JP7435992B2 - 容器 - Google Patents

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Description

本発明は、容器の中に同形同大の他の容器を入れ重ねるスタックが予定される容器に関する。
飲料品又は食品の容器としては、上面開口及び有底のプラスチック製容器が一般的である。容器は、飲食物の収容空間のうち、底面側を封止する底面部と、側面を全周包囲する筒状の胴部とを有する。また、胴部となる周壁部が底面部を超えて下方に延びることで、容器は高台を有する場合もある。容器の上面は開口しており、上面開口から飲食物が収容空間に充填される。飲食物が充填された後、店舗に運搬して店頭に並べることを予定している場合には、上面開口にフィルムが貼着され、収容空間が密閉される。フィルムは、アルミニウム等の複合素材で成り、例えば熱融着により上面開口に貼着される。
空の容器は、保管中、輸送中、飲食物の充填工程及びフィルムの貼着工程への搬送中において、スタックと呼ばれる状態にある。スタックは、同形同大の他の容器を収容空間に入れ重ねて、容器を高さ方向に積み上げた状態をいう。例えば、大量生産充填工場ラインにおいては、容器スタッカーに大量の本数のスタック状に積層された容器が複数列設置される。容器スタッカーに供給部に補充されたスタック状に積層された容器は、容器底部をベルトコンベアにて搬送される。スタック状に積層された容器が容器供給装置によって1個ずつ引き剥がされて落下し、リテーナーと呼ばれる充填及びシール用の容器受けに供給される。
スタックから容器を引き剥がすときに大きな力が必要であると、引き剥がし不良が発生し得る。引き剥がし不良が発生すると、リテーナーに容器が斜めになった状態で供給されたり、容器が本来の落下位置にセットされず容器供給装置とリテーナーとの間で破損が起きる虞がある。万一、充填及び貼着工程で容器に破損が発生すれば、ラインを停止させるのみならず、破損の処理等で工程が停止し生産効率の低下に繋がる。容器をスタックから引き剥がすときに必要な力が大きくなる原因を容器の形状に求めると、スタックにより上下で隣り合う容器の周壁部間に隙間がないことが挙げられる。隙間が無ければ、隣り合う容器の接触面積が大きくなり、容器を引き剥がすときの摩擦が大きくなる。
そこで、周壁部に傾斜角変更点を設け、傾斜角変更点よりも開口側に上部傾斜角を設定し、傾斜角変更点よりも下端側に下部傾斜角を設定し、下部傾斜角よりも上部傾斜角が大きくなるようにした容器が提案されている(例えば特許文献1参照)。これにより、容器をスタックしたときに、隣り合う容器の周壁部間に隙間が生まれ、隣り合う容器同士の接触面が小さくなり、容器の引き剥がしが容易になる。
特開2014-162527号公報
スタックは垂直方向に一直線に積み重なって直立しているべきである。スタックが弓状に撓んでしまうと、容器スタッカーに容器をセットする際に、容器が散乱してしまう虞がある。また、スタックが弓状に撓んでしまうと、ベルトコンベアからは搬送の力が加わらないスタック上方の容器と、ベルトコンベアから直接搬送の力が加わるスタック下方の容器との変位差により、容器供給装置にうまく搬送されない虞が生じる。
スタックが弓状に撓む原因の一つとして、スタックされて隣り合う2個の容器の周壁部間に隙間が発生していることが挙げられる。隙間は、隣り合う2個の容器のうち、内側の容器の周壁部が外側の容器の周壁部に接触するまで傾くことのできる余地となる。この傾きの連鎖がスタックを弓状に撓ませる。
上部傾斜角と下部傾斜角を有する容器には、引き剥がしが容易となる一方で、隣り合う容器の周壁部間に隙間が生じるので、スタックが弓なりに撓み易いという問題が生じてしまう。詳細には、隣り合う容器は、上部傾斜角同士が対面する領域の下方に、内側に位置する容器の下部傾斜角と外側に位置する容器の上部傾斜角が対面する領域が発生する。この下部傾斜角と上部傾斜角が対面する領域では、周壁部間の隙間が上面開口へ向けて広がっていく。周壁部間の隙間が大きくなると、この隙間を埋めるように内側の容器が外側の容器に対して傾倒する余地が生まれ、スタックが弓なりに撓んでしまうものである。
