JP7430051B2 - ガス系消火設備用表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、火災発生時に二酸化炭素、窒素等の消火ガスを防護区画に放出した状態等を表示するガス系消火設備用表示装置に関する。
ガス系消火設備で火災時に消火ガス(不活性ガス)を防護区画に放出した場合、防護区画の出入口に設置している放出表示灯を点灯又は点滅して例えば「窒素ガス充満 危険・立入禁止」といった消火剤放出充満の表示(「放出表示灯の表示」ともいう)を表示し、防護区画への人の立ち入りを禁止している。
従来、放出表示灯の表示を行うガス系消火設備用表示装置として、導光板にレーザー加工した表示内容をLEDの光を側面から入射させることで可視化する照光銘板を備え、フレームに保持する一側を除いて照光銘板が露出するようにしたフレームレス構造のものが知られおり、小型化、特に厚みが薄くでき、設置場所の意匠性を損なわないようにしている(特許文献1)。
特開2018-105916号公報 特開2001-061984号公報
しかしながら、上述した従来のガス系消火設備用表示装置は、高価なレーザー加工装置を必要とし、また、例えば「窒素ガス充満 危険・立入禁止」といった表示内容をレーザー加工するには、例えば数十秒程度の時間がかかり、製造コストが嵩む問題がある。
また、従来の照光銘板はフレームレス構造としたことで、防護区画の出入口扉の上部に設置した状態で物が当たると破損する問題がある。
また、点検時には、ガス系消火設備用表示装置の動作を確認することが望ましい。しかし、ガス系消火設備は、操作箱の手動操作に基づき起動する手動モード又は火災感知器の2回線発報に基づき起動する自動モードがあり、各モードで所定の起動条件が成立したときに防護区画に消火ガスを放出し、このとき消火剤充満表示を行っており、点検時には消火ガスを放出することなく所定の起動条件を成立させる特別な仕組みが必要となり、ガス系消火設備用表示装置の動作を簡単に確認できない問題がある。
本発明は、照光銘板の製造コストを低減し、照光銘板のフレームレス部分につき十分な強度を確保し、更に、点検時に照光銘板の動作を簡単に確認可能とするガス系消火設備用表示装置を提供することを目的とする。
(第1発明)
本発明は、ガス系消火設備用表示装置であって、
第1導光層と第2導光層を所定の幅を離隔して配置し、第1導光層の第2導光層側の面に第1の所定の表示内容を印刷した第1印刷層を形成し、第2導光層の第1導光層側の面に第2の所定の表示内容を印刷した第2印刷層を形成した積層構造を備える照光銘板と、
照光銘板を保持する装置本体と、
第1導光層及び第2導光層の端面の何れか一方又は両方から光を入射して表示内容を可視化する照光手段と、
を備えたことを特徴とする。
(第2発明)
本発明は、ガス系消火設備用表示装置であって、
第1導光層と第2導光層の間に両側を鏡面としたミラー層を配置し、第1導光層のミラー層側の面に第1の表示内容を印刷した第1印刷層を形成し、第2導光層のミラー層側の面に第2の所定の表示内容を印刷した第2印刷層を形成した積層構造を備える照光銘板と、
照光銘板を保持する装置本体と、
第1導光層及び第2導光層の端面の何れか一方又は両方から光を入射して表示内容を可視化する照光手段と、
を備えたことを特徴とする。
(導光板の折り曲げ構造)
第1及び第2発明につき、照光銘板の第1導光層と第2導光層は、板状に形成された部材を屈曲させることにより構成する。
(導光板の配置構造)
第1発明の照光銘板の第1導光層と第2導光層は、それぞれ導光板を配置し、導光板の間の所定位置に空気層を形成するスペーサ部材を配置する。
(積層構造の複数配置構造)
第1発明につき、積層構造の複数配置に対応して装置本体内に照光手段を複数配置する。
(シルクスクリーン印刷)
第1乃至第2発明のガス系消火設備用表示装置について、照光銘板の印刷層はシルクスクリーン印刷で形成する。
(第3発明:照光銘板の着脱保持構造)
本発明は、導光板を用いた照光銘板の所定の一辺側を装置本体に保持し、装置本体内の照光手段により照光銘板の端面から光を入射して所定の表示内容を可視化させるガス系消火設備用表示装置に於いて、
装置本体は、照光銘板を着脱自在に保持する着脱保持構造を備えることを特徴とする。
(着脱保持構造の構成)
第3発明の着脱保持構造は、
装置本体に開口された照光銘板を着脱するスリット開口と、
スリット開口から照光銘板が挿入されたときに係止し、外部からの所定の取外し操作を受けたときに係止を解除する係止機構と、
を備える。
(係止機構の構成)
第3発明の係止機構は、
係止位置と係止解除位置とに移動する係止手段と、
係止手段を係止位置に付勢する付勢手段と、
を備え、
スリット開口に照光銘板を挿入したときに照光銘板に形成した係止凹部に係止手段を係合して照光銘板を係止し、外部からの取外し操作による係止手段の係止解除位置へ移動により照光銘板の係止を解除して取外し可能とする。
(照光銘板着脱治具の構造)
第3発明のガス系消火設備用表示装置で照光銘板を着脱させるために用いる着脱治具であって、
照光銘板を収納する開口を備えた箱形ケースと、
係止機構の係止を解除する係止解除機構と、
箱形ケースを支持する支持棒と、
を備えることを特徴とする着脱治具。
(第4発明:照光銘板の点検治具)
本発明は、導光板を用いた照光銘板の所定の一辺側を装置本体に保持し、装置本体内の照光手段により照光銘板の端面から光を入射して所定の表示内容を可視化させるガス系消火設備用表示装置を点検する点検治具であって、
