JP7418674B1 - 電力変換システム - Google Patents

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Abstract

電力変換システム(1A)が、電源(4)とモータ(5)との間に接続されて電力の変換を行う電力変換装置と、電力変換装置が発生させるスイッチングノイズのノイズ電流に対応するノイズ情報を検出するノイズ情報検出装置(20)と、を備え、ノイズ情報検出装置は、ノイズ電流を低減させるダンピング可変抵抗(25)と、電力変換装置に接続された主動力線およびダンピング抵抗に接続されたダンピング抵抗接続線(22)が通されたコモンモードチョークコイル(3)と、ノイズ電流の変化に応じて変化する、ダンピング抵抗の温度情報(31)および電流情報(32)の少なくとも一方を検出するセンサとを有し、電力変換装置は、温度情報および電流情報の少なくとも一方を含んだノイズ情報に基づいて、ノイズ電流のノイズレベルが基準値よりも大きいか否かを判定し、ノイズレベルが基準値よりも大きい場合には、スイッチングキャリア周波数を下げる。

Description

本開示は、スイッチング素子を用いて電力変換を行う電力変換システムに関する。
インバータ、コンバータなどの電力変換装置は、高速でスイッチングするのでスイッチングノイズが発生する。このスイッチングノイズは、スイッチング素子のオンとオフとの切り替えを制御する信号の周波数であるスイッチングキャリア周波数に比例して大きくなる。
スイッチングノイズに対処するため、一般的には、電力変換装置のサプライヤが、予めスイッチングキャリア周波数に応じたノイズレベルを測定し、測定結果を開示している。これにより、電力変換装置が設置された設備では、測定結果に応じた対処が行われる。ところが、特にアースを経由して伝搬するコモンモードノイズは、電源の接地状況、シールドケーブルの使用の有無、モータ浮遊容量等、電力変換装置が設置される周辺環境に大きく依存するので、実際のノイズレベルの値とサプライヤにおいて測定したノイズレベルの値とが乖離することがある。また、実際のスイッチングノイズのノイズレベルを測定するには専用の計測器を使用する必要があり、容易に測定することはできない。そのため、周辺機器の誤作動などのスイッチングノイズによる問題が発生してから対策が検討されるなど、対策が後手に回ることが多くあり、設備の稼働後に問題が発生した場合、大きな損失につながってしまう。このため、電力変換装置に対しては、スイッチングノイズを低減することが望まれている。
特許文献1に記載のエレベータ制御装置は、電源とモータとの間で、電力変換装置と直列に接続されたコモンモードリアクトルと、コモンモードリアクトルの磁性体に巻き付けられた磁気飽和抑制用コイルと、磁気飽和抑制用コイルに近接して設けられた磁気飽和抑制用抵抗とを備えている。このエレベータ制御装置は、エレベータの運転パターンに基づいて、磁性体が磁気飽和するか否かを判定し、磁性体が磁気飽和すると判定した場合は、磁気飽和抑制用コイルと磁気飽和抑制用抵抗とを接続して閉回路を構成し、磁気飽和を防止することで、ノイズ低減効果を維持している。
特開2010-104200号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術では、エレベータ制御装置が設置される設備毎に、予め磁気飽和するか否かの判定に用いられる磁気飽和条件として多数の実験値を測定しておく必要があり、スイッチングノイズの低減に手間がかかるという問題があった。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、スイッチングノイズを容易に低減することができる電力変換システムを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示の電力変換システムは、電源とモータとの間に接続されて電力の変換を行う電力変換装置と、電力変換装置が発生させるスイッチングノイズのノイズ電流に対応する情報であるノイズ情報を検出するノイズ情報検出装置とを備える。ノイズ情報検出装置は、ノイズ電流を低減させるダンピング抵抗と、電力変換装置に接続された主動力線が通されるとともにダンピング抵抗に接続された電線が通されたコモンモードチョークコイルとを有する。また、ノイズ情報検出装置は、ノイズ電流の変化に応じて変化する、ダンピング抵抗の温度の情報である温度情報およびダンピング抵抗に流れる電流の情報である電流情報の少なくとも一方を検出するセンサを有する。電力変換装置は、温度情報および電流情報の少なくとも一方を含んだノイズ情報をノイズ情報検出装置から受信するとともに、ノイズ情報に基づいて、ノイズ電流のノイズレベルが基準値よりも大きいか否かを判定し、ノイズレベルが基準値よりも大きい場合には、スイッチングキャリア周波数を下げる。
本開示にかかる電力変換システムは、スイッチングノイズを容易に低減することができるという効果を奏する。
実施の形態にかかる電力変換システムの第1の構成例を示す図 実施の形態にかかる電力変換システムの第2の構成例を示す図 実施の形態にかかる電力変換システムが実行する処理の処理手順を示すフローチャート 実施の形態にかかる電力変換システムが、ノイズ情報がノイズ判定値に到達する前にスイッチングキャリア周波数を下げる場合の処理を説明するための図 実施の形態にかかる制御部を実現するハードウェア構成例を示す図
以下に、本開示の実施の形態にかかる電力変換システムを図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態.
