以下、実施の形態について図に基づいて説明する。なお、以下では、同一または相当する部分に同一の符号を付すものとし、重複する説明は繰り返さない。
実施の形態1.
図1~図5を用いて、実施の形態1に係る自動配線装置100の構成を説明する。
図1および図2に示されるように、自動配線装置100は、線材3の第1端3aおよび第2端3bを端子4の第1端子部4aおよび第2端子部4bにそれぞれ接続するための自動配線装置100である。端子4は、第1端子部4aおよび第2端子部4bを含んでいる。自動配線装置100は、線材3を第1端子部4aおよび第2端子部4bに接続するための自動配線装置100である。自動配線装置100は、端子4が接続された製品Pの端子4に自動で配線作業を実施するための自動配線装置100である。自動配線装置100は、配線機1と、駆動源2と、配線材移送機5とを含んでいる。
配線機1は、線材3の1つの端部を保持するように構成されている。図3および図4に示されるように、配線機1は、配線機1が線材3の第1端3aおよび第2端3bのいずれかを保持した状態で駆動源2によって移動するように構成されている。
配線機1は、搬送部11と、切断部12と、かしめ部13と、把持部14とを含んでいる。搬送部11は、切断部12に線材3を搬送するように構成されている。切断部12は、搬送部11から搬送された線材3の第1端3aおよび第2端3bの芯材31の各々を絶縁被膜32から露出させるように構成されている。切断部12は、搬送部11から搬送された線材3の第2端3bの芯材31を切断するように構成されている。かしめ部13は、端子4の第1端子部4aおよび第2端子部4bの各々をかしめることで第1端3aおよび第2端3bの各々の芯材31を端子4の第1端子部4aおよび第2端子部4bの各々にそれぞれ接続するように構成されている。把持部14は、切断部12に対して搬送部11とは反対側に配置されている。把持部14は、第1端子部4aに第1端3aが接続されてから第2端子部4bに第2端3bが接続されるように線材3を把持するように構成されている。なお、配線機1の詳細な構成および動作は、後述される。
駆動源2は、線材3の配線経路に沿って配線機1を移動させるように構成されている。本実施の形態において、駆動源2は、多関節ロボットである。駆動源2は、線材3の配線経路に沿って配線機1を移動するように構成されていれば、多関節ロボットには限られない。駆動源2は、例えば、直線動作をするように構成されたシリンダ、回転運動をするように構成されたモータ、またはシリンダおよびモータの組み合わせであってもよい。
線材3は、例えば、リード線である。芯材31は、例えば、撚線である。線材3は、柔軟である。線材3は、リール33に巻き回されていてもよい。
配線材移送機5は、線材3を配線機1に搬送するように構成されている。配線材移送機5は、線材3を配線機1に搬送する速度を配線機1が駆動源2によって移動する移動速度に応じて調整可能に構成されている。
配線材移送機5は、ブラケット51と、第1線材送りローラ52と、第2線材送りローラ53とを含んでいる。第1線材送りローラ52および第2線材送りローラ53は、ブラケット51に回転可能に取り付けられている。第1線材送りローラ52は、第1原動側ローラ52aおよび第1従動側ローラ52bを含んでいる。線材3は、第1原動側ローラ52aおよび第1従動側ローラ52bに挟み込まれている。第2線材送りローラ53は、第2原動側ローラ53aおよび第2従動側ローラ53bを含んでいる。線材3は、第2原動側ローラ53aおよび第2従動側ローラ53bに挟み込まれている。線材3は、第1原動側ローラ52aおよび第1従動側ローラ52bの間ならびに第2原動側ローラ53aおよび第2従動側ローラ53bの間に投入される。
第1原動側ローラ52aおよび第2原動側ローラ53aは、図示されない原動機によって回転される。本実施の形態において、第1原動側ローラ52aおよび第2原動側ローラ53aが時計回りに回転することによって線材3が配線材移送機5から配線機1に移動する。これにより、線材3は、配線材移送機5から配線機1に供給される。なお、第1原動側ローラ52aおよび第2原動側ローラ53aが反時計回りに回転する場合、線材3は配線機1から配線材移送機5に向かって移動する。第1従動側ローラ52bおよび第2従動側ローラ53bは、第1原動側ローラ52aおよび第2原動側ローラ53aの回転による線材3の移動によって回転される。