照光銘板の端面のうち所定の一辺と対向する端面に対し、内蔵した点検照光手段により光を入射することで所定の表示内容を可視化して点検することを特徴とする。
(第1発明の効果)
第1発明のガス系消火設備用表示装置によれば、第1導光層及び第2導光層の互いに対向する面に第1と第2の所定の表示内容を印刷による印刷層として形成したことで、従来のレーザー加工に比べ印刷はごく短時間で済み、印刷装置もレーザー加工装置に比べ安価で簡単な設備となり、照光銘板の製造コストを低減可能とする。
また、第1印刷層を形成した第1導光層と、第2印刷層を形成した第2導光層を、所定の幅を離隔して配置することで、第1導光層と第2導光層に端面から光を照射したときの漏れ光を防止し、異なる表示内容を確実に替え表示可能とする。
(第2発明の効果)
第2発明のガス系消火設備用表示装置によれば、表示内容を印刷層とすることで製造コストを低減する第1発明と同じ効果に加え、第1発明の空気層に代えてミラー層を配置したことで、ミラー層で照光銘板を表裏に分離することで独立した表裏2枚の照光銘板として機能し、防護区画の出入口扉上部の廊下を横切る方向に設置した場合、表正面と裏正面から見て同一又は異なる表示内容を個別に表示可能とする。
また、ミラー層を配置したことで、通常時は、照光銘板のミラー面に相対した側の背景が写し込まれ、背景と一体化することで周囲環境の意匠性を損なうことが少なく、消火ガスの放出時には、ミラー面に写し込まれた背景の中に放出表示灯の表示等の所定の表示内容を可視化し、鮮明な表示を可能とする。例えば、設置場所が白系の天井及び壁であれば、通常時、照光銘板は背景と同じ例えば白系となって周囲に溶け込んで目立つことがなく、消火ガスの放出時には、背景に対応した白系の中に赤で表示内容が可視化され、鮮明な表示ができる。
(導光板の折り曲げ構造による効果)
また、第1発明及び第2発明で、照光銘板の第1導光層と第2導光層を板状に形成された部材を屈曲させることで構成することで、1枚の導光板をU字形に折り曲げることから簡単に製造でき、また、照光銘板の下端部がU字形に折り曲り部分となることで強度が増加し、設置状態で照光銘板の下端部に物が当たったときの破損を防止可能とする。
(導光板の配置構造による効果)
また、第1発明の照光銘板は例えば2枚の導光板を下端にスペーサ部材を間に介して配置することで、簡単に製造でき、また、下端のスペーサ部材の配置により強度を増加し、設置状態で照光銘板の下端部に物が当たったときの破損を防止可能とする。
(積層構造の複数配置構造による効果)
第1発明の積層構造を必要に応じて複数配置し、これに対応して装置本体内に照光手段を複数配置することで、4以上の異なる表示内容を切替え表示することを可能とする。なお、複数の表示内容には、少なくとも放出表示灯の表示(消火剤放出充満の表示)を含む。
(シルクスクリーン印刷の効果)
第1及び第2発明のガス系消火設備用表示装置について、照光銘板の印刷層をシルクスクリーン印刷とすることで、簡単且つ低コストで製造できる。
(第3発明:照光銘板の着脱保持構造)
第3発明のガス系消火設備用表示装置によれば、装置本体に対し必要に応じて照光銘板を着脱することができ、照光銘板の交換や取り外した状態での点検を可能とする。
(着脱保持構造の構成)
また、第3発明の着脱保持構造は、装置本体のスリット開口に照光銘板を嵌め込むと係止機構により確実に係止保持され、外部からの所定の取外し操作を行うと係止機構の係止を解除して簡単に取り外すことができる。また、係止機構は、スリット開口の短辺側の装置本体内に配置したため、照光銘板の長手方向の上部両端で係止と係止解除を行うことにより、照光銘板を確実に着脱可能とする。
(係止機構の効果)
また、第3発明の係止機構は、スリット開口に照光銘板を挿入したときに照光銘板側端の係止凹部に係止手段を係合して照光銘板を係止することができ、外部からの取外し操作による係止手段の係止解除位置へ移動により照光銘板の係止を解除して簡単に取外すことができる。
(照光銘板着脱治具の構造による効果)
また第3発明の着脱治具は、装置本体に保持している照光銘板に対し、支持棒の先端に設けた箱形ケースに収納するように押し込む操作を行なうことで、装置本体の係止機構の係止を解除して照光銘板を取り外すことができ、装置本体への取付けは、照光銘板を箱形ケースに入れて装置本体のスリット開口に押し込むことで係止機構が係止し、元の取付け状態に簡単に戻すことができる。
(第4発明:照光銘板の点検治具による効果)
また、第4発明では、装置本体から取り外した照光銘板を、装置本体と同様な構成をもつ点検治具に装着することで、照光銘板の端面に点検用照光手段から光を入射して表示内容を可視化し、ガス系消火設備に点検のための特別な仕組みを設けることなく、照光銘板の動作を簡単に確認できる。