図1は、実施の形態にかかる電力変換システムの第1の構成例を示す図である。電力変換システム1Aは、スイッチング素子を用いて電力変換を行うシステムである。電力変換システム1Aは、電源4からの電力を用いてモータ5を駆動するとともに、自動でスイッチングノイズを検出し、自動でスイッチングノイズを低減する。電力変換システム1Aは、半導体電力変換装置10と、ノイズ情報検出装置20と、3相一括の主動力線である入力動力電線6と、3相一括の主動力線である出力動力電線7とを備えている。
電力変換システム1Aは、電源4およびモータ5に接続されている。電力変換システム1Aは、ダンピング可変抵抗25が電源4側(1次側)に実装されたシステムである。すなわち、電力変換システム1Aでは、ダンピング可変抵抗25を有したノイズ情報検出装置20が、電源4と、PWM(Pulse Width Modulation、パルス幅変調)コンバータ(図示せず)を有した電力変換装置である半導体電力変換装置10との間に接続されている。
半導体電力変換装置10は、電源4とモータ5との間に接続されて電力の変換を行う装置である。半導体電力変換装置10は、入力動力電線6を介して電源4に接続されており、出力動力電線7を介してモータ5に接続されている。
ノイズ情報検出装置20は、半導体電力変換装置10が発生させるスイッチングノイズに対応する情報であるノイズ情報を検出する。ノイズ情報検出装置20は、コモンモードチョークコイル3と、ダンピング可変抵抗25と、温度センサ21と、電流センサ8と、ダンピング抵抗接続線22と、温度センサ接続線23と、電流センサ接続線24とを有している。ダンピング抵抗接続線22、温度センサ接続線23、および電流センサ接続線24は電線である。実施の形態のノイズ情報検出装置20は、ダンピング可変抵抗25を用いてノイズ情報を検出する。
コモンモードチョークコイル3は、入力動力電線6に配置されている。コモンモードチョークコイル3では、円筒部の中央部に、入力動力電線6と、ダンピング可変抵抗25に接続されたダンピング抵抗接続線22とが通されている。
ダンピング可変抵抗25は、振動を減衰させることでスイッチングノイズのノイズ電流を低減させる抵抗であり、ダンピング抵抗接続線22に接続されている。ダンピング抵抗接続線22は、ダンピング可変抵抗25の一端から延設されて、環状のコモンモードチョークコイル3の環状内部を通り、ダンピング可変抵抗25の他端に接続されている。ダンピング抵抗接続線22上には、電流センサ8が接続されている。
ダンピング可変抵抗25は、抵抗値を変更できる抵抗である。すなわち、ダンピング可変抵抗25の抵抗値は、電力変換システム1Aの使用者によって可変である。したがって、電力変換システム1Aは、ノイズ低減度合を容易に調整することが可能となる。
電流センサ8は、ダンピング抵抗接続線22を流れる電流(以下、ダンピング回路電流という場合がある)を測定する。電流センサ8は、電流センサ接続線24を介して半導体電力変換装置10に接続されている。電流センサ8は、ダンピング抵抗接続線22を流れる電流の測定結果を示す電流情報32を、電流センサ接続線24を介して半導体電力変換装置10に送信する。
また、ダンピング可変抵抗25には、温度センサ21が配置されている。温度センサ21は、ダンピング可変抵抗25の温度(以下、ダンピング抵抗温度という場合がある)を測定する。温度センサ21は、温度センサ接続線23を介して半導体電力変換装置10に接続されている。温度センサ21は、ダンピング可変抵抗25の温度の測定結果を示す温度情報31を、温度センサ接続線23を介して半導体電力変換装置10に送信する。
半導体電力変換装置10は、記憶部11と、制御部12と、PWM生成部13と、半導体電力変換部14とを有している。記憶部11、制御部12、PWM生成部13、および半導体電力変換部14は、半導体素子を用いて構成されている。
記憶部11は、電力変換システム1Aで発生したエラーの履歴を示すエラー履歴33を記憶しておく。エラー履歴33には、エラー発生の有無、エラーが発生した際の、ダンピング抵抗温度の履歴の情報、ダンピング回路電流などが含まれている。また、エラー履歴33には、エラーが発生した際の、ダンピング抵抗温度の上昇率、ダンピング回路電流の上昇率、エラー発生回数などの情報が含まれていてもよい。
