JP7422731B2 - 光源装置 - Google Patents

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Description

本開示は、半導体レーザ素子を備える光源装置に関する。
従来、半導体レーザ素子等のレーザ素子から出力されたレーザ光を検出して、半導体レーザ素子に印加する電流の値を制御する装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されているレーザ素子(半導体レーザ素子)を備える装置の一例であるレーザ発光装置(光源装置)は、複数のレーザ素子と、複数のレーザ素子から出射されるレーザ光量分布を均一化する光学素子と、複数のレーザ素子の各々が出力するレーザ光の一部を受光する受光素子と、測定部と、制御部と、を備える。測定部は、複数のレーザ素子の動作電流の値、及び、動作電流の値に対するレーザ光の出力値との関係を少なくとも測定する。制御部は、測定部で測定した複数のレーザ素子の動作電流の値、及び、動作電流の値に対するレーザ光の出力値との関係に基づき、複数のレーザ素子の少なくとも1つのレーザ素子を、他のレーザ素子の光出力と異なるように動作させる。
これにより、発光効率の低いレーザ素子に対して発光効率の高いレーザ素子からの出力を大きくして動作させることができる。すなわち、高効率のレーザ素子を優先して用いることにより、レーザ発光装置全体の消費電力を低くすることができる。また、初期不良又は調整不良であるレーザ素子の出力を抑えることで、レーザ素子の寿命を長くすることができる。そのため、従来のレーザ発光装置によれば、時間変化に対して安定した光出力でレーザ光を出力できる。
国際公開第2008/041648号
しかしながら、従来の光源装置では、例えば、レーザ光の配光を制御するための光学系が劣化して従来の光源装置から出力されるレーザ光の光出力が変化した場合においても、光学系の劣化による光出力の変化か半導体レーザ素子の劣化による光出力の変化かを判別することができない。
本開示は、光学系の劣化による光出力の変化か半導体レーザ素子の劣化による光出力の変化かを判別することができる光源装置を提供する。
本開示の一態様に係る半導体レーザ装置は、半導体レーザ素子と、前記半導体レーザ素子からの出射光を伝播する第1光学素子を有する光学系と、前記第1光学素子の少なくとも一部を伝播した第1伝播光を受光する第1受光部と、前記半導体レーザ素子の駆動電流を制御するレーザ駆動制御部と、前記第1受光部において受光された前記第1伝播光の受光強度を示す第1出力値を測定する受光強度測定部と、を備え、前記第1受光部は、前記第1光学素子の後段に配置され、前記レーザ駆動制御部は、互いに異なる複数の駆動電流で前記半導体レーザ素子を駆動させ、前記受光強度測定部は、前記互いに異なる複数の駆動電流の値に対する前記第1受光部において受光された前記第1伝播光のそれぞれの前記第1出力値を測定する。
本開示の一態様に係る光源装置によれば、光学系の劣化による光出力の変化か半導体レーザ素子の劣化による光出力の変化かを判別することができる。
図1は、実施の形態1に係る光源装置の特徴的な機能構成を示すブロック図である。 図2Aは、実施の形態1に係る光源装置の一例を模式的に示す概略図である。 図2Bは、実施の形態1に係る光源装置の一例を模式的に示す概略図である。 図3は、実施の形態1に係る光源装置が実行する半導体レーザ素子と第1光学素子との劣化度合いを判定する処理手順を示すフローチャートである。 図4は、実施の形態1に係る光源装置が実行する特性解析処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図5は、実施の形態1に係る光源装置が実行する初期データ記憶処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図6は、実施の形態1に係る光源装置が実行するデータ記憶処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図7は、実施の形態1に係る光源装置が記憶するデータテーブルの一例を示す表である。 図8は、実施の形態1に係る光源装置が実行する劣化判定処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図9は、実施の形態1に係る光源装置が実行する故障判定処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図10は、実施の形態1に係る光源装置におけるしきい値電流の値に対するスロープ効率の変化の一例を示すグラフである。 図11は、実施の形態1に係る光源装置が実行する寿命予測処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図12は、実施の形態1に係る光源装置が備える半導体レーザ素子の累積使用時間に対するしきい値電流の値の増加の一例を示すグラフである。 図13は、実施の形態1に係る光源装置が備える半導体レーザ素子の累積使用時間に対するスロープ効率の低下の一例を示すグラフである。 図14は、実施の形態1に係る光源装置の一例において、第1光学素子の劣化箇所を説明するための概略図である。 図15は、実施の形態2に係る光源装置の特徴的な機能構成を示すブロック図である。 図16は、実施の形態2に係る光源装置が備える光学モジュール部の詳細を説明するためのブロック図である。 図17は、実施の形態2に係る光源装置の一例を模式的に示す概略図である。 図18は、実施の形態2に係る光源装置が実行する半導体レーザ素子と第1光学素子及び第2光学素子との劣化度合いを判定する処理手順を示すフローチャートである。 図19は、実施の形態2に係る光源装置が実行する特性解析処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図20は、実施の形態2に係る光源装置が実行する初期データ記憶処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図21は、実施の形態2に係る光源装置が実行するデータ記憶処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図22は、実施の形態2に係る光源装置が記憶するデータテーブルの一例を示す表である。 図23は、実施の形態2に係る光源装置が実行する劣化判定処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図24は、実施の形態2に係る光源装置が実行する故障判定処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図25は、実施の形態2に係る光源装置が備える判定部がスロープ効率に基づいて実行する第1光学素子及び第2光学素子の劣化度合いの判定結果の一例を示す表である。 図26は、実施の形態2に係る光源装置が実行する寿命予測処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図27は、実施の形態2に係る光源装置が備える半導体レーザ素子の累積使用時間に対するスロープ効率の変化の一例を示すグラフである。 図28は、実施の形態2に係る光源装置が備える半導体レーザ素子の累積使用時間に対するスロープ効率の変化の別の一例を示すグラフである。 図29は、変形例1に係る光学モジュール部の一例を模式的に示す概略図である。 図30は、変形例2に係る光学モジュール部の一例を模式的に示す概略図である。 図31は、変形例3に係る光源装置が備える半導体レーザ素子の累積使用時間に対するスロープ効率の低下の具体例を示すグラフである。 図32は、変形例3に係る光源装置の特徴的な機能構成を示すブロック図である。 図33は、変形例3に係る光源装置が実行する劣化判定処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照して、本開示の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺等は必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、実質的に同一の構成に対する重複説明は省略又は簡略化する場合がある。
(実施の形態1)
[構成]
まず、図1、図2A及び図2Bを参照して、実施の形態1に係る光源装置の構成について説明する。
図1は、実施の形態1に係る光源装置100の特徴的な機能構成を示すブロック図である。図2A及び図2Bは、実施の形態1に係る光源装置100の一例を模式的に示す概略図である。
光源装置100は、レーザ光を出力する装置である。光源装置100は、例えば、図2A及び図2Bに示す照射対象物410をレーザ光によって加工するレーザ加工機に用いられる。なお、図2A及び図2Bには、一例として、光源装置100が半導体レーザ素子120を4つ備える場合を例示しているが、光源装置100が備える半導体レーザ素子120の数は、特に限定されない。光源装置100は、半導体レーザ素子120を1つ備えてもよいし、複数備えてもよい。
図1に示すように、光源装置100は、光学モジュール部110と、回路部160と、処理部190と、を備える。
光学モジュール部110は、レーザ光を出力する光源部である。光学モジュール部110は、半導体レーザ素子120と、光学系130と、第1受光部140と、温度調整部150と、ステージ420と、を備える。
半導体レーザ素子120は、レーザ光を出力する半導体素子である。光学モジュール部110が備える半導体レーザ素子120の数は、1以上であればよく、特に限定されない。本実施の形態では、光学モジュール部110は、半導体レーザ素子120を複数(より具体的には、N(N≧2)個)備える。なお、図2A及び図2Bには、一例として、光源装置100が半導体レーザ素子120を4つ備える場合を示している。
半導体レーザ素子120が出力するレーザ光(出射光)の波長は、例えば、550nm以下、より好ましくは500nm以下である。半導体レーザ素子120は、例えば、窒化物半導体で構成される。
複数の半導体レーザ素子120は、それぞれ光学系130へ向けてレーザ光を出力する。
光学系130は、半導体レーザ素子120から出力されたレーザ光の配光を制御する。具体的には、光学系130は、半導体レーザ素子120から出力されたレーザ光のコリメート、合波、集光等を行い、後述する照射対象物410又は第1受光部140に向けて配光を制御したレーザ光を出力する。
光学系130は、第1光学素子131を備える。
光学系130は、第1光学素子131によって、半導体レーザ素子120からの出射光500を伝播する。第1光学素子131は、例えば、半導体レーザ素子120から出力されたレーザ光の配光の制御や伝播を行う。第1光学素子131は、レンズ、ミラー、及び、光導波路の少なくとも1つを含む。図2A及び図2Bには、第1光学素子131の一例として、コリメータレンズ131a、131b、集光レンズ131c、光ファイバ131d、及び、加工ヘッド131eを示している。加工ヘッド131eは、第1光学素子131の一例である、コリメータレンズ131f及び集光レンズ131gを含む。
第1受光部140は、光学系130(具体的には、第1光学素子131)の少なくとも一部を伝播した第1伝播光510aを受光する光センサである。第1受光部140は、回路部160と制御線で接続されており、検出した出力値(アナログ値)を回路部160に出力する。具体的には、第1受光部140は、回路部160が有する測定回路(受光強度測定部)180と制御線で接続されており、検出した出力値を測定回路180に出力する。
第1受光部140は、第1光学素子131の後段に配置される。例えば、第1受光部140は、光学系130が第1光学素子131以外に複数の光学素子を有する場合、光学系130が有する全ての光学素子の後段、つまり、光学系130の後段に配置される。
温度調整部150は、半導体レーザ素子120の温度を制御するための変温器である。温度調整部150は、例えば、半導体レーザ素子120を加熱又は冷却することで、半導体レーザ素子120の温度を制御する。温度調整部150は、例えば、ペルチェ素子である。半導体レーザ素子120は、例えば、温度調整部150に搭載されている。
ステージ420は、第1受光部140、及び、光源装置100の外部から持ち込まれる照射対象物410を保持する。第1受光部140は、ステージ420に保持された状態で後述する第1伝播光510aを照射され、照射対象物410は、ステージ420に保持された状態で後述する第1伝播光510bを照射される。
なお、以下の説明においては、第1伝播光510aと第1伝播光510bとをあわせて第1伝播光510と記載する場合がある。
回路部160は、処理部190及び光学モジュール部110と接続されており、処理部190からの指示に基づいて、光学モジュール部110の動作を制御する。回路部160は、例えば、アナログ回路であり、機能的には、駆動回路170と、測定回路180と、を備える。
駆動回路170は、半導体レーザ素子120を駆動するための回路である。本実施の形態では、回路部160は、複数の半導体レーザ素子120をそれぞれ独立して駆動できるように、半導体レーザ素子120と同じ数だけの駆動回路170を備える。例えば、光学モジュール部110がN個の半導体レーザ素子120を有する場合、回路部160は、N個の駆動回路170を有する。
測定回路180は、第1受光部140において受光された第1伝播光510aの受光強度を示す第1出力値を測定する。具体的には、測定回路180は、第1受光部140から出力されたアナログの出力値をデジタルの出力値に変換するAD(Analog to Digital)変換器である。測定回路180は、第1出力値を処理部190(より具体的には、処理部190が有する解析部193)に出力する。
処理部190は、回路部160の動作を制御する。具体的には、処理部190は、回路部160を制御することで、半導体レーザ素子120の駆動電流を制御する。
処理部190は、機能的には、設定部191と、制御部192と、解析部193と、記憶部194と、判定部(劣化判定部)195と、通信部196と、を備える。
設定部191は、半導体レーザ素子120の駆動電流の値を設定する。例えば、設定部191は、ユーザが操作する表示装置200から半導体レーザ素子120の駆動電流の値を示す情報を取得し、取得した駆動電流の値を記憶部194に記憶させる。また、設定部191は、光学モジュール部110が複数の半導体レーザ素子120を有する場合、使用する半導体レーザ素子120を選択する。例えば、設定部191は、ユーザが操作する表示装置200から使用する半導体レーザ素子120を示す情報を取得し、取得した使用する半導体レーザ素子120を示す情報を記憶部194に記憶させる。なお、設定部191は、通信インターフェースを有し、表示装置200と通信可能に接続されていてもよいし、通信部196を介して表示装置200と通信してもよい。
制御部192は、半導体レーザ素子120の駆動電流を制御するレーザ駆動制御部192aと、温度調整部150を制御する温度調整制御部192bと、第1受光部140および照射対象物410を保持するステージ420の駆動を制御するステージ制御部192cと、を備える。具体的には、制御部192のレーザ駆動制御部192aは、回路部160が有する駆動回路170を制御することで、設定部191が設定した使用する半導体レーザ素子120に、設定部191が設定した駆動電流の値だけ電流を半導体レーザ素子120に印加させて、半導体レーザ素子120を駆動させる。レーザ駆動制御部192aは、例えば、後述する検査モードにおいては、互いに異なる複数の駆動電流で半導体レーザ素子120を1つずつ駆動させる。この場合、測定回路180は、互いに異なる複数の駆動電流の値に対する第1受光部140において受光された第1伝播光510aのそれぞれの第1出力値を測定する。
