JP7414679B2 - 状態監視システム、状態監視プログラム及びコントローラ - Google Patents

状態監視システム、状態監視プログラム及びコントローラ Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、状態監視システム状態監視プログラム及びコントローラに関する。
振動発電機は、機械的振動により発生する機械エネルギーを電気エネルギーに変換することで発電する発電機である。振動発電機は、環境振動を利用して電力を得ることができる。環境振動としては、例えば、車や電車の振動、雨が地面をたたくときに発生する振動がある。振動発電機の発電電力は、対象の状態を監視する状態監視装置等の電源電力として期待されている。振動発電機と状態監視装置との組み合せによる状態監視システムにおいて、状態監視装置が安定的に稼働するためには、振動発電機による発電電力が状態監視装置による消費電力以上である必要がある。このように、状態監視システムにおいては、振動発電機による発電と状態監視装置による消費との間のエネルギー収支の条件が満足されつつ、状態監視装置が最大限の頻度で動作できることが望まれている。
特開2008-234361号公報 特許第6193322号公報 特開2019-162905号公報
本発明が解決しようとする課題は、振動発電機による発電と状態監視装置による消費との間のエネルギー収支の条件が満足されつつ、状態監視装置が最大限の頻度で動作できる状態監視システム、そのような状態監視プログラム及びコントローラを提供することである。
実施形態において、状態監視システムは、電圧測定部と、データ記憶部と、演算部と、コントローラとを備える。電圧測定部は、発電機によって発電された電力の電圧値を測定する。データ記憶部は、過去の電圧値を記憶する。演算部は、電圧測定部で測定された現在の電圧値とデータ記憶部に記憶されている過去の少なくとも1つの電圧値との差分を算出する。コントローラは、演算部によって算出された差分に基づいてトリガ信号を発出するまでの時間である発出時間を決定し、発出時間に基づいてトリガ信号を状態監視装置に発出する。状態監視装置は、トリガ信号を受けたときにスリープ状態からウェイクアップし、状態監視動作を実行した後でスリープ状態に戻る。コントローラは、過去に算出した少なくとも1つの発出時間から、差分に基づく補正値を減算して現在の発出時間を算出する。
図1は、第1の実施形態に係る状態監視システムの構成図である。 図2Aは、状態監視システムが使用される環境における環境振動の推移の例を表す図である。 図2Bは、状態監視システムにおける蓄電と消費との推移を示す図である。 図3Aは、電圧値の目標値と実測値との関係を示す図である。 図3Bは、電圧値の目標値と実測値との関係を示す図である。 図4Aは、電圧値の差分から発出時間を導出するための一例を説明するための図である。 図4Bは、電圧値の差分から発出時間を導出するための一例を説明するための図である。 図5は、第1の実施形態の状態監視システムの動作を示すフローチャートである。 図6は、第1の実施形態の変形例における状態監視システムの構成図である。 図7Aは、上限基準値が考慮されていない状態の蓄電と消費の推移について示す図である。 図7Bは、上限基準値が考慮された状態の蓄電と消費の推移について示す図である。 図8は、上限基準値が考慮された変形例の状態監視システムの動作を示すフローチャートである。 図9Aは、下限基準値が考慮されていない状態の蓄電と消費の推移について示す図である。 図9Bは、下限基準値が考慮された状態の蓄電と消費の推移について示す図である。 図10は、下限基準値が考慮された変形例の状態監視システムの動作を示すフローチャートである。 図11は、第1の実施形態のその他の変形例における状態監視システムの構成図である。 図12は、第2の実施形態に係る状態監視システムの構成図である。
以下、図面を参照しながら実施形態を説明する。以下に説明する実施形態を通して、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、重ねての説明は省略する。なお、図面は、模式的又は概念的なものである。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る状態監視システムの構成図である。第1の実施形態の状態監視システム1は、振動発電機11と、整流・平滑部12と、コンバータ13と、蓄電部14と、電圧測定部15と、データ記憶部16と、演算部17と、コントローラ18と、状態監視装置19とを備えている。
振動発電機11は、状態監視装置19の状態監視の対象又はその周辺に設置される。振動発電機11は、例えば電磁誘導素子又は圧電素子を備え、環境振動等に起因する機械的振動による機械エネルギーを電気エネルギーに変換することで発電する。
整流・平滑部12は、整流回路と平滑回路の組み合わせ回路を含む。整流回路は、振動発電機11から出力される交流電力に対応した交流電圧を整流する。平滑回路は、整流された交流電圧を平滑化して直流電圧を生成する。このような構成により、整流・平滑部12は、振動発電機11から出力された交流電力を直流電力に変換する。