制御部12は、ノイズ情報検出装置20の温度センサ21から温度情報31を受信する。また、制御部12は、ノイズ情報検出装置20の電流センサ8から電流情報32を受信する。温度情報31および電流情報32の少なくとも一方を含む情報がノイズ情報である。また、制御部12は、記憶部11からエラー履歴33を読み出す。
制御部12は、温度情報31および電流情報32の少なくとも一方に基づいて、スイッチングキャリア周波数を指定した指令である周波数指令(以下、fc指令34という)を生成する。スイッチングキャリア周波数は、スイッチング素子のオンとオフとの切り替えを制御する信号の周波数である。また、制御部12は、エラー履歴33を参照してfc指令34を生成してもよい。
制御部12は、温度情報31で示されるダンピング抵抗温度が温度閾値よりも高い場合に、現状のスイッチングキャリア周波数よりも低いスイッチングキャリア周波数を示すfc指令34を生成する。また、制御部12は、電流情報32で示されるダンピング回路電流が電流閾値よりも高い場合に、現状のスイッチングキャリア周波数よりも低いスイッチングキャリア周波数を示すfc指令34を生成する。
また、制御部12は、温度情報31および電流情報32の少なくとも一方と、エラー履歴33とに基づいて、この後にエラーが発生するか否かを予測する。制御部12は、この後にエラーが発生すると判定した場合は、現状のスイッチングキャリア周波数よりも低いスイッチングキャリア周波数を示すfc指令34を生成する。制御部12は、生成したfc指令34をPWM生成部13に送信する。
PWM生成部13は、fc指令34に基づいて、PWM信号を生成する。PWM信号は、例えば、半導体電力変換部14が具備するPWMコンバータ(図示せず)を制御するための信号である。PWM生成部13は、PWM信号を半導体電力変換部14に送信する。
半導体電力変換部14は、PWMコンバータ、インバータ(図示せず)などを具備しており、電源4から送られてくる電力を変換する。半導体電力変換部14では、PWMコンバータが、PWM信号に基づいて、電源4から送られてくる交流電力を直流電力に変換する。また、半導体電力変換部14では、インバータが、直流電力を交流電力に変換してモータ5を駆動する。
このように、ダンピング可変抵抗25がPWMコンバータと電源4とに接続された電力変換システム1Aでは、電源4と半導体電力変換装置10とが入力動力電線6を介して接続され、半導体電力変換装置10とモータ5とが、出力動力電線7を介して接続されている。そして、入力動力電線6には、コモンモードチョークコイル3が配置され、コモンモードチョークコイル3には、非接触でダンピング抵抗接続線22が接続され、ダンピング抵抗接続線22にはダンピング可変抵抗25が接続されている。また、ダンピング可変抵抗25の近傍には温度センサ21が配置されており、温度センサ21が、温度センサ接続線23を介して半導体電力変換装置10に接続されている。
電力変換システム1Aでは、コモンモードチョークコイル3を通るダンピング抵抗接続線22に接続された抵抗が、ダンピング可変抵抗25であり、抵抗値が可変となっている。これにより、電力変換システム1Aに対しては、電力変換システム1Aのノイズ量に依らず抵抗値を選定することができるうえ、ダンピング可変抵抗25によって電力を消費することが可能となり、ダンピング可変抵抗25に直列に接続される電流センサ8の選定も容易となる。また、電力変換システム1Aでは、インバータの容量、電力変換システム1Aが設置される設備の大きさなどに応じて抵抗値を変更したい場合に、ダンピング可変抵抗25が用いられることで、容易に抵抗値を変更できる。
前述したように、コモンモードチョークコイル3には、3相一括の主動力線である入力動力電線6とともに、ダンピング可変抵抗25に繋がるダンピング抵抗接続線22が通されている。電力変換システム1Aにおいて、入力動力電線6にノイズ電流が流れると、コモンモードチョークコイル3の誘導起電力により、ダンピング可変抵抗25にもノイズ電流に比例した電流が流れ、ダンピング可変抵抗25でノイズ電流が消費され、ダンピング可変抵抗25の温度が上がる。
ダンピング可変抵抗25は、ダンピング可変抵抗25に流れるノイズ電流に比例して発熱する。すなわち、ダンピング可変抵抗25に流れるノイズ電流と、ダンピング可変抵抗25での発熱量とは比例関係にある。したがって、制御部12は、ダンピング可変抵抗25の発熱量に対応するダンピング可変抵抗25の温度(ダンピング抵抗温度)に基づいて、ノイズ電流のノイズレベルを判定することができる。実施の形態の制御部12は、温度センサ21が測定したダンピング可変抵抗25の温度が温度閾値を超えたらノイズレベルが基準値より大きいと判定する。