本発明は、上記のような問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、スタックから容易に引き剥がすことができると共に、スタックが垂直に直立し易い容器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の実施形態に係る容器は、上面開口及び有底の容器であって、収容空間の底面を成す底面部と、収容空間の側面を成し、前記底面部の縁に沿って無端状に連続する周壁部と、を備え、前記周壁部は、当該周壁部の最下端から前記開口に向けて所定高さまで延在する第1周壁部と、前記開口の方向に前記第1周壁部に続いて位置し、前記第1周壁部よりも外側に倒れる第2周壁部と、を有し、前記第2周壁部は、スタック時に上下に隣り合う内側の容器の前記第1周壁部と対面する位置に、前記収容空間側に膨出した厚肉部を有すること、を特徴とする。
前記厚肉部は、スタック時に上下に隣り合う内側の容器の前記第1周壁部と外側の容器の前記第2周壁部とが対面する範囲に、この範囲と同長以下の長さに亘って高さ方向に延在するようにしてもよい。
前記周壁部は、前記底面部よりも下方に延在する高台を有し、前記第1周壁部は、前記高台の途中の高さまで延在し、前記第2周壁部は、前記高台の途中の高さから前記上面開口へ向けて延在するようにしてもよい。
前記周壁部の内周面から前記収容空間側へ突き出して成る内面突起部と、前記周壁部の外周面が前記内面突起部と係合可能な大きさで凹んで成る外面凹部と、を備え、前記内面突起部と前記外面凹部は、スタック時に上下に隣り合う内側の容器の当該外面凹部と外側の容器の当該内面突起部とが同じ高さ位置で向かい合う位置に設けられているようにしてもよい。
前記厚肉部は、前記内面突起部の上端を始端として高さ方向に延在するようにしてもよい。
前記厚肉部は、スタック時に上下に隣り合う内側の容器の前記第1周壁部との隙間を狭めるようにしてもよい。
本発明によれば、容器をスタックから容易に引き剥がすことができると共に、容器のスタックが垂直に直立し易くなる。
容器を示す図であり、点線で表される軸より左側は容器の側面図であり、右側は容器の断面図である。 容器の高台付近の断面図である。 容器の底面部と周壁部の境界付近の断面図である。 容器をスタックした状態での容器の下方側の拡大断面図である。
本発明の実施形態に係る容器について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、各図面においては、理解容易のため、厚み、寸法、位置関係、比率等を強調して示している。また、容器の底側を下方又は下側といい、開口側を上方又は上側という。
(構成)
図1は、本実施形態に係る容器の側面図及び側面断面図である。容器100は、ポリプロピレン等のプラスチックを材料として使用して射出成型により作製され、底面部1と当該底面部1の縁に沿って無端状に連続する筒状の周壁部2とを有する。周壁部2は、底面部1を基準にして上下両方に延び拡がる。容器100の上部は、環状の周壁部2で画成される開口3となっている。
底面部1は、飲食物が充填される収容空間4の底面となる。底面部1を境に上方の周壁部2は、収容空間4を全周包囲する側面を画成する胴部5となる。底面部1を境に下方の周壁部2は、糸尻又は糸底とも呼ばれる高台6となる。開口3は、飲食物の充填工程における飲食物の投入口であり、また飲食時における飲食物の取出口である。開口3の周りの口縁31は、容器100の外側へ拡張されて幅広になっており、開口3を覆うフィルムの貼着領域である。
各構成を詳述する。まず底面部1は、円盤形状の外形を有する。底面部1の面は収容空間4側へ若干膨出した球殻形状を有する。面が球殻形状に膨出することで、底面部1の剛性が高められている。底面部1としては、円盤形状に限られない。底面部1の外形として、楕円、長方形、正方形、五角形、六角形、八角形、その他の多角形等、各種形状を適用できる。
周壁部2は、底面部1側よりも開口3側が相対的に大口径となるように、上方へ向けて漸次拡径されており、全体として逆錐台形状を有する。そのため、容器100の高台6は開口3よりも小径であり、容器100は、同形同大の他の容器100が挿入できるようになっている。即ち、容器100はスタック可能となっている。この周壁部2は、傾斜角変更点23を境にして上下に第1周壁部21と第2周壁部22に区分けされ、また外周面に外面凹部71を有し、内周面に内面突起部72を有し、更に第2周壁部22の内周面に厚肉部8を有する。