例えば、レーザ駆動制御部192aは、光学モジュール部110が半導体レーザ素子120を複数備える場合、複数の半導体レーザ素子120をそれぞれ異なるタイミングで駆動させる。また、第1受光部140は、それぞれ異なるタイミングで駆動された複数の半導体レーザ素子120に対応する第1伝播光510aの少なくとも一部をそれぞれ受光する。また、測定回路180は、複数の半導体レーザ素子120それぞれについて、駆動電流の複数の値に対する第1受光部140のそれぞれの出力を測定する。つまり、制御部192は、複数の半導体レーザ素子120をそれぞれ互いに異なるタイミングで駆動させる。また、第1受光部140は、それぞれ互いに異なるタイミングで駆動された複数の半導体レーザ素子のそれぞれに対する第1伝播光510aの少なくとも一部をそれぞれ受光する。また、測定回路180は、複数の半導体レーザ素子120のそれぞれについて、互いに異なる駆動電流の値に対する第1受光部140において受光された第1伝播光510aのそれぞれの第1出力値を測定する。
また、制御部192の温度調整制御部192bは、例えば、温度調整部150を制御することで、半導体レーザ素子120の温度を制御する。設定部191は、半導体レーザ素子120の温度を設定してもよい。例えば、設定部191は、ユーザが操作する表示装置200から半導体レーザ素子120の温度を示す情報を取得し、取得した温度を記憶部194に記憶させる。温度調整制御部192bは、例えば、設定部191が設定した温度に基づいて、温度調整部150を制御することで、半導体レーザ素子120の温度を制御する。
例えば、測定回路180が第1出力値を測定するとき、半導体レーザ素子120の温度は、温度調整制御部192bによって温度調整部150が制御されることで、予め定められた温度である基準温度の±5℃の範囲内に制御される。
また、制御部192のステージ制御部192cは、第1受光部140及び照射対象物410を保持するステージ420の位置、高さ、温度等を制御する。具体的には、第1受光部140に光学系130を伝播した第1伝播光510aを照射する、または、照射対象物410に光学系130を伝播した第1伝播光510bを照射するため、第1受光部140及び照射対象物410を保持した状態でステージ420の位置及び高さを調整する。第1受光部140を照射する第1伝播光510aと、照射対象物410を照射する第1伝播光510bとは、照射する対象が異なるだけで、同じ半導体レーザ素子から出射され同じ光学系130を伝播した第1伝播光510である。照射対象物410は、例えば、光源装置100が加工装置の場合、加工装置の外部から持ち込まれる加工対象物である。
また、制御部192は、半導体レーザ素子120を駆動させた時間(つまり、半導体レーザ素子120にレーザ光を出力させた時間)の合計である累積使用時間tを計測する。制御部192は、例えば、時間を計測するために、RTC(Real Time Clock)等の計時部を有していてもよい。制御部192は、計測した、半導体レーザ素子120を駆動させた時間である累積使用時間tを記憶部194に記憶させる。
解析部193は、測定回路180から取得した半導体レーザ素子120のレーザ光の出力値に基づいて、しきい値電流の値(しきい値電流Ith)と、スロープ効率Sとを算出する。
しきい値電流Ithは、半導体レーザ素子120においてレーザ光を発振する電流の値である。
スロープ効率Sは、レーザ光を発振する電流の値における、電流の値に対する光出力の変化量(つまり、傾き)である。解析部193は、しきい値電流Ithと、スロープ効率Sとを算出するために、レーザ光を発振する電流の値における、2つの電流の値に対する光出力を取得する。言い換えると、制御部192は、レーザ光を発振する電流の値における、2つの電流の値に対する光出力を解析部193に取得させるように、半導体レーザ素子120(具体的には、駆動回路170)を制御する。光学モジュール部110が半導体レーザ素子120を複数備える場合、制御部192は、複数の半導体レーザ素子120をそれぞれ個別に駆動させることで、半導体レーザ素子120それぞれのレーザ光を発振する電流の値における、2つの電流の値に対する光出力を解析部193に取得させる。
記憶部194は、解析部193が算出したしきい値電流Ithと、スロープ効率Sとを記憶する。より具体的には、記憶部194は、解析部193が算出したしきい値電流Ithと、スロープ効率Sとを、予め定められた時間ごとに記憶する。記憶部194は、例えば、光学モジュール部110が複数の半導体レーザ素子120を有する場合、解析部193が算出したしきい値電流Ithと、スロープ効率Sと、半導体レーザ素子120を駆動させた時間とを、後述する図7に示すデータテーブル340のように、半導体レーザ素子120ごとに関連付けて記憶する。
また、記憶部194は、例えば、設定部191が設定した、半導体レーザ素子120の駆動電流の値、及び、使用する半導体レーザ素子120を記憶する。
また、記憶部194は、例えば、処理部190が実行する制御プログラムを記憶する。
記憶部194は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、不揮発性メモリ等である。
判定部195は、解析部193が算出した、しきい値電流Ithとスロープ効率Sとから、半導体レーザ素子120及び光学系130の劣化度合いを判定する。具体的には、判定部195は、しきい値電流Ithから半導体レーザ素子120の劣化度合いを判定し、且つ、スロープ効率Sから光学系130が有する第1光学素子131の劣化度合いを判定する。
半導体レーザ素子120と第1光学素子131とでは、それぞれ劣化の過程で特徴が異なる。半導体レーザ素子120の劣化過程では、しきい値電流Ithの増大とスロープ効率Sの低下とが同時に発生する。一方、第1光学素子131の劣化過程では、しきい値電流Ithの増大は観測されず、スロープ効率Sの低下のみが発生する。なぜなら、第1光学素子131の劣化は、伝搬光510aの透過率が低下する現象だからである。
したがって、半導体レーザ素子120の劣化過程で発生するしきい値電流Ithの増大量とスロープ効率Sの低下量との相関関係を事前に定量的に知っていれば、半導体レーザ素子120の劣化と第1光学素子131との劣化を切り分けて判断することができる。
たとえば、図10の説明で後述するように、しきい値電流Ithの増大とスロープ効率Sの低下とがそれぞれ一定量あったとする。このとき、スロープ効率Sの低下量が、半導体レーザ素子120の劣化過程で想定されるスロープ効率Sの低下量(例えば、しきい値電流Ithの増大量から決まる低下量)よりも多いと、第1光学素子131の劣化が発生していると判断できる。また、窒化物半導体で構成される半導体レーザ素子120の劣化過程では、スロープ効率Sがあまり変わらず、しきい値電流Ithの増大が大きいという特徴を示す場合が多い。そのため、半導体レーザ素子120の劣化と第1光学素子131の劣化とを切り分ける判断が、より高い精度で実現できる。
具体的には、判定部195は、駆動電流の複数の値と、駆動電流の複数の値に対応するそれぞれの出力とに基づいて、第1光学素子131の劣化度合いを判定する。より具体的には、判定部195は、互いに異なる複数の駆動電流の値と、互いに異なる複数の駆動電流の値に対する第1受光部140において受光された第1伝播光510aのそれぞれの第1出力値とに基づいて、第1光学素子131の劣化度合いを判定する。
判定部195は、例えば、互いに異なる複数の駆動電流のうちの2つの駆動電流の変化量をΔIfとし、2つの駆動電流に対する第1受光部140において受光された第1伝播光510aのそれぞれの第1出力値の変化量をΔPomとした場合に、ΔPom/ΔIfに基づいて第1光学素子131の劣化度合いを判定する。
また、判定部195は、例えば、半導体レーザ素子120がレーザ発振するしきい値電流Ithの時間に対する変化量を算出し、算出したしきい値電流Ithの変化量を用いて、半導体レーザ素子120の寿命と第1光学素子131の劣化度合いとを区別して判定する。より具体的には、判定部195は、例えば、半導体レーザ素子120の寿命を算出し、且つ、第1光学素子131の劣化度合いを判定する。
また、例えば、処理部190は、判定部195において第1光学素子131の劣化度合いの判定と、半導体レーザ素子120の寿命と第1光学素子131の劣化度合いとの区別とを行う検査モードと、光学系130を伝播した伝播光を照射対象物410に照射する動作モードとを、切り替えて繰り返し実行する。具体的には、制御部192は、判定部195において第1光学素子131の劣化度合いの判定と、半導体レーザ素子120の寿命と第1光学素子131の劣化度合いとの区別とを行うために、光学系130を伝播した伝播光を第1受光部140に照射するように制御部192に半導体レーザ素子120を駆動させる検査モードと、判定部195を用いない光学系130を伝播した伝播光を照射対象物410に照射するように制御部192に半導体レーザ素子120を駆動させる動作モードとを、切り替えて繰り返し実行する。より具体的には、制御部192は、第1光学素子131を伝播した第1伝播光510aを第1受光部140に受光させることで、第1光学素子131の劣化度合いの判定と、半導体レーザ素子120の寿命の算出とを行う検査モードと、第1光学素子131を伝播した第1伝播光510bを照射対象物410に照射させる動作モードとを、切り替えて繰り返し実行する。つまり、制御部192は、ステージ420を駆動させることで、図2Aに示す状態(検査モード)と、図2Bに示す状態(動作モード)とを切り替える。
図2Aに示すように、例えば、検査モードでは、ステージ420を駆動させることで光学系130(より具体的には、加工ヘッド131e)から出力される第1伝播光510aが照射される位置に第1受光部140を移動させ、半導体レーザ素子120を個々に駆動させて第1伝播光510aを第1受光部140に照射する。
一方、図2Bに示すように、例えば、動作モードでは、ステージ420を駆動させることで光学系130(より具体的には、加工ヘッド131e)から出力される第1伝播光510bが照射される位置に照射対象物410を移動させ、ガス噴出器400を駆動させてガスを対象物に吹き付けさせながら、第1伝播光510bを照射対象物410に照射することにより照射対象物410をレーザ加工する。
なお、検査モードにおいては、例えば、第1受光部140は、第1受光部140の受光面において、第1光学素子131によって出射光500が集光された第1伝播光510aを、第1伝播光510aの焦点からずれた位置で受光する。
また、例えば、第1受光部140で受光する第1伝播光510aに対応する駆動電流は、定格駆動電流よりも小さい。例えば、制御部192は、検査モードにおいては、第1受光部140が受光する第1伝播光510aに対応する駆動電流を、予め任意に定められた定格駆動電流よりも小さくなるように、半導体レーザ素子120を駆動させる。
また、処理部190は、ステージ420を任意に駆動できる。例えば、制御部192のステージ制御部192cは、ステージ420が有する図示しない駆動部と通信線等により接続されており、ステージ420を任意の位置に移動させる。
また、判定部195は、例えば、複数の異なる駆動電流の変化量をΔIfとし、複数の出力の変化量をΔPomとした場合、ΔPom/ΔIfに基づいて、第1光学素子131が故障と判定される累積使用時間t又は第1光学素子131が故障と判定されるまでにかかる寿命を予測する。つまり、互いに異なる複数の駆動電流のうちの2つの駆動電流の変化量をΔIfとし、2つの駆動電流に対する第1受光部140において受光された第1伝播光510aのそれぞれ複数の第1出力値の変化量をΔPomとした場合、判定部195は、ΔPom/ΔIfに基づいて、第1光学素子131が故障と判定される累積使用時間t、及び、第1光学素子131が故障と判定されるまでにかかる時間の少なくとも一方を算出する。
また、判定部195は、例えば、算出した半導体レーザ素子120の寿命を、通信部196を介して外部機器(外部のコンピュータ)300に送信する。
また、判定部195は、判定した第1光学素子131の劣化度合いを、通信部196を介して外部機器300に送信する。
また、判定部195は、第1光学素子131が故障と判定されるまでかかる時間(つまり、寿命)を、通信部196を介して外部機器300に送信する。
また、判定部195は、例えば、光学モジュール部110が複数の半導体レーザ素子120を有する場合、複数の半導体レーザ素子120それぞれの寿命を判定する。
通信部196は、処理部190と外部機器300とがネットワークを介して通信するための通信インターフェースである。通信部196は、外部機器300が備える通信部310と通信可能に接続されている。通信部196と通信部310とは、通信線で通信可能に接続されていてもよい。また、通信部196と通信部310とは、それぞれ無線アダプタ等の無線モジュールを備え、無線通信可能に接続されていてもよい。
処理部190は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行する制御プログラムとによって実現される。当該制御プログラムは、例えば、記憶部194に記憶されている。なお、処理部190は、専用の電子回路等で実現されてもよい。例えば、設定部191と、制御部192と、解析部193と、判定部195とは、1つのCPUで実現されてもよいし、複数のCPUで実現されてもよい。
表示装置200は、解析部193で算出されたしきい値電流Ith及びスロープ効率S、判定部195で判定された半導体レーザ素子120及び第1光学素子131の劣化度合いの判定結果等を表示することで、ユーザに通知する。
表示装置200は、表示部210と、通信部220と、入力部230と、制御部240と、を備える。
表示部210は、解析部193で算出されたしきい値電流Ith及びスロープ効率S、判定部195で判定された半導体レーザ素子120及び第1光学素子131の劣化度合いの判定結果等を画像で表示するためのディスプレイである。
通信部220は、入力部230が受け付けたユーザからの情報を処理部190へ出力する。通信部220は、例えば、処理部190が有する通信部196と通信可能な通信インターフェースである。
入力部230は、ユーザが操作することで、使用する半導体レーザ素子120の選択結果、半導体レーザ素子120の駆動電流等を入力するための機器である。入力部230は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル等である。
制御部240は、表示装置200が実行する各種制御を実行する。例えば、制御部240は、入力部230が受け付けたユーザからの情報を、通信部220を介して処理部190へ出力する。制御部240は、例えば、CPUと、CPUが実行する、表示装置が有する図示しないメモリに記憶された制御プログラムとによって実現される。
外部機器300は、処理部190から送信された情報を取得して記憶する機器である。外部機器300は、例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ装置等のコンピュータである。
外部機器300は、例えば、通信部310と、記憶部320と、制御部330と、を備える。
通信部310は、処理部190と通信するための通信インターフェースである。通信部310は、例えば、処理部190が有する通信部196と通信可能に接続されている。
記憶部320は、通信部310を介して処理部190から取得した情報を記憶する記憶装置である。記憶部320は、例えば、ハードディスクドライブやフラッシュメモリなどの不揮発メモリである。
制御部330は、外部機器300が実行する各種制御を実行する。例えば、制御部330は、通信部196を介して処理部190から取得した情報を、記憶部320に記憶させる。制御部330は、例えば、CPUと、CPUが実行する、記憶部320に記憶された制御プログラムとによって実現される。
[処理手順]
続いて、図3~図14を参照しながら、実施の形態1に係る光源装置100が実行する半導体レーザ素子120と第1光学素子131との劣化度合いを判定する処理手順について説明する。
図3は、実施の形態1に係る光源装置100が実行する半導体レーザ素子120と第1光学素子131との劣化度合いを判定する処理手順を示すフローチャートである。
まず、光源装置100は、半導体レーザ素子120及び第1光学素子131の特性解析処理を実行する(ステップS1)。具体的には、ステップS1では、解析部193は、第1光学素子131から出力されたレーザ光から、しきい値電流Ithとスロープ効率Sとを算出して、記憶部194に記憶させる。