図5に示されるように、配線材移送機5は、ガイドローラ54をさらに含んでいてもよい。ガイドローラ54は、第1線材送りローラ52と第2線材送りローラ53との間に配置されている。ガイドローラ54は、第1線材送りローラ52から送られた線材3を第2線材送りローラ53にガイドするように構成されている。ガイドローラ54は、ブラケット51に設けられた溝に沿って上下に移動するように構成されている。
続いて、図6を用いて、実施の形態1に係る線材3の構成を説明する。
図6に示されるように、線材3は、芯材31と、絶縁被膜32とを含んでいる。絶縁被膜32は、芯材31を被覆している。図2に示されるように、線材3は、第1端3aと、第2端3bを含んでいる。
続いて、図7および図8を用いて、実施の形態1に係る端子4の構成を説明する。
図7に示されるように、端子4は、保持部41を有している。保持部41は、変形可能に構成されている。保持部41は、保持部41内に線材3(図6参照)が配置されるように構成されている。詳細に後述されるように、保持部41が芯材31(図6参照)を挟み込むことによって、線材3(図6参照)は端子4に接続される。端子4の材料は、例えば、金属の薄板である。図7および図1に示されるように、第1端子部4aおよび第2端子部4bは、同じ構造を有している。第1端子部4aおよび第2端子部4bの各々は、保持部41を有している。図8は、図2のVIII-VIII線に沿った断面図である。図8に示されるように、第1端子部4aおよび第2端子部4bは、製品Pに接続されている。第1端子部4aは、第2端子部4bとずれて配置されていてもよい。
続いて、図9~図13を用いて、配線機1の構成について詳細に説明する。図9は、図10のIX-IX線に沿った断面図である。なお、図9では、取付板15が搬送部11に対して上側に配置されるように配線機1が図示されている。取付板15は、搬送部11に対して上側に配置されている。
図9に示されるように、本実施の形態において、配線機1は、取付板15、規制ガイド16、第1シリンダ17および第2シリンダ18をさらに含んでいる。
図10に示されるように、搬送部11は、X軸方向に沿って線材3を切断部12に搬送するように構成されている。搬送部11は、線材3を保持するように構成されている。なお、本実施の形態において、X軸方向は、取付板15の下面で線材3が延びている方向に沿った方向である。Y軸方向は、取付板15の下面に沿い、かつX軸方向に直交する方向である。Z軸方向は、X軸方向およびY軸方向の両方に直交する方向である。搬送部11は、線材3を切断部12に搬送する速度を移動速度に応じて調整可能に構成されている。
搬送部11は、第1ローラ11aと、第2ローラ11bとを含んでいる。第1ローラ11aおよび第2ローラ11bは、取付板15の下面に取り付けられている。第1ローラ11aは、一対の第1ローラ部Raを含んでいる。一対の第1ローラ部Raは、線材3を挟み込むように構成されている。第2ローラ11bは、一対の第2ローラ部Rbを含んでいる。一対の第2ローラ部Rbは、線材3を挟み込むように構成されている。
切断部12は、第1切断刃12aおよび第2切断刃12bを含んでいる。第1切断刃12aおよび第2切断刃12bは、線材3を挟み込むように構成されている。第1切断刃12aは、線材3を挟み込むように構成された一対の第1刃部Baを含んでいる。一方の第1刃部Baと線材3との距離は、他方の第1刃部Baと線材3との距離と同じであってもよい。第2切断刃12bは、線材3を挟み込むように構成された一対の第2刃部Bbを含んでいる。一方の第2刃部Bbと線材3との距離は、他方の第2刃部Bbと線材3との距離と同じであってもよい。一対の第1刃部Ba同士の間隔は、一対の第2刃部Bb同士の間隔よりも大きくてもよい。
図11および図10に示されるように、第1刃部Baおよび第2刃部Bbは、V字形状に形成された刃を含んでいる。線材3は、第1刃部Baおよび第2刃部Bbの各々のV字形状に形成された刃の間に挟み込まれている。
図10に示されるように、かしめ部13は、第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bと、かしめ開閉機構132とを含んでいる。第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bは、かしめ開閉機構132の先端に取り付けられている。かしめ開閉機構132は、第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bを開閉するように構成されている。かしめ開閉機構132は、第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bをY軸方向に開閉するように構成されている。かしめ開閉機構132は、例えば、駆動源としてモータを有する電動チャックである。