コンバータ13は、整流・平滑部12から出力された直流電圧を状態監視装置19の動作可能な大きさの直流電圧に変圧する。
蓄電部14は、例えばキャパシタを備え、コンバータ13から出力される電流を電荷として一時的に蓄積することにより、コンバータ13から出力される直流電力を蓄電する。蓄電部14に蓄積された直流電力は、状態監視装置19の電源電力として用いられる。
電圧測定部15は、蓄電部14に蓄積されている蓄積電圧を振動発電機11の発電電力に相当する電圧として測定する。そして、電圧測定部15は、測定した蓄積電圧の電圧値VNをデータ記憶部16と演算部17とに出力する。ここで、添え字Nは、電圧測定部15によるN回目の測定値であることを表している。電圧測定部15は、測定した電圧値をデジタル値として出力してもよい。
データ記憶部16は、電圧測定部15で測定された過去の蓄積電圧の値を記憶する。データ記憶部16は、例えば、電圧測定部15から出力された電圧値VNを記憶すると共に、それまで記憶していた電圧値VN-1を演算部17に出力する。
演算部17は、電圧測定部15で測定された現在の蓄積電圧の値とデータ記憶部16から出力された過去の蓄積電圧の値との差分を算出する。例えば、演算部17は、電圧測定部15で測定された現在の電圧値VNとデータ記憶部16から出力された1回前の過去の電圧値VN-1との差分ΔVNを算出する。そして、演算部17は、算出した差分ΔVNをコントローラ18に出力する。なお、演算部17は、必ずしも現在の電圧値と1回前の過去の電圧値との差分を算出しなくてもよい。演算部17は、現在の電圧値と任意の過去の電圧値との差分を算出してよい。
コントローラ18は、予め定められた関係式又は参照表に基づいて、差分ΔVNに対応したトリガ信号の発出時間TNを決定する。発出時間TNは、トリガ信号を発出してから次のトリガ信号を発出するまでの時間である。コントローラ18は、発出時間TNに基づいて決定される発出時刻tNに状態監視装置19に対してトリガ信号を出力する。
状態監視装置19は、状態監視の対象又はその周辺に設置され、センサ等を用いて対象の状態を監視する状態監視動作を実行する。状態監視動作に用いられるセンサ等は限定されない。状態監視動作に用いられるセンサ等は、振動発電機11の発電電力を消費して動作可能な任意のセンサ等であってよい。状態監視装置19は、基本的にはスリープ状態である。スリープ状態のときには、状態監視装置19は、コントローラ18からのトリガ信号を受けたことを検知するための最低限の電力で動作する。この最低限の電力は、振動発電機11の発電電力であってもよいし、状態監視装置19に設けられた別の電源から供給される電力であってもよい。トリガ信号を受けたとき、状態監視装置19は、スリープ状態からウェイクアップし、状態監視動作を実行する。そして、状態監視装置19は、状態監視動作を実行した後でスリープ状態に戻る。状態監視装置19がウェイクアップしてからスリープ状態に戻るまでの時間である状態監視装置19の動作時間は、状態監視動作に要するセンサの種類、数、測定データの点数、測定データのサンプリング周期(測定帯域)等によって変動し得る。そして、センサの種類、数、測定データの点数、測定データのサンプリング周期等は、状態監視の対象のどのような状態を監視するかによって変動し得る。つまり、状態監視装置19の動作時間は、状態監視の対象に応じて都度、適切に設定される設計パラメータであってよい。
ここで、状態監視システム1において、整流・平滑部12と、コンバータ13と、蓄電部14と、電圧測定部15と、データ記憶部16と、演算部17と、コントローラ18とは、振動発電機11と一体的に構成されていてもよいし、状態監視装置19と一体的に構成されていてもよいし、振動発電機11及び状態監視装置19とは別体で構成されていてもよい。整流・平滑部12と、コンバータ13と、蓄電部14と、電圧測定部15と、データ記憶部16と、演算部17と、コントローラ18とは、振動発電機11の発電電力によって動作してもよいし、状態監視装置19の電源から供給される電力によって動作してもよいし、これらとは別の電源から供給される電力によって動作してもよい。さらに、整流・平滑部12と、コンバータ13と、蓄電部14と、電圧測定部15と、データ記憶部16と、演算部17と、コントローラ18とは、それぞれ、専用回路、プロセッサ、メモリ等のハードウェアを用いて構成されてよい。また、電圧測定部15、演算部17、コントローラ18等と同等の処理は、プロセッサによって実行される状態監視プログラムによって実現されてもよい。
次に、状態監視システム1の動作を説明する。図2Aは、状態監視システム1が使用される環境における環境振動の推移の例を表す図である。図2Aの横軸は時間を表し、図2Aの縦軸は振動発電機11に発生する加速度、すなわち環境振動を表している。図2Aに示すように、環境振動は、時間の経過に伴って大きく変動する場合が多い。このため、状態監視装置19のウェイクアップする間隔が一定であると、環境振動の状態によっては状態監視装置19のウェイクアップするタイミングで状態監視動作に十分な電力が蓄電部14に蓄積されていない可能性がある。