図1乃至図3に示すように、傾斜角変更点23は、周壁部2の傾斜角が変わる境界であり、容器100の最下端から口縁31に向かう高さ途中に設けられている。第1周壁部21は、容器100の最下端から傾斜角変更点23までの周壁部2であり、第1傾斜角a1を維持して周壁がストレートに延びている。第2周壁部22は、傾斜角変更点23から口縁31間際までの周壁部2であり、第2傾斜角a2を維持して周壁がストレートに延びている。
第1傾斜角a1及び第2傾斜角a2は、垂直を基準に容器100の外側に倒れる角度である。第1傾斜角a1は周壁部2の外周面を計測して得られ、第2傾斜角a2は収容空間4と接する周壁部2の内周面のうち、厚肉部8が形成されていない箇所を計測して得られる。第2傾斜角a2は第1傾斜角a1よりも大きい。即ち、周壁部2は、最下端から傾斜角変更点23まで第1傾斜角a1を保って漸次拡径していくが、傾斜角変更点23から上は、拡径度合いを第2傾斜角a2に増して、第2傾斜角a2を保ちつつ漸次拡径していく。
第1傾斜角a1の第1周壁部21の上に第1傾斜角a1より大きい第2傾斜角a2の第2周壁部22が連なる形状により、容器100を入れ重ねたとき、内外の容器100の第2周壁部22同士が対面する領域には隙間が生まれ、そして内外の容器100の第2周壁部22は、この隙間を一定に保ったまま、平行に延びていく。従って、容器100をスタックしたとき、隣り合う容器100の周壁部2同士が接触する接触面が小さくなり、容器100の引き剥がしが容易になっている。尚、容器100を入れ重ねたとき、内外の容器100の第2周壁部22同士が対面する領域に注目すると、第2周壁部22の壁厚は均一である。
ここで、第2周壁部22の外周面は曲面印刷領域22aとなる。曲面印刷領域22aは、飲食物の商標、提供者又は販売者の商号、内容物の成分、需要を喚起する模様、その他の需要者に対する表示物が曲面印刷される領域である。曲面印刷はストレート状の同色インク版をストレート状の印刷ブランケットと呼ばれるラバー状板に転写し、容器を回転させながら曲面印刷領域22aに転写する加飾印刷方式である。従って、第1周壁部21に曲面印刷領域22aが及ぶと、曲面印刷を2度に分けなければならず煩雑であり、印刷ズレが起こる虞もある。そのため、曲面印刷領域22aは第2周壁部22に確保され、第1周壁部21には及ばない。
そして、できるだけ曲面印刷領域22aを広くとるため、換言すれば第2周壁部22を大きな面積で確保するため、傾斜角変更点23は、高台6の途中まで下に降ろして設けられている。また、曲面印刷において、印刷する材質によっては、コロナ放電により容器表面を荒らし、印刷適性を上げる必要がある。コロナ放電には、容器内面側に治具を挟み込む必要があり、高台6から一定の距離を開ける必要がある。その為、高台6に接合する第2周壁部22の傾斜角変更点23の位置は、底部1と接合する位置より下部に設定することが望ましい。
そのため、高台6の最下端から第1周壁部21が立ち上がり、高台6の途中から周壁部2が第2傾斜角a2に変わって第2周壁部22が立ち上がる。この場合、収容空間4と接する周壁部2は、全て第2周壁部22に属することとなり、容器100をスタックしたとき、内側の容器100の最下端から第1周壁部21と外側の容器100の第2周壁部22とが対面する領域が始まってしまう。尚、第2周壁部22の上端から口縁31までは、口縁31の強度を補強したり、リテーナーのガタつき防止の為に拡径して、口縁31の強度を補強すべく急激に拡径して、段部24を形成してもよい。
外面凹部71と内面突起部72は、嵌合可能な対応形状を有する。外面凹部71は、第1周壁部21の外表面に形成されており、高台6の外表面が凹んで成る。この外面凹部71は、同じ高さに全周に亘って延在して環状を成している。外面凹部71は、緩斜部71aと急斜部71bを有し、下方から上方に向けて緩やかな角度で徐々に深くなるように凹みながら、一定の高さに到達すると急激に凹みが解消する。緩斜部71aは、下方から上方に向けて緩やかな角度で徐々に深くなるように凹む部分であり、急斜部71bは急激に凹みが解消する部分である。