次に、光源装置100は、半導体レーザ素子120及び第1光学素子131の初期データ記憶処理を実行する(ステップS2)。具体的には、ステップS2では、解析部193は、第1光学素子131から出力されたレーザ光からステップS1で算出した、しきい値電流Ithとスロープ効率Sとのそれぞれの初期値を算出し、算出した初期値に基づいて判定部195による劣化度合いの判定の基準となる基準しきい値電流IENDと、基準スロープ効率SENDとを算出して、記憶部194に記憶させる。
基準しきい値電流IENDと、基準スロープ効率SENDとは、例えば、それぞれの初期値に対して予め定められた定数を乗算することで算出される。なお、基準しきい値電流IENDと、基準スロープ効率SENDとは、予め任意に定められていてもよい。
次に、光源装置100は、動作モードで光学モジュール部110を使用する(ステップS3)。例えば、ステップS3では、光源装置100は、光源装置100が図2A及び図2Bに示すレーザ加工機として用いられる場合、図2Aに示すように、照射対象物410にレーザ光を照射することで、照射対象物410を加工する。
次に、光源装置100は、半導体レーザ素子120及び第1光学素子131の特性解析処理を実行する(ステップS4)。具体的には、ステップS4では、ステップS1と同様に、解析部193は、第1光学素子131から出力されたレーザ光から、しきい値電流Ithとスロープ効率Sとを算出する。
次に、光源装置100は、半導体レーザ素子120及び第1光学素子131のデータ記憶処理を実行する(ステップS5)。具体的には、ステップS5では、解析部193は、第1光学素子131から出力されたレーザ光からステップS4で算出した、しきい値電流Ithとスロープ効率Sとのそれぞれの値を、半導体レーザ素子120が利用された時間である累積使用時間tに紐づけて、記憶部194に記憶させる。
次に、光源装置100は、半導体レーザ素子120及び第1光学素子131の劣化判定処理を実行する(ステップS6)。具体的には、ステップS6では、判定部195は、ステップS5で解析部193が記憶部194に記憶させたしきい値電流Ithとスロープ効率Sと累積使用時間tとから、半導体レーザ素子120及び第1光学素子131の劣化度合いを判定する。
次に、光源装置100は、光源装置100の使用を終了するか否かを判定する(ステップS7)。例えば、ステップS7では、制御部192は、入力部230及び通信部220を介してユーザから取得した指示に基づいて、引き続き動作モードで光学モジュール部110を使用するか否かを判定する。
光源装置100は、光源装置100の使用を終了すると判定した場合(ステップS7でYes)、処理を終了する。
一方、光源装置100は、光源装置100の使用を終了しないと判定した場合(ステップS7でNo)、処理をステップS3に戻し、引き続き動作モードで光学モジュール部110を使用する。
続いて、図3に示す各ステップの詳細について説明する。
なお、以下で説明する図4~図9及び図11のフローチャートでは、光源装置100がN個の半導体レーザ素子120を備える場合を例示して説明する。
図4は、実施の形態1に係る光源装置100が実行する特性解析処理(具体的には、ステップS1及びステップS4)の詳細を説明するためのフローチャートである。ステップS1とステップS4とは、半導体レーザ素子120の初期値であるどうかが異なるのみであり、図4では、ステップS1の詳細を説明する。
まず、設定部191は、N個の半導体レーザ素子120の中から1つの半導体レーザ素子120を選択して設定する。ここで、例えば、N個の半導体レーザ素子120には、N個の半導体レーザ素子120をそれぞれ区別できるように、番号1から番号Nまでの番号が予め割り振られている。例えば、設定部191は、N個の半導体レーザ素子120の中から番号n=1の半導体レーザ素子120を選択して設定する(ステップS101)。
次に、制御部192は、ステップS101で設定部191が設定した番号n=1の半導体レーザ素子120を駆動(つまり、レーザ光を出力)させる(ステップS102)。
次に、解析部193は、番号n=1の半導体レーザ素子120のI-L特性(駆動電流に対する光出力)を計測する(ステップS103)。具体的には、解析部193は、測定回路180から第1受光部140が受光した番号n=1の半導体レーザ素子120の光出力を取得して、且つ、制御部192が番号n=1の半導体レーザ素子120を駆動させている駆動電流を取得する。
次に、解析部193は、ステップS103で計測した番号n=1の半導体レーザ素子120のI-L特性から、しきい値電流Ithとスロープ効率Sとを算出する(ステップS104)。
次に、解析部193は、ステップS104で算出した番号n=1の半導体レーザ素子120のしきい値電流Ithとスロープ効率Sとを記憶部194に記憶させる(ステップS105)。
なお、ステップS105では、例えば、解析部193は、制御部192によって計測されている半導体レーザ素子120の累積使用時間tをあわせて記憶部194に記憶させる。
次に、設定部191は、番号nの次の番号(n+1)の半導体レーザ素子120を設定する(ステップS106)。具体的には、設定部191は、番号n=1の次の番号n=2の半導体レーザ素子120を設定する。
次に、制御部192は、ステップS106で設定部191が設定した番号nがn>Nを満たすか、つまり、光源装置100が備えるN個の半導体レーザ素子120に設定されている番号の最大値を超えるか否かを判定する(ステップS107)。
制御部192は、n>Nでないと判定した場合(ステップS107でNo)、処理をステップS102に戻す。設定部191、制御部192、及び、解析部193は、ステップS102~ステップS107の処理を繰り返すことで、N個の半導体レーザ素子120それぞれのしきい値電流Ithとスロープ効率Sとを算出して記憶部194に記憶させる。
一方、制御部192は、n>Nであると判定した場合(ステップS107でYes)、N個の半導体レーザ素子120のしきい値電流Ithとスロープ効率Sとを記憶部194に記憶させたとして、処理を終了する。
図5は、実施の形態1に係る光源装置100が実行する初期データ記憶処理の詳細を説明するためのフローチャートである。具体的には、図5は、図3に示すステップS2の詳細を示すフローチャートである。
まず、設定部191は、図3に示すステップS1で解析部193が解析したN個の半導体レーザ素子120それぞれのしきい値電流Ithの初期値とスロープ効率Sの初期値とにM=0と設定する(ステップS201)。ここで、Mとは、N個の半導体レーザ素子120それぞれのしきい値電流Ithとスロープ効率Sとを測定した順番を示す。ステップS201では、設定部191は、図3に示すステップS1で解析部193が解析したN個の半導体レーザ素子120それぞれのしきい値電流Ithとスロープ効率Sとが初めて測定した値であるため、例えば、M=0と設定する。
次に、設定部191は、N個の半導体レーザ素子120の中から番号n=1の半導体レーザ素子120を選択して設定する(ステップS202)。
次に、解析部193は、ステップS202で設定部191が設定した番号n=1の半導体レーザ素子120の累積使用時間tを記憶部194から取得する(ステップS203)。
次に、解析部193は、記憶部194に記憶させている番号n=1の半導体レーザ素子120のI-L特性を取得する(ステップS204)。
次に、解析部193は、記憶部194に記憶させている番号n=1の半導体レーザ素子120のしきい値電流Ithとスロープ効率Sとを算出(取得)する(ステップS205)。
次に、解析部193は、取得した番号n=1の半導体レーザ素子120のしきい値電流Ithとスロープ効率Sと累積使用時間tと紐づけたデータテーブル340(図7参照)を記憶部194に記憶させる(ステップS206)。こうすることで、ステップS206では、解析部193は、番号n=1の半導体レーザ素子120の初期データ(M=0、累積使用時間t=0の場合のしきい値電流Ith及びスロープ効率S)を記憶部194に記憶させる。
次に、解析部193は、ステップS206で記憶部194に記憶させた初期データから、番号n=1の半導体レーザ素子120における、判定部195が番号n=1の半導体レーザ素子120及び第1光学素子131の劣化度合いを判定するために用いる寿命判定基準データである基準しきい値電流IENDと基準スロープ効率SENDとを設定(算出)して、記憶部194に記憶させる(ステップS207)。
次に、設定部191は、番号nの次の番号(n+1)の半導体レーザ素子120を設定する(ステップS208)。具体的には、設定部191は、番号n=1の次の番号n=2の半導体レーザ素子120を設定する。
次に、制御部192は、ステップS208で設定部191が設定した番号nがn>Nを満たすか、つまり、光源装置100が備えるN個の半導体レーザ素子120に設定されている番号の最大値を超えるか否かを判定する(ステップS209)。
制御部192は、n>Nでないと判定した場合(ステップS209でNo)、処理をステップS203に戻す。設定部191、制御部192、及び、解析部193は、ステップS203~ステップS207の処理を繰り返すことで、N個の半導体レーザ素子120それぞれのデータテーブル340を作成する。
一方、制御部192は、n>Nであると判定した場合(ステップS209でYes)、N個の半導体レーザ素子120のデータテーブル340を記憶部194に記憶させたとして、処理を終了する。
図6は、実施の形態1に係る光源装置100が実行するデータ記憶処理(ステップS5)の詳細を説明するためのフローチャートである。
まず、設定部191は、N個の半導体レーザ素子120の中から番号n=1の半導体レーザ素子120を選択して設定する(ステップS501)。
次に、解析部193は、検査番号Mを更新(M=M+1)する(ステップS502)。例えば、解析部193は、半導体レーザ素子120それぞれのしきい値電流Ith等の測定が2回目の場合には、1回目の検査番号をM=0としたとき、ステップS502では、M=1とする。
次に、解析部193は、制御部192から番号n=1の半導体レーザ素子120の累積使用時間tを取得する(ステップS503)。なお、制御部192が半導体レーザ素子120の累積使用時間tを記憶部194に記憶させている場合、解析部193は、記憶部194から番号n=1の半導体レーザ素子120の累積使用時間tを取得してもよい。
次に、解析部193は、記憶部194に記憶させている番号n=1の半導体レーザ素子120の2回目の測定結果であるしきい値電流Ithとスロープ効率Sとを取得する(ステップS504)。
次に、解析部193は、取得した番号n=1の半導体レーザ素子120の2回目の測定結果であるしきい値電流Ithとスロープ効率Sと累積使用時間tと紐づけたデータテーブル341(図7参照)を記憶部194に記憶させる(ステップS505)。こうすることで、ステップS505では、解析部193は、番号n=1の半導体レーザ素子120の2回目の測定結果のデータ(M=1の場合の累積使用時間t、しきい値電流Ith及びスロープ効率S)を記憶部194に記憶させる。
なお、2回目の測定結果は、図3に示すステップS4で解析部193が記憶部194に記憶させている。
次に、設定部191は、番号nの次の番号(n+1)の半導体レーザ素子120を設定する(ステップS506)。具体的には、設定部191は、番号n=1の次の番号n=2の半導体レーザ素子120を設定する。
次に、制御部192は、ステップS506で設定部191が設定した番号nがn>Nを満たすか、つまり、光源装置100が備えるN個の半導体レーザ素子120に設定されている番号の最大値を超えるか否かを判定する(ステップS507)。
制御部192は、n>Nでないと判定した場合(ステップS507でNo)、処理をステップS502に戻す。設定部191、制御部192、及び、解析部193は、ステップS502~ステップS507の処理を繰り返すことで、N個の半導体レーザ素子120それぞれにおける検査番号Mのデータテーブル341、342(図7参照)を作成する。
一方、制御部192は、n>Nであると判定した場合(ステップS507でYes)、N個の半導体レーザ素子120における検査番号Mのデータテーブル(例えば、図7に示すデータテーブル340、341、342)を記憶部194に記憶させたとして、処理を終了する。
図7は、実施の形態1に係る光源装置100が記憶するデータテーブル340、341、342の一例を示す表である。
図7に示すように、例えば、データテーブル340には、番号n=1の半導体レーザ素子120の検査番号M=0からM=12までの、累積使用時間tと、しきい値電流Ithと、スロープ効率Sとが含まれている。解析部193は、全ての(本実施の形態では、N個の)半導体レーザ素子120のデータテーブルを、記憶する。
図8は、実施の形態1に係る光源装置100が実行する劣化判定処理(ステップS6)の詳細を説明するためのフローチャートである。
まず、設定部191は、N個の半導体レーザ素子120の中から番号n=1の半導体レーザ素子120を選択して設定する(ステップS60)。
次に、判定部195は、番号n=1の半導体レーザ素子120及び第1光学素子131の故障判定処理を実行する(ステップS61)。具体的には、ステップS61では、判定部195は、記憶部194に記憶されたデータテーブルに基づいて、番号n=1の半導体レーザ素子120及び第1光学素子131が故障しているか否かを判定する。
次に、判定部195は、番号n=1の半導体レーザ素子120及び第1光学素子131の寿命予測処理を実行する(ステップS62)。具体的には、ステップS62では、判定部195は、記憶部194に記憶されたデータテーブルに基づいて、番号n=1の半導体レーザ素子120及び第1光学素子131の寿命を算出する。
つまり、判定部195は、ステップS61及びステップS62では、番号n=1の半導体レーザ素子120及び第1光学素子131の劣化度合いを算出する。
次に、設定部191は、番号nの次の番号(n+1)の半導体レーザ素子120を設定する(ステップS63)。具体的には、設定部191は、番号n=1の次の番号n=2の半導体レーザ素子120を設定する。
次に、判定部195は、ステップS63で設定部191が設定した番号nがn>Nを満たすか、つまり、光源装置100が備えるN個の半導体レーザ素子120に設定されている番号の最大値を超えるか否かを判定する(ステップS64)。
判定部195は、制御部192がn>Nでないと判定した場合(ステップS64でNo)、処理をステップS61に戻す。設定部191、制御部192、及び、判定部195は、ステップS61~ステップS64の処理を繰り返すことで、N個の半導体レーザ素子120それぞれ及び第1光学素子131における劣化度合いの判定を行う。
一方、判定部195は、制御部192がn>Nであると判定した場合(ステップS64でYes)、N個の半導体レーザ素子120及び第1光学素子131における劣化度合いの判定をしたとして、処理を終了する。
図9は、実施の形態1に係る光源装置100が実行する故障判定処理(ステップS61)の詳細を説明するためのフローチャートである。
まず、判定部195は、記憶部194から番号nの半導体レーザ素子120のしきい値電流Ithとスロープ効率Sとを取得する(ステップS611)。ステップS61では、例えば、判定部195は、検査番号Mが最も大きいしきい値電流Ithとスロープ効率Sとを取得する。
次に、判定部195は、番号nの半導体レーザ素子120の寿命判定基準データである基準しきい値電流IENDと基準スロープ効率SENDとを取得する(ステップS612)。
次に、判定部195は、しきい値電流Ith<基準しきい値電流IENDであるか否かを判定する(ステップS613)。
判定部195は、しきい値電流Ith<基準しきい値電流IENDでないと判定した場合(ステップS613でNo)、番号nの半導体レーザ素子120が寿命に到達したことを表示部210に表示させる(ステップS614)。ステップS614では、例えば、判定部195は、通信部196を介して、番号nの半導体レーザ素子120が寿命に到達したことを示す情報を表示装置200に送信する。例えば、表示装置200が備える制御部240は、処理部190から番号nの半導体レーザ素子120が寿命に到達したことを示す情報を、通信部220を介して受信した場合、表示部210を制御することで、表示部210に番号nの半導体レーザ素子120が寿命に到達したことを示す画像を表示させる。