第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bは、端子4(図1参照)を挟み込むように構成されている。第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bの各々の第1面には、第1切断刃12aの一対の第1刃部Baのそれぞれが取り付けられている。第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bの各々の第2面には、第2切断刃12bの一対の第2刃部Bbのそれぞれが取り付けられている。これにより、第1切断刃12aおよび第2切断刃12bは、かしめ開閉機構132による第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bの開閉に連動して開閉するように構成されている。
把持部14は、第1把持爪141aおよび第2把持爪141bと、把持爪開閉機構142とを含んでいる。第1把持爪141aおよび第2把持爪141bは、線材3を挟み込んで把持するように構成されている。把持爪開閉機構142は、第1把持爪141aおよび第2把持爪141bを開閉するように構成されている。把持爪開閉機構142は、第1把持爪141aおよび第2把持爪141bをY軸方向に開閉するように構成されている。把持爪開閉機構142は、例えば、駆動源としてモータを有する電動チャックである。
図9に示されるように、取付板15の上面には、駆動源2、第1シリンダ17および把持爪開閉機構142が取り付けられている。取付板15の下面には、搬送部11および規制ガイド16が取り付けられている。線材3は、取付板15の下面に沿って配置されている。駆動源2が取付板15を移動させることによって、配線機1が一体的に移動するように配線機1が構成されている。図9および図10に示されるように、かしめ部13は、取付板15に設けられた第1貫通孔TH1を貫通している。第1把持爪141aおよび第2把持爪141bは、取付板15に設けられた第2貫通孔TH2を貫通している。
図10に示されるように、規制ガイド16は、X軸方向に搬送部11の第1ローラ11aと切断部12との間に配置されている。規制ガイド16は、線材3との間に隙間が設けられるように線材3を挟み込んでいる。規制ガイド16は、搬送部11から供給された線材3が第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bの間の空間に向かって直線的に供給されるように構成されている。
図9に示されるように、第1シリンダ17は、第1駆動部171と、第1取付部172と、第1軸部SHaとを含んでいる。第1駆動部171は、取付板15の上面に取り付けられている。第1取付部172は、第1軸部SHaを介して第1駆動部171に接続されている。図9および図12に示されるように、第1駆動部171は、第1軸部SHaを介して第1取付部172をX軸方向に沿って移動させるように構成されている。
図9に示されるように、第2シリンダ18は、第2駆動部181と、第2取付部182と、第2軸部SHbとを含んでいる。第2駆動部181は、第1取付部172に取り付けられている。第2駆動部181は、第1取付部172に対して第1駆動部171とは反対側で第1取付部172に取り付けられている。第2駆動部181は、第1駆動部171によってX軸方向に移動可能に構成されている。第2取付部182は、第2軸部SHbを介して第2駆動部181に接続されている。第2取付部182には、かしめ開閉機構132が取り付けられている。図9および図13に示されるように、第2駆動部181は、第2軸部SHbを介して第2取付部182をZ軸方向に沿って移動させるように構成されている。
かしめ開閉機構132は、第2取付部182のZ軸方向に沿った移動によってZ軸方向に沿って移動するように構成されている。かしめ開閉機構132のZ軸に沿った移動によって第1かしめ爪131a、第2かしめ爪131b、第1切断刃12aおよび第2切断刃12bがZ軸に沿って移動するように構成されている。