また、ダンピング可変抵抗25には、ノイズ電流に比例した電流が流れるので、制御部12は、電流センサ8が測定したダンピング可変抵抗25に流れる電流(ダンピング回路電流)に基づいて、ノイズ電流のノイズレベルを判定することができる。実施の形態の制御部12は、電流センサ8が測定した電流が電流閾値を超えたらノイズレベルが基準値より大きいと判定してもよい。
半導体電力変換装置10は、制御部12が、ノイズレベルが基準値より大きいと判定すると、ノイズレベルを下げるためにスイッチングキャリア周波数を低減するようにスイッチングする。具体的には、制御部12は、ノイズレベルが基準値より大きいと判定すると、現状のスイッチングキャリア周波数よりも低いスイッチングキャリア周波数を示すfc指令34を生成する。
制御部12は、例えば、現状のスイッチングキャリア周波数よりも特定値だけ低いスイッチングキャリア周波数を示すfc指令34を生成する。また、制御部12は、例えば、現状のスイッチングキャリア周波数よりも特定割合だけ低いスイッチングキャリア周波数を示すfc指令34を生成してもよい。制御部12は、生成したfc指令34をPWM生成部13に送信する。
これにより、PWM生成部13は、fc指令34に対応するPWM信号を生成して半導体電力変換部14に送信する。半導体電力変換部14では、PWMコンバータが、PWM信号に基づいて、電源4から送られてくる交流電力を直流電力に変換し、インバータが、直流電力を交流電力に変換してモータ5を駆動する。
このように、電力変換システム1Aは、温度センサ21が測定した温度および電流センサ8が測定した電流の少なくとも一方に基づいて、ノイズレベルが基準値より大きいと判定すると、スイッチングキャリア周波数を下げるので、容易にスイッチングノイズを低減することができる。
また、電力変換システム1Aは、ノイズ電流をダンピング可変抵抗25で消費することができるので、スイッチングノイズを低減させることができ、効率的なシステム運用が可能となる。
電力変換システム1Aは、温度センサ21からのフィードバック値と、電流センサ8からのフィードバック値との両方に基づいて、ノイズレベルが基準値より大きいか否かを判定してもよい。すなわち、制御部12は、温度センサ21が測定した温度と、電流センサ8が測定した電流との両方に基づいて、ノイズレベルが基準値より大きいか否かを判定してもよい。これにより、制御部12は、ノイズレベルが基準値より大きいか否かを正確に判定することができる。
制御部12は、例えば、温度センサ21が測定した温度であるダンピング抵抗温度が温度閾値よりも高く、且つ電流センサ8が測定した電流であるダンピング回路電流が電流閾値よりも高い場合に、ノイズレベルが基準値より大きいと判定する。
また、制御部12は、ダンピング抵抗温度が温度閾値よりも高いか、またはダンピング回路電流が電流閾値よりも高い場合に、ノイズレベルが基準値より大きいと判定してもよい。
なお、実施の形態では、ノイズ情報検出装置20が、温度センサ21および電流センサ8の両方を備える構成について説明したが、電力変換システム1Aは、ダンピング可変抵抗25を用いてノイズレベルを検出できればよいので、温度センサ21および電流センサ8の少なくとも一方を備えていればよい。
このように、制御部12は、温度センサ21が測定した温度と、電流センサ8が測定した電流との少なくとも一方に基づいて、ノイズレベルが基準値より大きいか否かを判定する。
このように、電力変換システム1Aは、ダンピング可変抵抗25によってコモンモードノイズを抑制しつつ、ダンピング可変抵抗25を用いて検出されたノイズレベルが大きい場合にはスイッチングキャリア周波数を低減させるので、自動でノイズレベルを下げることができる。
なお、ダンピング可変抵抗25は、モータ5側(2次側)に実装されてもよい。ここで、ダンピング可変抵抗25がモータ5側に接続される場合の電力変換システムの構成について説明する。
図2は、実施の形態にかかる電力変換システムの第2の構成例を示す図である。図2の各構成要素のうち図1に示す電力変換システム1Aと同一機能を達成する構成要素については同一符号を付しており、重複する説明は省略する。
電力変換システム1Bは、電力変換システム1Aと同様に、電源4からの電力を用いてモータ5を駆動するとともに、自動でノイズを検出し、自動でノイズを低減するシステムである。電力変換システム1Bは、電力変換システム1Aと同様に、半導体電力変換装置10と、ノイズ情報検出装置20と、入力動力電線6と、出力動力電線7とを備えている。