また、判定部195は、番号nの半導体レーザ素子120が寿命に到達したことを外部機器300に通知する(ステップS615)。ステップS615では、例えば、判定部195は、通信部196を介して、番号nの半導体レーザ素子120が寿命に到達したことを示す情報を外部機器300に送信する。
外部機器300は、例えば、光源装置100のメンテナンスを行うユーザが操作している機器である。判定部195が番号nの半導体レーザ素子120が寿命に到達したことを外部機器300に通知することで、光源装置100のメンテナンスを行うユーザは、すぐに半導体レーザ素子120が寿命に到達したことを知ることができる。
また、判定部195は、しきい値電流Ith<基準しきい値電流IENDであると判定した場合(ステップS613でYes)、スロープ効率S>基準スロープ効率SENDであるか否かを判定する(ステップS616)。
判定部195は、スロープ効率S>基準スロープ効率SENDでないと判定した場合(ステップS616でNo)、番号nの半導体レーザ素子125が出力したレーザ光が通過する第1光学素子131が寿命に到達したことを表示部210に表示させる(ステップS617)。ステップS617では、例えば、判定部195は、通信部196を介して、第1光学素子131が寿命に到達したことを示す情報を表示装置200に送信する。例えば、表示装置200が備える制御部240は、処理部190から第1光学素子131が寿命に到達したことを示す情報を、通信部220を介して受信した場合、表示部210を制御することで、表示部210に第1光学素子131が寿命に到達したことを示す画像を表示させる。
また、判定部195は、第1光学素子131が寿命に到達したことを外部機器300に通知する(ステップS618)。ステップS618では、例えば、判定部195は、通信部196を介して、第1光学素子131が寿命に到達したことを示す情報を外部機器300に送信する。
判定部195は、スロープ効率S>基準スロープ効率SENDであると判定した場合(ステップS616でYes)、番号nの半導体レーザ素子120が故障しておらず、且つ、第1光学素子131が故障していないとして、処理を終了する。
図10は、実施の形態1に係る光源装置100におけるしきい値電流Ithの値に対するスロープ効率Sの変化の一例を示すグラフである。図10に示すグラフは、例えば、光源装置100が備える複数の半導体レーザ素子120における、1つの半導体レーザ素子120を駆動させることで得られるしきい値電流Ith及びスロープ効率Sの時間変化を示している。ここに示したしきい値電流Ithとスロープ効率Sとの相関関係は、半導体レーザ素子120のみが劣化した場合を示している。しきい値電流Ithとスロープ効率Sとの相関関係は、使用している半導体レーザ素子120と同じ製法および同じ構造の半導体レーザ素子を用いてエージング試験をすることで事前に知ることができる。前述したように、第1光学素子131の劣化は、スロープ効率Sのみ低下を引き起こす。したがって、半導体レーザ素子120のしきい値電流Ithとスロープ効率Sとの相関関係からはずれてスロープ効率Sが低下すると、第1光学素子131の劣化があると判断できる。また、窒化物半導体を用いた半導体レーザ素子120では、スロープ効率Sがあまり低下せずにしきい値電流Ithが増大しながら劣化することが多い。そのため、スロープ効率Sの低下をともなう第1光学素子131の劣化を検出しやすい。
図10に示すように、しきい値電流Ith及びスロープ効率Sの初期値(図10に示す丸部分)から、つまり、検査番号M=0のしきい値電流Ith及びスロープ効率Sから、累積使用時間tの増加にともなって、白抜き矢印の方向にしきい値電流Ithが増加するとともに、スロープ効率Sが減少したとする。
ここで、判定部195は、しきい値電流Ithの大きさに基づいて、半導体レーザ素子120の劣化度合いを判定する。判定部195は、例えば、しきい値電流Ithが基準しきい値電流IENDより大きい場合に、半導体レーザ素子120が故障していると判定し、しきい値電流Ithが基準しきい値電流IEND以下の場合に、半導体レーザ素子120が故障していないと判定するように、半導体レーザ素子120の劣化度合いを判定する。
また、判定部195は、しきい値電流Ithが基準しきい値電流IEND以下の場合には、スロープ効率Sから、第1光学素子131の劣化度合いを判定する。判定部195は、例えば、スロープ効率Sが基準スロープ効率SENDより大きい場合に、第1光学素子131が故障していないと判定し、スロープ効率Sが基準スロープ効率SEND以下の場合に、第1光学素子131が故障していると判定するように、第1光学素子131の劣化度合いを判定する。
なお、判定部195は、しきい値電流Ithが基準しきい値電流IEND以上の場合に、半導体レーザ素子120が故障していると判定し、しきい値電流Ithが基準しきい値電流IEND以下小さい場合に、半導体レーザ素子120が故障していないと判定するように、半導体レーザ素子120の劣化度合いを判定してもよい。同様に、判定部195は、例えば、スロープ効率Sが基準スロープ効率SEND以上の場合に、第1光学素子131が故障していないと判定し、スロープ効率Sが基準スロープ効率SENDより小さい場合に、第1光学素子131が故障していると判定するように、第1光学素子131の劣化度合いを判定してもよい。
図11は、実施の形態1に係る光源装置100が実行する寿命予測処理(ステップS62)の詳細を説明するためのフローチャートである。
まず、判定部195は、寿命予測に使用するためにどこまでの検査番号までさかのぼるか決定する。ステップS621のMは、最新の検査番号から何番さかのぼるかを決める番号である。実際の装置では、半導体レーザ素子120それぞれの使用条件、すなわち光出力が一定でないため、半導体レーザ素子120それぞれ及び第1光学素子131の劣化度合いの進行は、時間に対して一定ではない。半導体レーザ素子120及び第1光学素子131の寿命予測に使用する検査データの期間をtとして、これが小さすぎると、予測される寿命が過剰に長くなったり、短くなったりする。寿命予測に使用する検査データの期間であるtは、ある程度長く、例えば、500時間以上となるように、予め定められている。
本実施の形態では、寿命予測に使用する検査データの期間であるtは、500時間であるとして、予め記憶部194に記憶されている。なお、tが示す時間と一致する検査番号がない場合、tが示す時間に最も近く、かつ、t>500時間となる検査番号を参照すればよい。
まず、判定部195は、Mの初期値として0を代入する(ステップS621)。
次に、判定部195は、M=M+1とする計算をする(ステップS622)。
次に、判定部195は、最新のしきい値電流Ith等が記憶されている検査番号MからM回前の検査番号(つまり、検査番号M-M)に含まれる累積使用時間t(M-M)を記憶部194から取得する(ステップS623)。
次に、判定部195は、t(M)-t(M-M)>tであるか否かを判定する(ステップS624)。
なお、t(M)は、検査番号Mに含まれる累積使用時間である。
判定部195は、t(M)-t(M-M)>tでないと判定した場合(ステップS624でNo)、処理をステップS622に戻し、ステップS622~ステップS624を繰り返し実行する。こうすることで、判定部195は、t(M)-t(M-M)>tを満たす累積使用時間tを含む検査番号M-Mを決定する。
また、判定部195は、t(M)-t(M-M)>tであると判定した場合(ステップS624でYes)、番号nの半導体レーザ素子120の寿命tENDLDを算出する(ステップS625)。
寿命tENDLDは、以下に示す式(1)で算出される。
Figure 0007422731000001
ここで、Ith(M)は、検査番号Mに含まれるしきい値電流Ithである。また、Ith(M-M)は、検査番号M―Mに含まれるしきい値電流Ithである。
次に、判定部195は、番号nの半導体レーザ素子120の後段に位置する第1光学素子131の寿命tENDOPを算出する(ステップS626)。
寿命tENDOPは、以下に示す式(2)で算出される。
Figure 0007422731000002
ここで、S(M)は、検査番号Mに含まれるスロープ効率Sである。また、S(M-M)は、検査番号M-Mに含まれるスロープ効率Sである。
次に、判定部195は、tENDLD、tENDOP、tENDLD-t(M)、及び、tENDOP-t(M)を表示部210に表示させる(ステップS627)。ステップS627では、例えば、判定部195は、通信部196を介して、tENDLD、tENDOP、tENDLD-t(M)、及び、tENDOP-t(M)を表示装置200に送信する。例えば、表示装置200が備える制御部240は、処理部190からtENDLD、tENDOP、tENDLD-t(M)、及び、tENDOP-t(M)を、通信部220を介して受信した場合、表示部210を制御することで、表示部210にtENDLD、tENDOP、tENDLD-t(M)、及び、tENDOP-t(M)を示す画像を表示させる。
また、判定部195は、tENDLD、tENDOP、tENDLD-t(M)、及び、tENDOP-t(M)を外部機器300に通知する(ステップS628)。ステップS628では、例えば、判定部195は、通信部196を介して、tENDLD、tENDOP、tENDLD-t(M)、及び、tENDOP-t(M)を外部機器300に送信する。
図12は、実施の形態1に係る光源装置100が備える半導体レーザ素子120の累積使用時間tに対するしきい値電流Ithの値の増加の一例を示すグラフである。図13は、実施の形態1に係る光源装置100が備える半導体レーザ素子120の累積使用時間tに対するスロープ効率Sの低下の一例を示すグラフである。例えば、図12は、番号nの半導体レーザ素子120を駆動させた場合のデータである。
判定部195は、図12に示すように、上記式(1)を用いて、例えば、検査番号M-Mのしきい値電流Ith(M-M)と、最新の検査番号Mのしきい値電流Ith(M)の差分と、基準しきい値電流IENDとから半導体レーザ素子120の寿命tENDLDを算出する。また、判定部195は、算出した寿命tENDLDから、半導体レーザ素子120が寿命に到達していない場合、寿命に到達するまでの時間(つまり、故障と判定されるまでの時間)であるtENDLD-t(M)を算出する。
また、判定部195は、図13に示すように、上記式(2)を用いて、例えば、検査番号M-Mのスロープ効率S(M-M)と、最新の検査番号Mのスロープ効率S(M)の差分と、基準スロープ効率SENDとからn番目の半導体レーザ素子120の後段に位置する第1光学素子の寿命tENDOPを算出する。また、判定部195は、算出した寿命tENDOPから、n番目の半導体レーザ素子120の後段に位置する寿命に到達していない場合、寿命に到達するまでの時間(つまり、故障と判定されるまでの時間)であるtENDOP-t(M)を算出する。
図12および図13に示した例では、半導体レーザ素子120と第1光学素子131とは、どちらも劣化が進んでいる。累積使用時間tが約1,000時間の時点で第1光学素子131が半導体レーザ素子120よりもさきに故障と判定される見込みとなる。さらに、半導体レーザ素子120も累積使用時間tが約1,700時間の時点で故障と判定される見込みとなる。もしも、第1光学素子131の劣化がまったくなければ、劣化するのは半導体レーザ素子120のみである。その場合、図13に示したスロープ効率Sが基準スロープ効率SENDに到達する時間も約1,700時間となるはずである。つまり、半導体レーザ素子120の寿命到達時点で、しきい値電流Ithとスロープ効率Sとは、それぞれ基準しきい値電流IENDと基準スロープ効率SENDに到達することになる。
図14は、実施の形態1に係る光源装置100の一例において、第1光学素子131の劣化箇所600を説明するための概略図である。なお、図14に示す半導体レーザ素子121、122、123、124は、それぞれ、図1に示す半導体レーザ素子120の一例である。また、図14においては、コリメータレンズ131aが有する複数のコリメータレンズのうち、半導体レーザ素子122の後段に位置するコリメータレンズをコリメータレンズ131aaと呼称している。また、図14においては、コリメータレンズ131bが有する複数のコリメータレンズのうち、半導体レーザ素子122の後段に位置するコリメータレンズをコリメータレンズ131bbと呼称している。
例えば、判定部195は、半導体レーザ素子122を駆動させた場合のしきい値電流Ith及びスロープ効率Sの結果から、半導体レーザ素子122の後段に位置する第1光学素子131が故障していると判定したとする。この場合、判定部195は、光学系130に含まれ、それぞれが第1光学素子131の一例である、コリメータレンズ131aa、コリメータレンズ131bb、及び、集光レンズ131cにおける半導体レーザ素子122の後段に位置する箇所(つまり、半導体レーザ素子122が出力したレーザ光が通過する箇所)を含む劣化箇所600、光ファイバ131d、コリメータレンズ131f、並びに、集光レンズ131gのいずれかが故障したことが分かる。
[効果等]
以上説明したように、実施の形態1に係る光源装置100は、半導体レーザ素子120と、半導体レーザ素子120からの出射光500を伝播する第1光学素子131を有する光学系130と、第1光学素子131の少なくとも一部を伝播した第1伝播光510aを受光する第1受光部140と、半導体レーザ素子120の駆動電流を制御するレーザ駆動制御部192aと、第1受光部140において受光された第1伝播光510aの受光強度を示す第1出力値を測定する測定回路180と、を備える。第1受光部140は、第1光学素子131の後段に配置される。レーザ駆動制御部192aは、互いに異なる複数の駆動電流で半導体レーザ素子120を駆動させる。測定回路180は、互いに異なる複数の駆動電流の値に対する第1受光部140において受光された第1伝播光510aのそれぞれの第1出力値を測定する。
このような構成によれば、少なくとも2つの駆動電流と、当該2つの駆動電流に対応した光出力とから、しきい値電流Ithと、スロープ効率Sとが算出され得る。そのため、例えば、算出されたしきい値電流Ithとスロープ効率Sとから、基準しきい値電流IENDと基準スロープ効率SENDとが予め任意に定められていれば、図10に示すグラフを用いることで、光学系130(具体的には、第1光学素子131)の劣化度合いと、半導体レーザ素子120の劣化度合いとをそれぞれ判定できる。そのため、光源装置100によれば、光源装置100から出力される光出力の低下が、第1受光部140の前段に位置する光学系130(具体的には、第1光学素子131)の劣化による光出力の変化か半導体レーザ素子120の劣化による光出力の変化かを判別することができる。
また、例えば、第1受光部140は、光学系130の後段に配置される。
このような構成によれば、例えば、光学系130が複数の第1光学素子131を有する場合、半導体レーザ素子120と第1受光部140との間にある光学系130が有する第1光学素子131の全ての劣化度合いと、半導体レーザ素子120の劣化度合いとを判別することができる。
また、例えば、第1光学素子131は、レンズ、ミラー、及び、光導波路の少なくともいずれかを含む。
つまり、第1光学素子131は、半導体レーザ素子120から出射されたレーザ光の配光の制御、合波、導波等ができる素子であればよい。光源装置100は、このような第1光学素子131の劣化による光出力の変化か半導体レーザ素子120の劣化による光出力の変化かを判別することができる。
また、例えば、第1受光部140は、第1受光部140の受光面において、第1光学素子131によって出射光500が集光された第1伝播光510aを、第1伝播光510aの焦点からずれた位置で受光する。
このような構成によれば、第1受光部140の受光面において、極端にレーザ光が集中する箇所をなくすことができる。そのため、第1受光部140が故障しにくくなる。