防護区画に対するガス系消火設備用表示装置の設置を示した説明図 第1発明に係るガス系消火設備用表示装置の実施形態を示した説明図であり、図2(A)は放出表示灯の表示を行ったときの正面、図2(B)は側面、図2(C)は下から見た平面、図2(D)は避難誘導表示に切替えたときの正面を示す。 図2の縦断面を示した説明図である。 図2の下から見た平面を拡大して示した説明図である。 照光銘板を複数組設けた実施形態を縦断面で示した説明図である。 第1発明に係る照光銘板の他の実施形態を示した説明図である。 第2発明に係る照光銘板の実施形態を示した説明図である。 防護区画に対する図7の照光銘板を用いたガス系消火設備用表示装置の設置を示した説明図 第2発明に係る照光銘板の他の実施形態を示した説明図である。 照光銘板の他の実施形態を示した説明図である。 照光銘板の他の実施形態を示した説明図である。 照光銘板の他の実施形態を示した説明図である。 照光銘板の他の実施形態を示した説明図である。 第3発明に係る照光銘板の着脱構造の実施形態を示した説明図であり、図14(A)に横断面を示し、図14(B)に一部断面とした平面を示す。 第3発明に係る照光銘板の着脱治具の実施形態を示した説明図であり、図15(A)に正面を示し、図15(B)に平面を示す。 図15に示した照光銘板の着脱治具の側面を示した説明図である。 図15の着脱装置に設けた解除金具を取り出して示した説明図であり、図17(A)に正面、図17(B)に側面、図17(C)に平面を示す。 着脱治具による照光銘板の取外し操作を示した説明図であり、図18(A)に着脱治具の取外し直前の状態を示し、図18(B)に照光銘板の係止を解除した状態を示す。 第4発明に係る照光銘板の点検治具の実施形態を示した説明図であり、図19(A)に平面、図19(B)に正面、図19(C)に一部断面とした側面を示す。 点検治具で装置本体から取り外した照光銘板の点検操作を示した説明図である。
[ガス系消火設備用表示装置の実施形態:第1発明]
(表示装置の概要)
図1に示すように、本実施形態のガス系消火設備用表示装置10は、装置本体12と照光銘板14で構成され、防護区画11となる部屋の出入口に設けた扉15の上部に設置し、防護区画11内に窒素等の所定の消火ガスを放出したときに例えば「ガス消火剤充満 危険・立入禁止」とする「放出表示灯の表示」(消火剤放出充満表示)を点灯又は点滅により行い、また、必要に応じて例えば非常口の方向等を示す「避難誘導の表示」を、放出表示灯の表示と交互に切替えて行う切替表示を可能とする。
(表示装置の構成)
図2に示すように、本実施形態のガス系消火設備用表示装置10の装置本体12は、細長い箱形のケース(フレーム)であり、下面にスリット開口21を形成し、照光銘板14の上部の一辺側を挿入した状態で保持している。
照光銘板14は装置本体12の収納部分を除く両側端から下端の周縁がフレームレスとなる。また、照光銘板14のサイズは、装置本体12の収納部分を除く表示面の縦Hが8センチメートル以上、横Lが28センチメートル以上とする。
装置本体12は四隅に設けた取付穴20にねじ等を通して図1のように防護区画11の出入口に設けた扉15の上部の天井面等に設置する。また、装置本体12の長手方向の両端には係止手段として機能する係止ピン18を設け、スリット開口から挿入した照光銘板14の両側端の係止により着脱自在に保持している。装置本体12から照光銘板14を取り外す場合には、手動又は後述する着脱治具を用いて係止ピン18を外側に引くと、照光銘板14との係止を解除して取り外すことができる。
防護区画11の火災時に消火ガスの放出を行うと、図2(A)の表示内容16aに示す放出表示灯の表示例えば「ガス消火剤充満 危険・立入禁止」を行う。なお、ガス系消火設備用表示装置10を袋小路室(防護区画及び防護区画に隣接する部分以外で、防護区画に隣接する部分を経由しなければ避難できない室)の出入口に設置する場合の表示内容16aは「ガス消火剤放出 避難時注意」となる。
また、本実施形態のガス系消火設備用表示装置10は表示内容を2段階に切替えることができ、必要に応じて図2(D)の表示内容16bに示す例えば非常口の方向等を示す「避難誘導の表示」に切替え表示する。
(照光銘板の構成)
図3に示すように、照光銘板14は、第1導光層24と第2導光層26を所定の幅例えば1ミリメートル以下に離隔する空気層28を介して配置し、第1導光層24の空気層28側の面に第1の所定の表示内容例えば図2(A)に示した「放出表示灯の表示」を赤字でシルクスクリーン印刷した第1印刷層30を形成し、第2導光層26の空気層28側の面に第2の所定の表示内容例えば図2(D)に示した「避難誘導の表示」を赤字でシルクスクリーン印刷した第2印刷層32を形成した積層構造を備える。
なお、シルクスクリーン印刷により形成した第1印刷層30と第2印刷層32の厚みは数十ミクロン程度であり、空気層28は例えば0.5~1ミリメートルの範囲となり、第1印刷層30と第2印刷層32を形成しても、その間に空気層28を確保できる。
本実施形態は、照光銘板14の第1導光層24と第2導光層26をU形に屈曲したU形導光板22で構成する。U形導光板22は例えば透明なアクリル樹脂であり、U形に屈曲する前のプレート状態で、一方のプレート面に第1印刷層30と第2印刷層32による表示内容をシルクスクリーン印刷により形成し、続いて、第1印刷層30と第2印刷層32が相対するようにU形に加熱処理を通じて屈曲する。
なお、第1印刷層30はプレート面に例えば「放出表示灯の表示」を設けたシルクスクリーンの表側を当てて印刷し、第2印刷層32は同じプレート面に例えば「避難誘導の表示」を設けたシルクスクリーンの裏側を当てて印刷することで、正面から見ると正しい文字の配列となり、背面から見ると逆文字の配列となる。
このように1枚の導光板をU字形に折り曲げることで表示内容を切替え表示可能とする照光銘板14を簡単に製造することができ、また、照光銘板14の下端部がU字形の折り曲げ端部22aとなることで強度が増加し、設置状態で照光銘板14の下端部に物が当たったときの破損を防止可能とする。