そこで、実施形態では、振動発電機11による発電と状態監視装置19による消費との間のエネルギー収支が条件を満足するようにトリガ信号の発出時間TNが能動的に調整される。エネルギー収支の条件は、振動発電機11による発電電力が状態監視装置19の消費電力と同等以上であることである。また、状態監視装置19の動作頻度を高めるためには、トリガ信号の発出時間TNは、エネルギー収支の条件を満たす限りで短い時間に調整されることが望ましい。
図2Bは、状態監視システム1における蓄電と消費との推移を示す図である。図2Bの横軸は時間を表し、縦軸は蓄電部14の蓄積電圧を表している。さらに、図2Bの白丸は、状態監視装置19による電力の消費に伴って低下した蓄電部14の蓄積電圧を表している。一方、図2Bの黒丸は、振動発電機11による発電に伴って上昇した蓄電部14の蓄積電圧を表している。状態監視装置19が作動したとき、蓄電部14に蓄積された電力が状態監視装置19によって消費され、蓄電部14の蓄積電圧は、黒丸の値から白丸の値まで低下する。また、振動発電機11による発電により、蓄電部14の蓄積電圧は、白丸の値から黒丸の値まで上昇する。
状態監視装置19による消費に伴う蓄積電圧の低下量は、状態監視装置19の動作時間と電圧低下の大きさとの関係を予め測定しておくことによって把握され得る。状態監視装置19の動作時間が一定であれば、状態監視装置19による消費に伴う蓄積電圧の低下量は、固定値として扱われ得る。
実施形態において、例えば、図2Bの時刻tN-1において状態監視装置19が作動したとき、演算部17は、現在の電圧値VN-1と過去の電圧値VN-2との差分ΔVN-1を算出し、算出した差分ΔVN-1をコントローラ18に出力する。コントローラ18は、差分ΔVN-1に基づいて次のトリガ信号の発出時間TN-1を決定する。ここで、差分ΔVN-1は、発出時間TN-2の期間の振動発電機11による発電と状態監視装置19による消費との間のエネルギー収支に相当する。つまり、この差分ΔVN-1に応じて発出時間が調整されることにより、エネルギー収支の条件が満足される。図2Bの例では、現在の電圧値VN-1は過去の電圧値VN-2に比べて小さいので、差分ΔVN-1はマイナスの値である。現在の電圧値VN-1が過去の電圧値VN-2に比べて小さいことは、例えば環境振動の変動により振動発電機11の発電電力が低下したこと等の理由で、振動発電機11による発電と状態監視装置19による消費との間のエネルギー収支がバランスしていないことを意味している。このとき、コントローラ18は、発出時間TN-1をその前の発出時間TN-2よりも長くする。これにより、振動発電機11の発電電力が低下していたとしても、蓄電部14の蓄積電圧は高い値に維持され得る。
また、時刻tNにおいて状態監視装置19が作動したとき、演算部17は、現在の電圧値VNと過去の電圧値VN-1との差分ΔVNを算出し、算出した差分ΔVNをコントローラ18に出力する。コントローラ18は、差分ΔVNに基づいて次のトリガ信号の発出時間TNを決定する。図2Bの例では、現在の電圧値VNは過去の電圧値VN-1に比べて大きいため、差分ΔVNはプラスの値である。このとき、コントローラ18は、発出時間TN-1をその前の発出時間TN-2よりも短くする。これにより、状態監視装置19がウェイクアップするまでの時間が短くなり、状態監視装置19の動作頻度が多くなる。
ここで、コントローラ18によって算出される発出時間は、状態監視装置19によって消費されるエネルギーと同等の蓄積エネルギーを得ることが期待される時間である。しかしながら、環境振動は時間的に大きく変動することが多い。このため、固定の発出時間では、状態監視装置19によって消費されるエネルギーと同等の蓄積エネルギーを得ることができない可能性が高い。したがって、コントローラ18は、発出時間を都度更新する。
図3A及び図3Bは、電圧値の目標値と実測値との関係を示す図である。図3Aの例では、時刻tN-1において、状態監視装置19による消費と振動発電機11による発電との間のエネルギー収支の条件が満足されるように時刻tNにおける蓄電部14の蓄積電圧の目標値VN’に基づいて発出時間TN-1が算出される。例えば、目標値VN’は、1回前の電圧値VN-1と同じ値である。このとき、図3Aに示すように、振動発電機11による蓄電エネルギー相当の電圧変化を表す領域E1の高さと状態監視装置19による消費エネルギー相当の電圧変化を表す領域E2の高さとが同じになる。これは、エネルギー収支の条件が満足されていることを表している。しかしながら、実際には目標値VN’と実測値VNとにはずれが生じるため、時刻tNにおいても実測値VNに基づいて発出時間TNが更新される必要がある。時刻tN+1以降も同様である。
また、図3Bの例では、時刻tNにおける蓄積電圧の目標値VN’は、1回前の電圧値VN-1よりも高い値である。この目標値VN’は、図3Bの例では、状態監視装置19の消費エネルギー相当の電圧変化を表す領域E2と等しい振動発電機11の蓄電エネルギー相当の電圧変化を表す領域E11に加えて余分のエネルギー相当の電圧変化を表す領域E12が考慮されて決定されている。この場合、仮に発出時間TN-1の期間の環境振動が小さくなったとしても、蓄電部14の電圧値は高い水準で維持されることが期待される。
図4A及び図4Bは、電圧値の差分から発出時間を導出するための一例を説明するための図である。