また、例えば、第1受光部140が受光する第1伝播光510aに対応する駆動電流は、定格駆動電流よりも小さい。
例えば、しきい値電流Ithと、スロープ効率Sとを算出するためには、半導体レーザ素子120がレーザ発振していればよく、高い光出力は必要ない。そのため、このような構成によれば、第1受光部140に、高い光出力のレーザ光が照射されることが抑制され得る。そのため、第1受光部140がさらに故障しにくくなる。
また、例えば、光源装置100は、さらに、半導体レーザ素子120の温度を調整する温度調整部150を備える。また、光源装置100は、さらに、温度調整部150を制御する温度調整制御部192bを備える。この場合、温度調整制御部192aは、温度調整部150を制御することで、半導体レーザ素子120の温度を制御する。例えば、測定回路180が第1出力値を測定するとき、半導体レーザ素子120の温度は、温度調整制御部192bによって温度調整部150が制御されることで、予め定められた温度である基準温度の±5℃の範囲内に制御される。
スロープ効率Sには、温度依存性があることが知られている。そのため、このような構成によれば、半導体レーザ素子120の温度を基準温度に近い値にすることができる。これにより、スロープ効率Sは、さらに精度よく算出され得る。
また、例えば、光源装置100は、さらに、第1光学素子131の劣化度合いを判定する判定部195を備える。判定部195は、例えば、互いに異なる複数の駆動電流の値と、互いに異なる複数の駆動電流の値に対する第1受光部140において受光された第1伝播光510aのそれぞれの第1出力値とに基づいて、第1光学素子131の劣化度合いを判定する。つまり、判定部195は、解析部193が算出したしきい値電流Ithとスロープ効率Sとから、第1光学素子131の劣化度合いを判定する。
このような構成によれば、例えば、第1光学素子131の劣化度合いの判定を外部機器300等にさせることなく、光源装置100が備える判定部195によって、第1光学素子131の劣化度合いを判定できる。
また、例えば、互いに異なる複数の駆動電流のうちの2つの駆動電流の変化量をΔIfとし、2つの駆動電流に対する第1受光部140において受光された第1伝播光510aのそれぞれの第1出力値の変化量をΔPomとした場合に、判定部195は、ΔPom/ΔIf(つまり、スロープ効率S)に基づいて第1光学素子131の劣化度合いを判定する。
このような構成によれば、判定部195は、スロープ効率Sから第1光学素子131の劣化度合いを判定できる。
また、例えば、判定部195は、半導体レーザ素子120がレーザ発振するしきい値電流Ithの値の時間に対する変化量を算出し、算出したしきい値電流Ithの値の変化量を用いて、半導体レーザ素子120の寿命tENDLDを算出し、且つ、第1光学素子131の劣化度合いを判定する。
このような構成によれば、判定部195は、半導体レーザ素子120の劣化度合いと区別して、しきい値電流Ithの値の変化量から第1光学素子131の劣化度合いを判定できる。
また、例えば、判定部195において、第1光学素子131を伝播した第1伝播光510aを第1受光部140に受光させることで、第1光学素子131の劣化度合いの判定と、半導体レーザ素子120の寿命の算出とを行う検査モードと、第1光学素子131を伝播した第1伝播光510bを照射対象物410に照射させる動作モードとを、繰り返し行う。
このような構成によれば、判定部195は、例えば、照射対象物410にレーザ光を照射していない時間帯を利用して、半導体レーザ素子120の劣化度合いと第1光学素子131の劣化度合いとを判定できる。
また、例えば、判定部195は、算出した半導体レーザ素子120の寿命を外部機器300に送信する。
このような構成によれば、外部機器300を使用する、光源装置100をメンテナンスするユーザに対して、光源装置100の半導体レーザ素子120をメンテナンスする必要があるか否かを通知できる。また、例えば、当該ユーザは、半導体レーザ素子120の寿命から、いつ半導体レーザ素子120をメンテナンスする必要があるかが分かる。
また、例えば、判定部195は、判定した第1光学素子131の劣化度合いを外部機器300に送信する。
このような構成によれば、外部機器300を使用する、光源装置100をメンテナンスするユーザに対して、光源装置100の第1光学素子131をメンテナンスする必要があるか否かを通知できる。
また、例えば、互いに異なる複数の駆動電流のうちの2つの駆動電流の変化量をΔIfとし、2つの駆動電流に対する第1受光部140において受光された第1伝播光510aのそれぞれ複数の第1出力値の変化量をΔPomとした場合、判定部195は、ΔPom/ΔIfに基づいて、第1光学素子131が故障と判定されるまでの累積使用時間t、及び、第1光学素子131が故障と判定されるまでにかかる時間の少なくとも一方を算出する。
このような構成によれば、例えば、外部機器300に光源装置100をメンテナンスするユーザに対して、第1光学素子131が故障と判定されるまでの累積使用時間t、及び、第1光学素子131が故障と判定されるまでにかかる時間を通知することで、外部機器300を使用する当該ユーザは、光源装置100のメンテナンスする必要がある時期が分かる。そのため、当該ユーザは、例えば、光源装置100をメンテナンスするスケジュールを光源装置100の光出力が著しく低下する前に決定しやすくなる。
また、例えば、判定部195は、算出した第1光学素子131が故障と判定されるまでにかかる時間を外部機器300に送信する。
このような構成によれば、外部機器300を使用する、光源装置100をメンテナンスするユーザは、光源装置100の第1光学素子131をメンテナンスすべき時期が分かる。
また、例えば、光源装置100は、半導体レーザ素子120を複数備える。この場合、例えば、レーザ駆動制御部192aは、複数の半導体レーザ素子120をそれぞれ互いに異なるタイミングで駆動させる。また、例えば、第1受光部140は、それぞれ互いに異なるタイミングで駆動された複数の半導体レーザ素子120のそれぞれに対する第1伝播光510aの少なくとも一部をそれぞれ受光する。測定回路180は、複数の半導体レーザ素子120のそれぞれについて、互いに異なる駆動電流の値に対する第1受光部140において受光された第1伝播光510aのそれぞれの第1出力値を測定する。
このような構成によれば、判定部195は、複数の半導体レーザ素子120それぞれの劣化度合いと、複数の半導体レーザ素子120それぞれの後段に位置する第1光学素子131の劣化度合いを区別して判定できる。
また、例えば、半導体レーザ素子120は、窒化物半導体で構成される。窒化物半導体の半導体レーザ素子120は劣化しやすいため、その劣化度合いを判定できることは実用上有効である。
また、例えば、出射光500の波長は、500nm以下である。
光学系130は、特に、出射光500の波長が短い場合(つまり、1個の光子のエネルギーが大きい場合)に、劣化しやすい。そのため、出射光500の波長が500nm以下であるような、低波長の光を半導体レーザ素子120が出射する場合に、特に、本開示に係る光源装置100が実行する光学系130の劣化による光出力の変化か半導体レーザ素子120の劣化による光出力の変化かを判別することが有効である。
(実施の形態2)
続いて、実施の形態2に係る光源装置について説明する。なお、実施の形態2に係る光源装置の説明においては、実施の形態1に係る光源装置100との差異点を中心に説明し、実施の形態1に係る光源装置100と同様の構成については同様の符号を付し、説明を省略又は簡略化する場合がある。
[構成]
まず、図15~図17を参照して、実施の形態2に係る光源装置の構成について説明する。
図15は、実施の形態2に係る光源装置100aの特徴的な機能構成を示すブロック図である。図16は、実施の形態2に係る光源装置100aが備える光学モジュール部110aの詳細を説明するためのブロック図である。図17は、実施の形態2に係る光源装置100aの一例を模式的に示す概略図である。
光源装置100aは、レーザ光を出力する装置である。光源装置100aは、例えば、図17に示す照射対象物410をレーザ光によって加工するレーザ加工機に用いられる。なお、図17には、一例として、光源装置100aが複数の発光点を有する、つまり、複数の箇所から同じ方向にレーザ光を出力する半導体レーザ素子(半導体レーザアレイ素子)125を1つ備える場合を例示している。本実施の形態では、半導体レーザ素子125は、4つの発光点を有する。もちろん、半導体レーザ素子125が有する発光点の数は、特に限定されない。
図15に示すように、光源装置100aは、光学モジュール部110aと、回路部160aと、処理部190aと、を備える。
光学モジュール部110aは、レーザ光を出力する光源部である。光学モジュール部110は、半導体レーザ素子125と、光学系130aと、第1受光部140と、第2受光部141と、温度調整部150と、ステージ420と、を備える。
半導体レーザ素子125は、レーザ光を出力する半導体素子である。半導体レーザ素子125が有する発光点の数は、1以上であればよく、特に限定されない。本実施の形態では、光学モジュール部110aは、N個の発光点を有する半導体レーザ素子125を1つ備える。なお、図17には、一例として、半導体レーザ素子125が発光点を4つ備える場合を示している。また、複数の発光点は、それぞれ独立して駆動可能なように、駆動回路170と接続されている。
半導体レーザ素子125が出力するレーザ光(出射光)の波長は、例えば、500nm以下である。半導体レーザ素子125は、例えば、窒化物半導体で構成される。
半導体レーザ素子125は、光学系130aへ向けてレーザ光を出力する。
光学系130aは、半導体レーザ素子125から出力されたレーザ光の配光を制御する。具体的には、光学系130aは、半導体レーザ素子125から出力されたレーザ光のコリメート、合波、集光等を行い、照射対象物410又は第1受光部140に向けて配光を制御したレーザ光を出力する。
光学系130aは、第1光学素子131と、第2光学素子132と、を備える。具体的には、光学系130aは、第1光学素子131の前段に第2光学素子132を有する。
第2光学素子132は、半導体レーザ素子125からの出射光500を伝播する。第2光学素子132は、例えば、半導体レーザ素子125から出力されたレーザ光の配光の制御、伝播等を制御する。第2光学素子132は、レンズ、ミラー、及び、光導波路の少なくとも1つを含む。図17には、第2光学素子132の一例として、コリメータレンズ132a、132b、及び、集光レンズ132cを示している。
なお、図17に示すように、コリメータレンズ132a、132bの各々は、レンズアレイとして、一体的に形成されている。このように、光学系130aに採用される第1光学素子131及び第2光学素子132の形状は、任意でよい。
第2光学素子132は、第1光学素子131に向けて第2伝播光520を出射する。
第1光学素子131は、第2伝播光520を伝播して、第1伝播光510aを第1受光部140に、第1伝播光510bを照射対象物410に向けて出射する。
第2受光部141は、第2光学素子132の少なくとも一部を伝播した第2伝播光520を受光する光センサである。図16に示すように、第2受光部141は、第1光学素子131に向けて第2光学素子132から出射された第2伝播光520の一部を検出する。このように、第2受光部141は、第2光学素子132を伝播した第2伝播光520であって、第1光学素子131に入射する前の伝播光である第2伝播光520を受光する。第2受光部141は、回路部160aと制御線で接続されており、検出した出力値(アナログ値)を回路部160aに出力する。具体的には、第2受光部141は、回路部160aが有する測定回路(受光強度測定部)181と制御線で接続されており、検出した出力値を測定回路181に出力する。
第1受光部140は、光学系130a(具体的には、第1光学素子131及び第2光学素子132)の少なくとも一部を伝播した第1伝播光510aを受光する光センサである。
温度調整部150は、半導体レーザ素子125の温度を制御するための変温器である。半導体レーザ素子125は、例えば、ペルチェ素子等の温度調整部150に搭載されている。
回路部160aは、処理部190a及び光学モジュール部110aと接続されており、処理部190aからの指示に基づいて、光学モジュール部110aの動作を制御する。回路部160aは、例えば、アナログ回路であり、機能的には、駆動回路170と、測定回路180と、測定回路181と、を備える。
駆動回路170は、半導体レーザ素子125を駆動するための回路である。本実施の形態では、回路部160は、半導体レーザ素子125が有する複数の発光点をそれぞれ独立して光出力させることができるように、半導体レーザ素子125の発光点の数と同じ数だけの駆動回路170を備える。例えば、光学モジュール部110aがN個の発光点を有する半導体レーザ素子125を有する場合、回路部160は、N個の駆動回路170を有する。
測定回路181は、第2受光部141において受光された第2伝播光520の受光強度を示す第2出力値を測定する。具体的には、測定回路181は、第2受光部141から出力されたアナログの出力値をデジタルの出力値に変換するAD変換器である。測定回路181は、第2出力値を処理部190a(より具体的には、処理部190aが有する解析部193a)に出力する。
処理部190aは、回路部160aの動作を制御する。具体的には、処理部190aは、回路部160aを制御することで、半導体レーザ素子125の駆動電流を制御する。
処理部190aは、機能的には、設定部191と、制御部192と、解析部193aと、記憶部194aと、判定部(劣化判定部)195aと、通信部196と、を備える。
設定部191は、半導体レーザ素子125の駆動電流の値を設定する。例えば、設定部191は、ユーザが操作する表示装置200から半導体レーザ素子125の駆動電流の値を示す情報を取得し、取得した駆動電流の値を記憶部194aに記憶させる。また、設定部191は、光学モジュール部110aが複数の発光点を有する半導体レーザ素子125を有する場合、使用する半導体レーザ素子125における発光点を選択する。例えば、設定部191は、ユーザが操作する表示装置200から使用する半導体レーザ素子125の発光点を示す情報を取得し、取得した使用する半導体レーザ素子125の発光点を示す情報を記憶部194aに記憶させる。なお、設定部191は、通信インターフェースを有し、表示装置200と通信可能に接続されていてもよいし、通信部196を介して表示装置200と通信してもよい。
制御部192は、半導体レーザ素子125の駆動電流を制御するレーザ駆動制御部192aと、温度調整部を制御する温度調整制御部192bと、半導体レーザ素子120を保持するステージの駆動を制御するステージ制御部と192cを備える。具体的には、制御部192のレーザ駆動制御部192aは、回路部160aが有する駆動回路170を制御することで、設定部191が設定した使用する半導体レーザ素子125の発光点に、設定部191が設定した駆動電流の値だけ電流に印加させて、半導体レーザ素子125の任意の発光点を駆動させる。レーザ駆動制御部192aは、例えば、検査モードにおいては、互いに異なる複数の駆動電流で半導体レーザ素子125の複数の発光点を1つずつ駆動させる。この場合、測定回路180は、互いに異なる複数の駆動電流の値に対する第1受光部140において受光された第1伝播光510aのそれぞれの第1出力値を測定する。また、測定回路181は、互いに異なる複数の駆動電流の値に対する、第2受光部141において受光された第2伝播光520の受光強度を示す第2出力値をそれぞれ測定する。
解析部193aは、測定回路180、181から取得した半導体レーザ素子125のレーザ光の出力値に基づいて、しきい値電流Ithと、スロープ効率Se1、Se2とを算出する。
スロープ効率Se1は、レーザ光を発振する電流の値における、電流の値に対する第1受光部140で受光されたレーザ光の光出力の変化量(つまり、傾き)である。
また、スロープ効率Se2は、レーザ光を発振する電流の値における、電流の値に対する第2受光部141で受光されたレーザ光の光出力の変化量(つまり、傾き)である。