また、照光銘板14の第1印刷層30と第2印刷層32を形成するシルクスクリーン印刷は、表示内容を設けたシルクスクリーンを一度作れば、その後は、そのシルクスクリーンを使用して印刷することができ、1物件のガス系消火設備に必要なガス系消火設備用表示装置の数はそれほど多くないことから量産の必要はなく、低コストで簡単且つ容易に製造できる。
(装置本体)
図3に示すように、装置本体12は、下面のスリット開口21に続いて上部に回路収納部34を形成し、回路収納部34に設けた蓋部材37の下側に回路基板36を配置し、回路基板36には図4に示すように、複数のLED38を長手方向に例えば2列の偶数列に配置し、駆動信号を入力するリード線40を外部に取り出している。
回路基板36に配置した2列のLED38には、スリット開口21から挿入した照光銘板14の第1導光層24と第2導光層26の上端面が入射面25,27として相対する。なお、スリット開口21は開口縁をテーパー面とし、照光銘板14の挿入をガイドしている。
第1導光層24側のLED38を発光駆動すると、LED38からの光は入射面25から第1導光層24に入り、第1導光層24内でランダムに反射したうえで空気層28側の面に形成した第1印刷層30を照明し、正面から見て例えば図2(A)に示した「放出表示灯の表示」が印刷色となる赤で可視化する。
このとき第1導光層24に対し第2導光層26は空気層28を介して配置しているため、第1導光層24に入った光は空気層28との界面で反射されて外部に漏れ出さないか、漏れ出しても僅かであり、第2導光層26の第2印刷層32が照明されることは殆どなく、第2印刷層32の表示内容は第1印刷層30の表示を妨げる程度にはならない。
また、第2導光層26側のLED38を発光駆動すると、LED38からの光は入射面27から第2導光層26に入り、空気層28側の面に形成した第2印刷層32を照明し、正面から見て例えば図2(D)に示した「避難誘導の表示」が印刷色となる赤で可視化し、透明な第1導光層24を介して見ることができる。
このとき第2導光層26に対し第1導光層24は空気層28を介して配置しているため、第2導光層26に入った光は空気層28との界面で反射されて外部に漏れ出さないか、漏れ出しても僅かであり、第1導光層24の第1印刷層30が照明されることは殆どなく、第1印刷層30の表示内容は第2印刷層32の表示を妨げる程度にはならない。
なお、第1印刷層30と第2印刷層32の表示内容を同じ「放出表示灯の表示」としても良い。この場合には、第1導光層24側と第2導光層26の2列のLED38を同時に発光駆動して可視化し、正面から第1印刷層30と第2印刷層32の可視化された表示内容が重なった状態で見ることになる。このため利用者の目の位置から見て第1印刷層30と第2印刷層32の表示内容がずれないように、第1導光層24と第2導光層26に対する印刷位置を調整することが望ましい。
(積層構造の複数配置構造)
本実施形態のガス系消火設備用表示装置10は、図3に示した照光銘板14の積層構造を複数組、例えば図5に示すように2組の照光銘板14(14-1,14-2)を設けても良い。
照光銘板14(14-1,14-2)は、第1導光層24(24-1,24-2)と第2導光層26(26-1,26-2)を所定間隔の空気層28(28-1,28-2)を介して配置し、第1導光層24(24-1,24-2)の空気層28(28-1,28-2)側の面に異なる表示内容の表示をシルクスクリーン印刷した第1印刷層30(30-1,30-2)を形成し、第2導光層26(26-1,26-2)の空気層28(28-1,28-2)側の面に他の異なる表示内容の表示をシルクスクリーン印刷した第2印刷層32(32-1,32-2)を形成した積層構造を備える。
装置本体12は、回路収納部34の回路基板36に、複数のLED38を長手方向に4列に配置し、駆動信号を入力するリード線40(40-1,40-2)を外部に取り出す。
回路基板36の4列のLED38に対しては、照光銘板14(14-1,14-2)の第1導光層24(24-1,24-2)と第2導光層26(26-1,26-2)の上部の端面が相対し、4列のLED38の何れかの列を発光駆動することで、第1印刷層30(30-1,30-2)又は第2印刷層32(32-1,32-2)の合計4つの印刷層の何れか一つの表示内容を可視化して正面から見えるように表示する。
ここで、図5のガス系消火設備用表示装置10により切替表示する表示内容は、「放出表示灯の表示」を必須とし、これ以外に例えば「避難誘導の表示」、「入室中」、「自動中」、「手動中」、「消火ガス遮断中」等を必要に応じて選択する。
また、袋小路室内の出入口に設置するガス系消火設備用表示装置10は、「ガス消火剤放出 避難時注意」とする「袋小路室内の表示」を必須とし、それ以外は、前述した何れかの表示内容を必要に応じて選択する。
更に、「放出表示灯の表示」又は「袋小路室内の表示」について、日本語、英語、韓国語、中国語といった異なる言語の表示内容を準備し、ガス放出時に切替え表示しても良い。
(導光板を配置した照光銘板の実施形態)
図6の照光銘板14は、U形導光板とせずに、照光銘板14の第1導光層24と第2導光層26を、それぞれ導光板80,82とし、導光板80,82の間の所定位置例えば下部に空気層28を形成するスペーサ部材として機能するスペーサ部84を第1導光層24の導光板80と一体に形成している。
導光板80による第1導光層24の空気層28側の面には「放出表示灯の表示」を表示内容とする第1印刷層30をシルクスクリーン印刷で形成し、導光板82による第2導光層26の空気層28側の面には例えば「避難誘導の表示」を表示内容とする第2印刷層32をシルクスクリーン印刷で形成する。また、本実施形態の照光銘板14を装着する装置本体12は、図3と同じ構造となる。