図13に示されるように、第1切断刃12aおよび第2切断刃12bがZ軸方向に上側に移動した状態において、第1切断刃12aおよび第2切断刃12bは、線材3を挟み込まない位置に配置されている。第1切断刃12aおよび第2切断刃12bがZ軸方向の上側に移動した状態において、第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bは、線材3を挟み込む位置に配置されている。これにより、第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bが開閉した際に、第1切断刃12aおよび第2切断刃12bが線材3を切断しないように第1切断刃12aおよび第2切断刃12bが構成されている。
続いて、主に図14~図16を用いて、第1切断刃12a、第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bの構成について詳細に説明する。なお、説明の便宜のため、第2切断刃12bおよび取付板15は図示されていない。
図14に示されるように、線材3が切断されていない状態において、第1切断刃12aは、線材3から間を空けて線材3を挟み込んでいる。図15に示されるように、第1切断刃12aは、第1切断刃12aによって絶縁被膜32が除去される際に芯材31に接触する手前の位置まで移動するように構成されている。図16に示されるように、第1切断刃12aは、第1切断刃12aによって芯材31および絶縁被膜32が切断される際に一対の第1刃部BaのV字形状の底の部分が互いに交差する位置まで移動するように構成されている。
第1切断刃12aは、絶縁被膜32を切断し、かつ芯材31を切断しない位置に移動するように配置されている。また、第2切断刃12b(図10参照)は、絶縁被膜32および芯材31を切断する位置に移動するように配置されている。第2切断刃12b(図10参照)は、第1切断刃12aと同じ構造を有し、かつ同じ動作が可能に構成されている。
続いて、主に図2~図4および図9~図36を用いて、実施の形態1に係る自動配線装置100が線材3を端子4に接続する動作を説明する。
本実施の形態に係る自動配線装置100は、線材3の第1端3aを第1端子部4aに接続した後、図2に示されるように、線材3の第2端3bを第2端子部4bに接続する。
まず、図3に示されるように、線材3の第1端3aの絶縁被膜32が除去される。図10に示されるように、具体的には、線材3は、第1ローラ11aおよび第2ローラ11bの間と、規制ガイド16の間とを通るように配置される。第1ローラ11aの一対の第1ローラ部Raが互い違いに回転する。これにより、線材3は、X軸方向に沿って第1ローラ11a側から切断部12側に送られる。線材3の先端が第2切断刃12bと同じX軸方向の位置に配置されたら、第1ローラ11aの回転が停止する。
図17に示されるように、かしめ開閉機構132が動作することによって、第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bが閉じる方向に移動する。これにより、第1切断刃12aが絶縁被膜32を切断する。なお、芯材31(図3参照)は、切断されない。具体的には、第2切断刃12bは、線材3を切断しない。
図12に示されるように、第1シリンダ17の第1駆動部171がX軸方向に第1ローラ11a側から把持部14側に向かって第1取付部172を移動させる。これにより、第1切断刃12aがX軸方向に沿って第1ローラ11a側から把持部14側に向かって移動する。図18に示されるように、第1切断刃12aによって切断された絶縁被膜32は、X軸方向に沿って第1ローラ11aから把持部14側に向かって移動する。このため、第1切断刃12aによって切断された絶縁被膜32は、芯材31から分離する。
図19に示されるように、かしめ開閉機構132が動作することによって、第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bは、開く方向に移動する。これにより、第1切断刃12aが開く方向に移動するため、切断された絶縁被膜32が第1切断刃12aの間から落下する。このため、切断された絶縁被膜32が第1切断刃12aの間から除去される。
続いて、図3に示されるように、線材3の第1端3aの芯材31が第1端子部4aに接続される。図20に示されるように、具体的には、配線機1は、配線機1が線材3の第1端3aを保持した状態で駆動源2によって第1端子部4aに移動する。配線機1は、搬送部11が線材3の第1端3aを保持した状態で駆動源2によって第1端子部4aに移動する。