このように、解析部193aは、第1受光部140及び第2受光部141のそれぞれで検出されたレーザ光に対するスロープ効率Se1、Se2を算出する。
記憶部194aは、解析部193aが算出したしきい値電流Ithと、スロープ効率Se1、Se2とを記憶する。
記憶部194aは、例えば、HDD、不揮発性メモリ等である。
判定部195aは、解析部193aが算出した、しきい値電流Ithとスロープ効率Se1、Se2とから、半導体レーザ素子125及び光学系130aの劣化度合いを判定する。具体的には、判定部195aは、しきい値電流Ithから半導体レーザ素子125の劣化度合いを判定し、スロープ効率Se1から光学系130aが有する第1光学素子131の劣化度合いを判定し、且つ、スロープ効率Se2から光学系130aが有する第2光学素子132の劣化度合いを判定する。
具体的には、判定部195aは、駆動電流の複数の値と、駆動電流の複数の値に対応するそれぞれの出力とに基づいて、第1光学素子131及び第2光学素子132の劣化度合いを判定する。より具体的には、判定部195aは、互いに異なる複数の駆動電流の値と、互いに異なる複数の駆動電流の値に対する第1受光部140において受光された第1伝播光510aのそれぞれの第1出力値とに基づいて、第1光学素子131の劣化度合いを判定し、且つ、互いに異なる複数の駆動電流の値と、互いに異なる複数の駆動電流の値に対する第2受光部141において受光された第2伝播光520のそれぞれの第2出力値とに基づいて、第2光学素子132の劣化度合いを判定する。
以上のように、光源装置100aでは、実施の形態1に係る光源装置100の処理に、さらに、第2受光部141で受光された第2伝播光520の光出力に基づいて、スロープ効率Se2を算出し、算出したスロープ効率Se2に基づいて、第2光学素子132の劣化度合いを算出する。他の構成要素及び処理に関しては、光源装置100aは、実施の形態1に係る光源装置100と同様であるため、説明を省略する。
処理部190aは、処理部190と同様に、例えば、CPUと、CPUが実行する制御プログラムとによって実現される。当該制御プログラムは、例えば、記憶部194aに記憶されている。なお、処理部190aは、専用の電子回路等で実現されてもよい。例えば、設定部191と、制御部192と、解析部193aと、判定部195aとは、1つのCPUで実現されてもよいし、複数のCPUで実現されてもよい。
[処理手順]
続いて、図18~図28を参照しながら、実施の形態2に係る光源装置100aが実行する半導体レーザ素子125と第1光学素子131と第2光学素子132の劣化度合いを判定する処理手順について説明する。
なお、以下で説明する実施の形態2に係る光源装置100aが実行する処理手順において、実施の形態1に係る光源装置100が実行する処理手順と実質的に同様のステップについては、同様の符号を付し、説明を省略又は簡略化する場合がある。
図18は、実施の形態2に係る光源装置100aが実行する半導体レーザ素子125と第1光学素子131と第2光学素子132との劣化度合いを判定する処理手順を示すフローチャートである。
まず、光源装置100aは、半導体レーザ素子125、第1光学素子131、及び第2光学素子132の特性解析処理を実行する(ステップS1a)。具体的には、ステップS1aでは、解析部193aは、しきい値電流Ithとスロープ効率Se1とスロープ効率Se2とを算出して、記憶部194aに記憶させる。
次に、光源装置100aは、半導体レーザ素子125、第1光学素子131、及び、第2光学素子132の初期データ記憶処理を実行する(ステップS2a)。具体的には、ステップS2aでは、解析部193aは、第1光学素子131から出力されたレーザ光からステップS1aで算出した、しきい値電流Ithとスロープ効率Se1とのそれぞれの初期値を算出し、算出した初期値に基づいて判定部195aによる劣化度合いの判定の基準となる基準しきい値電流IENDと、基準スロープ効率SEND1とを算出して、記憶部194aに記憶させる。また、解析部193aは、第2光学素子132から出力されたレーザ光(第2伝播光520)からステップS1aで算出した、スロープ効率Se2の初期値を算出し、算出した初期値に基づいて判定部195aによる劣化度合いの判定の基準となる基準スロープ効率SEND2とを算出して、記憶部194aに記憶させる。
基準スロープ効率SEND1と基準スロープ効率SEND2とは、例えば、それぞれの初期値に対して予め定められた定数を乗算することで算出される。なお、基準しきい値電流IENDと、基準スロープ効率SEND1と、基準スロープ効率SEND2とは、予め任意に定められていてもよい。
次に、光源装置100aは、動作モードで光学モジュール部110aを使用する(ステップS3a)。例えば、ステップS3aは、ステップS3の処理と同様である。
次に、光源装置100aは、半導体レーザ素子125、第1光学素子131、及び、第2光学素子132の特性解析処理を実行する(ステップS4a)。具体的には、ステップS4aでは、ステップS1aと同様に、解析部193aは、第1光学素子131から出力されたレーザ光から、しきい値電流Ithとスロープ効率Se1とを算出し、且つ、第2光学素子132から出力された第2伝播光520から、スロープ効率Se2を算出する。
次に、光源装置100aは、半導体レーザ素子125、第1光学素子131、及び、第2光学素子132のデータ記憶処理を実行する(ステップS5a)。具体的には、ステップS5aでは、解析部193aは、ステップS4aで算出した、しきい値電流Ithとスロープ効率Se1とスロープ効率Se2とのそれぞれの値を、半導体レーザ素子125が利用された時間である累積使用時間tに紐づけて、記憶部194aに記憶させる。
次に、光源装置100aは、半導体レーザ素子125、第1光学素子131、及び、第2光学素子132の劣化判定処理を実行する(ステップS6a)。具体的には、ステップS6aでは、判定部195aは、ステップS5aで解析部193aが記憶部194aに記憶させたしきい値電流Ithとスロープ効率Se1とスロープ効率Se2と累積使用時間tとから、半導体レーザ素子125、第1光学素子131、及び、第2光学素子132の劣化度合いを判定する。
次に、光源装置100aは、光源装置100aの使用を終了するか否かを判定する(ステップS7a)。例えば、ステップS7aは、ステップS7の処理と同様である。
続いて、図18に示す各ステップの詳細について説明する。
なお、以下で説明する図19~図26のフローチャートでは、光源装置100aがN個の発光点を有する半導体レーザ素子125を備える場合を例示して説明する。
図19は、実施の形態2に係る光源装置100aが実行する特性解析処理(具体的には、ステップS1a及びステップS4a)の詳細を説明するためのフローチャートである。ステップS1aとステップS4aとは、半導体レーザ素子125の初期値であるどうかが異なるのみであり、図19では、ステップS1aの詳細を説明する。
まず、設定部191は、N個の半導体レーザ素子125の中から1つの半導体レーザ素子125を選択して設定する。つまり、設定部191は、N個の半導体レーザ素子125の発光点の中から1つの半導体レーザ素子125の発光点を選択して設定する。
ここで、例えば、N個の半導体レーザ素子125の発光点には、N個の半導体レーザ素子125の発光点をそれぞれ区別できるように、番号1から番号Nまでの番号が予め割り振られている。例えば、設定部191は、N個の半導体レーザ素子125の発光点の中から番号n=1の半導体レーザ素子125の発光点を選択して設定する(ステップS101a)。
なお、以下では、番号nの半導体レーザ素子125の発光点を、単に、番号nの半導体レーザ素子125と記載する場合がある。
次に、制御部192は、ステップS101aで設定部191が設定した番号n=1の半導体レーザ素子125を駆動(つまり、レーザ光を出力)させる(ステップS102a)。
次に、解析部193aは、第2受光部141での受光強度に基づく番号n=1の半導体レーザ素子125のI-L特性(駆動電流に対する光出力)を計測する(ステップS103a)。具体的には、解析部193aは、測定回路181から第2受光部141が受光した番号n=1の半導体レーザ素子125の光出力を取得して、且つ、制御部192が番号n=1の半導体レーザ素子125を駆動させている駆動電流を取得する。
次に、解析部193aは、ステップS103aで計測した番号n=1の半導体レーザ素子125のI-L特性から、スロープ効率Se2を算出する(ステップS104a)。
次に、解析部193aは、ステップS104aで算出した番号n=1の半導体レーザ素子125のスロープ効率Se2を記憶部194aに記憶させる(ステップS105a)。
なお、ステップS105aでは、例えば、解析部193aは、制御部192によって計測されている半導体レーザ素子125の累積使用時間tをあわせて記憶部194aに記憶させる。
次に、解析部193aは、第1受光部140での受光強度に基づく番号n=1の半導体レーザ素子125のI-L特性(駆動電流に対する光出力)を計測する(ステップS103b)。具体的には、解析部193aは、測定回路180から第1受光部140が受光した番号n=1の半導体レーザ素子125の光出力を取得して、且つ、制御部192が番号n=1の半導体レーザ素子125を駆動させている駆動電流を取得する。
次に、解析部193aは、ステップS103aで計測した番号n=1の半導体レーザ素子125のI-L特性から、しきい値電流Ithとスロープ効率Se1とを算出する(ステップS104b)。
次に、解析部193aは、ステップS104bで算出した番号n=1の半導体レーザ素子125のしきい値電流Ithとスロープ効率Se1とを記憶部194aに記憶させる(ステップS105b)。
なお、しきい値電流Ithは、第2受光部141での受光強度に基づいて算出されてもよい。
次に、設定部191は、番号nの次の番号(n+1)の半導体レーザ素子125を設定する(ステップS106)。
次に、制御部192は、ステップS106で設定部191が設定した番号nがn>Nを満たすか、つまり、光源装置100aが備えるN個の半導体レーザ素子125に設定されている番号の最大値を超えるか否かを判定する(ステップS107)。
制御部192は、n>Nでないと判定した場合(ステップS107でNo)、処理をステップS102aに戻す。
一方、制御部192は、n>Nであると判定した場合(ステップS107でYes)、N個の半導体レーザ素子125のしきい値電流Ithとスロープ効率Se1とスロープ効率Se2とを記憶部194aに記憶させたとして、処理を終了する。
図20は、実施の形態2に係る光源装置100aが実行する初期データ記憶処理の詳細を説明するためのフローチャートである。具体的には、図20は、図18に示すステップS2aの詳細を示すフローチャートである。
まず、設定部191は、図18に示すステップS1aで解析部193aが解析したN個の半導体レーザ素子125それぞれのしきい値電流Ithの初期値とスロープ効率Se1とスロープ効率Se2の初期値とにM=0と設定する(ステップS201a)。
次に、設定部191は、N個の半導体レーザ素子125の中から番号n=1の半導体レーザ素子125を選択して設定する(ステップS202a)。
次に、解析部193aは、ステップS202aで設定部191が設定した番号n=1の半導体レーザ素子125の累積使用時間tを記憶部194aから取得する(ステップS203a)。
次に、解析部193aは、記憶部194aに記憶させている番号n=1の半導体レーザ素子125のI-L特性を取得する(ステップS204a)。ステップS204aでは、解析部193aは、記憶部194aに記憶させている番号n=1の半導体レーザ素子125の第1受光部140での受光強度に基づくI-L特性と、第2受光部141での受光強度に基づくI-L特性とを取得する。
次に、解析部193aは、記憶部194aに記憶させている番号n=1の半導体レーザ素子125のしきい値電流Ithとスロープ効率Se1とスロープ効率Se2とを取得する(ステップS205a)。
次に、解析部193aは、取得した番号n=1の半導体レーザ素子125のしきい値電流Ithとスロープ効率Se1とスロープ効率Se2と累積使用時間tと紐づけたデータテーブル340a(図22参照)を記憶部194aに記憶させる(ステップS206a)。
次に、解析部193aは、ステップS206aで記憶部194aに記憶させた初期データから、番号n=1の半導体レーザ素子125における、判定部195aが番号n=1の半導体レーザ素子125、第1光学素子131、及び、第2光学素子132の劣化度合いを判定するために用いる寿命判定基準データである基準しきい値電流IENDと基準スロープ効率SEND1と基準スロープ効率SEND2とを設定(算出)して、記憶部194aに記憶させる(ステップS207a)。
次に、設定部191は、番号nの次の番号(n+1)の半導体レーザ素子125を設定する(ステップS208)。
次に、制御部192は、ステップS208で設定部191が設定した番号nがn>Nを満たすか、つまり、光源装置100aが備えるN個の半導体レーザ素子125に設定されている番号の最大値を超えるか否かを判定する(ステップS209)。
制御部192は、n>Nでないと判定した場合(ステップS209でNo)、処理をステップS203aに戻す。
一方、制御部192は、n>Nであると判定した場合(ステップS209でYes)、N個の半導体レーザ素子125のデータテーブル340a、341a、342aを記憶部194aに記憶させたとして、処理を終了する。
図21は、実施の形態2に係る光源装置100aが実行するデータ記憶処理(ステップS5a)の詳細を説明するためのフローチャートである。
まず、設定部191は、N個の半導体レーザ素子125の中から番号n=1の半導体レーザ素子125を選択して設定する(ステップS501a)。
次に、解析部193aは、検査番号Mを更新(M=M+1)する(ステップS502a)。
次に、解析部193aは、制御部192から番号n=1の半導体レーザ素子125の累積使用時間tを取得する(ステップS503a)。
次に、解析部193aは、記憶部194aに記憶させている番号n=1の半導体レーザ素子125の2回目の測定結果であるしきい値電流Ithとスロープ効率Se1とスロープ効率Se2とを取得する(ステップS504a)。
次に、解析部193aは、取得した番号n=1の半導体レーザ素子125の2回目の測定結果であるしきい値電流Ithとスロープ効率Se1とスロープ効率Se2と累積使用時間tと紐づけたデータテーブル341a(図7参照)を記憶部194aに記憶させる(ステップS505a)。
なお、2回目の測定結果は、図3に示すステップS4aで解析部193aが記憶部194aに記憶させている。
次に、設定部191は、番号nの次の番号(n+1)の半導体レーザ素子125を設定する(ステップS506)。
次に、制御部192は、ステップS208で設定部191が設定した番号nがn>Nを満たすか、つまり、光源装置100aが備えるN個の半導体レーザ素子125に設定されている番号の最大値を超えるか否かを判定する(ステップS507)。
制御部192は、n>Nでないと判定した場合(ステップS507でNo)、処理をステップS502aに戻す。
一方、制御部192は、n>Nであると判定した場合(ステップS507でYes)、N個の半導体レーザ素子125における検査番号Mのデータテーブル(例えば、図22に示すデータテーブル340a、341a、342a)を記憶部194aに記憶させたとして、処理を終了する。
図22は、実施の形態2に係る光源装置100aが記憶するデータテーブル340a、341a、342aの一例を示す表である。
図22に示すように、例えば、データテーブル340aには、番号n=1の半導体レーザ素子125の検査番号M=0からM=12までの、累積使用時間tと、しきい値電流Ithと、スロープ効率Se1と、スロープ効率Se2とが含まれている。
つまり、例えば、図7に示すデータテーブル340とは、データテーブル340aは、2つのスロープ効率Se1、Se2を含んでいる点が異なる。
図23は、実施の形態2に係る光源装置100aが実行する劣化判定処理(ステップS6a)の詳細を説明するためのフローチャートである。