一方、内面突起部72は、第2周壁部22の内表面に形成されており、胴部5の内表面が突起して成る。この内面突起部72は、同じ高さに全周に亘って延在して環状を成している。そして、内面突起部72は、収容空間4に同形同大の他の容器100が挿入され、足先61が底面部1に着地したとき、外面凹部71に隙間無く嵌まり込むように、設置高さ、設置範囲、及び突出量が調整され、また突起形状が外面凹部71の凹部空間と合致している。即ち、内面突起部72は、緩斜部72aと急斜部72bを有し、下方から上方に向けて緩やかな角度で徐々に盛り上がるように膨らみながら、一定の高さに到達すると急激に膨らみが解消する。緩斜部72aは、下方から上方に向けて緩やかな角度で徐々に盛り上がる部分であり、急斜部72bは、急激に膨らみが解消する部分である。
例えば、外面凹部71は、容器100の最下端から高さH1の位置を凹み下端とし、凹み下端を基準に高さH2の範囲まで及ぶものとする。外面凹部71の最深部は、凹み下端を基準に高さH3の位置で発生し、第1周壁部21の外周面を基準に深さD1であるものとする。また、容器100の底面部1のうち、収容空間4と接する内底面を始端とし、内面突起部72の下端まで延びる周壁部2の内周面を真っ直ぐに延長した仮想線VLを考える。このとき、スタック状態で上下に隣り合う内側の容器100が有する外面凹部71の凹み下端は、外側の容器100の仮想線VLと容器100の半径方向に沿って距離D2だけ離れ、最深部のある高さにおいては、深さゼロの地点を基準に更に距離D3だけ離れるものとする。
このとき、内面突起部72は、収容空間4と接する底面部1の内底面から高さH1の位置より少し下方を膨らみ始端とし、底面部1の内底面から高さH1の位置では、周壁部2の内周面から距離D2だけ膨らみ出る。内面突起部72は、距離D2だけ膨らんだ高さを基準とし、この基準から高さH3の位置で最も膨出し、最も膨出した長さは、外面凹部71の最深部の深さD1に、この地点で離れている距離D3を加えた長さとなっている。そして、内面突起部72の緩斜部72aの傾斜角は、外面凹部71の緩斜部71aの傾斜角と同じである。外面凹部71の凹みが急速に解消される箇所と内面突起部72の膨らみが急速に解消される箇所は共に円弧状であり、円弧の半径は同一である。
尚、高台6の足先61は外面凹部71に到る前に外周面が薄く削られて薄肉部73が形成されている。これにより、内側の容器100の高台6が内面突起部72を乗り越えて、内面突起部72と外面凹部71とが嵌まり易くなっている。
次に、厚肉部8は、第2周壁部22のうち、厚肉部8よりも上側の壁と比べて壁が厚くなった領域であり、収容空間4と接する内周面が膨らみ出た部分である。ここで、傾斜角変更点23は、容器100の最下端から高さH4に設定されているものとする。このとき、厚肉部8は、内面突起部72の上端を基端として、底面部1の収容空間4と接する内表面を基準に最大で高さH4の範囲まで及ぶ。尚、第2周壁部22の外周面は全領域平坦である。
この厚肉部8は、容器100を積み重ねたとき、内側の容器100の第1周壁部21と対面し、この第1周壁部21の外周面との間の隙間を狭めている。ここで、第2周壁部22に厚肉部8を設けていないと仮定し、底面部1の高さにおいて、内側の容器100の第1周壁部21の外周面と外側の容器100の第2周壁部22の内周面とが長さS1の隙間を有するものとする。このとき、第1周壁部21と第2周壁部22との間の隙間S2は、底面部1を基準に高さH5の地点では、S2=S1+H5×(tan(a2)-tan(a1))となる。
肉厚部8は、厚肉部8が延在する範囲において、この隙間S2をできるだけ狭い一定の隙間S3にするように厚みを有している。即ち、肉厚部8の厚みT1は、内面突起部72の上端位置を基準に高さH5の地点で、T1=[S1+H5×(tan(a2)-tan(a1))]-S3となるように設定されている。尚、第2周壁部22の肉厚部8が無い箇所での壁厚を容器半径方向にT2とすれば、肉厚部8の地点において第2周壁部22の外周面から内周面までの壁厚T3は、容器半径方向に沿って計測して、T3=T2+T1である。
その他、高台6の外周面は、傾斜角変更点23の存在によって途中で屈曲しているが、高台6の内周面は同一傾斜角で立ち上がっている。一方、高台6の内周面は、足先61から底面部1と接する根元にかけて容器100の内側に入り込むように傾斜している。即ち、高台6の根元は、傾斜角変更点23の存在、及び内周面が内側に入り込むように傾斜していることにより、肉厚に形成されており、高台6の足先61は薄肉となるように先細りしている。