なお、配線材移送機5が線材3を配線機1に搬送する速度は、配線機1が駆動源2によって移動する移動速度と同じであってもよい。また、搬送部11が線材3を切断部12に搬送する速度は、配線機1が駆動源2によって移動する移動速度と同じであってもよい。また、配線材移送機5の第1原動側ローラ52a(図3参照)および第2原動側ローラ53a(図3参照)ならびに搬送部11の第1ローラ11aおよび第2ローラ11bの回転速度は、駆動源2の動作量に応じて調整されてもよい。
また、第1シリンダ17の第1駆動部171がX軸方向に沿って把持部14側から第1ローラ11a側に向かって第1取付部172を移動させる。これにより、切断部12がX軸方向に沿って把持部14側から第1ローラ11a側に向かって移動する。
図21~図23に示されるように、第1端子部4aの保持部41に芯材31が配置される。
図13に示されるように、第2シリンダ18の第2駆動部181がZ軸方向に沿って上側に第2取付部182を移動させる。これにより、第1切断刃12aおよび第2切断刃12bは、Z軸方向に沿って上方に移動する。第1切断刃12aおよび第2切断刃12bは、第1切断刃12aおよび第2切断刃12bが線材3を挟み込まない位置に移動する。なお、説明の便宜のため、図24等の下面視において、上方に移動した状態の第1切断刃12aおよび第2切断刃12bは、図示されていない。
図25に示されるように、かしめ開閉機構132が動作することによって、第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bは、閉じる方向に移動する。第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bは、第1端子部4aをかしめる。第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bは、第1端子部4aに接触して第1端子部4aを挟み込む。図26に示されるように、第1端子部4aの保持部41が変形することによって、芯材31が第1端子部4aに固定される。線材3は、第1端子部4aに接続される。
図27に示されるように、かしめ開閉機構132が動作することによって、第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bは、開く方向に移動する。配線機1は、駆動源2(図3参照)によって製品P(図3参照)の上方に移動する。
続いて、図4に示されるように、絶縁被膜32が除去される。線材3が切断されることによって、第2端3bが形成される。図28に示されるように、具体的には、第2シリンダ18の第2駆動部181が動作することによって、第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bがZ軸方向に沿って下側に移動する。これにより、第1切断刃12aおよび第2切断刃12bが線材3に接触できる高さに移動する。
また、図29に示されるように、把持爪開閉機構142が動作することによって、第1把持爪141aおよび第2把持爪141bは、閉じる方向に移動する。これにより、線材3は、第1把持爪141aおよび第2把持爪141bに把持される。
図30に示されるように、かしめ開閉機構132が動作することによって、第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bは、閉じる方向に移動する。これにより、第1切断刃12aは、芯材31および絶縁被膜32を切断する。第2切断刃12bは、絶縁被膜32を切断する。第2切断刃12bは、芯材31を切断しない。
図31に示されるように、第1シリンダ17の第1駆動部171は、第1取付部172をX軸方向に沿って把持部14側から第1ローラ11a側に移動させる。これによって、切断部12によって切断された絶縁被膜32は、芯材31から分離する。
図32に示されるように、かしめ開閉機構132が動作することによって、第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bは、開く方向に移動する。これにより、第2切断刃12bが開く方向に移動するため、切断された絶縁被膜32が第2切断刃12bの間から落下する。このため、切断された絶縁被膜32が除去される。これにより、線材3の第2端3bが形成される。
続いて、図4に示されるように、線材3の第2端3bが第2端子部4bに接続される。具体的には、図33に示されるように、配線機1は、配線機1が線材3の第2端3bを保持した状態で駆動源2によって第2端子部4bに移動する。配線機1は、把持部14が線材3の第2端3bを保持した状態で駆動源2によって第2端子部4bに移動する。これにより、第2端子部4bの保持部41(図21参照)に芯材31が配置される。