このため本実施形態の照光銘板14は、2枚の導光板80,82を下端にスペーサ部84を間に介して配置することで簡単に製造でき、また、下端のスペーサ部84の配置により強度を増加し、設置状態で照光銘板14の下端部に物が当たったときの破損を防止可能とする。
なお、本実施形態の導光板を用いた照光銘板14の構造は、図5に示す照光銘板14(14-1,14-2)を複数組配置した実施形態に適用しても良い。
[ミラー層を備えた照光銘板の実施形態:第2発明]
(照光銘板の構成)
図7に示すように、本実施形態の照光銘板14はミラー層(両面ミラー板)86を設けたことを特徴とする。照光銘板14は、第1導光層24と第2導光層26の間に両側をミラー面86a,86bとしたミラー層86をスペーサ87の介在により支持して配置し、第1導光層24のミラー層86側の面に所定の表示内容例えば「放出表示灯の表示」をシルクスクリーン印刷した第1印刷層30を形成し、第2導光層26のミラー層86側の面に第1印刷層30と同じ表示内容例えば「放出表示灯の表示」をシルクスクリーン印刷した第2印刷層32を形成する。
また、本実施形態にあっては、照光銘板14の第1導光層24と第2導光層26をU形に屈曲したU形導光板22により構成する。
ミラー層86を設けた照光銘板14は図3と同様に装置本体12に保持され、第1導光層24と第2導光層26の上端部に2列に配置したLED38が相対し、各列のLED38を発光駆動することで、第1導光層24の第1印刷層30および第2導光層26の第2印刷層32を照明し、例えば「放出表示灯の表示」として「ガス消火剤充満 危険・立入禁止」の表示内容を可視化して表示する。
図7の照光銘板14を設けたガス系消火設備用表示装置10は、図8に示すように、防護区画11となる部屋の出入口に設けた扉15の天井面等に、廊下を横切る方向に照光銘板14の表示面が位置するように装置本体12を配置する。
ここで、ガス系消火設備用表示装置10の例えば図示左側を前正面とし、図示右側を後正面としており、照光銘板14の表示内容は、前正面及び後正面から見ることになる。
(ガス系消火設備用表示装置の表示機能)
通常時、照光銘板14に設けたミラー層86のミラー面86aには、前正面側の廊下壁面、天井等の背景が映っており、この背景が第1導光層24を介して視認できる。また、照光銘板14に設けたミラー層86のミラー面86bには、後正面側の廊下壁面、天井等の背景が映っており、この背景が第2導光層26を介して視認できる。
その結果、照光銘板14は天井や壁の背景と同じに見え、装置本体12も同じ背景色とすれば、ガス系消火設備用表示装置10は背景に溶け込んで、殆ど目立つことはなく、例えば美術館等に設置しても配置空間の意匠性に影響を及ぼすことが殆どない。
一方、消火ガスの放出時は、ミラー層86で分離した第1導光層24と第2導光層26のそれぞれにLED38からの光が入射して第1印刷層30と第2印刷層32を個別に照明し、前正面及び後正面から見て照光銘板14の背景色の中に同じ「ガス消火剤充満 危険・立入禁止」の表示内容を赤で可視化して表示する。
この場合、第1導光層24及び第2導光層26に入射した光の漏れ光は、ミラー層86のミラー面86a,86bのそれぞれで反射されて正面側に戻り、第1印刷層30及び第2印刷層32による表示内容をより鮮明に表示できる。
また、U形導光板22により構成した第1導光層24と第2導光層26の間にミラー層86を配置したことで、照光銘板14の強度を高めることができる。
また第1導光層24と第2導光層26を間にミラー層86を挟んでU形に屈曲したU形導光板22により構成することで、照光銘板14を簡単に製造することができ、さらに、照光銘板14の下端部がU字形の折り曲げ端部22aとなることで強度が増加し、設置状態で照光銘板14の下端部に物が当たったときの破損を防止可能とする。
(ミラー層を備えた照光銘板の他の実施形態)
図9に示すように、本実施形態の照光銘板14は、U形導光板とせずに、照光銘板14の第1導光層24と第2導光層26をそれぞれ導光板80,82とし、第1導光層24と第2導光層26の間に両側をミラー面86a,86bとしたミラー層86を配置し、第1導光層24のミラー層86側の面に所定の表示内容例えば「放出表示灯の表示」をシルクスクリーン印刷した第1印刷層30を形成し、第2導光層26のミラー層86側の面に第1印刷層30と同じ表示内容例えば「放出表示灯の表示」をシルクスクリーン印刷した第2印刷層32を形成する。
ミラー層86を設けた照光銘板14は図3と同様に装置本体12に保持し、第1導光層24と第2導光層26の上端部に2列に配置したLED38が相対し、各列のLED38を発光駆動することで、第1導光層24の第1印刷層30および第2導光層26の第2印刷層32を照明し、例えば「放出表示灯の表示」として「ガス消火剤充満 危険・立入禁止」の表示内容を可視化して表示する。
本実施形態もミラー層86を設けたことで、通常時に、照光銘板14が背景に溶け込んで目立たず、ガス放出時にミラー層86による反射で表示内容をより鮮明に表示できる。
また導光板80,82間にミラー層86を配置することで強度が増加し、設置状態で照光銘板14の下端部に物が当たったときの破損を防止可能とする。
[単一の導光層を備えた照光銘板の実施形態]
(U形導光板を用いた実施形態)