図4Aは、図2Bの時刻tN-1における発出時間TN-1の導出の一例を示す図である。コントローラ18は、例えば、過去の時刻tN-2における発出時間TN-2から、演算部17で算出された差分ΔVN-1に基づく補正値λ(ΔVN-1)を減算することで発出時間TN-1を導出する。ここで、λは係数であり、エネルギー収支に基づく機器設計のパラメータである。前述したように、発出時間TNは、差分ΔVNが大きいほど短くなり、差分ΔVNが小さいほど長くなる。したがって、例えば、差分ΔVNと発出時間TNとの関係式は、以下の(式1)の直線式で表される。この場合、λは(式1)における傾きに相当する。
TN=TN-1-λ(ΔVN) (式1)
差分ΔVNと発出時間TNとの関係式は直線式でなくてもよく、この場合においてλは傾き以外の値であってもよい。また、差分ΔVNと発出時間TNとの関係は参照表によって表わされてもよい。ここで、図3Bで示した余分のエネルギー相当の電圧変化が考慮されない場合、(式1)からも明らかなように、差分ΔVN-1がゼロの場合には発出時間TN-1は発出時間TN-2に等しい。
図4Aにおいて、1回前の過去の時刻tN-2における発出時間TN-2を用いて現在の時刻tN-1の発出時間TN-1を求める例が示されている。これに対し、発出時間TN-1は、任意の過去の時刻tN-3、tN-4、…の何れかの発出時間TN-3、TN-4、…を用いて算出されてもよいし、複数の過去の時刻における発出時間を組み合わせて用いて算出されてもよい。例えば、(式1)の過去の発出時間TN-1は、複数の過去の発出時間の平均値等であってもよい。
図4Bは、図2Bの時刻tNにおける発出時間TNの導出の一例を示す図である。コントローラ18は、例えば、過去の時刻tN-1における発出時間TN-1から演算部17で算出された差分ΔVNに基づく補正値λ(ΔVN)を減算することで発出時間TNを導出する。
図5は、第1の実施形態の状態監視システム1の動作を示すフローチャートである。ステップS1において、データ記憶部16は、記憶している電圧値を初期化する。データ記憶部16の電圧値の初期値は、適宜に決められてよい。
ステップS2において、振動発電機11は、環境振動を利用して発電する。ステップS3において、整流・平滑部12は、振動発電機11から出力された交流電圧を整流する。さらに、整流・平滑部12は、整流した電圧を平滑化する。ステップS4において、コンバータ13は、整流・平滑部12から出力された直流電圧を変圧する。コンバータ13で変圧された直流電圧は、蓄電部14に蓄積される。
ステップS5において、電圧測定部15は、蓄電部14の蓄積電圧の値VNを測定する。電圧測定部15は、電圧値VNをデータ記憶部16と演算部17とに出力する。
ステップS6において、データ記憶部16は、電圧値VNを記憶する。また、データ記憶部16は、電圧値VN-1を演算部17に出力する。
ステップS7において、演算部17は、差分ΔVNを算出する。また、演算部17は、差分ΔVをコントローラ18に出力する。
ステップS8において、コントローラ18は、差分ΔVNに基づいて発出時間TNを算出する。発出時間TNは、前述した直線式又は参照表に基づいて算出されてよい。発出時間TNの算出後、コントローラ18は、発出時間TNの経過後の時刻tNにおいてトリガ信号を状態監視装置19に発出する。
ステップS9において、状態監視装置19は、トリガ信号に応じてウェイクアップする。そして、ステップS10において、状態監視装置19は、状態監視動作を実行する。そして、状態監視動作の後のステップS11において、状態監視装置19は、スリープ状態に移行する。その後、処理はステップS2に戻る。
以上説明したように第1の実施形態によれば、振動発電機による蓄積電圧の現在値と過去値の差分に基づいて状態監視装置をウェイクアップさせるためのトリガ信号の発出時間が決定される。これにより、振動発電機の発電と状態監視装置の消費との間のエネルギー収支の条件が満足されつつ、状態監視装置が最大限の頻度で動作できる。これにより、状態監視装置を安定して長期間稼働できる。また、実施形態の状態監視システムでは、振動発電機が大きな環境振動下にある場合では高い発電電力が得られ、これによって発出時間が短くなる。つまり、状態監視装置の状態監視動作の頻度が多くなる。したがって、実施形態では、予め設定された時間間隔で状態監視動作を実行する状態監視システムに比べて環境振動に起因した異常状態がより高精度で検知され得る。
例えば、対象の亀裂状態を状態監視装置としてのAE(Acoustic Emission)センサで監視する場合、対象が大きく振動するときに大きなAE波が出力される。実施形態では、対象が大きく振動しているときにはAEセンサが高い頻度で動作するので、加速度センサのようなウェイクアップセンサがなくてもAEセンサは、確実にAE波をとらえることができる。
また、実施形態では状態監視装置の動作に用いられる蓄電部の蓄積電圧を測定することによって、状態監視装置をウェイクアップさせるためのトリガ信号の発出時間が決定される。したがって、状態監視システムは、状態監視装置のウェイクアップの条件を検知する加速度センサ等の追加センサを有している必要はない。このため、状態監視システムの全体としての消費電力は小さくなる。