また、図33および図34に示されるように、第2シリンダ18の第2駆動部181がZ軸方向に沿って上側に第2取付部182を移動させる。これにより、第1切断刃12aおよび第2切断刃12bは、Z軸方向に沿って上側に移動する。第1切断刃12aおよび第2切断刃12bは、第1切断刃12aおよび第2切断刃12bが線材3を挟み込まない位置に移動する。なお、説明の便宜のため、図34等の下面図では、第1端子部4aおよび第2端子部4bは、X軸方向に沿って配置されているように図示されている。また、線材3は、X軸方向に沿って配置されているように図示されている。図8に示されるように、第1端子部4aおよび第2端子部4bは、X軸方向にずれて配置されていてもよい。また、線材3は、X軸方向に対して斜めに配置されていてもよい。
図35に示されるように、かしめ開閉機構132が動作することによって、第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bは、閉じる方向に移動する。第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bは、第2端子部4bをかしめる。第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bは、第2端子部4bに接触して第2端子部4bを挟み込む。第2端子部4bが変形することによって、芯材31が第2端子部4bに固定される。芯材31は、第2端子部4bに接続される。
図36に示されるように、かしめ開閉機構132が動作することによって、第1かしめ爪131aおよび第2かしめ爪131bは、開く方向に移動する。図2に示されるように、配線機1は、駆動源2によって製品Pの上方に移動する。以上により、自動配線装置100が線材3を配線する工程が完了する。つまり、配線作業が完了する。
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
実施の形態1に係る自動配線装置100によれば、図3および図4に示されるように、配線機1は、配線機1が線材3の第1端3aおよび第2端3bのいずれかを保持した状態で駆動源2によって移動するように構成されている。このため、配線機1が線材3の第1端3aおよび第2端3bの両方を保持した状態で2つの駆動源2によって移動するように構成されている場合よりも、自動配線装置100の構成要素が少ない。よって、第2端3bを保持するための第2の配線機および第2の配線機を移動させるための第2の駆動源が必要ではない。したがって、自動配線装置100の構成要素を少なくすることができる。
図3および図4に示されるように、配線機1は、搬送部11と、切断部12と、かしめ部13と、把持部14とを含んでいる。このため、図31に示されるように、第1端3aが第1端子部4aに接続された後に配線機1が線材3を保持した状態で線材3が切断されることによって、第2端3bが形成される。また、第2端3bは、把持部14に把持されている。よって、第1端3aおよび第2端3bが保持具等に一時的に把持される必要がない。これにより、第1端3aおよび第2端3bの両方を保持するための保持具等が必要ではない。したがって、自動配線装置100の構成要素を少なくすることができる。
仮に、芯材31が端子4に芯材31が延びる方向にまっすぐ押し込まれることで線材3が端子4に接続される場合、確実に線材3が端子4に接続されるためには線材3が端子4にまっすぐ押し込まれる必要がある。しかしながら、線材3が柔らかい場合には、線材3が変形しやすいため接続が困難である。本実施の形態に係る自動配線装置100によれば、図26に示されるように、線材3は、端子4の上方から端子4の保持部41に配置され得る。このため、線材3を端子4にまっすぐ押し込む必要がないため、線材3が柔らかい場合であっても、線材3を端子4に接続することができる。
図3に示されるように、配線材移送機5は、線材3を配線機1に搬送する速度を配線機1が駆動源2によって移動する移動速度に応じて調整可能に構成されている。搬送部11は、線材3を切断部12に搬送する速度を移動速度に応じて調整可能に構成されている。このため、線材3の第1端3aが第1端子部4aに接続された後に配線機1が第2端子部4bに移動する際に、線材3の第1端3aと第1端子部4aとに力がかかることを抑制できる。このため、端子4における接続の品質が向上し得る。
実施の形態2.