まず、設定部191は、N個の半導体レーザ素子125の中から番号n=1の半導体レーザ素子125を選択して設定する(ステップS60a)。
次に、判定部195aは、番号n=1の半導体レーザ素子125、第1光学素子131、及び、第2光学素子132の故障判定処理を実行する(ステップS61a)。具体的には、ステップS61aでは、判定部195aは、記憶部194aに記憶されたデータテーブルに基づいて、番号n=1の半導体レーザ素子125、第1光学素子131、及び、第2光学素子132が故障しているか否かを判定する。
次に、判定部195aは、番号n=1の半導体レーザ素子125、第1光学素子131、及び、第2光学素子132の寿命予測処理を実行する(ステップS62a)。具体的には、ステップS62では、判定部195aは、記憶部194aに記憶されたデータテーブルに基づいて、番号n=1の半導体レーザ素子125、第1光学素子131、及び、第2光学素子132の寿命を算出する。
つまり、判定部195aは、ステップS61a及びステップS62aでは、番号n=1の半導体レーザ素子125、第1光学素子131、及び、第2光学素子132の劣化度合いを算出する。
次に、設定部191は、番号nの次の番号(n+1)の半導体レーザ素子125を設定する(ステップS63)。
次に、判定部195aは、ステップS63で設定部191が設定した番号nがn>Nを満たすか、つまり、光源装置100aが備えるN個の半導体レーザ素子125に設定されている番号の最大値を超えるか否かを判定する(ステップS64)。
判定部195aは、制御部192がn>Nでないと判定した場合(ステップS64でNo)、処理をステップS61aに戻す。
一方、判定部195aは、制御部192がn>Nであると判定した場合(ステップS64でYes)、N個の半導体レーザ素子125、第1光学素子131、及び、第2光学素子132における劣化度合いの判定をしたとして、処理を終了する。
図24は、実施の形態2に係る光源装置100aが実行する故障判定処理(ステップS61a)の詳細を説明するためのフローチャートである。
まず、判定部195aは、記憶部194aから番号nの半導体レーザ素子125のしきい値電流Ithとスロープ効率Se1、Se2とを取得する(ステップS611a)。
次に、判定部195aは、番号nの半導体レーザ素子125の寿命判定基準データである基準しきい値電流IENDと基準スロープ効率SEND1と基準スロープ効率SEND2とを取得する(ステップS612a)。
次に、判定部195aは、しきい値電流Ith<基準しきい値電流IENDであるか否かを判定する(ステップS613)。
判定部195aは、しきい値電流Ith<基準しきい値電流IENDでないと判定した場合(ステップS613でNo)、番号nの半導体レーザ素子125が寿命に到達したことを表示部210に表示させる(ステップS614a)。
なお、判定部195aは、図9に示すステップS615のように、番号nの半導体レーザ素子125が寿命に到達したことを外部機器300に通知してもよい。
一方、判定部195aは、しきい値電流Ith<基準しきい値電流IENDであると判定した場合(ステップS613でYes)、スロープ効率Se2>基準スロープ効率SEND2であるか否かを判定する(ステップS616a)。
判定部195aは、スロープ効率Se2>基準スロープ効率SEND2でないと判定した場合(ステップS616aでNo)、番号nの半導体レーザ素子125が出力したレーザ光が通過する第2光学素子132が寿命に到達したことを表示部210に表示させる(ステップS617a)。
なお、判定部195aは、図9に示すステップS618のように、第2光学素子132が寿命に到達したことを外部機器300に通知してもよい。
判定部195aは、スロープ効率Se2>基準スロープ効率SEND2であると判定した場合(ステップS616aでYes)、スロープ効率Se1>基準スロープ効率SEND1であるか否かを判定する(ステップS616b)。
判定部195aは、スロープ効率Se1>基準スロープ効率SEND1でないと判定した場合(ステップS616bでNo)、番号nの半導体レーザ素子125が出力したレーザ光が通過する第1光学素子131が寿命に到達したことを表示部210に表示させる(ステップS617b)。
なお、判定部195aは、図9に示すステップS618のように、第1光学素子131が寿命に到達したことを外部機器300に通知してもよい。
判定部195aは、スロープ効率Se1>基準スロープ効率SEND1であると判定した場合(ステップS616bでYes)、番号nの半導体レーザ素子125が故障しておらず、且つ、第1光学素子131及び第2光学素子132が故障していないとして、処理を終了する。
図25は、実施の形態2に係る光源装置100aが備える判定部195aがスロープ効率Se1、Se2に基づいて実行する第1光学素子131及び第2光学素子132の劣化度合いの判定結果の一例を示す表である。
図25に示すように、判定部195aは、スロープ効率Se1が正常であり、つまり、スロープ効率Se1>基準スロープ効率SEND1を満たし、且つ、スロープ効率Se2が正常である、つまり、スロープ効率Se2>基準スロープ効率SEND2を満たす場合、光学系130a(第1光学素子131及び第2光学素子132)は故障していない、つまり、劣化箇所がないと判定する。
また、判定部195aは、スロープ効率Se1が基準値(基準スロープ効率SEND1)より低下しており、つまり、スロープ効率Se1>基準スロープ効率SEND1を満たさず、且つ、スロープ効率Se2が基準値(基準スロープ効率SEND2)より低下している、つまり、スロープ効率Se2>基準スロープ効率SEND2を満たさない場合、第2光学素子132が故障している、つまり、劣化箇所が第2光学素子132にあると判定する。
また、判定部195aは、スロープ効率Se1が基準値(基準スロープ効率SEND1)より低下しており、つまり、スロープ効率Se1>基準スロープ効率SEND1を満たさず、且つ、スロープ効率Se2が正常である、つまり、スロープ効率Se2>基準スロープ効率SEND2を満たす場合、第1光学素子131が故障している、つまり、劣化箇所が第1光学素子131にあると判定する。
図26は、実施の形態2に係る光源装置100aが実行する寿命予測処理(ステップS62a)の詳細を説明するためのフローチャートである。
まず、判定部195aは、Mの初期値として0を代入する(ステップS621)。
次に、判定部195aは、M=M+1とする計算をする(ステップS622)。
次に、判定部195aは、最新のしきい値電流Ith等が記憶されている検査番号MからM回前の検査番号(つまり、検査番号M-M)に含まれる累積使用時間t(M-M)を記憶部194aから取得する(ステップS623)。
次に、判定部195aは、t(M)-t(M-M)>tであるか否かを判定する(ステップS624)。
判定部195aは、t(M)-t(M-M)>tでないと判定した場合(ステップS624でNo)、処理をステップS622に戻し、ステップS622~ステップS624を繰り返し実行する。
また、判定部195aは、t(M)-t(M-M)>tであると判定した場合(ステップS624でYes)、番号nの半導体レーザ素子125の寿命tENDLDを算出する(ステップS625)。
寿命tENDLDは、上記した式(1)で算出される。
次に、判定部195aは、番号nの半導体レーザ素子125と第2受光部141との間に位置する第2光学素子132の寿命tENDOP2を算出する(ステップS626a)。
寿命tENDOP2は、以下に示す式(3)で算出される。
Figure 0007422731000003
ここで、Se2(M)は、検査番号Mに含まれるスロープ効率Se2である。また、Se2(M-M)は、検査番号M-Mに含まれるスロープ効率Se2である。
次に、判定部195aは、番号nの半導体レーザ素子125と第1受光部140との間に位置する第1光学素子131の寿命tENDOP1を算出する(ステップS626b)。
寿命tENDOP1は、以下に示す式(4)で算出される。
Figure 0007422731000004
ここで、Se1(M)は、検査番号Mに含まれるスロープ効率Se1である。また、Se1(M-M)は、検査番号M-Mに含まれるスロープ効率Se1である。
次に、判定部195aは、tENDLD、tENDOP1、及び、tENDOP2を表示部210に表示させる(ステップS627a)。ステップS627aでは、例えば、判定部195aは、通信部196を介して、tENDLD、tENDOP1、及び、tENDOP2を表示装置200に送信する。例えば、表示装置200が備える制御部240は、処理部190aからtENDLD、tENDOP1、及び、tENDOP2を、通信部220を介して受信した場合、表示部210を制御することで、表示部210にtENDLD、tENDOP1、及び、tENDOP2を示す画像を表示させる。
なお、判定部195aは、さらに、tENDLD-t(M)、tENDOP1-t(M)、及び、tENDOP2-t(M)を算出して、tENDLD-t(M)、tENDOP1-t(M)、及び、tENDOP2-t(M)を表示部210に表示させてもよい。
また、判定部195aは、図11に示すステップS628のように、tENDLD、tENDOP1、及び、tENDOP2を外部機器300に通知してもよい。
また、判定部195aは、さらに、tENDLD-t(M)、tENDOP1-t(M)、及び、tENDOP2-t(M)を算出して、tENDLD-t(M)、tENDOP1-t(M)、及び、tENDOP2-t(M)を外部機器300に通知してもよい。
図27は、実施の形態2に係る光源装置100aが備える半導体レーザ素子125の累積使用時間tに対するスロープ効率Se1の変化の一例を示すグラフである。図28は、実施の形態2に係る光源装置100aが備える半導体レーザ素子125の累積使用時間tに対するスロープ効率Se2の変化の別の一例を示すグラフである。具体的には、図27及び図28は、同じ番号nの半導体レーザ素子125における、スロープ効率Se1、Se2の変化を示すグラフである。
図27及び図28に示す例では、スロープ効率Se2は、累積使用時間tの変化に対してあまり変化しない。一方、スロープ効率Se1は、累積使用時間tの変化に対してスロープ効率Se2よりも変化が大きい。このように、スロープ効率Se2が累積使用時間tの変化に対してあまり変化せず、且つ、スロープ効率Se1が累積使用時間tの変化に対して大きく変化する場合、第1光学素子131の劣化度合いが大きい、と、判定部195aは、判定できる。
[効果等]
以上説明したように、実施の形態2に係る光源装置100aは、実施の形態1に係る光源装置100の構成に加えて、さらに、第2受光部141を備える。光学系130aは、第1光学素子131の前段に第2光学素子132をさらに有する。第2受光部141は、第2光学素子132を伝播した第2伝播光520であって、第1光学素子131に入射する前の第2伝播光520を受光する。また、測定回路181は、互いに異なる複数の駆動電流の値に対する、第2受光部141において受光された第2伝播光520の受光強度を示す第2出力値をそれぞれ測定する。
このような構成によれば、光学系130aが有する光学素子(本実施の形態では、第1光学素子131及び第2光学素子132)のうち、どの光学素子が劣化しているかを特定しやすくすることができる。
(変形例)
続いて、本開示に係る光源装置の変形例について説明する。なお、変形例の説明においては、実施の形態1及び2に係る光源装置100、100aとの差異点を中心に説明し、実施の形態1及び2に係る光源装置100、100aと同様の構成については同様の符号を付し、説明を省略又は簡略化する場合がある。
なお、以下で説明する変形例1及び2は、実施の形態1及び2と、光学モジュール部の構成のみがことなる。そのため、以下では、光学モジュール部について説明する。
[変形例1]
図29は、変形例1に係る光学モジュール部110bの一例を模式的に示す概略図である。
光学モジュール部110bは、スクリーン700に映像を投影するプロジェクタ(走査型レーザディスプレイ装置)の光源として用いられる。このように、本開示に係る光源装置は、例えば、図2A及び図2Bに示すレーザ加工機の光源以外に採用されてもよい。
光学モジュール部110bは、半導体レーザ素子126、127、128と、光学系130bと、二軸スキャナ131jと、第1受光部140と、を備える。
半導体レーザ素子126、127、128は、レーザ光を出力する光源である。例えば、光学モジュール部110bがスクリーン700に映像を投影するプロジェクタの光源として採用される場合、例えば、半導体レーザ素子126は、赤色光を出力し、半導体レーザ素子127は、緑色光(例えば波長約530nm)を出力し、半導体レーザ素子128は、青色光(例えば波長約450nm)を出力する。特に、半導体レーザ素子127と半導体レーザ素子128とは、窒化物半導体で構成されることが好ましい。また、このように、光学モジュール部110bが採用される装置に合わせて、本開示に係る光源装置が備える半導体レーザ素子が出力する波長は、任意に設定されてよい。
光学系130bは、3つのコリメータレンズ131hと、それぞれがダイクロイックミラーである3つのミラー131iと、を第1光学素子として有する。
このように、本開示に係る光学系に採用される複数の第1光学素子は、任意に選択されてよい。
動作モードにおいて、半導体レーザ素子126、127、128が出力したレーザ光は、コリメータレンズ131hを通過してミラー131iで反射され、二軸スキャナ131jによってスクリーン700上で走査される。
検査モードにおいて、例えば、二軸スキャナ131jでレーザ光は第1受光部140へ反射され、第1受光部140は反射されたレーザ光を検出する。このように、第1受光部140は、第1光学素子(本変形例では、コリメータレンズ131h及びミラー131i)の後段に配置され、第1光学素子の少なくとも一部を伝播した光(例えば、図1に示す第1伝播光510a)を検出できればよい。なお、「伝播した光」とは、コリメータレンズ131h等の光学素子を通過した光だけでなく、ミラー131i等の光学素子で反射された光も意味する。
[変形例2]
図30は、変形例2に係る光学モジュール部110cの一例を模式的に示す概略図である。
光学モジュール部110cは、映像を投影するプロジェクタ(透過型レーザディスプレイ装置)の光源として用いられる。
光学モジュール部110cは、半導体レーザ素子126、127、128と、光学系130cと、第1受光部140と、を備える。
光学系130cは、エクスパンド光学系131lと、2つのミラー131kと、3つの液晶パネル131mと、ダイクロイックプリズム131nと、投射レンズ131oを有する。
半導体レーザ素子126、127、128が出力したレーザ光は、例えば複数のレンズからなるエクスパンド光学系131lを通過して、一部はミラー131kで反射され、液晶パネル131mを通過して、ダイクロイックプリズム131nに入射される。ダイクロイックプリズム131nに入射されたレーザ光は、投射レンズ131oに向けて出射されて、投射レンズ131oに配光角度が制御されて、投射レンズ131oから出射される。
また、第1受光部140は、例えば、図示しない可動ステージ等に配置されており、移動可能となっている。検査モードにおいて、第1受光部140は、例えば、ダイクロイックプリズム131nと投射レンズ131oとの間に移動され、ダイクロイックプリズム131nから出射されたレーザ光を検出する。このように、第1受光部140を移動可能とすることで、上述した動作モードにおいて、第1受光部140によってレーザ光の一部が照射対象物410に照射されないことを抑制することができる。例えば、図示しない可動ステージは、制御部192によって移動が制御できるように、処理部190と制御線等によって通信可能に接続されていてもよい。
[変形例3]
例えば、制御部192は、解析部193が解析したしきい値電流Ithの値の変化に基づいて、半導体レーザ素子120の駆動電流の値を制御してもよい。