そのため、高台6の根元側内周径は足先内周径よりも小径である。この形状関係により、他の容器100を挿入して高台6の足裏を底面部1に着地させると、他の容器100は、高台6の上に支持されることになる。従って、スタックの上下方向から圧力が加わっても、底面部1が割れる等の容器100の破損が発生し難くなっている。
(作用)
容器100をスタックした状態を図4に示す。外側の容器100の開口3を通して、内側の容器100を外側の容器100へ入れ重ねる。内側の容器100は、高台6側から外側の容器100へ入れ重ねられる。
周壁部2の足先61は外周面が削られた薄肉部73となっている。また外面凹部71は周壁部2の外周面を凹ませて形成されている。従って、周壁部2の足先61が厚肉部8を通過する際、周壁部2の足先61が厚肉部8を摺って進行することはない。そのため、厚肉部8の存在によっても、内側の容器100を外側の容器100へ容易に挿入させることができる。
また、外側の容器100の底面部1、外側の容器100の肉厚部8、及び内側の容器100の高台6で画成される空間は、容器100の挿入が進行するに連れて、容積を減少させていく。このとき、周壁部2の足先61と厚肉部8との間には、薄肉部73と外面凹部71によって空気が抜ける隙間が確保され、厚肉部8の存在によっても所謂エアタイトが生じる虞はない。エアタイトは、容積減少空間から空気が抜け出ることができない状態をいう。
そして、容器100の挿入途中、内側の容器100の足先61が外側の容器100の内面突起部72を通過するとき、薄肉部73の存在により、足先61と内面突起部72との接触面積は小さくなっている。そのため、内側の容器100が少し撓み変形すれば、内側の容器100の足先61は、内面突起部72を乗り越えることができるようになっている。
更に、足先61が内面突起部72を乗り越えると、外面凹部71は下方から上方に緩やかに深くなる緩斜部71aを有するので、内側の容器100の足先61が撓み変形から復帰する弾性力によって、内側の容器100は、外側の容器100の底に向けて滑るように案内されていく。
外面凹部71と内面突起部72は、共に同じ形状の緩傾部71a、72a及び急斜部71b、72bを有している。従って、内側の容器100の足先61が外側の容器100の底面部1に着地するとき、内側の容器100の外面凹部71に外側の容器100の内面突起部72が嵌まり込むようになる。これにより、スタック時におけるブロッキング力が発生する。
スタック時には、外面凹部71と内面突起部72の急斜部71b、72b同士が接触した状態となっている。このスタック時、内側の容器100に対して、外側の容器100の底面部1を超えて進行しようとする下方向への力が加わったものと仮定する。外面凹部71と内面突起部72の急斜部71b、72bは、急激に凹みが解消する段部状であり、また急激に萎む段部状である。そのため、下方向への力が加わったとき、まず外面凹部71と内面突起部72の急斜部71b、72b同士が衝突し、下方向への力を受け止める。そのため、内側の容器100の足先61が外側の容器100の底面部1に与える下方向圧力は弱体化している。従って、スタック時に外側の容器100の底面部1を破損させる虞は抑制されている。
また、スタック時、内側の容器100の第1周壁部21に対して、外側の容器100の第2周壁部22が対面している。この対面領域のうち、外面凹部71と内面突起部72とが嵌まり合っている高さ範囲では、内側の容器100と外側の容器100との間の隙間は埋まっている。即ち、外面凹部71と内面突起部72とが嵌まり合っている範囲では、内側の容器100が外側の容器100に対して傾倒する余地が失われている。従って、内外の容器100は、弓状に撓むことなく、垂直に直立し易くなっている。
また、内側の容器100の第1周壁部21と対面する外側の容器100の第2周壁部22には、厚肉部8が形成されている。第1周壁部21と第2周壁部22とが対面する領域では、厚肉部8が無ければ、上方ほど隙間が大きく開いていく。しかし、厚肉部8は、第1周壁部21と第2周壁部22との隙間を狭め、また一定にしている。従って、内側の容器100が外側の容器100に対して傾倒する余地が小さくなり、この厚肉部8によっても内外の容器100は、垂直に直立し易くなる。