図10に示すように、本実施形態の照光銘板14は、単一の表示内容を表示するものであり、導光層24aと保護層88を所定間隔の空気層28を介して配置し、導光層24aの空気層28側の面に所定の表示内容例えば「放出表示灯の表示」をシルクスクリーン印刷した印刷層30aを形成する。また、導光層24aと保護層88はU形導光板22で構成する。保護層88は導光層24aと同様に透明としても良いし、保護層88の外側の面に所定の背景色のシートを貼り付けても良い。
本実施形態の照光銘板14を装着する装置本体12は、図3と同じ構造であるが、回路基板36には導光層24aの上端部に相対して複数のLED38を長手方向に1列に配置している。
本実施形態の照光銘板14は、導光層24aと保護層88をU形に屈曲したU形導光板22により構成することで、照光銘板14を簡単に製造することができ、また、照光銘板14の下端部がU字形の折り曲げ端部22aとなることで強度が増加し、設置状態で照光銘板14の下端部に物が当たったときの破損を防止可能とする。なお、本実施形態の空気層28は漏れ光の問題がないことから必ずしも設ける必要はない。
(導光板を配置した実施形態)
図11に示す照光銘板14は、単一の表示内容を表示するもので、U形導光板とせずに、導光層24aを導光板80とし、導光板80の所定位置例えば下部に空気層28を形成するスペーサ部材として機能するスペーサ部84を形成し、スペーサ84を介して保護層88を形成する保護板90を配置している。
導光板80による導光層24aの空気層28側の面には「放出表示灯の表示」を表示内容とする印刷層30aをシルクスクリーン印刷で形成する。保護板90は透過部材としても良いし、所定の背景色の部材としても良いし、更に、所定の背景色のシートを貼り付けても良い。
本実施形態の照光銘板14を装着する装置本体12は、図3と同じ構造であるが、回路基板36には導光層24aの上端部に相対して複数のLED38を長手方向に1列に配置している。
本実施形態の照光銘板14は、導光板80と保護板90を下端にスペーサ部84を間に介して配置することで簡単に製造でき、また、下端のスペーサ部84の配置により強度を増加し、設置状態で照光銘板14の下端部に物が当たったときの破損を防止可能とする。なお、本実施形態の空気層28は漏れ光の問題がないことから必ずしも設ける必要はない。
[単一の導光層とミラー層を備えた照光銘板の実施形態]
(U形導光板を用いた実施形態)
図12に示すように、本実施形態の照光銘板14は、単一の表示内容を表示するものであり、更に、ミラー層86を備えたことを特徴とする。照光銘板14は、導光層24aと保護層88を間にミラー層86をスペーサ87の介在により支持して配置し、導光層24a側の面に所定の表示内容例えば「放出表示灯の表示」をシルクスクリーン印刷した印刷層30aを形成する。また、導光層24aと保護層88はU形導光板22で構成する。
保護層88は導光層24aと同様に透明としても良いし、保護層88の外側の面に所定の背景色のシートを貼り付けても良い。
本実施形態の照光銘板14を装着する装置本体12は、図3と同じ構造であるが、回路基板36には導光層24aの上端部に相対して複数のLED38を長手方向に1列に配置している。
本実施形態はミラー層86を設けたことで、通常時に、照光銘板14が背景に溶け込んで目立たず、ガス放出時にミラー層86による反射で表示内容をより鮮明に表示できる。
また導光板80,82間にミラー層86を配置することで強度が増加し、設置状態で照光銘板14の下端部に物が当たったときの破損を防止可能とする。
また、導光層24aと保護層88をU形に屈曲したU形導光板22により構成することで、照光銘板14を簡単に製造することができ、更に、照光銘板14の下端部がU字形の折り曲げ端部22aとなることで強度が増加し、設置状態で照光銘板14の下端部に物が当たったときの破損を防止可能とする。
(導光板を配置した実施形態)
図13に示すように、本実施形態の照光銘板14は、単一の表示内容を表示するもので、U形導光板とせずに、導光層24aを導光板80とし、保護層88を保護板90とし、導光板80と保護板90の間にミラー層86を配置し、導光層24a側をミラー面86aとする。
導光層24a側の面には所定の表示内容例えば「放出表示灯の表示」をシルクスクリーン印刷した印刷層30aを形成する。保護板90は透過部材としても良いし、所定の背景色の部材としても良いし、更に、所定の背景色のシートを貼り付けても良い。
本実施形態はミラー層86を設けたことで、通常時に、照光銘板14が背景に溶け込んで目立たず、ガス放出時にミラー層86による反射で表示内容をより鮮明に表示できる。
また導光板80と保護板90の間にミラー層86を配置することで強度が増加し、設置状態で照光銘板14の下端部に物が当たったときの破損を防止可能とする。
[照光銘板の着脱保持構造:第3発明]
(着脱保持構造の構成)
図14に示すように、ガス系消火設備用表示装置10は、導光板を用いた照光銘板14の上部の一辺側を装置本体12に保持し、装置本体12内のLEDにより照光銘板14の端面から光を入射して放出表示灯の表示を可視化させており,本実施形態は、装置本体12に照光銘板14を着脱自在に保持する着脱保持構造を設けたことを特徴とする。
本実施形態の着脱保持構造は、装置本体12に照光銘板14を着脱するスリット開口21を形成し、スリット開口21から照光銘板14を挿入したときに係止し、外部からの所定の取外し操作を受けたときに係止を解除する係止機構42を設けている。
係止機構42は、係止手段として機能する係止ピン18、スライド穴44、ストッパリング45、コイルバネ46で構成する。係止ピン18は先端を球状先端部18aとし、後端をテーパー状に広がったテーパー頭部18bとしている。