ここで、実施形態では、現在の蓄積電圧と過去の蓄積電圧との差分に基づいて発出時間が算出されるものとしている。しかしながら、これに限らない。例えば、現在の蓄積電圧と過去の蓄積電圧とのそれぞれに異なる重み付けがされた上で差分が算出されてもよい。重みは、現在の蓄積電圧と過去の蓄積電圧とのそれぞれの絶対値に応じて付けられてもよい。また、現在の蓄積電圧と過去の蓄積電圧とのそれぞれの二乗値の差分が算出されてもよい。さらには、現在の蓄積電圧と過去の蓄積電圧の平均値が用いられてもよい。これは、後で説明する変形例及び第2の実施形態においても同様である。
また、実施形態では振動発電機の発電電力に基づいて状態監視装置が動作するものとしている。これに対し、実施形態は、各種の不安定なエネルギーを電気エネルギーに変換する各種の交流発電機を備えたシステムに対して適用され得る。
[第1の実施形態の変形例]
図6は、第1の実施形態の変形例における状態監視システムの構成図である。変形例の状態監視システム1は、判断部20と、基準値設定部21とをさらに備える。判断部20は、電圧測定部15で測定される現在の蓄積電圧と基準値設定部21に設定されている基準値とを受け取り、現在の蓄積電圧VNが基準値の範囲内であるか否かを判断する。そして、判断部20は、コントローラ18に判断結果を出力する。基準値設定部21は、蓄積電圧の基準値を設定する。基準値は、蓄積電圧の上限と下限の少なくとも何れか一方の基準値である。
ここで、基準値設定部21は、メモリ等のハードウェアを用いて構成されてよい。また、判断部20は、プロセッサ等のハードウェアを用いて構成されてよい。また、判断部20と同等の処理は、プロセッサによって実行されるプログラムによって実現されてもよい。
変形例において、コントローラ18は、第1の実施形態と同様に予め定められた関係式又は参照表に基づいて差分ΔVNに対応した発出時間TNを算出し、この発出時間TNに対応した時刻tNにおいてトリガ信号を発出する。また、コントローラ18は、判断部20によって現在の蓄積電圧VNが基準値の範囲内でないと判断されているときには、発出時間TNによらずにトリガ信号を発出する又は時刻tNにおけるトリガ信号の発出を停止する。
図7Aは、上限基準値が考慮されていない状態の蓄電と消費の推移について示す図である。図7Bは、上限基準値が考慮された状態の蓄電と消費の推移について示す図である。
図7Aにおいて、時刻tN-2において状態監視装置19が作動したとき、演算部17は、現在の電圧値VN-2と過去の電圧値VN-3との差分ΔVN-2を算出し、その結果をコントローラ18に出力する。コントローラ18は、差分ΔVN-2に基づいて発出時間TN-2を算出する。そして、コントローラ18は、発出時間TN-2の経過後の時刻tN-1においてトリガ信号を状態監視装置19に出力する。同様に、時刻tN-1において状態監視装置19が作動したとき、演算部17は、現在の電圧値VN-1と過去の電圧値VN-2との差分ΔVN-1を算出し、その結果をコントローラ18に出力する。コントローラ18は、差分ΔVN-1に基づいて発出時間TN-1を算出する。そして、コントローラ18は、発出時間TN-1の経過後の時刻tNにおいてトリガ信号を状態監視装置19に出力する。
ここで、蓄積電圧の基準値が考慮されていない場合、コントローラ18は、常に発出時間に応じてトリガ信号を発出する。したがって、環境振動が突然に大きくなった場合等では、蓄積電圧が急激に上昇してしまって上限基準値THUを超えてしまうことが起こり得る。例えば、図7Aでは、時刻tN-1における蓄積電圧VN-1が上限基準値を超えている。蓄積電圧が急激に上昇した場合、次の発出時間TN-1は短くなる。しかしながら、元の蓄積電圧の値が高いため、図7Aで示すように、発出時間TN-1の経過後の蓄積電圧VNが再び上限基準値THUを超えてしまうことは起こり得る。一般的に、電気回路等には耐圧仕様や設計条件があり、許容できる電圧の上限が定められている場合が多い。このため、電圧に上限基準値を設けて機器の故障や誤動作の防止を図ることは重要である。
そこで、変形例では、図7Bに示すように、差分ΔVだけでなく、上限基準値に基づいてもトリガ信号が発出される。コントローラ18は、例えば時刻tN-2において発出時間TN-2を算出する。これに対し、判断部20は、電圧測定部15によって測定される蓄積電圧を監視し、蓄積電圧が上限基準値に達した時刻にてトリガ信号を発出させる旨の通知をコントローラ18に出力する。コントローラ18は、発出時間TN-2が経過するのを待つことなく判断部20からの通知を受けた時点でトリガ信号を発出し、状態監視装置19を作動させる。これにより、蓄電部14に蓄積された電力が消費される。このとき、コントローラ18は、トリガ信号を発出した時点で演算部17において算出される差分ΔVを差分ΔVN-1として次の発出時間TN-1を算出する。同様に、コントローラ18は、例えば時刻tN-1にて発出時間TN-1を算出する。これに対し、判断部20は、電圧測定部15によって測定される蓄積電圧を監視し、蓄積電圧が再び上限基準値に達した時刻にてトリガ信号を発出させる旨の通知をコントローラ18に出力する。コントローラ18は、発出時間TN-1が経過するのを待つことなく判断部20からの通知を受けた時点でトリガ信号を発出し、状態監視装置19を作動させる。