このように、内側の容器100の下方は、外面凹部71と内面突起部72、及び厚肉部8が各々機能し、内外の容器100との間の隙間を埋め、又は狭めている。従って、内側の容器100が外側の容器100に対して傾倒する余地が少なくなり、スタックが垂直になり易くなる。尚、外面凹部71と内面突起部72、及び厚肉部8は、できるだけ容器100の下方に設定している。容器100の上方に設定するよりも、容器100の下方に設定したほうが、傾倒可能な度合いは小さくなるためである。
次に、内側の容器100をスタックから引き剥がす際、内外の容器100の第2周壁部22同士が対面する箇所で一定の隙間が保たれているので、内外の容器100の接触面積が小さくなり、内側の容器100はスタックから剥がし易くなる。更に、外面凹部71は、最深部から下方に向けて緩やかに浅くなっていく緩斜部71aを有するので、内側の容器100の足先61が少しずつ撓み、少しの引き剥がし力でもブロッキング力を解除できる。
(効果)
以上のように、この容器100の周壁部2は、第1周壁部21と第2周壁部22を有し、第2周壁部22には厚肉部8を有するようにした。第1周壁部21は、周壁部2の最下端から高台6の途中の高さまで延在し、第2周壁部22は、開口3の方向に第1周壁部21に続いて位置し、第1周壁部21よりも容器100の外側に倒れている。厚肉部8は、スタック時に内側の容器100の第1周壁部21と対面する位置に、収容空間4側に膨出させた。
このように、周壁部2に第1周壁部21と第2周壁部22とを設定することでスタックから容器100を引き剥がし易くなる。また傾斜角変更点23を高台6の途中に設定したことで曲面印刷領域22aとなる第2周壁部22を広くとることができる。この場合、スタックしたときに内側の容器100の第1周壁部21と外側の容器100の第2周壁部22とが対面して隙間が広くなってしまう箇所が、内側の容器100の最下端から発生してしまう。しかし、厚肉部8によって第1周壁部21と第2周壁部22とがスタック時に対面する領域は一定の隙間に維持される。そのため、内側の容器100が外側の容器100にもたれ掛かるように傾倒する余地が少なくなり、スタックが弓状に撓みにくくなる。即ち、スタックが垂直に直立し易くなる。
尚、スタックが垂直に直立し易くするために、高台6を超えて胴部5に十分に入るまで第1周壁部21を高さ方向に延在させることも考えられる。この場合、内外の容器100の第1周壁部21同士が対面する領域が、内側の容器100の最下端から十分な長さで発生する。そうすると、内側の容器100が外側の容器100にもたれ掛かるように倒れ込もうとしても、外側の容器100の傾斜角変更点23の位置に内側の容器100は引っ掛かる。即ち、第1周壁部21同士の隙間を埋める程度の傾倒が最大となる。従って、肉厚部8が無くとも、内側の容器100が外側の容器100に倒れ込む角度は小さくなり、スタックは弓状に撓み難くなる。
しかし、第1周壁部21が胴部5に十分に入るまで延在すると、第2周壁部22が小面積となってしまい、満足できる大きさの曲面印刷領域22aが取れない。従って、第1周壁部21は高台6の途中の高さとすることが望ましく、そうすると、肉厚部8の存在がスタックを垂直に立てるために有用となるものである。
もちろん、第1周壁部21同士が対面するとしても、その対面領域が十分でない場合には、内側の容器100の倒れ込みを十分に規制することができない。この場合は、第1周壁部21が胴部5に入るまで延在するとしても、肉厚部8の存在がスタックを垂直に立てるために有用となるものである。具体的には、第1周壁部21の高さが底面部1の内底面を超えて、第1周壁部21の高さ寸法の半分以下までの範囲に収まる場合には、第1周壁部21同士が対面する領域によって内側の容器100の倒れ込みを十分に規制できない。従って肉厚部8が有用となる。
即ち、第1周壁部21は、周壁部2の最下端から開口3に向けて、高台6を超えて所定高さまで延在し、第2周壁部22は、スタック時に上下に隣り合う内側の容器100の第1周壁部21と対面する位置に、収容空間4側に膨出した厚肉部8を有するようにしても、スタックが垂直に直立し易くなるものである。