電力変換システム1Bは、電源4およびモータ5に接続されている。電力変換システム1Bでは、ダンピング可変抵抗25を有したノイズ情報検出装置20が、モータ5と、PWMコンバータを有した半導体電力変換装置10との間に接続されている。
電力変換システム1Bでは、コモンモードチョークコイル3は、出力動力電線7に配置されている。コモンモードチョークコイル3では、円筒部の中央部に出力動力電線7およびダンピング抵抗接続線22が通されている。
つぎに、電力変換システム1A,1Bが実行する処理の処理手順について説明する。図3は、実施の形態にかかる電力変換システムが実行する処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、電力変換システム1A,1Bが実行する処理の処理手順は同じであるので、ここでは、電力変換システム1Aが実行する処理の処理手順について説明する。
電力変換システム1Aへは、ノイズ情報の判定に用いられる閾値であるノイズ判定値(後述するノイズ判定値Th)が、電力変換システム1Aの使用者によって設定される。すなわち、電力変換システム1Aへは、電力変換システム1Aの使用者によって、温度閾値および電流閾値の少なくとも一方が設定される。
電力変換システム1Aは、モータ5の駆動を開始すると、ノイズ情報検出装置20が、ダンピング可変抵抗25を用いてノイズ情報を検出する(ステップS10)。具体的には、電力変換システム1Aが温度センサ21を有している場合、温度センサ21が、ダンピング抵抗温度を検出する。また、電力変換システム1Aが電流センサ8を有している場合、電流センサ8が、ダンピング回路電流を検出する。
ノイズ情報検出装置20は、ノイズ情報を半導体電力変換装置10の制御部12に送信する。制御部12は、ノイズ情報がノイズ判定値Th以下であるか否かを判定する(ステップS20)。具体的には、電力変換システム1Aが温度センサ21を有している場合、制御部12は、温度センサ21が測定したダンピング抵抗温度が温度閾値以下であるかを判定する。また、電力変換システム1Aが電流センサ8を有している場合、制御部12は、電流センサ8が測定したダンピング回路電流が電流閾値以下であるか否かを判定する。
ノイズ情報がノイズ判定値Thよりも大きい場合(ステップS20、No)、制御部12は、ノイズレベルが基準値より大きいと判定する。すなわち、制御部12は、ダンピング抵抗温度が温度閾値よりも高い場合、ノイズレベルが基準値より大きいと判定する。また、制御部12は、ダンピング回路電流が電流閾値よりも高い場合、ノイズレベルが基準値より大きいと判定する。制御部12は、ノイズレベルが基準値より大きいと判定すると、スイッチングキャリア周波数を下げる(ステップS30)。
この後、ノイズ情報検出装置20は、ダンピング可変抵抗25の抵抗値に応じた待ち時間だけ待機し(ステップS40)、ステップS10の処理に戻る。そして、ノイズ情報検出装置20が、ダンピング可変抵抗25を用いてノイズ情報を検出する(ステップS10)。制御部12は、ノイズ情報がノイズ判定値Th以下であるか否かを判定する(ステップS20)。ノイズ情報がノイズ判定値Th以下である場合(ステップS20、Yes)、制御部12は、ノイズレベルが基準値以下であると判定し、スイッチングキャリア周波数を変化させない。
なお、半導体電力変換装置10は、ノイズ情報がノイズ判定値Thに到達する前にスイッチングキャリア周波数を下げてもよい。ここで、半導体電力変換装置10が、ノイズ情報がノイズ判定値Thに到達する前にスイッチングキャリア周波数を下げる場合の処理について説明する。
図4は、実施の形態にかかる電力変換システムが、ノイズ情報がノイズ判定値に到達する前にスイッチングキャリア周波数を下げる場合の処理を説明するための図である。図4では、半導体電力変換装置10がスイッチングキャリア周波数を調整した場合の、ノイズ情報N1の推移の一例を示している。
半導体電力変換装置10は、使用者からの指示に従って、ノイズ情報N1の閾値であるノイズ判定値Thを予め設定しておく(st1)。ノイズ情報N1の閾値は、温度閾値および電流閾値の少なくとも一方を含んでいる。
電力変換システム1Aは、モータ5の駆動を開始すると、ノイズ情報検出装置20が、ダンピング可変抵抗25を用いてノイズ情報N1を検出する。半導体電力変換装置10は、ノイズ情報N1がノイズ判定値Thを超えると、エラーが発生したと判定し(st2)、スイッチングキャリア周波数を下げる。これにより、ノイズ情報検出装置20が検出するノイズ情報N1は下がる。