図8は、上限基準値が考慮された変形例の状態監視システム1の動作を示すフローチャートである。ここで、図8において、図5と同様の処理については説明を省略する。
ステップS21において、基準値設定部21は、上限基準値を設定する。上限基準値は、状態監視装置19等の耐圧等に応じて適宜に決められてよい。
ステップS22-S25の処理は、図5のステップS1―S4の処理と同様である。したがって、説明を省略する。
ステップS26において、電圧測定部15は、電圧値VNをデータ記憶部16と、演算部17と、判断部20とに出力する。図8の例では、電圧測定部15は、発出時間の間隔よりも短い間隔で電圧の監視を行っており、電圧値VNを出力している。
ステップS27において、判断部20は、電圧値VNが上限基準値THUの範囲内であるか否か、すなわち電圧値VNが上限基準値THU以下であるか否かを判定する。ステップS27において、電圧値VNが上限基準値THUの範囲内であると判定されたとき、処理はステップS28に移行する。ステップS27において、電圧値VNが上限基準値THUの範囲内でないと判定されたとき、処理はステップS34に移行する。
電圧値VNが上限基準値THUの範囲内であるときのステップS28-S33の処理は、図5のステップS6-S11の処理と同様である。つまり、電圧値VNに基づいて発出時間TNが算出され、この発出時間TNに基づいてトリガ信号が発出される。
電圧値VNが上限基準値THUの範囲内でないときのステップS34において、判断部20は、トリガ信号を発出させる旨の通知をコントローラ18に対して行う。
ステップS35において、コントローラ18は、判断部20からの通知を受けてトリガ信号を状態監視装置19に発出する。その後、処理はステップS31に移行する。すなわち、状態監視装置19は、直ちにウェイクアップし、状態監視動作を実行する。
このように、図8の処理では、コントローラ18は、判断部20の判断に基づき、蓄積電圧が上限基準値を超えないように状態監視装置19へのトリガ信号の発出タイミングを調整する。これにより、機器の故障や誤動作の防止が期待される。
図9Aは、下限基準値が考慮されていない状態の蓄電と消費の推移について示す図である。図9Bは、下限基準値が考慮された状態の蓄電と消費の推移について示す図である。
図9Aにおいて、時刻tN-2において状態監視装置19が作動したとき、演算部17は、現在の電圧値VN-2と過去の電圧値VN-3との差分ΔVN-2を算出し、その結果をコントローラ18に出力する。コントローラ18は、差分ΔVN-2に基づいて発出時間TN-2を算出する。そして、コントローラ18は、発出時間TN-2の経過後の時刻tN-1においてトリガ信号を状態監視装置19に出力する。同様に、時刻tN-1において状態監視装置19が作動したとき、演算部17は、現在の電圧値VN-1と過去の電圧値VN-2との差分ΔVN-1を算出し、その結果をコントローラ18に出力する。コントローラ18は、差分ΔVN-1に基づいて発出時間TN-1を算出する。そして、コントローラ18は、発出時間TN-1の経過後の時刻tNにおいてトリガ信号を状態監視装置19に発出する。
ここで、蓄積電圧の基準値が考慮されていない場合、コントローラ18は、常に発出時間に応じてトリガ信号を発出する。したがって、環境振動が突然に小さくなった場合等では、蓄積電圧が減少してしまって下限基準値THLを下回ることが起こり得る。例えば、図9Aでは、時刻tN-1における状態監視装置19の動作に伴う電圧低下によって蓄積電圧が下限基準値を下回っている。蓄積電圧が減少した場合、次の発出時間TN-1は長くなる。しかしながら、元の蓄積電圧の値が低いため、図9Aで示すように、発出時間TN-1の経過後の時刻tNにおける状態監視装置19の動作に伴う電圧低下によって蓄積電圧が再び下限基準値THLを下回ることは起こり得る。状態監視システム1では、状態監視装置19等の電気回路を含む機器が振動発電による発電電力で作動する。したがって、電圧低下に伴ってこれらの機器が安定に作動できなくなる場合がある。このため、蓄積電圧に下限基準値を設けて機器の安定動作を図ることは重要である。
そこで、変形例では、図9Bに示すように、下限基準値に基づくトリガ信号が発出される。コントローラ18は、時刻tN-1において発出時間TN-1を算出する。これに対し、判断部20は、電圧測定部15によって測定される蓄積電圧を監視し、蓄積電圧が下限基準値に達しているときには、トリガ信号の発出を停止させる旨の通知をコントローラ18に出力する。コントローラ18は、判断部20からの通知を受けた場合には、発出時間TN-1が経過した後もトリガ信号の発出を停止する。
図10は、下限基準値が考慮された変形例の状態監視システム1の動作を示すフローチャートである。ここで、図10において、図5と同様の処理については説明を省略する。
ステップS41において、基準値設定部21は、下限基準値を設定する。下限基準値は、例えば状態監視装置19といった電気回路における安定動作に必要な蓄積電圧の値に設定される。下限基準値は、低電圧下での発電効率の低下が加味された蓄積電圧の仕様の策定指針、その他のマージン等を含む設計指針に基づいて設定されてもよい。
ステップS42-S45の処理は、図5のステップS1―S4の処理と同様である。したがって、説明を省略する。