係止ピン18は装置本体12のスライド穴44に挿入し、係止ピン18に嵌着したストッパリング45との間にコイルバネ46を配置し、球状先端部18aを照光銘板14の係止凹部48に係合する方向に付勢している。また、照光銘板14の係止凹部48の上側コーナー部をテーパー状に切り欠いたテーパーガイド面49としている。
装置本体12に対する照光銘板14の取付けは、照光銘板14の上端を装置本体12のスリット開口21に挿入して押し込むと、テーパーガイド面49が係止ピン18の球状先端部18aに当接し外側に押し出しながら移動して係止凹部48に係合し、照光銘板14を装置本体12に保持する。
一方、装置本体12から照光銘板14を取り外す場合には、装置本体12の両側に位置するテーパー頭部18bを持って係止ピン18を引き出すことで、照光銘板14との係止を解除して取り外すことができる。
このため装置本体12に対し必要に応じて照光銘板14を簡単に着脱自在することができ、照光銘板14の交換や取り外した状態での点検を可能とする。
なお、本実施形態の着脱保持構造を設けるガス系消火設備用表示装置10は、図1乃至図13に示した印刷層により表示内容を形成した照光銘板14を用いるものに限定されず、例えば、レーザー加工により表示内容を形成した照光銘板を用いるものにも、同様に適用できる。
(照光銘板の着脱治具)
図15に示すように、本実施形態は、ガス系消火設備用表示装置10の装置本体12に保持した照光銘板14を取り外すとともに取り外した照光銘板14を装置本体12に取付けて保持する着脱治具50を提供する。
本実施形態の着脱治具50は、箱形ケース52、係止解除機構60及び支持棒56で構成する。箱形ケース52は照光銘板14を収納可能な箱型空間を有し、上部の鍔部58の面にスリット開口54を形成し、スリット開口54の開口縁はテーパー面とする。
係止解除機構60は、箱形ケース52の両側に配置し、解除片66を備えた解除金具62と軸64で構成し、箱形ケース52の両側の矩形支持部に軸64により回動自在に解除金具62を支持している。
解除金具62は、図17に示すように、金具本体63のコ字形に開いた挟み部位に軸穴64aを設け、挟み部位の連結部から上方に解除片66を起立する。解除片66は上方にくさび状に開いた係合溝68を形成し、解除片66は横から見ると、垂直に立ち上がった後に内側にテーパー状に屈曲し、再び垂直に立ち上がる形状を持つ。また、軸穴64aを設けた挟み部位の内側には打ち出し加工等により球状の突起部69を形成している。
支持棒56は、図16に示すように、図1又は図8に示したガス系消火設備用表示装置10の設置位置に届くに十分な長さであり、下端にグリップ56aを設けている。
(照光銘板の取外し方法)
防護区画の出入口の扉上部に設置したガス系消火設備用表示装置10の照光銘板14を取り外す場合には、箱形ケース52の両側に設けた保持解除機構60の解除金具62を、図15及び図16に示すように、軸64を中心に上回りに回動し、解除片66を上向きに起立した状態とする。このとき解除金具62の突起部69が矩形支持部に強く押し付けられ、解除片66を起立状態に保持する。
続いて、図18(A)に示すように、着脱治具50の箱形ケース52を装置本体12の照光銘板14に位置を合わせて押し上げると、照光銘板14を収納しながら箱形ケース52は上方に案内移動され、解除金具62から起立している解除片66は装置本体12の側端から突出した係止ピン18のテーパー頭部18bのテーパー部分に向けて矢印Aに示すように移動する。
更に、箱形ケース52を押し上げると、図18(B)に示すように、係止ピン18のテーパー頭部18bに解除片66のテーパー状に開いた係合溝68が押し込まれ、解除片66の横から見たテーパー面との当接でテーパー頭部18bが外側に押し出され、係止ピン18の先端の球状先端部18aが照光銘板14の係止凹部48から離れることで係止を解除し、離脱した照光銘板14は箱形ケース52の中に収まり、取り外すことができる。
(照光銘板の取付け方法)
着脱治具50により防護区画の出入口扉上部に設置している装置本体12へ照光銘板14の取付ける場合には、図15に示す解除金具62を想像線で示す解除金具62'のように外側に回動し、解除片66を水平方向に倒した状態、即ち鍔部58の上面から外した状態とし、この状態で箱形ケース52の中に照光銘板14を収納し、支持棒56により装置本体12のスリット開口54に位置合わせして押し込む。
この押し込みにより、図14に示したように、係止ピン18の先端球部18aが照光銘板14の係止凹部48に係合し、装置本体12に照光銘板14を保持する。
[照光銘板の点検治具:第4発明]
図19に示すように、本実施形態は、装置本体12に取り付けられた状態の照光銘板14を点検する点検治具70を提供する。
本実施形態の点検治具70は、治具本体72と支持棒74で構成する。治具本体72にはスリット開口76を設け、スリット開口76の周縁はテーパー面としている。スリット開口76の内部の回路基板78には例えば点検照光手段として機能する複数のLED79を例えば2列に配置している。
支持棒74の下端には図20に示すように操作部92を配置し、操作部92にはリチウムイオン電池等の二次電池を用いた電池電源を内蔵し、第1点検スイッチ92aと第2点検スイッチ92bを設けている。第1点検スイッチ92aを操作すると駆動信号を回路基板78の一方の列のLED79に供給して発光駆動し、また、第2点検スイッチ92bを操作すると駆動電源を回路基板78の他方の列のLED79に供給して発光駆動する。