半導体電力変換装置10の記憶部11は、電力変換システム1Aで発生したエラーの履歴を示すエラー履歴33を記憶しておく。ここでの記憶部11は、エラー履歴33として、ノイズ情報N1がノイズ判定値Thを超えたことを記憶しておく。半導体電力変換装置10の制御部12は、記憶部11にエラー履歴33が格納されると、記憶部11からエラー履歴33を読み出す。制御部12は、エラー履歴33を読み出すと、エラー履歴33に基づいて、fc指令34を生成する。
制御部12は、例えば、1度でもノイズ情報N1がノイズ判定値Thを超えた後には、以降、ノイズ情報N1がノイズ判定値Thを超えないように、fc指令34を生成する。具体的には、制御部12は、ノイズ判定値Thに基づいて、ノイズ判定値Thよりも特定値だけ低い新しいノイズ判定値Txまたはノイズ判定値Thよりも特定割合だけ低い新しいノイズ判定値Txを設定する。そして、制御部12は、新しいノイズ判定値Txを設定した後は、ノイズ情報N1が新しいノイズ判定値Txを超えると、スイッチングキャリア周波数を下げる。これにより、制御部12は、ノイズ情報N1が、当初のノイズ判定値Thを超える前にスイッチングキャリア周波数を下げることができる(st3)。
ところで、コモンモードチョークコイル3の鉄心に流れる磁束を測定し、磁束が保護レベルを超えた場合に、スイッチングキャリア周波数を下げる方法がある。この方法の場合、鉄心に流れる磁束を測定する必要があるので、設備が煩雑になり、高価になる。
一方、実施の形態の電力変換システム1A,1Bは、ノイズ情報N1がノイズ判定値Thを超えた場合にスイッチングキャリア周波数を下げるので、鉄心に流れる磁束を測定することなく、スイッチングノイズを低減することが可能となる。
このように、電力変換システム1A,1Bは、磁束を測定しないので、安価なシステム構成で、スイッチングノイズを低減することができる。また、電力変換システム1A,1Bは、ダンピング可変抵抗25でノイズ電流を消費するので、スイッチングノイズを抑制することができる。なお、電力変換システム1A,1Bには、ダンピング可変抵抗25の代わりに、抵抗値を変更できないダンピング抵抗が適用されてもよい。
また、電力変換システム1A,1Bは、ノイズレベルに応じて自動でスイッチングキャリア周波数を低減させることができるので、電力変換システム1A,1Bの停止を防ぐことができるとともに、スイッチングノイズを抑制することができる。
ここで、制御部12のハードウェア構成について説明する。図5は、実施の形態にかかる制御部を実現するハードウェア構成例を示す図である。制御部12は、入力装置300、プロセッサ100、メモリ200、および出力装置400により実現することができる。プロセッサ100の例は、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)ともいう)またはシステムLSI(Large Scale Integration)である。メモリ200の例は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)である。
制御部12は、プロセッサ100が、メモリ200で記憶されている制御部12の動作を実行するための、コンピュータで実行可能な、制御プログラム37を読み出して実行することにより実現される。制御部12の動作を実行するためのプログラムである制御プログラム37は、制御部12の手順または方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。
プロセッサ100が実行する制御プログラム37は、制御部12を含むモジュール構成となっており、これらの構成要素が主記憶装置上にロードされ主記憶装置上に生成される。
入力装置300は、温度センサ21からダンピング抵抗温度を受け付けてプロセッサ100に送る。また、入力装置300は、電流センサ8からダンピング回路電流を受け付けてプロセッサ100に送る。
メモリ200は、制御プログラム37、エラー履歴33、温度閾値35、電流閾値36などを記憶する。また、メモリ200は、プロセッサ100が各種処理を実行する際の一時メモリに使用される。出力装置400は、モータ5にモータ5の駆動電流を出力する。
