログ管理部125を有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、設定管理部15a、予約管理部15b、予約判定部15c、運行管理部121、経費管理部15e、課金部15f、分析部15g、日誌管理部122、点検時期管理部123、緊急情報管理部124及びログ管理部125にそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
運行管理部121は、運行データ111の管理を行う処理部である。運行管理部121は、利用者端末30から受け取った利用開始情報及び利用終了情報を用いて、開始日時、終了日時、利用走行距離、給油量、事故、傷、不具合等を運行データ111に記憶する。運行管理部121は、課金部15fから利用料金情報を受け取ったならば、運行データ111に記憶する。
日誌管理部122は、日誌データ112の管理を行う処理部である。日誌管理部122は、利用者端末30から受け取った利用開始情報及び利用終了情報を用いて、車両ID、車両ナンバー、利用者氏名、使用開始日時、使用終了日時、走行距離、給油量、日常点検、健康状態、飲酒状況等を日誌データ112に記憶する。日誌管理部122は、管理者端末200から日誌生成の指示を受け取ったならば、日誌データ112を用いて運行日誌を生成し、管理者端末200に通知する。
点検時期管理部123は、車両の利用実績に基づいて点検時期を算定する処理部である。点検時期管理部123は、運行データ111を用いて車両の走行距離を累積し、累積結果に応じた点検時期を算定する。点検時期管理部123は、算定した点検時期を車両データ14dに記憶する。点検時期管理部123は、車両データ14dの点検時期の前の所定の時期において、車両の共同使用者である従業員の利用者端末300及び管理者端末200に対して、点検時期を通知する。
緊急情報管理部124は、緊急情報データ113の管理を行う処理部である。緊急情報管理部124は、利用者端末300から緊急情報を受け取ったならば、該緊急情報を管理者端末200に通知するとともに、緊急情報データ113に記憶する。
ログ管理部125は、ログデータ114の管理を行う処理部である。ログ管理部125は、利用者端末300及び管理者端末200から受け取った各種要求をログデータ114に記憶する。ログ管理部125は、管理者端末200からログ情報の出力指示を受け取ったならば、ログデータ114を管理者端末200に通知する。
次に、図26に示した管理装置100の記憶部110が記憶するデータの一例について説明する。図27~図29は、図26に示した運行データ111、日誌データ112、緊急情報データ113及びログデータ114の一例を示す図である。
図27に示す運行データ111は、予約番号「100123」に対して、開始日時「2020/11/08 10:00」、終了日時「2020/11/08 17:00」、開始走行距離「5000km」、終了走行距離「5100km」、利用走行距離「100km」、給油量「10L」、事故「なし」、傷「なし」、不具合「なし」及び利用料金「3500円」を関連付けている。
図28に示す日誌データ112は、日時「2020/11/07 15:20」に対して、車両ID「201」、車両ナンバー「練馬00-00」、名称「車両A」、従業員ID「12345」、氏名「特許太郎」、使用開始日時「2020/11/07 10:10」、使用終了日時「2020/11/07 15:20」、使用時間「310分」、走行距離「100km」、給油量「10L」、日常点検「異常なし」、健康状態「異常なし」、飲酒状況「異常なし」、事故「なし」、傷「なし」、不具合「なし」及び利用料金「3500円」を関連付けている。
図29(a)に示す緊急情報データ113は、予約番号「100123」に対して、車両ID「201」、車両ナンバー「練馬00-00」、名称「車両A」、従業員ID「12345」、氏名「特許太郎」、日時「2020/11/15 10:20」、内容「接触事故 負傷者なし」、使用終了予定日時「不明」を関連付けている。
図29(b)に示すログデータ114は、日時「2020/11/01 10:20」に対して、従業員ID「12345」、氏名「特許太郎」、アクション「カーシェア変更」、備考「共同使用ID:1189 車両ID:201 区分:私的利用」を関連付け、日時「2020/11/01 10:35」に対して、従業員ID「15678」、氏名「実用花子」、アクション「クレジットカード登録」、備考「従業員ID:15678」を関連付け、日時「2020/11/01 10:48」に対して、従業員ID「10789」、氏名「出願次郎」、アクション「カーシェアキャンセル」、備考「共同使用ID:1321 車両ID:221 区分:業務利用」を関連付けている。
<管理者端末200の構成>
次に、本実施形態2に係る管理者端末200の構成について説明する。図30は、本実施形態2に係る管理者端末200の構成を示すブロック図である。なお、図8に示した管理者端末20と同様の機能部についての説明は省略する。
図30に示すように、管理者端末200は、表示部21、入力部22、通信部23、記憶部24及び制御部210を有する。