ステップS46において、電圧測定部15は、電圧値VNをデータ記憶部16と、演算部17と、判断部20とに出力する。
ステップS47において、判断部20は、電圧値VNが下限基準値THLの範囲内であるか否か、すなわち電圧値VNが下限基準値THL以上であるか否かを判定する。ステップS47において、電圧値VNが下限基準値THLの範囲内であると判定されたとき、処理はステップS48に移行する。ステップS47において、電圧値VNが下限基準値THLの範囲内でないと判定されたとき、処理はステップS54に移行する。
電圧値VNが下限基準値THLの範囲内であるときのステップS48-S53の処理は、図5のステップS6-S11の処理と同様である。つまり、電圧値VNに基づいて発出時間TNが算出され、この発出時間TNに基づいてトリガ信号が発出される。
電圧値VNが下限基準値THLの範囲内でないときのステップS54において、判断部20は、トリガ信号の発出を停止させる旨の通知をコントローラ18に対して行う。その後、処理はステップS43に戻る。すなわち、コントローラ18は、トリガ信号の発出をしない。このため、状態監視装置19もウェイクアップしない。
このように、図10の処理では、コントローラ18は、判断部20の判断に基づき、蓄積電圧が下限基準値を下回らないように状態監視装置19へのトリガ信号の発出タイミングを調整する。これにより、機器の安定動作確保や効率改善が期待される。
ここで、第1の実施形態の変形例として、基準値設定部21は、上限基準値THU及び下限基準値THLの両方を設定してもよい。つまり、図8及び図10の処理は、組み合わされてもよい。
また、上限基準値及び下限基準値は、それぞれ、2つ以上設定されてもよい。複数の上限基準値が設定されている場合には、上限基準値のヒステリシスを考慮した動作が可能である。また、複数の下限基準値が設定されている場合には、下限基準値のヒステリシスを考慮した動作が可能である。これにより、それぞれの基準値の近傍でのより安定した動作の確保が期待される。
[第1の実施形態のその他の変形例]
図11は、第1の実施形態のその他の変形例における状態監視システムの構成図である。図11の例では、演算部17は、判断部20を内装している。つまり、演算部17は、差分ΔVNを算出するとともに、電圧値が基準値の範囲内であるかも判定する。
[第2の実施形態]
図12は、第2の実施形態に係る状態監視システムの構成図である。第2の実施形態では、データ記憶部16は、過去の電圧値を1つだけ記憶するのでなく、過去の電圧値を複数記憶する。つまり、データ記憶部16は、電圧測定部15からの現在の電圧値VNを受け取って記憶するともに、N-1、N-2、N-3、…、N-M回目の電圧値VN-1、VN-2、VN-3、…、VN-Mを演算部17に出力する。Mは予め定められた所定の設計値である。演算部17は、現在の電圧値VNと複数の過去の電圧値とに基づいて差分ΔVNを算出し、その結果をコントローラ18に出力する。複数の過去の電圧値に対しては、単純平均、加重平均、移動平均、その他の公知の平滑化手法が用いられ得る。
コントローラ18は、複数の過去の電圧値に対応して予め定められた関係式又は参照表に基づいて、差分ΔVNに対応したトリガ信号の発出時間TNを求める。状態監視装置19は、発出時間TNに対応した時刻tNにおいてコントローラ18から出力されるトリガ信号によってスリープ状態からウェイクアップし、所定時間の状態監視動作を実行してスリープ状態に戻る。
以上説明したように、第2の実施形態によれば、現在の電圧値と複数の過去の電圧値との差分に基づいて状態監視装置をスリープ状態からウェイクアップさせるトリガ信号の発出時間が決定される。したがって、変動の激しい環境振動の影響をより抑えて動作周期の過度な変化を抑制し、より安定した状態監視動作が実行され得る。
ここで、第2の実施形態においても、第1の実施形態で説明した基準値を考慮したトリガ信号の発出タイミングの調整が行われてよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 状態監視システム、11 振動発電機、12 整流・平滑部、13 コンバータ、14 蓄電部、15 電圧測定部、16 データ記憶部、17 演算部、18 コントローラ、19 状態監視装置、20 判断部、21 基準値設定部。

Claims (12)

  1. 発電機と、前記発電機で発電された電力に基づいて対象の状態を監視する状態監視動作を実行する状態監視装置とを備えた状態監視システムであって、
    前記発電機によって発電された電力の電圧値を測定する電圧測定部と、
    前記電圧測定部で測定された過去の前記電圧値を記憶するデータ記憶部と、
    前記電圧測定部で測定された現在の前記電圧値と前記データ記憶部に記憶されている過去の少なくとも1つの前記電圧値との差分を算出する演算部と、
    前記演算部によって算出された前記差分に基づいてトリガ信号を発出するまでの時間である発出時間を決定し、前記発出時間に基づいて前記トリガ信号を前記状態監視装置に発出するコントローラと、
    を備え、
    前記状態監視装置は、前記トリガ信号を受けたときにスリープ状態からウェイクアップし、前記状態監視動作を実行した後で前記スリープ状態に戻り、