制御プログラム37は、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルで、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶されてコンピュータプログラムプロダクトとして提供されてもよい。また、制御プログラム37は、インターネットなどのネットワーク経由で制御部12に提供されてもよい。なお、制御部12の機能について、一部を専用回路などの専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。なお、制御部12が備える機能の一部のハードウェア構成を、図5に示したハードウェア構成としてもよい。
このように実施の形態によれば、電力変換システム1A,1Bは、ダンピング可変抵抗25を用いて検出されたノイズ情報N1に基づいて、ノイズ電流のノイズレベルが基準値よりも大きいか否かを判定し、ノイズレベルが基準値よりも大きい場合には、スイッチングキャリア周波数を下げるので、スイッチングノイズを容易に低減することが可能となる。また、電力変換システム1A,1Bは、ダンピング可変抵抗25でノイズ電流を消費できるので、スイッチングノイズを低減させることができる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1A,1B 電力変換システム、3 コモンモードチョークコイル、4 電源、5 モータ、6 入力動力電線、7 出力動力電線、8 電流センサ、10 半導体電力変換装置、11 記憶部、12 制御部、13 PWM生成部、14 半導体電力変換部、20 ノイズ情報検出装置、21 温度センサ、22 ダンピング抵抗接続線、23 温度センサ接続線、24 電流センサ接続線、25 ダンピング可変抵抗、31 温度情報、32 電流情報、33 エラー履歴、34 fc指令、35 温度閾値、36 電流閾値、37 制御プログラム、100 プロセッサ、200 メモリ、300 入力装置、400 出力装置、N1 ノイズ情報、Th ノイズ判定値、Tx 新しいノイズ判定値。

Claims (5)

  1. 電源とモータとの間に接続されて電力の変換を行う電力変換装置と、
    前記電力変換装置が発生させるスイッチングノイズのノイズ電流に対応する情報であるノイズ情報を検出するノイズ情報検出装置と、
    を備え、
    前記ノイズ情報検出装置は、
    前記ノイズ電流を低減させるダンピング抵抗と、
    前記電力変換装置に接続された主動力線が通されるとともに前記ダンピング抵抗に接続された電線が通されたコモンモードチョークコイルと、
    前記ノイズ電流の変化に応じて変化する、前記ダンピング抵抗の温度の情報である温度情報および前記ダンピング抵抗に流れる電流の情報である電流情報の少なくとも一方を検出するセンサと、
    を有し、
    前記電力変換装置は、
    前記温度情報および前記電流情報の少なくとも一方を含んだ前記ノイズ情報を前記ノイズ情報検出装置から受信するとともに、前記ノイズ情報に基づいて、前記ノイズ電流のノイズレベルが基準値よりも大きいか否かを判定し、前記ノイズレベルが前記基準値よりも大きい場合には、スイッチングキャリア周波数を下げる、
    ことを特徴とする電力変換システム。
  2. 前記ノイズ情報検出装置は、前記電力変換装置の1次側である前記電源側に接続されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換システム。
  3. 前記ノイズ情報検出装置は、前記電力変換装置の2次側である前記モータ側に接続されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換システム。
  4. 前記ダンピング抵抗は、抵抗値が可変のダンピング可変抵抗である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換システム。
  5. 前記電力変換装置は、
    前記ノイズレベルが前記基準値であるノイズ判定値を超えた後には、前記ノイズ判定値よりも低い新しいノイズ判定値を設定し、前記ノイズレベルが前記新しいノイズ判定値よりも大きくなると、前記スイッチングキャリア周波数を下げる、
    ことを特徴とする請求項1から4の何れか1つに記載の電力変換システム。
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