制御部210は、管理者端末200の全体制御を行う制御部であり、車両情報管理部25a、駐車場情報管理部25b、従業員情報管理部25c、料金情報管理部25d、予約情報管理部25e、分析部25f及び緊急情報管理部211を有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、車両情報管理部25a、駐車場情報管理部25b、従業員情報管理部25c、料金情報管理部25d、予約情報管理部25e、分析部25f及び緊急情報管理部211にそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
緊急情報管理部211は、緊急情報の表示制御を行う処理部である。緊急情報管理部211は、管理装置100から緊急情報を受け取ったならば、該緊急情報を表示部21に表示する。緊急情報管理部211は、入力部22から緊急情報の表示指示を受け取ったならば、管理装置100に対して緊急情報の要求を通知する。
<利用者端末300の構成>
次に、図25に示した利用者端末300の構成について説明する。図31は、図25に示した利用者端末300の構成を示すブロック図である。なお、図9に示した利用者端末30と同様の機能部についての説明は省略する。
図31に示すように、利用者端末300は、表示操作部31、通信部32、記憶部33及び制御部310を有する。
制御部310は、利用者端末300の全体制御を行う制御部であり、従業員情報管理部34a、予約情報管理部34b、運行情報登録部34c、車両情報表示部34d、課金情報表示部34e及び緊急情報登録部311を有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、従業員情報管理部34a、予約情報管理部34b、運行情報登録部34c、車両情報表示部34d、課金情報表示部34e及び緊急情報登録部311にそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
緊急情報登録部311は、緊急情報の通知を行う処理部である。緊急情報登録部311は、緊急情報の入力を受け付け、該緊急情報を管理装置100に通知する。
<日報及び点検時期の通知>
次に、日報及び点検時期の通知について説明する。日報は、車両利用時の出発前及び終了前に、利用者端末300から管理装置100に通知する。図32は、実施形態2に係る利用者端末300における利用開始時の入力画面の一例を示す図である。図32に示すように、出発前に、車両の日常点検及び安全確認を入力して管理装置100に通知する。
具体的には、日常点検項目として、「ブレーキ液の量」、「冷却水の量」、「エンジンオイルの量」、「バッテリ液の量」、「ウィンドウォッシャ液の量」、「ランプ類の点灯・点滅」、「タイヤの亀裂、損傷の有無」、「タイヤ空気圧」、「タイヤの溝の深さ」、「エンジンのかかり具合、異音」、「ウィンドウォッシャ液の噴射状態」、「ワイパーの拭き取り能力」、「ブレーキの踏み残りしろと効き具合」、「駐車ブレーキの引きしろ(踏みしろ)」及び「エンジンの減速、加速状態」を確認する。また、安全確認として、健康状態及び飲酒の状況を確認する。
図33は、実施形態2に係る利用者端末300における利用終了前の入力画面の一例を示す図である。図33に示すように、終了前に、走行距離、給油量、車両の状況及び利用料金を通知する。
具体的には、出発前走行距離(例えば、100km)、終了前走行距離(例えば、200km)及び給油を行った場合の給油量(例えば、10リットル)、並びに、事故、傷、車両の不具合の有無、利用料金を確認する。
また、車両の利用実績に基づいて算定した点検時期が、管理装置100から利用者端末300に通知される。図34は、実施形態2に係る利用者端末300における車両点検予定画面の一例を示す図である。
図34に示すように、車両名が「車両A」で車両ナンバーが「品川01-01」の車両の車検情報及び保守の情報が通知される。具体的には、車検情報として、登録年月日が「2019/05/01」、車検満了日が「2022/04/30」、次回車検期限が「2021/04/01」であることを示しており、保守として、次回点検日が「2021/04/01」、リース満了日が「2021/04/01」、リース会社が「リースABC(株)」であることを示している。
<実施形態2に係る利用者端末300における車両利用時の処理手順>
次に、本実施形態2に係る利用者端末300における車両利用時の処理手順について説明する。図35は、本実施形態2に係る利用者端末300における車両利用時の処理手順を示すフローチャートである。
まず、利用開始メールを受信したならば(ステップS301;Yes)、出発前日報の入力及び送信を行う(ステップS302)。利用を開始した後、利用時間の延長申請を送信していないならば(ステップS303;No)、ステップS306に移行する。
利用時間の延長申請を送信し(ステップS303;Yes)、延長申請の結果メールを受信したならば(ステップS304;Yes)、受信した延長申請の結果メールを表示する(ステップS305)。
次に、利用終了メールを受信したならば(ステップS306;Yes)、終了前日報の入力及び送信を行う(ステップS307)。利用終了後の確認メールを受信したならば(ステップS308;Yes)、受信した利用終了後の確認メールを表示し(ステップS309)、処理を終了する。
このように、実施形態2に係るリース車両管理システムは、車両の利用実績に基づいて算定した点検時期の通知、運行日誌の自動生成、緊急情報の通知及びログ情報の出力を行うことにより、リース車両の効率的利用を行うことができる。
なお、上記の実施形態で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。