次に、図37を用いて、実施の形態2に係る自動配線装置100の構成を説明する。実施の形態2は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
図37に示されるように、本実施の形態に係る自動配線装置100は、第1センサS1をさらに含んでいる。第1センサS1は、線材3の有無を検出するように構成されている。第1センサS1は、線材3の線径を検出するように構成されている。第1センサS1は、線材3の絶縁被膜32の有無を検出するように構成されている。
第1センサS1は、取付板15の下面に取り付けられている。第1センサS1は、X軸方向に切断部12と把持部14との間に配置されている。
第1センサS1は、投光器S1aと、受光器S1bとを含んでいる。投光器S1aは、受光器S1bから間隔を空けて配置されている。投光器S1aは、受光器S1bに向かってライン状のレーザー光を照射するように構成されている。受光器S1bは、投光器S1aが照射したレーザー光を受光するように構成されている。第1センサS1は、受光器S1bが受光したレーザー光の面積を検出するように構成されている。
レーザー光が線材3によって遮られることで、レーザー光の面積は減少する。このため、第1センサS1は、レーザー光の面積に基づいて投光器S1aと受光器S1bとの間の間隔における線材3の有無を検出できる。また、レーザー光の面積に基づいて投光器S1aと受光器S1bとの間に配置された線材3の線径が判別され得る。このため、第1センサS1は、受光器S1bが受光したレーザー光の面積に基づいて、投光器S1aと受光器S1bとの間に配置された線材3の線径を判別できる。また、芯材31により遮られたレーザー光の面積は、絶縁被膜32により遮られたレーザー光の面積と異なる。このため、第1センサS1は、レーザー光の面積に基づいて絶縁被膜32の有無を検出できる。すなわち、第1センサS1は、絶縁被膜32が除去されたことを検出できる。
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
実施の形態2に係る自動配線装置100によれば、図37に示されるように、第1センサS1は、線材3の有無を検出するように構成されている。このため、自動配線装置100の動作中に線材3がなくなった際に、自動配線装置100の動作を自動で停止できる。また、自動配線装置100の動作中に線材3がなくなった際に、作業者に線材3の自動配線装置100への供給を促すことができる。これにより、自動配線装置100の停止時間が低減され得る。
図37に示されるように、第1センサS1は、線材3の線径を検出するように構成されている。このため、第1センサS1は、生産している製品P(図4参照)に用いられる線材3と異なる線径を有する線材3が用いられた場合に、異なる線径を有する線材3を検出できる。したがって、自動配線装置100は、作業者に線材3の交換等の復旧対応を促すことができる。
図37に示されるように、第1センサS1は、線材3の絶縁被膜32の有無を検出するように構成されている。このため、第1センサS1は、絶縁被膜32が除去されなかった場合に、絶縁被膜32が除去されなかったことを検出できる。したがって、自動配線装置100は、作業者に絶縁被膜32の除去等の復旧対応を促すことができる。
実施の形態3.
次に、図38を用いて、実施の形態3に係る自動配線装置100の構成を説明する。実施の形態3は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
図38に示されるように、本実施の形態に係る自動配線装置100は、第2センサS2をさらに含んでいる。第2センサS2は、かしめ部13に接続されている。第2センサS2は、かしめ部13が端子4をかしめることでかしめ部13に生じる荷重を検出可能に構成されている。第2センサS2は、かしめ部13に生じる荷重、端子4の板厚および芯材31の線径に基づいて、かしめの成否を判断するように構成されている。
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
実施の形態3に係る自動配線装置100によれば、図38に示されるように、自動配線装置100は、第2センサS2をさらに含んでいる。第2センサS2は、かしめ部13が端子4をかしめることでかしめ部13に生じる荷重を検出可能に構成されている。このため、自動配線装置100は、かしめ部13に生じる荷重に基づいてかしめの成否を判断することができる。
実施の形態4.
次に、図12を用いて、実施の形態4に係る自動配線装置100の構成を説明する。実施の形態4は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
本実施の形態に係るかしめ部13は、かしめ開閉機構132の開閉動作量を検出可能に構成されている。かしめ部13は、かしめ開閉機構132の開閉動作量、端子4の板厚および芯材31の線径に基づいて、かしめの成否を判断するように構成されている。
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
実施の形態4に係る自動配線装置100によれば、かしめ部13は、かしめ開閉機構132の動作量を検出可能に構成されている。このため、自動配線装置100は、かしめ開閉機構132の動作量に基づいてかしめの成否を判断することができる。
実施の形態5.