    前記コントローラは、過去に算出した少なくとも1つの前記発出時間から、前記差分に基づく補正値を減算して現在の前記発出時間を算出する、
    状態監視システム。
  2. 前記発電機は、交流電力を発電し、
    前記交流電力を直流電力に変換する整流・平滑部と、
    前記直流電力の電圧を変圧するコンバータと、
    をさらに備える請求項1に記載の状態監視システム。
  3. 前記コンバータから出力された電圧を蓄電する蓄電部をさらに備え、
    前記状態監視装置は、前記蓄電部に蓄電された電圧に基づいて前記状態監視動作を実行する請求項2に記載の状態監視システム。
  4. 前記演算部は、現在の前記電圧値と過去の複数の電圧値との差分を算出する請求項1乃至3の何れか1項に記載の状態監視システム。
  5. 前記コントローラは、過去に算出した複数の前記発出時間に基づいて前記補正値を算出する請求項1乃至4の何れか1項に記載の状態監視システム。
  6. 前記電圧値の上限と下限の少なくとも何れか一方の基準値を設定する基準値設定部と、
    前記電圧測定部で測定された現在の前記電圧値と前記基準値とに基づいて前記トリガ信号の発出の有無を判断し、この判断結果を前記コントローラに通知する判断部と、
    をさらに備えた請求項1乃至5の何れか1項に記載の状態監視システム。
  7. 前記演算部は、前記判断部を含む請求項に記載の状態監視システム。
  8. 発電機と、前記発電機で発電された電力に基づいて対象の状態を監視する状態監視動作を実行する状態監視装置とを備えた状態監視システムであって、
    前記発電機によって発電された電力の電圧値を測定する電圧測定部と、
    前記電圧測定部で測定された過去の前記電圧値を記憶するデータ記憶部と、
    前記電圧測定部で測定された現在の前記電圧値と過去の複数の電圧値との差分を算出する演算部と、
    前記演算部によって算出された前記差分に基づいてトリガ信号を発出するまでの時間である発出時間を決定し、前記発出時間に基づいて前記トリガ信号を前記状態監視装置に発出するコントローラと、
    を備え、
    前記状態監視装置は、前記トリガ信号を受けたときにスリープ状態からウェイクアップし、前記状態監視動作を実行した後で前記スリープ状態に戻る、状態監視システム。
  9. 発電機と、
    前記発電機で発電された電力を消費して状態監視動作を実行する状態監視装置と、
    前記発電機によって発電された電力の第1電圧値と、前記第1電圧値よりも前に測定された第2電圧値との差分に基づいて、前記状態監視装置をウェイクアップさせるトリガ信号を発出するまでの時間である発出時間を決定し、前記発出時間から、前記電力の電圧変化に基づく補正値を減算して前記発出時間を補正し、補正された前記発出時間に基づいて前記トリガ信号を発出するコントローラと、
    を備える状態監視システム。
  10. 発電機と、前記発電機で発電された電力に基づいて対象の状態を監視する状態監視動作を実行する状態監視装置とを備えた状態監視システムのプロセッサによって実行される状態監視プログラムであって、
    前記発電機によって発電された電力の電圧値を測定することと、
    測定された過去の前記電圧値をデータ記憶部に記憶させることと、
    測定された現在の前記電圧値と前記データ記憶部に記憶されている過去の少なくとも1つの前記電圧値との差分を算出することと、
    前記算出された前記差分に基づいてトリガ信号を発出するまでの時間である発出時間を決定し、前記発出時間に基づいて前記トリガ信号を前記状態監視装置に発出することと、
    過去に算出した少なくとも1つの前記発出時間から、前記差分に基づく補正値を減算して現在の前記発出時間を算出することと、
    を前記プロセッサに実行させる状態監視プログラム。
  11. 発電機によって発電された電力の第1電圧値と、前記第1電圧値よりも前に測定された第2電圧値との差分を算出することと、
    前記差分に基づいて、前記電力を消費する状態監視装置をウェイクアップさせるトリガ信号を発出するまでの時間である発出時間を決定することと、
    前記発出時間から、前記電力の電圧変化に基づく補正値を減算して前記発出時間を補正することと、
    補正された前記発出時間に基づいて前記トリガ信号を発出することと、
    をプロセッサに実行させる状態監視プログラム。
  12. 発電機によって発電された電力の第1電圧値と、前記第1電圧値よりも前に測定された第2電圧値との差分に基づいて、前記電力を消費する状態監視装置をウェイクアップさせるトリガ信号を発出するまでの時間である発出時間を決定し、前記発出時間から、前記電力の電圧変化に基づく補正値を減算して前記発出時間を補正し、補正された前記発出時間に基づいて前記トリガ信号を発出するコントローラ。
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JP4614953B2 (ja) 電気モータ動作制御方法、電気モータ動作制御システム、およびコンプレッサ

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