装置本体12に取り付けられた照光銘板14を点検する場合には、図20に示すように、治具本体72の上部に開口したスリット開口76に照光銘板14が挿入されるように治具本体72を取り付ける。この状態で操作部92の第1点検スイッチ92aを操作すると、治具本体72の回路基板78に配列した一方の列のLED79が発光駆動し、例えば図3に示した照光銘板14であれば、第1導光層24にLED79からの光が下側から入射して第1印刷層30を照明し、「放出表示灯の表示」となる表示内容を可視化して表示し、正常に動作することが確認できる。
また、操作部92の第2点検スイッチ92bを操作すると、治具本体72の回路基板78に配列した他方の列のLED79が発光駆動し、例えば図3に示した照光銘板14であれば、第2導光層26にLED79からの光が下側から入射して第2印刷層32を照明し、例えば「避難誘導の表示」となる表示内容を可視化して表示し、正常に動作することが確認できる。
このため、ガス系消火設備で消火ガスを放出せずに点検動作を行う特別な仕組みを必要とすることなく、照光銘板14に点検治具70をセットするだけで、照光銘板14が正常に動作するか否かの点検を簡単に行うことができる。
[本発明の変形例]
(照光銘板の保持)
上記の実施形態は、装置本体12で照光銘板14の上部の一側辺を保持しているが、装置本体12の長手方向が上下方向となるように設置場所の壁面に設置し、ここに照光銘板14の側方の一側辺を保持する構造としても良い。
(照光銘板の着脱保持構造)
照光銘板の着脱保持構造は、図14に示した係止機構42に限定されず、装置本体12に対する照光銘板14の押し込みで保持し、所定の操作で保持を解除する適宜の機構や構造とすることを妨げない。
(照光銘板の点検治具)
照光銘板の点検治具は、図19及び図20に示した点検治具70に限定されず、装置本体12から取り外した照光銘板14の側端部に点検光を入射するものであれば、適宜の構造とすることを妨げない。
(空気層の代替)
空気層の代わりに透明な樹脂等を用いて第1導光層と第2導光層を離隔させても良い。
(ハーフミラー)
ミラー層を備える実施形態において、ミラーをハーフミラーとするとともに、第1印刷層と第2印刷層の表示内容を異ならせるようにしても良い。このような構成とすることで、ハーフミラーより手前に位置する側が表示される場合は表示内容がハーフミラーに反射されて鮮明に視認可能となると共に、ハーフミラーより奥側に位置する側が表示される場合は、ハーフミラー奥側の表示内容を表示する部分がハーフミラーより手前よりも明るくなることからハーフミラー奥側の表示内容が視認可能となる。
(その他)
また、本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:ガス系消火設備用表示装置
11:防護区画
12:装置本体
14,14-1,14-2:照光銘板
15:扉
16a,16b:表示内容
18:係止ピン
18a:球状先端部
18b:テーパー頭部
20:取付穴
21,54,76:スリット開口
22:U形導光板
24,24-1,24-2:第1導光層
24a:導光層
25:27:入射面
26,26-1,26-2:第2導光層
28,28-1,28-2:空気層
30,30-1,30-2:第1印刷層
30a:印刷層
32,32-1,32-2:第2印刷層
34:回路収納部
36,78:回路基板
37:蓋部材
38,79:LED
40,40-1,40-2:リード線
42:係止機構
44:スライド穴
45:ストッパリング
46:コイルバネ
48:係止凹部
49:テーパーガイド面
50:着脱治具
52:箱形ケース
56,74:支持棒
56a:グリップ
58:鍔部
60:係止解除機構
62:解除金具
64:軸
66:解除片
68:係合溝
69:突起部
70:点検治具
72:治具本体
80,82:導光板
86:ミラー層
86a,86b:ミラー面
88:保護層
90:保護板
92:操作部
92a:第1点検スイッチ
92b:第2点検スイッチ

Claims (1)

  1. 正面側の第1導光層と背面側の第2導光層を所定の幅を離隔して配置し、前記第1導光層の前記第2導光層側の面に第1の表示内容を印刷した第1印刷層を形成し、前記第2導光層の前記第1導光層側の面に第2の表示内容を印刷した第2印刷層を形成した積層構造を備える照光銘板と、
    前記照光銘板を保持する装置本体と、
    前記第1導光層及び前記第2導光層の端面から光を入射して前記表示内容を可視化する照光手段と、
    を備え、
    前記照光銘板の前記第1導光層と前記第2導光層は、板状に形成された部材の一方の表面に前記第1印刷層及び前記第2印刷層が形成された後に、前記第1印刷層と前記第2印刷層が相対するように前記部材がU形に屈曲して構成され
    前記照光銘板は、前記正面側が外部から視認可能に、前記背面側が外部から視認不可に設置され、
    前記照光銘板の前記第1印刷層は、前記正面側から見ると正しい文字の配列となり、前記背面側から見ると逆文字の配列となる、前記第1の表示内容が印刷され、
    前記照光銘板の前記第2印刷層は、前記正面側から見ると正しい文字の配列となり、前記背面側から見ると逆文字の配列となる、前記第1の表示内容と意味の異なる前記第2の表示内容が印刷されたことを特徴とするガス系消火設備用表示装置。
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