次に、図39を用いて、実施の形態5に係る自動配線装置100の構成を説明する。実施の形態5は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
図39に示されるように、本実施の形態に係る線材3は、第1線材部34および第2線材部35を含んでいる。第1線材部34は、第2線材部35とは別体である。
本実施の形態に係る配線機1は、第1配線部1aおよび第2配線部1bを含んでいる。第1配線部1aおよび第2配線部1bは、同じ構造を有している。第1配線部1aおよび第2配線部1bの各々は、搬送部11、切断部12、かしめ部13および把持部14を含んでいる。駆動源2には、第1配線部1aおよび第2配線部1bのいずれかが装着されている。第1配線部1aは、第1配線部1aが第1線材部34の第1端および第2端のいずれかを保持した状態で駆動源2によって移動するように構成されている。第2配線部1bは、第2配線部1bが第2線材部35の第1端および第2端のいずれかを保持した状態で駆動源2によって移動するように構成されている。第1配線部1aおよび第2配線部1bは、駆動源2に着脱可能に構成されている。駆動源2は、第1配線部1aおよび第2配線部1bの両方に届く寸法および可動範囲を有している。なお、説明の便宜のため駆動源2は小さく図示されている。
配線材移送機5は、第1配線材移送部5aおよび第2配線材移送部5bを含んでいる。第1配線材移送部5aは、第1線材部34を第1配線部1aに搬送するように構成されている。第2配線材移送部5bは、第2線材部35を第2配線部1bに搬送するように構成されている。
自動配線装置100は、ツールチェンジャTC、第1配線台B1、第2配線台B2および第3センサS3をさらに含んでいる。ツールチェンジャTCは、駆動源2の先端に接続されている。駆動源2は、ツールチェンジャTCを介して第1配線部1aおよび第2配線部1bのいずれかに接続されている。ツールチェンジャTCは、ツールチェンジャTCを介して駆動源2が第1配線部1aおよび第2配線部1bのいずれかと自動的に着脱するように構成されている。
第1配線台B1は、第1配線部1aを支持するように構成されている。第2配線台B2は、第2配線部1bを支持するように構成されている。第1配線部1aが駆動源2に装着されている場合、第2配線部1bが第2配線台B2に配置されている。第2配線部1bが駆動源2に装着されている場合、第1配線部1aが第1配線台B1に配置されている。
第3センサS3は、第1部S3aと、第1部S3aから間を空けて配置された第2部S3bとを含んでいる。第3センサS3は、第1部S3aと第2部S3bとの間の隙間における線材3の有無を検出するように構成されている。第3センサS3は、配線材移送機5の第1線材送りローラ52と第2線材送りローラ53との間に配置されている。
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
実施の形態5に係る自動配線装置100によれば、図39に示されるように、配線機1は、第1配線部1aおよび第2配線部1bを含んでいる。第1配線部1aおよび第2配線部1bは、駆動源2に着脱可能に構成されている。説明の便宜のため、第1配線部1aおよび第2配線部1bのうち駆動源2に装着されている方は、動作側配線部である。また、第1配線部1aおよび第2配線部1bのうち駆動源2に装着されていない方は、待機側配線部である。動作側配線部に投入された線材3が自動配線装置100の動作中になくなった際に、直ちに動作側配線部を線材3が投入された状態の待機側配線部に交換できる。このため、自動配線装置100の停止時間を短くすることができる。したがって、高い生産性を有する自動配線装置100を提供することができる。
図39に示されるように、配線機1は、第1配線部1aおよび第2配線部1bを含んでいる。このため、駆動源2に装着された動作側配線部が動作している間に、待機側配線部に線材3を投入することができる。よって、線材3の投入を待機する時間を短くすることができる。
図39に示されるように、自動配線装置100は、第3センサS3をさらに含んでいる。第3センサS3は、第1部S3aと第2部S3bとの間の隙間における線材3の有無を検出するように構成されている。このため、第3センサS3は、動作側配線部から線材3がなくなったことを検出できる。これにより、線材3の有無に応じて自動的に第1配線部1aと第2配線部1bとが交換され得る。よって、自動配線装置100が停止することなく配線作業が継続され得る。したがって、高い生産性を有する自動配線装置100を提供することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。