図31の(a)と(b)とは、それぞれ、半導体レーザ素子120aと半導体レーザ素子120bとを備える変形例3に係る光源装置100bにおいて、半導体レーザ素子120aと半導体レーザ素子120bとの累積使用時間tに対するしきい値電流Ithの増加とスロープ効率Sとの低下の具体例を示すグラフである。より具体的には、図31の(a)は、半導体レーザ素子120aにおける時間変化の具体例を示すグラフであり、図31の(b)は、半導体レーザ素子120bにおける時間変化の具体例を示すグラフである。
図31に示すように、累積使用時間t1において、半導体レーザ素子120bの方が半導体レーザ素子120aよりもしきい値電流Ithの上昇が大きいとする。つまり、半導体レーザ素子120bの方が半導体レーザ素子120aよりも劣化度合いが大きいとする。この場合、制御部192は、半導体レーザ素子120aよりも半導体レーザ素子120bの方の駆動電流の値を小さくして、半導体レーザ素子120a、120bを駆動させる。こうすることで、半導体レーザ素子120bの劣化の進行が遅れ、累積使用時間t2において、半導体レーザ素子120aと半導体レーザ素子120bとのしきい値電流Ithが近づく。なお、この場合、光源装置100bから出力されるレーザ光の光出力が低下しないように、半導体レーザ素子120aの駆動電流の値を大きくしてもよい。
図32は、変形例3に係る光源装置100bの特徴的な機能構成を示すブロック図である。図33は、変形例3に係る光源装置100bが実行する劣化判定処理(図8に示すステップS6)の詳細を説明するためのフローチャートである。例えば、光源装置100bが半導体レーザ素子120を複数備える場合、判定部195は、ステップS62において、複数の半導体レーザ素子120それぞれの寿命を予測する。全半導体レーザ素子120の寿命を予測した後、ステップS65において、例えば、設定部191は、判定部195によって予測された複数の半導体レーザ素子120それぞれの寿命が等しくなるように、それぞれの半導体レーザ素子120の駆動電流を設定しなおしてもよい。
具体的には、例えば、図31に示す累積使用時間t1まで、半導体レーザ素子120aと半導体レーザ素子120bとは、各々2Wで駆動し、累積使用時間t1以降、半導体レーザ素子120aは3Wで、半導体レーザ素子120bは1Wで駆動する。このような駆動条件を設定すれば、累積使用時間t1から累積使用時間t2までの期間は、負荷の大きな半導体レーザ素子120aの劣化は速く進行し、負荷の小さな半導体レーザ素子120bの劣化は遅く進行する。
このような構成によれば、本開示に係る光源装置が複数の半導体レーザ素子120を備える場合、複数の半導体レーザ素子120それぞれの劣化度合いが均等になりやすい。これにより、例えば、複数の半導体レーザ素子120のうちの1つの半導体レーザ素子120が極端に劣化の進行が早い場合においても、光源装置から出力されるレーザ光の光出力の合計値を変えずに、当該1つの半導体レーザ素子120の寿命を延ばすことができる。また、すべての半導体レーザ素子120がほぼ同時に寿命に到達するようにすることができる。
(その他の実施の形態)
以上、本開示の実施の形態に係る光源装置について、各実施の形態及び変形例に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施の形態及び変形例に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を各実施の形態及び変形例に施したもの、又は、異なる実施の形態及び変形例における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つ又は複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
また、上記実施の形態では、光源装置100、100aは、表示装置200を備えないものとして示したが、光源装置100、100aは、表示装置200を備えてもよい。
また、例えば、処理部190、190aが有する構成要素は、1つ又は複数の電子回路で構成されてもよい。1つ又は複数の電子回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。1つ又は複数の電子回路には、例えば、半導体装置、IC(Integrated Circuit)、又は、LSI(Large Scale Integration)等が含まれてもよい。IC又はLSIは、1つのチップに集積されてもよく、複数のチップに集積されてもよい。ここでは、IC又はLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又は、ULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれるかもしれない。また、LSIの製造後にプログラムされるFPGA(Field Programmable Gate Array)も同じ目的で使うことができる。
また、本開示の全般的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路又はコンピュータプログラムで実現されてもよい。或いは、当該コンピュータプログラムが記憶された光学ディスク、HDD若しくは半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な非一時的記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示の光源装置は、半導体レーザ素子を備える光源装置に利用でき、例えば、レーザ光を用いて照射対象物を加工するレーザ加工機に適用できる。
100、100a、100b 光源装置
110、110a、110b、110c 光学モジュール部
120、121、122、123、124、126,127、128、120a、120b、120x 半導体レーザ素子
125 半導体レーザ素子(半導体レーザアレイ素子)
130、130a、130b、130c 光学系
131 第1光学素子
131a、131aa、131b、131bb、131f、131h コリメータレンズ
131c、131g 集光レンズ
131d 光ファイバ
131e 加工ヘッド
131i、131k ミラー
131j 二軸スキャナ
131l エクスパンド光学系
131m 液晶パネル
131n ダイクロイックプリズム
131o 投射レンズ
132 第2光学素子
132a、132b コリメータレンズ
132c 集光レンズ
140 第1受光部
141 第2受光部
150 温度調整部
160、160a 回路部
170 駆動回路
180、181 測定回路(受光強度測定部)
190、190a、190b 処理部
191 設定部
192 制御部
192a レーザ駆動制御部
192b 温度調整制御部
192c ステージ制御部
193、193a 解析部
194、194a 記憶部
195、195a 判定部(劣化判定部)
196、220、310 通信部
200 表示装置
210 表示部
230 入力部
240、330 制御部
300 外部機器(外部のコンピュータ)
320 記憶部
340、340a、341、341a、342、342a データテーブル
400 ガス噴出器
410 照射対象物
420 ステージ
500 出射光
510、510a、510b 第1伝播光
520 第2伝播光
600 劣化箇所
700 スクリーン

Claims (15)

  1. 半導体レーザ素子と、
    前記半導体レーザ素子からの出射光を伝播する第1光学素子を有する光学系と、
    前記第1光学素子の少なくとも一部を伝播した第1伝播光を受光する第1受光部と、
    前記半導体レーザ素子の駆動電流を制御するレーザ駆動制御部と、
    前記第1受光部において受光された前記第1伝播光の受光強度を示す第1出力値を測定する受光強度測定部と、
    前記第1光学素子の劣化度合いを判定する劣化判定部と、を備え、
    前記第1受光部は、前記第1光学素子の後段に配置され、
    前記レーザ駆動制御部は、互いに異なる複数の駆動電流で前記半導体レーザ素子を駆動させ、
    前記受光強度測定部は、前記互いに異なる複数の駆動電流の値に対する前記第1受光部において受光された前記第1伝播光のそれぞれの前記第1出力値を測定し、
    前記劣化判定部は、前記互いに異なる複数の駆動電流の値と、前記互いに異なる複数の駆動電流の値に対する前記第1受光部において受光された前記第1伝播光のそれぞれの前記第1出力値とに基づいて、前記第1光学素子の劣化度合いを判定し、
    前記互いに異なる複数の駆動電流のうちの2つの駆動電流の変化量をΔIfとし、前記2つの駆動電流に対する前記第1受光部において受光された前記第1伝播光のそれぞれの前記第1出力値の変化量をΔPomとした場合に、前記劣化判定部は、ΔPom/ΔIfに基づいて前記第1光学素子の劣化度合いを判定する
    光源装置。
  2. 半導体レーザ素子と、
    前記半導体レーザ素子からの出射光を伝播する第1光学素子を有する光学系と、
    前記第1光学素子の少なくとも一部を伝播した第1伝播光を受光する第1受光部と、
    前記半導体レーザ素子の駆動電流を制御するレーザ駆動制御部と、
    前記第1受光部において受光された前記第1伝播光の受光強度を示す第1出力値を測定する受光強度測定部と、
    前記第1光学素子の劣化度合いを判定する劣化判定部と、を備え、
    前記第1受光部は、前記第1光学素子の後段に配置され、
    前記レーザ駆動制御部は、互いに異なる複数の駆動電流で前記半導体レーザ素子を駆動させ、
    前記受光強度測定部は、前記互いに異なる複数の駆動電流の値に対する前記第1受光部において受光された前記第1伝播光のそれぞれの前記第1出力値を測定し、
    前記劣化判定部は、前記互いに異なる複数の駆動電流の値と、前記互いに異なる複数の駆動電流の値に対する前記第1受光部において受光された前記第1伝播光のそれぞれの前記第1出力値とに基づいて、前記第1光学素子の劣化度合いを判定し、
    前記互いに異なる複数の駆動電流のうちの2つの駆動電流の変化量をΔIfとし、前記2つの駆動電流に対する前記第1受光部において受光された前記第1伝播光のそれぞれ複数の前記第1出力値の変化量をΔPomとした場合、前記劣化判定部は、ΔPom/ΔIfに基づいて、前記第1光学素子が故障と判定される累積使用時間、及び、前記第1光学素子が故障と判定されるまでにかかる時間の少なくとも一方を算出する
    源装置。
  3. 前記劣化判定部は、算出した前記第1光学素子が故障と判定されるまでにかかる時間を外部のコンピュータに送信する
    請求項に記載の光源装置。
  4. 前記劣化判定部は、
    前記半導体レーザ素子がレーザ発振するしきい値電流の値の時間に対する変化量を算出し、
    算出した前記しきい値電流の値の変化量を用いて、前記半導体レーザ素子の寿命を算出し、且つ、前記第1光学素子の劣化度合いを判定する
    請求項1から3のいずれか1項に記載の光源装置。
  5. 前記劣化判定部において、前記第1光学素子を伝播した前記第1伝播光を前記第1受光部に受光させることで、前記第1光学素子の劣化度合いの判定と、前記半導体レーザ素子の寿命の算出とを行う検査モードと、
    前記第1光学素子を伝播した前記第1伝播光を照射対象物に照射させる動作モードとを繰り返し行う
    請求項1から4のいずれか1項に記載の光源装置。
  6. 前記劣化判定部は、算出した前記半導体レーザ素子の寿命を外部のコンピュータに送信する
    請求項1から5のいずれか1項に記載の光源装置。
  7. 前記半導体レーザ素子を複数備え、
    前記劣化判定部は、複数の前記半導体レーザ素子それぞれの寿命を判定し、
    前記レーザ駆動制御部は、前記劣化判定部によって判定された複数の前記半導体レーザ素子の寿命に基づいて、複数の前記半導体レーザ素子それぞれに投入する駆動電流を制御する
    請求項1から6のいずれか1項に記載の光源装置。
  8. 前記劣化判定部は、判定した前記第1光学素子の劣化度合いを外部のコンピュータに送信する
    請求項1から7のいずれか1項に記載の光源装置。
  9. 半導体レーザ素子と、
    前記半導体レーザ素子からの出射光を伝播する第1光学素子を有する光学系と、
    前記第1光学素子の少なくとも一部を伝播した第1伝播光を受光する第1受光部と、
    前記半導体レーザ素子の駆動電流を制御するレーザ駆動制御部と、
    前記第1受光部において受光された前記第1伝播光の受光強度を示す第1出力値を測定する受光強度測定部と、
    第2受光部と、を備え、
    前記第1受光部は、前記第1光学素子の後段に配置され、
    前記レーザ駆動制御部は、互いに異なる複数の駆動電流で前記半導体レーザ素子を駆動させ、
    前記受光強度測定部は、前記互いに異なる複数の駆動電流の値に対する前記第1受光部において受光された前記第1伝播光のそれぞれの前記第1出力値を測定し、
    前記光学系は、前記第1光学素子の前段に第2光学素子をさらに有し、
    前記第2受光部は、前記第2光学素子を伝播した第2伝播光であって、前記第1光学素子に入射する前の第2伝播光を受光し、
    前記受光強度測定部は、前記互いに異なる複数の駆動電流の値に対する、前記第2受光部において受光された前記第2伝播光の受光強度を示す第2出力値をそれぞれ測定する
    源装置。
  10. 光源装置であって、
    半導体レーザ素子と、
    前記半導体レーザ素子からの出射光を伝播する第1光学素子を有する光学系と、
    前記第1光学素子の少なくとも一部を伝播した第1伝播光を受光する第1受光部と、
    前記半導体レーザ素子の駆動電流を制御するレーザ駆動制御部と、
    前記第1受光部において受光された前記第1伝播光の受光強度を示す第1出力値を測定する受光強度測定部と、を備え、
    前記第1受光部は、前記第1光学素子の後段に配置され、
    前記レーザ駆動制御部は、互いに異なる複数の駆動電流で前記半導体レーザ素子を駆動させ、
    前記受光強度測定部は、前記互いに異なる複数の駆動電流の値に対する前記第1受光部において受光された前記第1伝播光のそれぞれの前記第1出力値を測定し、
    前記光源装置は、前記半導体レーザ素子を複数備え、
    前記レーザ駆動制御部は、複数の前記半導体レーザ素子をそれぞれ互いに異なるタイミングで駆動させ、
    前記第1受光部は、それぞれ互いに異なるタイミングで駆動された複数の前記半導体レーザ素子のそれぞれに対する前記第1伝播光の少なくとも一部をそれぞれ受光し、
    前記受光強度測定部は、複数の前記半導体レーザ素子のそれぞれについて、互いに異なる駆動電流の値に対する前記第1受光部において受光された前記第1伝播光のそれぞれの前記第1出力値を測定する
    源装置。
  11. 前記第1受光部は、前記光学系の後段に配置され
    さらに、前記第1光学素子を伝播した前記第1伝播光は、照射対象物に照射される
    請求項1から10のいずれか1項に記載の光源装置。
  12. 前記第1受光部は、前記第1受光部の受光面において、前記第1光学素子によって前記出射光が集光された前記第1伝播光を、前記第1伝播光の焦点からずれた位置で受光する
    請求項1から11のいずれか1項に記載の光源装置。
  13. 前記第1受光部が受光する前記第1伝播光に対応する前記駆動電流は、定格駆動電流よりも小さい
    請求項1から12のいずれか1項に記載の光源装置。
  14. さらに、前記半導体レーザ素子の温度を調整する温度調整部と、前記温度調整部を制御する温度調整制御部と、を備え、
    前記温度調整制御部は、前記温度調整部を制御することで、前記半導体レーザ素子の温度を制御し、
    前記受光強度測定部が前記第1出力値を測定するとき、前記半導体レーザ素子の温度は、前記温度調整制御部によって前記温度調整部が制御されることで、予め定められた温度である基準温度の±5℃の範囲内に制御される
    請求項1から13のいずれか1項に記載の光源装置。
  15. 前記出射光の波長は、500nm以下である
    請求項1から14のいずれか1項に記載の光源装置。
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