厚肉部8は、スタック時に上下に隣り合う内側の容器100の第1周壁部21と外側の容器100の第2周壁部22とが対面する範囲に、この範囲と同長以下の長さに亘って高さ方向に延在するようにすればよい。肉厚部8の始端から終端までの高さ方向の長さとしては、第1周壁部21の高さH4の3割以上であればよい。第1周壁部21の高さH4の3割以上の範囲に亘って一定の狭い隙間又は隙間が埋まった状態であれば、スタックが垂直に直立し易くなるものである。
内面突起部72と外面凹部71とが高さ方向に第1周壁部21の高さH4の1割以上の範囲に及んでいる場合、内面突起部72についても、外面凹部71と係合するために更に膨出した厚肉部8の一部として機能する。従って、厚肉部8に関する、第1周壁部21の高さH4の1割以上の範囲は、外面凹部71と接触する内面突起部72の最下端を基準とすることができる。
また、内面突起部72との係合対象は外面凹部71とし、外面凹部71は、周壁部2の外周面が凹んで成るようにした。これにより、容器100を入れ重ねる際、内面突起部72との係合対象が厚肉部8を摺ってしまい、容器100をスタックさせ難くなることを抑制できる。また、内面突起部72と外面凹部71とは、厚肉部8の一部としても機能するため、スタックした容器100が弓状に撓むことを更に抑制できる。
この内面突起部71は、同じ高さに全周に亘って延在して環状を成す他、同じ高さに断続的な短線状に複数形成されているようにしてもよい。従って、外面凹部72についても、同じ高さに全周に亘って延在して環状を成す他、同じ高さに断続的な短線状に複数形成されているようにしてもよい。
また、第2周壁部22が第1周壁部21よりも外側に拡がっていればよく、第1傾斜角a1が負の値、即ち容器100の内側に向けて倒れていてもよい。但し、離型性の観点からは、第1傾斜角a1は最低0°であることが望ましく、更に好ましくは、第1傾斜角a1は抜き勾配を考慮した正の値である。
更に、口縁31まで一貫して第2周壁部22となっていてもよいし、第2周壁部22の上にまた傾斜角の異なる周壁が積み重なっていてもよい。
1 底面部
2 周壁部
21 第1周壁部
22 第2周壁部
22a 曲面印刷領域
23 傾斜角変更点
3 開口
31 口縁
4 収容空間
5 胴部
6 高台
61 足先
71 外面凹部
71a 緩斜部
71b 急斜部
72 内面突起部
72a 緩斜部
72b 急斜部
73 薄肉部
8 厚肉部
100 容器

Claims (4)

  1. 上面開口及び有底の容器であって、
    収容空間の底面を成す底面部と、
    収容空間の側面を成し、前記底面部の縁に沿って無端状に連続する周壁部と、
    を備え、
    前記周壁部は、
    当該周壁部の最下端から前記開口に向けて所定高さまで延在する第1周壁部と、
    前記開口の方向に前記第1周壁部に続いて位置し、前記第1周壁部よりも外側に倒れる第2周壁部と、
    を有し、
    前記第2周壁部は、スタック時に上下に隣り合う内側の容器の前記第1周壁部と対面する位置に、前記収容空間側に膨出した厚肉部を有し、
    前記厚肉部は、スタック時に上下に隣り合う内側の容器の前記第1周壁部と外側の容器の前記第2周壁部とが対面する範囲に、この範囲と同長以下の長さに亘って高さ方向に延在し、
    前記周壁部は、前記底面部よりも下方に延在する高台を有し、
    前記第1周壁部は、前記高台の途中の高さまで延在し、
    前記第2周壁部は、前記高台の途中の高さから前記上面開口へ向けて延在すること、
    を特徴とする容器。
  2. 前記周壁部の内周面から前記収容空間側へ突き出して成る内面突起部と、
    前記周壁部の外周面が前記内面突起部と係合可能な大きさで凹んで成る外面凹部と、
    を備え、
    前記内面突起部と前記外面凹部は、スタック時に上下に隣り合う内側の容器の当該外面凹部と外側の容器の当該内面突起部とが同じ高さ位置で向かい合う位置に設けられていること、
    を特徴とする請求項1記載の容器。
  3. 前記厚肉部は、前記内面突起部の上端を始端として高さ方向に延在すること、
    を特徴とする請求項2記載の容器。
  4. 前記厚肉部は、スタック時に上下に隣り合う内側の容器の前記第1周壁部との隙間を狭めること、
    を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の容器。
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